JPH0610660B2 - 合金被膜の膜厚及び組成測定方法 - Google Patents
合金被膜の膜厚及び組成測定方法Info
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- JPH0610660B2 JPH0610660B2 JP59209097A JP20909784A JPH0610660B2 JP H0610660 B2 JPH0610660 B2 JP H0610660B2 JP 59209097 A JP59209097 A JP 59209097A JP 20909784 A JP20909784 A JP 20909784A JP H0610660 B2 JPH0610660 B2 JP H0610660B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
- G01B15/00—Measuring arrangements characterised by the use of electromagnetic waves or particle radiation, e.g. by the use of microwaves, X-rays, gamma rays or electrons
- G01B15/02—Measuring arrangements characterised by the use of electromagnetic waves or particle radiation, e.g. by the use of microwaves, X-rays, gamma rays or electrons for measuring thickness
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Description
本発明は、合金被膜の膜厚及び組成測定方法に係り、特
に、Zn−Fe系合金めっき鋼板のオンラインでの分析
に用いるのに好適な、下地金属と同じ金属を含む合金被
膜の膜厚及び組成を測定する方法に関する。
に、Zn−Fe系合金めっき鋼板のオンラインでの分析
に用いるのに好適な、下地金属と同じ金属を含む合金被
膜の膜厚及び組成を測定する方法に関する。
自動車車体、家庭電気製品及び建築材料用として、耐蝕
性、加工性、塗装性、溶接性等に優れた各種めっき鋼板
が開発されており、広く使用されている。これらのめっ
き鋼板の生産に際して、その品質を安定させるために
は、めっき被膜の厚さ(付着量)及び組成(成分含有
率)を分析して工程管理することが不可欠である。 めっき鋼板の分析方法としては、Znめっき鋼板やZn
−Ni合金めっき鋼板等のように、めっき被膜が下地鋼
板であるFe以外の成分からなるものについては、螢光
X線分析法により比較的簡単にめっき被膜の厚さ及び組
成が分析でき、この種の分析装置は既に実用化されてい
る。 しかしながら、最近、特に優れた特性が注目されている
Zn−Fe系合金めっき鋼板については、通常の螢光X
線法では、Znの螢光X線強度がめっき被膜中のZn又
はFeの含有率やめっき被膜の厚さによって変化するこ
と、及び、Feについては、下地鋼板から多量のFeの
螢光X線が発生し、それがめっき被膜中のFeの螢光X
線と区別がつかないことにより分析は不可能であった。 そのために、Zn−Fe系合金めっき鋼板の分析方法と
しては、次のような方法が従来から提案されている。そ
の第1は、特開昭55−24680で提案されている方
法で、これは、Zn−Feの合金化処理を施したZnめ
っき鋼板について、下地鋼板のFe以外の金属、即ち、
Znの螢光X線強度を相異なる2種の取出角で測定し、
両測定値を基に所定の連立方程式を解いて、前記めっき
鋼板のめっき厚さ及び合金化度(Fe含有率)を求める
ものである。この方法では、別に予め2種の取出角で充
分厚い純亜鉛試料のZnの螢光X線強度を測定してお
き、次に、同じX線分光器で合金化処理を施したZnめ
っき鋼板のZnの螢光X線強度を測定して、それぞれの
取出角について、先に求めた純亜鉛の螢光X線強度との
比で解析する。この取出角を変化させての螢光X線定量
法は、古くから教科書等に掲載されている螢光X線分析
法の基礎的論理で、誰もが知っている公知のものであ
る。 又、第2は特開昭58−223047で提案されている
方法で、これはZn−Fe合金めっき鋼板について、下
地鋼板からのFeの螢光X線が実質的に検出されない第
1の励起線入射角及び螢光X線取出角によるFeの螢光
X線強度から前記めっき被膜中のFe含有率を求め、
又、下地鋼板からのFeの螢光X線が検出される第2の
励起線入射角及び螢光X線取出角によるFeの螢光X線
強度から前記めっき被膜の厚さを求めるものである。
性、加工性、塗装性、溶接性等に優れた各種めっき鋼板
が開発されており、広く使用されている。これらのめっ
き鋼板の生産に際して、その品質を安定させるために
は、めっき被膜の厚さ(付着量)及び組成(成分含有
率)を分析して工程管理することが不可欠である。 めっき鋼板の分析方法としては、Znめっき鋼板やZn
−Ni合金めっき鋼板等のように、めっき被膜が下地鋼
板であるFe以外の成分からなるものについては、螢光
X線分析法により比較的簡単にめっき被膜の厚さ及び組
成が分析でき、この種の分析装置は既に実用化されてい
る。 しかしながら、最近、特に優れた特性が注目されている
Zn−Fe系合金めっき鋼板については、通常の螢光X
線法では、Znの螢光X線強度がめっき被膜中のZn又
はFeの含有率やめっき被膜の厚さによって変化するこ
と、及び、Feについては、下地鋼板から多量のFeの
螢光X線が発生し、それがめっき被膜中のFeの螢光X
線と区別がつかないことにより分析は不可能であった。 そのために、Zn−Fe系合金めっき鋼板の分析方法と
しては、次のような方法が従来から提案されている。そ
の第1は、特開昭55−24680で提案されている方
法で、これは、Zn−Feの合金化処理を施したZnめ
っき鋼板について、下地鋼板のFe以外の金属、即ち、
Znの螢光X線強度を相異なる2種の取出角で測定し、
両測定値を基に所定の連立方程式を解いて、前記めっき
鋼板のめっき厚さ及び合金化度(Fe含有率)を求める
ものである。この方法では、別に予め2種の取出角で充
分厚い純亜鉛試料のZnの螢光X線強度を測定してお
き、次に、同じX線分光器で合金化処理を施したZnめ
っき鋼板のZnの螢光X線強度を測定して、それぞれの
取出角について、先に求めた純亜鉛の螢光X線強度との
比で解析する。この取出角を変化させての螢光X線定量
法は、古くから教科書等に掲載されている螢光X線分析
法の基礎的論理で、誰もが知っている公知のものであ
る。 又、第2は特開昭58−223047で提案されている
方法で、これはZn−Fe合金めっき鋼板について、下
