JPH06101018A - 耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法 - Google Patents
耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法Info
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- JPH06101018A JPH06101018A JP27337292A JP27337292A JPH06101018A JP H06101018 A JPH06101018 A JP H06101018A JP 27337292 A JP27337292 A JP 27337292A JP 27337292 A JP27337292 A JP 27337292A JP H06101018 A JPH06101018 A JP H06101018A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 TiNおよびTiCx Ny からなる多層被膜
で接合強度に優れる耐摩耗性硬質被膜およびその製造方
法を提供する。 【構成】 金属材料上に、TiN被膜とTiCx Ny 被
膜の多層被膜を被覆した耐摩耗性硬質被膜であって、T
iN被膜は0.1〜3μm、TiCx Ny 被膜が3層
で、x+y=1で該TiN被膜の最近接層では0.25
≦x≦0.35で膜厚は0.2μm以上1.0μm以
下、中間層でのxは0よりも大きく、かつ最近接層のx
よりも小さく、その膜厚が0.2μm以上1.0μm以
下で、最表面層のxが0.35<x≦1.5で、膜厚が
0.2μm以上1.5μm以下である4層構造である。
上記被膜はイオンプレーティング法で形成される。
で接合強度に優れる耐摩耗性硬質被膜およびその製造方
法を提供する。 【構成】 金属材料上に、TiN被膜とTiCx Ny 被
膜の多層被膜を被覆した耐摩耗性硬質被膜であって、T
iN被膜は0.1〜3μm、TiCx Ny 被膜が3層
で、x+y=1で該TiN被膜の最近接層では0.25
≦x≦0.35で膜厚は0.2μm以上1.0μm以
下、中間層でのxは0よりも大きく、かつ最近接層のx
よりも小さく、その膜厚が0.2μm以上1.0μm以
下で、最表面層のxが0.35<x≦1.5で、膜厚が
0.2μm以上1.5μm以下である4層構造である。
上記被膜はイオンプレーティング法で形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性に優れた硬質
被膜の製造方法に関するもので、より詳細には切削工具
用の耐摩耗性硬質被膜の製造方法に関するものである。
被膜の製造方法に関するもので、より詳細には切削工具
用の耐摩耗性硬質被膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属加工の分野では金属材料の寿命延命
のために、CVD(化学蒸着)法やPVD(物理蒸着)
法によるセラミック被膜が一般化している。中でもPV
D法、特にイオンプレーティング法はCVD法に比べ低
温成膜が可能であるため、寸法精度が要求される部材、
熱処理温度が600℃以下の鋼などに用いられている。
また被膜としてはTiN被膜が容易に形成することがで
きるため、かなり広範囲で用いられている。
のために、CVD(化学蒸着)法やPVD(物理蒸着)
法によるセラミック被膜が一般化している。中でもPV
D法、特にイオンプレーティング法はCVD法に比べ低
温成膜が可能であるため、寸法精度が要求される部材、
熱処理温度が600℃以下の鋼などに用いられている。
また被膜としてはTiN被膜が容易に形成することがで
きるため、かなり広範囲で用いられている。
【0003】しかし近年、作業の省力化、能率化の要請
から高速送り、深切込み等の重切削加工が必要となり、
そのためセラミック被膜に対しても一層の耐摩耗性が要
求されている。
から高速送り、深切込み等の重切削加工が必要となり、
そのためセラミック被膜に対しても一層の耐摩耗性が要
求されている。
【0004】耐摩耗性を向上させるには更に硬度を上げ
る必要があることから、上記のような要求に対しては、
TiN被膜より硬度が高いTiC被膜やTiCN被膜等
の炭化物被膜の開発が進んでいる。しかし硬度が高くな
ると耐摩耗性は向上するが、反面、強度が低く衝撃に弱
いという欠点がある。この欠点を補うために特開昭56
−29670号公報では、予めTiN被膜を被覆した後
にTiC被膜あるいはTiCN被膜を被覆することを行
っている。しかし、このような2層構造では膜の強度が
不足する場合がある。また特開昭57−200557号
公報では第1層にTiC被膜やTiN被膜などの硬質層
を被覆し中間層として靱性の高い金属Ti層を挟み込
み、その上に第1層と同様な表面硬化層を形成すること
を行っている。しかしこのような構造では中間層に硬度
が低い金属層を挟み込んでいるために膜全体の硬度が低
下し、十分な耐摩耗性が得られない。一方特公平1−3
0910号公報では、TiN被膜などと膜強度が大きい
TiCN被膜などを積層することが行われているが、こ
の方法はCVD法で行われており、前述したように寸法
精度が要求される部材や熱処理温度が600℃以下の低
温である鋼系金属材料などには用いることができない。
前述した欠点を解決する方法として低温成膜が可能なP
VD法を用いて、TiN被膜とTiCN被膜を交互に多
