JPH059581A - 多段冷却方式 - Google Patents
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- JPH059581A JPH059581A JP18407091A JP18407091A JPH059581A JP H059581 A JPH059581 A JP H059581A JP 18407091 A JP18407091 A JP 18407091A JP 18407091 A JP18407091 A JP 18407091A JP H059581 A JPH059581 A JP H059581A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 丸鋼管または角形鋼管の周壁部材質の加工硬
化を回復し、靭性を改善すると共に、特にコーナ部分の
残留応力を除去して許容応力以下にするための連続的熱
処理における高温材質の均等な冷却方式であって、長手
方向軸に沿って曲がり、捩れの発生しないような冷却工
程を施すこと、および均一で、かつ安定した品質を備え
た大径鋼管を形成する多段冷却装置とその方式の提供。 【構成】 冷却装置を長手軸方向に複数区分して、その
一区画毎に交互に冷却室と非冷却室とを設置し、両者間
を熱的に遮断すると共に、被処理材を連続的に前記室を
貫いて搬送させる間に、順次、冷却と熱放散とを繰り返
しながら、前記処理材を冷却して行き、最終的に同材を
常温まで徐冷するようにしたことを特徴とする多段冷却
方式。
化を回復し、靭性を改善すると共に、特にコーナ部分の
残留応力を除去して許容応力以下にするための連続的熱
処理における高温材質の均等な冷却方式であって、長手
方向軸に沿って曲がり、捩れの発生しないような冷却工
程を施すこと、および均一で、かつ安定した品質を備え
た大径鋼管を形成する多段冷却装置とその方式の提供。 【構成】 冷却装置を長手軸方向に複数区分して、その
一区画毎に交互に冷却室と非冷却室とを設置し、両者間
を熱的に遮断すると共に、被処理材を連続的に前記室を
貫いて搬送させる間に、順次、冷却と熱放散とを繰り返
しながら、前記処理材を冷却して行き、最終的に同材を
常温まで徐冷するようにしたことを特徴とする多段冷却
方式。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚肉鋼板を冷間塑性加
工によって大径の丸鋼管または角形鋼管を成形する工程
で、折曲げ加工に基づく鋼板の局部材質の劣化、残留応
力の発生に対し、鋼管材質を一定時間、所定温度に加熱
・調質した後、放冷して熱処理を施し、冷間加工による
鋼材質の劣化を修復するようにした大径丸鋼管または角
形鋼管の材質改善工法の、特に鋼管素材加熱後の多段冷
却方式に関する。
工によって大径の丸鋼管または角形鋼管を成形する工程
で、折曲げ加工に基づく鋼板の局部材質の劣化、残留応
力の発生に対し、鋼管材質を一定時間、所定温度に加熱
・調質した後、放冷して熱処理を施し、冷間加工による
鋼材質の劣化を修復するようにした大径丸鋼管または角
形鋼管の材質改善工法の、特に鋼管素材加熱後の多段冷
却方式に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物のコラムとして使用されている、
肉厚鋼板を折り曲げ成形したワン・シームまたはツー・
シーム大径角形鋼管の量産方法は、従来、文献上はとも
かく、実用的には大別して、次のような工法が採用され
ている。 一枚板鋼板を、その長手軸方向に平行し、かつ、幅
方向に沿い重複して、隅角部相当個所を四個所折曲げ、
断面を角形鋼管近似の形状に成形した後、鋼板の両側エ
ッジ部を突合わせ溶接して断面角形のワン・シーム角形
鋼管を成形する。 一枚板鋼板を、その長手軸方向に平行し、かつ、幅
方向に沿って二個所折曲げて断面コ字形に成形したもの
を、一対、向い合わせ、断面角形の鋼材を構成し、両脚
エッジ部を突合わせ溶接して、ツー・シームの大径角形
鋼管を製造する。
肉厚鋼板を折り曲げ成形したワン・シームまたはツー・
シーム大径角形鋼管の量産方法は、従来、文献上はとも
かく、実用的には大別して、次のような工法が採用され
ている。 一枚板鋼板を、その長手軸方向に平行し、かつ、幅
方向に沿い重複して、隅角部相当個所を四個所折曲げ、
断面を角形鋼管近似の形状に成形した後、鋼板の両側エ
ッジ部を突合わせ溶接して断面角形のワン・シーム角形
鋼管を成形する。 一枚板鋼板を、その長手軸方向に平行し、かつ、幅
方向に沿って二個所折曲げて断面コ字形に成形したもの
を、一対、向い合わせ、断面角形の鋼材を構成し、両脚
エッジ部を突合わせ溶接して、ツー・シームの大径角形
鋼管を製造する。
【0003】 帯鋼板を長手軸方向に搬送しながら、
これを丸鋼管成形ロールスタンドに通して断面丸形に成
形し、一旦、電縫丸鋼管を製造して、次に、前記丸鋼管
の断面を角形に整形し、ワン・シームの大径角形鋼管を
形成する。 細部に亘っては、それぞれ、若干の差異があるにして
も、上記、またはに述べたような工法が、広く実
施されている。また、上記工法の中途においてワンシ
ーム大径丸鋼管が形成されている。その他、大径丸鋼管
の成形工法には、UOプレス方工法などがあることが知
られている。上述のように、従来、実施されている大径
丸鋼管または角形鋼管の経済的な製造方法は、いずれの
場合にも厚肉鋼板の冷間塑性変形、すなわち、鋼管形成
のため厚肉鋼板の冷間折曲げ、または角形鋼管形成のた
めの隅角部鋼板に対する略、90°の冷間折曲げ加工が含
まれている。
これを丸鋼管成形ロールスタンドに通して断面丸形に成
形し、一旦、電縫丸鋼管を製造して、次に、前記丸鋼管
の断面を角形に整形し、ワン・シームの大径角形鋼管を
形成する。 細部に亘っては、それぞれ、若干の差異があるにして
も、上記、またはに述べたような工法が、広く実
施されている。また、上記工法の中途においてワンシ
ーム大径丸鋼管が形成されている。その他、大径丸鋼管
の成形工法には、UOプレス方工法などがあることが知
られている。上述のように、従来、実施されている大径
丸鋼管または角形鋼管の経済的な製造方法は、いずれの
