JPH0596567U - ビスカスカップリング - Google Patents
ビスカスカップリングInfo
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- JPH0596567U JPH0596567U JP3719692U JP3719692U JPH0596567U JP H0596567 U JPH0596567 U JP H0596567U JP 3719692 U JP3719692 U JP 3719692U JP 3719692 U JP3719692 U JP 3719692U JP H0596567 U JPH0596567 U JP H0596567U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 各プレート組と各伝達部材とを非回転的に係
合するための係合部でプレートが伝達部材に食い込んだ
り、破損するのを防ぐと共に、ワンウェイクラッチ機能
を備えたコンパクトなビスカスカップリングを提供す
る。 【構成】 各アウタープレート55の外周に形成された各
々のスプライン歯56がプレート半径方向に伸びる中心線
Rに対して互いに異なった傾斜角度α,βを有する係合
面55a と係合面55b とを有している。前記アウタープレ
ート55がハウジング33に対して回転周方向に作用するプ
レート係止力を付与する一方の係合面55aの傾斜角度α
が、他方の係合面55b の傾斜角度βよりも小さくなるよ
うに構成されている。前記アウタープレート55をハウジ
ング33に対して非回転的に係合すべく、適度な剛性を持
つラバー等の弾性体からなり、半径方向外方へ弾性変形
可能な弾性スプライン部63をハウジング33の内周面に配
設する。
合するための係合部でプレートが伝達部材に食い込んだ
り、破損するのを防ぐと共に、ワンウェイクラッチ機能
を備えたコンパクトなビスカスカップリングを提供す
る。 【構成】 各アウタープレート55の外周に形成された各
々のスプライン歯56がプレート半径方向に伸びる中心線
Rに対して互いに異なった傾斜角度α,βを有する係合
面55a と係合面55b とを有している。前記アウタープレ
ート55がハウジング33に対して回転周方向に作用するプ
レート係止力を付与する一方の係合面55aの傾斜角度α
が、他方の係合面55b の傾斜角度βよりも小さくなるよ
うに構成されている。前記アウタープレート55をハウジ
ング33に対して非回転的に係合すべく、適度な剛性を持
つラバー等の弾性体からなり、半径方向外方へ弾性変形
可能な弾性スプライン部63をハウジング33の内周面に配
設する。
Description
【0001】
この考案は、粘性流体を介してトルク伝達するビスカスカップリングに関する 。
【0002】
一般に、車両の動力伝達系に差動装置として使用するビスカスカップリングは 、相対回転自在に配置された第1及び第2の伝達部材と、二組のプレート組と、 粘性流体が封入された作動室とを備えており、第1のプレート組が第1の伝達部 材の回転軸線方向に摺動可能であって且つ該第1の伝達部材と共に回転可能に配 置され、第2のプレート組が第2の伝達部材の回転軸線方向に摺動可能であって 且つ該第2の伝達部材と共に回転可能に配置されており、前記第1及び第2のプ レート組の各プレートは前記作動室内で交互に配置されている。
【0003】 更に、このようなビスカスカップリングにおいては、一方のプレート組の各プ レート間にスペーサーリングを配設することにより、第1及び第2のプレート組 の各プレートが互いに間隙を有するように構成されている。そこで、スペーサー リングを配設されていないプレート組の各プレートは、各々回転軸線方向に間隙 分だけ移動可能である。
【0004】 このため、第1及び第2の伝達部材が相対回転し、第1及び第2のプレート組 の間で差動トルクが生じると、スペーサーリングを配設されていないプレート組 の各プレートは各プレート組間に生じる圧力差により回転軸線方向に移動する。 特に、ある程度以上の相対回転で長時間ビスカスカップリングが作動すると、内 部温度が上昇してシリコンオイルが膨張し、シリコンオイルと共に封入されてい る空気が圧縮されるため、該空気の泡が各プレートの両側に生じた圧力差を吸収 することができなくなり、軸線方向に移動可能な一方のプレート組のプレートが 移動して他方のプレート組のプレートと直接に接触し始める所謂「ハンプ現象」 が生じる。この時、各プレート組間のシリコンオイルの粘性によるトルク伝達か ら各プレート組間のプレートの摩擦接触によるトルク伝達に切り替わるので、伝 達トルクが急激に増加する。
