JPH06112009A - 高抵抗膜および高抵抗膜の製造方法 - Google Patents

高抵抗膜および高抵抗膜の製造方法

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JPH06112009A
JPH06112009A JP4258656A JP25865692A JPH06112009A JP H06112009 A JPH06112009 A JP H06112009A JP 4258656 A JP4258656 A JP 4258656A JP 25865692 A JP25865692 A JP 25865692A JP H06112009 A JPH06112009 A JP H06112009A
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JP
Japan
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boron
transition metal
nitrogen
carbon
high resistance
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Application number
JP4258656A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Kurauchi
倉内  利春
Munehito Hakomori
宗人 箱守
Tadashi Morita
正 森田
Konosuke Inagawa
幸之助 稲川
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Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のNi−Cr合金膜の5倍以上の比抵抗
値と、実用的な抵抗温度係数を有する高抵抗膜と、その
製造方法。 【構成】 Cr,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Zrの
うち少なくとも1つの遷移金属中にホウ素が20〜80
wt%含まれている高抵抗膜、夫々独立した蒸発源より遷
移金属とホウ素を同時にかつ蒸発量を変えながら蒸発さ
せ、基板上に遷移金属中にホウ素が所定量含まれた高抵
抗膜を形成する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高抵抗膜および高抵抗膜
の製造方法に関し、更に詳しくは薄膜抵抗器、サーマル
ヘッドの発熱抵抗体に用いる高抵抗膜およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から薄膜抵抗器の抵抗材料としては
Ni−Cr等が知られており、また、サーマルヘッドの
発熱抵抗体材料としてはCr−Si−O、Ta−Si−
O等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子部品の小形
化、高集積化の要求から比抵抗がより大きく、抵抗温度
係数(TCR)が小さい抵抗材料が要望されている。
【0004】しかしながら、薄膜抵抗器の抵抗材料とし
て用いられているNi−Crの比抵抗は100μΩcm
(0.1mΩcm)と小さいため、高抵抗を得るには膜厚
を薄くしたり、パターンを微細にしなければならない。
しかし膜厚が200Å以下では抵抗値が不安定になりや
すく、微細なパターンの製作は困難となるばかりではな
く、高周波特性を悪化させるという問題がある。
【0005】また、サーマルヘッドの発熱抵抗体材料と
して用いられているCr−Si−O、或いはTa−Si
−Oは膜中の酸素濃度の僅かな変化でも抵抗値が大きく
変化するという問題がある。
【0006】本発明はかかる従来の問題点を解消し、N
i−Crの5倍以上の比抵抗と、実用的な抵抗温度係数
を有する高抵抗膜と、その製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の高抵抗膜は下記
に示す方法で製造された膜である。
【0008】(1)真空蒸着法、活性化反応性蒸着法、イ
オンプレーティング法、CVD法のいずれかの方法によ
り、真空中、或いは窒素成分を含むガス雰囲気中、或い
は炭素成分を含むガス雰囲気中、或いは窒素と炭素の混
合成分を含むガス雰囲気中で、遷移金属或いは遷移金属
元素を含む合金とホウ素を夫々独立した蒸発源から夫々
任意の蒸発速度で同時に蒸発させて、基板上にCr,M