層に被覆することが公知である。この方法は従来のTi
N被膜とTiC被膜を交互に多層被覆することよりも効
果的である。
る必要があることから、上記のような要求に対しては、
TiN被膜より硬度が高いTiC被膜やTiCN被膜等
の炭化物被膜の開発が進んでいる。しかし硬度が高くな
ると耐摩耗性は向上するが、反面、強度が低く衝撃に弱
いという欠点がある。この欠点を補うために特開昭56
−29670号公報では、予めTiN被膜を被覆した後
にTiC被膜あるいはTiCN被膜を被覆することを行
っている。しかし、このような2層構造では膜の強度が
不足する場合がある。また特開昭57−200557号
公報では第1層にTiC被膜やTiN被膜などの硬質層
を被覆し中間層として靱性の高い金属Ti層を挟み込
み、その上に第1層と同様な表面硬化層を形成すること
を行っている。しかしこのような構造では中間層に硬度
が低い金属層を挟み込んでいるために膜全体の硬度が低
下し、十分な耐摩耗性が得られない。一方特公平1−3
0910号公報では、TiN被膜などと膜強度が大きい
TiCN被膜などを積層することが行われているが、こ
の方法はCVD法で行われており、前述したように寸法
精度が要求される部材や熱処理温度が600℃以下の低
温である鋼系金属材料などには用いることができない。
前述した欠点を解決する方法として低温成膜が可能なP
VD法を用いて、TiN被膜とTiCN被膜を交互に多
層に被覆することが公知である。この方法は従来のTi
N被膜とTiC被膜を交互に多層被覆することよりも効
果的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記TiN,T
iCもしくはTiCNによる多層被膜は、各層間の接合
強度が不足し、工具等に応用した際の特性としてはまだ
不十分であるという問題がある。これは、例えばTiN
被膜とTiCN被膜の内部応力がかなり異なるため、こ
れらが交互に被覆される各々の境界面に内部歪が蓄積さ
れ、被膜全体の強度が弱まり、境界面からの剥離等が生
じ易くなるためである。そこで本発明は低温でも緻密な
膜を成膜できるイオンプレーティング法を用いTiN被
膜とTiCN被膜との多層被膜において、接合強度に優
れている耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
iCもしくはTiCNによる多層被膜は、各層間の接合
強度が不足し、工具等に応用した際の特性としてはまだ
不十分であるという問題がある。これは、例えばTiN
被膜とTiCN被膜の内部応力がかなり異なるため、こ
れらが交互に被覆される各々の境界面に内部歪が蓄積さ
れ、被膜全体の強度が弱まり、境界面からの剥離等が生
じ易くなるためである。そこで本発明は低温でも緻密な
膜を成膜できるイオンプレーティング法を用いTiN被
膜とTiCN被膜との多層被膜において、接合強度に優
れている耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の耐摩耗性硬質被膜は、TiN被膜とTiC
x Ny 被膜の多層被膜を被覆した耐摩耗性硬質被膜であ
って、該TiN被膜が0.1μm以上3μm以下の膜厚
であり、該TiN被膜上にTiCx Ny 被膜が3層被膜
され、該TiCx Ny 被膜層の炭素濃度xと窒素濃度y
との関係がx+y=1でかつ、該TiN被膜との最近接
層では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚が0.2
μm以上1.0μm以下で、また中間層でのxが、0よ
りも大きく、該最近接層のxよりも小さく、膜厚が0.
2μm以上1.0μm以下で、また最表面層のxが0.
35<x≦0.5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.
5μm以下である4層構造を有することを特徴とするも
のであり、この硬質被膜の製造方法は、TiN被膜とT
iCx Ny 被膜の多層被膜を被覆するに当り、該TiN
被膜を0.1μm以上3μm以下の膜厚になるように被
覆した後、該TiN被膜上にTiCx Ny 被膜を3層被
膜し、該TiCx Ny 被膜層の炭素濃度xと窒素濃度y
との関係がx+y=1でかつ、該TiN被膜との最近接
層では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚が0.2
μm以上1.0μm以下で、また中間層でのxが、0よ
りも大きく、該最近接層よりも小さく、膜厚が0.2μ
m以上1.0μm以下で、また最表面層のxが0.35
<x≦0.5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.5μ
m以下である4層構造を有することを特徴とするもので
あり、さらに上記被覆をイオンプレーティング法で行う
ことを特徴としている。
に、本発明の耐摩耗性硬質被膜は、TiN被膜とTiC
x Ny 被膜の多層被膜を被覆した耐摩耗性硬質被膜であ
って、該TiN被膜が0.1μm以上3μm以下の膜厚
であり、該TiN被膜上にTiCx Ny 被膜が3層被膜
され、該TiCx Ny 被膜層の炭素濃度xと窒素濃度y
との関係がx+y=1でかつ、該TiN被膜との最近接
層では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚が0.2
μm以上1.0μm以下で、また中間層でのxが、0よ
りも大きく、該最近接層のxよりも小さく、膜厚が0.
