JPH06103281B2 - 連続式アルカリまたは酸濃度測定方法 - Google Patents

連続式アルカリまたは酸濃度測定方法

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JPH06103281B2
JPH06103281B2 JP4214288A JP4214288A JPH06103281B2 JP H06103281 B2 JPH06103281 B2 JP H06103281B2 JP 4214288 A JP4214288 A JP 4214288A JP 4214288 A JP4214288 A JP 4214288A JP H06103281 B2 JPH06103281 B2 JP H06103281B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、試料溶液のアルカリまたは酸濃度を測定す
る方法に関するものである。詳しくは、この発明は、試
薬として酸性またはアルカリ性のガスを用い、該ガスが
試料溶液に溶解ならびに中和反応する際発生する熱量を
反応前後の温度差で測定し、試料溶液中のアルカリまた
は酸濃度を測定する方法において、酸性またはアルカリ
性の試薬ガスの反応帯域への導入および反応帯域での溶
解ならびに中和反応方法に関するものである。
〔従来技術の説明〕
従来試料溶液中のアルカリまたは酸濃度を測定する場
合、一定量の試料溶液を既知濃度の酸またはアルカリ溶
液で滴定し、中和点に達した時の既知濃度の酸またはア
ルカリ溶液の消費量から試料溶液のアルカリまたは酸濃
度を定量する周知のタイトレーターが実用されている
が、装置が極めて複雑で高価であり、かつ、試料溶液を
調合して既知濃度にしなければならないなどの欠点があ
った。
また、機器分析ハンドブック編集委員会編の機器分析ハ
ンドブック(技報堂昭和40年発行)のP1080〜1085に温
度滴定の項があり、被測定溶液に滴定液を連続的に加え
ながら温度を測定し、温度変化から中和点を決定し、被
測定溶液の濃度を決定する場合が記載され、さらに、W.
R.McLeanand、G.E.PenkethのAutomatic Analysis with
Thermometric Detection(Jalanta,1968,Vol.15pp.1185
〜1197)にも類似の記載がある。しかし、これらはいず
れも被測定溶液に滴定液を徐々に加えて中和する点で同
じであって、滴定液を調合する必要があり、また、溶液
と溶液との混合反応であることから混合速度が遅く誤差
が大であることおよび液体の熱容量が大きいために温度
差が小さくなり、特に濃度が低い場合、測定感度が低い
ことから実用的ではないとされている。
そこで、これらの欠点をなくした連続式アルカリまたは
酸濃度測定方法およびそれに用いる装置として、特公昭
49−16516明細書では、試薬として酸性またはアルカリ
性のガスを用い、該ガスが試料溶液に溶解ならびに中和
反応する際発生する熱量を、反応前後の温度差で測定す
ることを特徴とする試料溶液のアルカリまたは酸濃度の
測定方法、ならびに、連続的に供給される該試料溶液お
よび該試薬ガスを所定温度に温度調節させる温度調節
部、該試料溶液導入口と該試薬ガス導入口および反応完
結に充分な反応帯域とを有する反応部、余剰試薬ガス排
出口と反応液排出口とを有する気液分離部、反応前の温
度と反応後の温度とを測定する温度検出部および得られ
た該反応前後の温度差を該試料溶液のアルカリまたは酸
