JPH0610843B2 - 周波数多重音声信号記録回路 - Google Patents

周波数多重音声信号記録回路

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JPH0610843B2
JPH0610843B2 JP59076473A JP7647384A JPH0610843B2 JP H0610843 B2 JPH0610843 B2 JP H0610843B2 JP 59076473 A JP59076473 A JP 59076473A JP 7647384 A JP7647384 A JP 7647384A JP H0610843 B2 JPH0610843 B2 JP H0610843B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、音声信号を映像信号に周波数多重してビデオ
トラック上に記録する磁気録画再生装置に係り、特に音
声信号への映像のバズ妨害を許容限以下に抑えながら、
映像信号を可能な限り広帯域記録するに好適な周波数多
重音声信号記録回路に関する。
〔発明の背景〕
従来のビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)につ
いて第1図を用いて説明する。
NTSC方式について例をとれば記録時、入力端子1よ
り入力された映像信号はAGC回路2で入力レベルを一
定に揃えられ、低域波器(以下LPFと略す)3に入
力される。LPF3は例えば3MHz付近に遮断周波数を
もつLPFであり輝度信号成分のみがとり出され、高域
のS/N改善のためのエンファシス回路4、過変調を抑圧
するためのクリップ回路5などによって記録処理され周
波数変調回路6でFM変調波とされる。この輝度FM変
調信号は4〜6MHz程度の周波数の搬送波成分と、その
前後約3MHzの側帯波成分とから成る。その後、例えば
1.5MHz付近に遮断周波数をもつ高域波器(以下HPF
と略す)7で後述するクロマ信号の周波数帯域にある成
分を除去した後、記録増幅器8に加わる。一方、入力端
子1からの映像信号は、3.58MHz±0.5MHz程度に通過帯
域をもつ帯域波器(以下BPFと略す)9クロマ信号
がとり出され、輝度信号同様ACC回路10で入力レベル
を一定に揃えられ、周波数変換回路11、変換キャリア発
生回路12により、例えば0.75MHz+0.5MHzの帯域を持つ
低域変換搬送色信号に変換され、約1.4MHzに遮断周波数
をもつLPF13で不要成分を除去され、記録増幅器8で
さきの輝度FM変調信号と加算され、ビデオヘッド14を
介して磁気テープ15に記録される。
再生時、ビデオヘッド14の再生信号は再生増幅器15で増
幅され、スイッチアンプ17で連続した再生信号を得る。
約1.5MHzに遮断周波数をもつHPF18で輝度FM変調信
号のみ取り出され、AGC回路19にてレベルを一定に揃
えた後に、復調回路20で映像輝度信号に復調される。そ
の後、記録で行なわれたエンファシスを元に戻すディエ
ンファシス回路21、LPF22、ダイナミックディエンフ
ァシス回路23で再生処理が行なわれ、さらにノイズキャ
ンセル回路24で高域のノイズ成分を抑圧された後加算回
路25に加えられる。一方、低域変換クロマ信号は約1.4M
Hzに遮断周波数をもつLPF26で取り出され、周波数変
換回路27、変換キャリア発生回路28により元の搬送色信
号が復元される。その後スプリアス除去用BPF29、レ
ベルを揃えるACC回路30隣接クロストークを除去する
くし形フィルタ31で再生処理が行なわれ加算回路25に
て、さきの輝度信号と加算され、出力端子32から複合映
像信号が出力される。