2μm以上1.0μm以下で、また最表面層のxが0.
35<x≦0.5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.
5μm以下である4層構造を有することを特徴とするも
のであり、この硬質被膜の製造方法は、TiN被膜とT
iCx Ny 被膜の多層被膜を被覆するに当り、該TiN
被膜を0.1μm以上3μm以下の膜厚になるように被
覆した後、該TiN被膜上にTiCx Ny 被膜を3層被
膜し、該TiCx Ny 被膜層の炭素濃度xと窒素濃度y
との関係がx+y=1でかつ、該TiN被膜との最近接
層では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚が0.2
μm以上1.0μm以下で、また中間層でのxが、0よ
りも大きく、該最近接層よりも小さく、膜厚が0.2μ
m以上1.0μm以下で、また最表面層のxが0.35
<x≦0.5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.5μ
m以下である4層構造を有することを特徴とするもので
あり、さらに上記被覆をイオンプレーティング法で行う
ことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明で用いられる金属材料としては、例えば
S15Cなどの肌焼鋼、S45Cなどの構造用鋼、SU
P10などのバネ鋼、SUJ2などの軸受鋼、SACM
1などの窒化鋼、SKD6などの熱間加工用鋼、SKD
11などの冷間加工用鋼、SKH51などの高速度鋼、
SUS310Sなどの耐熱鋼、SUS410などの耐食
耐酸鋼などの鋼系金属材料および超硬合金などが挙げら
れる。
S15Cなどの肌焼鋼、S45Cなどの構造用鋼、SU
P10などのバネ鋼、SUJ2などの軸受鋼、SACM
1などの窒化鋼、SKD6などの熱間加工用鋼、SKD
11などの冷間加工用鋼、SKH51などの高速度鋼、
SUS310Sなどの耐熱鋼、SUS410などの耐食
耐酸鋼などの鋼系金属材料および超硬合金などが挙げら
れる。
【0008】該金属材料上に、Tiイオン衝撃による洗
浄、加熱を行った後、TiN被膜を0.1μm以上3μ
m以下の厚みに被覆しなければならない。膜厚が0.1
μm未満の場合は基材との密着強度が不足し、また3μ
mを越えると膜強度が不足するので好ましくない。特に
ドリル等のボール盤加工に用いる工具類には1.5μm
以上3μm以下であることが望ましい。またエンドミル
等のフライス盤加工に用いる工具類には1μm以上2μ
m以下であることが望ましい。
浄、加熱を行った後、TiN被膜を0.1μm以上3μ
m以下の厚みに被覆しなければならない。膜厚が0.1
μm未満の場合は基材との密着強度が不足し、また3μ
mを越えると膜強度が不足するので好ましくない。特に
ドリル等のボール盤加工に用いる工具類には1.5μm
以上3μm以下であることが望ましい。またエンドミル
等のフライス盤加工に用いる工具類には1μm以上2μ
m以下であることが望ましい。
【0009】また該TiN被膜に接する最近接層のTi
Cx Ny 被膜層の炭素濃度xが、0.25≦x≦0.3
5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.0μm以下でな
ければならない。xが0.25未満の場合は被膜硬度が
十分でなく、また0.35を越える場合はTiN被膜層
との密着強度が不足するので好ましくない。また膜厚が
0.2μm未満の場合は耐摩耗性などの機械的強度が不
足し、また1.0μmを越えると膜の靱性が低下するの
で好ましくない。
Cx Ny 被膜層の炭素濃度xが、0.25≦x≦0.3
5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.0μm以下でな
ければならない。xが0.25未満の場合は被膜硬度が
十分でなく、また0.35を越える場合はTiN被膜層
との密着強度が不足するので好ましくない。また膜厚が
0.2μm未満の場合は耐摩耗性などの機械的強度が不
足し、また1.0μmを越えると膜の靱性が低下するの
で好ましくない。
【0010】次に該中間層のxは、0よりも大きく、か
つ最近接層よりも小さく、膜厚は0.2μm以上1.0
μm以下でなければならない。xが0の場合は膜硬度が
十分でなく、また最近接層よりも大きい場合は多層被膜
中の応力緩和層としての働きが十分でなくなるので好ま
しくない。また膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗性
などの機械的強度が不足し、また1.0μmを越えると
膜の靱性が低下するので好ましくない。
つ最近接層よりも小さく、膜厚は0.2μm以上1.0
μm以下でなければならない。xが0の場合は膜硬度が
十分でなく、また最近接層よりも大きい場合は多層被膜
中の応力緩和層としての働きが十分でなくなるので好ま
しくない。また膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗性
などの機械的強度が不足し、また1.0μmを越えると
膜の靱性が低下するので好ましくない。
【0011】また、最表面層のxは、0.35<x≦
0.5の範囲で、かつ膜厚が0.2μm以上1.5μm
以下でなければならない。xが0.35以下の場合は最
表面層としての被膜硬度が十分でなく、炭素濃度が0.
