JPH0718487A - 接着接合性及びスポット溶接性に優れたAlまたはAl合金材 - Google Patents

接着接合性及びスポット溶接性に優れたAlまたはAl合金材

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JPH0718487A
JPH0718487A JP16680193A JP16680193A JPH0718487A JP H0718487 A JPH0718487 A JP H0718487A JP 16680193 A JP16680193 A JP 16680193A JP 16680193 A JP16680193 A JP 16680193A JP H0718487 A JPH0718487 A JP H0718487A
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alloy material
oxide
zinc
oxide layer
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JP16680193A
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Michiyasu Takahashi
通泰 高橋
Shigeru Wakano
茂 若野
Tomoaki Usuki
智亮 薄木
Kiyoyuki Fukui
清之 福井
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】表面に、電気亜鉛めっき、Zn−Fe、Zn−Ni等の
Znを主成分とする合金電気めっき、又はそれらの複層電
気めっきなど、亜鉛系めっき皮膜を有し、そのめっき皮
膜の表面に厚みが 500〜1000Åの酸化物層(酸化亜鉛あ
るいは酸化亜鉛を主体とする酸化物層であることが望ま
しい)が形成されているアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金材。 【効果】接着接合性に優れ、かつスポット溶接性にも優
れており、接着接合とスポット溶接を併用するウェルド
ボンド工法の適用も十分可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、航空機、家庭
電気製品等の材料として使用され、あるいは使用の拡大
が期待される、接着接合性及びスポット溶接性に優れた
アルミニウムまたはアルミニウム合金材(以下、Alまた
はAl合金材と記す)に関する。
【0002】
【従来の技術】AlまたはAl合金材は、その軽量性や優れ
た耐食性が評価され、航空機等に汎用されてきた。ま
た、近年、車体の軽量化を図って省エネルギー問題に対
応するために、自動車等にも適用されつつあり、各種の
家庭電気製品の外板材や建材等としても有用である。
【0003】自動車用の材料として使用される場合は、
特に、安全の確保などへの対応が必要であり、さらにユ
ーザーのニーズが多様化し、高性能・高級感・快適性を
備え、安価で、かつ耐久性を有していることが求められ
るようになってきている。
【0004】AlまたはAl合金材は、使用に際して、加
工、成形、接合など種々の工程を経て製品に組み込まれ
ていくが、スポット溶接性が十分でないため、接合工程
において、接着剤を用いて接合する接着接合の適用が検
討されている。この接着接合は、点溶接であるスポット
溶接に比べて剛性に優れ、疲労強度が高く、接合部耐食
性にも優れており、異種材どうしの接合が容易である、
等の長所を有している。
【0005】また、接着接合とスポット溶接を併用する
ウェルドボンド工法が検討され、一部で実用化されてい
る。この工法は、接着剤が硬化するまで接合部を保持し
て接合の信頼性を確保するため、接合部に接着剤を塗布
した後スポット溶接を行うもので、この場合は、被接着
材が接着接合性及びスポット溶接性のいずれにも優れて
いることが望ましい。
【0006】しかし、AlまたはAl合金材に接着接合を適
用した場合、引張試験を行うと接着剤とAlまたはAl合金
材の界面で剥離が生じ、接着強度は冷延鋼板を被接着材
としたときの約70%となり、接着性が冷延鋼板に比べて
劣るという欠点がある。これは、一般に、AlまたはAl合
金材の表面には、Alの酸化物や合金元素として添加され
たMg(マグネシウム)、Si(珪素)等の酸化物が混在し
ており、これらの酸化物が化学的には不活性で、Alまた
