JPH06109892A - 原子炉出力制御装置 - Google Patents
原子炉出力制御装置Info
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- JPH06109892A JPH06109892A JP4254821A JP25482192A JPH06109892A JP H06109892 A JPH06109892 A JP H06109892A JP 4254821 A JP4254821 A JP 4254821A JP 25482192 A JP25482192 A JP 25482192A JP H06109892 A JPH06109892 A JP H06109892A
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- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】炉心流量の急減事象に際し、素早く原子炉出力
を低下させて炉内燃料棒の熱的な余裕を確保する共に、
送電系統の動揺に対しても誤スクラムせず、負の反応度
の投入し過ぎで原子炉停止に至らない原子炉出力制御装
置を提供する。 【構成】炉心流量急減に際して再循環ポンプ停止の起因
事象を検出する検出手段13と、演算部27および基準デー
タ貯蔵部28からなり炉心流量30および炉出力分布のデー
タ34と基準データを比較して炉心流量急減時に原子炉の
熱的余裕を確保するのに必要な負の反応度とその反応度
分布を計算する論理手段26と、前記論理手段26の信号に
より負の反応度分布を基に負の反応度を与えるべき制御
棒の最適な本数および挿入パターンを選択し、且つ炉心
流量急減時に燃料棒の熱的余裕を失わずに原子炉出力を
低下させる制御棒選択手段36からなることを特徴とす
る。
を低下させて炉内燃料棒の熱的な余裕を確保する共に、
送電系統の動揺に対しても誤スクラムせず、負の反応度
の投入し過ぎで原子炉停止に至らない原子炉出力制御装
置を提供する。 【構成】炉心流量急減に際して再循環ポンプ停止の起因
事象を検出する検出手段13と、演算部27および基準デー
タ貯蔵部28からなり炉心流量30および炉出力分布のデー
タ34と基準データを比較して炉心流量急減時に原子炉の
熱的余裕を確保するのに必要な負の反応度とその反応度
分布を計算する論理手段26と、前記論理手段26の信号に
より負の反応度分布を基に負の反応度を与えるべき制御
棒の最適な本数および挿入パターンを選択し、且つ炉心
流量急減時に燃料棒の熱的余裕を失わずに原子炉出力を
低下させる制御棒選択手段36からなることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型軽水炉原子力
発電プラントのプラント保護系に係り、再循環ポンプ停
止時においても炉内燃料棒の熱的余裕を維持する原子炉
出力制御装置に関する。
発電プラントのプラント保護系に係り、再循環ポンプ停
止時においても炉内燃料棒の熱的余裕を維持する原子炉
出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉圧力容器内蔵型の再循環ポンプを
採用した改良型沸騰水型軽水炉原子力発電プラントにお
いて、プラントの主要な補助系統に電力を供給する所内
電源が喪失する外部電源喪失事象としては、送電線の全
回線地絡、または短絡等により引き起こされる発電機負
荷遮断がある。
採用した改良型沸騰水型軽水炉原子力発電プラントにお
いて、プラントの主要な補助系統に電力を供給する所内
電源が喪失する外部電源喪失事象としては、送電線の全
回線地絡、または短絡等により引き起こされる発電機負
荷遮断がある。
【0003】この発電機負荷遮断とは、送電系統におい
て送電が不可能な状態となり発電機の負荷を喪失する事
象である。発電機の負荷を喪失したことにより、発電機
の負荷と発電機が接続されている蒸気タービンに送られ
る蒸気のエネルギーは不平衡状態となる。
て送電が不可能な状態となり発電機の負荷を喪失する事
象である。発電機の負荷を喪失したことにより、発電機
の負荷と発電機が接続されている蒸気タービンに送られ
る蒸気のエネルギーは不平衡状態となる。
【0004】この結果、負荷と出力のエネルギー差は蒸
気タービンに運動エネルギーとして与えられるため、蒸
気タービンは急激にその回転速度を増すこととなる。蒸
気タービンの回転速度が増加するとタービン軸、および
タービンブレードに過大な遠心力が加わるため、最終的
には蒸気タービンが破損する可能性もあり、このような
場合には、タービン蒸気加減弁を急速に閉止し、蒸気タ
ービンに送り込まれる蒸気を遮断して蒸気タービンの速
度上昇を防止し、蒸気タービンを保護するように設計さ
れている。
気タービンに運動エネルギーとして与えられるため、蒸
気タービンは急激にその回転速度を増すこととなる。蒸
気タービンの回転速度が増加するとタービン軸、および
タービンブレードに過大な遠心力が加わるため、最終的
には蒸気タービンが破損する可能性もあり、このような
場合には、タービン蒸気加減弁を急速に閉止し、蒸気タ
ービンに送り込まれる蒸気を遮断して蒸気タービンの速
度上昇を防止し、蒸気タービンを保護するように設計さ
れている。
【0005】一方、タービン蒸気加減弁の閉止により、
原子炉で発生した蒸気はそのままでは原子炉圧力容器内
に溜まり原子炉圧力が上昇するので、タービン加減弁の
急速閉止と同時にタービンバイパス弁を急速開放して、
原子炉で発生した蒸気を直接復水器に送り込み、凝縮処
理するようにしている。
原子炉で発生した蒸気はそのままでは原子炉圧力容器内
に溜まり原子炉圧力が上昇するので、タービン加減弁の
急速閉止と同時にタービンバイパス弁を急速開放して、
原子炉で発生した蒸気を直接復水器に送り込み、凝縮処
理するようにしている。
【0006】従来より沸騰水型軽水炉のプラントについ
ては、発生蒸気の処理容量で2つの型に分類されてい
る。1つは、部分容量タービンバイパス機と呼ばれてい
るプラントで、定格蒸気流量の一部分のみ、蒸気タービ
ンをバイパスして復水器で凝縮処理できる容量のタービ
