JPH06100314A - A型ゼオライトの製造方法 - Google Patents
A型ゼオライトの製造方法Info
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- JPH06100314A JPH06100314A JP4247756A JP24775692A JPH06100314A JP H06100314 A JPH06100314 A JP H06100314A JP 4247756 A JP4247756 A JP 4247756A JP 24775692 A JP24775692 A JP 24775692A JP H06100314 A JPH06100314 A JP H06100314A
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- JP
- Japan
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- type zeolite
- coal ash
- sodium
- temperature
- reaction
- Prior art date
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 石炭灰を主原料としたA型ゼオライトの製造
において、前記石炭灰をアルカリ溶液中温度60〜90
℃にて30分〜5時間攪拌したのちに、アルミニウム
源,ナトリウム源及び水を添加して加熱撹拌し反応させ
る。 【効果】 従来廃棄物とされていた石炭灰を再資源化で
き、しかもA型ゼオライトを簡単な操作、手順で収率良
く製造することができる。
において、前記石炭灰をアルカリ溶液中温度60〜90
℃にて30分〜5時間攪拌したのちに、アルミニウム
源,ナトリウム源及び水を添加して加熱撹拌し反応させ
る。 【効果】 従来廃棄物とされていた石炭灰を再資源化で
き、しかもA型ゼオライトを簡単な操作、手順で収率良
く製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来産業廃棄物とされ
ていた石炭灰を再資源化し、それを主原料として、気体
分子や低分子有機化合物の吸着材等として有用なA型ゼ
オライトを効率良く製造することのできる方法に関する
ものである。
ていた石炭灰を再資源化し、それを主原料として、気体
分子や低分子有機化合物の吸着材等として有用なA型ゼ
オライトを効率良く製造することのできる方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】A型ゼオライトは、アルミノシリケート
ゲルを熱水結晶化することによって製造されている。即
ちアルミノシリケートゲルは、例えば高塩基性アルミン
酸ナトリウム水溶液にシリカゲル水溶液を加え、或は高
塩基性珪酸ナトリウム水溶液に水酸化アルミニウム粉末
を加えて混合することにより得ることができ、生成した
アルミノシリケートゲルを加熱すると、ゲル中でA型ゼ
オライトの結晶核生成と結晶成長が徐々に進行し、その
全部もしくは大部分が結晶質のA型ゼオライトに変化す
る。
ゲルを熱水結晶化することによって製造されている。即
ちアルミノシリケートゲルは、例えば高塩基性アルミン
酸ナトリウム水溶液にシリカゲル水溶液を加え、或は高
塩基性珪酸ナトリウム水溶液に水酸化アルミニウム粉末
を加えて混合することにより得ることができ、生成した
アルミノシリケートゲルを加熱すると、ゲル中でA型ゼ
オライトの結晶核生成と結晶成長が徐々に進行し、その
全部もしくは大部分が結晶質のA型ゼオライトに変化す
る。
【0003】ところでA型ゼオライトは、熱力学的に見
ると準安定相結晶であるため、熱水結晶化の際の温度
や、原料の組成などが限られている。即ち、加熱温度が
高すぎると安定相結晶であるP型ゼオライトが生成しや
すく、またナトリウムが過剰な場合、やはり安定相結晶
であるヒドロキシソーダライトが生成しやすい。ところ
がP型ゼオライト及びヒドロキシソーダライトは、A型
ゼオライトに比べて比表面積が小さく、触媒能、吸着
能、イオン交換能が低いなど、性能が大きく劣るため、
土壌改良剤などとして使用されるに止まり、高性能な吸
着材としては不向きである。このためA型ゼオライトの
製造にあたっては、いかにして安定相結晶への変化を抑
えて準安定相結晶状態で止めるか、という点に主眼を置
