JPH06104677B2 - 新規シクロホスファミド化合物およびその合成法 - Google Patents

新規シクロホスファミド化合物およびその合成法

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JPH06104677B2
JPH06104677B2 JP1143999A JP14399989A JPH06104677B2 JP H06104677 B2 JPH06104677 B2 JP H06104677B2 JP 1143999 A JP1143999 A JP 1143999A JP 14399989 A JP14399989 A JP 14399989A JP H06104677 B2 JPH06104677 B2 JP H06104677B2
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は糖骨格を有するシクロホスファミド化合物およ
びその合成法に関する。
本発明シクロホスファミド化合物は新規物質であり、そ
れ自体またはそれを前 (従来の技術) 公知の五員環シクロホスファミド類は下式のように、エ
ポキシドを出発原料とした2−アミノアルコールと適当
なリン酸誘導体のジクロリドとの縮合反応によりO−P
−N結合を環内に含むヘテロ環を形成させて得られてい
た。
同様な方法によりそれぞれ下記および式に示すよう
なシクロホスファミドおよびイソホスファミド誘導体が
従来合成されていた。
但し、R=OOH,OH X=CH2CH2Cl このような環内にO−P−N結合を有するシクロホスフ
ァミドおよびイソホスファミド誘導体は様々なタイプの
抗癌剤のうちでも著効を示すものとして広く知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし乍ら、上記シクロホスファミド系抗癌剤は抗癌作
用の作用部位に選択性を持たせることが困難であり、正
常細胞に対する副作用などの弊害を軽減せんがために、
充分な薬理作用を発揮することができなかった。
本発明者は最近報道された糖類と癌細胞との親和性に着
目し、この親和性を利用した抗癌剤の作用部位の選択性
改善を指向し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の目的は、癌細胞親和性を有する糖骨
格と抗癌作用を発揮するオキシアザホスホリナン環とを
同一分子内に有する新規なシクロホスファミド化合物を
提供するにある。
別の目的は、かかる新規シクロホスファミド化合物を簡
単且つ容易な工程を以って効率よく取得するための合成
法を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成する本発明の新規シクロホスファミド
化合物は、単糖類の非還元末端炭素原子(炭素鎖中で番
号の最も大きい炭素原子)に結合したCn位の窒素原子
と、C(n−1)位またはC(n−2)位の水酸基の酸
素原子とを含むP−(ジ置換アミノ)オキシアザホスホ
リジンまたはオキシアザホスホリナン環を有する。
かかるシクロホスファミド化合物の好ましい態様は、下
記一般式、 〔但し、R1は低級アルキル基、フェニル基またはベンジ
ル基を示し、R2は低級アルキル基、フェニル基、ベンジ
ル基またはクロロエチル基を示す〕 で表わされる。
また別の態様は、下記一般式、 〔但し、R2は低級アルキル基、フェニル基、ベンジル基
またはクロロエチル基を示す〕 で表わされる。
上記の新規シクロホスファミド化合物の合成法は、単糖
の非還元末端炭素原子上(Cn位)に1級アミノ基を有
し、C(n−1)位またはC(n−2)位の1個の水酸
基を除く他の水酸基を適宜な保護基を以て保護してなる
アミノアルコールに、N,N−(低級アルキル、フェニ
ル、ベンジル又は2−クロロエチル)ジ置換−ホスホロ
アミディックジクロリドを縮合させて、P−(低級アル
キル、フェニル、ベンジル又は2−クロロエチル)ジ置
換アミノ−オキシアザホスホリジンまたはオキシアザホ
スホリナン環を糖骨格上に構築することよりなる。
かかる合成法は更に具体的には、D−グルコフラノース
のC1,2およびC5,6位の水酸基をそれぞれジ−イソプロ
ピリデン化する工程、C3位の水酸基を低級アルキル基、
フェニル基またはベンジル基で保護する工程、酸による
部分的加水分解によりC5,6位のイソプロピリデン基を外
す工程、C6位の水酸基をトシル化した後にアジド化する
工程、アジド基をアミノ基に還元する工程、およびC6位
のアミノ基とC5位の水酸基にN,N−(低級アルキル、フ
ェニル、ベンジル又は2−クロロエチル)ジ置換ホスホ
ロアミディックジクロリドを縮合させてオキシアザホス
ホリジン環を糖骨格上に構築する工程をこの順序で含ん
でなる。
また合成法の別の態様は、D−キシロフラノースのC1,2
位の水酸基をジ−−イソプロピリデン化する工程、C5
位の水酸基をトシル化した後にアジド化する工程、アジ
ド基をアミノ基に還元する工程、およびC5位のアミノ基