ンバイパス弁を備えたプラントである。この型のプラン
トにおいては、発電機負荷遮断が生じると、そのままで
は原子炉で発生した蒸気をすべて処理することができな
いため、直ちに原子炉スクラムにより炉出力を下げて原
子炉を停止するようにしている。現在建設が進められて
いる改良型沸騰水型軽水炉原子力発電プラントにこの型
がある。
ては、発生蒸気の処理容量で2つの型に分類されてい
る。1つは、部分容量タービンバイパス機と呼ばれてい
るプラントで、定格蒸気流量の一部分のみ、蒸気タービ
ンをバイパスして復水器で凝縮処理できる容量のタービ
ンバイパス弁を備えたプラントである。この型のプラン
トにおいては、発電機負荷遮断が生じると、そのままで
は原子炉で発生した蒸気をすべて処理することができな
いため、直ちに原子炉スクラムにより炉出力を下げて原
子炉を停止するようにしている。現在建設が進められて
いる改良型沸騰水型軽水炉原子力発電プラントにこの型
がある。
【0007】もう1つの型は、全容量タービンバイパス
機と呼ばれる原子力発電プラントで、原子炉で発生した
蒸気の全てを蒸気タービンをバイパスして復水器で凝縮
処理が可能な容量のタービンバイパス弁が設置されてい
るため、たとえ発電機負荷遮断が生じても、原子炉スク
ラムを回避して、プラントにおける所内単独運転に移行
できる設計となっている。
機と呼ばれる原子力発電プラントで、原子炉で発生した
蒸気の全てを蒸気タービンをバイパスして復水器で凝縮
処理が可能な容量のタービンバイパス弁が設置されてい
るため、たとえ発電機負荷遮断が生じても、原子炉スク
ラムを回避して、プラントにおける所内単独運転に移行
できる設計となっている。
【0008】これは、発電機負荷遮断が送電系統の異常
によるものであり、原子力発電プラント側の機器の異常
によるものではないため、過剰な蒸気を処理することが
可能であるならば、原子炉側には緊急に停止する必要が
ないこと、またプラントの所内単独運転状態で送電線事
故の復旧を待つことが可能であれば、事故復旧後は直ち
に送電を開始することが可能となり、発電系統の強化お
よび所内電源の確保の信頼性向上に役立つからである。
によるものであり、原子力発電プラント側の機器の異常
によるものではないため、過剰な蒸気を処理することが
可能であるならば、原子炉側には緊急に停止する必要が
ないこと、またプラントの所内単独運転状態で送電線事
故の復旧を待つことが可能であれば、事故復旧後は直ち
に送電を開始することが可能となり、発電系統の強化お
よび所内電源の確保の信頼性向上に役立つからである。
【0009】なお、この全容量タービンバイパス機にお
いては、発電機負荷遮断時に、万一、タービンバイパス
弁が開放されなかった場合は、このタービンバイパス弁
の開度確認を行った後に原子炉をスクラムする設計にな
っており、今後、建設される改良型沸騰水型軽水炉原子
力発電プラントは、この全容量タービンバイパス機の採
用が計画されている。
いては、発電機負荷遮断時に、万一、タービンバイパス
弁が開放されなかった場合は、このタービンバイパス弁
の開度確認を行った後に原子炉をスクラムする設計にな
っており、今後、建設される改良型沸騰水型軽水炉原子
力発電プラントは、この全容量タービンバイパス機の採
用が計画されている。
【0010】全容量タービンバイパス機における発電機
負荷遮断時のメカニズムについて説明すると、一般に沸
騰水型原子力発電所の電源系統は、図6の単線結線図に
示すようになっている。すなわち、発電機1によって発
電された電力は、主変圧器2によって昇圧された後に2
回線の送電線3によって需要地へ送電される。
負荷遮断時のメカニズムについて説明すると、一般に沸
騰水型原子力発電所の電源系統は、図6の単線結線図に
示すようになっている。すなわち、発電機1によって発
電された電力は、主変圧器2によって昇圧された後に2
回線の送電線3によって需要地へ送電される。
【0011】また所内電源は相分離母線4によって所内
変圧器5,5へ給電し、これから常用高圧母線6,6を
経由して、圧力容器内再循環ポンプに直結したポンプモ
ータよりなる再循環ポンプユニット7,7を含む所内補
機系統8へ供給される。
変圧器5,5へ給電し、これから常用高圧母線6,6を
経由して、圧力容器内再循環ポンプに直結したポンプモ
ータよりなる再循環ポンプユニット7,7を含む所内補
機系統8へ供給される。
【0012】前記送電線3の2回線に短絡、もしくは地
絡事故が発生すると、線路遮断器9または主遮断器10等
が遮断されて発電機負荷遮断状態になる。この時の全容
量タービンバイパス機のプラントインターロックは、図
7の系統要部構成図に示すように、蒸気タービン11に接
続されている発電機1の負荷と出力とが不平衡になり、
蒸気タービン11の回転数は上昇しようとする。
絡事故が発生すると、線路遮断器9または主遮断器10等
が遮断されて発電機負荷遮断状態になる。この時の全容
量タービンバイパス機のプラントインターロックは、図
7の系統要部構成図に示すように、蒸気タービン11に接
続されている発電機1の負荷と出力とが不平衡になり、
蒸気タービン11の回転数は上昇しようとする。
【0013】しかし、出力/負荷不平衡検出回路12で負
荷の喪失を検出すると、圧力制御装置13は蒸気タービン
11のオーバースピードを防ぐために、タービン蒸気加減
弁急閉信号14を出力してタービン蒸気加減弁15を急速に
閉鎖する。同時にタービンバイパス弁急開信号16を発し
てタービンバイパス弁17を急速に開放し、余剰蒸気を復
水器18に送り込み、原子炉圧力容器19内の圧力が上昇す
るのを防止する。
荷の喪失を検出すると、圧力制御装置13は蒸気タービン
11のオーバースピードを防ぐために、タービン蒸気加減
弁急閉信号14を出力してタービン蒸気加減弁15を急速に
閉鎖する。同時にタービンバイパス弁急開信号16を発し
てタービンバイパス弁17を急速に開放し、余剰蒸気を復
水器18に送り込み、原子炉圧力容器19内の圧力が上昇す
るのを防止する。
【0014】このようにして全容量タービンバイパス機
では、原子炉をスクラムさせることなく所内単独運転に
移行するが、この時に所内補機系8の電力は、一時的に
