JPH0610156A - 接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents
接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板Info
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- JPH0610156A JPH0610156A JP16773292A JP16773292A JPH0610156A JP H0610156 A JPH0610156 A JP H0610156A JP 16773292 A JP16773292 A JP 16773292A JP 16773292 A JP16773292 A JP 16773292A JP H0610156 A JPH0610156 A JP H0610156A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】優れた接着接合性を有する亜鉛系溶融めっき鋼
板。 【構成】一旦清浄化処理されためっき皮膜の表面に、酸
化亜鉛(ZnO) と酸化アルミニウム(Al2O3) からなり、 A
l2O3/ZnO(モル比)が 0.5以下で、酸化物層全体の厚み
が10Å以上である酸化物層を有する溶融亜鉛系めっき鋼
板。 【効果】高い接着強度を示し、接着接合性に優れた鋼板
で、特に、自動車用の防錆鋼板として好適である。
板。 【構成】一旦清浄化処理されためっき皮膜の表面に、酸
化亜鉛(ZnO) と酸化アルミニウム(Al2O3) からなり、 A
l2O3/ZnO(モル比)が 0.5以下で、酸化物層全体の厚み
が10Å以上である酸化物層を有する溶融亜鉛系めっき鋼
板。 【効果】高い接着強度を示し、接着接合性に優れた鋼板
で、特に、自動車用の防錆鋼板として好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着接合性に優れた溶
融亜鉛系めっき鋼板に関する。
融亜鉛系めっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼板、あるいは亜鉛系の合金
めっき鋼板(以下、合わせて「亜鉛系めっき鋼板」とい
う)はその優れた耐食性が評価され、自動車、家電製
品、屋外機器、建材等に汎用されてきた。また、自動車
用の材料として使用される場合は、さらに高耐食性が要
求されるので、種々の合金めっき鋼板や樹脂被覆鋼板等
が開発されている。
めっき鋼板(以下、合わせて「亜鉛系めっき鋼板」とい
う)はその優れた耐食性が評価され、自動車、家電製
品、屋外機器、建材等に汎用されてきた。また、自動車
用の材料として使用される場合は、さらに高耐食性が要
求されるので、種々の合金めっき鋼板や樹脂被覆鋼板等
が開発されている。
【0003】これらのめっき鋼板や樹脂被覆鋼板は、使
用に際して、加工、成形、接合など種々の工程を経て製
品に組み込まれていくが、スポット溶接性が必ずしも十
分ではないため、接合工程において、接着剤を用いて接
合する接着接合の適用が検討されている。この接着接合
は、溶接接合を用いる場合に比べて製品を軽量化するこ
とができ、剛性に優れ、異種材どうしの接合が容易であ
る、等の長所を有しており、特に、自動車用の防錆鋼板
では、接着接合性に優れていることが有すべき特性の一
つとされている。
用に際して、加工、成形、接合など種々の工程を経て製
品に組み込まれていくが、スポット溶接性が必ずしも十
分ではないため、接合工程において、接着剤を用いて接
合する接着接合の適用が検討されている。この接着接合
は、溶接接合を用いる場合に比べて製品を軽量化するこ
とができ、剛性に優れ、異種材どうしの接合が容易であ
る、等の長所を有しており、特に、自動車用の防錆鋼板
では、接着接合性に優れていることが有すべき特性の一
つとされている。
【0004】亜鉛系めっき鋼板は、工業的には一般に溶
融めっき法または電気めっき法などにより製造されてい
るが、めっき処理を行っていない冷延鋼板に比べて接着
接合性が劣っている。特に、溶融めっき法により製造さ
れるめっき鋼板においては、電気めっき法による場合に
比べてめっきの最表層に存在する酸化物の厚みが大き
く、不純物も付着しており、接着接合性が悪い。なお、
一般に製造されている溶融亜鉛系めっき鋼板の表面に存
在する酸化物は主に酸化アルミニウム(Al2O3) と酸化亜
