JPH06104880B2 - 耐食性軟磁性材料 - Google Patents
耐食性軟磁性材料Info
- Publication number
- JPH06104880B2 JPH06104880B2 JP63203922A JP20392288A JPH06104880B2 JP H06104880 B2 JPH06104880 B2 JP H06104880B2 JP 63203922 A JP63203922 A JP 63203922A JP 20392288 A JP20392288 A JP 20392288A JP H06104880 B2 JPH06104880 B2 JP H06104880B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、軟磁性材料とくに耐食性の著しく優れた軟
磁性材料に関し、OA機器用モータコアをはじめとして、
車載用モータコアや水中モーターコアなどとりわけ発錆
が嫌われる用途に用いて好適なものである。
磁性材料に関し、OA機器用モータコアをはじめとして、
車載用モータコアや水中モーターコアなどとりわけ発錆
が嫌われる用途に用いて好適なものである。
(従来の技術) 耐食性材料としては、従来からフェライト系ステンレス
が知られているが、かかる材料の軟磁気特性はけい素鋼
板等に比べると著しく劣っている。そこで、磁気特性を
改善する目的で特公昭39−816号公報では、Fe−Cr系合
金に所定量のC,Si,Mn,Ni,Al等の添加が試みられている
が、磁気特性としては最大透磁率μmaxが高々2850で、
しかも保磁力は最良でも0.9エルステッド(Oe)にすぎ
なかった。
が知られているが、かかる材料の軟磁気特性はけい素鋼
板等に比べると著しく劣っている。そこで、磁気特性を
改善する目的で特公昭39−816号公報では、Fe−Cr系合
金に所定量のC,Si,Mn,Ni,Al等の添加が試みられている
が、磁気特性としては最大透磁率μmaxが高々2850で、
しかも保磁力は最良でも0.9エルステッド(Oe)にすぎ
なかった。
また同様の目的で、特公昭39−20644号公報において
は、Fe−Cr系合金にSiやTiを添加し、該合金中の酸素を
除去することによって磁気特性の改善を図っていて、18
%Cr以下の合金では最大透磁率〜8600、保磁力〜0.3エ
ルステッドという特性値が得られているが、最大透磁率
と保磁力の最良点を示す合金成分が一致しないところに
問題があった。
は、Fe−Cr系合金にSiやTiを添加し、該合金中の酸素を
除去することによって磁気特性の改善を図っていて、18
%Cr以下の合金では最大透磁率〜8600、保磁力〜0.3エ
ルステッドという特性値が得られているが、最大透磁率
と保磁力の最良点を示す合金成分が一致しないところに
問題があった。
すなわち、ある成分では8600という高い最大透磁率が得
られるけれども保磁力は1.5エルステッドであり、一方
0.3エルステッドという良好な保磁力が得られる別の成
分では最大透磁率は6500程度にすぎない。しかも高い最
大透磁率が得られるにしても安定して得られるわけでは
なかった。
られるけれども保磁力は1.5エルステッドであり、一方
0.3エルステッドという良好な保磁力が得られる別の成
分では最大透磁率は6500程度にすぎない。しかも高い最
大透磁率が得られるにしても安定して得られるわけでは
なかった。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、上記の問題を有利に解決するもので、最大
透磁率が9000以上でかつ保磁力が0.3エルステッド以下
という優れた軟磁気特性を有し、しかも耐食性にもすぐ
れた軟磁性材料を提案することを目的とする。
透磁率が9000以上でかつ保磁力が0.3エルステッド以下
という優れた軟磁気特性を有し、しかも耐食性にもすぐ
れた軟磁性材料を提案することを目的とする。
(課題を解決するための手段) すなわちこの発明は、C:0.01wt%(以下単に%で示す)
以下、Si:0.5〜3.5%、Al:0.5〜3.5%でかつ、Si+Al:
5.0%以下、Cr:11.0〜18.0%を含み、さらMnとSをMn:
