JPH06103793B2 - 内層用回路板の銅回路の処理方法 - Google Patents
内層用回路板の銅回路の処理方法Info
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- JPH06103793B2 JPH06103793B2 JP31054490A JP31054490A JPH06103793B2 JP H06103793 B2 JPH06103793 B2 JP H06103793B2 JP 31054490 A JP31054490 A JP 31054490A JP 31054490 A JP31054490 A JP 31054490A JP H06103793 B2 JPH06103793 B2 JP H06103793B2
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Landscapes
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、多層プリント配線板の製造に使用される内層
用回路板の銅回路の処理方法に関するものである。
用回路板の銅回路の処理方法に関するものである。
多層プリント配線板は、片面乃至両面に銅箔等で回路を
形成した内層用回路板にプリプレグを介して外層用回路
板もしくは銅箔を重ね、これを加熱加圧成形して内層用
回路板と外層用回路板もしくは銅箔とを積層することに
よって、製造されるのが一般的である。 この多層プリント配線板にあっては、内層用回路板に形
成した銅の回路と外層用回路板もしくは銅箔を積層させ
るプリプレグの樹脂との接着性を確保することが必要で
ある。特に内層用回路板の回路を電解銅箔によって形成
する場合、銅箔の片面は粗面に形成されるが他の片面は
平滑面に形成されており、内層用回路板の製造に際して
は粗面で銅箔を接着させているために、内層用回路板の
銅回路の表面は銅箔の平滑面となり、銅回路とプリプレ
グの樹脂との接着性は非常に低くなるものであって、接
着性を高める工夫が必要となるのである。 そこで、従来から種々の方法で銅の回路と樹脂との接着
性を高めることが検討されており、例えば銅回路の表面
に銅酸化物を形成して接着性を高めることが一般になさ
れている。銅を酸化処理して得られる銅酸化物には表面
に微細な突起が形成されることになり、この突起によっ
て銅の回路の表面を粗面化して接着性を高めることがで
きるのである。そしてこの銅回路の表面に銅酸化物を形
成する方法としては、過硫酸カリウムを含むアルカリ水
溶液、あるいは亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶
液などを用いて処理することによっておこなうことが一
般的である。しかしながら、銅酸化物、特に酸化第二銅
は酸に溶解し易いために、多層プリント配線板にスルー
ホールをドリル加工した後にスルーホールメッキをする
際に化学メッキ液や電気メッキ液に浸漬すると、スルー
ホールの内周に露出する銅回路の断面部分の銅酸化物層
がメッキ液の酸(塩酸等)に溶解し、スルーホールの内
周から銅回路と樹脂との界面を酸が浸入する溶解侵食が
発生するいわゆるハロー現象が起こり易くなり、多層プ
リント配線板の信頼性が低下するおそれがある。 そこで本出願人は従前に特願平2-69363号(特公平05-68
113号)等において、発生期の水素による還元処理の方
法を提案した。すなわち、酸化処理して内層用回路板の
銅回路の表面に銅酸化物を形成した後に、銅回路の表面
に銅酸化物よりもイオン化し易いZn(亜鉛)粉末をコー
ティングし、次いで酸で処理してZnを溶解させると同時
にこの際に発生する発生期の水素によって、表面の微細
な凹凸を残したまま銅酸化物を強力に還元させ、銅酸化
物を酸に溶解しにくい酸化第一銅あるいは金属銅にする
のである。そしてこのように還元処理したのち、アルカ
リ等で中和処理し、さらに水洗して酸を洗い流し、内層
用回路板を多層プリント配線板への成形に用いることが
できる。
形成した内層用回路板にプリプレグを介して外層用回路