【0005】 従って、このようなビスカスカップリングを四輪駆動車(4WD車)の前後両 車軸間の動力伝達系に動力伝達装置として、或いは後輪駆動車の左右車輪間の動 力伝達系に差動制限装置として使用する際には、上記ハンプ状態を有効に利用す ることにより一方の車輪が空転しても駆動力を他方の車輪へ高効率で伝達するこ とができるので、車両の悪路走破性を向上させることができる。
【0006】 また、このようなビスカスカップリングは、回転方向に係わらず前記第1及び 第2のプレート組の相対運動に伴う回転数差によって伝達トルクが生じる。そこ で、例えば車が制動されて前輪がロックされると、後輪は前輪よりも高速で回転 し、この状態において前記第1及び第2のプレート組間に相対運動に伴う回転数 差が生じるので、該ビスカスカップリングには前輪と後輪を同回転数で回転させ ようとする駆動トルクが生じてしまいアンチスキッドブレーキシステム(ABS )の動作が阻害されると共に、後輪のロックが誘発されて車両の安定性が損なわ れる。
【0007】 従って、従来はこの様な不具合を防止するため、例えば上記第1及び第2の伝 達部材の回転数差及び回転方向に伴って、第1及び第2のプレート組の各プレー ト間隔や作動室内の粘性流体の圧力を可変としてトルク伝達特性を変えたり、該 ビスカスカップリングに直列に配置した多板クラッチ等の切り換えクラッチの締 結力を調整し、装置全体としてトルク伝達特性を変えることができるように構成 している。
【0008】
しかしながら、上記の如き従来のビスカスカップリングにおける各プレート組 と各伝達部材との係合手段としては、各伝達部材の周面に形成されたスプライン 溝と、各プレートの周端縁に形成されたスプライン歯とのスプライン係合が用い られており、上記の如きハンプにより各プレート組間に過大な伝達トルクが生じ ると、各スプライン係合部に過大な応力が作用するので、プレートのスプライン 歯が伝達部材のスプライン溝に食い込んだり、破損することがある。
【0009】 又、上記の如くABSとのマッチングを図るべくビスカスカップリングにおけ る第1及び第2のプレート組の各プレート間隔や作動室内の粘性流体の圧力を変 えてトルク伝達特性を変えようとしても効果が少なく、応答性も良くなかった。 また、上記の如き切り換えクラッチによりトルク伝達特性を変える場合、補足構 成部材である該切り換えクラッチを別個に設けなければ成らないから、装置全体 が大型で重く、構造が複雑になってしまう。
【0010】 そこで、本考案の目的は上記課題を解消することにあり、各プレート組と各伝 達部材とを非回転的に係合するための係合部でプレートが伝達部材に食い込んだ り、破損するのを防ぐと共に、ワンウェイクラッチ機能を備えたコンパクトなビ スカスカップリングを提供するものである。
【0011】
本考案の第一の目的は、相対回転自在に配置された第1及び第2の伝達部材と 、粘性流体が封入された作動室と、第1の伝達部材と非回転的に係合された第1 のプレート組と、該第1のプレート組と前記作動室内で交互に配置されると共に 第2の伝達部材と非回転的に係合された第2のプレート組とを有するビスカスカ ップリングであって、前記第1及び第2の伝達部材の少なくとも一方の前記係合 部は、周方向に作用するプレート係止力を支持してプレート組を該伝達部材に非 回転的に係止すると共に該プレート係止力の半径方向の分力により半径方向に弾 性変形可能な係合部材を有しており、前記第1及び第2のプレート組間に所定以 上の伝達トルクが作用すると、前記係合部材が半径方向に弾性変形して該係合部 材を介して非回転的に係合されているプレート組の周方向の係合を解除するよう に構成されていることを特徴とするビスカスカップリングにより達成される。
【0012】 また、本考案の第二の目的は、回転周方向に作用するプレート係止力の半径方 向の分力を受けるためにそれぞれ正逆回転方向に対向するように前記係合部材に 形成される各係合面が、半径方向に伸びる中心線に対して互いに異なった傾斜角 度を有するように形成された上記ビスカスカップリングにより達成される。
【0013】