は蒸気タービン11内の余剰蒸気によるタービンブローダ
ウン運転を行うことにより確保し、過渡事象が整定した
後に、タービン蒸気加減弁15を微開して所内単独運転に
必要な電力を発電することになる。
では、原子炉をスクラムさせることなく所内単独運転に
移行するが、この時に所内補機系8の電力は、一時的に
は蒸気タービン11内の余剰蒸気によるタービンブローダ
ウン運転を行うことにより確保し、過渡事象が整定した
後に、タービン蒸気加減弁15を微開して所内単独運転に
必要な電力を発電することになる。
【0015】しかしながら、若しも前記タービンブロー
ダウン運転に失敗した場合には、所内補機系統8への電
源が失われることとなり、外部電源喪失事象となる。こ
こで改良型沸騰水型軽水炉において所内電源を喪失した
場合を想定すると、再循環ポンプユニット7,7は圧力
容器内再循環ポンプ等の回転慣性が小さいこと、および
サイリスタインバータによる図示しない静止形ポンプモ
ータ制御電源装置を採用していることにより、電源喪失
と同時に再循環ポンプユニット7,7が停止し、冷却材
の炉心流量は急速に減少する。
ダウン運転に失敗した場合には、所内補機系統8への電
源が失われることとなり、外部電源喪失事象となる。こ
こで改良型沸騰水型軽水炉において所内電源を喪失した
場合を想定すると、再循環ポンプユニット7,7は圧力
容器内再循環ポンプ等の回転慣性が小さいこと、および
サイリスタインバータによる図示しない静止形ポンプモ
ータ制御電源装置を採用していることにより、電源喪失
と同時に再循環ポンプユニット7,7が停止し、冷却材
の炉心流量は急速に減少する。
【0016】このことにより炉心20での冷却能力は急速
に減少するため、炉心20における図示しない燃料棒は過
渡的に沸騰遷移に至り、燃料棒の熱的な余裕が失われる
ことが考えられる。このため、現在設計されている部分
容量タービンバイパス機の改良型沸騰水型軽水炉では、
発電機負荷遮断に際し、次の対策を採用して外部電源喪
失時における炉心流量の急減により影響される炉内燃料
棒における熱的余裕を確保するようにして、外部電源喪
失事象による支障の生じないプラントを設計している。
に減少するため、炉心20における図示しない燃料棒は過
渡的に沸騰遷移に至り、燃料棒の熱的な余裕が失われる
ことが考えられる。このため、現在設計されている部分
容量タービンバイパス機の改良型沸騰水型軽水炉では、
発電機負荷遮断に際し、次の対策を採用して外部電源喪
失時における炉心流量の急減により影響される炉内燃料
棒における熱的余裕を確保するようにして、外部電源喪
失事象による支障の生じないプラントを設計している。
【0017】先ず、発電機負荷遮断によりタービン加減
弁15が急閉すると、直ちに原子炉スクラムにより制御棒
を急速挿入すること、および再循環ポンプユニット7,
7の一部を停止させることによりボイドを多量に発生さ
せること等、負の反応度の投入により炉出力を低下させ
る。
弁15が急閉すると、直ちに原子炉スクラムにより制御棒
を急速挿入すること、および再循環ポンプユニット7,
7の一部を停止させることによりボイドを多量に発生さ
せること等、負の反応度の投入により炉出力を低下させ
る。
【0018】一方で、一部の再循環ポンプユニット7,
7の電源については、大きな慣性を保有させた電動発電
機を採用して、スクラムにより炉内燃料棒の熱出力が十
分低下するまでの間の数秒間、外部電源喪失後に前記再
循環ポンプユニット7,7に電力を供給して、圧力容器
内再循環ポンプを回転させることにより炉心流量を維持
する。
7の電源については、大きな慣性を保有させた電動発電
機を採用して、スクラムにより炉内燃料棒の熱出力が十
分低下するまでの間の数秒間、外部電源喪失後に前記再
循環ポンプユニット7,7に電力を供給して、圧力容器
内再循環ポンプを回転させることにより炉心流量を維持
する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】沸騰水型軽水炉の設計
では炉内燃料棒の健全性等の観点より、外部電源喪失時
においても、炉内燃料棒が過渡的に沸騰遷移に至って燃
料棒の熱的な余裕が失われることが決してないように要
求されているが、改良型沸騰水型軽水炉の全容量タービ
ンバイパス機において、送電線3の全回線短絡等による
発電機負荷遮断等で所内電源が喪失する場合では、再循
環ポンプユニット7,7の電源としては、一部で電動発
電機に接続されたものが数秒間確保されるが、最終的に
は全台数が停止に至り、炉心流量が急速に減少する。
では炉内燃料棒の健全性等の観点より、外部電源喪失時
においても、炉内燃料棒が過渡的に沸騰遷移に至って燃
料棒の熱的な余裕が失われることが決してないように要
求されているが、改良型沸騰水型軽水炉の全容量タービ
ンバイパス機において、送電線3の全回線短絡等による
発電機負荷遮断等で所内電源が喪失する場合では、再循
環ポンプユニット7,7の電源としては、一部で電動発
電機に接続されたものが数秒間確保されるが、最終的に
は全台数が停止に至り、炉心流量が急速に減少する。
【0020】この時に現行設計では、プラント自身はプ
ラント所内単独運転に移行するために原子炉スクラムが
生じない。従って、このことにより炉内燃料棒の熱的余
裕は失われるため、上記要求は受け入れ難いものとなっ
ている。そこで、外部電源喪失事象に際しては、所内電
源の電圧降下を検出して原子炉をスクラムする方法が考
えられ、これは一部の海外の圧力容器内再循環ポンプを
採用した沸騰水型軽水炉原子力発電プラントでも採用さ
れている。
ラント所内単独運転に移行するために原子炉スクラムが
生じない。従って、このことにより炉内燃料棒の熱的余
裕は失われるため、上記要求は受け入れ難いものとなっ
ている。そこで、外部電源喪失事象に際しては、所内電
源の電圧降下を検出して原子炉をスクラムする方法が考
えられ、これは一部の海外の圧力容器内再循環ポンプを
採用した沸騰水型軽水炉原子力発電プラントでも採用さ
れている。
【0021】しかしながら、瞬停等では所内電源を一時
的に失うが、また復帰するために炉心流量が維持され、