板もしくは銅箔を重ね、これを加熱加圧成形して内層用
回路板と外層用回路板もしくは銅箔とを積層することに
よって、製造されるのが一般的である。 この多層プリント配線板にあっては、内層用回路板に形
成した銅の回路と外層用回路板もしくは銅箔を積層させ
るプリプレグの樹脂との接着性を確保することが必要で
ある。特に内層用回路板の回路を電解銅箔によって形成
する場合、銅箔の片面は粗面に形成されるが他の片面は
平滑面に形成されており、内層用回路板の製造に際して
は粗面で銅箔を接着させているために、内層用回路板の
銅回路の表面は銅箔の平滑面となり、銅回路とプリプレ
グの樹脂との接着性は非常に低くなるものであって、接
着性を高める工夫が必要となるのである。 そこで、従来から種々の方法で銅の回路と樹脂との接着
性を高めることが検討されており、例えば銅回路の表面
に銅酸化物を形成して接着性を高めることが一般になさ
れている。銅を酸化処理して得られる銅酸化物には表面
に微細な突起が形成されることになり、この突起によっ
て銅の回路の表面を粗面化して接着性を高めることがで
きるのである。そしてこの銅回路の表面に銅酸化物を形
成する方法としては、過硫酸カリウムを含むアルカリ水
溶液、あるいは亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶
液などを用いて処理することによっておこなうことが一
般的である。しかしながら、銅酸化物、特に酸化第二銅
は酸に溶解し易いために、多層プリント配線板にスルー
ホールをドリル加工した後にスルーホールメッキをする
際に化学メッキ液や電気メッキ液に浸漬すると、スルー
ホールの内周に露出する銅回路の断面部分の銅酸化物層
がメッキ液の酸(塩酸等)に溶解し、スルーホールの内
周から銅回路と樹脂との界面を酸が浸入する溶解侵食が
発生するいわゆるハロー現象が起こり易くなり、多層プ
リント配線板の信頼性が低下するおそれがある。 そこで本出願人は従前に特願平2-69363号(特公平05-68
113号)等において、発生期の水素による還元処理の方
法を提案した。すなわち、酸化処理して内層用回路板の
銅回路の表面に銅酸化物を形成した後に、銅回路の表面
に銅酸化物よりもイオン化し易いZn(亜鉛)粉末をコー
ティングし、次いで酸で処理してZnを溶解させると同時
にこの際に発生する発生期の水素によって、表面の微細
な凹凸を残したまま銅酸化物を強力に還元させ、銅酸化
物を酸に溶解しにくい酸化第一銅あるいは金属銅にする
のである。そしてこのように還元処理したのち、アルカ
リ等で中和処理し、さらに水洗して酸を洗い流し、内層
用回路板を多層プリント配線板への成形に用いることが
できる。
上記のように銅酸化物を還元処理した後に水洗して酸を
洗い流す前に中和処理するのは、水洗する際に銅酸化物
を還元させて形成されている銅の凹凸が酸の作用で洗浄
水中に溶解してしまい、凹凸が小さくなることを防ぐた
めである。しかし銅酸化物を還元処理した後、中和処理
するまでの間の内層用回路板が置かれる雰囲気の条件に
よっては、銅回路の還元処理した皮膜表面が酸で部分的
に溶解されたりして、銅回路の表面に色むらが発生し、
ユーザーから苦情が寄せられる原因となっていた。 本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、銅回路
の表面に色むらが発生することを防ぐことができる内層
用回路板の銅回路の処理方法を提供することを目的とす
るものである。
洗い流す前に中和処理するのは、水洗する際に銅酸化物
を還元させて形成されている銅の凹凸が酸の作用で洗浄
水中に溶解してしまい、凹凸が小さくなることを防ぐた
めである。しかし銅酸化物を還元処理した後、中和処理
するまでの間の内層用回路板が置かれる雰囲気の条件に
よっては、銅回路の還元処理した皮膜表面が酸で部分的
に溶解されたりして、銅回路の表面に色むらが発生し、
ユーザーから苦情が寄せられる原因となっていた。 本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、銅回路