地鋼板からのFeの螢光X線が実質的に検出されない第
1の励起線入射角及び螢光X線取出角によるFeの螢光
X線強度から前記めっき被膜中のFe含有率を求め、
又、下地鋼板からのFeの螢光X線が検出される第2の
励起線入射角及び螢光X線取出角によるFeの螢光X線
強度から前記めっき被膜の厚さを求めるものである。
しかしながら、生産ラインでは、めっき鋼板は例えば1
00m/minという高速で流れているので、めっき鋼板
は必ず大なり小なりばたついており、特開昭55−24
680で提案された前者の方法では、当然分析精度が悪
くなる。 又、合金めっき鋼板のめっき被膜の厚さは一般に20〜
30g/m2(約3〜4μm)と非常に薄いので、特開昭
58−223047で提案された後者の方法では、めっ
き被膜中の金属の螢光X線を正確に測定できる程の強い
強度を得ようとすると、その薄いめっき被膜層だけを励
起することは実際上不可能で、どうしても下地鋼板の金
属も励起することになる。従って、この場合、めっき被
膜中のFeと下地鋼板のFeの両方の螢光X線強度を測
定することになって、正確な分析ができなくなる。更
に、オンライン化を考えた場合、第1のX線光学系にお
ける低角度の入射角=取出角=5°では、X線管球の大
きさ、X線分析系の構造上、分析計の保護カバー等から
しても実際にそのような装置を作製することは不可能で
あった。 従って、従来提案されているような方法にはいずれも問
題があるので、結局は、従来通り、めっき被膜層だけを
電解又は適当な酸により溶解除去し、その除去量からめ
っき被膜の厚さを、又、溶解液の鉄量を化学分析してめ
っき被膜中のFe含有率を求めるという化学分析法に頼
らずるを得ない。しかしながら、この化学分析法は、下
地鋼板を溶かさずにめっき被膜層だけを溶解することは
大変困難であるので、著しい熟練と長時間を要し、しか
も製品から試料を採取する破壊分析であり、オンライン
化もできないので、工程管理への測定結果の反映が非常
に遅くなるという問題点を有していた。 一方、特開昭50−17695において、連続的に移動
する鋼板に一低角度をもって特性X線及び白色X線を照
射する手段と、この照射点からのブラッグの条件を満足
する波長の回折X線及び螢光X線を検出する手段と、こ
れらの検出信号を分析してそれぞれの集合組織、元素等
の強度値を検知する手段とを備えたことを特徴とする鋼
板の連続品質検査装置も提案されているが、鋼板自体の
集合組織と添加合金元素の含有率測定を目的としてお
り、本発明とは対象とする鋼板が異なり、目的及び構成
が異なるだけでなく、膜厚を検出することは行われてい
なかった。
00m/minという高速で流れているので、めっき鋼板
は必ず大なり小なりばたついており、特開昭55−24
680で提案された前者の方法では、当然分析精度が悪
くなる。 又、合金めっき鋼板のめっき被膜の厚さは一般に20〜
30g/m2(約3〜4μm)と非常に薄いので、特開昭
58−223047で提案された後者の方法では、めっ
き被膜中の金属の螢光X線を正確に測定できる程の強い
強度を得ようとすると、その薄いめっき被膜層だけを励
起することは実際上不可能で、どうしても下地鋼板の金
属も励起することになる。従って、この場合、めっき被
膜中のFeと下地鋼板のFeの両方の螢光X線強度を測
定することになって、正確な分析ができなくなる。更
に、オンライン化を考えた場合、第1のX線光学系にお
ける低角度の入射角=取出角=5°では、X線管球の大
きさ、X線分析系の構造上、分析計の保護カバー等から
しても実際にそのような装置を作製することは不可能で
あった。 従って、従来提案されているような方法にはいずれも問
題があるので、結局は、従来通り、めっき被膜層だけを
電解又は適当な酸により溶解除去し、その除去量からめ
っき被膜の厚さを、又、溶解液の鉄量を化学分析してめ
っき被膜中のFe含有率を求めるという化学分析法に頼
らずるを得ない。しかしながら、この化学分析法は、下
地鋼板を溶かさずにめっき被膜層だけを溶解することは
大変困難であるので、著しい熟練と長時間を要し、しか
も製品から試料を採取する破壊分析であり、オンライン
化もできないので、工程管理への測定結果の反映が非常
に遅くなるという問題点を有していた。 一方、特開昭50−17695において、連続的に移動
する鋼板に一低角度をもって特性X線及び白色X線を照
射する手段と、この照射点からのブラッグの条件を満足
する波長の回折X線及び螢光X線を検出する手段と、こ
れらの検出信号を分析してそれぞれの集合組織、元素等
の強度値を検知する手段とを備えたことを特徴とする鋼
板の連続品質検査装置も提案されているが、鋼板自体の
集合組織と添加合金元素の含有率測定を目的としてお
り、本発明とは対象とする鋼板が異なり、目的及び構成
が異なるだけでなく、膜厚を検出することは行われてい
なかった。
本発明は、前記従来の問題点を解消すべくなされたもの
で、下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及び組成
を、同時に且つ非破壊的にオンラインで測定することが
できる合金被膜の膜厚及び組成測定方法を提供すること
を目的とする。
で、下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及び組成
を、同時に且つ非破壊的にオンラインで測定することが
できる合金被膜の膜厚及び組成測定方法を提供すること
を目的とする。
本発明は、下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及
び組成を測定するに際して、第1図にその要旨を示す如
く、予め、対象となる前記合金被膜の組成の変化範囲を
網羅するように、所定照射条件にて所定特性X線を照射
した場合の、回折角θと、合金被膜の組成との組成回折
角関係を求めておき、更に、予め、対象となる前記合金
被膜の膜厚の変化範囲及び組成の変化範囲を網羅するよ
うに、所定照射条件にて所定白色X線を照射した場合
の、下地金属とは異なる金属からの螢光X線の強度と、
合金被膜の膜厚及び組成との膜厚組成螢光強度関係を求
めておき、実際の被測定物体の合金被膜の膜厚及び組成
の測定時には、該被測定物体に対して、前記組成回折角
関係を求めた時の前記所定照射条件と同一条件にて前記
特性X線を照射して、この時の回折角θを回折X線検出
器により測定し、更に、該被測定物体に対して、前記膜
厚組成螢光強度関係を求めた時の前記所定照射条件と同
一条件にて前記白色X線を照射して、この時の、下地金
属とは異なる金属からの螢光X線の強度を、前記回折X
線検出器とは別個に設置した螢光X線検出器により測定
し、測定された前記回折角θと、前記組成回折角関係と
に基づいて、前記被測定物体の合金被膜の組成を求め、