鉛(ZnO) で、酸化アルミニウムの酸化亜鉛に対するモル
比は 0.5〜2.0 の範囲にあり、酸化物層の厚みは50〜20
0 Å程度である。
融めっき法または電気めっき法などにより製造されてい
るが、めっき処理を行っていない冷延鋼板に比べて接着
接合性が劣っている。特に、溶融めっき法により製造さ
れるめっき鋼板においては、電気めっき法による場合に
比べてめっきの最表層に存在する酸化物の厚みが大き
く、不純物も付着しており、接着接合性が悪い。なお、
一般に製造されている溶融亜鉛系めっき鋼板の表面に存
在する酸化物は主に酸化アルミニウム(Al2O3) と酸化亜
鉛(ZnO) で、酸化アルミニウムの酸化亜鉛に対するモル
比は 0.5〜2.0 の範囲にあり、酸化物層の厚みは50〜20
0 Å程度である。
【0005】従って、溶融亜鉛系めっき鋼板に対して接
着接合を適用しようとすれば、上記のような接着接合性
に劣る点を改善する必要があるが、めっき鋼板の接着接
合技術が比較的新しいこともあって、良好な接着接合性
を有する溶融亜鉛系めっき鋼板は未だ開発されていな
い。
着接合を適用しようとすれば、上記のような接着接合性
に劣る点を改善する必要があるが、めっき鋼板の接着接
合技術が比較的新しいこともあって、良好な接着接合性
を有する溶融亜鉛系めっき鋼板は未だ開発されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑みてなされたもので、特に、自動車用の防錆鋼
板として好適な、優れた接着接合性を有し、かつ耐食性
が良好な亜鉛系溶融めっき鋼板を提供することを目的と
する。
状況に鑑みてなされたもので、特に、自動車用の防錆鋼
板として好適な、優れた接着接合性を有し、かつ耐食性
が良好な亜鉛系溶融めっき鋼板を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、『一旦
清浄化処理されためっき皮膜の表面に、主として酸化亜
鉛と酸化アルミニウムからなり、酸化アルミニウムの酸
化亜鉛に対するモル比が 0.5以下で、酸化物層全体の厚
みが10Å以上である酸化物層が形成されていることを特
徴とする接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板』に
ある。
清浄化処理されためっき皮膜の表面に、主として酸化亜
鉛と酸化アルミニウムからなり、酸化アルミニウムの酸
化亜鉛に対するモル比が 0.5以下で、酸化物層全体の厚
みが10Å以上である酸化物層が形成されていることを特
徴とする接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板』に
ある。
【0008】本発明の溶融亜鉛系めっき鋼板の母材とし
ては、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼
板、溶融亜鉛−アルミニウムめっき鋼板など、めっき表
面に酸化物等が多く形成されている溶融亜鉛系めっき鋼
板が挙げられる。
ては、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼
板、溶融亜鉛−アルミニウムめっき鋼板など、めっき表
面に酸化物等が多く形成されている溶融亜鉛系めっき鋼
板が挙げられる。
【0009】本発明の溶融亜鉛系めっき鋼板が有する酸
化物層は主として酸化亜鉛と酸化アルミニウムからなる
もので、めっき皮膜中にアルミニウム(Al)及び亜鉛
(Zn)以外の元素、例えばMn、Cr、Sn、Sb、Pb、Mo、
W、Co、Ti、Si、Na、Ca、Mg、P、Cなどが含まれてい
ても、上記の条件が満たされている限り適用可能であ
る。
化物層は主として酸化亜鉛と酸化アルミニウムからなる
もので、めっき皮膜中にアルミニウム(Al)及び亜鉛
(Zn)以外の元素、例えばMn、Cr、Sn、Sb、Pb、Mo、
W、Co、Ti、Si、Na、Ca、Mg、P、Cなどが含まれてい
ても、上記の条件が満たされている限り適用可能であ
る。
【0010】
【作用】以下に、本発明の溶融亜鉛系めっき鋼板につい
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【0011】一般に、溶融亜鉛系めっき鋼板のめっき皮
膜の表面には、酸化物のほかに、りん酸塩、ほう酸塩、
けい酸塩、重金属酸素酸塩などが混在して付着してお
り、しかも付着量も様々な量であるため、どのような接
着剤を用いても接着性は良好ではない。