濃度に換算して指示する指示部とからなる前記試料溶液
のアルカリまたは酸濃度を測定するために用いる連続式
アルカリまたは酸濃度測定装置が提案されている。
また、特公昭56−48062明細書では、酸性またはアルカ
リ性の試薬ガスと試料溶液とを反応帯域に連続的に供給
し、反応帯域の前後の試料溶液の温度差から試料溶液の
アルカリまたは酸濃度を測定する連続式アルカリまたは
酸濃度測定方法において、試料溶液の0.1〜3容量倍の
水性媒体を試薬ガスおよび試料溶液と共に反応帯域に導
入することを特徴とする試料溶液のアルカリまたは酸濃
度測定方法が提案されている。
〔発明が解決しよとする課題〕
前記特公昭49−16516の連続式アルカリまたは酸濃度測
定方法および装置、ならびに、特公昭56−48062の連続
式アルカリまたは酸濃度測定方法は、従来周知のタイト
レーターおよび温度滴定などにおける前述のような欠点
をなくし、実用上満足すべき結果が得られる連続式アル
カリまたは酸濃度測定方法およびそれに用いる装置を開
発すべく研究された結果、提案されたものであることは
言うまでもない。
しかしながら、前者は試料溶液の供給を停止しない限
り、アルカリまたは酸濃度の連続測定は可能であるが、
反応帯域下部における試薬ガスの試料溶液への溶解なら
びに中和反応がバブリングにて行われるため、二次反応
が起こり易く、これにより生成された反応生成物が、試
料溶液の供給が一時中断された場合は、反応帯域に長時
間滞留するため試料溶液中に反応生成物の析出が起こ
り、反応生成物の固結によって反応管の閉塞などの支障
をきたす欠点があり、例えば、試薬ガスとして炭酸ガ
ス、試料溶液として苛性ソーダ水溶液を用いる場合、通
常は反応生成物として炭酸ソーダ水溶液が得られるが、
苛性ソーダ水溶液の供給が中断すると、炭酸ソーダ水溶
液と炭酸ガスとの反応が進行して重炭酸ソーダが析出
し、反応管内に付着して次の分析に支障を生じることが
ある。
また、後者においては、試料溶液の供給を一時停止して
も、反応帯域に絶えず水性媒体を供給するため、バブリ
ングによる試薬ガスの試料溶液への溶解ならびに中和反
応の結果として起こる二次反応で生成する反応生成物が
反応帯域に長時間滞留することがないので、アルカリま
たは酸濃度の連続測定に支障をきたすことはないが、試
料溶液を水性媒体と共に反応帯域に供給することにより
試料溶液の濃度変化に対する感度が低下する欠点があ
る。
そこで、この発明の目的は、試料溶液の供給を一時停止
しても、試料溶液のアルカリまたは酸濃度の連続測定を
可能にし、かつ、酸性ガスまたはアルカリ性ガスを用
い、該ガスが試料溶液に溶解ならびに中和反応する際発
生する熱量を安価で極めて簡単な装置で感度よく測定す
る方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、この発明は、試料溶液とその試料溶液を中和
するための、そして、その試料溶液に対して過剰量の試
薬ガスとを、断熱材で覆われた垂直な反応管にそれぞれ
一定量で連続的に供給し、試薬ガスが試料溶液に溶解な
らびに中和反応する際発生する熱量を、該反応管入口お
よび出口の温度差から算出することにより、試料溶液の
アルカリまたは酸濃度を測定する連続的アルカリまたは
酸濃度測定方法において、管径が6〜8mmφでかつ管径
に対する長さの比が30〜200である反応管の下部に設け
られた試料溶液入口と試薬ガス入口より、前記反応管内
での流速が試料溶液で0.25〜35.3cm/min、試薬ガスで6.