更に、前記被測定物について求められた該合金被膜の組
成及び測定された前記螢光X線の強度と、前記膜厚組成
螢光強度関係とに基づいて、前記被測定物体の合金被膜
の膜厚を求めるようにして、前記目的を達成したもので
ある。 又、本発明の実施態様は、前記特性X線及び白色X線を
単一のX線源から発生させるようにして、測定装置の構
成を簡略化できるようにしたものである。 又、本発明の他の実施態様は、前記合金被膜を、Feを
主成分の1つとして含有する合金被膜としたものであ
る。
び組成を測定するに際して、第1図にその要旨を示す如
く、予め、対象となる前記合金被膜の組成の変化範囲を
網羅するように、所定照射条件にて所定特性X線を照射
した場合の、回折角θと、合金被膜の組成との組成回折
角関係を求めておき、更に、予め、対象となる前記合金
被膜の膜厚の変化範囲及び組成の変化範囲を網羅するよ
うに、所定照射条件にて所定白色X線を照射した場合
の、下地金属とは異なる金属からの螢光X線の強度と、
合金被膜の膜厚及び組成との膜厚組成螢光強度関係を求
めておき、実際の被測定物体の合金被膜の膜厚及び組成
の測定時には、該被測定物体に対して、前記組成回折角
関係を求めた時の前記所定照射条件と同一条件にて前記
特性X線を照射して、この時の回折角θを回折X線検出
器により測定し、更に、該被測定物体に対して、前記膜
厚組成螢光強度関係を求めた時の前記所定照射条件と同
一条件にて前記白色X線を照射して、この時の、下地金
属とは異なる金属からの螢光X線の強度を、前記回折X
線検出器とは別個に設置した螢光X線検出器により測定
し、測定された前記回折角θと、前記組成回折角関係と
に基づいて、前記被測定物体の合金被膜の組成を求め、
更に、前記被測定物について求められた該合金被膜の組
成及び測定された前記螢光X線の強度と、前記膜厚組成
螢光強度関係とに基づいて、前記被測定物体の合金被膜
の膜厚を求めるようにして、前記目的を達成したもので
ある。 又、本発明の実施態様は、前記特性X線及び白色X線を
単一のX線源から発生させるようにして、測定装置の構
成を簡略化できるようにしたものである。 又、本発明の他の実施態様は、前記合金被膜を、Feを
主成分の1つとして含有する合金被膜としたものであ
る。
前述の如く、めっき被膜等の合金被膜の膜厚及び組成の
オンラインでの測定には種々の問題があり、特に、下地
金属と同じ金属を含む合金被膜については、より困難な
ものとなっている。 このような下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及
び組成をオンラインで測定するために、本発明において
は、特に、X線回折法と螢光X線分析法とを併用するよ
うにしている。又、このように併用されるX線回折法及
び螢光X線分析法それぞれについても、本発明特有の種
々の工夫がなされている。 例えば、本発明で行われるX線回折法においては、対象
となる合金被膜の金属成分の含有率に従って、後述する
(1)式に示される結晶格子面間隔とX線回折角との関
係に着目すると共に、後述する実施例の説明でも言及す
るとおり、更に、その結晶の格子面間隔d(格子定数)
が合金中の金属含有率の大小に伴なって変化するものと
して観測されるという点を見い出してなされている。 従って、本発明では、予め、組成測定対象となる前記合
金被膜の組成の変化範囲を網羅するように、即ち、対象
となる合金被膜の金属成分の含有率の変化範囲を網羅す
るように、所定照射条件にて所定特性X線を照射した場
合の、回折角θと、合金被膜の組成との組成回折角関係
を求めるようにしておく。 例えば、後述する実施例の第3図においては、ZnとF
eとでなる合金めっき被膜について、Feの含有率10
%から25%までの範囲について、そのX線回折角2θ
の関係が、前述のような組成回折角関係として予め求め
られている。 一方、本発明で行われる螢光X線分析法についても、本
発明特有の工夫がなされている。即ち、本発明において
は、螢光X線分析法にて合金被膜の膜厚を測定する際
に、前述のようにX線回折法にて得られた組成測定結果
を用いるようにしている。この点で、前述する組成回折
角関係と、後述する膜厚組成螢光強度関係とは、ペアで
用いられ、測定精度向上に寄与しているものの1つと思
われる。 又、このような螢光X線分析法において、本発明では特
に、下地金属とは異なる金属からの螢光X線強度を測定
するようにしている。 例えば後述する実施例においては、鋼板上になされたZ
n−Fe合金めっきについて、Feの下地金属とは異な
るZnの金属からの螢光X線強度をまず測定するように
している。例えば後述する実施例では、Znの螢光X線
の波長が、Feの螢光X線の波長と異なる点に着目し、
分光結晶26等によってZnの螢光X線だけを分光し、
その強度を測定するようにしている。 第1図は、本発明の要旨を示すフローチャートである。 この第1図のステップ102においては、まず、対象と
なる合金被膜の組成の変化範囲を網羅する『組成回折角
関係』を求めると共に、該合金皮膜の膜厚の変化範囲及
び組成の変化範囲を網羅する『膜厚組成螢光強度関係』
を求める。これは、例えば、後述する実施例の第3図に
示されるような組成回折角関係や、第5図に示される膜
厚組成螢光強度関係等を求めるものである。 前記組成回折角関係は、回折角θと合金被膜の組成との
相関関係である。例えば前述の第3図においては、Zn
−Fe合金めっきについて、Fe含有率が10%から2
5%までの範囲について、回折角θと合金被膜の組成中
のFe含有率(あるいはZn含有率)との一義的な関係
が予め求められている。 一方、前記膜厚組成螢光強度関係は、対象となる合金被
膜の膜厚の変化範囲及び組成の変化範囲を網羅するよう
な、即ち、例えば対象となる合金被膜の膜厚の変化範囲
やその金属成分の含有率の変化範囲を網羅するような、
所定照射条件にて所定白色X線を照射した場合の、下地
金属とは異なる金属からの螢光X線の強度と、合金被膜
の膜厚及び組成との関係である。例えば、後述する実施
例における膜厚組成螢光強度関係は、第5図に示される
如く、10%から25%までのFe含有率毎の、Zn螢
光X線強度とめっき付着量との関係となっている。 なお、前記組成回折角関係を求める際の特性X線や、該
特性X線の照射条件については、本発明は特に限定する
ものではない。例えば、これらは、実験的に求めるよう
にしてもよい。 例えば後述する実施例においては、波長λが2.291
ÅであるCrKα線を入射角ψ≒33.5度にて照射す
ることで、第3図のグラフに示されるような良好な結果
が得られている。即ち、Feの含有率の相違が、X線回
折角2θの相違として検出可能な結果が得られている。 又、本発明においては、前述の膜厚組成螢光強度関係を
求める際の、白色X線や該白色X線の照射条件を特に限
定するものではない。 例えば、後述する実施例では、特定X線を照射する際に