第1図のビデオヘッド14の記録電流スペクトラムを第2
図に示す。同図からわかるようにFM変調波とされた輝
度信号と低域変換されたクロマ信号は互いにその側帯波
が重ならないよう周波数多重されており、飽和記録され
る輝度FM信号に対しクロマ信号を10〜14dB低いレベ
ルでバイアス記録する。
ところで、一般のVTRでは音声信号は映像信号とは磁
気テープ上の別のトラックに固定ヘッドで記録されてい
る。しかし、録画時間の長時間化および小形・軽量化に
おいては、次のような問題が発生する。
1.機械部分のフライホイール効果減少に伴うワウ・フ
ラッタ特性の劣化。
2.テープ送り速度の低下に伴う記録再生帯域の減少。
3.テープ幅減少に伴う音声トラックの十分な確保の困
難。
このような点を考慮し、音声信号を周波数変調し映像信
号に周波数多重して同一ビデオヘッドで同一トラックに
記録する方式がある。この場合、音声FM信号は第3図
に示すようにその再生レベル、記録再生中の混変調レベ
ルから考え、搬送周波数として1.5MHz付近(輝度FM信
号と低域変換色信号の間)にとり輝度FM信号に対して
25dB程度低いレベルでバイアス記録するのが適当であ
る。
音声信号を映像信号に周波数多重して記録することの問
題は音声信号と映像信号との相互干渉が発生することで
ある。すなわち、音声信号と映像信号の側帯波が互いに
重ならないように帯域制限をしなければならない。これ
が不完全な場合、例えば音声信号に映像信号がもれ込む
とバズを発生し音質を著しく劣化させる。一方、映像信
号に音声信号がもれ込むと再生画にビート妨害を発生す
る。
バズ音を軽減するために単にHPF7の遮断周波数を高
くし、輝度FM記録信号のうち音声FM信号と重なる周
波数成分を除去することは、解像度を劣化させ好ましく
ない。したがい、急峻なトラップ特性を要求されるが、
この場合位相特性の問題があり、再生輝度信号に波形歪
を生じ問題となる。
一方、現在記録電流の周波数特性は、周波数が高くなれ
ばなるほど利得の下がる低域強調特性をもつ場合が多
い。低域強調の目的は、輝度FM信号の下側帯波を強調
記録してその再生時のS/Nを稼ぐこと、クロマ信号の帯
域でテープ・ヘッド系がもつ微分特性(周波数に比例し
て再生感度が上がる)をあらかじめ補償することにあっ
た。しかし、低域強調記録には以下に述べる問題があ
る。
1.FM音声信号は輝度FM信号をバイアス電流として
記録されるため輝度FM信号が低域強調によりAM成分
をもっていれば、音声信号もAM成分の影響を受け、特
に立ち上り、立ち下り部では位相の急変を生じ、映像バ
ズを伴う。
2.再生時の反転現象の原因になる。
3.クロマ信号のS/N向上のために、クロマ信号の側帯
波に対し、そのレベルが小さいほど応答の大きい非線形
エンファシスを施こすいわゆるクロマエンファシス回路
の導入にあたっては記録時のプリエンファシスと再生時
のデイエンファシスを正確に特性合わせする必要があ
り、記録増幅器の前に専用のクロマイコライズを必要と
する。
以上の問題を解決するため記録増幅器59の記録電流周波
数特性を平坦(定電流記録と呼ぶ)にする必要がある。
ところが、定電流記録では輝度FM信号の上側帯波は従
来よりも強調して記録される。テープヘッド系にはリミ
タ作用があるため、再生時上側帯波の一部は下側帯波と
なって現れるがこの量が従来よりも多くなる。前記した
HPF7のトラップの位相特性によっては、この上側帯
波のはねかえりの成分と下側帯波の残留成分とが強調し
合い、結局再生音声信号にバズ音を発生することがあっ
た。また最悪の場合、トラップの効果が全くなくなるこ
とさえある。
結果的にどれだけの大きさの下側帯波となるかは、遅延
時間特性などによって異なる。