の表面に色むらが発生することを防ぐことができる内層
用回路板の銅回路の処理方法を提供することを目的とす
るものである。
本発明に係る内層用回路板の銅回路の処理方法は、内層
用回路板に設けた銅の回路を酸化処理して回路の表面に
銅酸化物を形成し、次いで銅酸化物の表面にZn末をコー
ティングした後、酸でZnを溶解させると同時にこの際に
発生する発生期の水素で銅酸化物を還元させ、次に銅の
回路の表面をアルカリで中和処理することにより銅回路
を処理するにあたって、還元処理したのち中和処理をお
こなうまでの間に内層用回路板が置かれる雰囲気条件を
60℃×1分以下に設定することを特徴とするものであ
る。 また、還元処理したのち中和処理するまでの内層用回路
板の表面温度を50℃以下に設定することを特徴とするも
のである。 以下本発明を詳細に説明する。 内層用回路板としては、銅箔を張った銅張ガラスエポキ
シ樹脂積層板、銅張ガラスポリイミド樹脂積層板などの
銅箔をエッチング処理等することによって、片面もしく
は両面に銅の回路を設けて形成したものを使用すること
ができるが、その他、積層板に化学メッキや電気メッキ
で銅の回路を片面もしくは両面に形成したものなどを使
用することもできる。そしてまずこの内層用回路板の表
面を粗面化処理するのが好ましい。粗面化処理は、バフ
研摩、ソフトエッチング等による化学薬品処理、電解処
理、液体ホーニング等によっておこなうことができる。
銅箔として両面が粗面に予め形成されたものを用いる場
合には、このような粗面化処理は省略することができ
る。 次に、この内層用回路板の銅回路の表面を酸化処理す
る。酸化処理は、過硫酸カリウムを含むアルカリ水溶液
や、亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶液など、酸
化剤を含むアルカリ水溶液を用いて処理することによっ
ておこなうことができる。このように酸化処理すること
によって銅回路の表面に銅酸化物を形成することができ
るものであり、銅酸化物は主として酸化第二銅(CuO)
によって形成される。そしてこの酸化処理によって銅回
路の表面には微細な突起が生成され、銅回路の表面に凹
凸を形成して粗面化することができるのである。 このようにして内層用回路板の銅回路の表面に銅酸化物
を形成させた後に、銅酸化物に発生期の水素を作用さ
せ、その強力な還元作用で銅酸化物をその表面の凹凸を
残したまま酸化第一銅あるいは金属銅に還元させるもの
である。このように還元処理するにあたって、まず銅酸
化物(主としてCuO)よりもイオン化し易いZnの粉末を
銅回路の銅酸化物の表面に付着させてコーティングす
る。このコーティングをおこなうためには、例えば水に
Zn末を分散させた液を用い、この液に内層用回路板を浸
漬したり、内層用回路板にこの液をスプレーしたりして
おこなうことができる。 上記のようにして銅回路の酸化物層の表面にZn粉末を付
着させてコーティングした後に、Zn末を酸で銅酸化物の
表面から溶解させる。Zn末を溶解させる酸は特に限定さ
れるものではないが、銅酸化物の溶解と還元速度の点か
ら、酸化力の低い硫酸や塩酸などの水溶液が好ましい。
また酸でZn末を溶解させるにあたっては、酸の浴に内層
用回路板を浸漬したり、内層用回路板に酸をスプレーし
たりすることによっておこなうことができる。このよう
に酸でZn末を溶解させると、このZnは銅酸化物よりもイ
オン化し易いために銅酸化物より優先的に陽イオンの状
態で溶解される。このようにZnが酸に溶解される際に水
素が発生し、この水素で銅回路の銅酸化物に還元作用が
働き、銅酸化物中の酸化第二銅(CuO)を酸化第一銅(C
u2O)や金属銅(Cu)に還元させることができる。特
に、Znが酸の水溶液に溶解する際に生成される水素の発
生直後の状態、すなわち発生期の水素は極めて反応性に
富み、還元作用が非常に高いものであり、しかもこの発
生期の水素は銅酸化物の表面に直接作用するために、銅
酸化物を強力に還元させることができる。このように銅
回路の表面に形成した銅酸化物を還元させることによっ