o,Nb,Ta,Ti,W,Zrから成る群から選択さ
れた少なくとも1つの遷移金属中にホウ素を20〜80
wt%含有する合金膜を形成した高抵抗膜。或いは基板上
に窒素、炭素、窒素と炭素の混合元素のうちいずれかの
1種類を0〜50at%含むCr,Mo,Nb,Ta,T
i,W,Zrから成る群から選択された少なくとも1つ
の遷移金属中にホウ素を5〜60wt%含有する合金膜を
形成した高抵抗膜である。
【0009】(2)上記(1)の遷移金属、即ちCr,Mo,
Nb,Ta,Ti,W,Zrから成る群から選択された
少なくとも1つの遷移金属或いは遷移金属元素を含む合
金と、ホウ素とを任意の組成に混合して作製したターゲ
ットを用い、スパッタ法により窒素成分を含むガス雰囲
気中、或いは炭素成分を含むガス雰囲気中、或いは窒素
と炭素の混合成分を含むガス雰囲気中で該ターゲットに
スパッタリングして基板上に上記(1)の組成の合金膜、
即ちCr,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Zrから成る
群から選択された少なくとも1つの遷移金属中にホウ素
を20〜80wt%含有する合金膜、或いは窒素、炭素、
窒素と炭素の混合元素のうちいずれかの1種類を0〜5
0at%含むCr,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Zrか
ら成る群から選択された少なくとも1つの遷移金属中に
ホウ素を5〜60wt%含有する合金膜を形成した高抵抗
膜である。
【0010】
【作用】本発明構成の高抵抗膜は、その組成域において
Ni−Cr合金膜の5倍以上の大きな比抵抗が得られ、
かつ抵抗温度係数が小さい高抵抗膜となる。
【0011】
【実施例】本発明の具体的実施例を説明する。
【0012】実施例1 本実施例は真空蒸着法により基板上にB−Crから成る
二元合金膜を形成する1例である。
【0013】先ず、真空処理室(図示せず)内の上方に
配設した基板保持装置(図示せず)にガラス製の基板
(図示せず)を保持し、該真空処理室内の下方に配設し
た1対の蒸発源(図示せず)のうち、一方の蒸発源内に
遷移金属元素としてクロム(Cr)を、また他方の蒸発
源内にホウ素(B)を充填した。次に、真空処理室内を
真空度1×10-5Torr以下に設定し、各蒸発源でクロム
とホウ素を夫々加熱し、蒸発させ、その蒸発量を種々変
えながら、基板上に蒸着させてクロムに対するホウ素の
添加量、即ちホウ素濃度が種々異なる膜厚0.3〜0.
4μmのB−Crから成る二元合金膜を形成した。
【0014】そして基板上に形成された各B−Cr合金
膜の電気的特性として比抵抗と抵抗温度係数を測定し、
その結果を図1に比抵抗を曲線Aとし、抵抗温度係数を
曲線Bとして示した。図1から明らかなように、ホウ素
の濃度の増加と共に、従来のNi−Cr合金の比抵抗
(0.1mΩcm)値の5倍以上の比抵抗値が得られ、ま
た、抵抗温度係数はホウ素の濃度の増加と共に減少し、
±500ppm/K以内の実用的な値を有することが分
かった。また、抵抗温度係数の値をほぼ零にすることも
可能である。
【0015】実施例2 遷移金属としてクロムの代わりにニオブ(Nb)を用い
た以外は前記実施例1と同様の方法で基板上にホウ素の
濃度が種々異なるB−Nbから成る二元合金膜を形成
し、ホウ素濃度の異なる各B−Nb合金膜の夫々につい
て電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測定した
ところ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であり、また
抵抗温度係数は±500ppm/K以内であった。
【0016】実施例3 遷移金属としてクロムの代わりにチタン(Ti)を用い
た以外は前記実施例1と同様の方法で基板上にホウ素濃
度が種々異なるB−Tiから成る二元合金膜を形成し、
ホウ素の濃度の異なる各B−Ti合金膜の夫々について
電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測定したと
ころ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であり、また抵
抗温度係数は±500ppm/K以内であった。
【0017】実施例4 遷移金属としてクロムの代わりにモリブデン(Mo)を
用いた以外は前記実施例1と同様の方法で基板上にホウ
素濃度が種々異なるB−Moから成る二元合金膜を形成
し、ホウ素濃度の異なる各B−Mo合金膜の夫々につい