いた研究が行われている(特公昭56−37166号公
報等)。
ると準安定相結晶であるため、熱水結晶化の際の温度
や、原料の組成などが限られている。即ち、加熱温度が
高すぎると安定相結晶であるP型ゼオライトが生成しや
すく、またナトリウムが過剰な場合、やはり安定相結晶
であるヒドロキシソーダライトが生成しやすい。ところ
がP型ゼオライト及びヒドロキシソーダライトは、A型
ゼオライトに比べて比表面積が小さく、触媒能、吸着
能、イオン交換能が低いなど、性能が大きく劣るため、
土壌改良剤などとして使用されるに止まり、高性能な吸
着材としては不向きである。このためA型ゼオライトの
製造にあたっては、いかにして安定相結晶への変化を抑
えて準安定相結晶状態で止めるか、という点に主眼を置
いた研究が行われている(特公昭56−37166号公
報等)。
【0004】しかしながらこの様に原料としてアルミノ
シリケートゲルを使用した方法でも、結晶化工程で過剰
の熱エネルギーが加わると(温度が高すぎたり、反応時
間が長すぎると)、各イオンの動きが活発となって安定
相への再配列を起こし、ヒドロキシソーダライトが生成
してくる。またゲルネットワーク構造が強固すぎてゲル
内における各イオンの移動が過度に制限されると、結晶
化反応自体が起こり難くなって準安定相結晶の生成率が
上がらなくなる。
シリケートゲルを使用した方法でも、結晶化工程で過剰
の熱エネルギーが加わると(温度が高すぎたり、反応時
間が長すぎると)、各イオンの動きが活発となって安定
相への再配列を起こし、ヒドロキシソーダライトが生成
してくる。またゲルネットワーク構造が強固すぎてゲル
内における各イオンの移動が過度に制限されると、結晶
化反応自体が起こり難くなって準安定相結晶の生成率が
上がらなくなる。
【0005】一方、従来産業廃棄物とされていた石炭灰
を再資源化するため、その石炭灰を主原料としてゼオラ
イトを製造する試みがなされている(特開昭56−14
9313号、特開昭59−35019号、特開昭61−
178416号、特開昭64−24014号公報等)。
これらは、石炭灰にシリカ源、アルミニウム源、ナトリ
ウム源を加えて加熱攪拌させてゼオライトを合成するも
のである。
を再資源化するため、その石炭灰を主原料としてゼオラ
イトを製造する試みがなされている(特開昭56−14
9313号、特開昭59−35019号、特開昭61−
178416号、特開昭64−24014号公報等)。
これらは、石炭灰にシリカ源、アルミニウム源、ナトリ
ウム源を加えて加熱攪拌させてゼオライトを合成するも
のである。
【0006】ところが石炭灰は従来の薬品原料に比べて
反応性に乏しく、また系が不均一であるために反応時の
挙動が複雑であるなどの諸問題により、A型ゼオライト
の生成条件を維持するのが難しい。即ち、石炭灰成分の
溶出を促進して反応率を高めるためには、高温・高アル
カリ濃度が望ましいが、この場合P型ゼオライトやヒド
ロキシソーダライトなどの副生成物が生成しやすくなり
A型ゼオライト収率は低下する。また、溶出量が経時的
に変化すること、反応生成物により石炭灰表面が覆われ
ると灰成分の溶出が阻害されることなどにより、反応時
間が長くなると反応系内の組成をA型ゼオライトの生成
条件範囲に調整することが更に難しくなる。
反応性に乏しく、また系が不均一であるために反応時の
挙動が複雑であるなどの諸問題により、A型ゼオライト
の生成条件を維持するのが難しい。即ち、石炭灰成分の
溶出を促進して反応率を高めるためには、高温・高アル
カリ濃度が望ましいが、この場合P型ゼオライトやヒド
ロキシソーダライトなどの副生成物が生成しやすくなり
A型ゼオライト収率は低下する。また、溶出量が経時的
に変化すること、反応生成物により石炭灰表面が覆われ
ると灰成分の溶出が阻害されることなどにより、反応時
間が長くなると反応系内の組成をA型ゼオライトの生成
条件範囲に調整することが更に難しくなる。
【0007】これらのことから従来の石炭灰のゼオライ
ト化手法では、A型ゼオライトの収率が低い、或いは収
率を上げるためには原料を溶解性の高い石炭灰に限定し
なければならない等の問題がある。
ト化手法では、A型ゼオライトの収率が低い、或いは収
率を上げるためには原料を溶解性の高い石炭灰に限定し
なければならない等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来技術の問題点に着目してなされたものであって、そ