膜の表面には、酸化物のほかに、りん酸塩、ほう酸塩、
けい酸塩、重金属酸素酸塩などが混在して付着してお
り、しかも付着量も様々な量であるため、どのような接
着剤を用いても接着性は良好ではない。
【0012】本発明の溶融亜鉛系めっき鋼板は、前記の
めっき皮膜の表面に存在する酸化物やその他の不純物が
除去され、その後、めっき皮膜の表面に酸化亜鉛と酸化
アルミニウムからなる酸化物層が形成されためっき鋼板
である。
めっき皮膜の表面に存在する酸化物やその他の不純物が
除去され、その後、めっき皮膜の表面に酸化亜鉛と酸化
アルミニウムからなる酸化物層が形成されためっき鋼板
である。
【0013】酸化アルミニウムは酸化亜鉛に対してモル
比で 0.5以下であればよく、 0.5より大きくなると、す
なわち、酸化アルミニウムの存在割合が多くなると接着
接合性が劣化する。この理由は明らかではないが、酸化
アルミニウムの表面の濡れ性が酸化亜鉛よりも悪いため
と考えられる。
比で 0.5以下であればよく、 0.5より大きくなると、す
なわち、酸化アルミニウムの存在割合が多くなると接着
接合性が劣化する。この理由は明らかではないが、酸化
アルミニウムの表面の濡れ性が酸化亜鉛よりも悪いため
と考えられる。
【0014】酸化物層全体の厚みが10Å未満では酸化物
がめっき皮膜の表面全体を被覆する状態にはなっておら
ず、金属(めっき皮膜の表面)が露出している部分があ
り、この面を接着剤によって強固に接合することはでき
ない。すなわち、よく知られているように、接着剤と金
属との濡れ性は悪く、金属どうしが接着により接合され
るのは、直接接合されるのではなく、金属の表面に形成
されている酸化物を介してなされるのである。一方、酸
化物層の厚さの上限は特に規定しないが、例えば 200Å
以上になると、接着継手の引張試験で酸化物の凝集破壊
が起こるなど、継手強度が劣化するので、必要以上に厚
くするのは好ましくない。
がめっき皮膜の表面全体を被覆する状態にはなっておら
ず、金属(めっき皮膜の表面)が露出している部分があ
り、この面を接着剤によって強固に接合することはでき
ない。すなわち、よく知られているように、接着剤と金
属との濡れ性は悪く、金属どうしが接着により接合され
るのは、直接接合されるのではなく、金属の表面に形成
されている酸化物を介してなされるのである。一方、酸
化物層の厚さの上限は特に規定しないが、例えば 200Å
以上になると、接着継手の引張試験で酸化物の凝集破壊
が起こるなど、継手強度が劣化するので、必要以上に厚
くするのは好ましくない。
【0015】本発明の溶融亜鉛系めっき鋼板は、例え
ば、以下に述べる方法、すなわち、めっき皮膜の表面に
形成されている厚い酸化物その他の不純物を除去して表
面を清浄化する方法と、その後めっき皮膜の表面に前記
の条件を満たす酸化アルミニウムと酸化亜鉛からなる酸
化物層を形成させる方法を用いて製造することができ
る。
ば、以下に述べる方法、すなわち、めっき皮膜の表面に
形成されている厚い酸化物その他の不純物を除去して表
面を清浄化する方法と、その後めっき皮膜の表面に前記
の条件を満たす酸化アルミニウムと酸化亜鉛からなる酸
化物層を形成させる方法を用いて製造することができ
る。
【0016】(1) 清浄化(酸化皮膜除去)方法 めっき鋼板をアルカリ溶液 (例えば、NaOH、KOH など)
で脱脂することにより、めっき皮膜の表面に厚くかつ不
均一に形成されている酸化物等を除去する。研削等の機
械的処理によって除去してもよく、これらの方法を組合
わせて用いてもよい。
で脱脂することにより、めっき皮膜の表面に厚くかつ不
均一に形成されている酸化物等を除去する。研削等の機
械的処理によって除去してもよく、これらの方法を組合
わせて用いてもよい。
【0017】(2) 酸化皮膜形成方法 上記 (1)の処理を行った後に、めっき皮膜の表面に、以
下に述べる塗布方法、反応方法、電解方法、加熱方法な
どを用いて酸化アルミニウムと酸化亜鉛からなる酸化物
層を形成させる。これらの方法を組合わせて用いてもよ
い。
下に述べる塗布方法、反応方法、電解方法、加熱方法な
どを用いて酸化アルミニウムと酸化亜鉛からなる酸化物
層を形成させる。これらの方法を組合わせて用いてもよ
い。
【0018】〔塗布方法〕本発明で規定するモル比の酸
化亜鉛と酸化アルミニウム(以下、「酸化物」と記す)
をコロイド溶液、エマルジョン溶液等の溶液とし、これ
をめっき皮膜の表面に塗布し、そのまま乾燥する。塗布