3〜884cm/minであるように試料溶液と試薬ガスとをそれ
ぞれ導入して、該反応管の反応帯域下部で試料溶液と試
薬ガスとからそれぞれ試料溶液層と試薬ガス層とを交互
に形成させながら、該反応管内を上昇させて、試料ガス
の試料溶液への溶解ならびに中和反応を行わしめること
を特徴とする試料溶液のアルカリまたは酸濃度測定方法
に関する。
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
以下、この発明に使用する装置の一例を示す図面を参考
にしながら、この発明を詳しく説明する。
第1図は、連続式アルカリまたは酸濃度測定装置の一例
を示すフロー図である。図中1は、試料溶液を一定流量
流すための定量装置であり、定量ポンプなどが使用でき
る。2は、試薬ガスを一定流量流すための定量装置であ
り、減圧弁17、流量計18などから構成される。温度調節
部3は、試料溶液を予め温度調節するもので、細管をコ
イル状にしたものを箱型槽19内に配置し、注入口20より
熱媒(例えば水)で箱型槽19を満たすことができる熱交
換器など、通常知られている熱交換器が使用できる。予
め温度調節部3で温度調節され、定量装置1を出た試料
溶液ならびに定量装置2を出た試薬ガスは、各々温度を
同一とするため恒温槽4(例えば、内部の空気を必要な
場合加熱または冷却し、加熱または冷却した空気を循環
して槽内の温度を均一かつ一定に保つ装置)にそれぞれ
導入される。恒温槽4内で同一温度に温度調節された試
料溶液および試薬ガスは、反応部5にそれぞれ導入され
る。第2図に反応部5の拡大縦断面正面略図を示す。第
2図において、恒温槽4内で一方の細管をコイル状にし
たものを通り、温度調節された試料溶液は試料溶液入口
7より入り、反応前温度検出器8で温度を測定され、試
料ガスと接触し、試料溶液層と試薬ガス層とを交互に形
成しながら反応管9に至る。一方、恒温槽4内でもう一
方の細管をコイル状にしたものを通り、温度調節された
試料ガスは試薬ガス入口10より入り、試料溶液と接触
し、試料溶液層と試薬ガス層とを交互に形成しながら反
応管9に至る。反応管9内の反応帯域下部では、試料溶
液層と試薬ガス層とが交互に形成されながら反応管9内
の反応帯域を上昇し、試料ガスの一部が試料溶液に溶解
し、直ちに中和反応が行われ、試料溶液層および試料ガ
ス層の温度は上昇する。反応後の余剰の試薬ガスおよび
試料溶液は、気液混合状態となり反応管9内上部へ上昇
し、反応管9上部に取りつけられた反応後の温度検出器
11で温度を測定され、反応管上部出口12に送出される。
反応管上部出口12より送出された気液混合物は、気液分
離部6で余剰の試薬ガスと反応済試料溶液とに分離し、
試薬ガスは気液分離部上部出口13へ、反応済試料溶液は
気液分離部下部出口14へそれぞれ排出される。このよう
にして、試薬ガスの試料溶液との接触前後の温度を温度
検出器8および11で測定し、温度差測定器15で差動的に
取り出す。また、この温度差から予めアルカリまたは酸
濃度で校正された目盛16を付しておくことにより、試料
溶液中のアルカリまたは酸濃度を直接目視することがで
きる。
なお、第1図において、周囲温度の影響を受けないよう
に反応部5および気液分離部6は恒温槽4に収納してお
り、第2図においても、反応部5は、さらに、例えば発
砲スチレン、ウレタンフォームなどの断熱材で覆った構
造とする。
また、第1図においては試料溶液の温度調節を定量装置
1を使用する前に予め行うとしているが、定量装置1の
使用に支障がなければ、定量装置1を使用後に温度調節
を箱型槽19で行っても良い。その場合には箱型槽19を恒
温槽4内に収納しても良いし、恒温槽4の外側に設置し
ても良い。
この発明方法によって濃度を測定できる試料溶液として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウ
ム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸バリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア、有
機塩基などの一種またはそれ以上を含有するアルカリ性
溶液、塩酸、硫酸、硝酸、有機酸などの一種またはそれ
以上を含有する酸性溶液などが挙げられる。