はAl合金材と接着剤との強固な結合を妨げていることに
よるものと推察される。
【0007】一方、AlまたはAl合金材は、前述のように
スポット溶接性が十分ではないという難点もある。亜鉛
系めっき鋼板も、溶接時の熱で溶融しためっき皮膜の亜
鉛(Zn)と電極チップの鉄(Fe)との反応により電極チ
ップが損耗するのでスポット溶接性に問題のある素材で
あるが、この場合は、例えば、めっき皮膜の上に組成や
厚みを規定した酸化物皮膜等を形成させることにより電
極チップの耐久性を高め、スポット溶接性を向上させる
ことが可能である(特開昭63−186882号公報、特開昭63
−186883号公報等参照)。しかし、AlまたはAl合金材の
スポット溶接性の改善についての検討はほとんどなされ
ていない。
【0008】そのため、従来用いられている技術のみで
は、接着接合性及びスポット溶接性のいずれにも優れた
AlまたはAl合金材を得ることができず、従って、ウェル
ドボンド工法を用いても良好な接合性を確保することが
困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車、航
空機、家庭電気製品等の材料として、あるいは建材等と
して強く要請されている特性の一つである接着接合性及
びスポット溶接性を改善し、ウェルドボンド工法が有効
に適用できる、すなわちウェルドボンド性の良好なAlま
たはAl合金材を提供することを課題としてなされたもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】AlまたはAl合金材はスポ
ット溶接性が十分ではなく、また、どのような接着剤を
用いても接着接合性が良好ではない。そこで、本発明者
らは種々検討を重ねた結果、AlまたはAl合金材の表面に
10Å以上の亜鉛の酸化物を主体とする酸化物層を表層に
有する亜鉛系めっきを施すことにより接着接合性に優れ
たAlまたはAl合金材が得られることを見出した。これ
は、AlまたはAl合金材の表層に存在するAlの酸化物やMg
の酸化物などと比較して亜鉛系めっき皮膜の表面に存在
する亜鉛の酸化物の方が接着剤との濡れ性が良いためと
考えられる。
【0011】一方、スポット溶接性を改善するために
は、亜鉛系めっき皮膜の表面の酸化物の厚みが 500Å以
上なければならないことを確認した。
【0012】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
ので、その要旨は、『厚みが 500〜1000Åの酸化物層を
表層に有する亜鉛系めっき皮膜が表面に形成されている
ことを特徴とする接着接合性及びスポット溶接性に優れ
たAlまたはAl合金材』にある。
【0013】すなわち、本発明のAlまたはAl合金材の特
徴は、表面に亜鉛系めっき皮膜が形成されており、その
めっき皮膜の表面が厚みが 500〜1000Åの比較的厚い酸
化物層で覆われていることにある。なお、後述するよう
に、酸化皮膜は亜鉛の酸化物を主体とするものであるこ
とが望ましい。
【0014】
【作用】以下に、本発明のAlまたはAl合金材について詳
細に説明する。
【0015】本発明が対象とするAlまたはAl合金材と
は、純Alの他、これに、耐食性などの諸機能を向上させ
るためSi(珪素)、Fe(鉄)、Cu(銅)、Mn(マンガ
ン)、Mg(マグネシウム)、Cr(クロム)、Zn(亜
鉛)、Ti(チタン)等の合金元素を1種以上含有させた
Al合金材である。
【0016】AlまたはAl合金材の表面に形成されている
亜鉛系めっき皮膜とは、めっき皮膜の表面に比較的厚い
酸化物層が形成されている亜鉛系めっき皮膜であり、電
気亜鉛めっきにより形成されるめっき皮膜の他、Zn−F
e、Zn−Ni、Zn−Mn、Zn−Cr等のZnを主成分とする合金
電気めっきにより形成されるめっき皮膜である。めっき
付着量は、1g/m2未満ではめっきの全表面に酸化物層を
形成させることが困難になる場合もあり、60g/m2を超え
るとスポット溶接性が低下し、その結果、ウェルドボン
ド性が低下するので、1〜60g/m2であることが望まし
い。
【0017】めっき皮膜の表面に形成されている酸化物
層は、厚みが 500〜1000Åであることが必要で、この条
件を外れると、以下に述べるように接着接合性及びスポ
ット溶接性がともに優れた、ウェルドボンド性の良好な
AlまたはAl合金材とすることはできない。
【0018】接着接合性とウエルドボンド時のスポット
溶接性とはそれぞれ異なる特性である。すなわち、接着
接合性は重ね合わせ部の内面の表面性状と関係があるの