副次的に照射される白色X線を用いることで、第5図に
示されるような良好な結果が得られている。即ち、後述
する実施例の白色X線及びこの照射条件においては、予
め合金被膜のFe含有率がわかれば、測定されるZn螢
光X線強度に対応して、そのめっき付着量を効果的に求
めることができるような、良好な特性を得ている。 次にステップ104では、実際の被測定物体の合金被膜
の膜厚及び組成の測定に際して、特性X線の照射及び白
色X線の照射を行う。これは、該被測定物体に対して、
前記組成回折角関係を求めたときの前記所定照射条件と
同一条件にて、同一の特性X線を照射するというもので
ある。又、この特性X線の照射時には、その回折角θを
回折X線検出器により測定する。更に、該被測定物体に
対して、前記膜厚組成螢光強度関係を求めたときの前記
所定照射条件と同一条件にて、同一の白色X線を照射す
る。この白色X線の照射の際には、下地金属とは異なる
金属からの螢光X線の強度を、前記回折X線検出器とは
別個に設置した螢光X線検出器により測定する。 なお、前記特性X線の照射及び回折角θの測定と、前記
白色X線の照射及び螢光X線の強度測定とは、どちらを
先に行ってもよく、又、同時に行ってもよい。 ステップ106では、前記ステップ104にて測定され
た前記回折角θと、前記ステップ102において得られ
た前記組成回折角関係とに基づいて、前記被測定物体の
合金被膜の組成を求める。例えば後述する実施例におい
ては、測定されたX線回折角2θが66度から68度ま
での範囲では、第3図に示されるとおり、Zn−Fe合
金めっきのFe含有率(%)を一義的に求めることがで
きている。 続いてステップ108では、前記ステップ106にて求
められた前記被測定物についての合金被膜の組成、及び
前記ステップ104にて測定された前記螢光X線の強度
と、前記ステップ102にて求められた前記膜厚組成螢
光強度関係とに基づいて、前記被測定物体の合金被膜の
膜厚を求める。例えば、後述する実施例においては、第
5図に示されるような膜厚組成螢光強度関係を用いるこ
とで、0〜約25(g/m2)のめっき付着量を求める
ことが可能となっている。 以上説明した通り、本発明においては、X線回折法及び
螢光X線分析法を併用することで、又、これらX線回折
法及び螢光X線分析法それぞれに本発明特有の工夫をな
すことによって、従来測定が困難であった合金被膜の膜
厚及び組成を、同時に且つ非破壊的にオンラインで測定
することが可能である。
オンラインでの測定には種々の問題があり、特に、下地
金属と同じ金属を含む合金被膜については、より困難な
ものとなっている。 このような下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及
び組成をオンラインで測定するために、本発明において
は、特に、X線回折法と螢光X線分析法とを併用するよ
うにしている。又、このように併用されるX線回折法及
び螢光X線分析法それぞれについても、本発明特有の種
々の工夫がなされている。 例えば、本発明で行われるX線回折法においては、対象
となる合金被膜の金属成分の含有率に従って、後述する
(1)式に示される結晶格子面間隔とX線回折角との関
係に着目すると共に、後述する実施例の説明でも言及す
るとおり、更に、その結晶の格子面間隔d(格子定数)
が合金中の金属含有率の大小に伴なって変化するものと
して観測されるという点を見い出してなされている。 従って、本発明では、予め、組成測定対象となる前記合
金被膜の組成の変化範囲を網羅するように、即ち、対象
となる合金被膜の金属成分の含有率の変化範囲を網羅す
るように、所定照射条件にて所定特性X線を照射した場
合の、回折角θと、合金被膜の組成との組成回折角関係
を求めるようにしておく。 例えば、後述する実施例の第3図においては、ZnとF
eとでなる合金めっき被膜について、Feの含有率10
%から25%までの範囲について、そのX線回折角2θ
の関係が、前述のような組成回折角関係として予め求め
られている。 一方、本発明で行われる螢光X線分析法についても、本
発明特有の工夫がなされている。即ち、本発明において
は、螢光X線分析法にて合金被膜の膜厚を測定する際
に、前述のようにX線回折法にて得られた組成測定結果
を用いるようにしている。この点で、前述する組成回折
角関係と、後述する膜厚組成螢光強度関係とは、ペアで
用いられ、測定精度向上に寄与しているものの1つと思
われる。 又、このような螢光X線分析法において、本発明では特
に、下地金属とは異なる金属からの螢光X線強度を測定
するようにしている。 例えば後述する実施例においては、鋼板上になされたZ
n−Fe合金めっきについて、Feの下地金属とは異な
るZnの金属からの螢光X線強度をまず測定するように
している。例えば後述する実施例では、Znの螢光X線
の波長が、Feの螢光X線の波長と異なる点に着目し、
分光結晶26等によってZnの螢光X線だけを分光し、
その強度を測定するようにしている。 第1図は、本発明の要旨を示すフローチャートである。 この第1図のステップ102においては、まず、対象と
なる合金被膜の組成の変化範囲を網羅する『組成回折角
関係』を求めると共に、該合金皮膜の膜厚の変化範囲及
び組成の変化範囲を網羅する『膜厚組成螢光強度関係』
を求める。これは、例えば、後述する実施例の第3図に
示されるような組成回折角関係や、第5図に示される膜
厚組成螢光強度関係等を求めるものである。 前記組成回折角関係は、回折角θと合金被膜の組成との
相関関係である。例えば前述の第3図においては、Zn
−Fe合金めっきについて、Fe含有率が10%から2
5%までの範囲について、回折角θと合金被膜の組成中
のFe含有率(あるいはZn含有率)との一義的な関係
が予め求められている。 一方、前記膜厚組成螢光強度関係は、対象となる合金被
膜の膜厚の変化範囲及び組成の変化範囲を網羅するよう
な、即ち、例えば対象となる合金被膜の膜厚の変化範囲
やその金属成分の含有率の変化範囲を網羅するような、
所定照射条件にて所定白色X線を照射した場合の、下地
金属とは異なる金属からの螢光X線の強度と、合金被膜
の膜厚及び組成との関係である。例えば、後述する実施
例における膜厚組成螢光強度関係は、第5図に示される
如く、10%から25%までのFe含有率毎の、Zn螢
光X線強度とめっき付着量との関係となっている。 なお、前記組成回折角関係を求める際の特性X線や、該
特性X線の照射条件については、本発明は特に限定する
ものではない。例えば、これらは、実験的に求めるよう
にしてもよい。 例えば後述する実施例においては、波長λが2.291
ÅであるCrKα線を入射角ψ≒33.5度にて照射す
ることで、第3図のグラフに示されるような良好な結果
が得られている。即ち、Feの含有率の相違が、X線回