て、銅酸化物を酸に溶解しにくいものにすることができ
るものであり、酸に溶解することによって発生するハロ
ー現象を防ぐことが可能になるのである。ここで、上記
のように酸を作用させる際に銅回路の表面に形成した銅
酸化物が酸に溶解されると、銅の酸化で形成された凹凸
粗面が消失されてしまうおそれがあるが、銅酸化物の表
面には銅酸化物よりも優先して酸に溶解されるZn末がコ
ーティングされているために、このZn末で銅酸化物を酸
から保護しながら還元させることができ、銅の酸化で形
成される凹凸粗面を保持しつつ銅酸化物を酸に溶解しに
くい状態に還元することができるものである。またZn末
が酸に溶解する際に発生する水素などのガスが銅酸化物
の表面を包むために、このガスによっても銅酸化物を酸
から保護することができる。 このようにして酸で処理して還元処理をおこなった後
に、直ちに水洗して酸を洗い流すと、銅酸化物の還元し
た表面に形成されている銅の凹凸が洗浄水中に溶解して
しまうおそれがある。これは、水洗の際に還元処理面で
硫酸等の酸と水の濃淡電池のような現象が起こり、銅が
洗浄水に溶解していくものと推定される。そこで酸で処
理して還元した後に水で物理的に酸を洗い流すという遅
い方法ではなく、酸を中和処理するという化学的な方法
で瞬時に除去することによって、濃淡電池が生じて銅が
溶解することを防ぐようにする必要があり、この中和は
アルカリ、特に強アルカリを用いておこなうのが好まし
い。すなわち、酸で上記のように処理した内層用回路板
を強アルカリの溶液に浸漬したり、内層用回路板に強ア
ルカリの溶液をスプレーしたりしておこなうものであ
る。この強アルカリとしてはpH12以上の水溶液を用いる
のが好ましく、また水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
などの水酸基を含む水溶液を用いるのが好ましい。 ここで上記のように、内層回路板を酸で還元処理をした
のち、中和処理をおこなうまでの間に内層用回路板が置
かれる室内雰囲気条件を、本発明では60℃×1分以下に
設定するものである。ここで、60℃×1分以下の雰囲気
条件とは、還元処理や中和処理がおこなわれる室内の雰
囲気温度が60℃であればこの雰囲気にさらす時間を1分
以内に、30℃であれば2分以内に、というように雰囲気
温度とその雰囲気温度にさらす時間との積で規定される
条件であり、雰囲気温度は60℃を超えないのが一般的に
好ましい。またこのとき、この雰囲気に内層回路板がさ
らされる結果、内層回路板の表面温度が50℃を超えるこ
とがないようにする必要もある。内層回路板を酸で還元
処理をしたのち、中和処理をおこなうまでの間に内層用
回路板が置かれる室内雰囲気条件が60℃×1分を超える
ものであると、また内層用回路板の表面温度が50℃を超
えるものであると、還元処理をおこなう際に内層回路板
に付着している酸で銅回路の表面の還元皮膜が溶解さ
れ、銅回路の表面に色むらが発生することになる。従っ
て本発明では、内層用回路板が置かれる室内雰囲気条件
を60℃×1分以下に設定し、また内層用回路板の表面温
度が50℃以下になるように設定することによって、中和
処理前に銅回路の表面の還元皮膜が酸で溶解され始める
活性点に至らないようにしているのである。 上記のようにして中和処理して内層用回路板の銅回路の
表面の酸を中和除去したのちに、直ちに水洗や湯洗等し
て乾燥し、あとはこの内層用回路板を用いて、通常の工
程で多層プリント配線板を製造することができる。すな
わち、この内層用回路板にプリプレグを介して外層用回
路板(あるいは他の内層用回路板)やもしくは銅箔を重
ね、これを加熱加圧して積層成形することによってプリ
プレグをボンディング層として多層に積層し、さらにス
ルーホールをドリル加工して設けると共に化学メッキ等
によってスルーホールメッキを施し、さらにエッチング
等の処理をして外層回路を形成することによって、多層
プリント配線板を製造することができる。
用回路板に設けた銅の回路を酸化処理して回路の表面に
銅酸化物を形成し、次いで銅酸化物の表面にZn末をコー