に対し、ウエルドボンド時のスポット溶接はチップの圧
下力により重ね合わせ部の接着剤が押し出されて被接着
材が直接接触し通電加熱されることにより可能となるの
で、スポット溶接性はチップと接する重ね合わせ部の外
面の表面性状に関係するからである。そして、接着接合
性とスポット溶接性が共に良好であれば、ウエルドボン
ド性が良好であると評価することができる。
【0019】接着接合性を良好ならしめるためには、酸
化物層の厚みが10Åを超えていなければならない。10Å
未満では、酸化物層がめっき表面全体を被覆する状態に
なってはおらず、金属(めっき皮膜の表面)が露出して
いる部分があり、接着剤と金属とを強固に接合すること
はできない。これは、よく知られているように、接着剤
と金属との濡れ性が悪いためで、酸化物層が形成されて
いる場合に生じる酸化物のO(酸素)と接着剤の主原料
である有機高分子化合物の官能基との間の水素結合のよ
うな強固な結合が生じないことによるものと考えられ
る。
【0020】一方、酸化物層の厚みが1000Åより大きく
なると接着接合性が劣化する傾向がある。すなわち、酸
化物層の厚みが1000Åより大きくなると、エポキシ系準
構造接着剤を用いて作製した接着継手を引張試験した場
合、酸化物層の凝集破壊が起こり継手強度が低下するこ
とが非常に多い。なお、エポキシ系準構造接着剤はエポ
キシ系構造接着剤と比較して接着特性には劣るが、導電
性や難燃性等に優れている。
【0021】また、スポット溶接性を向上させるために
は、酸化物層の厚みが 500Å以上であることが必要で、
500Åより薄いとスポット溶接を行った場合、溶接チッ
プのFeと溶接時の熱で溶融しためっき皮膜のZnとが反応
し、溶接チップの合金化が進行して摩耗するため、連続
打点性が悪化する。
【0022】従って、めっき皮膜の表面に形成されてい
る酸化皮膜の厚みは、 500〜1000Åであることが必要で
ある。
【0023】めっき皮膜の表面に形成されている酸化物
層には、亜鉛の酸化物の他に、例えばアルミニウムの酸
化物などが含まれる場合があるが、後述の実施例に示す
ように、酸化亜鉛(ZnO) 以外の酸化物の酸化亜鉛に対す
るモル比が 0.5以上になると、接着接合性が幾分低下す
る。従って、めっき皮膜の表面に存在する酸化物層は、
酸化亜鉛あるいは酸化亜鉛を主体とする酸化物層である
ことが望ましい。
【0024】本発明のAlまたはAl合金材は、例えば下記
(1)の方法によって亜鉛系めっき皮膜の表面に形成され
ている酸化物を除去し、次いで下記 (2)の方法によって
めっき皮膜の表面に前記の条件を満たす酸化物層を形成
させることにより製造することができる。しかし、通
常、亜鉛系めっきを施したAlまたはAl合金材のめっき表
面には厚みが 250〜400 Å程度の酸化物層が存在してい
るので、 (1)の方法の工程は必ずしも不可欠ではなく、
亜鉛系めっきを施した後直ちに (2)の方法によって酸化
物層を形成させ、全体の酸化物層の厚みが 500〜1000Å
の範囲内に入るように調整してもよい。但し、亜鉛系め
っき皮膜の表面に形成されている言わば古い酸化物中に
は酸化亜鉛の他にAlの酸化物等も混在しているので、新
たに形成させる酸化物層の凝集強度を高めるためには、
(1)の方法により古い酸化物層を予め除去しておくのが
望ましい。
【0025】(1) 清浄化(酸化皮膜除去)方法 亜鉛系めっきを施したAlまたはAl合金材をアルカリ溶液
(例えば、NaOH、KOHなどの水溶液)で処理することに
より、めっき皮膜の表面に形成されている酸化物を除去
する。研削等の機械的処理によって除去してもよく、こ
れらの方法を組合わせて用いてもよい。
【0026】(2) 酸化皮膜形成方法 上記 (1)の処理でもとから着いている古い酸化物層が除
去された亜鉛系めっき皮膜を有するAlまたはAl合金材の
表面に、以下に述べる塗布方法、反応方法、電解方法、
加熱方法などを用いて、酸化亜鉛を主体とする酸化物層
を形成させる。
【0027】これらの方法を組合わせて用いてもよい。
【0028】〔塗布方法〕酸化亜鉛を主体とする酸化物
を、水や、アルコール、シンナー等の有機溶媒を用いて
コロイド溶液、エマルジョン溶液等の溶液とし、これを
Zn系めっきを施したAlまたはAl合金材の表面に塗布し、
そのまま乾燥する。塗布はロールコータ法、浸漬法、ス
プレー法などいずれの方法を用いてもよい。
【0029】〔反応方法〕Zn系めっきを施したAlまたは