場合にも厚肉鋼板の冷間塑性変形、すなわち、鋼管形成
のため厚肉鋼板の冷間折曲げ、または角形鋼管形成のた
めの隅角部鋼板に対する略、90°の冷間折曲げ加工が含
まれている。
【0004】ところで、平坦な厚肉鋼板に対し冷間にお
いて、略、90°の折曲げ加工を施した場合には、鋼板の
折曲げ部に所要のRを与えたにしろ、その隅角部鋼材断
面において中立面の外側材料には引張り力が、内側には
圧縮力が強く働きながら塑性変形が行われる結果、当該
個所の材質が劣化し、局部材質は伸びが小さく、引っ張
り強さと素材の降伏点との比が非常に小さくなり、変形
個所に繰返し応力が加わると脆性破壊が生じるおそれな
しとしない。また、外力を取り去った後にも、限界を超
えた冷間塑性変形に基づく残留応力が生じている。
いて、略、90°の折曲げ加工を施した場合には、鋼板の
折曲げ部に所要のRを与えたにしろ、その隅角部鋼材断
面において中立面の外側材料には引張り力が、内側には
圧縮力が強く働きながら塑性変形が行われる結果、当該
個所の材質が劣化し、局部材質は伸びが小さく、引っ張
り強さと素材の降伏点との比が非常に小さくなり、変形
個所に繰返し応力が加わると脆性破壊が生じるおそれな
しとしない。また、外力を取り去った後にも、限界を超
えた冷間塑性変形に基づく残留応力が生じている。
【0005】しかし、従来、この種の大径丸鋼管または
角形鋼管の仕様については、もっぱら、その形状・構造
上の特性、または施工上の特徴に対しメリットが認めら
れ需要が伸びていたが、前記の加工状態から顧みるに、
鋼管素材に内在する材質的な弱点または不安定部分につ
いての客観的、技術的な分析・検討が充分でない状態の
ままで前記大径鋼管が市場に流通している傾向があっ
た。ところが最近、冷間折曲げ加工によって成形された
大径鋼管が建築物のコラムとして多用され、また、中・
高層建築物のコラムとしても使用されようとするに及ん
で、鋼管成形時における前記冷間折曲げ加工に基づく局
部材質の劣化が当該個所の脆性変化を促進するおそれが
あることに需要者の関心または、反省が高まってきてい
る。
角形鋼管の仕様については、もっぱら、その形状・構造
上の特性、または施工上の特徴に対しメリットが認めら
れ需要が伸びていたが、前記の加工状態から顧みるに、
鋼管素材に内在する材質的な弱点または不安定部分につ
いての客観的、技術的な分析・検討が充分でない状態の
ままで前記大径鋼管が市場に流通している傾向があっ
た。ところが最近、冷間折曲げ加工によって成形された
大径鋼管が建築物のコラムとして多用され、また、中・
高層建築物のコラムとしても使用されようとするに及ん
で、鋼管成形時における前記冷間折曲げ加工に基づく局
部材質の劣化が当該個所の脆性変化を促進するおそれが
あることに需要者の関心または、反省が高まってきてい
る。
【0006】それらユーザー等からの要望に応え、従来
公知の製法に基づき成形された大径丸鋼管または角形鋼
管における冷間塑性変形鋼材を焼き鈍すことにより、当
該個所の鋼板材質の劣化を回復する熱処理を施すことが
考えられている。本出願人は、さきに、加熱炉内を、被
処理材の搬送方向に沿って複数区画し、それらを交互に
加熱室と非加熱室とに設備すると共に、これを複数段直
列に連ねるように構成して、加熱炉内に装入した鋼材
(管)を、その区画内を貫通して搬送し、先端部分から
順次、加熱し、次に加熱しない室の部分で前記鋼材の加
熱温度を均一化して、温度差に基づく鋼材の歪を開放す
るといった工程を繰返すことによって、徐々に鋼材の加
熱温度を均一的に上昇させ、熱処理に伴なって鋼管に大
きな歪が生じることの少ない、または、ない鋼管の多段
加熱炉または加熱方式(特願平2−219986号 歪
の出ない角形鋼管の加熱炉および工法参照)を提案し
た。
公知の製法に基づき成形された大径丸鋼管または角形鋼
管における冷間塑性変形鋼材を焼き鈍すことにより、当
該個所の鋼板材質の劣化を回復する熱処理を施すことが
考えられている。本出願人は、さきに、加熱炉内を、被
処理材の搬送方向に沿って複数区画し、それらを交互に
加熱室と非加熱室とに設備すると共に、これを複数段直
列に連ねるように構成して、加熱炉内に装入した鋼材
(管)を、その区画内を貫通して搬送し、先端部分から
順次、加熱し、次に加熱しない室の部分で前記鋼材の加
熱温度を均一化して、温度差に基づく鋼材の歪を開放す
るといった工程を繰返すことによって、徐々に鋼材の加
熱温度を均一的に上昇させ、熱処理に伴なって鋼管に大
きな歪が生じることの少ない、または、ない鋼管の多段
加熱炉または加熱方式(特願平2−219986号 歪
の出ない角形鋼管の加熱炉および工法参照)を提案し
た。
【0007】しかしながら、加熱炉内から搬出した軸方
向に長い高温の大径鋼を冷却する際にも、これを、その
周方向または/および長手軸方向に沿って均等に、また
均一速度で冷却しなければ、常温に戻った後の鋼管に曲
がり、捩りなどが生じるおそれがある。丸鋼管の熱処理
にしても、角形鋼管の焼き鈍しにしても、コラムに使用
できるような軸方向に長い規格長の加熱鋼管を自然放冷
し、これを常温まで戻すに要するスペースは、長大な空
間を必要とする上に、その鋼管の冷却速度、温度が場所
によって不均一になったり、軸方向に温度差が生じる
と、全体として熱膨張による歪が生じ、曲がり、捩じれ
など生じて材質が安定せず、熱処理後、鋼管の歪矯正の
ために大型な設備が必要となる。熱処理後の規格長の大
径鋼管を自然放冷するにしても、均等に徐冷させるには
長大なスペースと設備が必要になってくる。
向に長い高温の大径鋼を冷却する際にも、これを、その
周方向または/および長手軸方向に沿って均等に、また
均一速度で冷却しなければ、常温に戻った後の鋼管に曲
がり、捩りなどが生じるおそれがある。丸鋼管の熱処理
にしても、角形鋼管の焼き鈍しにしても、コラムに使用
できるような軸方向に長い規格長の加熱鋼管を自然放冷
し、これを常温まで戻すに要するスペースは、長大な空
間を必要とする上に、その鋼管の冷却速度、温度が場所
によって不均一になったり、軸方向に温度差が生じる
と、全体として熱膨張による歪が生じ、曲がり、捩じれ
など生じて材質が安定せず、熱処理後、鋼管の歪矯正の