第4図、および第5図は音声信号トラップを設けたHP
F7の具体的回路例である。第4図において41は入力端
子、48は出力端子であり、42,44,47は容量、43,45,
46はインダクタンス、49,50はマッチング低抗である。
第5図に示すHPFは容量CとインダクタンスL
で高域を波し、インダクタンスLと容量Cで第1
のトラップを構成し、インダクタンスLと容量C
第2のトラップを構成している。マッチングインピーダ
ンスは1KΩに選ばれている。各素子の値としては、例
えばC=C=120PF、L=56μH、L=390μ
H、L=120μH、C=91PFなどと選ぶ。第5図
も第4図と同様な特性を持つHPFの具体例である。第
5図において51は入力端子、59は出力端子、52,53,5
6,58は容量、54,55,57はインダクタンス、60,61は
マッチング低抗である。第4図,第5図のHPFの振幅
特性を第6図に、遅延時間特性を第7図に示す。第6図
の特性は、遮断周波数1.8MHz,1.5MHz(音声FM搬送周
波数)での減衰度25dB,0.75MHz(色度記録信号搬送
周波数)での減衰度43dBであり、輝度信号の側帯波帯
域3MHzを確保したうえで音声信号帯域での十分な減衰
度を得られる。
上記HPFを用いて記録再生した時の音声FM信号帯域
付近の再生輝度FM信号のスペクトラム(輝度FM再生
キャリアレベルを0dBとする)を第8図に示す。図から
明らかなように記録時にHPFで施された1.5MHzのトラ
ップは高い方へずれ、1.5MHzではむしろ再生レベルが大
きくなっている。図中点線で示したのは音声FM信号の
再生レベルであり、音声信号へ再生輝度FM信号が大幅
にもれ込みバズ音の原因となる。これは前述したよう
に、たとえ記録側での振幅減衰度が十分あっても、第7
図に示すようにその付近での遅延時間特性(位相特性)
が大きければ、再生時に再び側帯波が現れてくるためで
ある。磁気テープ・ヘッド系にはリミッタ作用があり、
記録側で輝度FM信号の下側帯波を抑圧しても上側帯波
がある限り、再生時にこれが再び下側帯波となって現れ
ることに起因する。
一般には下側帯波と上側帯波で遅延時間特性に差のない
ことが望ましい。上側帯波の遅延時間特性を下側帯波の
それに合わせるためにはHPFをBPFの構成とし上側
帯波の遅延時間も大きくすることが考えられる。しか
し、輝度FM信号のキャリアは例えば4.2MHz〜5.4MHzの
帯域内で瞬時変化しており下側帯波は1.5MHzに決められ
ても上側帯波は6.9MHz〜9.3MHzの広い帯域をもつ。した
がってBPFで上記下側帯波と上側帯波の遅延時間を合
わせることは困難であり、さらに上側帯波の最低周波数
は6.9MHzでありBPFで上側帯波が下側帯波へ折り返り
するのを制限できたとしても輝度FM信号の帯域を大幅
に劣化させることになり問題となる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記した音声FM多重記録のVTRに
おけるバズ音の発生を解決し、良質な画像および音声を
実現する周波数多重音声信号記録回路を提供することに
ある。
〔発明の概要〕
本発明では、輝度FM変調信号を位相まわりの少ないL
C直列トラップで帯域制限し、さらには記録増幅器の高
域をダンピングすることで上側帯波から下側帯波への折
り返りを制限するなどして、輝度信号の解像度の劣化、
波形歪の劣化を許容限以内に保ったまま、音声バズを軽
減するものである。
〔発明の実施例〕
以下本発明の実施例を第9図により説明する。入力端子
101より入力された映像信号はAGC102でレベルを一定
に揃えられ、LPF103、輝度LC形フィルタ133で帯域
制限され、非線形および線形エンファシス回路104で高
