JPH06103210B2 - 流量計用検出素子 - Google Patents

流量計用検出素子

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JPH06103210B2
JPH06103210B2 JP3233966A JP23396691A JPH06103210B2 JP H06103210 B2 JPH06103210 B2 JP H06103210B2 JP 3233966 A JP3233966 A JP 3233966A JP 23396691 A JP23396691 A JP 23396691A JP H06103210 B2 JPH06103210 B2 JP H06103210B2
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善治 石川
利政 三輪
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NGK Insulators Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、抵抗体の電気抵抗値の温度依存
性を利用して、例えば、内燃機関における流体の流量或
いは流速を検出する熱式流量計等に好適に用いられる流
量計用検出素子に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、この種の検出素子としては、筒
形構造のものや板状構造のものが知られており、例えば
前者の構造の素子にあっては、図1に示されるように、
アルミナ等からなる、外径が0.5mm程度のセラミック
パイプ2の外表面に、所定の抵抗値を有するように白金
薄膜8がパターン形成される一方、該セラミックパイプ
2の両端部には、0.2mmφ程度のリード4が挿入さ
れ、そしてそれが、白金ペースト等の接着剤6を用いて
接着固定せしめられると共に、該セラミックパイプ2の
両端部において、前記白金薄膜8とリード4とが該導電
性の接着剤6を介して電気的に接続せしめられるように
なっている。そして、かかる検出素子は、全体がガラス
等からなる保護コーティング層10にて被覆せしめられ
ている。
【0003】而して、このような検出素子の製造工程に
おいては、リード4がFe、Ni、Cr等の材質や、F
e−Cr合金、Ni−Fe合金等の材質からなる場合に
おいて、検出素子全体を被覆する前記保護コーティング
層10を焼き付ける際に、その熱処理によってリード4
が酸化せしめられてしまい、その結果、リード4と前記
導電性の接着剤6との間の接触抵抗が大きくなって、素
子の抵抗値変化が惹起される問題があった。また、リー
ド4が酸化した場合には、検出素子の取付け時に溶接が
困難となる不具合もあった。
【0004】それ故、このような問題を回避するため
に、白金線をリードに使用しているのが現状であるが、
白金線は強度が低いため、曲がったり、切れたりする不
具合がある。また、高価で、検出素子のコストアップを
招く問題も内在している。
【0005】
【解決課題】このような事情を背景として、本発明は為
されたものであって、その解決課題とするところは、流
量計用検出素子において、リードの酸化を防止すると共
に、リードの強度を効果的に高め、更にはコストダウン
を有利に図ることにある。
【0006】
【解決手段】そして、上記の課題を解決するために、本
発明者らは、Cu、Ag、Mo、Zn、Ni、Fe、C
r等の単体やそれらを適宜に組み合わせた合金からなる
線材(芯)の表面に白金層(皮)を形成した白金被覆線
材をリードとして採用すると共に、更に鋭意研究を重ね
た結果、保護コーティング層形成時のリードの酸化及び
検出素子の取付け時の溶接強度が、白金被覆層の厚さに
関係することを見い出したのである。
【0007】すなわち、本発明は、かかる知見に基づい
て為されたものであり、セラミック基体と、該基体上に
設けられた抵抗体と、前記基体に対して接着剤により接
着、固定されて、該抵抗体に電気的に導通せしめられる
リードとを含んで構成され、全体が保護コーティング層
にて被覆されてなる流量計用検出素子であって、該リー
ドが、白金より熱伝導率が小さな材質からなる芯材と、
該芯材の外表面上に形成された、3〜9μmの厚さの白
金からなる皮材とから構成されていることを特徴とする
流量計用検出素子を、その要旨とするものである。
【0008】
【作用・効果】要するに、本発明に従う検出素子にあっ
ては、白金より熱伝導率が小さな材質からなる芯材の外
表面上に、白金からなる皮材を形成した白金被覆線材を
リードに用いるものであり、かかる白金被覆線材が白金
線に比して強度が高く、安価であることから、リード自
体の強度を高くすることができ、また検出素子の低コス