ために大型な設備が必要となる。熱処理後の規格長の大
径鋼管を自然放冷するにしても、均等に徐冷させるには
長大なスペースと設備が必要になってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明方式は、
加熱鋼管の冷却工程に当って、鋼管の曲がり、捩れなど
の変形が可及的に生じない多段冷却方式を提供しようと
するものである。また、加熱鋼管冷却のために必要な空
間を、可能な限り省スペースで設定する多段冷却装置を
開発することを目的とする。さらに、連続的に均一冷却
することができる多段冷却手段を提供するものである。
加熱鋼管の冷却工程に当って、鋼管の曲がり、捩れなど
の変形が可及的に生じない多段冷却方式を提供しようと
するものである。また、加熱鋼管冷却のために必要な空
間を、可能な限り省スペースで設定する多段冷却装置を
開発することを目的とする。さらに、連続的に均一冷却
することができる多段冷却手段を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、次に述べるとおりの各構成要件を具備し
ている。 (1) 冷却装置内を、被処理材の搬送方向に沿って複
数区画に区分し、前記区画に対し、一区画おきに被処理
材の強制的冷却室と冷却しない室とを交互に設けたこと
を特徴とする鋼管の多段冷却装置。
達成するため、次に述べるとおりの各構成要件を具備し
ている。 (1) 冷却装置内を、被処理材の搬送方向に沿って複
数区画に区分し、前記区画に対し、一区画おきに被処理
材の強制的冷却室と冷却しない室とを交互に設けたこと
を特徴とする鋼管の多段冷却装置。
【0010】(2) 軸方向に長い被処理材は、冷却装
置内を搬送されながら、第一区画冷却室を通過する間、
その先端部分から順次、均等に冷媒ガスに接触して強制
的に冷却され、次いで第二区画非冷却室を通過する際
は、前記強制冷却された鋼管の保有熱を自然放散し、か
つ、均一に熱伝導が行われ、また、次に第三区画冷却室
を通過するとき、再度、冷媒ガスに接触して均等に強制
冷却され、これによって、やや低下した鋼管温度を、次
の第四区画非冷却室で自然放散し、かつ、均一に熱伝導
が行われ、さらに第五区画冷却室で均等に強制冷却する
といった工程を、複数回、繰返すことによって、徐々に
温度を下げ、冷却に基づく前記被処理材の歪の発生を抑
えると共に、全体を均一に熱処理することを特徴とする
鋼管の多段冷却方式。
置内を搬送されながら、第一区画冷却室を通過する間、
その先端部分から順次、均等に冷媒ガスに接触して強制
的に冷却され、次いで第二区画非冷却室を通過する際
は、前記強制冷却された鋼管の保有熱を自然放散し、か
つ、均一に熱伝導が行われ、また、次に第三区画冷却室
を通過するとき、再度、冷媒ガスに接触して均等に強制
冷却され、これによって、やや低下した鋼管温度を、次
の第四区画非冷却室で自然放散し、かつ、均一に熱伝導
が行われ、さらに第五区画冷却室で均等に強制冷却する
といった工程を、複数回、繰返すことによって、徐々に
温度を下げ、冷却に基づく前記被処理材の歪の発生を抑
えると共に、全体を均一に熱処理することを特徴とする
鋼管の多段冷却方式。
【0011】
【作用】熱的に区画された冷却室、非冷却(強制冷却設
備をもたない)室を貫通して軸方向に長い加熱鋼管を連
続的に装入、搬送し、その先端部分から、冷却流体が循
環する第一冷却室(第一区画)で冷媒ガスに触れ、また
は吹付けられて、周壁から冷却されると共に、同加熱部
分が次の第一非冷却室(第二区画)を通過している間
中、同室内では第一冷却室を通って急冷した鋼管材が室
内雰囲気に触れ、または吹付けられて、自然放冷し、前
記鋼管温度の冷却スピードが緩和される一方、熱伝導な
どが作用して若干、温度上昇し、全体に熱的均一が得ら
れ、強制冷却によって生じた鋼管の熱膨張歪を開放・分
散させる。しかし、同鋼管部分の加熱温度は、当初の温
度に比べて相当に低下している。加熱鋼管の当該部分が
装置の第二冷却室(第三区画)に搬入されると、同部分
は、再度、第一冷却室における強制的な冷却作用と同様
な作用を受け、冷媒ガスに触れて、強制冷却される。
備をもたない)室を貫通して軸方向に長い加熱鋼管を連
続的に装入、搬送し、その先端部分から、冷却流体が循
環する第一冷却室(第一区画)で冷媒ガスに触れ、また
は吹付けられて、周壁から冷却されると共に、同加熱部
分が次の第一非冷却室(第二区画)を通過している間
中、同室内では第一冷却室を通って急冷した鋼管材が室
内雰囲気に触れ、または吹付けられて、自然放冷し、前
記鋼管温度の冷却スピードが緩和される一方、熱伝導な
どが作用して若干、温度上昇し、全体に熱的均一が得ら
れ、強制冷却によって生じた鋼管の熱膨張歪を開放・分
散させる。しかし、同鋼管部分の加熱温度は、当初の温
度に比べて相当に低下している。加熱鋼管の当該部分が
装置の第二冷却室(第三区画)に搬入されると、同部分
は、再度、第一冷却室における強制的な冷却作用と同様
な作用を受け、冷媒ガスに触れて、強制冷却される。
【0012】当該鋼管部分が、さらに第二非冷却室(第
四区画)まで搬送されると、そこでは前記第一非冷却室
同様の作用が行われ、加熱鋼管温度の冷却スピードが緩
和される一方、伝導熱などによって若干温度が上昇して
均一になり、前記強制的冷却などによって生じた熱膨張
歪を開放・分散させる。これによって、加熱鋼管の温度
は、第一非冷却室における温度よりも、相当低下する。
次の、第三冷却室(第五区画)の冷却ガスによる加熱鋼
管への振舞は、上記第一冷却室の、それと同様である。
また、第三非冷却室(第六区画)の作用は、さきに説明
した第一非冷却室における作用のそれと、略同様と解し
て良い。このような工程を順次繰返して、徐々に鋼管の
加熱温度を低下させ、結局、或る時間内に冷却装置の処
理材搬出口を通過するときまでに素材温度を略、常温ま
たは常温に近い温度まで持ち来たし、外見上さしたる歪
なしに、被処理材の全長の焼き鈍しを完了する。
四区画)まで搬送されると、そこでは前記第一非冷却室
同様の作用が行われ、加熱鋼管温度の冷却スピードが緩
和される一方、伝導熱などによって若干温度が上昇して
