JPH059806U - 工具ホルダ保持装置 - Google Patents

工具ホルダ保持装置

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JPH059806U
JPH059806U JP064340U JP6434091U JPH059806U JP H059806 U JPH059806 U JP H059806U JP 064340 U JP064340 U JP 064340U JP 6434091 U JP6434091 U JP 6434091U JP H059806 U JPH059806 U JP H059806U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具ホルダのクランプ力を高め、重切削加工
用の工具ホルダを十分な剛性で保持し得る工具ホルダ保
持装置を得る。 【構成】 アンクランプ状態においてアダプタ34に工
具ホルダ68を嵌合した後、クランプシャフト駆動装置
160を非作動状態とすれば、ばね部材86の付勢力に
よりクランプシャフト80およびクランプヘッド90が
主ブロック22内へ引き込まれる。このとき、クランプ
ヘッド90のT溝136と突条148により係合した一
対のクランプ駒146がアダプタ34の半径方向穴56
内を摺動し、その傾斜した係合面150が工具ホルダ6
8の側壁78に当接して工具ホルダ68を主ブロック2
2側へ引き込むため、ばね部材86の弾性力がT溝13
6と突条148,係合面150と側壁78の2箇所の斜
面の効果で倍力され、工具ホルダ68が強固にクランプ
される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は工具ホルダを脱着可能に保持する工具ホルダ保持装置に関するもので あり、特に、工具ホルダのクランプ力の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
切削チップのホルダあるいはそのホルダやドリル,中ぐり工具等を保持するア ダプタ(以下、これらを総称して工具ホルダという)を容易に脱着可能に保持す る工具ホルダ保持装置に関して、本出願人は実願平2−129335号の考案を 出願中である。この考案に係る装置は、(イ)軸方向穴を有し、前端部に工具ホ ルダが嵌合可能な嵌合部を備えた本体と、(ロ)軸方向穴に摺動可能に嵌合され 、ばね部材により後退方向に付勢されるとともに、先端部に工具ホルダの係合部 が嵌入可能な軸方向穴と、その軸方向穴の周壁を半径方向に貫通して等角度間隔 に形成された複数の半径方向穴とを有するクランプシャフトと、(ハ)そのクラ ンプシャフトをばね部材の付勢力に抗して前進させるクランプシャフト駆動装置 と、(ニ)前記本体の軸方向穴に嵌合され、クランプシャフトの先端部が嵌入可 能な段付穴を有するスリーブと、(ホ)クランプシャフトの半径方向穴の各々に 摺動可能に収容され、クランプシャフトが本体内に引き込まれた状態でスリーブ の段付穴の小径穴部内周面により半径方向内向きに押されて工具ホルダの係合部 に係合可能な複数のボールとを含むように構成される。
【0003】 工具ホルダは、ばね部材の付勢力によりクランプシャフトが本体内に引き込ま れることにより工具ホルダ保持装置にクランプされ、クランプシャフト駆動装置 によりクランプシャフトがばね部材の弾性力に抗して前進させられることにより アンクランプされる。工具ホルダの取付時には、アンクランプ状態において、工 具ホルダを本体の嵌合穴に嵌合し、その係合部をクランプシャフトの軸方向穴に 嵌入させる。このとき、各ボールはスリーブの段付穴の大径穴部に対応する位置 にあって半径方向外向きに移動可能であるため、係合部の軸方向穴への進入を妨 げない。工具ホルダを嵌合した後、クランプシャフト駆動装置を非作動状態とす れば、クランプシャフトがばね部材の付勢力により本体内に引き込まれ、工具ホ ルダがクランプされる。