ト化を有利に図ることが可能となるのである。
【0009】さらに、白金からなる皮材によって、酸化
し易い芯材と空気中の酸素との接触が妨げられることか
ら、芯材の酸化が良好に防止され得るのであり、特に、
本発明では、白金からなる皮材が3〜9μmの厚さで形
成せしめられることによって、リードの酸化が防止され
ると共に、優れた溶接強度及び溶接信頼性が得られるの
である。
【0010】換言すれば、白金皮材の厚さがこの範囲を
外れると、何等かの不具合が生じるのであり、例えば、
白金皮材の厚さが3μmに満たない場合には、白金層の
ピンホールを完全に除き得ないために、酸化防止効果が
不十分となり、リードと導電性の接着剤との接触抵抗を
安定させることができず、抵抗値変化が惹起されてしま
うのである。また、酸化した検出素子は、取付け溶接時
において、溶接が困難となる。一方、白金皮材の厚さが
9μmを越えるようになると、芯材の融点よりも白金皮
材の融点が高いことから、検出素子の取付け溶接時に白
金皮材が溶け難くなって、芯材が先に溶け出してしまう
という不具合を生じる。そして、そのためにリードが偏
平状に潰れてしまい、強度低下や折れが生じ、或いは溶
接され得ない場合も生じて、品質がばらつくのである。
【0011】
【具体的構成・実施例】ところで、本発明に従う検出素
子は、リードを除き、従来の素子と同様な構造を有する
ものであって、その一例が図2に示されている。そこに
おいて、セラミック基体としては、アルミナ等の公知の
セラミック材料からなるパイプ状のボビン12が用いら
れており、その外周面には、白金等からなる抵抗体薄膜
18が、従来と同様にして、所定パターンにおいて設け
られている。また、ボビン12の両端部には、後述する
リード14,14がそれぞれ所定長さ挿入せしめられた
状態において、白金ペースト等の接着剤16にて接着固
定せしめられており、それにより、ボビン12の端部に
おいて、該接着剤16にてリード14と抵抗体薄膜18
が電気的に接続せしめられているのである。そして、こ
のボビン12の全体を覆うように、ガラス等からなる保
護コーティング層20が設けられている。
【0012】このような素子において、リード14は、
本発明に従って、芯線(芯材)22とその外表面上に形
成された被覆層(皮材)24とからなるワイヤにて構成
されており、且つ該芯線22が白金より熱伝導率が小さ
い金属材料にて形成されていると共に、該被覆層24が
白金にて形成されているのである。より具体的に、かか
るリード14の芯線に使用される金属材料としては、C
u、Ag、Mo、Zn、Ni、Fe、Cr等の単体金属
やそれらの合金が用いられ、なかでも融点や熱伝導率の
点から、それらの合金材料が有利に用いられる。特に、
その代表的なものとしては、ニクロム、錫青銅、モネル
メタル、アンバー、ステンレス鋼、ニッケル−鉄合金等
があり、これらは、何れも、白金の1/3乃至それ以下
の熱伝導率を示すものである。
【0013】なお、かかる芯線22の外表面上に、被覆
層24としての白金層を形成するに際しては、その厚さ
が3〜9μmの範囲内に設定される。3μm以上に設定
することにより、白金層のピンホールを完全に除いて、
芯線22の酸化防止の効果を充分に得ることができるか
らであり、また9μmを越えない厚さとすることによ
り、芯線22と被覆層24の溶融開始時期を調整して、
溶接強度及び溶接信頼性を確保することができるからで
ある。より好ましくは、4〜7μmの範囲の被覆層22
厚さが採用される。
【0014】また、このような被覆層24を芯線22に
形成する方法としては、公知の各種手法が採用され得、
例えば、被覆層24の材質からなるパイプ材に芯線22
の材質からなる棒材を嵌め合わせて、抽伸することによ
って、芯線22と被覆層24をクラッドする方法があ
り、その他メッキ、スパッタリング等の手法によって、
芯線22の外表面に被覆層24を所定厚さに形成して、
目的とする白金被覆線材とすることも可能である。
【0015】さらに、かかるリード14をボビン12に
接着固定せしめる接着剤16には、セラミックと金属を
接合するための従来から公知のものを使用することがで
き、通常は、白金等の金属に対して、接着強度を高める
ためにガラスを配合せしめたペーストが選択される。特
に、ガラスの中でも、ZnO・B2 3 ・SiO2 系等
の結晶化ガラスを配合することが望ましく、それによっ
て強度を効果的に向上させることができる。そして、そ
のような接着剤16にてリード14をボビン12の両端
部に位置固定に取り付けた状態において、熱処理(焼
成)を施すことによって、接着剤16が溶融せしめら
れ、以てリード14とボビン12との接着が実現される
こととなる。
【0016】そして、その後、保護コーティング層20