て電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測定した
ところ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であり、また
抵抗温度係数は±500ppm/K以内であった。
【0018】実施例5 遷移金属としてクロムの代わりにタングステン(W)を
用いた以外は前記実施例1と同様の方法で基板上にホウ
素濃度が種々異なるB−Wから成る二元合金膜を形成
し、ホウ素濃度の異なる各B−W合金膜の夫々について
電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測定したと
ころ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であり、また抵
抗温度係数は±500ppm/K以内であった。
【0019】実施例6 基板上にB−Cr合金膜を形成するための方法として真
空蒸着法の代わりにHCD(中空陰極放電)法によるイ
オンプレーティング法を用いた以外は前記実施例1と同
様の方法でホウ素濃度が種々異なるB−Crから成る二
元合金膜を形成し、ホウ素濃度の異なる各B−Cr合金
膜の夫々について電気的特性として比抵抗値と抵抗温度
係数を測定したところ、比抵抗値はNi−Crの5倍以
上であり、また抵抗温度係数は±500ppm/K以内
であった。
【0020】実施例7 基板上にB−Ti合金膜を形成するための方法として真
空蒸着法の代わりにB26とTiCl4を原料ガスとし
たCVD法を用いた以外は前記実施例1と同様の方法で
ホウ素濃度が種々異なるB−Tiから成る二元合金膜を
形成し、ホウ素濃度の異なる各B−Ti合金膜の夫々に
ついて電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測定
したところ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であり、
また抵抗温度係数は±500ppm/K以内であった。
【0021】実施例8 本実施例は活性化反応性蒸着法により基板上にB−Cr
−Cから成る三元合金膜を形成する1例である。
【0022】先ず、真空処理室(図示せず)内の上方に
配設した基板保持装置(図示せず)にガラス製の基板
(図示せず)を保持し、該真空処理室内の下方に配設し
た1対の蒸発源(図示せず)のうち、一方の蒸発源内に
遷移金属としてクロム(Cr)を、また他方の蒸発源内
にホウ素(B)を充填した。次に、真空処理室内を真空
度1×10-5Torr以下に設定し、続いて真空処理室内が
4×10-4Torrとなるように炭素成分としてC22ガス
を導入して炭素ガス雰囲気とした。
【0023】続いて、各蒸発源でクロムとホウ素を夫々
加熱し、蒸発させ、その蒸発量を種々変えながら、基板
上に蒸着させてクロム中の炭素量が50at%であって、
かつクロムに対するホウ素の濃度が種々異なる膜厚0.
4〜0.5μmのB−Cr−Cから成る三元合金膜を形
成した。
【0024】そして基板上に形成された各B−Cr−C
合金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測
定し、その結果を図2に比抵抗を曲線C、抵抗温度係数
を曲線Dとして示した。図2から明らかなように、ホウ
素の濃度の増加と共に、従来のNi−Cr合金の比抵抗
値(0.1mΩcm)の5倍以上の比抵抗値が得られ、ま
た、抵抗温度係数はホウ素の濃度の増加と共に減少し、
±500ppm/K以内の実用的な値を有することが分
かった。また、前記実施例1と同様に抵抗温度係数の値
をほぼ零にすることも可能である。
【0025】実施例9 クロム中の炭素量を20at%、40at%とした以外は前
記実施例8と同様の方法でホウ素の濃度が種々異なるB
−Cr−Cから成る三元合金膜を形成した。
【0026】そして各B−Cr−C合金膜の電気的特性
として比抵抗値と抵抗温度係数を測定したところ、比抵
抗値はいずれのB−Cr−C合金膜もNi−Crの5倍
以上であり、また、抵抗温度係数はいずれのB−Cr−
C合金膜も±500ppm/K以内であった。
【0027】実施例10 本実施例は活性化反応性蒸着法により基板上にB−Ti
−Cから成る三元合金膜を形成する1例である。
【0028】遷移金属としてクロムの代わりにチタン
(Ti)を用いた以外は前記実施例8と同様の方法で基
板上に蒸着せるチタン中の炭素量が50at%であって、
かつチタンに対するホウ素の濃度が種々異なる膜厚0.