従って熱的余裕も確保されるためにその都度炉出力を低
下させる必要がない事象に対しては、原子炉スクラムを
回避する必要があるが、低電圧によるスクラムを外部電
源喪失時の熱的余裕の確保のために採用した場合は、電
圧の低下により誤スクラムする可能性がある。
的に失うが、また復帰するために炉心流量が維持され、
従って熱的余裕も確保されるためにその都度炉出力を低
下させる必要がない事象に対しては、原子炉スクラムを
回避する必要があるが、低電圧によるスクラムを外部電
源喪失時の熱的余裕の確保のために採用した場合は、電
圧の低下により誤スクラムする可能性がある。
【0022】この対策として瞬停等の所内電源を一時的
に失う事象と、外部電源喪失事象を電圧低下の時間で区
別している。しかし、系統外乱によって引き起こされる
瞬停よりも長時間の一時的な電圧降下によっては、誤ス
クラムしてしまう可能性が高いという支障があった。
に失う事象と、外部電源喪失事象を電圧低下の時間で区
別している。しかし、系統外乱によって引き起こされる
瞬停よりも長時間の一時的な電圧降下によっては、誤ス
クラムしてしまう可能性が高いという支障があった。
【0023】全容量タービンバイパス機は、発電機負荷
遮断でスクラムすることなしに所内単独運転に移行し、
再送電が可能になった場合には直ちに再送電できるよう
に要求され、かつ設計されていることから、送電系統の
動揺に対して強い設計にする必要がある。従って、直接
的に電圧の降下を検出して原子炉をスクラムするという
インターロックは、誤スクラム回避の観点からも全容量
タービンバイパス機においてはあまり望ましいものでは
ない。
遮断でスクラムすることなしに所内単独運転に移行し、
再送電が可能になった場合には直ちに再送電できるよう
に要求され、かつ設計されていることから、送電系統の
動揺に対して強い設計にする必要がある。従って、直接
的に電圧の降下を検出して原子炉をスクラムするという
インターロックは、誤スクラム回避の観点からも全容量
タービンバイパス機においてはあまり望ましいものでは
ない。
【0024】また発電機負荷遮断により外部電源喪失に
至った場合において、所内単独運転に移行する時に大量
の主蒸気が直接、タービンバイパス弁17を経由して復水
器18に送り込まれるため、この際の復水器保護の観点か
ら制御棒の選択挿入が従来より行われている。しかしな
がら従来の制御棒選択挿入システムは、復水器保護の観
点から炉心全体の出力を下げるためのものであり、炉内
燃料棒の熱的保護の観点での制御棒選択挿入ではないこ
と、および制御棒の挿入に対しては炉出力の応答時間に
遅れが生ずる。
至った場合において、所内単独運転に移行する時に大量
の主蒸気が直接、タービンバイパス弁17を経由して復水
器18に送り込まれるため、この際の復水器保護の観点か
ら制御棒の選択挿入が従来より行われている。しかしな
がら従来の制御棒選択挿入システムは、復水器保護の観
点から炉心全体の出力を下げるためのものであり、炉内
燃料棒の熱的保護の観点での制御棒選択挿入ではないこ
と、および制御棒の挿入に対しては炉出力の応答時間に
遅れが生ずる。
【0025】このために従来の制御棒選択挿入システム
では、図8の炉出力分布図の(b)(過渡時)にあるよ
うに実線21で示す出力分布と、点線22で示す熱的余裕の
限界から、炉中心のピーク部の燃料棒の部分で十分に出
力を下げることができずに、斜線部23において熱的余裕
が失われる結果となる。なお、鎖線24は投入反応度分布
で、図8(a)は初期状態、図8(c)は整定時を示
す。
では、図8の炉出力分布図の(b)(過渡時)にあるよ
うに実線21で示す出力分布と、点線22で示す熱的余裕の
限界から、炉中心のピーク部の燃料棒の部分で十分に出
力を下げることができずに、斜線部23において熱的余裕
が失われる結果となる。なお、鎖線24は投入反応度分布
で、図8(a)は初期状態、図8(c)は整定時を示
す。
【0026】さらに、図9の炉出力分布図の(b)(過
渡時)のように、外部電源喪失時の熱的余裕を確保する
ために、鎖線24で示す投入反応度分布のような大きな負
の反応度を投入すると、その結果、実線21で示す出力分
布が下がるが、炉周辺では必要以上に下がり過ぎる。従
って、この状態から本来の発電機負荷遮断で所内単独運
転に移行した時は、図9(c)(整定時)の実線21で示
すような出力分布となり、原子炉が停止してしまうとい
う課題があった。
渡時)のように、外部電源喪失時の熱的余裕を確保する
ために、鎖線24で示す投入反応度分布のような大きな負
の反応度を投入すると、その結果、実線21で示す出力分
布が下がるが、炉周辺では必要以上に下がり過ぎる。従
って、この状態から本来の発電機負荷遮断で所内単独運
転に移行した時は、図9(c)(整定時)の実線21で示
すような出力分布となり、原子炉が停止してしまうとい
う課題があった。
【0027】本発明の目的とするところは、炉心流量の
急減事象に際して、素早く原子炉出力を低下させること
により、炉内燃料棒の熱的な余裕を確保する共に、送電
系統の動揺に対しても誤スクラムすることがなく、か
つ、負の反応度の投入し過ぎにより原子炉停止状態に至
らない原子炉出力制御装置を提供することにある。
急減事象に際して、素早く原子炉出力を低下させること
により、炉内燃料棒の熱的な余裕を確保する共に、送電
系統の動揺に対しても誤スクラムすることがなく、か
つ、負の反応度の投入し過ぎにより原子炉停止状態に至
らない原子炉出力制御装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】沸騰水型軽水炉の炉心流
量急減に際して再循環ポンプ停止の起因事象を検出する
検出手段と、演算部および基準データ貯蔵部からなり別
途導入した炉心流量および炉出力分布のデータと基準デ
ータを比較して炉心流量急減時に原子炉の熱的余裕を確
保するのに必要な負の反応度とその反応度分布を計算す
る論理手段と、前記論理手段の信号により負の反応度分
布を基に負の反応度を与えるべき制御棒の最適な本数お
よび挿入パターンを選択し、且つ炉心流量急減時に炉内
燃料棒の熱的余裕が失われないように原子炉出力を低下