上記構成によれば、前記係合部材に過大な周方向のプレート係止力が作用する と、このプレート係止力の半径方向の分力により係合部材が半径方向に弾性変形 し、該係合部材を介して伝達部材に非回転的に係合されているプレート組の周方 向の係合を解除するので、伝達部材とプレート組との係合部に過大な応力が作用 するのを防ぐことができる。また、前記係合部材に形成される各係合面の傾斜角 度を対向する回転方向毎に変えることにより、正逆回転方向によって前記係合部 材が半径方向に弾性変形するの必要な周方向のプレート係止力の大きさを変える ことができる。
【0014】
以下、添付の図1乃至図3及び図8に基づいて本考案の第1実施例を詳細に説 明する。 まず、図8により本考案の第1実施例を用いた4WD車の動力系の構成を説明 する。この動力系は、エンジン1、トランスミッション3、フロントデフ5(前 輪側のデファレンシャル装置)、左右の前輪7,9、トランスファ11、本実施 例のビスカスカップリング13、プロペラシャフト15、リヤデフ17(後輪側 のデファレンシャル装置)、左右の後輪19、21などから構成されている。
【0015】 次に、図1によりビスカスカップリング13の構成を説明する。ハウジング3 3(第2の伝達部材)とハブ35(第1の伝達部材)は相対回転自在に配置され ている。ハブ35は一体のスプライン37によりトランスファ11の出力軸に連 結され、エンジン1からの駆動力により回転駆動される。ハウジング33はボル ト穴39に螺着されるボルトによりプロペラシャフト15側の連結軸27にフラ ンジ連結され、該ハウジング33と前記トランスファ11の出力軸とのとの間に はベアリング29が配置される。
【0016】 ハウジング33とハブ35との間には作動室45が形成され、この作動室45 には高粘度のシリコンオイル(粘性流体)が封入されている。更に、これらハウ ジング33とハブ35との間にはベアリング41が配置されると共に、Xリング 47,49(断面がX字状のシール)とバックアップリング51,53が配置さ れ作動室45を液密に保っている。
【0017】 更に、この作動室45内ではアウタープレート55とインナープレート57と が交互に配置されている。前記アウタープレート55(第2のプレート)は、ハ ウジング33の内周に配設された係合部材である弾性スプライン部63に軸方向 移動自在にスプライン連結されている。前記インナープレート57(第1のプレ ート)はハブ35の外周に形成されたスプライン62に軸方向移動自在にスプラ イン連結されており、各インナープレート57の間にはスペーサリング61が配 置されている。
【0018】 図2及び図3に示すように、各アウタープレート55の外周には、鋸歯状のス プライン歯56が形成されており、各々のスプライン歯56はプレート半径方向 に伸びる中心線Rに対して互いに異なった傾斜角度α,βを有するように形成さ れた係合面55aと係合面55bとを有している。そして、前記アウタープレー ト55が図中の矢印X方向に回転した際に、ハウジング33に対して回転周方向 に作用するプレート係止力を付与する一方の係合面55aの傾斜角度αが、他方 の係合面55bの傾斜角度βよりも小さくなるように構成されている。
【0019】 又、前記弾性スプライン部63は、適度な剛性を持つラバー等の弾性体からな ると共に、前記アウタープレート55のスプライン歯56の形状に対応した係合 面63aと係合面63bとからなるスプライン歯64を有しており、前記アウタ ープレート55をハウジング33に対して非回転的に係合すべくハウジング33 の内周面に配設されている。
【0020】 そこで、エンジン1からの駆動力により回転駆動されるハブ35の回転がシリ コンオイルの剪断抵抗によりインナープレート57からアウタープレート55に 伝達され、このアウタープレート55がハウジング33に対して図中の矢印X方 向に相対回転すると、駆動力が後輪19,21側へ伝達される。この時、該ビス カスカップリング13の伝達トルクは、ビスカスカップリングのトルク伝達特性 に基づいて、インナープレート57とアウタープレート55との差動回転数差が 大きいほど伝達トルクが大きく、差動回転数差が小さいほど伝達トルクが小さく なる。
【0021】 そして、ある程度以上の相対回転で長時間ビスカスカップリング13が作動す ると、アウタープレート55がインナープレート57との間に生じる圧力差によ り回転軸線方向に移動してインナープレート57と直接に接触するハンプ現象が 生じるので、インナープレート57とアウタープレート55との間はシリコンオ イルの粘性によるトルク伝達から各プレートの摩擦接触によるトルク伝達に切り 替わり、伝達トルクが急激に増加する。