とC3位の水酸基にN,N−(低級アルキル、フェニル、ベ
ンジル又は2−クロロエチル)ジ置換ホスホロアミディ
ックジクロリドを縮合させてオキシアザホスホリナン環
を糖骨格上に構築する工程をこの順序で含んでなる。
以下本発明の構成をその作用と共に更に詳述する。
本発明方法に適用する糖類はフラノース型、ピラノース
型に何れでもよく、好ましくは例えば、D−リボフラノ
ース、D−アラビノフラノース、D−キシロフラノー
ス、D−リキソフラノース等のアルドペントフラノース
類、およびD−グルコース、D−マンノース、D−アロ
ース、D−アルトロース、D−グロース、D−イドー
ス、D−ガラクトース、D−タロ−ス等アルドヘキソー
ス類のフラノース型およびピラノース型の環状へミアセ
タールである。
以下の説明においては便宜上、出発物質として糖骨格に
D−グリコースを用いる。
(イ)D−グリコースを原料としたp−トルエンスルホ
ニルクロリド(トシルクロリド)によるp−トルエンス
ルホニル化(トシル化)。
D−グリコースを常法によりアセトン中、無水硫酸銅、
硫酸を用いてジ−−イソプロピリデン化する。
次いで残されたC3位の水酸基な保護基、例えばメチル
基、エチル基などの低級アルキル基、フェニル基、ベン
ジル基などで保護した後、希酸によりイソプロピリデン
基を選択的に部分加水分解して、C5,C6位のイソプロピ
リデン基を外し、ジオール()を得る。
得られたジオール()のC6位の水酸基とトシルクロリ
ドによりトシル化して3−−メチル−1,2−のイソ
プロピリデン−6−−トシル−α グルコフラノース()を得る。
(ロ)上記6−−トシル グルコフラノース誘導体()のアジ化ナトリウムによ
るアジド化および水素化トリブチルスズによるアミノア
ルコールへの還元。
前記工程(イ)で得たトシル化物()の−トシル基
をジメチルホルムアミド(DMF)中、アジ化ナトリウム
によりアジド基に変換した後、トルエン中、水素化トリ
ブチルスズにより、一級アミノ基に還元し、アミノアル
コール誘導体である6−アミノ−3−−メチル−6−
デオキシ−1,2−−イソプロピリデン−α グルコフラノース()を得る。
(ハ)前記アミノアルコール()とN,N−ジ−(2−
クロロエチル)−ホスホロアミディックジクロリドの反
応。
アミノアルコールのアミノ基、ヒドロキシル基と上記
のリン酸誘導体の二塩化物の縮合反応によりアザオキシ
ホスホリジン環を有するシクロホスファミドのグリコー
ス誘導体である5−−6− グリコノーシクロアザオキシホスホリジン環誘導体
)を合成する。
以上のような反応経路により各種糖のシクロホスファミ
ド化合物が得られる。
例えば出発物質として糖骨格にD−キシロースを用いた
場合は、C3位の水酸基を保護基で保護する工程を施すこ
となく、他は上記と実質的に同様な工程を経て、N−P
−O結合を含むヘテロ6員環を導入したキシロフラノー
ス、即ち3−−5−−(ジアルキルアミノ)シクロ
アザオキシアザホスホリナーン1,2−−イソプロピリ
デン−α キシロフラノース(10)が生成する。
但しこの例はリン酸誘導体の二塩化物として、 但しR2は低級アルキル基、フェニル基、ベンジル基、 クロロエチル基等の有機基を示す。
を用いた場合であり、10式のR2も同義である。
かくして得られた生成物は、 (c)上記(a),(b)の位置異性シクロホスファミ
ド類、 (d)上記(a),(b),(c)以外の各種糖のシク
ロホスファミド誘導体、 および (e)糖骨格を含むシクロホスファミド、リン酸エステ
ルおよびその誘導体を含む。かかる本発明シクロホスフ
ァミド化合物は、単糖類のカルボニル基より最遠端の炭
素原子すなわち非還元末端炭素原子に結合したCn位の窒
素原子と、C(n−1)位またはC(n−2)位の水酸
基の酸素原子と、これらを結ぶリン原子とよりなるN−
P−O結合を含むヘテロ5員環または6員環を糖骨格上
に形成してなる。シクロホスファミド誘導体(前記
よび)の抗癌作用は既に証明されており、また糖の癌
細胞に対する親和性もまた確認されているところから、
抗癌物質を結合担持した形の糖骨格が癌細胞に集中する
結果、抗癌作用部位に選択性を与えることが予想され、
抗癌作用の増大が期待される。
(実施例) 以下に本発明を実施例により更に詳述する。
実施例1〜3 の乾燥ジオキサン10ml溶液中にトリエチルアミン1.5ml
とN,N−ジ−(2−クロロエチル)−ホスホロアミディ
ックジクロリド0.47gを加え室温にて2時間攪拌した。
塩化アンモニウム塩を濾過後、水で洗いクロロホルム
(10ml×3)で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後
溶媒を減圧下留去し、 のシロップを得た。収率56% C3位の保護基をメチル基に変えたもの、および糖を としたものについて同様な操作を行い、得られた背生成
物の収率、IRによる構造確認、質量分析の結果を第1表
に示す。
(発明の効果) 上述の説明から明らかな通り、本発明は次のような数多
くの優れた効果を奏する。
(a)糖骨格を有しているので癌組織に迄効率良く誘導