折角2θの相違として検出可能な結果が得られている。 又、本発明においては、前述の膜厚組成螢光強度関係を
求める際の、白色X線や該白色X線の照射条件を特に限
定するものではない。 例えば、後述する実施例では、特定X線を照射する際に
副次的に照射される白色X線を用いることで、第5図に
示されるような良好な結果が得られている。即ち、後述
する実施例の白色X線及びこの照射条件においては、予
め合金被膜のFe含有率がわかれば、測定されるZn螢
光X線強度に対応して、そのめっき付着量を効果的に求
めることができるような、良好な特性を得ている。 次にステップ104では、実際の被測定物体の合金被膜
の膜厚及び組成の測定に際して、特性X線の照射及び白
色X線の照射を行う。これは、該被測定物体に対して、
前記組成回折角関係を求めたときの前記所定照射条件と
同一条件にて、同一の特性X線を照射するというもので
ある。又、この特性X線の照射時には、その回折角θを
回折X線検出器により測定する。更に、該被測定物体に
対して、前記膜厚組成螢光強度関係を求めたときの前記
所定照射条件と同一条件にて、同一の白色X線を照射す
る。この白色X線の照射の際には、下地金属とは異なる
金属からの螢光X線の強度を、前記回折X線検出器とは
別個に設置した螢光X線検出器により測定する。 なお、前記特性X線の照射及び回折角θの測定と、前記
白色X線の照射及び螢光X線の強度測定とは、どちらを
先に行ってもよく、又、同時に行ってもよい。 ステップ106では、前記ステップ104にて測定され
た前記回折角θと、前記ステップ102において得られ
た前記組成回折角関係とに基づいて、前記被測定物体の
合金被膜の組成を求める。例えば後述する実施例におい
ては、測定されたX線回折角2θが66度から68度ま
での範囲では、第3図に示されるとおり、Zn−Fe合
金めっきのFe含有率(%)を一義的に求めることがで
きている。 続いてステップ108では、前記ステップ106にて求
められた前記被測定物についての合金被膜の組成、及び
前記ステップ104にて測定された前記螢光X線の強度
と、前記ステップ102にて求められた前記膜厚組成螢
光強度関係とに基づいて、前記被測定物体の合金被膜の
膜厚を求める。例えば、後述する実施例においては、第
5図に示されるような膜厚組成螢光強度関係を用いるこ
とで、0〜約25(g/m2)のめっき付着量を求める
ことが可能となっている。 以上説明した通り、本発明においては、X線回折法及び
螢光X線分析法を併用することで、又、これらX線回折
法及び螢光X線分析法それぞれに本発明特有の工夫をな
すことによって、従来測定が困難であった合金被膜の膜
厚及び組成を、同時に且つ非破壊的にオンラインで測定
することが可能である。
以下図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明す
る。 本実施例は、鋼板上にZn−Fe合金めっきを施したZ
n−Fe合金めっき鋼板の合金めっき被膜の膜厚及び組
成測定に本発明を適用したもので、その測定装置の実施
例は、第2図に示す如く構成されている。 この実施例において、めっき槽10でめっきされたZn
−Fe合金めっき鋼板12は、矢印A方向に搬送されて
いる。該Zn−Fe合金めっき鋼板12の水平搬送部
(又は垂直搬送部)の適当な位置には、Crターゲット
等適当な波長の特性X線を発生する強力なX線管球14
が配設され、該X線管球14から照射されるX線が、ソ
ーラースリット16を介してZn−Fe合金めっき鋼板
12に向けて入射角ψで入射されている。すると、Zn
−Fe合金めっき鋼板12のめっき被膜層に形成れてい
るZn−Fe金属間化合物の相の各結晶格子面により、
X線は次に示すブラッグの式で回折される。 λ=2dsinθ…(1) ここで、λは波長、θは角度、dは、Zn−Fe金属間
化合物の結晶格子面間隔である。 具体的には、本実施例のX線回折法で用いる特性X線
は、第4図に示す如く、X線管球14の放射スペクトル
に含まれるCrKα線であり、その波長λは2.291
Åである。本実施例では、Zn−Fe合金めっき鋼板1
2のめっき被膜層に形成されているZn−Fe合金のδ
x相(100)面からの回折線を組成分析に用いること
にし、X線の照射は入射角ψ≒=33.5度としてい
る。又、後述する如くFe(又はZn)の含有率にて変
化するX線回折角2θは、67度付近となっている。 このとき、Zn−Fe金属間化合物の結晶は、Fe(又
はZn)の含有率によって格子常数が変化するので、X
線回折角2θが偏位する。即ち、Fe(又はZn)の含
有率に応じてX線回折角2θが変化する。ここでは(1
00)面の例を示したが、(110)面でも同様のこと
は可能であることは言うまでもない。 第3図は、本実施例で用いる、予め求められている組成
回折関係を示す線図である。 本実施例では、ソーラースリット17、ゴニオメータ1
8、回折X線検出器20及び計数回路22により、第3
図の例に示す如く、任意の結晶格子面について、Fe
(又はZn)の含有率(%)とX線回折角2θとの関係
を求めるようにしている。この組成回折関係は、第3図
に示されるように、測定されたX線回折角2θとこの時
のZn−Fe合金めっき被膜中のFe含有率(%)から
求められるものである。めっき層からの同じ結晶格子面
によるX線回折角2θを測定すれば、Zn−Fe合金め
っき鋼板12のめっき被膜中のFe含有率(%)(又は
Zn含有率(%)=100−Fe含有率(%))が求め
られるものである。 例えば、第3図に示されるような組成回折関係は、回帰
式やデータテーブル等として記憶しておくことができる
ことは明らかである。従って、X線回折角2θ(度)が
測定されれば、このような回帰式やデータテーブル等を
用いる処理にてFe含有率(%)を求めることができ
る。 一方、特性X線を発生させるX線管球14からは、通常
第4図に示す如く、白色X線も発生しているので、本実
施例では、この白色X線を有効に利用している。即ち、
この白色X線は、Zn−Fe合金めっき鋼板12に含ま
れている金属を励起して、その金属に対応する波長をも
った螢光X線を発生させるので、そのときのZnの螢光
X線を用いて分析を行う。具体的には、白色X線により
励起されたZn−Fe合金めっき鋼板12中に含まれて
いる金属の螢光X線は、ソーラースリット24を介して
分光結晶26によりZnの螢光X線だけが分光され、ソ
ーラースリット28を介して螢光X線検出器30及び計
数回路32によってその強度が測定される。 この螢光X線検出器30によって検出されるZnの螢光
X線強度は、先に述べたようにZn−Fe合金めっき被
膜中のZn(又はFe)の含有率と厚さによって変化す
るので、通常の方法では分析できないが、前記の通りX
線回折法でめっき被膜中のZn含有率が分析できるの
で、Znの螢光X線強度からめっき被膜の厚さを求める