域信号が強調された後、過変調を避けるためのクリップ
回路105を介して周波数変調回路106で変調される。その
後HPF107で音声信号およびクロマ信号成分を除去
し、定電流特性をもつ記録増幅回路108に加わる。
一方、入力端子101からの映像信号はBPF109でクロマ
信号を取り出されACC回路110でバーストレベルを一
定に揃え、クロマエンファシス回路111で側帯波信号が
強調され、周波数変換回路112で低域変換される。さら
にLPF113で不要成分が除去された後にクロマイコラ
イザ114でテープ・ヘッド系の微分特性補償が行なわれ
記録増幅回路108に加わる。また、音声信号入力端子135
から入力された音声信号はAGC136で信号レベルを揃
え、S/N改善のためにエンファシス回路137を介し、クロ
ストーク軽減のために音声信号を振幅に応じて圧縮する
圧縮回路138に入力され、その後周波数変調回路139でF
M音声信号となり、BPF140でスプリアス成分を除去
した後、記録増幅回路108に加えられる。ここで加算さ
れた三信号は、ビデオヘッド115を介して、磁気テープ1
34へ定電流記録される。勿論この他に再生時のビデオヘ
ッドトラッキング制御用の信号を多重記録しても良い。
再生時には、ビデオヘッド115を介して磁気テープ134か
ら再生された信号が再生増幅回路116で増幅され、スイ
ッチアンプ117で連続した再生信号を得る。HPF118で
輝度FM信号のみ取り出され、AGC119にてレベルを
一定に揃えた後、復調回路120で復調される。その後、
記録で行なわれたエンファシスを元に戻すディエンファ
シス回路121、LPF122、ダイイナミックディエンファ
シス回路123で再生処理が行なわれ、さらにノイズキャ
ンセル回路124で高域のノイズ成分を抑圧された後、加
算回路125に加えられる。一方、低域変換クロマ信号
は、LPF126で取り出され、周波遂変換回路127により
元の搬送色信号が復元される。その後スプリアス除去用
BPF128、レベルを揃えるACC回路129、隣接クロマ
トークを除去するくし形フィルタ130、およびプリエン
ファシス回路111の逆特性を有するクロマディエンファ
シス回路131により再生処理が行なわれ加算回路125に
て、さきの輝度信号を加算され出力端子132から複合映
像信号が出力される。
また、音声信号は再生増幅回路116から出力された再生
信号のうちBPF141で音声FM信号だけを取り出し、
復調回路142で復調する。さらにLPF143でスプリアス
成分を除かれた音声信号は記録時に行なわれた圧縮を伸
長回路144で元に戻し、同じく記録時に行なわれたエン
ファシスをディエンファシス回路145で戻し、音声信号
出力端子146から出力される。
第9図の特徴は、 1.LPF103の他に輝度くし形フィルタ133も設けた構
成とし、輝度信号成分を損うことなくクロマ信号成分を
除去することでバズ音軽減、輝度信号帯域確保を両立し
ている。
2.HPF107を音声FM信号トラップの減衰度は保ち
ながら位相まわりの少ない構成としている。
3.クロマS/N向上のために、クロマ信号の側帯波に対
し、そのレベルが小さい程応答の大きい非線形(あるい
は線形)エンファシス回路111を記録側に設け、さらに
再生側にその逆特性のディエンファシス回路131を設け
ている。
4.テープ・ヘッド系の微分特性補償回路(SDマイコ
ライズ)114を設けている。
5.記録増幅回路108の周波数特性を低域強調でなくほ
ぼ平坦な特性にしている。
6.LPF113に音声トラップを設けている。
7.HPF118に音声トラップを設けている。
ことである。
ここでは、輝度FM信号の搬送周波数として4.2MHz〜5.