ティングした後、酸でZnを溶解させると同時にこの際に
発生する発生期の水素で銅酸化物を還元させ、次に銅の
回路の表面をアルカリで中和処理することにより銅回路
を処理するにあたって、還元処理したのち中和処理をお
こなうまでの間に内層用回路板が置かれる雰囲気条件を
60℃×1分以下に設定することを特徴とするものであ
る。 また、還元処理したのち中和処理するまでの内層用回路
板の表面温度を50℃以下に設定することを特徴とするも
のである。 以下本発明を詳細に説明する。 内層用回路板としては、銅箔を張った銅張ガラスエポキ
シ樹脂積層板、銅張ガラスポリイミド樹脂積層板などの
銅箔をエッチング処理等することによって、片面もしく
は両面に銅の回路を設けて形成したものを使用すること
ができるが、その他、積層板に化学メッキや電気メッキ
で銅の回路を片面もしくは両面に形成したものなどを使
用することもできる。そしてまずこの内層用回路板の表
面を粗面化処理するのが好ましい。粗面化処理は、バフ
研摩、ソフトエッチング等による化学薬品処理、電解処
理、液体ホーニング等によっておこなうことができる。
銅箔として両面が粗面に予め形成されたものを用いる場
合には、このような粗面化処理は省略することができ
る。 次に、この内層用回路板の銅回路の表面を酸化処理す
る。酸化処理は、過硫酸カリウムを含むアルカリ水溶液
や、亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶液など、酸
化剤を含むアルカリ水溶液を用いて処理することによっ
ておこなうことができる。このように酸化処理すること
によって銅回路の表面に銅酸化物を形成することができ
るものであり、銅酸化物は主として酸化第二銅(CuO)
によって形成される。そしてこの酸化処理によって銅回
路の表面には微細な突起が生成され、銅回路の表面に凹
凸を形成して粗面化することができるのである。 このようにして内層用回路板の銅回路の表面に銅酸化物
を形成させた後に、銅酸化物に発生期の水素を作用さ
せ、その強力な還元作用で銅酸化物をその表面の凹凸を
残したまま酸化第一銅あるいは金属銅に還元させるもの
である。このように還元処理するにあたって、まず銅酸
化物(主としてCuO)よりもイオン化し易いZnの粉末を
銅回路の銅酸化物の表面に付着させてコーティングす
る。このコーティングをおこなうためには、例えば水に
Zn末を分散させた液を用い、この液に内層用回路板を浸
漬したり、内層用回路板にこの液をスプレーしたりして
おこなうことができる。 上記のようにして銅回路の酸化物層の表面にZn粉末を付
着させてコーティングした後に、Zn末を酸で銅酸化物の
表面から溶解させる。Zn末を溶解させる酸は特に限定さ
れるものではないが、銅酸化物の溶解と還元速度の点か
ら、酸化力の低い硫酸や塩酸などの水溶液が好ましい。
また酸でZn末を溶解させるにあたっては、酸の浴に内層
用回路板を浸漬したり、内層用回路板に酸をスプレーし
たりすることによっておこなうことができる。このよう
に酸でZn末を溶解させると、このZnは銅酸化物よりもイ
オン化し易いために銅酸化物より優先的に陽イオンの状
態で溶解される。このようにZnが酸に溶解される際に水
素が発生し、この水素で銅回路の銅酸化物に還元作用が
働き、銅酸化物中の酸化第二銅(CuO)を酸化第一銅(C
u2O)や金属銅(Cu)に還元させることができる。特
に、Znが酸の水溶液に溶解する際に生成される水素の発
生直後の状態、すなわち発生期の水素は極めて反応性に
富み、還元作用が非常に高いものであり、しかもこの発
生期の水素は銅酸化物の表面に直接作用するために、銅
酸化物を強力に還元させることができる。このように銅
回路の表面に形成した銅酸化物を還元させることによっ
て、銅酸化物を酸に溶解しにくいものにすることができ
るものであり、酸に溶解することによって発生するハロ
ー現象を防ぐことが可能になるのである。ここで、上記
のように酸を作用させる際に銅回路の表面に形成した銅
酸化物が酸に溶解されると、銅の酸化で形成された凹凸
粗面が消失されてしまうおそれがあるが、銅酸化物の表