試薬ガスの試料溶液への溶解ならびに中和反応を反応帯
域内で完結させるためには、前記反応帯域下部で交互に
形成開始させる試料溶液層および試薬ガス層は、それぞ
れ0.02〜4mmおよび0.01〜2mmの薄膜層であることが望ま
しい。
なお、試料溶液および試薬ガスの反応帯域でのそれぞれ
の流速が、この反応帯域下部における上記試料溶液薄膜
層と試薬ガス薄膜層との交互の形成のために重要な因子
となることは言うまでもない。
また、試薬ガスの流量は、理論上は当量以上で良いわけ
であるが、反応帯域下部で上記試料溶液薄膜層と試薬ガ
ス薄膜層をそれぞれ交互に形成させながら反応帯域を上
昇させ反応を完結させるため、当量の0.7〜4.5倍、好ま
しくは当量の0.8〜4.0倍の流量が選定される。さらに説
明を加えれば、試薬ガスの試料溶液への溶解ならびに中
和反応を、反応帯域下部で試薬ガス薄膜層と試料溶液薄
膜層とを交互に形成させながら反応帯域内で完結させる
ためには、設定された試料溶液および試薬ガスの供給量
に応じて反応管9は適切な管径を用いる必要があり、ま
た、反応管9は試料溶液中の濃度変動を早く検出するた
めに一定の容積が必要である。従って、反応管9の管径
を選定すれば、おのずから反応管9の長さは決定され
る。例えば、反応管9の管径を小さくし細長いチューブ
にした場合は、試薬ガス層と試料溶液層が交互に形成さ
れるものの薄膜層にならず、反応が不完全のまま反応管
9から排出され、温度検出は不安定である。逆に、反応
管9の管径を大きくし短い反応管にした場合は、反応帯
域下部において試薬ガスが試料溶液中でバブリングさ
れ、反応が進み、二次反応(例えば、水酸化ナトリウム
溶液の場合は炭酸ナトリウムが重炭酸ナトリウムに変化
するなど)が起き易く、試薬ガスが更に余剰に必要とな
るのである。なお、この際試料溶液の供給が中断した場
合、反応管9に液溜りができ、更に二次反応を受け易
く、水酸化ナトリウム溶液の場合は、析出物(重炭酸ナ
トリウムの結晶)により反応管9が閉塞し、測定に支障
を生じることがあるので注意を要する。
以上説明した如く、この発明の方法における反応管9内
での試料溶液の流速は、0.25〜35.3cm/min、好ましくは
0.85〜4.50cm/min、そして試薬ガスの流速は、6.3〜884
cm/min、好ましくは28〜176cm/minであることが望まし
い。
また、反応管9の管径は、4〜15mmФ、好ましくは6〜
8mmФであることが望ましく、さらに、この反応管9の
管径に対する長さの比は、30〜200、好ましくは35〜60
であることが望ましい。
それ故、この発明の方法における試料溶液の供給量は、
2〜20ml/min、好ましくは3〜9ml/min、そして試薬ガ
スの供給量は、50〜500Nml/min、好ましくは100〜350Nm
inであることが望ましい。
また、試薬ガスは高純度であることが望ましいが、不活
性ガスで希釈されたものも使用できる。しかし、純度が
低すぎると反応後の試料溶液薄膜層と試薬ガス薄膜層と
に温度差が生じ、温度検出が不安定となり、測定感度の
低下が起こるため低純度ガスを使用する場合は注意を要
する。
試薬ガスとしては、炭酸ガス、塩化水素ガス、亜硫酸ガ
ス、酸化窒素ガスなどの酸性ガス、またはアンモニア、
メチルアミンなどのアルカリ性ガスなどが挙げられる。
これら試薬ガスは、被測定溶液中の濃度を測定すべき目
的成分に応じて適宜選択する必要がある。好ましい態様
である酸性試薬ガスによるアルカリ性試料溶液中のアリ
カリ濃度の測定において、例えば、水酸化ナトリウムと
炭酸ナトリウムが共存するアルカリ性水溶液系で、水酸
化ナトリウムの濃度のみを測定する場合は、試薬ガスと
しては、弱酸性ガスなどが好ましく、塩化水素ガスなど
強酸性ガスを使用すると炭酸ナトリウムとも反応するた
め正確な測定は不可能となる。
試薬ガスおよび試料溶液の供給温度は、中和反応が速や
かに起こる温度であれば問題がないが、温度調節の容易
さを考慮すると、室温付近が望ましい。また、これらの
供給温度に差がある場合は、反応前後の温度差が小さく
なり、測定感度が低下することがあるので、試薬ガスお
よび試料溶液の供給温度は予め同一にすることが好まし
い。温度の検出には、通常抵抗式温度計が使用される
が、熱電対素子あるいはサーミスター素子などを使用す