【0022】 ところで、前記係合面55aはプレート半径方向に伸びる中心線Rに対して傾 斜角度αを有しているので、該係合面55aは係合面63aに対して半径方向外 方の分力を付与する。そして、前記伝達トルクが上昇すると、前記アウタープレ ート55の係合面55aが前記弾性スプライン部63の係合面63aに対して回 転周方向に作用するプレート係止力も上昇し、前記半径方向外方への分力が大き くなるので、前記スプライン歯56が弾性変形可能な前記弾性スプライン部63 のスプライン歯64を押しつぶすように乗り越え、アウタープレート55がハウ ジング33に対して相対回転する。
【0023】 従って、所定以上の伝達トルクがインナープレート57とアウタープレート5 5との間に生じると、前記アウタープレート55のハウジング33に対する周方 向のスプライン係合が解除されるので、各スプライン歯56,64に過大な応力 が作用するのを防ぐことができ、アウタープレート55のスプライン歯56がハ ウジング33のスプライン歯64に食い込んだり、破損することがない。
【0024】 また、前記アウタープレート55がハウジング33に対して図中の矢印X方向 と反対方向に相対回転すると、前記弾性スプライン部63の係合面63bとアウ タープレート55の係合面55bとの間には回転周方向に作用するプレート係止 力が作用するが、前記係合面55bはプレート半径方向に伸びる中心線Rに対し て前記傾斜角度αより大きな傾斜角度βを有しているので、該係合面55bが係 合面63bに対して付与する半径方向外方の分力は、同一の相対回転数差におけ る前記係合面55aが前記係合面63aに対して付与する半径方向外方の分力よ りも大きくなる。
【0025】 そこで、前記アウタープレート55がハウジング33に対して図中の矢印X方 向と反対方向に相対回転する際には、前記スプライン歯56が弾性変形可能な前 記弾性スプライン部63のスプライン歯64を押しつぶすように乗り越え、アウ タープレート55がハウジング33に対して相対回転し始める差動回転数が低く なる。
【0026】 従って、前記係合面55aの傾斜角度αと前記係合面55bの傾斜角度βとを 適宜設定することにより、弾性スプライン部63とアウタープレート55との間 に所謂ワンウェイクラッチが構成される。 次に、ビスカスカップリング13の機能を第8図の車両の動力性能に即して説 明する。尚、該ビスカスカップリング13は車両の前進走行時に図中の矢印X方 向にハブ35が回転して駆動力を伝達可能に配置されている。
【0027】 エンジン1の回転はトランスミッション3を介してフロントデフ5に伝達され 、左右の前輪7,9に分割出力されると共にトランスファ11、ビスカスカップ リング13、プロペラシャフト15を介してリヤデフ17に伝達され、左右の後 輪19,21に分割出力される。 良路走行時のように前後両車軸間の相対運動に伴う回転数差が小さい状態では 、ビスカスカップリング13に回転数差が吸収され後輪19,21側へはほとん ど駆動力が伝達されない。従って、車両は前輪駆動の2WD状態となっており、 燃費が向上すると共に車庫入れやUターン等のような低速急旋回に際してもタイ トコーナーブレーキング現象が発生することはない。
【0028】 そして、悪路などで前輪7,9が空転し前後両車軸間に回転数差が生じ、ハウ ジング33の回転とハブ35の回転との間の回転数差が大きい状態では、上記ビ スカスカップリング13のトルク伝達特性により、駆動力はトランスファ11、 ビスカスカップリング13、プロペラシャフト15からリヤデフ17を介して左 右の後輪19,21に分割出力され、車両は4WD状態になるので、高い走破性 が得られる。
【0029】 更に、前輪7,9が泥などに嵌まり込んで車両がスタックした場合には、前後 両車軸間の回転数差が上昇すると共に長時間にわたって連続的に相対回転を生じ るので、ビスカスカップリング13がハンプ状態を生じる。このため、ビスカス カップリング13による伝達トルクが急激に増加して後輪19,21側への駆動 力の伝達効率が高まるので、後輪19,21には高い駆動力が生じ、スタックか らの脱出が可能となる。この際、本考案によれば所定以上の伝達トルクがインナ ープレート57とアウタープレート55との間に生じると、前記アウタープレー ト55のハウジング33に対する周方向のスプライン係合が解除されるので、ト ルクリミットが働いてアウタープレート55とハウジング33との係合部の損傷 が防止され、ビスカスカップリング13の耐久性が低下することはない。