面には銅酸化物よりも優先して酸に溶解されるZn末がコ
ーティングされているために、このZn末で銅酸化物を酸
から保護しながら還元させることができ、銅の酸化で形
成される凹凸粗面を保持しつつ銅酸化物を酸に溶解しに
くい状態に還元することができるものである。またZn末
が酸に溶解する際に発生する水素などのガスが銅酸化物
の表面を包むために、このガスによっても銅酸化物を酸
から保護することができる。 このようにして酸で処理して還元処理をおこなった後
に、直ちに水洗して酸を洗い流すと、銅酸化物の還元し
た表面に形成されている銅の凹凸が洗浄水中に溶解して
しまうおそれがある。これは、水洗の際に還元処理面で
硫酸等の酸と水の濃淡電池のような現象が起こり、銅が
洗浄水に溶解していくものと推定される。そこで酸で処
理して還元した後に水で物理的に酸を洗い流すという遅
い方法ではなく、酸を中和処理するという化学的な方法
で瞬時に除去することによって、濃淡電池が生じて銅が
溶解することを防ぐようにする必要があり、この中和は
アルカリ、特に強アルカリを用いておこなうのが好まし
い。すなわち、酸で上記のように処理した内層用回路板
を強アルカリの溶液に浸漬したり、内層用回路板に強ア
ルカリの溶液をスプレーしたりしておこなうものであ
る。この強アルカリとしてはpH12以上の水溶液を用いる
のが好ましく、また水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
などの水酸基を含む水溶液を用いるのが好ましい。 ここで上記のように、内層回路板を酸で還元処理をした
のち、中和処理をおこなうまでの間に内層用回路板が置
かれる室内雰囲気条件を、本発明では60℃×1分以下に
設定するものである。ここで、60℃×1分以下の雰囲気
条件とは、還元処理や中和処理がおこなわれる室内の雰
囲気温度が60℃であればこの雰囲気にさらす時間を1分
以内に、30℃であれば2分以内に、というように雰囲気
温度とその雰囲気温度にさらす時間との積で規定される
条件であり、雰囲気温度は60℃を超えないのが一般的に
好ましい。またこのとき、この雰囲気に内層回路板がさ
らされる結果、内層回路板の表面温度が50℃を超えるこ
とがないようにする必要もある。内層回路板を酸で還元
処理をしたのち、中和処理をおこなうまでの間に内層用
回路板が置かれる室内雰囲気条件が60℃×1分を超える
ものであると、また内層用回路板の表面温度が50℃を超
えるものであると、還元処理をおこなう際に内層回路板
に付着している酸で銅回路の表面の還元皮膜が溶解さ
れ、銅回路の表面に色むらが発生することになる。従っ
て本発明では、内層用回路板が置かれる室内雰囲気条件
を60℃×1分以下に設定し、また内層用回路板の表面温
度が50℃以下になるように設定することによって、中和
処理前に銅回路の表面の還元皮膜が酸で溶解され始める
活性点に至らないようにしているのである。 上記のようにして中和処理して内層用回路板の銅回路の
表面の酸を中和除去したのちに、直ちに水洗や湯洗等し
て乾燥し、あとはこの内層用回路板を用いて、通常の工
程で多層プリント配線板を製造することができる。すな
わち、この内層用回路板にプリプレグを介して外層用回
路板(あるいは他の内層用回路板)やもしくは銅箔を重
ね、これを加熱加圧して積層成形することによってプリ
プレグをボンディング層として多層に積層し、さらにス
ルーホールをドリル加工して設けると共に化学メッキ等
によってスルーホールメッキを施し、さらにエッチング
等の処理をして外層回路を形成することによって、多層
プリント配線板を製造することができる。
次に本発明を実施例によって説明する。 実施例1 両面に35μ厚の銅箔を張って形成した厚み1.0mmのガ
ラス布基材エポキシ樹脂積層板を用いて内層用回路板を
作成し、内層用回路板の銅回路の表面をバフ研摩して粗
面化処理した。 次に、 K2S2O8 …15g/ NaOH …50g/ の組成の過硫酸カリウム浴を60℃に調整し、この酸化処
理浴に内層用回路板を3分間浸漬して銅回路の表面に酸
化処理した。 次に、水1リットルに粒子径が5μmの亜鉛粉末を10