1.0%以下、S:0.005%以下でかつ、Mn/S≧100を満足す
る範囲において含有し、残部はFeおよび不可避不純物か
らなる耐食性軟磁性材料である。
以下、Si:0.5〜3.5%、Al:0.5〜3.5%でかつ、Si+Al:
5.0%以下、Cr:11.0〜18.0%を含み、さらMnとSをMn:
1.0%以下、S:0.005%以下でかつ、Mn/S≧100を満足す
る範囲において含有し、残部はFeおよび不可避不純物か
らなる耐食性軟磁性材料である。
以下この発明を具体的に説明する。
まずこの発明の基礎となった実験結果について説明す
る。
る。
第1図に、Cr:13.5%、C:0.002%、S:0.002%およびMn:
0.5%を含有し、残部は実質的にFeになる組成をベース
とし、このベースにSiとAlを種々の範囲で添加した合金
を、圧延ついで焼鈍した材料の最大透磁率について調べ
た結果を示す。
0.5%を含有し、残部は実質的にFeになる組成をベース
とし、このベースにSiとAlを種々の範囲で添加した合金
を、圧延ついで焼鈍した材料の最大透磁率について調べ
た結果を示す。
同図より明らかなように、SiおよびAl量がそれぞれ0.5
〜3.5%でかつ、それらの合計量(Si+Al)が5.0%以下
のときに9000以上の優れた最大透磁率が得られている。
〜3.5%でかつ、それらの合計量(Si+Al)が5.0%以下
のときに9000以上の優れた最大透磁率が得られている。
次に第2図に、Cr:13.8%、Si:1.5%、Al:1.5%、Mn:0.
45%、S:0.003%を含み、残部はCを除き実質的にFeで
ある合金において、C量を種々に変化させたときの最大
透磁率の推移について示す。
45%、S:0.003%を含み、残部はCを除き実質的にFeで
ある合金において、C量を種々に変化させたときの最大
透磁率の推移について示す。
同図より明らかなように、Cが0.01%以下の範囲におい
て9000以上の最大透磁率が得られ、とくにCが0.002%
程度では15000近い優れた最大透磁率が得られた。
て9000以上の最大透磁率が得られ、とくにCが0.002%
程度では15000近い優れた最大透磁率が得られた。
また第3図には、Cr:16.2%、Si:1.0%、Al:1.0%、C:
0.002%を含み、残部はMn,Sを除きFeである合金におい
て、Mn/Sの比を種々に変化させた場合の最大透磁率の変
化について調べた結果を示す。
0.002%を含み、残部はMn,Sを除きFeである合金におい
て、Mn/Sの比を種々に変化させた場合の最大透磁率の変
化について調べた結果を示す。
同図より明らかなように、Mn/S比が大きい程最大透磁率
は向上し、Mn/S比が100以上では9000以上の最大透磁率
が安定して得られている。
は向上し、Mn/S比が100以上では9000以上の最大透磁率
が安定して得られている。
(作用) 以下、この発明において成分組成を前記の範囲に限定し
た理由について説明する。
た理由について説明する。
C:0.01%以下 Cは、磁気特性のみならず耐食性にとっても有害元素で
あり、前掲第2図に示したとおり、C量が0.01%を超え
ると9000以上の最大透磁率が得られないので、0.01%以
下に限定した。
あり、前掲第2図に示したとおり、C量が0.01%を超え
ると9000以上の最大透磁率が得られないので、0.01%以
下に限定した。
Si,Al:0.5〜3.5% SiおよびAlはいずれも、この合金系の電気抵抗を高め、
透磁率を向上させる有用元素であるが、0.5%に満たな
いとその添加効果に乏しく、一方3.5%を超えると飽和
磁束密度を低下させるだけでなく脆くなるので、いずれ
も0.5〜3.5%の範囲で添加する必要がある。
透磁率を向上させる有用元素であるが、0.5%に満たな
いとその添加効果に乏しく、一方3.5%を超えると飽和
磁束密度を低下させるだけでなく脆くなるので、いずれ
も0.5〜3.5%の範囲で添加する必要がある。
しかしながら両者の合計量が5.%を超えると、飽和磁束
密度の低下を招き、かえって最大透磁率が低下するだけ
でなく、延性や靭性も著しく劣化するので、合計量が5.