ることができる。また、温度差を得る手段としては、第
1図では差動的抵抗式温度計を使用しているが、他の方
法、例えば、各熱電対の電位差を増幅後、減算機で温度
差を得ることもできる。熱電対としては、銅−コンスタ
ンタン、クロメル−アルメル、鉄−コンスタンタンなど
の公知の熱電対を使用することができる。
なお、温度差測定器15により差動的に取り出された反応
管9の入口および出口の温度差から試料溶液のアルカリ
または酸濃度へ換算するには、この発明の方法によって
濃度を測定できる試料溶液と、それに対しこの発明の方
法によって用いられる試薬ガスとの全組み合わせについ
て、予め、数種類のアルカリまたは酸濃度既知の試料溶
液を使ってこの発明の方法によって反応管入口および出
口の温度差を測定し、この温度差と試料溶液のアルカリ
または酸濃度との関係を求めておけば良い。
以上詳述したように、この発明では試料溶液および試薬
ガスを、反応管下部で試料溶液薄膜層と試薬ガス薄膜層
とを交互に形成させながら反応管内を上昇させて反応さ
せ、未反応の試薬ガスと反応済試料溶液とを気液混合状
態で反応管より排出させるように導入するために、試料
溶液中の二次反応が抑制でき、従って試料溶液中の反応
生成物による反応管の閉塞が防止でき、試料溶液のアル
カリまたは酸濃度を精度良く連続的に測定することがで
きる。
しかも、周知のタイトレーターなどに比較して安価で、
操作原理が簡単、試薬の調合が不要であるなど種々の利
点があり、特に反応管の閉塞が起こらないので連続分析
法に適している。
また、この発明で得られた検出値をアルカリまたは酸濃
度調節用弁の開閉作動に利用すれば、該アルカリまたは
酸濃度を常に特定範囲内に自動的に保持することができ
る。さらに、この発明方法は、前記の中和反応だけでな
く、他の発熱反応または吸熱反応である特にガスと溶液
または液体との反応の測定にも広く利用可能である。
〔実施例および比較例〕
次に、実施例および比較例を挙げて、この発明を具体的
に説明する。
実施例1 11−シアノウンデカン酸を水酸化ナトリウムで加水分解
し、ドデカン二酸−Na塩を生成する工程において、ドデ
カン二酸−Na塩反応槽の循環液中の水酸化ナトリウム濃
度を、工業分析装置として第1図の構成装置を使用し、
この発明の方法により連続分析した。循環液中のアルカ
リ水溶液にはドデカン二酸−Na塩および水酸化ナトリウ
ム(1.5〜3.5重量%)が共存しており、その下で水酸化
ナトリウム濃度のみを測定するために、試薬ガスとして
は炭酸ガスを用いた。この測定目的は水酸化ナトリウム
で11−シアノウンデカン酸を加水分解して生成したドデ
カン二酸−Na塩と共存する水酸化ナトリウムの濃度を1.
0〜2.0重量%の範囲内になるよう水酸化ナトリウムの供
給を調整することである。反応管(第2図)は8mmФ×3
00mm(材質はテフロン)とし、温度の検出には抵抗式温
度計(測温体)を使用し、目盛16への濃度目盛表示は温
度差測定器15により差動的に取り出された温度差を予め
水酸化ナトリウム濃度0〜5重量%に換算して目盛を付
すことにより実施した。試料溶液の流量は8.5ml/min、
炭酸ガス(純度99%)の流量は160Nml/minで測定した。
結果は、測定感度も良く、測定誤差は全水酸化ナトリウ
ム濃度目盛の2%以下で極めて精度が高かった。
また、1日に1回約1時間程度循環液中のアルカリ水溶
液の供給を停止したが、反応生成物の析出、固結による
反応管の閉塞のトラブルは全くなかった。
さらに、測定目的である水酸化ナトリウムの濃度を1.0
〜2.0重量%の範囲内になるよう水酸化ナトリウムの供
給を調整することもできた。
比較例1 反応管(第2図)を4mmФ×1000mm(材質はテフロン)
のものに変えた他は実施例1と同様に実施した。炭酸ガ
ス膜層と試料溶液膜層とが交互に形成されるが、循環液
中の水酸化ナトリウム濃度が高い(約3.5重量%)と、
反応が不完全なため反応前後の温度差変動が大きく、水
酸化ナトリウム濃度目盛指示計が大幅に変動した。
比較例2 反応管(第2図)を12mmФ×100mm(材質はテフロン)
のものに変えた他は実施例1と同様に実施した。反応管
下部の試料溶液中で炭酸ガスがバブリングし、反応はす
るが、水酸化ナトリウム濃度目盛指示計は実施例1より