5を越えると耐摩耗性など機械的特性が低下するため好
ましくない。また膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗
性などの機械的強度が低下し、また1.5μmを越える
と膜の靱性が低下するので好ましくない。
0.5の範囲で、かつ膜厚が0.2μm以上1.5μm
以下でなければならない。xが0.35以下の場合は最
表面層としての被膜硬度が十分でなく、炭素濃度が0.
5を越えると耐摩耗性など機械的特性が低下するため好
ましくない。また膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗
性などの機械的強度が低下し、また1.5μmを越える
と膜の靱性が低下するので好ましくない。
【0012】また、最近接層および最表面層については
xが上記した範囲であれば、何層かに分かれていても効
果は同じである。
xが上記した範囲であれば、何層かに分かれていても効
果は同じである。
【0013】本発明の被膜はイオンプレーティング法、
CVD法、スパッタリング法など公知の方法を用いて被
覆してよいが、低温でも緻密な膜を成膜でき、強固な付
着力が得られるイオンプレーティング法が最も望まし
い。
CVD法、スパッタリング法など公知の方法を用いて被
覆してよいが、低温でも緻密な膜を成膜でき、強固な付
着力が得られるイオンプレーティング法が最も望まし
い。
【0014】上記方法によりTiCN膜を被覆する場合
には、ガス状の窒素源及び炭素源を導入して被覆を行
う。ここでガス状の窒素源としては、通常窒素ガスが使
用でき、ガス状の炭素源としては炭化水素ガスが用いら
れる。またこれらのガス以外にアルゴンガスなどの不活
性ガスを混合してもよい。ここで用いる炭化水素ガスと
しては、入手が容易で経済的なメタンガス、エチレンガ
ス、アセチレンガス、プロパンガスなどが適当であっ
て、これらを混合しても用いてもよい。炭化水素ガス、
窒素ガス及び不活性ガスの流量は、成膜に用いる装置の
大きさ、排気能力などに依存するものであって、特に規
定されることはないが、被膜中の炭素濃度は使用ガスの
全流量に対する炭化水素ガスの流量比とほぼ相関関係が
あることを確認した。また炭化水素ガス、窒素ガス及び
不活性ガスの全流量に対するアルゴンガスの流量比を1
5%以下とすれば、特に圧力変化が少なく、目的組成の
被膜を得ることができる。
には、ガス状の窒素源及び炭素源を導入して被覆を行
う。ここでガス状の窒素源としては、通常窒素ガスが使
用でき、ガス状の炭素源としては炭化水素ガスが用いら
れる。またこれらのガス以外にアルゴンガスなどの不活
性ガスを混合してもよい。ここで用いる炭化水素ガスと
しては、入手が容易で経済的なメタンガス、エチレンガ
ス、アセチレンガス、プロパンガスなどが適当であっ
て、これらを混合しても用いてもよい。炭化水素ガス、
窒素ガス及び不活性ガスの流量は、成膜に用いる装置の
大きさ、排気能力などに依存するものであって、特に規
定されることはないが、被膜中の炭素濃度は使用ガスの
全流量に対する炭化水素ガスの流量比とほぼ相関関係が
あることを確認した。また炭化水素ガス、窒素ガス及び
不活性ガスの全流量に対するアルゴンガスの流量比を1
5%以下とすれば、特に圧力変化が少なく、目的組成の
被膜を得ることができる。
【0015】
(実施例1)高速度鋼製の6mmφドリルと20mm
角、厚み2mmの高速度鋼(SKH51)の平板を基材
とし、これらの基材を有機溶剤で洗浄し、Tiターゲッ
トを有する真空アーク放電型イオンプレーティング装置
に取り付けた。真空槽内の圧力を1.3×10-3Pa以
下にした後に、Tiイオン衝撃によるドリルの洗浄、加
熱を行ってからTiN被膜の被覆を開始した。まず反応
ガスとして窒素ガスを導入し、圧力を4Paとして、T
iターゲットに90Aの電流を流し、真空アーク放電に
よってTiイオンを放出させ、一方基材には−400V
のバイアスを印加した。このような条件で約30分被覆
した。
角、厚み2mmの高速度鋼(SKH51)の平板を基材
とし、これらの基材を有機溶剤で洗浄し、Tiターゲッ
トを有する真空アーク放電型イオンプレーティング装置
に取り付けた。真空槽内の圧力を1.3×10-3Pa以
下にした後に、Tiイオン衝撃によるドリルの洗浄、加
熱を行ってからTiN被膜の被覆を開始した。まず反応
ガスとして窒素ガスを導入し、圧力を4Paとして、T
iターゲットに90Aの電流を流し、真空アーク放電に
よってTiイオンを放出させ、一方基材には−400V
のバイアスを印加した。このような条件で約30分被覆
した。
【0016】次にTiN被膜との最近接層になるTiC
N被膜層を被覆するため、反応ガスにアセチレンガスと
アルゴンガスを加えて、被膜の炭素濃度が0.3になる
よう反応ガスの流量比を調節して、印加バイアスを−3
00Vにして、圧力、Tiターゲット電流は変えずにT
i(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分行った。
N被膜層を被覆するため、反応ガスにアセチレンガスと
アルゴンガスを加えて、被膜の炭素濃度が0.3になる
よう反応ガスの流量比を調節して、印加バイアスを−3
00Vにして、圧力、Tiターゲット電流は変えずにT
i(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分行った。
【0017】次にTiCN被膜層の中間層を被覆するた