4MHz(中心約5MHz)、側帯波帯域としてその前後約3M
Hz、音声FM信号の搬送周波数として1.5MHz±0.1MHz、
クロマ信号の周波数として約0.75MHz±0.5MHzとした一
般的な場合を別にとって示す。
本発明に用いるHPF107について説明する。記録時に
輝度FM信号を帯域制限するためのHPFの振幅特性と
しては、理想的には1.6MHz(音声FM信号帯域の上限)
以下を完全に遮断し1.6MHz以上を完全に通過させるもの
が望ましいことは勿論である。しかし、本発明に用いる
波器は、前述したとおり、たとえ振幅減衰度が十分あ
ってもその付近の遅延時間が大きければ、磁気テープ・
ヘッド系のリミタ作用により再生時に再び側帯波が現わ
れ問題となる。したがって波器の遅延時間特性はでき
るだけ上下側帯波で差のないよう帯域内を平坦にする。
さらに、音声FM信号帯域の振幅減衰度は約10dBあれば
音声信号の性能を確保できることが実験により確かめら
れている。
以上のことより、本発明の波器の特性としては第10
図,第11図に示すような特性を満足すればよい。第10図
は、本発明の波器の振幅特性であり1.5MHzで約10dBの
減衰度が得られている。第11図は本発明の波器の遅延
時間特性であり、位相まわりは十分に抑えられている。
第10図,第11図の特性を実現できる波器の構成例を第
12図に示す。第12図において、151は入力端子、161は出
力端子あり、出力端子は可変抵抗159の途中から導き出
される。可変抵抗159は記録電流の調整抵抗としても用
いられる構成となっている。152,153,156,159は抵
抗、154,157,160は容量、155,158はインダクタンス
である。第12図において、インダクタンスL11と容量C
11とで第1のトラップ回路を構成しており、また、イン
ダクタンスL12と容量C12とで第2のトラップ回路を構
成している。減衰度特性および遅延時間特性を第10図,
第11図のようにするための値としては、R11=820Ω,
12=390Ω,R13=560Ω,R14=4.7KΩ,L11=220
μH,L12=180μH,C11=51PF,C12=150PF,
13=0.022μF,あるいは、R=390Ω,R12=180
Ω,R13=270Ω,R14=2.2KΩ,L11=120μH,L
12=180μH,C11=94PF,C12=150PF,C13=0.
022μFなどと選ぶ。特にインダクタンスL11と容量C
11による第1のトラップ周波数は値を微調して1.5MHzに
合わせるのが望ましい。また、第1のトラップ回路に直
列接続されているR12の値は重要である。つまり、1.5M
HzをトラップするためのR12,L11,C11の組み合わせ
は多々あるものの、例えばL11,C11は上記のままでR
12を小さくした組み合わせによると、トラップの減衰度
は大きくなるが、遅延時間も大きくなり再生時の輝度信
号の側帯波はかえって大きくなる。また、R12を大きく
した組み合わせにすると、トラップの減衰度は低下す
る。このため記録側での輝度信号の下側帯波抑圧が不十
分となり、バズ音が増す。
ところで、前述したように磁気テープ・ヘッド系にはリ
ミタ作用があり、記録側で輝度FM信号の下側帯波を抑
圧しても上側帯波がある限り、再生時にこれが下側帯波
となって現われバズ妨害となることがある。結果的にど
れだけの大きさの下側帯波となるかは上側帯波の遅延時
間特性によって大幅に左右される。一般には下側帯波と
上側帯波で遅延時間特性に差のないことが望ましい。第
13図,第14図を用いてこれについて説明する。
第13図は、本発明の記録増幅回路の具体例を示してい
る。第13図において181は入力端子、182は記録電流供給
トランジスタ、183はインダクタンス、184,185は抵
抗、186は容量、187はロータリートランス、188は磁気
ヘッドである。Qのコレクタには3〜4VPPの信号電
圧が必要であり(記録増幅器からロータリートランス20
7を見たインダクタンスが9μH程度の場合)、A級ア
ンプ形成で消費電力を最小にしようとするとVCCを低く
選び負荷をインダクタンス183とすることでダイナミッ
クレンジをかせぐのが望ましい。また抵抗184はダンピ