5〜0.7μmのB−Ti−Cから成る三元合金膜を形
成した。
【0029】そして基板上に形成された各B−Ti−C
合金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測
定し、その結果を図3に比抵抗を曲線E、抵抗温度係数
を曲線Fとして示した。図3から明らかなように、ホウ
素の濃度の増加と共に、従来のNi−Cr合金の比抵抗
値(0.1mΩcm)の7倍以上の比抵抗値が得られ、ま
た、抵抗温度係数はホウ素の濃度の増加と共に減少し、
±500ppm/K以内の実用的な値を有することが分
かった。また、前記実施例1と同様に抵抗温度係数の値
をほぼ零にすることも可能である。
【0030】実施例11 本実施例は活性化反応性蒸着法により基板上にB−Ti
−C−Nから成る四元合金膜を形成する場合の1例であ
る。
【0031】先ず、真空処理室(図示せず)内の上方に
配設した基板保持装置(図示せず)にガラス製の基板
(図示せず)を保持し、該真空処理室内の下方に配設し
た1対の蒸発源(図示せず)のうち、一方の蒸発源内に
遷移金属としてチタン(Ti)を、また他方の蒸発源内
にホウ素(B)を充填した。次に、真空処理室内を真空
度1×10-5Torr以下に設定し、続いて真空処理室内が
4×10-4Torrとなるように炭素成分としてC22ガス
と、窒素成分としてN2ガスを導入して炭素と窒素の混
合ガス雰囲気(分圧1:1)とした。
【0032】続いて、各蒸発源でチタンとホウ素を夫々
加熱し、蒸発させ、その蒸発量を種々変えながら、基板
上に蒸着させてチタン中の炭素量が25at%、窒素量が
25at%であって、かつチタンに対するホウ素の濃度が
種々異なる膜厚0.5〜0.6μmのB−Ti−C−N
から成る四元合金膜を形成した。
【0033】そして基板上に形成された各B−Ti−C
−N合金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数
を測定し、その結果を図4に比抵抗を曲線G、抵抗温度
係数を曲線Hとして示した。図4から明らかなように、
ホウ素の濃度の増加と共に、従来のNi−Cr合金の比
抵抗値(0.1mΩcm)の5倍以上の比抵抗値が得ら
れ、また、抵抗温度係数はホウ素の濃度の増加と共に減
少し、±500ppm/K以内の実用的な値を有するこ
とが分かった。また、前記実施例1と同様に抵抗温度係
数の値をほぼ零にすることも可能である。
【0034】実施例12 本実施例は活性化反応性蒸着法により基板上にB−Ti
−Nから成る三元合金膜を形成する1例である。
【0035】遷移金属としてクロムの代わりにチタン
(Ti)を用い、また合金膜の形成時の真空処理室内の
雰囲気を炭素ガス雰囲気の代わりに窒素成分としてN2
ガスを導入し、真空処理室内の圧力を4×10-4Torrの
窒素ガス雰囲気とした以外は前記実施例9と同様の方法
で基板上に蒸着せるクロム中の窒素量が50at%であっ
て、かつチタンに対するホウ素の濃度が種々異なる膜厚
0.6〜0.7μmのB−Ti−Nから成る三元合金膜
を形成した。
【0036】そして基板上に形成された各B−Ti−N
合金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測
定し、その結果を図5に比抵抗を曲線I、抵抗温度係数
を曲線Jとして示した。図5から明らかなように、ホウ
素の濃度の増加と共に、従来のNi−Cr合金の比抵抗
値(0.1mΩcm)の5倍以上の比抵抗値が得られ、ま
た、抵抗温度係数はホウ素の濃度の増加と共に減少し、
±500ppm/K以内の実用的な値を有することが分
かった。また、前記実施例1と同様に抵抗温度係数の値
をほぼ零にすることも可能である。
【0037】実施例13 本実施例は活性化反応性蒸着法により基板上にB−Zr
−Nから成る三元合金膜を形成する1例である。
【0038】遷移金属としてクロムの代わりにジルコニ
ウム(Zr)を用い、また合金膜の形成時の真空処理室
内の雰囲気を炭素ガス雰囲気の代わりに窒素成分として
2ガスを導入し、真空処理室内の圧力を4×10-4Tor
rの窒素ガス雰囲気とした以外は前記実施例9と同様の
方法で基板上に蒸着せるジルコニウム中の窒素量が50
at%であって、かつジルコニウムに対するホウ素の濃度
が種々異なる膜厚0.4〜0.5μmのB−Zr−Nか
ら成る三元合金膜を形成した。
【0039】そして基板上に形成された各B−Zr−N
合金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測
定し、その結果を図6に比抵抗を曲線K、抵抗温度係数
を曲線Lとして示した。図6から明らかなように、ホウ