g分散させた浴を90℃に加温し、この浴に内層用回路板
を3分間浸漬して銅回路の表面に亜鉛粉末を20g/bm2付
着量でコーティングした。 このように亜鉛粉末でコーティングをおこなった後
に、20%H2SO4水溶液中に内層用回路板を1分間浸漬し
て、銅回路表面の亜鉛を溶解除去した。この際に銅回路
の表面の銅酸化物は還元作用を受けた。 次に、この内層用回路板を40℃の室温雰囲気下に0.5
分間置き(このときの内層用回路板の表面の最高温度は
37℃)、NaOHを0.4重量%添加した強アルカリ水溶液(p
H13.1)中に内層用回路板を1分間浸漬して中和処理を
おこなった。 この後に、内層用回路板を流水で水洗して乾燥した。 そしてこのように処理した内層用回路板の両面に、ガラ
ス布基材にエポキシ樹脂を含浸乾燥して調製した厚み0.
1mmのプリプレグを三枚ずつ重ねると共に、さらにその
外側に厚み18μの銅箔を重ね、6.7×103パスカルに減圧
した雰囲気下で、170℃、40kgf/cm2、120分間の条件で
二次積層成形することによって多層板を得た。 実施例2 酸による還元処理をした後、内層用回路板を40℃の室温
雰囲気下に1.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は39℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 実施例3 酸による還元処理をした後、内層用回路板を50℃の室温
雰囲気下に1.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は48℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 比較例1 酸による還元処理をした後、内層用回路板を60℃の室温
雰囲気下に1.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は56℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 比較例2 酸による還元処理をした後、内層用回路板を40℃の室温
雰囲気下に2.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は40℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 上記実施例1〜3及び比較例1〜2において処理した内
層回路板の銅回路の表面を外観検査した。外観検査の結
果を次表に示す。 表の各実施例の結果にみられるように、還元処理したの
ち中和処理をおこなうまでの間に内層用回路板が置かれ
る雰囲気条件を60℃×1分以下に設定することによっ
て、外観不良が発生することを防ぐことができることが
確認される。
ラス布基材エポキシ樹脂積層板を用いて内層用回路板を
作成し、内層用回路板の銅回路の表面をバフ研摩して粗
面化処理した。 次に、 K2S2O8 …15g/ NaOH …50g/ の組成の過硫酸カリウム浴を60℃に調整し、この酸化処
理浴に内層用回路板を3分間浸漬して銅回路の表面に酸
化処理した。 次に、水1リットルに粒子径が5μmの亜鉛粉末を10
g分散させた浴を90℃に加温し、この浴に内層用回路板
を3分間浸漬して銅回路の表面に亜鉛粉末を20g/bm2付
着量でコーティングした。 このように亜鉛粉末でコーティングをおこなった後
に、20%H2SO4水溶液中に内層用回路板を1分間浸漬し
て、銅回路表面の亜鉛を溶解除去した。この際に銅回路
の表面の銅酸化物は還元作用を受けた。 次に、この内層用回路板を40℃の室温雰囲気下に0.5
分間置き(このときの内層用回路板の表面の最高温度は
37℃)、NaOHを0.4重量%添加した強アルカリ水溶液(p
H13.1)中に内層用回路板を1分間浸漬して中和処理を
おこなった。 この後に、内層用回路板を流水で水洗して乾燥した。 そしてこのように処理した内層用回路板の両面に、ガラ
ス布基材にエポキシ樹脂を含浸乾燥して調製した厚み0.