を形成するべく、全体にガラスがかけられて、焼成操作
が実施されることとなるが、本発明に従う検出素子にあ
っては、リード14が、芯線22の外表面上に白金層
(被覆層24)を形成してなる構成を有しているところ
から、芯線22の酸化が良好に防止されて、抵抗値変化
が回避され得るのである。また、検出素子の取付溶接時
には、高い溶接強度が安定して得られ、溶接信頼性が高
い特徴を有しているのである。更には、このような白金
被覆線材は、従来の白金線に比して、強度が高く且つ安
価である利点を有しており、リードの切断が良好に防止
され得るようになると共に、検出素子のコストが有利に
低減され得ることとなる。
【0017】このような本発明に従う検出素子の優れた
特徴は、また、以下の試験結果により容易に認識され得
るところである。
【0018】すなわち、先ず、図2に示される如き検出
素子を作製するべく、リード14として、外径が0.1
5mmのステンレス鋼製の芯線22の外周面上に、1μ
m、3μm、5μm、7μm、9μm、12μmのそれ
ぞれの厚さで白金被覆層24を形成した、6種類の白金
被覆線材を用意した。そして、各々のリード14をセラ
ミック基体としてのアルミナボビン12に接着固定し
た。なお、リードの白金被覆層24の厚さは、リード横
断面から最大値と最小値を測定し、その平均値を算出し
た値である。また、使用したアルミナボビン12は、内
径:0.2mmφ、外径:0.5mmφ、長さ2mmであり、
その外周面に抵抗値が20Ωとなるように抵抗体薄膜1
8(厚さ:0.4μm)を形成した。更に、リード14
を接着固定する接着剤16には、白金:60容量%とガ
ラス:40容量%からなる白金ペーストを使用した。
【0019】かくしてボビン12にリード14を取り付
けた後に、素子全体にガラスをかけて、低酸素量雰囲気
(O2 濃度:10000ppm、N2 バランス)で焼成
することにより、保護コーティング層20を形成せしめ
た。そして、焼成後のリード14の酸化程度を観察し、
その結果を下記表1に示した。
【0020】また、前記の6種類のリード14につい
て、溶接強度を測定し、その結果も下記表1に併せて示
した。なお、測定方法は、リード14をステンレス鋼の
円棒(2mmφ)に溶接し、それを90°に折り曲げて、
引張試験機にて剥離方向へ引っ張ることによって、行な
った。
【0021】
【表1】
【0022】かかる表1の結果より明らかなように、白
金被覆層の厚さが1μmのリードでは、ピンホールが完
全に除き得ないために、酸化防止の効果が不十分で、リ
ードが酸化した。また、そのために溶接強度が低くなっ
た。一方、白金被覆層の厚さが12μmのリードでは、
酸化は良好に防止されたが、白金被覆層よりも芯線が先
に溶融して、溶接強度が低くなった。これに対して、白
金被覆層の厚さが3μm、5μm、7μm、9μmのリ
ードでは、酸化が良好に防止され、しかも溶接強度が高
いことは、明らかである。
【0023】なお、以上の説明では、ボビン形状のセラ
ミック基体を用いた検出素子について詳述したが、本発
明が板状の基体を用いた検出素子等にも適用され得るこ
とは言うまでもないところである。また、本発明には、
本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識
に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るもの
であることが、理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の検出素子の一例を示す断面説明図であ
る。
【図2】本発明に従う検出素子の一例を示す断面説明図
である。
【符号の説明】
12 ボビン 14 リード 16 接着剤 18 抵抗体薄膜 20 保護コーティング層 22 芯線 24 被覆層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基体と、該基体上に設けられ
    た抵抗体と、前記基体に対して接着剤により接着、固定
    されて、該抵抗体に電気的に導通せしめられるリードと
    を含んで構成され、全体が保護コーティング層にて被覆
    されてなる流量計用検出素子であって、該リードが、白
    金より熱伝導率が小さな材質からなる芯材と、該芯材の
    外表面上に形成された、3〜9μmの厚さの白金からな
    る皮材とから構成されていることを特徴とする流量計用
    検出素子。
JP3233966A 1991-08-21 1991-08-21 流量計用検出素子 Expired - Lifetime JPH06103210B2 (ja)

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