小さい値を示した。そこで炭酸ガスの流量を160Nml/min
から660Nml/minに増加したところ、反応管下部における
試料溶液中での炭酸ガスのバブリングが激しくなった
が、実施例1と同じ水酸化ナトリウム濃度目盛指示を示
した。
引き続き炭酸ガスの流量を660Nml/minのままで、循環ア
ルカリ水溶液の供給を停止した後、1時間経って見ると
反応生成物が析出し、固結により反応管の閉塞トラブル
が生じた。
比較例3 希釈水8.5ml/minを試料溶液に加えた他は実施例1と同
様に実施した。反応前後の温度差が小さくなり、循環液
中の水酸化ナトリウム濃度変化に対し測定感度が低下し
た。
〔作用効果の説明〕
この発明の方法は、前述したように、試料溶液の供給が
中断された場合、反応帯域に試料溶液の液溜りができ、
反応生成物の析出・固結によって反応管の閉塞が起こ
り、試料溶液中のアルカリまたは酸濃度の連続測定に支
障をきたすなどの問題点があった従来公知の連続式アル
カリまたは酸濃度測定方法、また、試料溶液の供給が中
断された場合でも、試料溶液中のアルカリまたは酸濃度
の連続測定には支障はないが、試料溶液を水性媒体と共
に反応帯域に供給するため試料溶液中のアルカリまたは
酸の濃度変化に対する測定感度が低下するという問題点
があった同じく従来公知の前記連続式アルカリまたは酸
濃度測定方法の改良法に対して、試料溶液の供給が中断
しても、反応帯域に試料溶液が溜まることがないので反
応生成物の析出・固結による反応管の閉塞を防止でき、
また、試料溶液中に水性媒体を供給することもないので
測定感度の低下も防止でき、しかも、酸性ガスまたはア
ルカリ性ガスの使用量を大幅に節減できる連続式アルカ
リまたは酸濃度測定方法を提供し得る効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に使用する連続式アルカリまたは酸
濃度測定装置の一例を示すフロー図である。第2図は、
第1図における反応部5の拡大縦断正面略図である。 1;定量装置、2;定量装置、3;温度調節部、4;恒温槽、5;
反応部、6;気液分離部、7;試料溶液入口、8;反応前温度
検出器、9;反応管、10;試薬ガス入口、11;反応後温度検
出器、12;反応管上部出口、13;気液分離部上部出口、1
4;気液分離部下部出口、15;温度差測定器、16;目盛、1
7;減圧弁、18;流量計、19;箱型槽、20;、熱媒注入口、2
1;熱媒排出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 勝雄 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 審査官 桜井 康平

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料溶液と、その試料溶液を中和するため
    の、そして、その試料溶液に対して過剰量の試薬ガスと
    を、断熱材で覆われた垂直な反応管にそれぞれ一定量で
    連続的に供給し、試薬ガスが試料溶液に溶解ならびに中
    和反応する際発生する熱量を、該反応管入口および出口
    の温度差から算出することにより、試料溶液のアルカリ
    または酸濃度を測定する連続的アルカリまたは酸濃度測
    定方法において、管径が6〜8mmφでかつ管径に対する
    長さの比が30〜200である反応管の下部に設けられた試
    料溶液入口と試薬ガス入口より、前記反応管内での流速
    が試料溶液で0.25〜35.3cm/min、試薬ガスで6.3〜884cm
    /minであるように試料溶液と試薬ガスとをそれぞれ導入
    して、該反応管の反応帯域下部で試料溶液と試薬ガスと
    からそれぞれ試料溶液層と試薬ガス層とを交互に形成さ
    せながら、該反応管内を上昇させて、試料ガスの試料溶
    液への溶解ならびに中和反応を行わしめることを特徴と
    する試料溶液のアルカリまたは酸濃度測定方法。
JP4214288A 1988-02-26 1988-02-26 連続式アルカリまたは酸濃度測定方法 Expired - Lifetime JPH06103281B2 (ja)

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