1mmのプリプレグを三枚ずつ重ねると共に、さらにその
外側に厚み18μの銅箔を重ね、6.7×103パスカルに減圧
した雰囲気下で、170℃、40kgf/cm2、120分間の条件で
二次積層成形することによって多層板を得た。 実施例2 酸による還元処理をした後、内層用回路板を40℃の室温
雰囲気下に1.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は39℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 実施例3 酸による還元処理をした後、内層用回路板を50℃の室温
雰囲気下に1.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は48℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 比較例1 酸による還元処理をした後、内層用回路板を60℃の室温
雰囲気下に1.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は56℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 比較例2 酸による還元処理をした後、内層用回路板を40℃の室温
雰囲気下に2.0分間置いた後に(このときの内層用回路
板の表面の最高温度は40℃)、中和処理をおこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 上記実施例1〜3及び比較例1〜2において処理した内
層回路板の銅回路の表面を外観検査した。外観検査の結
果を次表に示す。 表の各実施例の結果にみられるように、還元処理したの
ち中和処理をおこなうまでの間に内層用回路板が置かれ
る雰囲気条件を60℃×1分以下に設定することによっ
て、外観不良が発生することを防ぐことができることが
確認される。
上述のように本発明にあっては、還元処理したのち中和
処理をおこなうまでの間に内層用回路板が置かれる雰囲
気条件を60℃×1分以下に設定し、また還元処理したの
ち中和処理するまでのこの内層用回路板の表面温度を50
℃以下に設定するようにしたので、中和処理前に銅回路
の表面の還元皮膜が酸で溶解され始める活性点に至らな
いようにすることができ、銅回路の還元処理した皮膜表
面が酸で部分的に溶解されたりして、銅回路の表面に色
むらが発生することを防ぐことができるものである。
処理をおこなうまでの間に内層用回路板が置かれる雰囲
気条件を60℃×1分以下に設定し、また還元処理したの
ち中和処理するまでのこの内層用回路板の表面温度を50
℃以下に設定するようにしたので、中和処理前に銅回路
の表面の還元皮膜が酸で溶解され始める活性点に至らな
いようにすることができ、銅回路の還元処理した皮膜表
面が酸で部分的に溶解されたりして、銅回路の表面に色
むらが発生することを防ぐことができるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】内層用回路板に設けた銅の回路を酸化処理
して回路の表面に銅酸化物を形成し、次いで銅酸化物の
表面にZn末をコーティングした後、酸に浸漬してZn末を
溶解させると同時にこの際に発生する発生期の水素で銅
酸化物を還元させ、次に銅の回路の表面をアルカリで中
和処理することにより銅回路を処理するにあたって、還
元処理したのち中和処理をおこなうまでの間に内層用回
路板が置かれる雰囲気条件を60℃×1分以下に設定する
ことを特徴とする内層用回路板の銅回路の処理方法。 - 【請求項2】還元処理したのち中和処理するまでの内層
用回路板の表面温度を50℃以下に設定することを特徴と
する請求項1に記載の内層用回路板の銅回路の処理方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31054490A JPH06103793B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 内層用回路板の銅回路の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31054490A JPH06103793B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 内層用回路板の銅回路の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04180694A JPH04180694A (ja) | 1992-06-26 |
| JPH06103793B2 true JPH06103793B2 (ja) | 1994-12-14 |
Family
ID=18006516
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31054490A Expired - Lifetime JPH06103793B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 内層用回路板の銅回路の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06103793B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-15 JP JP31054490A patent/JPH06103793B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04180694A (ja) | 1992-06-26 |
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