め、炭素濃度が0.15になるよう反応ガスの流量比を
調節して、Ti(C0.15N0.85)被膜の被覆を約5分行
った。最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆するた
め、炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約5分行っ
た。
め、炭素濃度が0.15になるよう反応ガスの流量比を
調節して、Ti(C0.15N0.85)被膜の被覆を約5分行
った。最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆するた
め、炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約5分行っ
た。
【0018】合計約45分の被覆で、TiN被膜が2.
2μm、Ti(C0.3 N0.7 )被膜が0.3μm、Ti
(C0.15N0.85)被膜が0.3μm、Ti(C0.4 N
0.6 )被膜が0.3μmの合計3.1μmの4層被膜が
得られた。平板サンプルの評価により被膜のビッカース
硬度は3000であった。
2μm、Ti(C0.3 N0.7 )被膜が0.3μm、Ti
(C0.15N0.85)被膜が0.3μm、Ti(C0.4 N
0.6 )被膜が0.3μmの合計3.1μmの4層被膜が
得られた。平板サンプルの評価により被膜のビッカース
硬度は3000であった。
【0019】機械的特性を見るために、ドリルの切削試
験を行った。切削条件は以下の通りとした。回転速度は
1500rpm.、送り速度は0.15mm/re
v.、切削深さは20mmである。また被削材にはSC
M440、切削油は水溶性切削油(サンカット50)を
使用した。切削試験の結果、205個の穴を開けた後に
切削不能となった。
験を行った。切削条件は以下の通りとした。回転速度は
1500rpm.、送り速度は0.15mm/re
v.、切削深さは20mmである。また被削材にはSC
M440、切削油は水溶性切削油(サンカット50)を
使用した。切削試験の結果、205個の穴を開けた後に
切削不能となった。
【0020】(比較例1)実施例1と同じ条件でTiN
被膜の被覆を約30分行った後、TiN被膜との最近接
層になるTiCN被膜を被覆するため、被膜の炭素濃度
が0.15になるよう反応ガスの流量比を調節し、印加
バイアスを−350V、圧力を4Pa、Tiターゲット
電流を90Aとして、Ti(C0.15N0.85)被膜の被覆
を約5分行った。
被膜の被覆を約30分行った後、TiN被膜との最近接
層になるTiCN被膜を被覆するため、被膜の炭素濃度
が0.15になるよう反応ガスの流量比を調節し、印加
バイアスを−350V、圧力を4Pa、Tiターゲット
電流を90Aとして、Ti(C0.15N0.85)被膜の被覆
を約5分行った。
【0021】次にTiCN被膜層の中間層を被覆するた
め、炭素濃度が0.3になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分行っ
た。
め、炭素濃度が0.3になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分行っ
た。
【0022】最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆す
るため、炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比
を調節して、Ti(C0.4 N0.8 )被膜の被覆を約5分
行った。合計約45分の被覆で、TiN被膜が2.2μ
m、Ti(C0.16N0.85)被膜が0.3μm、Ti(C
0.3 N0.7 )被膜が0.3μm、Ti(C0.4 N0.6 )
被膜が0.3μmの合計3.1μmの4層被膜が得られ
た。平板サンプルの評価により、被膜のビッカース硬度
は2735であった。機械的特性を見るために、実施例
1と同条件にてドリルの切削試験を行った。その結果、
14個の穴を開けた後に切削不能となった。
るため、炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比
を調節して、Ti(C0.4 N0.8 )被膜の被覆を約5分
行った。合計約45分の被覆で、TiN被膜が2.2μ
m、Ti(C0.16N0.85)被膜が0.3μm、Ti(C
0.3 N0.7 )被膜が0.3μm、Ti(C0.4 N0.6 )
被膜が0.3μmの合計3.1μmの4層被膜が得られ
た。平板サンプルの評価により、被膜のビッカース硬度
は2735であった。機械的特性を見るために、実施例
1と同条件にてドリルの切削試験を行った。その結果、
14個の穴を開けた後に切削不能となった。
【0023】(比較例2)実施例1と同じ条件でTiN
被膜の被覆を約30分行った後、TiCN被膜層の最表
面層を被覆するため、反応ガスにアセチレンガスとアル
ゴンガスを加えて、最表面の被膜の炭素濃度が0.4に
なるよう反応ガスの流量比を調節し、圧力を4Pa、T
iターゲット電流を90A、印加バイアスを−400V
として、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約13分行
った。合計約45分の被覆で、TiN被膜が2.1μ
m、Ti(C0.4 N0.6 )被膜が0.9μmで、計3.