ング抵抗として用いられる。第13図の記録電流周波数特
性を示したのが第14図である。図のように周波数特性は
ほぼ平坦になる。前述したとおり、記録増幅器の高域特
性をどのように選ぶかはバズ妨害抑圧から重要である。
第14図中の実線で示すように高域特性を完全平坦でな
く、7〜8MHzから緩かに落としてやることは上側帯波
の下側帯波への折り返しを抑圧することになり、バズ妨
害のない良質な音声を再現できる。記録電流周波数特性
を第14図実線のようにするための値としては第13図の回
路において、L21=56μH,R21=390Ωなどと選べば
よい。R21を大きくして第14図中点線のような特性にす
ると、下側帯波との遅延時間特性差も大きくなり、再生
時の輝度信号の下側帯波が大きくなりバズ妨害となる。
逆に、R21を小さくして第14図中一点鎖線のような特性
にすると上側帯波の抑圧が大きくなり特劣化、反転現
象を引き起こす。
次に、音声に対し妨害となる輝度信号の側帯波成分を記
録時に除去するためには、上記HPF107の工夫のみな
らず、第4図に示したLPF103に対する工夫も必要で
ある。元々ここで映像輝度の高域成分を減衰させておけ
ば、音声信号に対し妨害となる上下側帯波成分は発生し
ない。ただし、単に高域成分を減衰させたのでは画質劣
化を伴う。また、映像信号のうちの輝度信号をLPFに
よって取り出する高域成分の中に、完全には取り除かれ
なかったクロマ成分が残り、エンファシス回路などによ
り強調され結局、輝度FM信号の下側帯波にはクロマ成
分が含まれ、これがバズ音の原因のひとつになる。した
がってLPF103の最適設計は重要である。
第15図にLPF103の具体的特性例を示す。このフィル
タの遮断周波数は3MHzなので、再生画の解像度は240本
程度確保でき、これよりも高い周波数の減衰度も十分あ
る。しかし、NTSC方式の場合、クロマ信号は3.58MH
z±0.5MHzの帯域に輝度信号と周波数多重されている。
したがって第15図に示した帯域制限では前述したとおり
バズ妨害が問題となる。
そこで、このLPFの前段、もしくは後段に1H遅延線
を用いた記録輝度くし形フィルタ133を加え、輝度信号
成分を損なうことなく、クロマ信号成分を除去する。こ
のくし形フィルタについては周知であるので説明は省略
する。LPF103にくし形フィルタ133を加えた時の周波
数特性を第16図に示す。図示のごとく、クロマ信号成分
の存在する帯域ではこれを除去するくし形特性を得る。
これにより輝度記録系にとって本来不要である成分がF
M変調信号となって、音声に対しバズ妨害を与えること
はなくなる。
以上、輝度信号からの音声信号への妨害について述べた
が、当然のことながらクロマ信号から音声信号への妨害
も考慮しなければならない。具体的にはクロマ信号記録
LPF113で音声信号帯域を減衰させる。ただし、前述
した輝度信号記録HPF107と同じ1.5MHzの減衰度を確
保するだけではクロマ信号からのバズ妨害を抑制でき
ず、音声キャリアから音声帯域分だけ考慮し1.5MHz−0.
1MHz=1.4MHzのトラップを入れる必要がある。第17図に
具体例、第18図に特性例を示す。第17図において201は
入力端子、209は出力端子、202,204,206,208は容
量、203,205,207はインダクタンス、220,221はマッ
チング抵抗である。インダクタンスL21と容量C21とで
1.4MHzのトラップを構成しており、例えばL21=470μ
H、C21=27PFなどと選ばれる。
さらに、再生音声FM信号の映像信号への妨害を抑圧す
るために、再生輝度HPF118に1.5MHzのトラップを設
けることもある。第19図に具体例を示す。第19図におい
て211は入力端子、212,215は抵抗、213,216はインダ
クタンス、214,217は容量、218は出力端子である。抵
抗212、インダクタンス213、容量214、抵抗215は再生F
Mピーキング回路を構成しており、高周波になるほど再
生ヘッドの出力が低下するのをFM白キャリア付近を持
ち上げることで改善している。その後インダクタンスL
22,容量C22で構成する1.5MHzトラップで再音声声FM
信号を抑圧している。数値としては例えば、L22=180