の目的は従来産業廃棄物とされていた石炭灰を再資源と
して利用し、それを主原料として、P型ゼオライトやヒ
ドロキシソーダライトに比べて吸着性能等に優れたA型
ゼオライトを効率よく製造する方法を提供しようとする
ものである。
従来技術の問題点に着目してなされたものであって、そ
の目的は従来産業廃棄物とされていた石炭灰を再資源と
して利用し、それを主原料として、P型ゼオライトやヒ
ドロキシソーダライトに比べて吸着性能等に優れたA型
ゼオライトを効率よく製造する方法を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る製造方法の構成は、石炭灰を主原
料としたA型ゼオライトの製造において、前記石炭灰を
アルカリ溶液中温度60〜90℃にて30分〜5時間攪
拌したのちに、アルミニウム源,ナトリウム源及び水を
添加して加熱撹拌し反応させることに要旨を有する。即
ち、前記石炭灰をアルカリ溶液中,反応が生じない温度
および濃度範囲で加熱攪拌し、シリカ、アルミナなどの
石炭灰成分を溶出させたのちに、アルミニウム源、ナト
リウム源などを添加して組成を調整して反応させ、A型
ゼオライトを効率的に生成させるものである。尚アルカ
リ溶液としては1〜5規定の水酸化アルミニウム溶液を
用いることが好ましい。
のできた本発明に係る製造方法の構成は、石炭灰を主原
料としたA型ゼオライトの製造において、前記石炭灰を
アルカリ溶液中温度60〜90℃にて30分〜5時間攪
拌したのちに、アルミニウム源,ナトリウム源及び水を
添加して加熱撹拌し反応させることに要旨を有する。即
ち、前記石炭灰をアルカリ溶液中,反応が生じない温度
および濃度範囲で加熱攪拌し、シリカ、アルミナなどの
石炭灰成分を溶出させたのちに、アルミニウム源、ナト
リウム源などを添加して組成を調整して反応させ、A型
ゼオライトを効率的に生成させるものである。尚アルカ
リ溶液としては1〜5規定の水酸化アルミニウム溶液を
用いることが好ましい。
【0010】尚本発明を実施する場合のアルカリ源とし
ては水酸化ナトリウムが使用されるが、他に水酸化カリ
ウムや炭酸ナトリウムなどを用いることもできる。ま
た、アルミニウム源としてはアルミン酸ナトリウム、水
酸化アルミニウム、塩化アルミニウムなどが使用され
る。ナトリウム源としては、水酸化ナトリウム、アルミ
ン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが使用される。
ては水酸化ナトリウムが使用されるが、他に水酸化カリ
ウムや炭酸ナトリウムなどを用いることもできる。ま
た、アルミニウム源としてはアルミン酸ナトリウム、水
酸化アルミニウム、塩化アルミニウムなどが使用され
る。ナトリウム源としては、水酸化ナトリウム、アルミ
ン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが使用される。
【0011】
【作用】本発明者らは種々の検討を行った結果、石炭灰
をアルカリ溶液中で加熱しても、特開昭61−1784
16のように反応が生じてP型ゼオライトなどの生成物
が生じずに、シリカやアルミナなどの成分の溶出のみが
起こる領域(温度、アルカリ濃度など)があることを見
い出した。このアルカリ処理を行ったのちに水熱合成反
応を低温・短時間で行うことにより、副生成物を抑制す
ることができ、A型ゼオライトの大幅に合成率を向上さ
せることが可能となる。また、溶出により石炭灰が多孔
質化するため、アルカリ処理は高表面積化にも寄与する
ことを見い出し、本発明の完成に至ったものである。
をアルカリ溶液中で加熱しても、特開昭61−1784
16のように反応が生じてP型ゼオライトなどの生成物
が生じずに、シリカやアルミナなどの成分の溶出のみが
起こる領域(温度、アルカリ濃度など)があることを見
い出した。このアルカリ処理を行ったのちに水熱合成反
応を低温・短時間で行うことにより、副生成物を抑制す
ることができ、A型ゼオライトの大幅に合成率を向上さ
せることが可能となる。また、溶出により石炭灰が多孔
質化するため、アルカリ処理は高表面積化にも寄与する
ことを見い出し、本発明の完成に至ったものである。
【0012】アルカリ処理においては、温度、アルカリ
濃度が重要な因子となる。温度やアルカリ濃度は高いほ
ど石炭灰の溶出は促進されるが、ある限界を越えると反
応が生じてしまう。またこれらは水熱合成反応を行う際
に適切な組成に調整可能な範囲でなければならない。す