【0030】 又、上記実施例のビスカスカップリング13においては、アウタープレート5 5がハウジング33に対してワンウェイクラッチ機能を以て係合されている。そ こで、例えば高速走行中の制動時のように前輪がロックして後輪が前輪よりも高 速で回転する方向にハウジング33の回転とハブ35の回転との間に回転数差が 生じた際には、アウタープレート55がハウジング33に対して図中の矢印X方 向と反対方向に相対回転するので、回転数差には関係なく、前輪側と後輪側との 駆動力伝達が自動的に遮断されて後輪側は切離し状態のままとなる。従って、制 動時における前後輪間の制動力の干渉が防止され、前輪ロックが後輪ロックを誘 発することがなく、アンチスキッドブレーキシステム(ABS)の正常な機能が 保護される。
【0031】 次に、図4乃至図7により本考案の第2実施例に基づくビスカスカップリング 71の構成を説明する。尚、本第2実施例のビスカスカップリング71は、例え ば図8の車両において上記第1実施例のビスカスカップリング13と同じ位置に 配置され、主要部以外は上記ビスカスカップリング13の構成と同様である。 相対回転自在に配置されたハウジング73とハブ75との間には作動室45が 形成され、この作動室45には高粘度のシリコンオイル(粘性流体)が封入され ている。また、前記ハウジング73の内周には、均一な厚みを以て配設された係 合部材である弾性係合部材76が配設されており、該弾性係合部材76は適度な 剛性を持つラバー等の弾性体からなる。
【0032】 更に、この作動室45内ではアウタープレート78とインナープレート79と が交互に配置されると共に、回転軸線方向の両端に位置するインナープレート7 9の外側にはそれぞれ間隔保持プレート82が配置されている。インナープレー ト79はハブ75外周との間に設けられたスプライン係合手段83により軸方向 移動自在にスプライン連結されており、各インナープレート79の間にはスペー サリング81が配置されている。
【0033】 図5及び図6に示すように、各アウタープレート78の外周には、内周縁から の距離が周方向に沿って減少する傾斜面88を有する切り欠き部84が連続して 形成されている。そして、この切り欠き部84と前記弾性係合部材76の内周面 とで構成された開口には各アウタープレート78の切り欠き部84を軸線方向に 貫通するかみ合い要素であるローラ77が配置されると共に、間隔保持プレート 82の外周には、各々のローラ77を等間隔に保持する切り欠きである保持部8 5が形成されており、所謂ワンウェイクラッチ80が構成されている。尚、該ロ ーラ77は、前記アウタープレート78の最外周端縁と弾性係合部材76の内周 面との間の隙間よりも大きい直径を有している。
【0034】 即ち、図5に示すように、ハウジング73とアウタープレート78がそれぞれ 矢印Y及び矢印Xの方向に相対回転すると、ローラ77が切り欠き部84の狭い 箇所86まで転動して噛み合い、ハウジング73とアウタープレート78とを連 動させる。又、図6に示すように、ハウジング73とアウタープレート78がそ れぞれ矢印X及び矢印Yの方向に相対回転すると、ローラ77が切り欠き部84 の広い箇所87まで転動して噛み合いが外れ、ハウジング73とアウタープレー ト78の連動を解除する。
【0035】 この時、各々のローラ77は、間隔保持プレート82によって常に等間隔に保 たれているので、全てのローラ77が同時に同じ方向に転動される。そこで、各 アウタープレート78ごとには各々の切り欠き部84の傾斜面88に作用する面 圧が均一になり、一部の切り欠き部84の傾斜面88の面圧のみが高くなること はない。従って、該アウタープレート78は非常に薄い金属板によって形成され ているが、その切り欠き部84の傾斜面88は変形及び破損することなくトルク を伝達することができる。
【0036】 そこで、エンジン1からの駆動力により回転駆動されるハブ75の回転がシリ コンオイルの剪断抵抗によりインナープレート79からアウタープレート78に 伝達され、このアウタープレート78がハウジング73に対してワンウェイクラ ッチ80のトルク伝達方向に相対回転すると、駆動力が後輪19,21側へ伝達 される。また、ハウジング73がアウタープレート78に対してワンウェイクラ ッチ80のトルク伝達方向と反対方向に相対回転すると、駆動力が遮断されて後 輪側へトルクが伝達されない。