0μmの2層被膜が得られた。平板サンプルの評価によ
り被膜のビッカース硬度は2610であった。機械的特
性を見るために、実施例1と同条件にてドリルの切削試
験を行った。その結果、35個の穴を開けた後に切削不
能となった。
被膜の被覆を約30分行った後、TiCN被膜層の最表
面層を被覆するため、反応ガスにアセチレンガスとアル
ゴンガスを加えて、最表面の被膜の炭素濃度が0.4に
なるよう反応ガスの流量比を調節し、圧力を4Pa、T
iターゲット電流を90A、印加バイアスを−400V
として、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約13分行
った。合計約45分の被覆で、TiN被膜が2.1μ
m、Ti(C0.4 N0.6 )被膜が0.9μmで、計3.
0μmの2層被膜が得られた。平板サンプルの評価によ
り被膜のビッカース硬度は2610であった。機械的特
性を見るために、実施例1と同条件にてドリルの切削試
験を行った。その結果、35個の穴を開けた後に切削不
能となった。
【0024】(比較例3)TiN被膜の被覆時間を約2
3分とした以外は、実施例1と同じ条件でTiN被膜を
被覆した後、第2層のTiCN被膜層を被覆するため、
反応ガスにアセチレンガスとアルゴンガスを加えて、被
膜の炭素濃度が0.2になるよう反応ガスの流量比を調
節し、圧力を4Pa、Tiターゲット電流を90A、印
加バイアス−400VとしてTi(C0.2 N0.8 )被膜
の被覆を約5分行った。次に第3層のTiN被膜層を被
覆するため、窒素ガスのみ導入し、TiN被膜の被覆を
約5分行った。次に第4層のTiCN被膜層を被覆する
ため、再びアセチレンガス、アルゴンガスを加えて、被
膜の炭素濃度が0.3になるよう反応ガスの流量比を調
整して、Ti(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分行っ
た。次に第5層のTiCN被膜層を被覆するため、被膜
の炭素濃度が0.2になるよう反応ガスの流量比を調節
して、Ti(C0.2 N0.8 )被膜の被覆を約5分行っ
た。次に最表面層のTiCN被膜層を被覆するため、被
覆の炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約5分行っ
た。合計約45分の被膜で、TiN被膜が1.7μm、
Ti(C0.2 N0.8 )被膜が0.3μm、TiN被膜が
0.3μm、Ti(C0.3 N0.7 )被膜が0.3μm、
Ti(C0.2 N0.8 )被膜が0.3μm、Ti(C0.4
N0.6 )被膜が0.3μm、合計3.2μmの6層被膜
が得られた。平板サンプルの評価により被膜のビッカー
ス硬度は2800であった。機械的特性を見るために、
実施例1と同条件にてドリルの切削試験を行った。その
結果、20個の穴を開けた後に切削不能となった。
3分とした以外は、実施例1と同じ条件でTiN被膜を
被覆した後、第2層のTiCN被膜層を被覆するため、
反応ガスにアセチレンガスとアルゴンガスを加えて、被
膜の炭素濃度が0.2になるよう反応ガスの流量比を調
節し、圧力を4Pa、Tiターゲット電流を90A、印
加バイアス−400VとしてTi(C0.2 N0.8 )被膜
の被覆を約5分行った。次に第3層のTiN被膜層を被
覆するため、窒素ガスのみ導入し、TiN被膜の被覆を
約5分行った。次に第4層のTiCN被膜層を被覆する
ため、再びアセチレンガス、アルゴンガスを加えて、被
膜の炭素濃度が0.3になるよう反応ガスの流量比を調
整して、Ti(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分行っ
た。次に第5層のTiCN被膜層を被覆するため、被膜
の炭素濃度が0.2になるよう反応ガスの流量比を調節
して、Ti(C0.2 N0.8 )被膜の被覆を約5分行っ
た。次に最表面層のTiCN被膜層を被覆するため、被
覆の炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約5分行っ
た。合計約45分の被膜で、TiN被膜が1.7μm、
Ti(C0.2 N0.8 )被膜が0.3μm、TiN被膜が
0.3μm、Ti(C0.3 N0.7 )被膜が0.3μm、
Ti(C0.2 N0.8 )被膜が0.3μm、Ti(C0.4
N0.6 )被膜が0.3μm、合計3.2μmの6層被膜
が得られた。平板サンプルの評価により被膜のビッカー
ス硬度は2800であった。機械的特性を見るために、
実施例1と同条件にてドリルの切削試験を行った。その
結果、20個の穴を開けた後に切削不能となった。
【0025】(実施例2)実施例1のドリルの代わりに
4枚刃WC基超硬合金エンドミルを使用し、実施例1と
同様な条件にてTiN被膜の被覆を約22分行った後
に、TiN被膜との最近接層になるTiCN被膜層を被
覆するため、反応ガスにアセチレンガスとアルゴンガス
を加えて、被膜の炭素濃度が0.3になるように反応ガ
スの流量比を調節し、印加バイアスを−350V、圧力
を4Pa、Tiターゲット電流を90Aとして、Ti
(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約7分行った。
4枚刃WC基超硬合金エンドミルを使用し、実施例1と
同様な条件にてTiN被膜の被覆を約22分行った後
に、TiN被膜との最近接層になるTiCN被膜層を被
覆するため、反応ガスにアセチレンガスとアルゴンガス
を加えて、被膜の炭素濃度が0.3になるように反応ガ
スの流量比を調節し、印加バイアスを−350V、圧力
を4Pa、Tiターゲット電流を90Aとして、Ti
(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約7分行った。