なわちアルカリ源として水酸化ナトリウムを用いる場
合、温度60〜90℃、濃度1〜5規定の範囲で適切な
組み合わせを選択することにより高い石炭灰溶出率が得
られる。処理温度が60℃以下あるいは濃度が1規定以
下でも溶出は生じるが、溶出量が低いため処理効果は小
さい。濃度が4〜5規定の場合、80℃までは溶出のみ
が生じるが、85℃以上ではヒドロキシソーダライトが
生じる。6規定以上ではこうした生成物が顕著となり、
水熱合成に寄与するSi,Alが減少してA型ゼオライ
トの合成率が低下する。また、ナトリウム濃度が高くな
ると、水熱合成反応を行うときに適切な濃度範囲に希釈
することが難しくなるので好ましくない。処理時間は3
0分以上、好ましくは1時間以上である。3時間以上攪
拌を行ってもそれ以上の溶出率の増加は少ない。アルカ
リ源としては、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどを
用いてもよい。
濃度が重要な因子となる。温度やアルカリ濃度は高いほ
ど石炭灰の溶出は促進されるが、ある限界を越えると反
応が生じてしまう。またこれらは水熱合成反応を行う際
に適切な組成に調整可能な範囲でなければならない。す
なわちアルカリ源として水酸化ナトリウムを用いる場
合、温度60〜90℃、濃度1〜5規定の範囲で適切な
組み合わせを選択することにより高い石炭灰溶出率が得
られる。処理温度が60℃以下あるいは濃度が1規定以
下でも溶出は生じるが、溶出量が低いため処理効果は小
さい。濃度が4〜5規定の場合、80℃までは溶出のみ
が生じるが、85℃以上ではヒドロキシソーダライトが
生じる。6規定以上ではこうした生成物が顕著となり、
水熱合成に寄与するSi,Alが減少してA型ゼオライ
トの合成率が低下する。また、ナトリウム濃度が高くな
ると、水熱合成反応を行うときに適切な濃度範囲に希釈
することが難しくなるので好ましくない。処理時間は3
0分以上、好ましくは1時間以上である。3時間以上攪
拌を行ってもそれ以上の溶出率の増加は少ない。アルカ
リ源としては、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどを
用いてもよい。
【0013】このアルカリ処理を行ったのちに、アルミ
ニウム源、また、必要に応じてナトリウム源、水をさら
に添加して水合成を行う。このときのモル比をSiO2
/Al2 O3 =0.3〜3.0、H2 O/Na2 O=1
0〜150の範囲に調整することが好ましい。このと
き、アルミニウムが少なすぎるとP型ゼオライトが生じ
やすく、またナトリウム濃度が高いほどヒドロキシソー
ダライトが生成しやすくなる。アルミニウム源としては
アルミン酸ナトリウムを用いるのが一般的であるが、ナ
トリウム量が多すぎる場合には水酸化アルミニウムや塩
化アルミニウムなどを用いてもよい。
ニウム源、また、必要に応じてナトリウム源、水をさら
に添加して水合成を行う。このときのモル比をSiO2
/Al2 O3 =0.3〜3.0、H2 O/Na2 O=1
0〜150の範囲に調整することが好ましい。このと
き、アルミニウムが少なすぎるとP型ゼオライトが生じ
やすく、またナトリウム濃度が高いほどヒドロキシソー
ダライトが生成しやすくなる。アルミニウム源としては
アルミン酸ナトリウムを用いるのが一般的であるが、ナ
トリウム量が多すぎる場合には水酸化アルミニウムや塩
化アルミニウムなどを用いてもよい。
【0014】合成温度は60〜90℃、合成時間は10
時間以内、好ましくは1〜5時間の範囲である。温度が
高いほど短時間で反応し、一方、温度が低いほど副生成
物が生成しにくい。合成時間が短いと十分反応が生じな
いが、長くなりすぎるとP型ゼオライトやヒドロキシソ
ーダライトの生成が顕著となり、A型ゼオライトの収率
が低下する。
時間以内、好ましくは1〜5時間の範囲である。温度が
高いほど短時間で反応し、一方、温度が低いほど副生成
物が生成しにくい。合成時間が短いと十分反応が生じな
いが、長くなりすぎるとP型ゼオライトやヒドロキシソ
ーダライトの生成が顕著となり、A型ゼオライトの収率
が低下する。
【0015】以下実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、下記の実施例は本発明を制限するものではなく、前
・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することはす