させる制御棒選択手段とからなることを特徴とする。
量急減に際して再循環ポンプ停止の起因事象を検出する
検出手段と、演算部および基準データ貯蔵部からなり別
途導入した炉心流量および炉出力分布のデータと基準デ
ータを比較して炉心流量急減時に原子炉の熱的余裕を確
保するのに必要な負の反応度とその反応度分布を計算す
る論理手段と、前記論理手段の信号により負の反応度分
布を基に負の反応度を与えるべき制御棒の最適な本数お
よび挿入パターンを選択し、且つ炉心流量急減時に炉内
燃料棒の熱的余裕が失われないように原子炉出力を低下
させる制御棒選択手段とからなることを特徴とする。
【0029】
【作用】炉心流量急減の起因事象は、直接または間接的
に検出手段により検出されて負荷遮断信号が論理手段へ
出力される。この論理手段では、別途入力した原子炉の
炉心流量データおよび炉心出力分布データと、基準デー
タ貯蔵部にある基準データを演算部において比較演算し
て、炉心流量急減時の熱的余裕を確保するために必要
な、また原子炉停止状態に至らないような負の反応度お
よび反応度分布のデータを演算し、この制御棒選択デー
タを制御棒選択手段へ出力する。
に検出手段により検出されて負荷遮断信号が論理手段へ
出力される。この論理手段では、別途入力した原子炉の
炉心流量データおよび炉心出力分布データと、基準デー
タ貯蔵部にある基準データを演算部において比較演算し
て、炉心流量急減時の熱的余裕を確保するために必要
な、また原子炉停止状態に至らないような負の反応度お
よび反応度分布のデータを演算し、この制御棒選択デー
タを制御棒選択手段へ出力する。
【0030】制御棒選択手段は、制御棒選択信号を制御
棒駆動手段に出力して、選択されたパターンの制御棒を
夫々所定の位置に挿入することにより、炉心出力を下げ
ると共に、炉内燃料棒の熱的余裕を確保し、瞬停等によ
る電圧の低下で不必要なスクラムと、原子炉停止状態に
至ることを回避する。
棒駆動手段に出力して、選択されたパターンの制御棒を
夫々所定の位置に挿入することにより、炉心出力を下げ
ると共に、炉内燃料棒の熱的余裕を確保し、瞬停等によ
る電圧の低下で不必要なスクラムと、原子炉停止状態に
至ることを回避する。
【0031】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明を省略する。図1は原子炉
出力制御装置要部のブロック構成図で、特に再循環ポン
プ停止に対する制御棒の選択挿入のインターロック構成
を示す。
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明を省略する。図1は原子炉
出力制御装置要部のブロック構成図で、特に再循環ポン
プ停止に対する制御棒の選択挿入のインターロック構成
を示す。
【0032】外部電源喪失時には上記したように再循環
ポンプユニット7,7が停止して炉心流量が急減し、炉
心燃料棒の熱的な余裕が失われることとなる。そこで、
プラント保護系のインターロックにより外部電源喪失時
に制御棒の一部を選択挿入して、炉出力を速やかに低下
させることにより炉内燃料棒の熱的余裕を確保するもの
である。
ポンプユニット7,7が停止して炉心流量が急減し、炉
心燃料棒の熱的な余裕が失われることとなる。そこで、
プラント保護系のインターロックにより外部電源喪失時
に制御棒の一部を選択挿入して、炉出力を速やかに低下
させることにより炉内燃料棒の熱的余裕を確保するもの
である。
【0033】ここで一例として発電機負荷遮断から外部
電源喪失事象が発生することから、再循環ポンプ停止20
の起因事象の検出手段として圧力制御装置13からの負荷
遮断信号25を利用したが、発電機負荷遮断の信号は一般
的に各プラント共、タービン蒸気加減弁15の急閉信号14
から導入している。
電源喪失事象が発生することから、再循環ポンプ停止20
の起因事象の検出手段として圧力制御装置13からの負荷
遮断信号25を利用したが、発電機負荷遮断の信号は一般
的に各プラント共、タービン蒸気加減弁15の急閉信号14
から導入している。
【0034】負荷遮断信号25は論理手段26へ出力される
が、この論理手段26は図2のブロック構成図に示よう
に、演算部27と基準データ貯蔵部28で構成され、演算部
27は別途炉心流量検出手段29から出力される炉心流量デ
ータ30と、複数の炉心出力検出手段31からの炉心出力デ
ータ32を出力分布演算手段33で演算した炉心出力分布デ
ータ34を入力すると共に、基準データ貯蔵部28のデータ
および相関式と比較して、炉心流量急減時の熱的余裕を
確保するために必要な、また原子炉停止状態に至らない
ような負の反応度および反応度分布のデータを演算し、
この制御棒選択データ35を制御棒選択手段36へ出力する
ように構成されている。
が、この論理手段26は図2のブロック構成図に示よう
に、演算部27と基準データ貯蔵部28で構成され、演算部
27は別途炉心流量検出手段29から出力される炉心流量デ
ータ30と、複数の炉心出力検出手段31からの炉心出力デ
ータ32を出力分布演算手段33で演算した炉心出力分布デ
ータ34を入力すると共に、基準データ貯蔵部28のデータ
および相関式と比較して、炉心流量急減時の熱的余裕を
確保するために必要な、また原子炉停止状態に至らない
ような負の反応度および反応度分布のデータを演算し、
この制御棒選択データ35を制御棒選択手段36へ出力する
ように構成されている。
【0035】基準データ貯蔵部28における相関式とは、
ある燃料棒の表面熱出力に対して燃料棒の熱的余裕を確
保するためには最低限どれだけの炉心流量が必要である
か、逆に、ある炉心流量の時に熱的余裕を確保するため
には、どの程度まで熱出力を下げねばならないかの限度
を表すもので、熱出力と炉心流量の相関式である。な
お、熱出力が大きいと、それだけ炉心流量を必要とする
ものである。
ある燃料棒の表面熱出力に対して燃料棒の熱的余裕を確
保するためには最低限どれだけの炉心流量が必要である
か、逆に、ある炉心流量の時に熱的余裕を確保するため
には、どの程度まで熱出力を下げねばならないかの限度
を表すもので、熱出力と炉心流量の相関式である。な
お、熱出力が大きいと、それだけ炉心流量を必要とする