【0026】次にTiCN被膜層の中間層を被覆するた
め、炭素濃度が0.2になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.2 N0.8 )被膜の被覆を約7分行っ
た。最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆するため、
炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調節し
て、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約11分行っ
た。合計約47分の被覆で、TiN被膜が1.5μm、
Ti(C0.3 N0.7 )被膜が0.5μm、Ti(C0.2
N0.8 )被膜が0.5μm、Ti(C0.4 N0.6 )被膜
が0.8μmの合計3.3μmの4層被膜が得られた。
平板サンプルの評価により被膜のビッカース硬度は32
00であった。機械的特性を見るためにエンドミルの切
削試験を行った。切削条件は以下の通りとした。被削材
はSKD11(HRC=15)、切削速度は45.2〜
60m/min.、1刃送りは0.075mm/刃であ
る。
め、炭素濃度が0.2になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.2 N0.8 )被膜の被覆を約7分行っ
た。最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆するため、
炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調節し
て、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約11分行っ
た。合計約47分の被覆で、TiN被膜が1.5μm、
Ti(C0.3 N0.7 )被膜が0.5μm、Ti(C0.2
N0.8 )被膜が0.5μm、Ti(C0.4 N0.6 )被膜
が0.8μmの合計3.3μmの4層被膜が得られた。
平板サンプルの評価により被膜のビッカース硬度は32
00であった。機械的特性を見るためにエンドミルの切
削試験を行った。切削条件は以下の通りとした。被削材
はSKD11(HRC=15)、切削速度は45.2〜
60m/min.、1刃送りは0.075mm/刃であ
る。
【0027】以上の条件で、鋼の側面切削試験を行い、
切り刃の逃げ面摩耗幅が0.1mmに至るまでの切削長
を測定したところ、図1の結果を得た。従来品であるT
iN単層被覆品は切削速度が高くなると切削長が低下し
た。しかし本発明であるTiCN/TiN4層被覆品は
切削速度が高くなっても、切削長は低下せず、優れた切
削性能を示した。
切り刃の逃げ面摩耗幅が0.1mmに至るまでの切削長
を測定したところ、図1の結果を得た。従来品であるT
iN単層被覆品は切削速度が高くなると切削長が低下し
た。しかし本発明であるTiCN/TiN4層被覆品は
切削速度が高くなっても、切削長は低下せず、優れた切
削性能を示した。
【0028】(比較例4)実施例2と同じ条件でTiN
被膜の被覆を約22分行った後、TiN被膜との最近接
層になるTiCN被膜を被覆するため、反応ガスにアセ
チレンガスとアルゴンガスを加えて、被膜の炭素濃度が
0.15になるよう反応ガスの流量比を調節し、印加バ
イアスを−350V、圧力を4Pa、Tiターゲット電
流を90AとしてTi(C0.15N0.85)被膜の被覆を約
8分行った。次にTiCN被膜層の中間層を被覆するた
め、炭素濃度が0.3になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約8分行っ
た。最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆するため、
炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調節し
て、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約11分行っ
た。合計約49分の被覆で、TiN被膜が1.5μm、
Ti(C0.15N0.85)被膜が0.5μm、Ti(C0.3
N0.7 )被膜が0.5μm、Ti(C0.4 N0.6 )被膜
が0.8μmの合計3.3μmの4層被膜が得られた。
平板サンプルの評価により被膜のビッカース硬度は29
50であった。次に機械的特性を見るため、実施例2と
同じ条件で切削試験を行った。しかし、切削加工面の仕
上がりが劣っていた。
被膜の被覆を約22分行った後、TiN被膜との最近接
層になるTiCN被膜を被覆するため、反応ガスにアセ
チレンガスとアルゴンガスを加えて、被膜の炭素濃度が
0.15になるよう反応ガスの流量比を調節し、印加バ
イアスを−350V、圧力を4Pa、Tiターゲット電
流を90AとしてTi(C0.15N0.85)被膜の被覆を約
8分行った。次にTiCN被膜層の中間層を被覆するた
め、炭素濃度が0.3になるよう反応ガスの流量比を調
節して、Ti(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約8分行っ
た。最後にTiCN被膜層の最表面層を被覆するため、
炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流量比を調節し
て、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約11分行っ
た。合計約49分の被覆で、TiN被膜が1.5μm、