このとき、各ボールがスリーブの小径穴部の内周面に乗 り上げ、半径方向内向きに移動して工具ホルダの係合部に係合してクランプシャ フトとの相対移動を阻止するため、工具ホルダのクランプシャフトからの離脱が 防止される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記工具ホルダ保持装置において、スリーブ,ボール等は工具 ホルダの本体からの離脱を阻止するのみであり、工具ホルダのクランプ力はクラ ンプシャフトを引き込むばね部材の弾性力そのものである。したがって、ばね部 材を可能な限り大形としてもクランプ力に限界があり、重切削加工に用いられる 工具ホルダを十分な剛性で保持することができないという問題があった。 また、ばね部材を大形としてクランプ力の増大を図れば、それに伴って大きな アンクランプ力が必要となる。そのため、クランプシャフト駆動装置の駆動力を 大きくしなければならず、装置が大形となって、コストが高くなるという問題も あった。 本考案はこの問題に鑑み、ばね部材の弾性力をそれほど大きくすることなく、 重切削加工用工具ホルダを保持するのに十分なクランプ力を有する工具ホルダ保 持装置を得ることを課題として為されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そして、本考案にかかる工具ホルダ保持装置は、軸方向穴とその軸方向穴の 周壁を半径方向に貫通して等角度間隔に形成された複数の半径方向穴とを有し、 前端部に工具ホルダが嵌合可能な嵌合部を備えた本体と、軸方向穴に摺動可能 に嵌合され、ばね部材により後退方向に付勢されたクランプシャフトと、その クランプシャフトをばね部材の付勢力に抗して前進させるクランプシャフト駆動 装置と、軸方向穴に半径方向の隙間を残して嵌合され、後端部においてクラン プシャフトに引張力および圧縮力を伝達可能かつ半径方向に相対移動可能に連結 される一方、前端部の半径方向穴の各々に対応する位置に前方側ほど軸線から遠 ざかる向きに傾斜して複数本のT溝またはT字形断面の突条が形成されたクラン プヘッドと、本体の半径方向穴の各々に摺動可能に嵌合され、内周側端部にT 溝または突条と嵌合するT字形断面の突条またはT溝を有する一方、外周側端部 に工具ホルダの軸方向穴の内周面に外周側ほど前方に向かう向きに傾斜して形成 された傾斜面に係合する傾斜面を有する複数のクランプ駒とを含むように構成さ れる。
【0006】
【作用】
上記のように構成された工具ホルダ保持装置に工具ホルダを保持させる場合に は、まず、クランプシャフト駆動装置を作動させてクランプシャフトをばね部材 の付勢力に抗して前進させる。このアンクランプ状態において、本体の嵌合部に 工具ホルダを嵌合した後、クランプシャフト駆動装置を非作動状態とすれば、ば ね部材の弾性力によってクランプシャフトが本体内に引き込まれる。複数のクラ ンプ駒はそれぞれ本体に形成された半径方向穴の内周面によって軸方向の移動を 阻止されており、クランプヘッドがクランプシャフトと共に後退させられるにつ れて、各クランプ駒がクランプヘッドのT溝またはT字形断面の突条に沿って相 対的に前進させられることとなる。クランプヘッドのT溝またはT字形断面の突 条は前方側ほど軸線から遠ざかる向きに傾斜しているため、クランプ駒は半径方 向外向きに移動し、その傾斜面が工具ホルダの軸方向穴の内周面に形成された傾 斜面に係合する。これら傾斜面は外周側ほど前方に向かう向きに傾斜しているた め、工具ホルダがクランプ駒によりばね部材の弾性力より大きな力(例えば数倍 の力)で本体側へ引きつけられ、強固にクランプされる。
【0007】 また、クランプヘッドはクランプシャフトに対して半径方向に相対移動可能に 連結されており、製造誤差等により複数のクランプ駒が均一に工具ホルダの傾斜 面に係合しない場合にはクランプヘッドが軸方向穴内を半径方向に移動して複数 のクランプ駒を均一に工具ホルダに係合させる。したがって、クランプヘッドや クランプ駒の寸法精度を極く高くしなくても、工具ホルダの取付精度の低下を防 止し得る。
【0008】 一方、アンクランプ時には、クランプ駒がクランプヘッドに対して相対的に後 退させられるため、クランプ駒が半径方向内向きに移動させられ、工具ホルダと クランプ駒との係合が解除され、工具ホルダを本体から容易に取り外すことがで きる。