均一になり、前記強制的冷却などによって生じた熱膨張
歪を開放・分散させる。これによって、加熱鋼管の温度
は、第一非冷却室における温度よりも、相当低下する。
次の、第三冷却室(第五区画)の冷却ガスによる加熱鋼
管への振舞は、上記第一冷却室の、それと同様である。
また、第三非冷却室(第六区画)の作用は、さきに説明
した第一非冷却室における作用のそれと、略同様と解し
て良い。このような工程を順次繰返して、徐々に鋼管の
加熱温度を低下させ、結局、或る時間内に冷却装置の処
理材搬出口を通過するときまでに素材温度を略、常温ま
たは常温に近い温度まで持ち来たし、外見上さしたる歪
なしに、被処理材の全長の焼き鈍しを完了する。
【0013】上述のような被処理材焼き鈍しのための多
段冷却方式は、厚肉の大径角形鋼管隅角部、溶接継手、
溶接個所等の鋼材の調質のための熱処理後の素材冷却工
程を施すために、鋼管成形装置のインラインに設置可能
であることは勿論、軸方向に長大な丸鋼管、棒鋼、型鋼
等を対象とする熱処理後の冷却工程に利用することもで
きる。また、丸鋼管または角形鋼管等被処理材は、これ
を多段冷却装置に装入する場合、単列または間隔をおい
て複数列に並べ、一斉に処理することができる。特に、
角形鋼管については、角形断面をソロバン玉状に揃えて
冷却装置に搬入すれば、能率良く冷却でき、かつ、鋼管
全周壁の冷却状態を可及的に均一にすることができる。
段冷却方式は、厚肉の大径角形鋼管隅角部、溶接継手、
溶接個所等の鋼材の調質のための熱処理後の素材冷却工
程を施すために、鋼管成形装置のインラインに設置可能
であることは勿論、軸方向に長大な丸鋼管、棒鋼、型鋼
等を対象とする熱処理後の冷却工程に利用することもで
きる。また、丸鋼管または角形鋼管等被処理材は、これ
を多段冷却装置に装入する場合、単列または間隔をおい
て複数列に並べ、一斉に処理することができる。特に、
角形鋼管については、角形断面をソロバン玉状に揃えて
冷却装置に搬入すれば、能率良く冷却でき、かつ、鋼管
全周壁の冷却状態を可及的に均一にすることができる。
【0014】上記冷却室に装備する装置としては、一般
に、常温または低温空気(冷媒ガス)、噴霧、水などの
冷媒流体の噴射ノズル、室内雰囲気循環・撹拌ファン並
びに加熱空気排出ダクト、排気ファンなどが、必要にな
る。前記冷媒ガスなどの低温の程度、供給量、供給する
冷却室の順序、位置などを適宜、選択するようにして、
処理鋼管素材に対し軽度の焼き入れを施し、強化するこ
とも不可能ではない。非冷却室の場合も、加熱鋼管の輻
射、伝導による均一放熱を妨げない設備が必要で、室内
雰囲気の循環ファンの設置が望まれる。また、ここに
は、加熱鋼管の支持・搬送手段を設置することができ
る。上記非冷却室には、冷却室内で温められたガスが流
入するのを妨げるため、め同室内ガス圧力を冷却室内圧
よりも若干、高めに調整しておくと良い。また、非冷却
室に加熱鋼管から放散する熱エネルギーが滞留して室内
が高温にならないよう、必要に応じ排気装置とか、公知
の冷却、排熱または、放熱手段を設備する。
に、常温または低温空気(冷媒ガス)、噴霧、水などの
冷媒流体の噴射ノズル、室内雰囲気循環・撹拌ファン並
びに加熱空気排出ダクト、排気ファンなどが、必要にな
る。前記冷媒ガスなどの低温の程度、供給量、供給する
冷却室の順序、位置などを適宜、選択するようにして、
処理鋼管素材に対し軽度の焼き入れを施し、強化するこ
とも不可能ではない。非冷却室の場合も、加熱鋼管の輻
射、伝導による均一放熱を妨げない設備が必要で、室内
雰囲気の循環ファンの設置が望まれる。また、ここに
は、加熱鋼管の支持・搬送手段を設置することができ
る。上記非冷却室には、冷却室内で温められたガスが流
入するのを妨げるため、め同室内ガス圧力を冷却室内圧
よりも若干、高めに調整しておくと良い。また、非冷却
室に加熱鋼管から放散する熱エネルギーが滞留して室内
が高温にならないよう、必要に応じ排気装置とか、公知
の冷却、排熱または、放熱手段を設備する。
【0015】本発明によれば、
(1)軸方向に長い被処理材を見掛け上、長手軸に沿っ
て短い部分に分割して、それらを徐々に冷却するために
軸直角方向に現われる熱処理歪が少ない。 (2)軸方向に長い被処理材を連続的に冷却することが
できる。 (3)冷却に基づいて生じる被処理材の長手軸方向の曲
がり、捩じれ歪が少ないので、その分だけ冷却装置の容
量を小さくすることができる。 (4)被処理材の曲がり、捩じれ歪が少ないため、冷却
装置内のガイドを簡単にすることができる。 (5)被処理材の曲がり、捩じれ歪が少ないため、冷却
工程後に残る鋼材の歪の矯正設備が簡単になる。 (6)冷却工程に基づく歪が少ないため、少しの矯正加
工で最終製品が得られ、品質が向上する。 (7)必要に応じ、熱処理鋼材を均一に強制冷却し、処
理後の素材に軽度の焼き入れを施し強化することもでき
る。 (8)素材の冷間加工に基づく局部材質の脆性化、劣化
を解消または修復し、被処理材の材質を均一にして、高
品質の製品を提供することができる。
て短い部分に分割して、それらを徐々に冷却するために
軸直角方向に現われる熱処理歪が少ない。 (2)軸方向に長い被処理材を連続的に冷却することが
できる。 (3)冷却に基づいて生じる被処理材の長手軸方向の曲
がり、捩じれ歪が少ないので、その分だけ冷却装置の容
量を小さくすることができる。 (4)被処理材の曲がり、捩じれ歪が少ないため、冷却
装置内のガイドを簡単にすることができる。 (5)被処理材の曲がり、捩じれ歪が少ないため、冷却
工程後に残る鋼材の歪の矯正設備が簡単になる。 (6)冷却工程に基づく歪が少ないため、少しの矯正加
工で最終製品が得られ、品質が向上する。 (7)必要に応じ、熱処理鋼材を均一に強制冷却し、処
理後の素材に軽度の焼き入れを施し強化することもでき
る。 (8)素材の冷間加工に基づく局部材質の脆性化、劣化
を解消または修復し、被処理材の材質を均一にして、高
品質の製品を提供することができる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明方式および同方式を実施する
多段冷却装置の大略実施例について、図面に沿って説明