【0037】 そして、後輪側に駆動トルクが伝達される場合は、ビスカスカップリングのト ルク伝達特性に基づいて、アウタープレート78とインナープレート79の間( 前後両車軸間)の相対運動に伴う回転数差が大きいほど伝達トルクが大きく、回 転数差が小さいほど伝達トルクが小さくなる。 更に、ある程度以上の相対回転で長時間ビスカスカップリング71が作動する と、アウタープレート78がインナープレート79との間に生じる圧力差により 回転軸線方向に移動してインナープレート79と直接に接触するハンプ現象が生 じるので、インナープレート79とアウタープレート78との間はシリコンオイ ルの粘性によるトルク伝達から各プレートの摩擦接触によるトルク伝達に切り替 わり、伝達トルクが急激に増加する。
【0038】 ところで、弾性係合部材76の内周面と切り欠き部84の傾斜面88との間に 噛み込んでいる前記ローラ77は、該傾斜面88により半径方向外方の分力を付 与されている。そして、前記伝達トルクが上昇すると、ローラ77を介した弾性 係合部材76と切り欠き部84との噛み込み力も上昇し、前記半径方向外方への 分力が大きくなるので、図7に示す様に、前記ローラ77が弾性変形可能な弾性 係合部材76を凹ませながら半径方向外方に退避させられ、アウタープレート7 8がハウジング73に対して相対回転する。
【0039】 従って、所定以上の伝達トルクがインナープレート79とアウタープレート7 8との間に生じると、前記アウタープレート78のハウジング73に対する周方 向の係合が解除されるので、ローラ77が傾斜面88に食い込んで正常な機能を 果たさなかったり、切り欠き部84を損傷したりすることがない。 更に、ビスカスカップリング71自体の機能及び車両の動力性能に即した機能 は、上記第1実施例のビスカスカップリング13とほぼ同様である。
【0040】 尚、上記の如きワンウェイクラッチ機能を有する係合手段としては、スプラグ 式やつめ車式等の他のワンウェイクラッチ形式に基づく構成のものでも良い。 更に、上記各実施例においては、本考案に基づく弾性変形可能な係合部材をア ウタープレートとハウジングとの間に設けたが、インナープレートとハブとの間 に設けることもできる。
【0041】
本考案のビスカスカップリングによれば、弾性変形可能な係合部材に過大な周 方向のプレート係止力が作用すると、このプレート係止力の半径方向の分力によ り係合部材が半径方向に弾性変形し、該係合部材を介して伝達部材に非回転的に 係合されているプレート組の周方向の係合を解除するので、伝達部材とプレート 組との係合部に過大な応力が作用するのを防ぎ、プレート組が伝達部材に食い込 んだり、破損するのを防止することができる。
【0042】 また、弾性変形可能な係合部材に形成される各係合面の傾斜角度を対向する回 転方向毎に変えることにより、正逆回転方向によって前記係合部材が半径方向に 弾性変形するの必要な周方向のプレート係止力の大きさを変えることができるの で、プレート組と伝達部材の係合部にワンウェイクラッチ機能を構成することが できる。
【0043】 従って、各プレート組と各伝達部材とを非回転的に係合するための係合部でプ レートが伝達部材に食い込んだり、破損するのを防ぐと共に、ワンウェイクラッ チ機能を備えたコンパクトなビスカスカップリングを提供することができる。
【図1】本考案の第1実施例に基づくビスカスカップリ
ングの縦断面図である。
ングの縦断面図である。
【図2】図1に示したビスカスカップリングの要部横断
面図である。
面図である。
【図3】図2に示したビスカスカップリングの要部拡大
横断面図である。
横断面図である。
【図4】本考案の第2実施例に基づくビスカスカップリ
ングの要部拡大縦断面図である。
ングの要部拡大縦断面図である。
【図5】図4に示したビスカスカップリングの作動状態
を説明するための要部横断面図である。
を説明するための要部横断面図である。
【図6】図4に示したビスカスカップリングの作動状態
を説明するための要部横断面図である。
を説明するための要部横断面図である。
【図7】図4に示したビスカスカップリングの作動状態
を説明するための要部拡大横断面図である。
を説明するための要部拡大横断面図である。
【図8】各実施例に基づくビスカスカップリングを用い
た車両の動力系を示すスケルトン機構図である。
た車両の動力系を示すスケルトン機構図である。