μH、C22=56PFなどと選ばれる。
以上、音声信号周波数多重の磁気録画再生装置において
輝度信号記録HPFを本発明の第12図の構成にし、さら
に記録増幅回路を第13図の構成にした時の音声FM信号
帯域付近の再生輝度FM信号のスペクトラムを第20図に
示す。第8図に示した従来のスペクトラムに比べ再生時
に1.5MHzのトラップ特性が実現でき、点線で示した音声
FM信号の再生レベルに対し十分なC/Nが確保できる。
つまり、バズ妨害を大きく左右するHPF107と記録増
幅回路108の特性は第15図に示すような再生輝度FM信
号のスペクトラムで1.5MHzのトラップ特性が実現できる
ように設定すればよい。例えば、HPF107の特性が第1
0図,第11図に示すように1.5MHz付近(音声FM信号帯
域)にトラップを持ち、遅延時間性が平坦な特性の場
合、記録増幅回路108の特性を第14図実線に示すように
設定すればよい。またHPFのトラップ特性が急峻で、
遅延時間も大きい場合にはHPFのトラップを音声FM
信号帯域より低い周波数に設定することで、再生時のト
ラップが音声信号帯域に実現できる。
次に、音声信号搬送波を1.5MHzのみでなく、1.7MHzにも
設けステレオ化を行なう時のHPFの構成を第21図に示
す。第21図において162は抵抗、163は容量、164はイン
ダクタンス、165はトランジスタ、166はステレオ時制御
信号入力端子であり、他の第12図と同じものである。第
21図においてL13とC14とで第3のトラップを構成して
いる。トランジスタ165はステレオ時に制御信号入力端
子からの信号でONし、第3のトラップをステレオ時以外
にOFFするものである。再生輝度FM信号の音声信号の
もれ込みを抑圧してバズ妨害を無くすための値としては
15=390Ω、C14=47PF、L13=220μHなどと選
ぶ。この時の特性を第22図,第23図の実線で示す。第24
図の実線は上記回路を用いた時の再生輝度FM信号のス
ペクトラムを示す。ところで上記数値をステレオ化に伴
なって設けた1.7MHzの音声搬送周波数を満足する数値に
合わせるとC14=39PF、L13=220μHとなり、この
時の特性は第22図,第23図の点線のようになる。図から
明らかなように1.7MHzにトラップを設けると遅延時間特
性が変わり、結果として第17図点線で示したように1.5M
Hz付近の再生輝度信号側帯波が増加してしまい、1.7MHz
のトラップも高い方へずれてしまう。したがって、ステ
レオ化においても上記実線で示すような特性が得られる
ようにHPF107を設定する。
また、ステレオ化においてもクロマ信号から音声信号へ
の妨害を考慮しなければならない。
具体的にはクロマ信号LPF113で副音声キャリア周波
数の1.7MHzにトラップを追加する。第25図に具体的な回
路例を示す。第25図において222はインダクタンス、223
は容量、224はトランジスタ、225はステレオ時の制御信
号入力端子である。インダクタンスL22は容量C22とで
1.7MHzのトラップを構成しており、例えばL22=330μ
H、C22=27PFなどと選ばれる。第25図の回路の特性
を第26図に示す。ステレオ時には制御信号入力端子225
からの制御信号によりトランジスタ224がONし、L22
22により第26図に示したように1.7MHzのトラップが追
加される。
ここで、トラップ周波数を第17図,第18図と同じように
音声キャリアから音声帯域分だけ低い周波数に設定しな
い理由は、クロマ信号成分が1.7MHz付近ではかなり低レ
ベルになっていること、および1.7MHzを副音声として用
いる場合、帯域は±0.05MHzあればよいことなどによ
る。したがって1.7MHzに広帯域のトラップを設けること
でステレオ時のバズも抑圧できる。勿論、1.6MHzにもト
ラップを設けることで性能を確実にできる。
ところで、第12図,第21図に示した本発明のHPF構成
においてクロマ帯域をトラップするL12,C12から成る
第2のトラップは必ずしも前述の構成、数値に縛られる
ものではなく、取り除くことも可能である。
本発明を実施する上でのポイントを以下にまとめて示
す。
1.1.5MHz±0.1MHzの音声FM信号を多重記録する場