Al合金材の表面にりん酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオ
ン、ハロゲンイオン、クロム酸イオン等を含む溶液を塗
布し、めっき皮膜表面の金属(Zn、Fe、Ni、Mn、Cr、Co
など)と反応させて「酸化物」を形成させ、不要のイオ
ンを水洗して除去し、乾燥する。前記の溶液の塗布はロ
ールコータ法、浸漬法、スプレー法等いずれの方法を用
いて行ってもよい。溶液の溶媒としては、水や、アルコ
ール、シンナー等の有機溶媒でもよく、これらの混合溶
液でもよい。
【0030】〔電解方法〕Zn系めっきを施したAlまたは
Al合金材をりん酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、ハ
ロゲンイオン、クロム酸イオン等を含む溶液中で電解処
理してめっき表面に「酸化物」を形成させ、水洗、乾燥
する。電解処理は、カソード電解法、アノード電解法あ
るいは交流を用いる電解法などを適宜用いて行えばよ
い。
【0031】〔加熱方法〕最も簡便な方法で、Zn系めっ
きを施したAlまたはAl合金材を、大気中で、めっき皮膜
が素地のAlまたはAl合金材と反応して合金化する温度よ
りも低く、かつ、めっき皮膜の表面に「酸化物」が形成
される温度域で保持する。保持温度は、通常は 200〜35
0 ℃とするのが望ましい。
【0032】
【実施例】板厚 0.8mmの純Al(#1085)及びAl− 2.5%
Mg合金(#5052)の冷間圧延材に対して予め7%のオル
ソ硅酸ソーダ水溶液(80℃)中で6秒間の陰極電解処理
を施し、水洗した後、更に8%の塩酸(80℃)中に5秒
間浸漬するアルカリ処理を行った。次いで、通常用いら
れる条件で亜鉛系めっきを行い、めっき後の表面をNaOH
水溶液で処理して古い酸化物層を除去した後、その表面
に酸化物層を形成させ、これを供試材とした。
【0033】めっき方法としては、電気亜鉛めっき方
法、および上層が Fe(85%) − Zn(15%) 、下層がZnの
複層電気めっき方法を用い、めっき付着量はいずれも15
g/m2とした。複層電気めっきの場合は上層、下層を合わ
せた付着量である。
【0034】酸化物層の形成は前記の塗布方法により行
い、水を溶媒として、酸化亜鉛、または酸化亜鉛とそれ
に対して種々のモル比を有するアルミナまたはマグネシ
アからなる酸化物層を浸漬法により塗布した。塗布後の
乾燥温度は 120℃である。また、酸化物層の厚みは塗布
液の濃度および浸漬後のロールでの絞りにより、また、
酸化物層の組成は、塗布液の組成を変化させることによ
り調整した。
【0035】酸化物層の厚みの測定は、 100Å以下の場
合は光電子分光分析法(XPS)で、 100Åを超えるも
のについては二次イオン質量分析法(SIMS)で行
い、組成の解析はXPSで行った。
【0036】めっきの種類、めっき皮膜の表面に形成さ
せた酸化物層の厚み、酸化物の種類及び酸化亜鉛以外の
酸化物の酸化亜鉛に対するモル比を表1に示す。酸化物
の種類の欄には酸化亜鉛以外の酸化物のみを記載した。
めっきの種類の欄の複層電気めっきとは、上層が Fe(85
%) − Zn(15%) 、下層がZnの複層電気めっきを意味す
る。
【0037】上記の処理を施した供試材(板厚 0.8mm)
について、接着接合性及びスポット溶接性を調査した。
なお、比較のため、一部についてはめっきを行わず、製
造ままの冷間圧延材を供試材として用いた。
【0038】接着接合性については、供試材(板厚 0.8
mm)を幅25mmに切断し、長手方向の端部から 150mmの部
分で直角に曲げ、図1に示すように、片面に接着剤を塗
布した後、同じ形状に加工した同種の供試材を重ね合わ
せ、 165℃に加熱したオーブン内で25分間焼付け、硬化
させて試験片とした。用いた接着剤は、市販のエポキシ
系準構造接着剤 (サンスター技研 (株) 製E−697
3) またはマスチック系接着剤 (サンスター技研 (株)
製P−6045) であり、接着剤の厚みは0.15mmになる
ようにスペーサを設けて調整した。
【0039】上記のように作製した試験片について、そ
れぞれ繰り返し数5(n=5)でT型剥離試験を行い、
接着強度を求めた。剥離試験時の破壊モードが接着剤の
凝集破壊であれば良好とした。
【0040】スポット溶接性については、上記の供試材
(板厚 0.8mm)を幅25mm、長さ 100mmに切断し、図2に
示すように、長手方向の端部から12.5mmまでの部分に接
着剤を塗布した後、同じ形状に加工した同種の供試材の