べて本発明の技術的範囲に包含される。
が、下記の実施例は本発明を制限するものではなく、前
・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することはす
べて本発明の技術的範囲に包含される。
【0016】
【実施例】評価方法 下記実施例及び比較例で得られた試料に対し、粉末X線
回折(以下XRDという)法による結晶の同定、比表面
積測定、昇温脱離(以下TPDという)法によるアンモ
ニア吸着量の測定、走査型電子顕微鏡(以下SEMとい
う)による結晶観察による評価を行った。尚、原料石炭
灰、本発明の製造方法で得られた合成ゼオライトの1例
及び薬品原料のA型ゼオライトのXRD測定結果を図1
に、その結晶構造を示す図面代用SEM写真を図2〜4
に示す。XRDにおいてA型ゼオライトのピーク強度が
高く、またSEMでA型ゼオライトの結晶が多く観察さ
れるものほど比表面積が高いことが確認された。また比
表面積とTPDの脱離ピーク面積、即ちアンモニア吸着
量とは図5に示すように正の比例関係が得られた。この
ようにA型ゼオライトの生成量が多いものほど表面積が
大きく、吸着能に優れていることが確認された。
回折(以下XRDという)法による結晶の同定、比表面
積測定、昇温脱離(以下TPDという)法によるアンモ
ニア吸着量の測定、走査型電子顕微鏡(以下SEMとい
う)による結晶観察による評価を行った。尚、原料石炭
灰、本発明の製造方法で得られた合成ゼオライトの1例
及び薬品原料のA型ゼオライトのXRD測定結果を図1
に、その結晶構造を示す図面代用SEM写真を図2〜4
に示す。XRDにおいてA型ゼオライトのピーク強度が
高く、またSEMでA型ゼオライトの結晶が多く観察さ
れるものほど比表面積が高いことが確認された。また比
表面積とTPDの脱離ピーク面積、即ちアンモニア吸着
量とは図5に示すように正の比例関係が得られた。この
ようにA型ゼオライトの生成量が多いものほど表面積が
大きく、吸着能に優れていることが確認された。
【0017】実施例1 空気中850℃で熱処理した石炭灰を1.8,3.6規
定の水酸化ナトリウム水溶液中、温度60〜90℃で
0.5〜5時間攪拌を行ったのち、洗浄、乾燥を行っ
た。このときに溶出したSiとAl量の経時変化を図6
に示す。Si,Al量はムライトなどの難溶成分を含ん
だ原料石炭灰中の全Si,Al量を基準としている。ま
た、表面積の変化を図7に示す。
定の水酸化ナトリウム水溶液中、温度60〜90℃で
0.5〜5時間攪拌を行ったのち、洗浄、乾燥を行っ
た。このときに溶出したSiとAl量の経時変化を図6
に示す。Si,Al量はムライトなどの難溶成分を含ん
だ原料石炭灰中の全Si,Al量を基準としている。ま
た、表面積の変化を図7に示す。
【0018】実施例2 空気中850℃で熱処理した石炭灰を1〜5規定の水酸
化ナトリウム水溶液中、温度60〜90℃で3時間加熱
攪拌を行ったのち、洗浄、乾燥を行った。このときに溶
出したSiとAl量の変化を図8に示す。
化ナトリウム水溶液中、温度60〜90℃で3時間加熱
攪拌を行ったのち、洗浄、乾燥を行った。このときに溶
出したSiとAl量の変化を図8に示す。
【0019】実施例3 空気中850℃で熱処理した石炭灰を3規定の水酸化ナ
トリウム水溶液中、温度85℃で0.5〜3時間攪拌を
行った。このスラリーにアルミン酸ナトリウム、水酸化
ナトリウム、水を加えて、SiO2 /Al2 O3 =1.
5,H2 O/Na2 O=57に調整した。このスラリー
を85℃で3時間加熱攪拌して反応させたのち、洗浄、
乾燥を行ってゼオライトを得た。このときの比表面積、
A型ゼオライトとSiO2 のXRDピークの強度比を表
1に示す。
トリウム水溶液中、温度85℃で0.5〜3時間攪拌を
行った。このスラリーにアルミン酸ナトリウム、水酸化
ナトリウム、水を加えて、SiO2 /Al2 O3 =1.
5,H2 O/Na2 O=57に調整した。このスラリー
を85℃で3時間加熱攪拌して反応させたのち、洗浄、
乾燥を行ってゼオライトを得た。このときの比表面積、
A型ゼオライトとSiO2 のXRDピークの強度比を表
1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1 空気中850℃で熱処理した石炭灰を4〜8規定の水酸
化ナトリウム水溶液中で85℃、3時間加熱攪拌を行っ