合。
(i)輝度FM信号に対して、(トラップ周波数)が
1.5MHzあるいはそれ以下であり、共振のQが3〜4とな
るトラップを設ける。
(ii)輝度FM信号の上側帯波の特性を第13図に示す記録
増幅回路で設定し、再生輝度FM信号の1.5MHzが最小に
なるようにL21,R21を選択する。
(iii)低域変換クロマ信号に対して、=1.5MHz、Q
=40〜60となるトラップ、および=1.4MHz、Q=40
〜60となるトラップを設ける。
2.1.5MHz±0.1MHz,1.7MHz±0.1MHzの二つの音声FM
信号を多重記録する場合。
(i)輝度FM信号に対して、=1.5MHzあるいは、そ
れ以下、Q=3〜4となるトラップおよび=1.5〜
1.6MHz、Q=3〜4となるトラップを設ける。
(ii)低域変換クロマ信号に対して、=1.4MHz,Q=
40〜60となるトラップ、=1.5MHz、Q=40〜60とな
るトラップ、および=1.7MHz、Q=30〜50となるト
ラップを設ける。
勿論、輝度FM信号の上側帯波については上記1と同様
にする。
3.多重する音声FM信号を一つと二つとに切替える場
合。
(i)輝度FM信号に対して、上記2の構成とし=1.5
〜1.6MHz、Q=3〜4のトラップを2キャリア時にON
し、1キャリア時にOFFする。
(ii)低域変換クロマ信号に対して、上記2の構成とし
=1.7MHz、Q=30〜50のトラップを2キャリア時にON
し、1キャリア時にOFFする。
勿論、輝度FM信号の上側帯波については上記1と同様
にする。
〔発明の効果〕
本発明によれば、音声信号を周波数変調し、映像信号に
周波数多重して記録する磁気記録再生装置において、輝
度信号の帯域を実用上問題ないしベルに保ったうえで、
音声に対するバズ妨害を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の磁気記録再生装置の映像信号回路のブロ
ック図、第2図,第3図は記録信号のスペクトラム図、
第4図,第5図は従来のHPF回路の回路図、第6図,
第7図は第4図のHPFの特性図、第8図は第4図のH
PFを用いた時の再生信号のスペクトラム図、第9図は
本発明の記録再生回路のブロック図、第10図,第11図は
本発明のHPFの特性図、第12図は本発明のHPFの回
路図、第13図は本発明の記録増幅回路の回路図、第14図
は第13図の特性図、第15図は本発明のLPFの特性図、
第16図は本発明のくし形フィルタの特性図、第17図は本
発明のクロマ信号記録LPFの回路図、第18図は第17図
のLPFの特性図、第19図は輝度信号再生HPFの回路
図、第20図は本発明の再生信号のスペクトラム図、第21
図は本発明の別のHPFの回路図、第22図,第23図は本
発明のHPFの特性図、第24図は本発明の別のHPFを
用いた時の再生信号のスペクトラム図、第25図は本発明
のクロマ信号記録LPFの別の回路図、第26図は第25図
の特性図である。 符号の説明 107……輝度信号記録HPF、 113……クロマ信号記録LPF、 108……記録増幅回路、 118……輝度信号再生HPF、 133……記録輝度くし形フィルタ、 154……容量、 155……インダクタンス、 183……インダクタンス、 184……ダンピング抵抗。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像輝度信号を5MHz付近に搬送周波数を
    もつFM変調波となした信号と、映像色度信号を搬送波
    が該FM変調帯域よりも低い周波数となるよう低域変換
    した信号との間の周波数帯域に配置されFM変調波とな
    した音声信号とを、周波数特性のほぼ平坦な定電流記録
    増幅器を介して記録媒体のビデオトラック上に周波数多
    重記録する磁気録画再生装置において、記録輝度FM信
    号を帯域制限するための高域波器をLC直列トラップ
    で構成し、かつ記録増幅器の高域特性を抑圧し記録輝度
    FM信号の上下側波帯の位相を補償することを特徴とす
    る周波数多重音声信号記録回路。
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