ことができる。 第5図は、本実施例で用いる、予め求められている膜厚
組成螢光強度関係を示す線図である。 この第5図は、Znの螢光X線強度とめっき被膜の厚さ
(めっき付着量)との関係を調べた一例であるが、Fe
含有率(%)がわかれば、Znの螢光X線強度から容易
にめっき被膜の厚さが求められることがわかる。このと
き、Znの螢光X線強度に対するFeの影響量を求めて
おいて、Fe含有率で補正することによりめっき被膜の
厚さを求めるようにしてもよい。 例えば、第5図に示されせるような、Fe含有率(%)
毎のZnの螢光X線強度とめっき付着量との関係は、回
帰式やデータテーブル等として記憶しておくことができ
ることは明らかである。従って、前述のような第3図等
を用いたX線回折法にてFe含有率(%)が求められ、
又、Znの螢光X線強度が測定されれば、このような回
帰式やデータテーブル等にて、合金中のFeとZnとの
比率にかかわらず、即ち、Fe含有率が10%から25
%の範囲では、めっき付着量を求めることができる。 前記X線回折法の任意の結晶格子面の回折角度2θを求
めるための走査による一連のX線回折強度と、前記螢光
X線強度は同時に測定され、それぞれコンピュータ34
に入力される。このコンピュータ34では各種演算が行
われて、合金めっき被膜中のFe含有率とめっき厚さが
求められる。 本実施例では、第3図に示されるような組成回折関係
が、コンピュータ34のメモリ中のデータテーブルとし
て記憶されている。又、X線回折角2θ(度)が測定さ
れると、このようなデーターブルを用いながら、コンピ
ュータ34中のプログラムにてFe含有率(%)を求め
ることができる。このプログラムは、主として、データ
テーブル参照処理を行うものである。 又、本実施例では、第5図に示されるような、Fe含有
率(%)毎のZnの螢光X線強度とめっき付着量との関
係が、コンピュータ34のメモリ中のデータテーブルと
して記憶されている。又、前述のようなX線回折法にて
Fe含有率(%)が求められ、又、Znの螢光X線強度
が測定されると、このようなデータテーブルを用いなが
ら、コンピュータ34中のプログラムにて、合金中のF
eとZnとの比率にかかわらず(Fe含有率が10%か
ら25%の範囲)、めっき付着量を求めることができ
る。このプログラム、主として、データテーブル参照処
理を行うものである。 このような一連のコンピュータ34の処理結果は、現場
ラインの表示器36に表示されると共に、プロセスコン
ピュータ38にも入力され、その分析値を基にしてめっ
き槽10のめっき条件等が制御される。 本実施例においては、特性X線及び白色X線を単一のX
線管球14から発生させるようにしているので、測定装
置の構成が簡略である。なお特性X線及び白色X線を発
生させる方法はこれに限定されず、特性X線を発生させ
る、例えばCrターゲットのX線管球と、白色X線の発
生強度が強い、例えばタングステンターゲットのX線管
球の2種のX線管球を使用したり、他のX線源を使用す
ることも可能である。 なお前記実施例においては、本発明が、Zn−Fe合金
めっき鋼板の合金めっき被膜の膜厚及び組成の測定に適
用されていたが、本発明の適用範囲はこれに限定され
ず、下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及び組成
の測定全てに適用できることは明らかである。
る。 本実施例は、鋼板上にZn−Fe合金めっきを施したZ
n−Fe合金めっき鋼板の合金めっき被膜の膜厚及び組
成測定に本発明を適用したもので、その測定装置の実施
例は、第2図に示す如く構成されている。 この実施例において、めっき槽10でめっきされたZn
−Fe合金めっき鋼板12は、矢印A方向に搬送されて
いる。該Zn−Fe合金めっき鋼板12の水平搬送部
(又は垂直搬送部)の適当な位置には、Crターゲット
等適当な波長の特性X線を発生する強力なX線管球14
が配設され、該X線管球14から照射されるX線が、ソ
ーラースリット16を介してZn−Fe合金めっき鋼板
12に向けて入射角ψで入射されている。すると、Zn
−Fe合金めっき鋼板12のめっき被膜層に形成れてい
るZn−Fe金属間化合物の相の各結晶格子面により、
X線は次に示すブラッグの式で回折される。 λ=2dsinθ…(1) ここで、λは波長、θは角度、dは、Zn−Fe金属間
化合物の結晶格子面間隔である。 具体的には、本実施例のX線回折法で用いる特性X線
は、第4図に示す如く、X線管球14の放射スペクトル
に含まれるCrKα線であり、その波長λは2.291
Åである。本実施例では、Zn−Fe合金めっき鋼板1
2のめっき被膜層に形成されているZn−Fe合金のδ
x相(100)面からの回折線を組成分析に用いること
にし、X線の照射は入射角ψ≒=33.5度としてい
る。又、後述する如くFe(又はZn)の含有率にて変
化するX線回折角2θは、67度付近となっている。 このとき、Zn−Fe金属間化合物の結晶は、Fe(又
はZn)の含有率によって格子常数が変化するので、X
線回折角2θが偏位する。即ち、Fe(又はZn)の含
有率に応じてX線回折角2θが変化する。ここでは(1
00)面の例を示したが、(110)面でも同様のこと
は可能であることは言うまでもない。 第3図は、本実施例で用いる、予め求められている組成
回折関係を示す線図である。 本実施例では、ソーラースリット17、ゴニオメータ1
8、回折X線検出器20及び計数回路22により、第3
図の例に示す如く、任意の結晶格子面について、Fe
(又はZn)の含有率(%)とX線回折角2θとの関係
を求めるようにしている。この組成回折関係は、第3図
に示されるように、測定されたX線回折角2θとこの時
のZn−Fe合金めっき被膜中のFe含有率(%)から
求められるものである。めっき層からの同じ結晶格子面
によるX線回折角2θを測定すれば、Zn−Fe合金め
っき鋼板12のめっき被膜中のFe含有率(%)(又は
Zn含有率(%)=100−Fe含有率(%))が求め
られるものである。 例えば、第3図に示されるような組成回折関係は、回帰
式やデータテーブル等として記憶しておくことができる
ことは明らかである。従って、X線回折角2θ(度)が
測定されれば、このような回帰式やデータテーブル等を
用いる処理にてFe含有率(%)を求めることができ
る。 一方、特性X線を発生させるX線管球14からは、通常
第4図に示す如く、白色X線も発生しているので、本実
施例では、この白色X線を有効に利用している。即ち、
この白色X線は、Zn−Fe合金めっき鋼板12に含ま
れている金属を励起して、その金属に対応する波長をも
った螢光X線を発生させるので、そのときのZnの螢光
X線を用いて分析を行う。具体的には、白色X線により
励起されたZn−Fe合金めっき鋼板12中に含まれて