素の濃度の増加と共に、従来のNi−Cr合金の比抵抗
値(0.1mΩcm)の5倍以上の比抵抗値が得られ、ま
た、抵抗温度係数はホウ素の濃度の増加と共に減少し、
±500ppm/K以内の実用的な値を有することが分
かった。また、前記実施例1と同様に抵抗温度係数の値
をほぼ零にすることも可能である。
【0040】実施例14 本実施例はクロムとホウ素の合金ターゲットを用い、ス
パッタ法により基板上にB−Crから成る二元合金膜を
形成する1例である。
【0041】先ず、真空処理室(図示せず)内の上方に
配設した基板保持装置(図示せず)にガラス製の基板
(図示せず)を保持し、該真空処理室内の下方に配置し
たRFマグネトロンカソード(図示せず)上にクロム
(Cr)にホウ素(B)を30wt%、40wt%、50wt
%ドープしたターゲット材のいずれかを載置した。次
に、真空処理室内を真空度1×10-5Torr以下に設定
し、続いて真空処理室内が1×10-3Torr程度になるよ
うにアルゴンガスを導入した。続いてホウ素含有量の異
なるターゲット材の夫々についてRFマグネトロンスパ
ッタ法によりスパッタし、基板上にクロムに対するホウ
素の濃度が種々異なる膜厚0.5μmのB−Crから成
る二元合金膜を形成した。
【0042】そして、基板上に形成された各B−Cr合
金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を測定
したところ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であり、
また、抵抗温度係数は±500ppm/K以内であっ
た。
【0043】実施例15 本実施例はチタンとホウ素の合金ターゲットを用い、窒
素ガス雰囲気中でスパッタ法により基板上にB−Ti−
Nから成る三元合金膜を形成する1例である。先ず、真
空処理室(図示せず)内の上方に配設した基板保持装置
(図示せず)にガラス製の基板(図示せず)を保持し、
該真空処理室内の下方に配置したRFマグネトロンカソ
ード(図示せず)上にチタン(Ti)にホウ素(B)を
10wt%、20wt%、30wt%ドープしたターゲット材
のいずれかを載置した。次に、真空処理室内を真空度1
×10-5Torr以下に設定し、続いて真空処理室内が1×
10-3Torrとなるようにアルゴンガスと窒素成分として
2ガスを導入して窒素ガス雰囲気とした。
【0044】続いて、ホウ素含有量の異なるターゲット
材の夫々についてRFマグネトロンスパッタ法によりス
パッタし、基板上にチタン中の窒素が50at%であっ
て、かつチタンに対するホウ素の濃度が種々異なる膜厚
0.5μmのB−Ti−Nから成る三元合金膜を形成し
た。
【0045】そして、基板上に形成された各B−Ti−
N合金膜の電気的特性として比抵抗値と抵抗温度係数を
測定したところ、比抵抗値はNi−Crの5倍以上であ
り、また、抵抗温度係数は±500ppm/K以内であ
った。
【0046】本発明の高抵抗膜の製造方法は前記実施例
のみに限定されるものではなく、Cr,Mo,Nb,T
a,Ti,W,Zrのうち少なくとも1つの遷移金属中
にホウ素が20〜80wt%含まれる高抵抗膜を基板上に
形成する場合は、真空蒸着法、活性化反応性蒸着法、イ
オンプレーティング法、CVD法、スパッタ法のいずれ
かの方法を選択し、これらの方法の中で、遷移金属とホ
ウ素を夫々蒸発量を変化させながら加熱蒸発させたり、
或いはホウ素含有量の異なるターゲットにスパッタリン
グを行うことにより、遷移金属中にホウ素が任意の配合
比で組成された高抵抗膜を形成することが出来る。
【0047】また、窒素、炭素、窒素と炭素の混合元素
のうちいずれか1種類を0〜50at%の範囲で含有する
Cr,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Zrのうち少なく
とも1つの遷移金属中にホウ素が5〜60wt%含まれる
高抵抗膜を基板上に形成する場合は、前記膜形成中に窒
素ガス、炭素ガスの単独ガスまたは混合ガスを導入、或
いはプラズマ雰囲気中で窒素ガス、炭素ガスの単独ガス
または混合ガスを導入しながら行うことにより遷移金属
中に炭素、窒素、炭素と窒素の混合元素のいずれか1種
類とホウ素が任意の配合比で組成された高抵抗膜を形成
することが出来る。
【0048】本発明の高抵抗膜の用途としては種々ある
が、その代表例を挙げると薄膜抵抗器、サーマルヘッド
の発熱抵抗体である。
【0049】
【発明の効果】このように本発明の高抵抗膜によるとき
は、従来のNi−Cr合金膜の5倍以上の大きな比抵抗
値と、実用的な抵抗温度係数を有するので、比抵抗が高
く、抵抗温度係数が小さいから、電子部品の小型化、高