ものである。
【0036】制御棒選択手段36は炉心流量が減少しても
炉内燃料棒の熱的余裕を確保するために必要で、また原
子炉停止状態に至らないような、負の反応度になるよう
に制御棒の挿入パターンを論理手段26からの制御棒選択
データ35を基に選択し、制御棒選択挿入信号37を制御棒
駆動手段38に送出する。この制御棒選択挿入信号37に従
って制御棒駆動手段38は制御棒を炉心20に挿入する。
炉内燃料棒の熱的余裕を確保するために必要で、また原
子炉停止状態に至らないような、負の反応度になるよう
に制御棒の挿入パターンを論理手段26からの制御棒選択
データ35を基に選択し、制御棒選択挿入信号37を制御棒
駆動手段38に送出する。この制御棒選択挿入信号37に従
って制御棒駆動手段38は制御棒を炉心20に挿入する。
【0037】次に、上記構成による作用について説明す
る。本発明による炉出力応答の状態を図3の炉出力分布
図により示す。通常の運転状態では、図3(a)初期状
態で示すように、実線21で示す出力分布の炉出力は大き
いが、点線22で示す熱的余裕の限界は、さらに実線21の
出力分布を大きく上回っている。従って、炉心20内にお
ける燃料棒は十分な熱的余裕を維持して運転されてい
る。
る。本発明による炉出力応答の状態を図3の炉出力分布
図により示す。通常の運転状態では、図3(a)初期状
態で示すように、実線21で示す出力分布の炉出力は大き
いが、点線22で示す熱的余裕の限界は、さらに実線21の
出力分布を大きく上回っている。従って、炉心20内にお
ける燃料棒は十分な熱的余裕を維持して運転されてい
る。
【0038】次にプラントにおいて何等かの理由で発電
機負荷遮断が発生すると、再循環ポンプユニット7,7
が停止して炉心20における冷却材の流量が急減する。圧
力制御装置13からタービン蒸気加減弁急閉信号14が出力
されることによりタービン蒸気加減弁15が急速閉止され
ると、負荷遮断信号25が論理手段26へ出力される。
機負荷遮断が発生すると、再循環ポンプユニット7,7
が停止して炉心20における冷却材の流量が急減する。圧
力制御装置13からタービン蒸気加減弁急閉信号14が出力
されることによりタービン蒸気加減弁15が急速閉止され
ると、負荷遮断信号25が論理手段26へ出力される。
【0039】論理手段26は、この時の炉心流量データ30
と炉心出力データ32、および基準データ貯蔵部28の基準
データから演算部27において、この炉心流量急減時の熱
的余裕を確保するために必要な、また原子炉停止状態に
至らないような負の反応度および反応度分布のデータを
演算し、この制御棒選択データ35を制御棒選択手段36へ
出力する。
と炉心出力データ32、および基準データ貯蔵部28の基準
データから演算部27において、この炉心流量急減時の熱
的余裕を確保するために必要な、また原子炉停止状態に
至らないような負の反応度および反応度分布のデータを
演算し、この制御棒選択データ35を制御棒選択手段36へ
出力する。
【0040】制御棒選択手段36は制御棒選択挿入信号37
を制御棒駆動手段38に送出し、炉心20への制御棒選択挿
入を行う。この制御棒選択挿入により、図3(b)過渡
期で示すように鎖線24の投入反応度分布となり、実線21
の出力分布に対して点線22で示す熱的余裕の限界が、こ
れを上回る結果となり、炉内燃料棒の熱的余裕が確保さ
れる。従って、整定時においても図3(c)で示すよう
に十分の熱的余裕をもって原子炉は運転される。
を制御棒駆動手段38に送出し、炉心20への制御棒選択挿
入を行う。この制御棒選択挿入により、図3(b)過渡
期で示すように鎖線24の投入反応度分布となり、実線21
の出力分布に対して点線22で示す熱的余裕の限界が、こ
れを上回る結果となり、炉内燃料棒の熱的余裕が確保さ
れる。従って、整定時においても図3(c)で示すよう
に十分の熱的余裕をもって原子炉は運転される。
【0041】なお、上記図7におけるタービン蒸気加減
弁15の急速閉止の発生事象は他にもあるが、それらの事
象は負荷遮断による所内単独運転移行を除いては全てス
クラム事象であり、この時に制御棒の選択挿入信号が入
っても問題はない。また負荷遮断で所内単独運転に移行
する時も、大量の主蒸気が直接復水器18に送り込まれ
て、復水器保護の観点から制御棒の選択挿入が行われる
ため、本発明による制御棒の選択挿入が同時に行われて
も支障はない。
弁15の急速閉止の発生事象は他にもあるが、それらの事
象は負荷遮断による所内単独運転移行を除いては全てス
クラム事象であり、この時に制御棒の選択挿入信号が入
っても問題はない。また負荷遮断で所内単独運転に移行
する時も、大量の主蒸気が直接復水器18に送り込まれ
て、復水器保護の観点から制御棒の選択挿入が行われる
ため、本発明による制御棒の選択挿入が同時に行われて
も支障はない。
【0042】但し、実際には復水器保護の観点からの制
御棒挿入と、熱的余裕確保のための制御棒挿入が二重に
入ってしまうので、そのままでは原子炉出力が下がり過
ぎるため、本発明採用時は、挿入制御棒の選択におい
て、先ず燃料棒の熱的余裕を確保するための制御棒の選
択を行い、そのデータを基に復水器保護の制御棒の選択
を行うか、あるいは、本発明の制御棒選択手段36にて、
復水器保護の観点をも考慮して制御棒の選択を行うのが
望ましい。
御棒挿入と、熱的余裕確保のための制御棒挿入が二重に
入ってしまうので、そのままでは原子炉出力が下がり過
ぎるため、本発明採用時は、挿入制御棒の選択におい
て、先ず燃料棒の熱的余裕を確保するための制御棒の選
択を行い、そのデータを基に復水器保護の制御棒の選択
を行うか、あるいは、本発明の制御棒選択手段36にて、
復水器保護の観点をも考慮して制御棒の選択を行うのが
望ましい。
【0043】瞬停事象等で所内電源が一時的に電圧低下
し、かつ炉心流量が確保されるため制御棒の選択挿入を
必要としない事象においては、タービン蒸気加減弁15が
急閉することはないので、制御棒の誤挿入と不必要な出
力の低下には至らない。またタービン蒸気加減弁15の急
閉信号14は、多重化され信頼性の極めて高いものであ
る。このためにタービン蒸気加減弁15の急閉の誤信号が