た。このときのSi,Alの溶出率を表2に示すが、S
iもしくはAlの溶出量が大きく減少することを確認し
た。また、図9には濃度が5規定のときのXRD測定結
果を示すが、ヒドロキシソーダライトのピークが明確に
現れた。
化ナトリウム水溶液中で85℃、3時間加熱攪拌を行っ
た。このときのSi,Alの溶出率を表2に示すが、S
iもしくはAlの溶出量が大きく減少することを確認し
た。また、図9には濃度が5規定のときのXRD測定結
果を示すが、ヒドロキシソーダライトのピークが明確に
現れた。
【0022】
【表2】
【0023】比較例2 石炭灰、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水
をSiO2 /Al2 O 3 =1.5,H2 O/Na2 O=
57の比率で混合した。続いて85℃で4〜6時間反応
させたのちに、冷却、洗浄、乾燥を行った。このときの
比表面積、A型ゼオライトとSiO2 とXRDピークの
強度比を表3に示す。
をSiO2 /Al2 O 3 =1.5,H2 O/Na2 O=
57の比率で混合した。続いて85℃で4〜6時間反応
させたのちに、冷却、洗浄、乾燥を行った。このときの
比表面積、A型ゼオライトとSiO2 とXRDピークの
強度比を表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
水熱合成前にアルカリ処理を行って、Si,Al成分を
十分溶出させたのち、成分調整を行って反応させること
で、石炭灰の反応性および副生成物(P型ゼオライトや
ヒドロキシソーダライトなど)を制御することができ、
A型ゼオライトを収率よく製造し得ることになった。
水熱合成前にアルカリ処理を行って、Si,Al成分を
十分溶出させたのち、成分調整を行って反応させること
で、石炭灰の反応性および副生成物(P型ゼオライトや
ヒドロキシソーダライトなど)を制御することができ、
A型ゼオライトを収率よく製造し得ることになった。
【図1】石炭灰、本発明の製造方法で得た合成ゼオライ
ト及び試薬原料のA型ゼオライトのX線回折結果を示す
図である。
ト及び試薬原料のA型ゼオライトのX線回折結果を示す
図である。
【図2】石炭灰の結晶構造を示す図面代用走査型電子顕
微鏡写真である。
微鏡写真である。
【図3】本発明の製造方法で得られた合成ゼオライトの
結晶構造を示す図面代用走査型電子顕微鏡写真である。
結晶構造を示す図面代用走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】薬品原料のA型ゼオライトの結晶構造を示す図
面代用走査型電子顕微鏡写真である。
面代用走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】ゼオライトの比表面積と昇温脱離法によるアン
モニア吸着量測定結果との関係を示す図である。
モニア吸着量測定結果との関係を示す図である。
【図6】実施例1の各アルカリ処理条件におけるSiと
Alの溶出率の経時変化を示す図である。
Alの溶出率の経時変化を示す図である。
【図7】実施例1に係わる比表面積の経時変化を示す図
である。
である。
【図8】実施例2に係わる各アルカリ処理条件と溶出率
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図9】比較例1に係わる石炭灰のX線回折結果を示す
図である。
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀井 勝 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 石炭灰を主原料としたA型ゼオライトの
製造において、前記石炭灰をアルカリ溶液中温度60〜
90℃にて30分〜5時間攪拌したのちに、アルミニウ
ム源,ナトリウム源及び水を添加して加熱撹拌し反応さ
せることを特徴とするA型ゼオライトの製造方法。 - 【請求項2】 アルカリ溶液として1〜5規定の水酸化
ナトリウム水溶液を用いる請求項1に記載のA型ゼオラ