【0009】
【考案の効果】
上記のように、本考案によれば、クランプ駒によりばね部材の弾性力が倍力さ れて工具ホルダの引込みが行われるため、従来のようにばね部材の弾性力そのも のにより工具ホルダを引き込む場合に比較して工具ホルダのクランプ力が増大し 、重切削加工用の工具ホルダを十分な剛性で保持させることができる。また、ば ね部材自体の弾性力はそれほど大きくしなくて済むため、クランプシャフト駆動 装置を大形のものとする必要がなく、装置コストが低くて済む効果も得られる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案をタレット旋盤の刃物台に適用した場合の一実施例を図面に基づ いて詳細に説明する。 図9および図10において、10はタレット旋盤の刃物台のハウジングである 。ハウジング10は図示しないスライドに取り付けられており、スライドと共に 駆動装置によって直交する2方向に移動させられる。また、ハウジング10と対 向する位置には、被加工物を保持して回転させる図示しない主軸台が設けられて いる。 ハウジング10内には、図示しない回転軸が軸方向に相対移動可能かつ回転可 能に嵌合されており、回転軸の一端にはドラム14が固定されている。ドラム1 4は八角形を成しており、外周には平面16を始めとする8つの平面が形成され ている。ドラム14とハウジング10とは噛合クラッチにより相対移動および相 対回転不能に連結されるようになっており、回転軸がハウジング10から突出す る向きに移動させられることにより、噛合クラッチの係合が解除される。その状 態でドラム14が回転軸と共に回転させられ、ドラム14の各平面が上向きで水 平となる8つの回転位置において停止させられる。回転軸がハウジング10内に 引き込まれることにより噛合クラッチが再び噛合状態となり、ドラム14がハウ ジング10に固定される。これらドラム14とハウジング10との連結部はカバ ー18により覆われている。
【0011】 ドラム14の各平面には、それぞれ工具ホルダ保持装置(以下、単にホルダ保 持装置という)20が固定されている。これらホルダ保持装置20はすべて同じ ものであるため、平面16に固定された装置について代表的に説明する。 図1および図2に示すように、ホルダ保持装置20の本体の主体を成す主ブロ ック22は、位置決めキー24,25により平面16上の所定の位置に位置決め されるとともに、ボルト26によりドラム14に固定されている。主ブロック2 2内には、軸方向に延びる段付の貫通穴28が形成されており、その後端側(図 において右側)の開口がカバー30により閉塞されている。
【0012】 主ブロック22の前端部にはアダプタ34が固定されている。アダプタ34は 半径方向外向きに延びるフランジ部36と、その一方の端面から軸方向に延びる 嵌合突部40と、他方の端面から軸方向に延びる別の嵌合突部44とから成って おり、嵌合突部40が主ブロック22の前端面に形成された嵌合穴46に嵌合さ れて、主ブロック22の前端面とアダプタ34の一方の端面とが当接した状態で 4本のボルト48が締め込まれることにより、アダプタ34が主ブロック22に 固定されている。本実施例においては、アダプタ34と主ブロック22とがホル ダ保持装置20の本体を構成しているのである。
【0013】 アダプタ34内には、主ブロック22の貫通穴28の小径穴部50と同径かつ 同心に貫通穴54が形成されるとともに、嵌合突部44側において、その周壁を 半径方向に貫通する一対の半径方向穴56が形成されている。一対の半径方向穴 56は180度隔たった位置に互いに対向して設けられている。また、主ブロッ ク22およびアダプタ34の各上面にはそれぞれ嵌合溝58,60が形成されて おり、ここにキー62が嵌合されている。キー62の先端部はアダプタ34から 突出し、嵌合突部44と平行に延びている。