するが、同装置の詳細は、本出願当時の当業界における
公知の技術レベルの範囲内で、適宜変形が可能、かつ容
易であるから、格別の理由が見当らない限り、この実施
例の具体的構造のみに基づいて本発明の構成要件を限定
解釈すべきではない。
多段冷却装置の大略実施例について、図面に沿って説明
するが、同装置の詳細は、本出願当時の当業界における
公知の技術レベルの範囲内で、適宜変形が可能、かつ容
易であるから、格別の理由が見当らない限り、この実施
例の具体的構造のみに基づいて本発明の構成要件を限定
解釈すべきではない。
【0017】(その1)図1は、単位長の鋼管母材を連
続して強制的に冷却する多段冷却装置の概略側面図で、
区画された各冷却室と非冷却(強制冷却手段の設備がな
い)室との関係を示し、図2は、前記多段冷却装置を貫
通して搬送される加熱鋼管の、各室に対応する周壁温度
の変化の一例を示す。図1中、1は、冷却装置本体で、
その軸方向長さは、たとえば15m、2は、規格長の加熱
鋼管、たとえば15m長の丸鋼管で、そのサイズは、径21
6 φmm、板厚10.7 mmである。
続して強制的に冷却する多段冷却装置の概略側面図で、
区画された各冷却室と非冷却(強制冷却手段の設備がな
い)室との関係を示し、図2は、前記多段冷却装置を貫
通して搬送される加熱鋼管の、各室に対応する周壁温度
の変化の一例を示す。図1中、1は、冷却装置本体で、
その軸方向長さは、たとえば15m、2は、規格長の加熱
鋼管、たとえば15m長の丸鋼管で、そのサイズは、径21
6 φmm、板厚10.7 mmである。
【0018】31 、32 、33 …は冷却装置1の一部を
構成する第一、第二、第三…冷却室で、同室には、その
長手軸に対し直角方向断面において、図3に示すよう
に、搬送される丸鋼管群領域の垂直中心線の対称側面位
置と、その天井または/および底面位置とに、それぞれ
冷風噴射または噴霧ノズル5が設けてあり、同ノズルの
流体噴射方向は、略、当該室内壁に沿い、搬送されてい
る加熱鋼管壁全面を包むように回動し、可能な限り前記
管壁面を均一に冷却するよう設けている。その目的を、
より効果的に達成するため、必要に応じて冷却室内雰囲
気を撹拌・循環するファン6を内壁適所に設ける。各冷
却室の断面幅広さは、丸鋼管2が複数本通るのに余裕が
ある程度の大きさである。
構成する第一、第二、第三…冷却室で、同室には、その
長手軸に対し直角方向断面において、図3に示すよう
に、搬送される丸鋼管群領域の垂直中心線の対称側面位
置と、その天井または/および底面位置とに、それぞれ
冷風噴射または噴霧ノズル5が設けてあり、同ノズルの
流体噴射方向は、略、当該室内壁に沿い、搬送されてい
る加熱鋼管壁全面を包むように回動し、可能な限り前記
管壁面を均一に冷却するよう設けている。その目的を、
より効果的に達成するため、必要に応じて冷却室内雰囲
気を撹拌・循環するファン6を内壁適所に設ける。各冷
却室の断面幅広さは、丸鋼管2が複数本通るのに余裕が
ある程度の大きさである。
【0019】本実施例の場合には、図3に示すように一
つの冷却室断面に対して計3個の冷風噴射ノズル5が装
備され、鋼管周面を均一に冷すために、その噴射流は、
略、炉壁に沿って流れるように方向付けられている。各
冷却室内に生ずる使用済み加温ガス、流体は、格別の排
気手段により冷却室から吸気し、それらは最終的に一つ
にまとめられて排気する。なお、同図中、下側に鋼管支
持・搬送ローラを設置しているような記載があるが、同
ローラは、次に説明する非冷却室に設備されているの
が、一般である。
つの冷却室断面に対して計3個の冷風噴射ノズル5が装
備され、鋼管周面を均一に冷すために、その噴射流は、
略、炉壁に沿って流れるように方向付けられている。各
冷却室内に生ずる使用済み加温ガス、流体は、格別の排
気手段により冷却室から吸気し、それらは最終的に一つ
にまとめられて排気する。なお、同図中、下側に鋼管支
持・搬送ローラを設置しているような記載があるが、同
ローラは、次に説明する非冷却室に設備されているの
が、一般である。
【0020】41 、42 …は、冷却装置1の他の一部を
構成する第一、第二…非冷却室で、同室は、冷却室
31 、32…と交互に、かつ、一つ宛順番に長手軸方向
に並べて連結され、全体として一つの冷却装置1を構成
している。非冷却室の長手軸方向長さは、搬送中の丸鋼
管周壁の温度を均一化させるため、適宜長さに設定す
る。また、非加熱室には、隣接する冷却室の前記使用済
みガスが、そのままに流入するとか、鋼管2または隣接
冷却室からの輻射、伝導作用などに基づき熱エネルギー
が集積・滞留すると、それによって同室内温度が、より
上昇するので非冷却室設定の目的からみて好ましくな
い。これを妨げるため、処理鋼管の出入り口面積を可及
的に狭くする(鋼管の長手軸方向歪、捩じれ量が極めて
小さいので可能)とか、同室には冷却用の圧力空気を供
給して室内圧力を、より高圧に保持するするとか、撹拌
ファンを設置して非冷却室内雰囲気の温度を均一にする
等の対策を施す。必要に応じて、非冷却室の周壁に熱エ
ネルギー吸収のため冷媒体を流通させるジャケットまた
は熱エネルギー放散フィン等を設けて、非冷却室の室内
温度をコントロールする。
構成する第一、第二…非冷却室で、同室は、冷却室
31 、32…と交互に、かつ、一つ宛順番に長手軸方向
に並べて連結され、全体として一つの冷却装置1を構成
している。非冷却室の長手軸方向長さは、搬送中の丸鋼
管周壁の温度を均一化させるため、適宜長さに設定す
る。また、非加熱室には、隣接する冷却室の前記使用済
みガスが、そのままに流入するとか、鋼管2または隣接
冷却室からの輻射、伝導作用などに基づき熱エネルギー
が集積・滞留すると、それによって同室内温度が、より
上昇するので非冷却室設定の目的からみて好ましくな
い。これを妨げるため、処理鋼管の出入り口面積を可及
的に狭くする(鋼管の長手軸方向歪、捩じれ量が極めて
小さいので可能)とか、同室には冷却用の圧力空気を供
給して室内圧力を、より高圧に保持するするとか、撹拌
ファンを設置して非冷却室内雰囲気の温度を均一にする
等の対策を施す。必要に応じて、非冷却室の周壁に熱エ
ネルギー吸収のため冷媒体を流通させるジャケットまた