はロールコータ法、浸漬法、スプレー法などいずれの方
法を用いてもよい。溶液の溶媒としては、水やアルコー
ル、シンナー等の有機溶媒を用いる。
化亜鉛と酸化アルミニウム(以下、「酸化物」と記す)
をコロイド溶液、エマルジョン溶液等の溶液とし、これ
をめっき皮膜の表面に塗布し、そのまま乾燥する。塗布
はロールコータ法、浸漬法、スプレー法などいずれの方
法を用いてもよい。溶液の溶媒としては、水やアルコー
ル、シンナー等の有機溶媒を用いる。
【0019】〔反応方法〕めっき皮膜の表面にりん酸イ
オン、硝酸イオン、硫酸イオン、ハロゲンイオン、クロ
ム酸イオン等を含む溶液を塗布し、めっき皮膜表面の金
属(Zn、Al)と反応させて「酸化物」を形成させ、不要
のイオンを水洗して除去し、乾燥する。前記の溶液の塗
布はロールコータ法、浸漬法、スプレー法等いずれの方
法を用いてもよい。溶液の溶媒としては、水やアルコー
ル、シンナー等の有機溶媒でもよく、これらの混合溶液
でもよい。
オン、硝酸イオン、硫酸イオン、ハロゲンイオン、クロ
ム酸イオン等を含む溶液を塗布し、めっき皮膜表面の金
属(Zn、Al)と反応させて「酸化物」を形成させ、不要
のイオンを水洗して除去し、乾燥する。前記の溶液の塗
布はロールコータ法、浸漬法、スプレー法等いずれの方
法を用いてもよい。溶液の溶媒としては、水やアルコー
ル、シンナー等の有機溶媒でもよく、これらの混合溶液
でもよい。
【0020】〔電解方法〕めっき鋼板をりん酸イオン、
硝酸イオン、硫酸イオン、ハロゲンイオン、クロム酸イ
オン等を含む溶液中で電解処理してめっき表面に「酸化
物」を形成させ、水洗、乾燥する。電解処理は、カソー
ド電解法、アノード電解法あるいは交流を用いる電解法
などを適宜用いて行えばよい。
硝酸イオン、硫酸イオン、ハロゲンイオン、クロム酸イ
オン等を含む溶液中で電解処理してめっき表面に「酸化
物」を形成させ、水洗、乾燥する。電解処理は、カソー
ド電解法、アノード電解法あるいは交流を用いる電解法
などを適宜用いて行えばよい。
【0021】〔加熱方法〕最も簡便な方法で、めっき鋼
板をめっき層が素地鋼板と反応して合金化する温度より
も低く、かつ、めっき皮膜の表面に「酸化物」が形成さ
れる温度で保持する。保持温度は、通常は 200〜350 ℃
とするのが望ましい。
板をめっき層が素地鋼板と反応して合金化する温度より
も低く、かつ、めっき皮膜の表面に「酸化物」が形成さ
れる温度で保持する。保持温度は、通常は 200〜350 ℃
とするのが望ましい。
【0022】自動車用鋼板として要求される特性には、
上記の接着接合性の外に耐食性、化成処理性、プレス加
工性、溶接性、焼付硬化性などがある。これらの要求特
性のうち、化成処理性については、本発明のめっき鋼板
が表面に酸化亜鉛と酸化アルミニウムからなる酸化物層
を有しているのでその影響が懸念されるが、この酸化物
層は化成処理性を何ら損なうことはない。また、その他
の要求特性に対しても、悪影響を及ぼすことはない。
上記の接着接合性の外に耐食性、化成処理性、プレス加
工性、溶接性、焼付硬化性などがある。これらの要求特
性のうち、化成処理性については、本発明のめっき鋼板
が表面に酸化亜鉛と酸化アルミニウムからなる酸化物層
を有しているのでその影響が懸念されるが、この酸化物
層は化成処理性を何ら損なうことはない。また、その他
の要求特性に対しても、悪影響を及ぼすことはない。
【0023】
【実施例】通常の製造条件で製造した溶融亜鉛系めっき
鋼板(溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板
および溶融亜鉛−アルミニウムめっき鋼板)の表面をNa
OH溶液で脱脂して古い酸化物層を除去した後、前記の加
熱方法を適用してめっき鋼板を 250℃あるいは 300℃で
保持し、めっき皮膜の表面に酸化物層を形成させた。こ
のとき、保持時間を変えて酸化物層の厚み、 Al2O3/ZnO
のモル比を変化させた。層厚の測定は、 100Å以下の場
合は光電子分光分析法(XPS)で、 100Å以上のもの
については二次イオン質量分析法(SIMS)で行い、
組成の解析はXPSで行った。なお、比較のために、製
造したままで表面を脱脂(清浄化)していないめっき鋼
板についても同様の処理を行い、表面に酸化物層を形成
させた。
鋼板(溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板
および溶融亜鉛−アルミニウムめっき鋼板)の表面をNa