【0014】 嵌合突部44の外周面は先端側ほど小径となるテーパ面66とされており、こ こに工具ホルダ68が嵌合される。工具ホルダ68の後端部には軸方向穴70が 形成されており、その内周面が嵌合突部44の外周テーパ面66に対応する内周 テーパ面72とされている。また、工具ホルダ68には後端面73から軸方向に 延びる切欠74が形成されており、嵌合突部44に嵌合される際、キー62が切 欠74に嵌入して工具ホルダ68と主ブロック22との周方向の位置決めが為さ れるようになっている。工具ホルダ68の内周テーパ面72の中央部には環状溝 76が形成されており、環状溝76の一対の側壁のうち工具ホルダ68の後端側 の側壁78は、工具ホルダ68の外周側ほど前方に向かう向きに傾斜した傾斜面 とされている。この環状溝76は、工具ホルダ68が嵌合突部44に嵌合されて 主ブロック22に位置決めされた状態で、一対の半径方向穴56に対応する位置 に形成されている。
【0015】 主ブロック22の貫通穴28内には、クランプシャフト80が軸方向に摺動可 能に嵌合されており、その後端部はカバー30を貫通して主ブロック22から突 出している。クランプシャフト80には大径のスプリングリテーナ82が一体形 成されており、貫通穴28内において、スプリングリテーナ82と貫通穴28の 肩面84との間にはばね部材86が配設されている。ばね部材86は常にクラン プシャフト80を後退方向、すなわち貫通穴28内に引き込む向きに付勢してい る。
【0016】 クランプシャフト80の先端部にはクランプヘッド90が連結されている。ク ランプヘッド90は、先端部ほど大径の円錐状のヘッド前部92と円柱状のヘッ ド後部94とから成っている。ヘッド後部94の外径は、アダプタ34の貫通穴 54および主ブロック22の貫通穴28の小径穴部50の内径よりも一定寸法小 径とされており、貫通穴54,小径穴部50に半径方向の隙間を残して嵌合され ている。また、ヘッド後部94の外周面には環状溝96が形成されており、Oリ ング98が嵌装されている。Oリング98の外周面は貫通穴54の内周面に密着 しており、常にはクランプヘッド90を貫通穴54の中心に保っている。
【0017】 図4に拡大して示すように、クランプシャフト80の先端面には軸方向に突出 する係合突起102が設けられている。係合突起102は円板状の頭部104と 軸部106とから成っている。一方、ヘッド後部94には、係合突起102と係 合可能な係合穴110が軸方向に形成されている。係合穴110の奥部は頭部1 04を収容し得る大きさとされているが、軸方向の開口部は軸部106のみを収 容し得る小径穴部とされている。また、係合穴110はクランプヘッド90の外 周面にも開口してU字形を成しており、図5に示すように、この開口112は係 合突起102が半径方向に嵌入可能な大きさとされている。したがって、開口1 12から係合突起102を嵌入させた状態でクランプシャフト80およびクラン プヘッド90を貫通穴54,小径穴部50に挿入することにより、係合突起10 2の係合穴110からの離脱が防止される。
【0018】 係合突起102の頭部104の内側端面120と、係合穴110の肩面122 との間には多数のボール126が配設されている。これらボール126は軸部1 06に挿通された円板状のリテーナ128に回転可能に支持されており、クラン プシャフト80に加えられる引張力がボール126を介してクランプヘッド90 に伝達されるとともに、クランプヘッド90がクランプシャフト80に対して半 径方向に移動する際、ボール126の介在によってその移動が軽快に行われる。 また、リテーナ128の中心穴130の内周面には軸部106に沿ってフランジ が形成されており、そのフランジに形成された3個の舌片132が軸部106に 弾性的に当接することにより、軸部106とリテーナ128とが同心に保たれて いる。
【0019】 図1に示すように、クランプヘッド90のヘッド前部92の外周面には、長手 方向に延びる一対のT溝136が180度隔たった位置に形成されている。一対 のT溝136は、クランプヘッド90がクランプシャフト80と連結された状態 で、アダプタ34の半径方向穴56とそれぞれ対応する位置に形成されており、 ヘッド前部92の前方側ほど軸線から遠ざかる向きに傾斜している。ヘッド前部 92の前端面にはカバー140が皿ねじ142により固定されている。
【0020】 また、アダプタ34の各半径方向穴56内にはそれぞれクランプ駒146が摺 動可能に嵌合されている。クランプ駒146は、図6および図8に示すように、 内周側端部に、クランプヘッド90のT溝136に嵌合可能なT字形断面の突条 148を有している。突条148はT溝136に対応して傾斜して形成されてい る。一方、クランプ駒146の外周側端部には係合面150が形成されている。 係合面150は、工具ホルダ68の軸方向穴70に形成された環状溝76の側壁 78の傾斜に対応して傾斜しており、環状溝76内において側壁78と密着可能 とされている。クランプ駒146は半径方向穴56に嵌合されて軸方向の移動を 阻止されているため、突条148がクランプヘッド90のT溝136に嵌合され た状態で、クランプヘッド90が貫通穴54,小径穴部50内を摺動させられれ ば、T溝136の傾斜の効果により半径方向穴56内を摺動させられる。
【0021】 図9ないし図11に示すように、ハウジング10上にはクランプシャフト駆動 装置(以下、単に駆動装置と称する)160の本体162がボルト164により 固定されている。駆動装置160は、位置決めキー166により、ハウジング1 0上の、ドラム14の回転停止時に8個のホルダ保持装置20のうち最も上方に 位置する1個のホルダ保持装置20と対向する位置に位置決めされている。本体 162には貫通穴168とそれより大径のシリンダボア170とが同心的に形成 されており、シリンダボア170側の開口がカバー172により閉塞されている 。シリンダボア170内には、ピストン174が油密かつ軸方向に摺動可能に嵌 合されることにより油圧室176が形成されており、図示しない油圧ポートから 油圧が供給されるようになっている。
【0022】 ピストン174からはピストンロッド178が同心的に延び出させられている 。ピストンロッド178はピストン174の前後から軸方向に延び出させられて おり、前部が貫通穴168に油密に嵌合されるとともに、その先端部が本体16 2から突出させられて、クランプシャフト80の後端面に当接可能とされている 。また、ピストンロッド178の後部はカバー172およびそのカバー172の 後端面に固定されたブロック180を貫通して後方へ延び出させられており、そ の突出端に油圧シリンダ182が固定されている。油圧シリンダ182のピスト ンロッド184の先端にはロック部材186が固定されている。ロック部材18 6は先端部が小径とされ、大径部においてピストンロッド178の後端面に開口 する軸方向穴188に嵌合されており、油圧シリンダ182の作動により軸方向 穴188内を移動可能とされている。また、ピストンロッド178の後端部は軸 方向穴188の形成により円筒部となっているが、この円筒部の周壁にはそれを 半径方向に貫通する複数個の半径方向穴190が形成されており、各半径方向穴 190内には1個ずつのボール192が保持されている。ボール192は上記周 壁の肉厚より大径であり、その一部が円筒部の内周面または外周面から突出する ようになっている。一方、ブロック180には、ボール192の進入を許容する 円環溝194が形成されている。
【0023】 したがって、油圧室176に油圧が供給されることにより、ピストン174お よびピストンロッド178が前進させられ、ピストンロッド178の先端がクラ ンプシャフト80の後端に当接し、ばね部材86の弾性力に抗してクランプシャ フト80を押し出した状態で油圧シリンダ182が作動させられ、ロック部材1 86が軸方向穴188を前進させられれば、ボール192が軸方向穴188から 出て円環溝194へ入り込み、ピストンロッド178と本体162との相対移動 を阻止する状態となる。そのため、万一、油圧室176の油圧が低下した場合に も、ピストンロッド178が後退することが防止される。