0%を超えない範囲で添加するものとした。
密度の低下を招き、かえって最大透磁率が低下するだけ
でなく、延性や靭性も著しく劣化するので、合計量が5.
0%を超えない範囲で添加するものとした。
Cr:11.0〜18.0% Crは、耐食性の改善に有用な元素であるが、含有量が1
1.0%に満たないとHNO3に対する耐食効果がみられず、
一方18.0%を超えるとH2SO4やHClに対する耐食性が劣化
するだけでなく、飽和磁束密度も低下するので、Crは1
1.0〜18.0%の範囲に限定した。
1.0%に満たないとHNO3に対する耐食効果がみられず、
一方18.0%を超えるとH2SO4やHClに対する耐食性が劣化
するだけでなく、飽和磁束密度も低下するので、Crは1
1.0〜18.0%の範囲に限定した。
Mn:1.0%以下、S:0.005%以下、Mn/S≧100Mnは、固溶S
の固定に有効に寄与し、合金中にMnSとして析出する、
かような析出物は、Mn/S比が100に満たない場合は粒子
径が小さく、分散が密になって、仕上げ焼純時における
粒成長を妨げる。その結果、最終焼鈍後の製品板の結晶
粒も小さくなるので、磁気特性の改善は望み難い。この
点、Mn/S比が100以上になると、析出物の径は大きくな
ると共に分散が疎になるので、仕上げ焼鈍時の粒成長は
抑制されず、その結果製品板の結晶粒径は大きくなるの
で、磁気特性は著しく向上する。
の固定に有効に寄与し、合金中にMnSとして析出する、
かような析出物は、Mn/S比が100に満たない場合は粒子
径が小さく、分散が密になって、仕上げ焼純時における
粒成長を妨げる。その結果、最終焼鈍後の製品板の結晶
粒も小さくなるので、磁気特性の改善は望み難い。この
点、Mn/S比が100以上になると、析出物の径は大きくな
ると共に分散が疎になるので、仕上げ焼鈍時の粒成長は
抑制されず、その結果製品板の結晶粒径は大きくなるの
で、磁気特性は著しく向上する。
従ってこの発明ではMn/S比が100以上となる範囲におい
てMnを含有させるものとした。
てMnを含有させるものとした。
しかしながら1.0%を超える量のMn添加は、むしろ飽和
磁化の低下等磁気特性の劣化を招くので、Mnの上限は1.
0%とした。
磁化の低下等磁気特性の劣化を招くので、Mnの上限は1.