されると共に、従来のシクロホスファミド化合物に比べ
作用部位の選択性が飛躍的に増加し抗ガン作用などの生
理活性作用が一層期待できる。即ち、シクロアザオキシ
ホスホリナン環が糖の非還元末端炭素原子を環内に含ん
で形成されるので、糖環内の炭素原子のみを共用する従
来のシクロホスファミド化合物に較べて、分子のフレキ
シビリティーが比較的大きく、糖骨格によって癌組織迄
誘導されたフレキシブルな分子は、作用点に対する特異
的且つ相補的適合性において多様化し、作用部位の飛躍
的増加による作用範囲の拡大が期待されると共に、作用
点に取り込まれた化合物は生体の酵素作用を受けて、シ
クロホスファミド部分を遊離し易く、その結果、癌細胞
に強力に作用するものと思われる。
(b)反応の各段階は単純であり装置も簡便である。ま
た原料は豊富且つ安価であり目的物も高収率で得られる
ため工業化に適している。
(c)原料の糖やリン化合物は種々あるので、多数の誘
導体が多量に合成可能である。
(d)オキシアザホスホリジンまたはオキシアザオキシ
ホスホリナン環の形成の際に糖の立体化学は保持される
ので生成物の立体異性体を生成することなく純粋な生成
物を得ることができ、その立体化学は容易に決定でき
る。
(e)本発明シクロホスファミド化合物はそれ自体、作
用部位の選択性を有する抗癌剤として著効されるのみな
らず、それから誘導される各種抗癌剤などの新規化合物
の前駆体または中間体ともなり得るものと思われる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Journal of Heteroc yclic Chemistry,Vo l.7(No.4)P.891−894(1970)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単糖類の非還元末端炭素原子(炭素鎖中で
    番号の最も大きい炭素原子)に結合したCn位の窒素原子
    と、C(n−1)位またはC(n−2)位の水酸基の酸
    素原子とを含むP−(低級アルキル、フェニル、ベンジ
    ル又は2−クロロエチル)ジ置換アミノ−オキシアザホ
    スホリジンまたはオキシアザホスホリナン環を有する新
    規シクロホスファミド化合物。
  2. 【請求項2】下記一般式、 [但し、R1は低級アルキル基、フェニル基またはベンジ
    ル基を示し、R2は低級アルキル基、フェニル基、ベンジ
    ル基またはクロロエチル基を示す] で表される請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】下記一般式、 [但し、R2は低級アルキル基、フェニル基、ベンジル基
    またはクロロエチル基を示す]で表される請求項1記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】単糖類の非還元末端炭素原子上(Cn位)に
    1級アミノ基を有し、C(n−1)位またはC(n−
    2)位の1個の水酸基を除く他の水酸基を適宜な保護基
    を以て保護してなるアミノアルコールに、N,N−(低級
    アルキル、フェニル、ベンジル又は2−クロロエチル)
    ジ置換ホスホロアミディックジクロリドを縮合させて、
    P−(ジ置換アミノ)オキシアザホスホリジンまたはオ
    キシアザホスホリナン環を糖骨格上に構築することより
    なる新規シクロホスファミド化合物の合成法。
  5. 【請求項5】D−グルコフラノースのC1,2位およびC5,6
    位の水酸基をそれぞれジ−−イソプロピリデン化する
    工程、C3位の水酸基を低級アルキル基、フェニル基また
    はベンジル基で保護する工程、酸による部分的加水分解
    によりC5,6位のイソプロピリデン基を外す工程、C6位の
    水酸基をトシル化した後にアジド化する工程、アジド基
    をアミノ基に還元する工程、およびC6位のアミノ基とC5
    位の水酸基にN,N−(低級アルキル、フェニル、ベンジ
    ル又は2−クロロエチル)ジ置換ホスホロアミディック
    ジクロリドを縮合させてオキシアザホスホリジン環を糖
    骨格上に構築する工程をこの順序で含んでなる新規シク
    ロホスファミド化合物の合成法。
  6. 【請求項6】D−キシロフラノースのC1,2位の水酸基を
    ジ−−イソプロピリデン化する工程、C5位の水酸基を
    トシル化した後にアジド化する工程、アジド基をアミノ
    基に還元する工程、およびC5位のアミノ基とC3位の水酸
    基にN,N−(低級アルキル、フェニル、ベンジル又は2
    −クロロエチル)ジ置換ホスホロアミディックジクロリ
    ドを縮合させてオキシアザホスホリナン環を糖骨格上に
    構築する工程をこの順序で含んでなる新規のシクロホス
    ファミド化合物の合成法。
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