【0024】 駆動装置160の本体162の両側部にはそれぞれ、図11ないし図14から 明らかなように、軸方向に延びる溝196が形成されており、これら溝196に は一対の係合部材198がピン200により回動可能に取り付けられている。各 係合部材198は先端部に鉤形の係合部202を有している。本体162の両側 部にはさらに、溝196に連通する嵌合穴204が形成されており、それぞれに ロッド206が嵌合されている。これらロッド206は、その後端部において、 連結部材208によりピストンロッド178と連結されている。ピストンロッド 178の後端部には雄ねじ部210が形成されており、連結部材208の中央部 がナット212により固定されるとともに、図11および図14に示すように、 連結部材208の両端部が駆動装置160の幅方向に延び、そこに両ロッド20 6が軸方向に摺動可能に嵌合されているのである。これらロッド206と連結部 材208との間には、それぞれスプリング214が配設され、連結部材208を ナット216に押し付けている。一方、ロッド206の前端部はリンク218に より係合部材198の後端部に連結されており、ピストンロッド178の移動に 伴ってロッド206が移動し、リンク218を介して係合部材198を回動させ るようになっている。係合部材198は、ピストンロッド178が後退状態にあ るときには図12に二点鎖線で示すようにその係合部202が上方にある非係合 位置に位置させられているが、ピストンロッド178の前進に伴って実線で示す 係合位置まで回動させられる。その後のピストンロッド178および連結部材2 08の移動はスプリング214の圧縮により吸収される。
【0025】 また、ホルダ保持装置20の主ブロック22の後端面からは一対の係合突部2 20が突出させられている。各係合突部220はそれぞれ係合部材198の係合 部202と係合可能な鉤形を成しており、係合部材198が係合位置まで回動し たとき係合突部220と係合するようになっている。図3において左側の係合突 部220は右側の係合突部220に比較して高く、それに対応して左側の係合部 材198の係合部202が右側に比較して短くされている。これは、ドラム14 の回転中心に対して、ホルダ保持装置20がやや左側へずれた位置に固定されて いるためであり、両係合突部220の高さをホルダ保持装置20の回転軌跡に対 応して変えることにより、ドラム14の回転中に、ピストンロッド178が係合 突部220と干渉することが防止されている。
【0026】 以上のように構成された刃物台において、ドラム14の回転が停止させられ、 ハウジング10に固定された後、工具の脱着が自動で行われる。まず、駆動装置 160が作動させられる。すなわち、油圧室176に油圧が供給されてピストン ロッド178が前進させられるのであり、それに伴って両ロッド206が前進さ せられ、係合部材198がピン200まわりに係合位置まで回動させられ、図1 2に示すように係合部202が係合突部220に離脱不能に係合する。それ以後 は、ピストンロッド178が前進してもスプリング214が圧縮されるのみで、 ロッド206は移動しない。
【0027】 ピストンロッド178がさらに前進すれば、クランプシャフト80の後端面に 当接し、ばね部材86の付勢力に抗してクランプシャフト80を前進させる。こ れにより、クランプヘッド90がクランプシャフト80と共に前進させられ、図 2に示すように、一対のクランプ駒146が互いに接近する向きに半径方向穴5 6内を移動し、クランプ駒146の係合面150と工具ホルダ68の側壁78と の係合が解かれる。さらにクランプシャフト80が前進させられることにより、 カバー140が工具ホルダ68の軸方向穴70の底部に当接して工具ホルダ68 がアダプタ34から押し出され、工具ホルダ68の内周テーパ面72とアダプタ 34の外周テーパ面66とのしまり嵌合が解除される。