0%とした。
またS量が0.005%を超えると、適量のMnを添加した場
合であっても上記の効果が充分には発揮されず、しかも
耐食性の劣化も招くことから、Sの混入量は0.005%以
下に抑制する必要がある。
合であっても上記の効果が充分には発揮されず、しかも
耐食性の劣化も招くことから、Sの混入量は0.005%以
下に抑制する必要がある。
(実施例) 実施例1 第1表に示す成分組成になる各種合金のインゴット50kg
を真空溶解により作製した後、表面を研削してから、13
00℃に加熱し、ただちに熱延を施して30mm厚のシートバ
ーとした。このシートバーの表面を研削した後、1250℃
に加熱して熱延を施し、板厚3.0mmの熱延板とした。こ
の板に対して、中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施し
て最終板厚:0.50mmの冷延板とした。
を真空溶解により作製した後、表面を研削してから、13
00℃に加熱し、ただちに熱延を施して30mm厚のシートバ
ーとした。このシートバーの表面を研削した後、1250℃
に加熱して熱延を施し、板厚3.0mmの熱延板とした。こ
の板に対して、中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施し
て最終板厚:0.50mmの冷延板とした。
ついで得られた冷延板から30mm×280mmの短柵を切り出
し、水素雰囲気中で1000℃、2分間の焼鈍を施して得た
製品の磁気特性および耐食性について調べた結果を第1
表に併記する。
し、水素雰囲気中で1000℃、2分間の焼鈍を施して得た
製品の磁気特性および耐食性について調べた結果を第1
表に併記する。
なお磁気測定に当り、最大透磁率と保磁力は直流磁化測
定装置で、また交流鉄損についてはJIS2550に基づいて
エプスタイン試験法により行なった。
定装置で、また交流鉄損についてはJIS2550に基づいて
エプスタイン試験法により行なった。
さらに耐食性の測定については、JIS Z 2371に従って10
時間の塩水噴霧試験により行った。判定は〇:目視で錆
が殆どみあたらない △:点錆が軽く分布 ×:面積率で10%以上の錆発生 で行った。
時間の塩水噴霧試験により行った。判定は〇:目視で錆
が殆どみあたらない △:点錆が軽く分布 ×:面積率で10%以上の錆発生 で行った。
実施例2 第2表に示す成分組成になる各種合金を真空溶解して5t
onのインゴットを作製した。このインゴットを1300℃に
加熱した後、分塊圧延及び熱間圧延を施して2.5mm厚の
熱延板とした。この熱延板を酸洗後、950℃で焼鈍した
のち、1000℃での中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施
し、最終板厚:0.50mmの冷延板とした。
onのインゴットを作製した。このインゴットを1300℃に
加熱した後、分塊圧延及び熱間圧延を施して2.5mm厚の
熱延板とした。この熱延板を酸洗後、950℃で焼鈍した
のち、1000℃での中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施
し、最終板厚:0.50mmの冷延板とした。
かくして得られた冷延板に対して1050℃で5分間の焼鈍
を施したのち、30×280mmの短柵に切断したものについ
て、実施例1と同様にし磁気特性および耐食性を測定し
た結果を第2表に併記する。
を施したのち、30×280mmの短柵に切断したものについ
て、実施例1と同様にし磁気特性および耐食性を測定し
た結果を第2表に併記する。
(発明の効果) かくしてこの発明によれば、合金の成分を調整すること
によって、耐食性の改善のみならず磁性改善を安定して
達成することができる。
によって、耐食性の改善のみならず磁性改善を安定して
達成することができる。
第1図は、Si,Al量が最大透磁率に及ぼす影響を示した
グラフ、 第2図は、C量が最大透磁率に及ぼす影響を示すグラ
フ、 第3図は、Mn/S比が最大透磁率に及ぼす影響を示したグ
ラフである。
グラフ、 第2図は、C量が最大透磁率に及ぼす影響を示すグラ
フ、 第3図は、Mn/S比が最大透磁率に及ぼす影響を示したグ
ラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】C:0.01wt%以下、 Si:0.5〜3.5wt%、 Al:0.5〜3.5wt%でかつ、 Si+Al:5.0wt%以下、 Cr:11.0〜18.0wt% を含み、さらにMnとSを Mn:1.0wt%以下、 S:0.005wt%以下でかつ、 Mn/S≧100 を満足する範囲において含有し、残部はFeおよび不可避
不純物からなる耐食性軟磁性材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63203922A JPH06104880B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 耐食性軟磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63203922A JPH06104880B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 耐食性軟磁性材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0254738A JPH0254738A (ja) | 1990-02-23 |
| JPH06104880B2 true JPH06104880B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=16481918
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63203922A Expired - Fee Related JPH06104880B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 耐食性軟磁性材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06104880B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59185762A (ja) * | 1983-04-07 | 1984-10-22 | Sanyo Tokushu Seikou Kk | 耐食快削性軟磁性棒管用鋼 |
-
1988
- 1988-08-18 JP JP63203922A patent/JPH06104880B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0254738A (ja) | 1990-02-23 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |