JPH06108209A - 表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造方法 - Google Patents
表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造方法Info
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- JPH06108209A JPH06108209A JP28245392A JP28245392A JPH06108209A JP H06108209 A JPH06108209 A JP H06108209A JP 28245392 A JP28245392 A JP 28245392A JP 28245392 A JP28245392 A JP 28245392A JP H06108209 A JPH06108209 A JP H06108209A
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- Metal Rolling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 貼合せ性及び印刷性に優れた表面清浄性に優
れるアルミニウム箔とその製造方法を提供する。 【構成】 箔圧延後、箔圧延油の蒸留エンドポイント温
度以上の温度で焼鈍時間t(hr)が0.1≦w/(Ra
×t)1/2 ≦0.6(但し、Raは箔表面の長手方向中
心線に沿った平均粗さの上下面平均値(μm)、wはコ
イル幅(m))、なる条件範囲にて大気炉を用いて最終
焼鈍を行い、焼鈍後の箔表面と純水との接触角を30°
以下、表面酸化皮膜厚さを3nm以下とするアルミニウ
ム箔の製造方法。
れるアルミニウム箔とその製造方法を提供する。 【構成】 箔圧延後、箔圧延油の蒸留エンドポイント温
度以上の温度で焼鈍時間t(hr)が0.1≦w/(Ra
×t)1/2 ≦0.6(但し、Raは箔表面の長手方向中
心線に沿った平均粗さの上下面平均値(μm)、wはコ
イル幅(m))、なる条件範囲にて大気炉を用いて最終
焼鈍を行い、焼鈍後の箔表面と純水との接触角を30°
以下、表面酸化皮膜厚さを3nm以下とするアルミニウ
ム箔の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貼合せ性及び印刷性に
優れた、表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造
方法に関するものである。
優れた、表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム箔は5〜200μm程度の
板厚を有し、主として食料品、薬品などの包装用として
利用されている。このアルミニウム箔はポリエチレンや
ビニール、紙、樹脂などと張り合わされて使用されるこ
とが多く、また箔に直接印刷を行った後、貼合される場
合も多い。
板厚を有し、主として食料品、薬品などの包装用として
利用されている。このアルミニウム箔はポリエチレンや
ビニール、紙、樹脂などと張り合わされて使用されるこ
とが多く、また箔に直接印刷を行った後、貼合される場
合も多い。
【0003】従来、このような用途のアルミニウム箔に
はJIS−1N30()、JIS−1050(Al9
9.50wt%以上)、JIS−1100(Al−0.1
2wt%Cu)などの純アルミニウムが主として用いられ
ている。このアルミニウム箔はアルミニウム溶湯らか半
連続鋳造法によってスラブを鋳造し、熱間圧延及び冷間
圧延によって0.3〜0.6mm程度の厚さの板材(箔
地)とし、更に箔圧延によって5〜200μm程度の厚
さまで薄くした箔の条材をコイル状に巻き取り、更に焼
鈍処理(箔焼鈍)を施して製造されるのが一般的であ
る。尚必要に応じて鋳塊を熱間圧延前に均質化処理する
ことや、冷間圧延の途中で中間焼鈍を施すことも通常行
われている。
はJIS−1N30()、JIS−1050(Al9
9.50wt%以上)、JIS−1100(Al−0.1
2wt%Cu)などの純アルミニウムが主として用いられ
ている。このアルミニウム箔はアルミニウム溶湯らか半
連続鋳造法によってスラブを鋳造し、熱間圧延及び冷間
圧延によって0.3〜0.6mm程度の厚さの板材(箔
地)とし、更に箔圧延によって5〜200μm程度の厚
さまで薄くした箔の条材をコイル状に巻き取り、更に焼
鈍処理(箔焼鈍)を施して製造されるのが一般的であ
る。尚必要に応じて鋳塊を熱間圧延前に均質化処理する
ことや、冷間圧延の途中で中間焼鈍を施すことも通常行
われている。
【0004】上記アルミニウム箔の箔圧延の際には、鉱
物油をベースに添加剤として脂肪酸、アルコール、エス
テル等を加えた圧延油を潤滑剤として使用している。そ
して貼合せに供する箔は、圧延終了後、最終焼鈍処理を
施すことによって軟化させると同時に、表面に残留して
いる圧延油を蒸発又は酸化によって除去する処理が行わ
れている。この最終箔焼鈍処理には、コスト面から焼鈍
雰囲気を調整しない大気炉を用いる場合が多い。
物油をベースに添加剤として脂肪酸、アルコール、エス
テル等を加えた圧延油を潤滑剤として使用している。そ
して貼合せに供する箔は、圧延終了後、最終焼鈍処理を
施すことによって軟化させると同時に、表面に残留して
いる圧延油を蒸発又は酸化によって除去する処理が行わ
れている。この最終箔焼鈍処理には、コスト面から焼鈍
雰囲気を調整しない大気炉を用いる場合が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】焼鈍後の圧延油残留量
が多い場合、貼合せ工程で接着剤を塗布したとき、接着
剤との濡れ性が不足し、糊ハジキを生じ良好な接着を行
うことができなくなる。またアルミニウム箔に直接印刷
を行う場合、インクハジキを生じ良好な印刷を行うこと
ができなくなる問題がある。
が多い場合、貼合せ工程で接着剤を塗布したとき、接着
剤との濡れ性が不足し、糊ハジキを生じ良好な接着を行
うことができなくなる。またアルミニウム箔に直接印刷
を行う場合、インクハジキを生じ良好な印刷を行うこと
ができなくなる問題がある。
【0006】一方、大気炉を用いて最終焼鈍処理を行っ
たアルミニウム箔は、表面酸化による酸化皮膜が形成さ
れる。この酸化皮膜は、焼鈍処理時間が長くなるにした
がって厚さが大きくなり、皮膜の凝集破壊が起り易くな
るため、接着強度が低下するという問題を生じる
たアルミニウム箔は、表面酸化による酸化皮膜が形成さ
れる。この酸化皮膜は、焼鈍処理時間が長くなるにした
がって厚さが大きくなり、皮膜の凝集破壊が起り易くな
るため、接着強度が低下するという問題を生じる
【0007】したがって、貼合せ性及び印刷性が要求さ
れる箔は、圧延油の残留量と表面酸化膜厚さが適切な表
面清浄性に優れた箔である必要があり、このような表面
清浄性が得られる最終箔焼鈍条件にて最終焼鈍を行うこ
とが必要である。
れる箔は、圧延油の残留量と表面酸化膜厚さが適切な表
面清浄性に優れた箔である必要があり、このような表面
清浄性が得られる最終箔焼鈍条件にて最終焼鈍を行うこ
とが必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み種々
検討の結果、最終箔焼鈍後の箔の表面状態の適正条件及
びそのための最終箔焼鈍条件を見い出し、更に検討の結
果の表面清浄性に優れたアルミニウム箔とその製造方法
を開発したものである。
検討の結果、最終箔焼鈍後の箔の表面状態の適正条件及
びそのための最終箔焼鈍条件を見い出し、更に検討の結
果の表面清浄性に優れたアルミニウム箔とその製造方法
を開発したものである。
【0009】即ち本発明アルミニウム箔は、箔圧延後、
大気炉を用い最終箔焼鈍を施して供せられる箔におい
て、箔表面と純水との接触角が30°以下であり、かつ
表面酸化皮膜厚さが3nm以下であることを特徴とする
ものである。
大気炉を用い最終箔焼鈍を施して供せられる箔におい
て、箔表面と純水との接触角が30°以下であり、かつ
表面酸化皮膜厚さが3nm以下であることを特徴とする
ものである。
【0010】また本発明製造方法は、箔圧延後、箔圧延
油の蒸留エンドポイント温度以上の温度で焼鈍時間t
(hr)が 0.1≦w/(Ra×t)1/2 ≦0.6 (但し、Raは箔表面の長手方向中心線平均粗さの上下
面平均値(μm)、Wはコイル幅(m))なる条件範囲
にて大気炉を用いて最終焼鈍を行うことを特徴とするも
のである。
油の蒸留エンドポイント温度以上の温度で焼鈍時間t
(hr)が 0.1≦w/(Ra×t)1/2 ≦0.6 (但し、Raは箔表面の長手方向中心線平均粗さの上下
面平均値(μm)、Wはコイル幅(m))なる条件範囲
にて大気炉を用いて最終焼鈍を行うことを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】本発明において最終箔焼鈍後のアルミニウム箔
表面と純水との接触角は30°以下とする。接触角は箔
表面の圧延油残留量との相関があり、同一組成の圧延油
の場合、圧延油残留量が多いほど接触角は大きくなる。
この接触角が30°を越える場合、糊ハジキ、インクハ
ジキ、接触強度の低下を発生する。したがってアルミニ
ウム箔表面と純水との接触角は30°以下である必要が
ある。
表面と純水との接触角は30°以下とする。接触角は箔
表面の圧延油残留量との相関があり、同一組成の圧延油
の場合、圧延油残留量が多いほど接触角は大きくなる。
この接触角が30°を越える場合、糊ハジキ、インクハ
ジキ、接触強度の低下を発生する。したがってアルミニ
ウム箔表面と純水との接触角は30°以下である必要が
ある。
【0012】また酸化皮膜厚さは3nm以下とする。酸
化皮膜は主として最終箔焼鈍において、雰囲気の酸素と
アルミニウム箔が反応することによって生じるものであ
り、焼鈍時間が長いほど、焼鈍温度が高いほど厚くなる
傾向がある。酸化皮膜厚さが3nmを越えると、酸化皮
膜が凝集破壊を生じ、接着強度が低下する。したがって
酸化皮膜厚さは3nm以下とする必要がある。
化皮膜は主として最終箔焼鈍において、雰囲気の酸素と
アルミニウム箔が反応することによって生じるものであ
り、焼鈍時間が長いほど、焼鈍温度が高いほど厚くなる
傾向がある。酸化皮膜厚さが3nmを越えると、酸化皮
膜が凝集破壊を生じ、接着強度が低下する。したがって
酸化皮膜厚さは3nm以下とする必要がある。
【0013】次にアルミニム箔の最終箔焼鈍温度は、箔
圧延油の蒸留エンドポイント温度以上の温度とする。一
般に圧延油は蒸留温度に達すると蒸発を開始し、エンド
ポイント温度で完全に蒸発する。そして焼鈍温度が圧延
油のエンドポイント温度未満である場合、圧延油は完全
に蒸発せず、残留量が多くなってしまう。一方焼鈍を箔
圧延油の蒸留エンドポイント温度+100℃を越えて
も、圧延油蒸発の効果が飽和するばかりでなく、箔表面
の酸化皮膜の成長を促進するだけである。したがって最
終箔焼鈍温度は箔圧延油の蒸留エンドポイント温度以上
の温度である必要があり、エンドポイント温度+100
℃以下とすることが望ましい。
圧延油の蒸留エンドポイント温度以上の温度とする。一
般に圧延油は蒸留温度に達すると蒸発を開始し、エンド
ポイント温度で完全に蒸発する。そして焼鈍温度が圧延
油のエンドポイント温度未満である場合、圧延油は完全
に蒸発せず、残留量が多くなってしまう。一方焼鈍を箔
圧延油の蒸留エンドポイント温度+100℃を越えて
も、圧延油蒸発の効果が飽和するばかりでなく、箔表面
の酸化皮膜の成長を促進するだけである。したがって最
終箔焼鈍温度は箔圧延油の蒸留エンドポイント温度以上
の温度である必要があり、エンドポイント温度+100
℃以下とすることが望ましい。
【0014】また焼鈍時間t(hr)は、0.1≦w/
(Ra×t)1/2 ≦0.6なる条件範囲とする。(但
し、Raは箔表面の長手方向の中心線に沿う平均粗さの
上下面平均値(μm)、Wはコイル幅(m))しかして
箔圧延油の蒸留エンドポイント温度以上の温度に保持す
る時間tが、0.6<w/(Ra×t)1/2 である場
合、圧延油の残留量が多くなり接触角が30°を越えて
しまう。一方w/(Ra×t)1/2 <0.1の場合、圧
延油の残留量の減少効果が飽和するばかりでなく、表面
酸化皮膜の成長の促進、及び焼鈍時間が長時間化するた
め生産性が低下してしまう。したがって、箔圧延油の蒸
留エンドポイント温度以上の温度に保持する時間tは、
0.1≦w(Ra×t)1/2 ≦0.6の範囲である必要
がある。
(Ra×t)1/2 ≦0.6なる条件範囲とする。(但
し、Raは箔表面の長手方向の中心線に沿う平均粗さの
上下面平均値(μm)、Wはコイル幅(m))しかして
箔圧延油の蒸留エンドポイント温度以上の温度に保持す
る時間tが、0.6<w/(Ra×t)1/2 である場
合、圧延油の残留量が多くなり接触角が30°を越えて
しまう。一方w/(Ra×t)1/2 <0.1の場合、圧
延油の残留量の減少効果が飽和するばかりでなく、表面
酸化皮膜の成長の促進、及び焼鈍時間が長時間化するた
め生産性が低下してしまう。したがって、箔圧延油の蒸
留エンドポイント温度以上の温度に保持する時間tは、
0.1≦w(Ra×t)1/2 ≦0.6の範囲である必要
がある。
【0015】ここで、箔圧延油の蒸留エンドポイント温
度以上の温度に保持する時間とは、箔焼鈍中一定温度に
保持する時間と、昇温及び降温中箔圧延油の蒸留エンド
ポイント温度以上の温度となっている時間の合計であ
る。箔の最終焼鈍の場合、特に薄箔において、降温を急
速に行うと熱歪みが発生し、箔にしわが生じることがあ
るので、これを防止するために10℃/hr以下の徐冷を
行うことがある。したがって昇温中及び特に降温中にお
いて、箔圧延油の蒸留エンドポイント温度以上の温度で
ある時間は長時間となり、無視することはできない。
度以上の温度に保持する時間とは、箔焼鈍中一定温度に
保持する時間と、昇温及び降温中箔圧延油の蒸留エンド
ポイント温度以上の温度となっている時間の合計であ
る。箔の最終焼鈍の場合、特に薄箔において、降温を急
速に行うと熱歪みが発生し、箔にしわが生じることがあ
るので、これを防止するために10℃/hr以下の徐冷を
行うことがある。したがって昇温中及び特に降温中にお
いて、箔圧延油の蒸留エンドポイント温度以上の温度で
ある時間は長時間となり、無視することはできない。
【0016】上記の条件式は、実験的に見いだされたも
のであるが、下記の理論的推定ができる。最終焼鈍時に
圧延油は蒸発して蒸気となり、コイルの幅方向中央部か
らコイル両端面方向に拡散することにより減少する。し
たがってコイルの幅方向中央部の圧延油の残留量が最も
多いことになる。またこの時同時にコイル端面から雰囲
気中の酸素がコイル中央方向に拡散し、圧延油蒸気ある
いは箔表面と反応する現象が生じる。したがってコイル
の幅方向端部の箔表面の酸化皮膜厚さが最も厚いことに
なる。
のであるが、下記の理論的推定ができる。最終焼鈍時に
圧延油は蒸発して蒸気となり、コイルの幅方向中央部か
らコイル両端面方向に拡散することにより減少する。し
たがってコイルの幅方向中央部の圧延油の残留量が最も
多いことになる。またこの時同時にコイル端面から雰囲
気中の酸素がコイル中央方向に拡散し、圧延油蒸気ある
いは箔表面と反応する現象が生じる。したがってコイル
の幅方向端部の箔表面の酸化皮膜厚さが最も厚いことに
なる。
【0017】箔焼鈍中に圧延油蒸気は、拡散により移動
するため、 C=C0 ×erf{x/2(Dt)1/2 }の拡散式に従
うものと推定される。 但し、C :残留圧延油量、 C0 :初期残留圧延油量、 x :拡散距離、 D :拡散係数、 t :時間、 動が促進されるため、圧延油蒸気の減少が拡散によるも
のとなった時点での初期残留圧延油量(C0 )は、ほぼ
一定であると考えられる。したがって最終目標である残
留圧延油量(C)を一定値以下とするためには、erf
{x/2(Dt)1/2 }を一定値以下にすればよく、即
ちx/(Dt)1/2 を一定値以下とすればよいこととな
る。
するため、 C=C0 ×erf{x/2(Dt)1/2 }の拡散式に従
うものと推定される。 但し、C :残留圧延油量、 C0 :初期残留圧延油量、 x :拡散距離、 D :拡散係数、 t :時間、 動が促進されるため、圧延油蒸気の減少が拡散によるも
のとなった時点での初期残留圧延油量(C0 )は、ほぼ
一定であると考えられる。したがって最終目標である残
留圧延油量(C)を一定値以下とするためには、erf
{x/2(Dt)1/2 }を一定値以下にすればよく、即
ちx/(Dt)1/2 を一定値以下とすればよいこととな
る。
【0018】更に圧延油蒸気の拡散経路は、コイル状に
巻いた隙間であるので、その隙間の大きさは、条材とし
た箔表面の長手方向の中心線に沿う平均粗さの上下面平
均値(Ra)に比例すると考えられ、拡散距離x=コイ
ル幅(即ち条材の幅)wの1/2となる。また拡散の温
度依存性はD0 exp(−Q/RT)で表されるが(Q
は拡散の活性化エネルギー、Rはガス定数、Tは絶対温
度である)、箔の最終焼鈍温度範囲は実質的に250〜
400℃程度であるので、この範囲においてD0 exp
(−Q/RT)を一定値とみなすと、上記DはほぼRa
に比例すると考えられる。したがって残留圧延油量
(C)を一定値以下とするためには、w/(Ra×t)
1/2 を一定値以下とすれば良いと考えられる。
巻いた隙間であるので、その隙間の大きさは、条材とし
た箔表面の長手方向の中心線に沿う平均粗さの上下面平
均値(Ra)に比例すると考えられ、拡散距離x=コイ
ル幅(即ち条材の幅)wの1/2となる。また拡散の温
度依存性はD0 exp(−Q/RT)で表されるが(Q
は拡散の活性化エネルギー、Rはガス定数、Tは絶対温
度である)、箔の最終焼鈍温度範囲は実質的に250〜
400℃程度であるので、この範囲においてD0 exp
(−Q/RT)を一定値とみなすと、上記DはほぼRa
に比例すると考えられる。したがって残留圧延油量
(C)を一定値以下とするためには、w/(Ra×t)
1/2 を一定値以下とすれば良いと考えられる。
【0019】尚本発明におけるアルミニウム箔は、JI
S−1N30、JIS−1050、JIS−1100等
の純アルミニウム箔及びJIS−3003(Al−0.
15wt%Cu−1.1wt%Mn)、JIS−8079
(Al−0.4wt%Si−1.0wt%Fe)等のアルミ
ニウム合金箔のいずれにおいても適応できる。
S−1N30、JIS−1050、JIS−1100等
の純アルミニウム箔及びJIS−3003(Al−0.
15wt%Cu−1.1wt%Mn)、JIS−8079
(Al−0.4wt%Si−1.0wt%Fe)等のアルミ
ニウム合金箔のいずれにおいても適応できる。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0021】(実施例1)箔のコイル幅0.5m、1.
0m、1.5mのJIS−1N30合金組成の厚さ7μ
m箔を通常の方法で製造し、焼鈍前のコイルとした。箔
圧延時の最終箔圧延は重合圧延とし、箔の片面をうねり
の大きい重合面とした、これら箔の表面粗度は、重合面
Ra=0.35μm、ブライド面Ra=0.13μmで
あり、箔上下面の平均粗度はRa=0.24μmであっ
た。また箔圧延には蒸留エンドポイントが260℃の圧
延油を使用した。
0m、1.5mのJIS−1N30合金組成の厚さ7μ
m箔を通常の方法で製造し、焼鈍前のコイルとした。箔
圧延時の最終箔圧延は重合圧延とし、箔の片面をうねり
の大きい重合面とした、これら箔の表面粗度は、重合面
Ra=0.35μm、ブライド面Ra=0.13μmで
あり、箔上下面の平均粗度はRa=0.24μmであっ
た。また箔圧延には蒸留エンドポイントが260℃の圧
延油を使用した。
【0022】これらの箔コイルについて、50℃/hrの
昇温速度で300℃まで加熱し、エンドポイント温度以
上の保持時間tを表1に示すように各種とった後、10
℃/hrで降温冷却を行った。これらの箔について、コイ
ル幅方向中央部の純水との接触角を測定すると共に、水
溶性の糊を塗布したときの糊ハジキ状態を観察し、更に
コイル幅方向端部の表面酸化皮膜厚さの測定を行った。
これらの測定結果を表1に示す。
昇温速度で300℃まで加熱し、エンドポイント温度以
上の保持時間tを表1に示すように各種とった後、10
℃/hrで降温冷却を行った。これらの箔について、コイ
ル幅方向中央部の純水との接触角を測定すると共に、水
溶性の糊を塗布したときの糊ハジキ状態を観察し、更に
コイル幅方向端部の表面酸化皮膜厚さの測定を行った。
これらの測定結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、0.1≦w/
(Ra×t)1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を
行った本発明例No.1〜6の箔は、接触角が30°以下
であり、糊ハジキを発生せず、かつ表面酸化皮膜厚さが
3nm以下である。これに対し0.6<w/(Ra×
t)1/2 である比較例No.7,9,11の箔は接触角が
30°を越えており、糊ハジキが発生している。またw
/(Ra×t)1/2 <0.1である比較例No.8,1
0,12の箔は、表面酸化皮膜厚さが3nmを越えてい
る。
(Ra×t)1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を
行った本発明例No.1〜6の箔は、接触角が30°以下
であり、糊ハジキを発生せず、かつ表面酸化皮膜厚さが
3nm以下である。これに対し0.6<w/(Ra×
t)1/2 である比較例No.7,9,11の箔は接触角が
30°を越えており、糊ハジキが発生している。またw
/(Ra×t)1/2 <0.1である比較例No.8,1
0,12の箔は、表面酸化皮膜厚さが3nmを越えてい
る。
【0025】(実施例2)箔圧延の時のロール粗度、重
合圧延の有無及び重合圧延時の圧下量を調整することに
よって表面粗度を調整したJIS−1100合金組成の
厚さ15μm、幅1.0mの箔を製造し、焼鈍前のコイ
ルとした。箔圧延には蒸留エンドポイントが280℃の
圧延油を使用した。
合圧延の有無及び重合圧延時の圧下量を調整することに
よって表面粗度を調整したJIS−1100合金組成の
厚さ15μm、幅1.0mの箔を製造し、焼鈍前のコイ
ルとした。箔圧延には蒸留エンドポイントが280℃の
圧延油を使用した。
【0026】これら箔コイルについて、70℃/hrの昇
温速度で330℃まで加熱し、エンドポイント温度以上
の保持時間tを表2に示すように各種とった後、40℃
/hrで降温冷却を行った。これら焼鈍箔について、実施
例1と同一の測定を行った。これら箔の表面粗度及び測
定結果を表2に示す。
温速度で330℃まで加熱し、エンドポイント温度以上
の保持時間tを表2に示すように各種とった後、40℃
/hrで降温冷却を行った。これら焼鈍箔について、実施
例1と同一の測定を行った。これら箔の表面粗度及び測
定結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、0.1≦w/
(Ra×t)1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を
行った本発明例No.13〜18の箔は、接触角が30°
以下であり、糊ハジキを発生せず、かつ表面酸化膜厚さ
は3nm以下である。これに対し、0.6<w/(Ra
×t)1/2 である比較例No.19,21,23の箔は接
触角が30°を越えており、糊ハジキが発生している。
またw/(Ra×t)1/2 <0.1である比較例No.2
0,22,24の箔は、表面酸化皮膜厚さが3nmを越
えている。
(Ra×t)1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を
行った本発明例No.13〜18の箔は、接触角が30°
以下であり、糊ハジキを発生せず、かつ表面酸化膜厚さ
は3nm以下である。これに対し、0.6<w/(Ra
×t)1/2 である比較例No.19,21,23の箔は接
触角が30°を越えており、糊ハジキが発生している。
またw/(Ra×t)1/2 <0.1である比較例No.2
0,22,24の箔は、表面酸化皮膜厚さが3nmを越
えている。
【0029】(実施例3)JIS−8079合金組成の
厚さ80μm、幅0.8mの箔を通常の方法で製造し、
焼鈍前のコイルとした。この箔の上下面の平均粗度はR
a=0.16μmであった。箔圧延には蒸留エンドポイ
ントが300℃の圧延油を使用した。
厚さ80μm、幅0.8mの箔を通常の方法で製造し、
焼鈍前のコイルとした。この箔の上下面の平均粗度はR
a=0.16μmであった。箔圧延には蒸留エンドポイ
ントが300℃の圧延油を使用した。
【0030】これらの箔コイルについて、40℃/hrの
昇温速度で、表3に示すように280℃,350℃,4
20℃の温度に加熱し、それぞれエンドポイント温度以
上の保持時間tを表3に示すようにとった後、60℃/
hrで降温冷却を行った。これらの焼鈍箔に関して、実施
例1と同一の測定を行った。更にこれら箔についてポリ
マーフィルムを熱融着した試験片を用いて剥離試験を行
った。これらの測定結果を表3に示す。なお表中比較例
No.29〜No.32の保持時間tの項目中かっこ内の数
値は焼鈍温度280℃に保持した時間を示す。
昇温速度で、表3に示すように280℃,350℃,4
20℃の温度に加熱し、それぞれエンドポイント温度以
上の保持時間tを表3に示すようにとった後、60℃/
hrで降温冷却を行った。これらの焼鈍箔に関して、実施
例1と同一の測定を行った。更にこれら箔についてポリ
マーフィルムを熱融着した試験片を用いて剥離試験を行
った。これらの測定結果を表3に示す。なお表中比較例
No.29〜No.32の保持時間tの項目中かっこ内の数
値は焼鈍温度280℃に保持した時間を示す。
【0031】
【表3】
【0032】表3から明らかなように、0.1≦w/
(Ra×t)1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を
行った本発明例No.25〜28の箔は、接触角が30°
以下であり、糊ハジキを発生せず、さらに表面酸化皮膜
厚さが3nm以下であり、接着強度が高い。これに対し
焼鈍温度が箔圧延油の蒸留エンドポイント以下である比
較例No.29〜32の箔は、いずれの焼鈍時間でも接触
角が30°を越えており、糊ハジキが発生し、接着強度
が低い。また0.6<w/(Ra×t)1/2 である比較
例No.33,35の箔は接触角が30°を越えており、
糊ハジキが発生し、中央部での接着強度が低下してい
る。更にw/(Ra×t)1/2 <0.1である比較例N
o.34,36の箔は表面酸化皮膜厚さが3nmを越えて
おり、コイル端部の接着強度が低下している。
(Ra×t)1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を
行った本発明例No.25〜28の箔は、接触角が30°
以下であり、糊ハジキを発生せず、さらに表面酸化皮膜
厚さが3nm以下であり、接着強度が高い。これに対し
焼鈍温度が箔圧延油の蒸留エンドポイント以下である比
較例No.29〜32の箔は、いずれの焼鈍時間でも接触
角が30°を越えており、糊ハジキが発生し、接着強度
が低い。また0.6<w/(Ra×t)1/2 である比較
例No.33,35の箔は接触角が30°を越えており、
糊ハジキが発生し、中央部での接着強度が低下してい
る。更にw/(Ra×t)1/2 <0.1である比較例N
o.34,36の箔は表面酸化皮膜厚さが3nmを越えて
おり、コイル端部の接着強度が低下している。
【0033】上記実施例1〜3におけるw/(Ra×
t)1/2 と箔の表面清浄性(接触角)の関係を図1に示
す。図から明らかなように、0.1≦w/(Ra×t)
1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を行った本発明
例による箔は、接触角が30°以下であり、糊ハジキを
発生せず、かつ表面酸化皮膜厚さが3nm以下であり、
接着強度が高い。一方0.6<w/(Ra×t)1/2 で
ある比較例による箔は接触角が30°を越えており、糊
ハジキを発生し、接着強度が低下している。またw/
(Ra×t)1/2 <0.1である比較例による箔は、表
面酸化皮膜厚さが3nmを越えており、コイル端部の接
着強度が低下している。
t)1/2 と箔の表面清浄性(接触角)の関係を図1に示
す。図から明らかなように、0.1≦w/(Ra×t)
1/2 ≦0.6の関係を満たす条件で焼鈍を行った本発明
例による箔は、接触角が30°以下であり、糊ハジキを
発生せず、かつ表面酸化皮膜厚さが3nm以下であり、
接着強度が高い。一方0.6<w/(Ra×t)1/2 で
ある比較例による箔は接触角が30°を越えており、糊
ハジキを発生し、接着強度が低下している。またw/
(Ra×t)1/2 <0.1である比較例による箔は、表
面酸化皮膜厚さが3nmを越えており、コイル端部の接
着強度が低下している。
【0034】
【発明の効果】このように本発明によれば、圧延油の残
留量と表面酸化皮膜厚さを適切な範囲とすることで、貼
合せ性及び印刷性に優れた表面清浄性に優れたアルミニ
ウム箔を提供することができるもので、工業上顕著な効
果を奏するものである。
留量と表面酸化皮膜厚さを適切な範囲とすることで、貼
合せ性及び印刷性に優れた表面清浄性に優れたアルミニ
ウム箔を提供することができるもので、工業上顕著な効
果を奏するものである。
【図1】実施例における本発明例と比較例のw/(Ra
×t)1/2 及び箔の表面清浄性と箔の特性との関係を示
す実測図である。
×t)1/2 及び箔の表面清浄性と箔の特性との関係を示
す実測図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 新 大阪府大阪市淀川区西中島5丁目13番9号 新大阪森ビル 日本製箔株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 箔圧延後、大気炉を用いて最終箔焼鈍を
施して使用に供せられる箔において、箔表面と純水との
接触角が30°以下であり、かつ表面酸化皮膜厚さが3
nm以下であることを特徴とする表面清浄性に優れるアル
ミニムウ箔。 - 【請求項2】 箔圧延後、箔圧延油の蒸留エンドポイン
ト温度以上の温度で焼鈍時間t(hr)が 0.1≦w/(Ra×t)1/2 ≦0.6 (但し、Raは箔表面の長手方向中心線に沿った平均粗
さの上下面平均値(μm)、Wはコイル幅(m))なる
条件範囲にて大気炉を用いて最終焼鈍を行い、焼鈍後の
箔表面と純水との接触角が30°以下であり、かつ表面
酸化皮膜厚さが3nm以下であることを特徴とする表面
清浄性に優れるアルミニウム箔の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28245392A JPH06108209A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28245392A JPH06108209A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06108209A true JPH06108209A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17652627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28245392A Pending JPH06108209A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 表面清浄性に優れるアルミニウム箔とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06108209A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06306520A (ja) * | 1993-04-20 | 1994-11-01 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 軟質アルミ箔およびその製造方法 |
| JP2000280341A (ja) * | 1999-03-30 | 2000-10-10 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよびその改質方法 |
| JP2009062622A (ja) * | 2003-05-09 | 2009-03-26 | Showa Denko Kk | ラミネーション加工用アルミニウム箔の製造方法およびラミネーション加工用アルミニウム箔、ならびにラミネート材 |
| CN114798771A (zh) * | 2022-04-12 | 2022-07-29 | 神隆宝鼎新材料有限公司 | 一种提高电池箔表面清洁和润湿性能的方法和该方法生产的电池箔 |
-
1992
- 1992-09-28 JP JP28245392A patent/JPH06108209A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06306520A (ja) * | 1993-04-20 | 1994-11-01 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 軟質アルミ箔およびその製造方法 |
| JP2000280341A (ja) * | 1999-03-30 | 2000-10-10 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよびその改質方法 |
| JP2009062622A (ja) * | 2003-05-09 | 2009-03-26 | Showa Denko Kk | ラミネーション加工用アルミニウム箔の製造方法およびラミネーション加工用アルミニウム箔、ならびにラミネート材 |
| CN114798771A (zh) * | 2022-04-12 | 2022-07-29 | 神隆宝鼎新材料有限公司 | 一种提高电池箔表面清洁和润湿性能的方法和该方法生产的电池箔 |
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