イトの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4247756A JPH06100314A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | A型ゼオライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4247756A JPH06100314A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | A型ゼオライトの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06100314A true JPH06100314A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17168199
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4247756A Withdrawn JPH06100314A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | A型ゼオライトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06100314A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997010051A1 (en) * | 1995-09-13 | 1997-03-20 | The Sangyo Shinko Co., Ltd. | Adsorbent and method for treatment of exhaust gas |
| JP2007099593A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Toshio Shimoda | 高機能ゼオライトの連続合成方法 |
| JP2010143796A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Tosoh Corp | ソーダライト粉末及びその製造方法 |
| CN101811703A (zh) * | 2010-04-20 | 2010-08-25 | 亚细亚(福建)环保有限公司 | A型沸石及其制备方法 |
| JP2014180601A (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-29 | Toda Kogyo Corp | 有害物質で汚染された土壌及び排水の浄化方法 |
| CN104984979A (zh) * | 2015-06-23 | 2015-10-21 | 上海环境卫生工程设计院 | 一种利用化学包覆稳定焚烧飞灰的方法 |
| JP2017057095A (ja) * | 2015-09-14 | 2017-03-23 | 国立大学法人 熊本大学 | ゼオライトの製造方法 |
-
1992
- 1992-09-17 JP JP4247756A patent/JPH06100314A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997010051A1 (en) * | 1995-09-13 | 1997-03-20 | The Sangyo Shinko Co., Ltd. | Adsorbent and method for treatment of exhaust gas |
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| CN101811703A (zh) * | 2010-04-20 | 2010-08-25 | 亚细亚(福建)环保有限公司 | A型沸石及其制备方法 |
| JP2014180601A (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-29 | Toda Kogyo Corp | 有害物質で汚染された土壌及び排水の浄化方法 |
| CN104984979A (zh) * | 2015-06-23 | 2015-10-21 | 上海环境卫生工程设计院 | 一种利用化学包覆稳定焚烧飞灰的方法 |
| JP2017057095A (ja) * | 2015-09-14 | 2017-03-23 | 国立大学法人 熊本大学 | ゼオライトの製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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