Ti(C0.15N0.85)被膜が0.5μm、Ti(C0.3
N0.7 )被膜が0.5μm、Ti(C0.4 N0.6 )被膜
が0.8μmの合計3.3μmの4層被膜が得られた。
平板サンプルの評価により被膜のビッカース硬度は29
50であった。次に機械的特性を見るため、実施例2と
同じ条件で切削試験を行った。しかし、切削加工面の仕
上がりが劣っていた。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明はT
iN被膜とTiCN3層被膜の4層被膜において、Ti
Cx Ny 被膜層の炭素濃度を制御することにより、優れ
た耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法を提供するもの
であり、効果はきわめて大である。
iN被膜とTiCN3層被膜の4層被膜において、Ti
Cx Ny 被膜層の炭素濃度を制御することにより、優れ
た耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法を提供するもの
であり、効果はきわめて大である。
【図1】実施例2で行ったエンドミル切削試験の結果を
表す図である。
表す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 金属材料上に、TiN被膜とTiCx N
y 被膜の多層被膜を被覆した耐摩耗性硬質被膜であっ
て、該TiN被膜が0.1μm以上3μm以下の膜厚で
あり、該TiN被膜上にTiCx Ny 被膜が3層被覆さ
れ、該TiCxNy 被膜層の炭素濃度xと窒素濃度yと
の関係がx+y=1でかつ、該TiN被膜との最近接層
では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚が0.2μ
m以上1.0μm以下で、また中間層でのxが、0より
も大きく、該最近接層のxよりも小さく、膜厚が0.2
μm以上1.0μm以下で、また最表面層のxが0.3
5<x≦0.5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.5
μm以下である4層構造を有することを特徴とする耐摩
耗性硬質被膜。 - 【請求項2】 金属材料上に、TiN被膜とTiCx N
y 被膜の多層被膜を被覆するに当り、該TiN被膜を
0.1μm以上3μm以下の膜厚になるように被覆した
後、該TiN被膜上にTiCx Ny 被膜を3層被覆し、
該TiCx Ny被膜層の炭素濃度xと窒素濃度yとの関
係がx+y=1でかつ、該TiN被膜との最近接層では
0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚が0.2μm以
上1.0μm以下で、また中間層でのxが、0よりも大
きく、該最近接層よりも小さく、膜厚が0.2μm以上
1.0μm以下で、また最表面層のxが0.35<x≦
0.5の範囲で、膜厚が0.2μm以上1.5μm以下
である4層構造を有することを特徴とする耐摩耗性硬質
被膜構造の製造方法。 - 【請求項3】 上記被覆をイオンプレーティング法で行
うことを特徴とする請求項2記載の耐摩耗性硬質被膜の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27337292A JPH06101018A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27337292A JPH06101018A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06101018A true JPH06101018A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17526986
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27337292A Pending JPH06101018A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 耐摩耗性硬質被膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06101018A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7261956B2 (en) * | 2004-03-16 | 2007-08-28 | Seiko Epson Corporation | Decorative article and timepiece |
| CN117248186A (zh) * | 2023-09-26 | 2023-12-19 | 广东华升纳米科技股份有限公司 | TiCN涂层及其制备方法 |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP27337292A patent/JPH06101018A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7261956B2 (en) * | 2004-03-16 | 2007-08-28 | Seiko Epson Corporation | Decorative article and timepiece |
| CN117248186A (zh) * | 2023-09-26 | 2023-12-19 | 广东华升纳米科技股份有限公司 | TiCN涂层及其制备方法 |
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