いる金属の螢光X線は、ソーラースリット24を介して
分光結晶26によりZnの螢光X線だけが分光され、ソ
ーラースリット28を介して螢光X線検出器30及び計
数回路32によってその強度が測定される。 この螢光X線検出器30によって検出されるZnの螢光
X線強度は、先に述べたようにZn−Fe合金めっき被
膜中のZn(又はFe)の含有率と厚さによって変化す
るので、通常の方法では分析できないが、前記の通りX
線回折法でめっき被膜中のZn含有率が分析できるの
で、Znの螢光X線強度からめっき被膜の厚さを求める
ことができる。 第5図は、本実施例で用いる、予め求められている膜厚
組成螢光強度関係を示す線図である。 この第5図は、Znの螢光X線強度とめっき被膜の厚さ
(めっき付着量)との関係を調べた一例であるが、Fe
含有率(%)がわかれば、Znの螢光X線強度から容易
にめっき被膜の厚さが求められることがわかる。このと
き、Znの螢光X線強度に対するFeの影響量を求めて
おいて、Fe含有率で補正することによりめっき被膜の
厚さを求めるようにしてもよい。 例えば、第5図に示されせるような、Fe含有率(%)
毎のZnの螢光X線強度とめっき付着量との関係は、回
帰式やデータテーブル等として記憶しておくことができ
ることは明らかである。従って、前述のような第3図等
を用いたX線回折法にてFe含有率(%)が求められ、
又、Znの螢光X線強度が測定されれば、このような回
帰式やデータテーブル等にて、合金中のFeとZnとの
比率にかかわらず、即ち、Fe含有率が10%から25
%の範囲では、めっき付着量を求めることができる。 前記X線回折法の任意の結晶格子面の回折角度2θを求
めるための走査による一連のX線回折強度と、前記螢光
X線強度は同時に測定され、それぞれコンピュータ34
に入力される。このコンピュータ34では各種演算が行
われて、合金めっき被膜中のFe含有率とめっき厚さが
求められる。 本実施例では、第3図に示されるような組成回折関係
が、コンピュータ34のメモリ中のデータテーブルとし
て記憶されている。又、X線回折角2θ(度)が測定さ
れると、このようなデーターブルを用いながら、コンピ
ュータ34中のプログラムにてFe含有率(%)を求め
ることができる。このプログラムは、主として、データ
テーブル参照処理を行うものである。 又、本実施例では、第5図に示されるような、Fe含有
率(%)毎のZnの螢光X線強度とめっき付着量との関
係が、コンピュータ34のメモリ中のデータテーブルと
して記憶されている。又、前述のようなX線回折法にて
Fe含有率(%)が求められ、又、Znの螢光X線強度
が測定されると、このようなデータテーブルを用いなが
ら、コンピュータ34中のプログラムにて、合金中のF
eとZnとの比率にかかわらず(Fe含有率が10%か
ら25%の範囲)、めっき付着量を求めることができ
る。このプログラム、主として、データテーブル参照処
理を行うものである。 このような一連のコンピュータ34の処理結果は、現場
ラインの表示器36に表示されると共に、プロセスコン
ピュータ38にも入力され、その分析値を基にしてめっ
き槽10のめっき条件等が制御される。 本実施例においては、特性X線及び白色X線を単一のX
線管球14から発生させるようにしているので、測定装
置の構成が簡略である。なお特性X線及び白色X線を発
生させる方法はこれに限定されず、特性X線を発生させ
る、例えばCrターゲットのX線管球と、白色X線の発
生強度が強い、例えばタングステンターゲットのX線管
球の2種のX線管球を使用したり、他のX線源を使用す
ることも可能である。 なお前記実施例においては、本発明が、Zn−Fe合金
めっき鋼板の合金めっき被膜の膜厚及び組成の測定に適
用されていたが、本発明の適用範囲はこれに限定され
ず、下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及び組成
の測定全てに適用できることは明らかである。
【発明の効果】 以上説明した通り、本発明によれば、従来非常に測定が
困難であった、Zn−Fe合金めっき鋼板等の、下地金
属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及び組成を、同時に
且つ非破壊的に高精度でオンライン測定することが可能
となる。従って、合金被膜の膜厚及び組成を、オンライ
ンで測定して、分析結果を直ちにラインにフィードバッ
クすることが可能となり、Zn−Fe合金めっき鋼板等
の安定操業、品質向上に寄与するところが非常に大であ
る等の優れた効果を有する。
困難であった、Zn−Fe合金めっき鋼板等の、下地金
属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚及び組成を、同時に
且つ非破壊的に高精度でオンライン測定することが可能
となる。従って、合金被膜の膜厚及び組成を、オンライ
ンで測定して、分析結果を直ちにラインにフィードバッ
クすることが可能となり、Zn−Fe合金めっき鋼板等
の安定操業、品質向上に寄与するところが非常に大であ
る等の優れた効果を有する。
第1図は、本発明に係る合金被膜の膜厚及び組成測定方
法の要旨を示す流れ図、第2図は、本発明が採用された
Zn−Fe合金めっき鋼板の合金めっき被膜の膜厚及び
組成測定装置の実施例の構成を示すブロック線図、第3
図は、前記実施例に用いられる、X線回折角とFe含有
率の関係に基づいた組成回折角関係の一例を示す線図、
第4図は、前記実施例で用いられているCrターゲット
のX線管球から発生するX線の波長分布を示す線図、第
5図は、前記実施例に用いられる、Znの螢光X線強度
及びFe含有率とめっき付着量(膜厚)の関係に基づい
た膜厚組成螢光強度関係の一例を示す線図である。 12……Zn−Fe合金めっき鋼板、 14……X線管球、 2θ……X線回折角、 18……ゴニオメータ、 20……回折X線検出器、 26……分光結晶、 30……螢光X線検出器、 34……コンピュータ。
法の要旨を示す流れ図、第2図は、本発明が採用された
Zn−Fe合金めっき鋼板の合金めっき被膜の膜厚及び
組成測定装置の実施例の構成を示すブロック線図、第3
図は、前記実施例に用いられる、X線回折角とFe含有
率の関係に基づいた組成回折角関係の一例を示す線図、
第4図は、前記実施例で用いられているCrターゲット
のX線管球から発生するX線の波長分布を示す線図、第
5図は、前記実施例に用いられる、Znの螢光X線強度
及びFe含有率とめっき付着量(膜厚)の関係に基づい
た膜厚組成螢光強度関係の一例を示す線図である。 12……Zn−Fe合金めっき鋼板、 14……X線管球、 2θ……X線回折角、 18……ゴニオメータ、 20……回折X線検出器、 26……分光結晶、 30……螢光X線検出器、 34……コンピュータ。
Claims (3)