は熱エネルギー放散フィン等を設けて、非冷却室の室内
温度をコントロールする。
【0021】非冷却室内には、鋼管2のガイド兼支持・
搬送ローラ6を設置する。同手段には、被冷却鋼管から
の熱伝導、その他に基づいて加熱されるのを防ぐため、
冷却装置を付設する。また、装入・搬送される複数の並
列鋼管の相互間隔を確保する目的で、鋼管搬送ローラ周
面には周方向に沿って、それぞれ間隔を置いて複数の鋼
管保持溝(ガイド)を設ける。角鋼管の場合には、上記
ガイド溝の形は、角鋼管断面がサイコロ状位相に保持さ
れるように形成するもの(図4参照)と、ソロバン玉状
位相に保持するよう形成するもの(図5参照)とが、あ
り得る。いずれにしても、並列搬送の鋼管周壁横側にも
均等に冷媒ガスが触れるように隣接鋼管相互の間隔は、
たとえば管径の1/2程度より狭く設定することは好ま
しくない。
搬送ローラ6を設置する。同手段には、被冷却鋼管から
の熱伝導、その他に基づいて加熱されるのを防ぐため、
冷却装置を付設する。また、装入・搬送される複数の並
列鋼管の相互間隔を確保する目的で、鋼管搬送ローラ周
面には周方向に沿って、それぞれ間隔を置いて複数の鋼
管保持溝(ガイド)を設ける。角鋼管の場合には、上記
ガイド溝の形は、角鋼管断面がサイコロ状位相に保持さ
れるように形成するもの(図4参照)と、ソロバン玉状
位相に保持するよう形成するもの(図5参照)とが、あ
り得る。いずれにしても、並列搬送の鋼管周壁横側にも
均等に冷媒ガスが触れるように隣接鋼管相互の間隔は、
たとえば管径の1/2程度より狭く設定することは好ま
しくない。
【0022】図2において、約650 ℃で熱処理され、冷
却装置に搬入された加熱鋼管は、かくして、第一冷却室
31 の室内を通過する間に強制的に均等に冷却され、そ
の周壁温度は、略、450 ℃程度に低下する。当該部分
が、次の第一非冷却室41 の室内を通過する間に、強制
冷却された前記鋼管温度が熱伝導、輻射などにより全体
的に均等化される一方、若干温度上昇して500 ℃程度に
なる。このため、当該部分の強制冷却による素材の歪も
鋼管中心軸に対して均等になり、外部的な歪の形では現
れない。前記鋼管部分が、引き続いて第二冷却室32 に
搬入されると、当該個所は、第一冷却室同様なプロセス
で、再び強制的に冷却されるので同鋼管周面は略、300
℃まで冷却されるが、その後工程で、同鋼管が第二非冷
却室42に搬送されると、ここでも、前記第一非冷却室
41 の場合と同様な作用が行われ強制的に冷却された鋼
管周壁の温度を熱伝導および熱輻射により、全体的に温
度を均一化すると共に、若干温度上昇して略、350 ℃程
度になる。
却装置に搬入された加熱鋼管は、かくして、第一冷却室
31 の室内を通過する間に強制的に均等に冷却され、そ
の周壁温度は、略、450 ℃程度に低下する。当該部分
が、次の第一非冷却室41 の室内を通過する間に、強制
冷却された前記鋼管温度が熱伝導、輻射などにより全体
的に均等化される一方、若干温度上昇して500 ℃程度に
なる。このため、当該部分の強制冷却による素材の歪も
鋼管中心軸に対して均等になり、外部的な歪の形では現
れない。前記鋼管部分が、引き続いて第二冷却室32 に
搬入されると、当該個所は、第一冷却室同様なプロセス
で、再び強制的に冷却されるので同鋼管周面は略、300
℃まで冷却されるが、その後工程で、同鋼管が第二非冷
却室42に搬送されると、ここでも、前記第一非冷却室
41 の場合と同様な作用が行われ強制的に冷却された鋼
管周壁の温度を熱伝導および熱輻射により、全体的に温
度を均一化すると共に、若干温度上昇して略、350 ℃程
度になる。
【0023】このため前工程の第二冷却室32 で強制的
に冷却された鋼管2に不均等熱膨張歪が生じたとして
も、次の第二非冷却室42 内を前記鋼管が搬送される間
に、その歪が均一化され外部的には現われない。均一化
された鋼管温度は、さらに第三冷却室33 の室内を通過
する間に当該室でも、第一冷却室同様、再び強制的に冷
却されるので、その周壁面は略、150 ℃近くまで冷却さ
れる。図で、鋼材搬出口側の第三冷却室33 から外気に
搬出される冷却鋼管周壁温度は、その熱容量の大きさな
どのために、若干上昇して、200 ℃程度まで昇り、その
後、自然放冷して、緩やかに常温まで冷却される。以
上、図2に示すような工程を繰返しながら丸鋼管の特定
部分は、冷却装置1内を通過する間に、順次、冷却され
て略、200℃程度の温度にまで冷され、その後、装置外
に搬送、空冷し、鋼材の焼き鈍しが完了する。被処理材
の容量、搬送速度にも関係があるが、以上のとおり、搬
出鋼管温度は、少なくとも、略、200 ℃程度までに冷却
することが目標になっている。
に冷却された鋼管2に不均等熱膨張歪が生じたとして
も、次の第二非冷却室42 内を前記鋼管が搬送される間
に、その歪が均一化され外部的には現われない。均一化
された鋼管温度は、さらに第三冷却室33 の室内を通過
する間に当該室でも、第一冷却室同様、再び強制的に冷
却されるので、その周壁面は略、150 ℃近くまで冷却さ
れる。図で、鋼材搬出口側の第三冷却室33 から外気に
搬出される冷却鋼管周壁温度は、その熱容量の大きさな
どのために、若干上昇して、200 ℃程度まで昇り、その
後、自然放冷して、緩やかに常温まで冷却される。以
上、図2に示すような工程を繰返しながら丸鋼管の特定
部分は、冷却装置1内を通過する間に、順次、冷却され
て略、200℃程度の温度にまで冷され、その後、装置外
に搬送、空冷し、鋼材の焼き鈍しが完了する。被処理材
の容量、搬送速度にも関係があるが、以上のとおり、搬
出鋼管温度は、少なくとも、略、200 ℃程度までに冷却
することが目標になっている。
【0025】かくして、厚肉鋼板を冷間加工によって塑
性変形し、成形した丸鋼管素材の残留応力、または略、
90°折曲げて形成した角形鋼管の各隅角部付近の材質の
脆性化、劣化を熱処理によって調質し、当該個所の鋼材
について、外力に対し材質の伸びが大きく、引張り強さ
と降伏点の比を旧に近いように戻すことができる。ま
た、必要により、均等に急冷するようにして鋼材に軽く
焼き入れすると、熱処理により柔らかくなっている製品