OH溶液で脱脂して古い酸化物層を除去した後、前記の加
熱方法を適用してめっき鋼板を 250℃あるいは 300℃で
保持し、めっき皮膜の表面に酸化物層を形成させた。こ
のとき、保持時間を変えて酸化物層の厚み、 Al2O3/ZnO
のモル比を変化させた。層厚の測定は、 100Å以下の場
合は光電子分光分析法(XPS)で、 100Å以上のもの
については二次イオン質量分析法(SIMS)で行い、
組成の解析はXPSで行った。なお、比較のために、製
造したままで表面を脱脂(清浄化)していないめっき鋼
板についても同様の処理を行い、表面に酸化物層を形成
させた。
【0024】上記の処理を施しためっき鋼板(板厚0.8m
m )を幅25mmに切断して供試材とし、図1に示すよう
に、長手方向 150mmの部分で直角に曲げ、片面に市販の
マスチック系接着剤を塗布した後に、同じサイズのめっ
き鋼板を重ね合わせて 165℃に加熱したオーブンで25分
焼付け、硬化させた。接着剤の厚みは0.15mmになるよう
にスペーサを設けて調整した。
m )を幅25mmに切断して供試材とし、図1に示すよう
に、長手方向 150mmの部分で直角に曲げ、片面に市販の
マスチック系接着剤を塗布した後に、同じサイズのめっ
き鋼板を重ね合わせて 165℃に加熱したオーブンで25分
焼付け、硬化させた。接着剤の厚みは0.15mmになるよう
にスペーサを設けて調整した。
【0025】これらの供試材について、それぞれ繰り返
し数5(n=5)でT型剥離試験を行い、接着強度を求
めた。
し数5(n=5)でT型剥離試験を行い、接着強度を求
めた。
【0026】結果を表1に示す。なお、同表にはめっき
皮膜の表面に形成された酸化物層の厚みと、 Al2O3/ZnO
(モル比)の値ならびに破壊モードも示した。界面剥離
とは母材鋼板とめっき皮膜の界面での剥離を、凝集破壊
とは接着剤の部分での破壊を意味する。また、接着強度
は平均値で示した。
皮膜の表面に形成された酸化物層の厚みと、 Al2O3/ZnO
(モル比)の値ならびに破壊モードも示した。界面剥離
とは母材鋼板とめっき皮膜の界面での剥離を、凝集破壊
とは接着剤の部分での破壊を意味する。また、接着強度
は平均値で示した。
【0027】この結果から明らかなように、表面の脱脂
(清浄化)処理を行い、めっき皮膜表面の酸化物層の厚
みおよびAl2O3/ZnO (モル比) の値を本発明で規定する
範囲内とすれば(実施例4〜8)、高い接着強度を示
し、界面剥離は起こらず、めっき皮膜の接着接合性を飛
躍的に向上させることができる。
(清浄化)処理を行い、めっき皮膜表面の酸化物層の厚
みおよびAl2O3/ZnO (モル比) の値を本発明で規定する
範囲内とすれば(実施例4〜8)、高い接着強度を示
し、界面剥離は起こらず、めっき皮膜の接着接合性を飛
躍的に向上させることができる。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の溶融亜鉛系めっき鋼板は高い接
着強度を示し、接着接合性に優れた鋼板で、特に、自動
車用の防錆鋼板として好適である。
着強度を示し、接着接合性に優れた鋼板で、特に、自動
車用の防錆鋼板として好適である。
【図1】T型剥離試験用の試験片の形状を示す図(単
位:mm)である。
位:mm)である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 11/36 C (72)発明者 薄木 智亮 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】一旦清浄化処理されためっき皮膜の表面
に、主として酸化亜鉛と酸化アルミニウムからなり、酸
化アルミニウムの酸化亜鉛に対するモル比が 0.5以下
で、酸化物層全体の厚みが10Å以上である酸化物層が形
成されていることを特徴とする接着接合性に優れた溶融
亜鉛系めっき鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16773292A JPH0610156A (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16773292A JPH0610156A (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0610156A true JPH0610156A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=15855126