1 エンジン 3 トランスミッション 5 フロントデフ 7 前輪 9 前輪 11 トランスファ 13 ビスカスカップリング 15 プロペラシャフト 17 リヤデフ 19 後輪 21 後輪 29 ベアリング 33 ハウジング(第2の伝達部材) 35 ハブ(第1の伝達部材) 37 スプライン 39 ボルト穴 41 ベアリング 45 作動室 47 Xリング 49 Xリング 51 バックアップリング 53 バックアップリング 55 アウタープレート(第2のプレート) 55a 係合面 55b 係合面 57 インナープレート(第1のプレート) 58 ブレード部 59 ブレード部 61 スペーサーリング 62 スプライン 63 弾性スプライン部 63a 係合面 63b 係合面 64 スプライン歯 71 ビスカスカップリング 73 ハウジング 75 ハブ 76 弾性係合部材 77 ローラ 78 アウタープレート 79 インナープレート 80 ワンウェイクラッチ 81 スペーサリング 82 間隔保持プレート 83 スプライン係合手段 84 切り欠き部 85 保持部 86 狭い箇所 87 広い箇所 88 傾斜面
Claims (2)
- 【請求項1】 相対回転自在に配置された第1及び第2
の伝達部材と、粘性流体が封入された作動室と、第1の
伝達部材と非回転的に係合された第1のプレート組と、
該第1のプレート組と前記作動室内で交互に配置される
と共に第2の伝達部材と非回転的に係合された第2のプ
レート組とを有するビスカスカップリングであって、前
記第1及び第2の伝達部材の少なくとも一方の前記係合
部は、周方向に作用するプレート係止力を支持してプレ
ート組を該伝達部材に非回転的に係止すると共に該プレ
ート係止力の半径方向の分力により半径方向に弾性変形
可能な係合部材を有しており、前記第1及び第2のプレ
ート組間に所定以上の伝達トルクが作用すると、前記係
合部材が半径方向に弾性変形して該係合部材を介して非
回転的に係合されているプレート組の周方向の係合を解
除するように構成されていることを特徴とするビスカス
カップリング。 - 【請求項2】 回転周方向に作用するプレート係止力の
半径方向の分力を受けるためにそれぞれ正逆回転方向に
対向するように前記係合部材に形成される各係合面が、
半径方向に伸びる中心線に対して互いに異なった傾斜角
度を有していることを特徴とする請求項1に記載のビス
カスカップリング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3719692U JPH0596567U (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | ビスカスカップリング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3719692U JPH0596567U (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | ビスカスカップリング |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0596567U true JPH0596567U (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=12490825
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3719692U Pending JPH0596567U (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | ビスカスカップリング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0596567U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180062579A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-11 | 현대 파워텍 주식회사 | 변속기용 파손방지장치 |
-
1992
- 1992-06-02 JP JP3719692U patent/JPH0596567U/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180062579A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-11 | 현대 파워텍 주식회사 | 변속기용 파손방지장치 |
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