発生して制御棒が誤挿入される確率は極めて低いと考え
られる。
し、かつ炉心流量が確保されるため制御棒の選択挿入を
必要としない事象においては、タービン蒸気加減弁15が
急閉することはないので、制御棒の誤挿入と不必要な出
力の低下には至らない。またタービン蒸気加減弁15の急
閉信号14は、多重化され信頼性の極めて高いものであ
る。このためにタービン蒸気加減弁15の急閉の誤信号が
発生して制御棒が誤挿入される確率は極めて低いと考え
られる。
【0044】さらに、燃料棒の熱的余裕を確保でき、原
子炉停止状態に至ることのないような負の反応度の制御
棒を選択することにより、若し誤作動しても一時的に出
力は低下するが原子炉停止状態にはならないことから、
直ちに定常状態に復帰させることが容易となる。
子炉停止状態に至ることのないような負の反応度の制御
棒を選択することにより、若し誤作動しても一時的に出
力は低下するが原子炉停止状態にはならないことから、
直ちに定常状態に復帰させることが容易となる。
【0045】図4のブロック構成図は本発明の他の実施
例を示し、再循環ポンプ停止の起因事象を検出する検出
手段に発電機負荷遮断による所内単独運転移行時におい
て、上記一実施例における制御棒選択挿入が行われない
ようにするための事象検出部を備えたものである。
例を示し、再循環ポンプ停止の起因事象を検出する検出
手段に発電機負荷遮断による所内単独運転移行時におい
て、上記一実施例における制御棒選択挿入が行われない
ようにするための事象検出部を備えたものである。
【0046】この事象検出部は、発電機1より再循環ポ
ンプユニット7,7を含む所内補機系統8へ所内電力を
供給している常用高圧母線6に電圧の低下を検出する電
圧計39を設けて電圧低下信号40を取り出すと共に、発電
機負荷遮断の検出は上記一実施例と同様に再循環ポンプ
停止の起因事象をタービン蒸気加減弁15の急閉信号14か
ら得た負荷遮断信号25を、圧力制御装置13から取り出
し、AND回路41を介して検出信号42を論理手段26に出
力する構成で、他は上記一実施例と同じ構成としてい
る。
ンプユニット7,7を含む所内補機系統8へ所内電力を
供給している常用高圧母線6に電圧の低下を検出する電
圧計39を設けて電圧低下信号40を取り出すと共に、発電
機負荷遮断の検出は上記一実施例と同様に再循環ポンプ
停止の起因事象をタービン蒸気加減弁15の急閉信号14か
ら得た負荷遮断信号25を、圧力制御装置13から取り出
し、AND回路41を介して検出信号42を論理手段26に出
力する構成で、他は上記一実施例と同じ構成としてい
る。
【0047】従って、負荷遮断信号25と電圧計39からの
常用高圧母線6の電圧低下信号40の両信号が成立したこ
とを条件に論理手段26に検出信号42を送り、制御棒の選
択挿入を実施する。本他の実施例によれば、発電機負荷
遮断で所内単独運転に移行した時には常用高圧母線6に
よる再循環ポンプユニット7,7への電圧が確立してい
るため、本発明による制御棒選択挿入は行われない。
常用高圧母線6の電圧低下信号40の両信号が成立したこ
とを条件に論理手段26に検出信号42を送り、制御棒の選
択挿入を実施する。本他の実施例によれば、発電機負荷
遮断で所内単独運転に移行した時には常用高圧母線6に
よる再循環ポンプユニット7,7への電圧が確立してい
るため、本発明による制御棒選択挿入は行われない。
【0048】また瞬停事象等で電圧計39により所内電源
の電圧低下が検出され、電圧低下信号40が出力されて、
かつ炉心流量が確保されるために制御棒選択挿入を必要
としない事象においては、タービン蒸気加減弁15が急閉
することはないので圧力制御装置13からの負荷遮断信号
25は出力されず、従って、AND回路41からの検出信号
42は論理手段26に出力されないので、制御棒選択挿入は
行われず、従って制御棒の誤挿入と不必要な出力の低下
には至らない。
の電圧低下が検出され、電圧低下信号40が出力されて、
かつ炉心流量が確保されるために制御棒選択挿入を必要
としない事象においては、タービン蒸気加減弁15が急閉
することはないので圧力制御装置13からの負荷遮断信号
25は出力されず、従って、AND回路41からの検出信号
42は論理手段26に出力されないので、制御棒選択挿入は
行われず、従って制御棒の誤挿入と不必要な出力の低下
には至らない。
【0049】図5のブロック構成図は本発明のその他の
実施例を示し、再循環ポンプ停止の起因事象を検出する
検出手段として、外部電源喪失の検出を常用高圧母線6
に設置した電圧計39からの電圧低下信号40で得ると共
に、瞬停と外部電源喪失との区別のための時限リレー43
を設けて、この時限リレー43からの検出信号42を論理手
段26に送達する構成としている。なお、論理手段26以降
の部分は上記一実施例と同じ構成である。
実施例を示し、再循環ポンプ停止の起因事象を検出する
検出手段として、外部電源喪失の検出を常用高圧母線6
に設置した電圧計39からの電圧低下信号40で得ると共
に、瞬停と外部電源喪失との区別のための時限リレー43
を設けて、この時限リレー43からの検出信号42を論理手
段26に送達する構成としている。なお、論理手段26以降
の部分は上記一実施例と同じ構成である。
【0050】本その他の実施例によれば、瞬停と外部電
源喪失等による低電圧スクラムのように制御棒選択挿入
が誤作動することが考えられるが、先に述べたようにた
とえ誤作動しても、原子炉停止状態に至らないように制
御棒が選択されるため、誤作動後直ちに定常状態に復帰
することができる。
源喪失等による低電圧スクラムのように制御棒選択挿入
が誤作動することが考えられるが、先に述べたようにた
とえ誤作動しても、原子炉停止状態に至らないように制
御棒が選択されるため、誤作動後直ちに定常状態に復帰
することができる。
【0051】なお、本発明の所内電源喪失を検出する装
置は、前記電圧計39に限定されず、また負荷遮断信号25
もタービン加減弁15の急閉信号14に限定されない。さら
に、炉心流量データ30および炉心出力分布データ34も夫
々、図示しない炉心流量計および中性子束モニター等か