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16773292A Pending JPH0610156A (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 接着接合性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0610156A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007131906A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Nippon Steel Corp | Zn系合金めっき鋼材 |
| JP2014185381A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Jfe Steel Corp | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
| JP2015516513A (ja) * | 2012-04-25 | 2015-06-11 | アルセロルミタル・インベステイガシオン・イ・デサロジヨ・エセ・エレ | 酸性溶液および接着剤の塗布を含む、Zn−Al−Mgコーティングを有する金属シートを製造する方法、ならびに対応する金属シートおよびアセンブリ |
| JP2015209703A (ja) * | 2014-04-28 | 2015-11-24 | 宝菱産業株式会社 | 鋼板製基板にタイルを貼着したトンネル内装板 |
| EP2841614B1 (fr) | 2012-04-25 | 2019-02-06 | ArcelorMittal | Procédé de réalisation d'une tôle à revêtements znalmg comprenant l'application d'efforts mécaniques sur les revêtements et d'un adhésif, tôle et assemblage correspondants |
-
1992
- 1992-06-25 JP JP16773292A patent/JPH0610156A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2015516513A (ja) * | 2012-04-25 | 2015-06-11 | アルセロルミタル・インベステイガシオン・イ・デサロジヨ・エセ・エレ | 酸性溶液および接着剤の塗布を含む、Zn−Al−Mgコーティングを有する金属シートを製造する方法、ならびに対応する金属シートおよびアセンブリ |
| JP2017095803A (ja) * | 2012-04-25 | 2017-06-01 | アルセロルミタル・インベステイガシオン・イ・デサロジヨ・エセ・エレ | 酸性溶液および接着剤の塗布を含む、Zn−Al−Mgコーティングを有する金属シートを製造する方法、ならびに対応する金属シートおよびアセンブリ |
| EP2841614B1 (fr) | 2012-04-25 | 2019-02-06 | ArcelorMittal | Procédé de réalisation d'une tôle à revêtements znalmg comprenant l'application d'efforts mécaniques sur les revêtements et d'un adhésif, tôle et assemblage correspondants |
| EP2841614B2 (fr) † | 2012-04-25 | 2025-02-26 | ArcelorMittal | Procédé de réalisation d'une tôle à revêtements znalmg comprenant l'application d'efforts mécaniques sur les revêtements et d'un adhésif, tôle et assemblage correspondants |
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