材質を強化することもできる。本実施例は、被処理材が
規格長の丸鋼管または角形鋼管であって、多段冷却装置
に対して被処理材を間欠的に装入するようにしている
が、その鋼管周壁または隅角部付近の材料の焼き鈍し状
態は、被処理材の連続裝入の場合も殆んど相違はない。
性変形し、成形した丸鋼管素材の残留応力、または略、
90°折曲げて形成した角形鋼管の各隅角部付近の材質の
脆性化、劣化を熱処理によって調質し、当該個所の鋼材
について、外力に対し材質の伸びが大きく、引張り強さ
と降伏点の比を旧に近いように戻すことができる。ま
た、必要により、均等に急冷するようにして鋼材に軽く
焼き入れすると、熱処理により柔らかくなっている製品
材質を強化することもできる。本実施例は、被処理材が
規格長の丸鋼管または角形鋼管であって、多段冷却装置
に対して被処理材を間欠的に装入するようにしている
が、その鋼管周壁または隅角部付近の材料の焼き鈍し状
態は、被処理材の連続裝入の場合も殆んど相違はない。
【0026】(その2)図4は、多段冷却装置を構成す
る非冷却室の一つの、他の実施例の正断面図を示すもの
で、そこで搬送されている被熱処理鋼管2は、周面に冷
媒ガスが(冷却室を含めて)均等に接触するよう搬送ロ
ーラ上に断面サイコロ状位相に保持されている。同図
中、水平に軸支、駆動される細長の搬送ローラ7周面に
は相互に等間隔な溝8を周方向に設けてあり、同個所に
冷却室内に並列・搬送される角鋼管2の周辺部を載置し
て、これを案内し、鋼管周壁相互間隔を確保して長手軸
方向に搬送する。本実施例では、規格長の鋼管を並べて
4本、一度に冷却装置に装入するようにしているが、連
続丸鋼管または角形鋼管を対象にしても良いことはいう
までもない。
る非冷却室の一つの、他の実施例の正断面図を示すもの
で、そこで搬送されている被熱処理鋼管2は、周面に冷
媒ガスが(冷却室を含めて)均等に接触するよう搬送ロ
ーラ上に断面サイコロ状位相に保持されている。同図
中、水平に軸支、駆動される細長の搬送ローラ7周面に
は相互に等間隔な溝8を周方向に設けてあり、同個所に
冷却室内に並列・搬送される角鋼管2の周辺部を載置し
て、これを案内し、鋼管周壁相互間隔を確保して長手軸
方向に搬送する。本実施例では、規格長の鋼管を並べて
4本、一度に冷却装置に装入するようにしているが、連
続丸鋼管または角形鋼管を対象にしても良いことはいう
までもない。
【0027】被処理材の搬送ローラ部材7は、これに応
じて、鋼管径の複数倍の軸方向長さを備えたローラ部材
により構成され、前記ローラ周面の溝相互間隔は、取扱
最大径の鋼管がローラに載置されたときの隣接距離が所
定の長さになるように、あらかじめ設けてある。なお、
前記溝の配置は、冷却に基づく鋼材の歪、捩れの発生量
が小さいから、ラフに設定することを要しない。また、
搬送ローラには、鋼管その他からの熱伝導により加熱さ
れることを防ぐため、冷却手段を付設する。9は、上記
複数本の被熱処理材が装入、搬出される開口であって、
その開口断面積は、熱効率などからみて、可及的に狭い
ものとなっている。この実施例の場合、冷却工程の進行
による鋼管長手軸方向の曲がり、捩じりの発生量が極め
て少いので、上記開口面積を可及的に狭くすることがで
きる。
じて、鋼管径の複数倍の軸方向長さを備えたローラ部材
により構成され、前記ローラ周面の溝相互間隔は、取扱
最大径の鋼管がローラに載置されたときの隣接距離が所
定の長さになるように、あらかじめ設けてある。なお、
前記溝の配置は、冷却に基づく鋼材の歪、捩れの発生量
が小さいから、ラフに設定することを要しない。また、
搬送ローラには、鋼管その他からの熱伝導により加熱さ
れることを防ぐため、冷却手段を付設する。9は、上記
複数本の被熱処理材が装入、搬出される開口であって、
その開口断面積は、熱効率などからみて、可及的に狭い
ものとなっている。この実施例の場合、冷却工程の進行
による鋼管長手軸方向の曲がり、捩じりの発生量が極め
て少いので、上記開口面積を可及的に狭くすることがで
きる。
【0028】(その3)図5は、複数本同時に鋼管を挿
入・調質する多段冷却装置の一構成区画、非冷却室の他
の実施例の正断面図を示すものであって、そこで搬送さ
れている被熱処理鋼管2は、周面に冷媒ガスが(冷却室
を含めて)均等に接触するよう、搬送ローラ上に断面ソ
ロバン玉状位相に保持されている。同図において、非冷
却室を横切って、その下側に水平方向に軸支し駆動され
る細長の搬送ローラ7を備え、前記ローラ周面には相互
に等間隔な溝8を周方向に設けてあり、同個所に冷却室
内に搬送される角鋼管2の一つの隅角部を載置し、これ
により隣接鋼管相互の間隔を確保する一方、同鋼管を長
手軸方向に搬送する。 したがって、ローラ周面の溝相
互間隔は、取扱最大径の鋼管がローラに載置されたとき
の隣接距離が所定の長さになるように、あらかじめ設け
る。
入・調質する多段冷却装置の一構成区画、非冷却室の他
の実施例の正断面図を示すものであって、そこで搬送さ
れている被熱処理鋼管2は、周面に冷媒ガスが(冷却室
を含めて)均等に接触するよう、搬送ローラ上に断面ソ
ロバン玉状位相に保持されている。同図において、非冷
却室を横切って、その下側に水平方向に軸支し駆動され
る細長の搬送ローラ7を備え、前記ローラ周面には相互
に等間隔な溝8を周方向に設けてあり、同個所に冷却室
内に搬送される角鋼管2の一つの隅角部を載置し、これ
により隣接鋼管相互の間隔を確保する一方、同鋼管を長
手軸方向に搬送する。 したがって、ローラ周面の溝相
互間隔は、取扱最大径の鋼管がローラに載置されたとき
の隣接距離が所定の長さになるように、あらかじめ設け
る。
【0029】
【発明の効果】本発明多段冷却方式は、以上述べたとお
りであるから、 (1)軸方向に長い被処理材を、見掛け上長さ方向に短
い部分に分割して、それらを徐々に、かつ、順次に強制
的に冷却し、また、非冷却することを繰り返して全体的
に冷却するようにしているから、冷却に基づく軸直角方
向の熱膨張歪が出にくい。 (2)冷却による被処理材の歪が出にくいか、極めて少
ないため、鋼管の並列装入時における冷却室、非冷却室
の断面積を小さくできる。 (3)したがって、装置内に設ける被処理材のガイドも