らの生データに限らず、予め解析等で得られたデータ等
を利用してもよい。
置は、前記電圧計39に限定されず、また負荷遮断信号25
もタービン加減弁15の急閉信号14に限定されない。さら
に、炉心流量データ30および炉心出力分布データ34も夫
々、図示しない炉心流量計および中性子束モニター等か
らの生データに限らず、予め解析等で得られたデータ等
を利用してもよい。
【0052】また再循環ポンプが停止する起因事象とし
て上記では外部電源喪失事象を例としたが、これに限ず
に再循環ポンプの冷却系が故障し、その予備系統が起動
しないような事故が発生した場合等においても、再循環
ポンプが複数台同時に停止し、炉心流量が急減して燃料
棒の熱的な余裕が失われる可能性がある。このような場
合でも、本発明における起因事象の検出手段を電源喪失
の検出手段から再循環ポンプ冷却系の故障信号等の検出
手段に変更することで応用することができる。
て上記では外部電源喪失事象を例としたが、これに限ず
に再循環ポンプの冷却系が故障し、その予備系統が起動
しないような事故が発生した場合等においても、再循環
ポンプが複数台同時に停止し、炉心流量が急減して燃料
棒の熱的な余裕が失われる可能性がある。このような場
合でも、本発明における起因事象の検出手段を電源喪失
の検出手段から再循環ポンプ冷却系の故障信号等の検出
手段に変更することで応用することができる。
【0053】
【発明の効果】以上本発明によれば、外部電源喪失等の
再循環ポンプ停止時の炉心流量急減事象に際して、直ち
に適切な制御棒の選択と挿入を行うことにより、炉内燃
料棒の熱的な余裕を確保すると共に、瞬停等、所内電源
を一時的に失うが、また復帰するために炉心流量が維持
され熱的余裕が確保されるため、原子炉出力を低下させ
る必要がない事象に対しては、制御棒の挿入を回避して
不必要な出力の低下を防ぐことが可能となる。
再循環ポンプ停止時の炉心流量急減事象に際して、直ち
に適切な制御棒の選択と挿入を行うことにより、炉内燃
料棒の熱的な余裕を確保すると共に、瞬停等、所内電源
を一時的に失うが、また復帰するために炉心流量が維持
され熱的余裕が確保されるため、原子炉出力を低下させ
る必要がない事象に対しては、制御棒の挿入を回避して
不必要な出力の低下を防ぐことが可能となる。
【0054】さらに、本発明におけるインターロックは
原子炉スクラムのインターロックではないため、若し誤
作動しても、原子炉を停止状態にすることにはならず、
送電系統の動揺に対しても強いプラントとする効果があ
る。
原子炉スクラムのインターロックではないため、若し誤
作動しても、原子炉を停止状態にすることにはならず、
送電系統の動揺に対しても強いプラントとする効果があ
る。
【図1】本発明に係る一実施例の原子炉出力制御装置要
部のブロック構成図。
部のブロック構成図。
【図2】本発明に係る一実施例の論理手段のブロック構
成図。
成図。
【図3】本発明に係る一実施例の炉出力分布図、(a初
期状態)、(b過渡期)、(c整定時)。
期状態)、(b過渡期)、(c整定時)。
【図4】本発明に係る他の実施例の原子炉出力制御装置
要部のブロック構成図。
要部のブロック構成図。
【図5】本発明に係るその他の実施例の原子炉出力制御
装置要部のブロック構成図。
装置要部のブロック構成図。
【図6】原子力発電プラントの電源系統単線結線図。
【図7】原子力発電プラントの保護系統要部構成図。
【図8】従来の一例の原子炉出力制御装置の炉出力分布
図。
図。
【図9】従来の他の例の原子炉出力制御装置の炉出力分
布図。
布図。
13…圧力制御装置、26…論理手段、27…演算部、28…基
準データ貯蔵部、30…炉心流量データ、34…炉心出力分
布データ、36…制御棒選択手段。
準データ貯蔵部、30…炉心流量データ、34…炉心出力分
布データ、36…制御棒選択手段。
Claims (1)
- 【請求項1】 沸騰水型軽水炉の炉心流量急減に際して
再循環ポンプ停止の起因事象を検出する検出手段と、演
算部および基準データ貯蔵部からなり別途導入した炉心
流量および炉出力分布のデータと基準データを比較して
炉心流量急減時に原子炉の熱的余裕を確保するのに必要
な負の反応度とその反応度分布を計算する論理手段と、
前記論理手段の信号により負の反応度分布を基に負の反
応度を与えるべき制御棒の最適な本数および挿入パター
ンを選択し、且つ炉心流量急減時に炉内燃料棒の熱的余
裕が失われないように原子炉出力を低下させる制御棒選
択手段とからなることを特徴とする原子炉出力制御装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4254821A JPH06109892A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | 原子炉出力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4254821A JPH06109892A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | 原子炉出力制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06109892A true JPH06109892A (ja) | 1994-04-22 |
Family
ID=17270343
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4254821A Pending JPH06109892A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | 原子炉出力制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06109892A (ja) |
-
1992
- 1992-09-24 JP JP4254821A patent/JPH06109892A/ja active Pending
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