- 【請求項1】下地金属と同じ金属を含む合金被膜の膜厚
及び組成を測定するに際して、 予め、対象となる前記合金被膜の組成の変化範囲を網羅
するように、所定照射条件にて所定特性X線を照射した
場合の、回折角θと、合金被膜の組成との組成回折角関
係を求めておき、 更に、予め、対象となる前記合金被膜の膜厚の変化範囲
及び組成の変化範囲を網羅するように、所定照射条件に
て所定白色X線を照射した場合の、下地金属とは異なる
金属からの螢光X線の強度と、合金被膜の膜厚及び組成
との膜厚組成螢光強度関係を求めておき、 実際の被測定物体の合金被膜の膜厚及び組成の測定時に
は、該被測定物体に対して、前記組成回折角関係を求め
た時の前記所定照射条件と同一条件にて前記特性X線を
照射して、この時の回折角θを回折X線検出器により測
定し、 更に、該被測定物体に対して、前記膜厚組成螢光強度関
係を求めた時の前記所定照射条件と同一条件にて前記白
色X線を照射して、この時の、下地金属とは異なる金属
からの螢光X線の強度を、前記回折X線検出器とは別個
に設置した螢光X線検出器により測定し、 測定された前記回折角θと、前記組成回折角関係とに基
づいて、前記被測定物体の合金被膜の組成を求め、 更に、前記被測定物について求められた該合金被膜の組
成及び測定された前記螢光X線の強度と、前記膜厚組成
螢光強度関係とに基づいて、前記被測定物体の合金被膜
の膜厚を求めるようにしたことを特徴とする合金被膜の
膜厚及び組成測定方法。 - 【請求項2】前記特性X線及び白色X線を、単一のX線
源から発生させるようにした特許請求の範囲第1項記載
の合金被膜の膜厚及び組成測定方法。 - 【請求項3】前記合金被膜が、Feを主成分の1つとし
て含有す合金被膜である特許請求の範囲第1項又は第2
項記載の合金被膜の膜厚及び組成測定方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59209097A JPH0610660B2 (ja) | 1984-10-05 | 1984-10-05 | 合金被膜の膜厚及び組成測定方法 |
| US06/860,190 US4764945A (en) | 1984-10-05 | 1985-10-03 | Method of measuring layer thickness and composition of alloy plating |
| DE8585904879T DE3583436D1 (de) | 1984-10-05 | 1985-10-03 | Verfahren zur bestimmung der dicke und der zusammensetzung eines legierungsfilms. |
| KR1019860700334A KR900008955B1 (ko) | 1984-05-10 | 1985-10-03 | 합금피막의 피막두께 및 조성 측정방법 |
| EP85904879A EP0197157B1 (en) | 1984-10-05 | 1985-10-03 | Method of determining thickness and composition of alloy film |
| PCT/JP1985/000551 WO1986002164A1 (fr) | 1984-10-05 | 1985-10-03 | Procede permettant de determiner l'epaisseur et la composition d'un film en alliage |
| CA000492333A CA1250061A (en) | 1984-10-05 | 1985-10-04 | Method of measuring layer thickness and composition of alloy plating |
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|---|---|---|---|
| JP59209097A JPH0610660B2 (ja) | 1984-10-05 | 1984-10-05 | 合金被膜の膜厚及び組成測定方法 |
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|---|---|
| JPS6188128A JPS6188128A (ja) | 1986-05-06 |
| JPH0610660B2 true JPH0610660B2 (ja) | 1994-02-09 |
Family
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|---|---|---|---|
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Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0610660B2 (ja) |
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| JPH01216244A (ja) * | 1988-02-25 | 1989-08-30 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 半導体混晶の組成分布評価方法及び装置 |
| JPH01244344A (ja) * | 1988-03-25 | 1989-09-28 | Hitachi Ltd | X線吸収スペクトル測定装置 |
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|---|---|---|---|---|
| JPS5017695A (ja) * | 1973-06-14 | 1975-02-25 | ||
| JPS58223047A (ja) * | 1982-06-18 | 1983-12-24 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 螢光x線分析方法 |
| JPS59195146A (ja) * | 1983-04-19 | 1984-11-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | メツキ被膜の螢光x線分析法 |
-
1984
- 1984-10-05 JP JP59209097A patent/JPH0610660B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6188128A (ja) | 1986-05-06 |
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