同じく長手方向端部から12.5mmまでの部分を重ね合わせ
て、全体の長さが 187.5mmの剪断試験片を作製した。
【0041】用いた接着剤及びその厚みは、接着接合性
の試験におけると同じである。なお、この場合は、接着
剤を塗布した後の硬化処理を行わず、接着剤は未硬化の
ままである。
【0042】この試験片について、接合部の中心(図2
の×印を付した部分)に下記の条件でスポット溶接を施
し、接着剤が未硬化のままで引張試験を行ったところ、
上記のいずれの接着剤を使用した場合でも200kgf以上の
剪断荷重に耐える強度を示した。つまり、この条件を用
いれば、ウエルドボンド工法適用時にスポット溶接を行
って接着剤が硬化するまで接着部を保持することが可能
である。
【0043】電 流 :27000 A 加圧力 :300kgf 通電時間:6cycles(60Hz) 電極形状:ドーム形 そこで、上記の条件のもとで、「1点/2秒で20点連続
溶接後、40秒の休止」というサイクルのスポット溶接を
繰り返し、 100点毎に3個の剪断試験片を採取して引張
試験を行い、剪断荷重が200kgfを満足しなくなるまでの
連続打点回数を求めた。この連続打点回数が1500点以上
であれば、スポット溶接性が良好であるとした。
【0044】接着強度及び連続打点数を表1に併せて示
す。なお、同表には、用いた接着剤の種類ならびに破壊
モードも示した。界面剥離とは母材鋼板とめっき皮膜の
界面での剥離を、凝集破壊とは接着剤の部分での破壊
を、また、凝集−界面とは、凝集破壊と界面剥離とが同
時に生じた破壊を表し、凝集破壊を示す場合が良好であ
る。更に、接着接合性とスポット溶接性からウェルドボ
ンド性を評価し、両者がともに非常に良好な場合は
「◎」、接着接合性が幾分低いが、スポット溶接性も含
め総合的に良好な場合は「○」、接着接合性とスポット
溶接性の少なくとも一方が不良の場合は「×」、で表示
した。
【0045】表1の結果から明らかなように、Alまたは
Al合金板の表面に亜鉛系のめっきを施し、そのめっき表
面の酸化物層の厚みを本発明で規定する範囲内とすれ
ば、接着接合性、スポット溶接性のいずれにも優れ、良
好なウェルドボンド性を有するAlまたはAl合金板とする
ことができる。
【0046】
【表1(1)】
【0047】
【表1(2)】
【0048】
【発明の効果】本発明のAlまたはAl合金材は、自動車、
航空機、各種家庭電気製品の外板材や建材等の接合方法
として採用の拡大が期待される接着接合性に優れ、かつ
スポット溶接性にも優れており、接着接合とスポット溶
接を併用するウェルドボンド工法を適用することも十分
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】T型剥離試験用の試験片の形状を示す図(単
位:mm)である。
【図2】ウエルド・ボンド性の評価に用いる剪断試験片
の形状を示す図(単位:mm)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 清之 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚みが 500〜1000Åの酸化物層を表層に有
    する亜鉛系めっき皮膜が表面に形成されていることを特
    徴とする接着接合性及びスポット溶接性に優れたAlまた
    はAl合金材。
JP16680193A 1993-07-06 1993-07-06 接着接合性及びスポット溶接性に優れたAlまたはAl合金材 Pending JPH0718487A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7433506B2 (en) 1997-10-02 2008-10-07 Hitachi, Ltd. Method of measuring a biomagnetic field, method of analyzing a measured biomagnetic field, method of displaying biomagnetic field data, and an apparatus therefor
JP2010245600A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Panasonic Corp 超音波送受波器およびそれを用いた流体の流れ計測装置

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