【0028】 このアンクランプ状態において、図示しない工具交換装置により工具ホルダ6 8が取り外された後、新しいチップ等が取り付けられた別の工具ホルダ68が、 キー62と切欠74との位相が合わせられた状態でアダプタ34に嵌合される。 そして、駆動装置160の油圧室176の油圧が解除されることにより、ばね部 材86の付勢力によりクランプシャフト80が後退させられ、クランプヘッド9 0も主ブロック22側へ引き込まれる。このクランプヘッド90の後退に伴って 、図1に示すように、一対のクランプ駒146が互いに離間する向きに半径方向 穴54内を移動し、各クランプ駒146の外周側端部がそれぞれ工具ホルダ68 の環状溝76内に進入して、係合面150が側壁78に係合する。そして、さら にクランプヘッド90が後退させられることにより、T溝136と突条148と の斜面の効果、および係合面150と側壁78との斜面の効果によりばね部材8 6の弾性力の数倍の力で工具ホルダ68が主ブロック22側へ引きつけられる。 そして、工具ホルダ68の内周テーパ面72とアダプタ34の外周テーパ面とが しまり嵌合するとともに、工具ホルダ68の後端面73がアダプタ34の端面に 密着し、工具ホルダ68が主ブロック22に強固にクランプされる。
【0029】 このとき、製造誤差等により一対のクランプ駒146が正確に嵌合突部44の 軸線に対称に移動しない場合があるが、本実施例においては、クランプシャフト 80とクランプヘッド90とがボール126を介して半径方向の相対移動可能に 連結されているため、舌片132の弾性力に抗して係合突起102と係合穴11 0とが半径方向のあらゆる向きに相対移動して偏心することが許容され、クラン プヘッド90がOリング98の弾性力に抗して移動し、両クランプ駒146の係 合面150が均等に側壁78に係合し得、工具ホルダ68の取付精度の低下が良 好に回避される。
【0030】 クランプシャフト80の後退に伴って、駆動装置160のピストンロッド17 8と共にロッド206が後退し、係合部材198が非係合位置へ回動させられて 係合突部220との係合が解かれる。以上により1個の工具ホルダ60の交換が 終了する。 次に、別のホルダ保持装置20に対する工具ホルダの交換が行われる場合には 、噛合クラッチの係合が解除された後、ドラム14が回転させられ、ドラム14 の別の平面に固定されたホルダ保持装置20が駆動装置160と対向する状態と なったとき、ドラム14の回転が停止させられ、ハウジング10側に引き付けら れてハウジング10に固定され、工具ホルダ68の脱着が行われる。
【0031】 本実施例においては、ばね部材86の弾性力が、T溝136と突条148およ び係合面150と側壁78の2つの斜面の効果により倍力されて工具ホルダ68 のクランプが行われる。そのため、従来装置においては、設定荷重が580Kg fのばね部材を用いてその設定荷重と同じ580Kgfのクランプ力が得られた のに対して、設定荷重が350Kgfと従来より弱いばねを用いて900Kgf のクランプ力を得ることができる。したがって、従来は困難であった重切削加工 用の工具を保持する工具ホルダを取り付けて加工を行うことができる。
【0032】 また、ばね部材86として従来より小形のものを使用することができるため、 コストが低減する効果も得られる。しかも、ばね部材86の弾性力を小さくする ことにより、アンクランプ力も従来の1000Kgfから500Kgfと小さく し得るため、クランプシャフト駆動装置も従来に比較して小さな駆動力のものと することが可能となり、コスト低減を図ることができる。
【0033】 なお、本実施例においては、クランプ駒146が直径方向に隔たって一対のみ 設けられていたが、等角度間隔に3個以上設けることも可能である。 また、本実施例においては、クランプヘッド90にT溝136が、クランプ駒 146に突条148が形成されていたが、クランプ駒にT溝を設け、クランプヘ ッドに突条を設けるようにしてもよい。
【0034】 さらに、本実施例においては、クランプシャフト80の係合突起102とクラ ンプヘッド90と係合穴110とがボール126を介して係合させられていたが 、ボール126,リテーナ128等に代えてフッ素樹脂等の低摩擦物質をコーテ ィングしてもよく、また、これら摩擦軽減手段を省略して直接両者を係合させる ことも可能である。