簡単になる。 (4)また、冷却室、非冷却室間を隔てる開口面積を可
及的に狭く設定することができ、熱エネルギーの効率的
稼動が可能である。 (5)被処理材に生じる歪、捩じれ量が少ないため、冷
却工程後の歪矯正設備が簡単で良い。
りであるから、 (1)軸方向に長い被処理材を、見掛け上長さ方向に短
い部分に分割して、それらを徐々に、かつ、順次に強制
的に冷却し、また、非冷却することを繰り返して全体的
に冷却するようにしているから、冷却に基づく軸直角方
向の熱膨張歪が出にくい。 (2)冷却による被処理材の歪が出にくいか、極めて少
ないため、鋼管の並列装入時における冷却室、非冷却室
の断面積を小さくできる。 (3)したがって、装置内に設ける被処理材のガイドも
簡単になる。 (4)また、冷却室、非冷却室間を隔てる開口面積を可
及的に狭く設定することができ、熱エネルギーの効率的
稼動が可能である。 (5)被処理材に生じる歪、捩じれ量が少ないため、冷
却工程後の歪矯正設備が簡単で良い。
【0030】(6)冷間塑性加工に基づく材料の劣化、
脆性化を回復し、高品質の製品を提供する。 (7)連続した被処理材の冷却工程も可能である。 等々、従来公知の鋼材熱処理手段では期待することがで
きない格別の作用および効果を奏する。なお、本発明多
段冷却方式は被処理材として、棒鋼、型鋼等の材料の調
質も可能である。また、連続的素材の熱処理でも、規格
長材料の焼き鈍しでも、単数であっても、また、複数本
同時であっても可である。
脆性化を回復し、高品質の製品を提供する。 (7)連続した被処理材の冷却工程も可能である。 等々、従来公知の鋼材熱処理手段では期待することがで
きない格別の作用および効果を奏する。なお、本発明多
段冷却方式は被処理材として、棒鋼、型鋼等の材料の調
質も可能である。また、連続的素材の熱処理でも、規格
長材料の焼き鈍しでも、単数であっても、また、複数本
同時であっても可である。
【図1】本発明冷却方式を実施する多段冷却装置の一実
施例の概略側面図。
施例の概略側面図。
【図2】前記多段冷却方式における被処理材長手軸(搬
送)方向の鋼管周壁の熱、温度配分ダイヤグラム。
送)方向の鋼管周壁の熱、温度配分ダイヤグラム。
【図3】本発明冷却方式を実施する多段冷却装置の冷却
室の一実施例の正断面図。
室の一実施例の正断面図。
【図4】本発明冷却方式を実施する多段冷却装置を構成
する非冷却室の他の実施例の正断面図。
する非冷却室の他の実施例の正断面図。
【図5】本発明冷却方式を実施する多段冷却装置を構成
する非冷却室の別の実施例の正断面図。
する非冷却室の別の実施例の正断面図。
【符号の説明】1
多段式冷却装置
2 被熱処理材(鋼管)
31 冷却室
41 非冷却室
5 冷媒噴射ノズル
6 撹拌ファン
7 搬送ローラ
8 鋼管支持溝
9 開口部。
Claims (2)
- 【請求項1】 冷却装置内を、被処理材の搬送方向に沿
って複数区画に区分し、前記区画に対し、一区画おきに
被処理材の強制的冷却室と冷却しない室とを交互に設け
たことを特徴とする鋼管の多段冷却装置。 - 【請求項2】 軸方向に長い被処理材は、冷却装置内を
搬送されながら、第一区画冷却室を通過する間、その先
端部分から順次、均等に冷媒ガスに接触して強制的に冷
却され、次いで第二区画非冷却室を通過する際は、前記
強制冷却された鋼管の保有熱を均一に自然放散し、か
つ、熱伝導が行われ、また、次に第三区画冷却室を通過
して、再度、冷媒ガスに接触して均等に強制的に冷却さ
れ、これによって、やや低下した鋼管温度を、次に第四
区画非冷却室で均一に自然放散し、かつ、熱伝導が行わ
れ、さらに第五区画冷却室で均等に強制的に冷却すると
いった工程を、複数回、繰返すことによって徐々に温度
を下げ、冷却に基づく前記被処理材の歪の発生を抑える
と共に、全体を均一に熱処理することを特徴とする鋼管
の多段冷却方式。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18407091A JPH059581A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 多段冷却方式 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18407091A JPH059581A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 多段冷却方式 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH059581A true JPH059581A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=16146857
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18407091A Pending JPH059581A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 多段冷却方式 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH059581A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101100823B1 (ko) * | 2011-06-08 | 2012-01-02 | 최갑숙 | 반복 학습효과를 가진 수학 학습용 교재 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP18407091A patent/JPH059581A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101100823B1 (ko) * | 2011-06-08 | 2012-01-02 | 최갑숙 | 반복 학습효과를 가진 수학 학습용 교재 |
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