【0035】 本実施例においては、クランプシャフト駆動装置160の係合部材198が係 合突部220と係合することにより、ホルダ保持装置20の受けるアンクランプ 力が駆動装置160を介してハウジング10に受けられる。すなわち、係合部材 198の係合突部220との係合によりホルダ保持装置20と駆動装置160と が一時的に一体状態とされることにより、ホルダ保持装置20が受けるアンクラ ンプ力が内力となるため、ホルダ保持装置20を支持するドラム14にはアンク ランプ力が作用せず、ドラム14を支持するドラム支持装置にアンクランプ力が 加えられることが回避される利点があるのであるが、クランプシャフト駆動装置 をホルダ保持装置20自体に設けることも可能である。
【0036】 また、タレット旋盤の刃物台以外の工具保持装置に本考案を適用することも可 能であり、さらに、工具ホルダ保持装置に脱着される工具ホルダとして、ドリル 等を保持するアダプタを使用することも可能である。
【0037】 その他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で、本考案を 実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である工具ホルダ保持装置の
クランプ状態を示す正面断面図である。
【図2】上記装置のアンクランプ状態を示す正面断面図
である。
【図3】上記装置の左側面図である。
【図4】上記装置のクランプシャフトとクランプヘッド
との連結部を拡大して示す底面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】上記装置のクランプ駒の正面図である。
【図7】上記装置のクランプ駒の平面図である。
【図8】上記装置のクランプ駒の右側面図である。
【図9】上記装置のクランプシャフト駆動装置の非作動
状態を示す正面断面図である。
【図10】上記装置のクランプシャフト駆動装置の作動
状態を示す正面断面図である。
【図11】上記装置全体を示す平面図(一部断面)であ
る。
【図12】上記装置全体を示す正面図(一部断面)であ
る。
【図13】図10のB−B断面図である。
【図14】上記装置の右側面図である。
【符号の説明】
20 工具ホルダ保持装置 22 主ブロック 34 アダプタ 44 嵌合突部 68 工具ホルダ 78 側壁 80 クランプシャフト 86 ばね部材 90 クランプヘッド 136 T溝 146 クランプ駒 148 突条 160 クランプシャフト駆動装置
フロントページの続き (72)考案者 日野 功司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 吉田 久稔 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 高見 達朗 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 工具ホルダを脱着可能に保持する工具ホ
    ルダ保持装置であって、 軸方向穴とその軸方向穴の周壁を半径方向に貫通して等
    角度間隔に形成された複数の半径方向穴とを有し、前端
    部に前記工具ホルダが嵌合可能な嵌合部を備えた本体
    と、 前記軸方向穴に摺動可能に嵌合され、ばね部材により後
    退方向に付勢されたクランプシャフトと、 そのクランプシャフトをばね部材の付勢力に抗して前進
    させるクランプシャフト駆動装置と、 前記軸方向穴に半径方向の隙間を残して嵌合され、後端
    部において前記クランプシャフトに引張力および圧縮力
    を伝達可能かつ半径方向に相対移動可能に連結される一
    方、前端部の前記半径方向穴の各々に対応する位置に前
    方側ほど軸線から遠ざかる向きに傾斜して複数本のT溝
    またはT字形断面の突条が形成されたクランプヘッド
    と、 前記本体の半径方向穴の各々に摺動可能に嵌合され、内
    周側端部に前記T溝または突条と嵌合するT字形断面の
    突条またはT溝を有する一方、外周側端部に前記工具ホ
    ルダの軸方向穴の内周面に外周側ほど前方に向かう向き
    に傾斜して形成された傾斜面に係合する傾斜面を有する
    複数のクランプ駒とを含むことを特徴とする工具ホルダ
    保持装置。
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