集積化を図ることが出来る効果がある。
【0050】また、本発明の高抵抗膜の製造方法による
ときは、比抵抗が高く、抵抗温度係数の小さい高抵抗膜
を極めて容易に製造することが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 B−Cr膜中のB濃度と電気的特性との関係
を示す特性線図、
【図2】 B−Cr−C膜中のB濃度と電気的特性との
関係を示す特性線図、
【図3】 B−Ti−C膜中のB濃度と電気的特性との
関係を示す特性線図、
【図4】 B−Ti−C−N膜中のB濃度と電気的特性
との関係を示す特性線図、
【図5】 B−Ti−N膜中のB濃度と電気的特性との
関係を示す特性線図、
【図6】 B−Zr−n膜中のB濃度と電気的特性との
関係を示す特性線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01C 17/08 8834−5E (72)発明者 稲川 幸之助 茨城県つくば市東光台5−9−7 日本真 空技術株式会社筑波超材料研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Z
    rから成る群から選択された少なくとも1つの遷移金属
    中にホウ素を20〜80wt%添加して成ることを特徴と
    する高抵抗膜。
  2. 【請求項2】 窒素、炭素、窒素と炭素の混合元素のう
    ちいずれかの1種類を0〜50at%含むCr,Mo,N
    b,Ta,Ti,W,Zrから成る群から選択された少
    なくとも1つの遷移金属中にホウ素を5〜60wt%添加
    して成ることを特徴とする高抵抗膜。
  3. 【請求項3】 夫々独立した蒸発源からCr,Mo,N
    b,Ta,Ti,W,Zrから成る群から選択された少
    なくとも1つの遷移金属とホウ素を同時に蒸発させ、真
    空蒸着法、活性化反応性蒸着法、イオンプレーティング
    法、CVD法のいずれかの方法で基板上にCr,Mo,
    Nb,Ta,Ti,W,Zrから成る群から選択された
    少なくとも1つの遷移金属中にホウ素を20〜80wt%
    添加して成る高抵抗膜を形成することを特徴とする高抵
    抗膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 Cr,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Z
    rから成る群から選択された少なくとも1つの遷移金属
    とホウ素を含むターゲットを用い、スパッタ法により該
    ターゲットにスパッタリングして基板上にCr,Mo,
    Nb,Ta,Ti,W,Zrから成る群から選択された
    少なくとも1つの遷移金属中にホウ素を20〜80wt%
    添加して成る高抵抗膜を形成することを特徴とする高抵
    抗膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 窒素成分を含むガス雰囲気中、或いは炭
    素成分を含むガス雰囲気中、或いは窒素と炭素の混合成
    分を含むガス雰囲気中で、夫々独立した蒸発源からC
    r,Mo,Nb,Ta,Ti,W,Zrから成る群から
    選択された少なくとも1つの遷移金属とホウ素を同時に
    蒸発させ、真空蒸着法、活性化反応性蒸着法、イオンプ
    レーティング法、CVD法のいずれかの方法で基板上に
    窒素、炭素、窒素と炭素の混合元素のうちいずれかの1
    種類を0〜50at%含むCr,Mo,Nb,Ta,T
    i,W,Zrから成る群から選択された少なくとも1つ
    の遷移金属中にホウ素を5〜60wt%添加して成る高抵
    抗膜を形成することを特徴とする高抵抗膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 窒素成分を含むガス雰囲気中、或いは炭
    素成分を含むガス雰囲気中、或いは窒素と炭素の混合成
    分を含むガス雰囲気中で、Cr,Mo,Nb,Ta,T
    i,W,Zrから成る群から選択された少なくとも1つ
    の遷移金属とホウ素を含むターゲットを用い、スパッタ
    法により該ターゲットにスパッタリングして基板上に窒
    素、炭素、窒素と炭素の混合元素のうちいずれかの1種
    類を0〜50at%含むCr,Mo,Nb,Ta,Ti,
    W,Zrから成る群から選択された少なくとも1つの遷
    移金属中にホウ素を5〜60wt%添加して成る高抵抗膜
    を形成することを特徴とする高抵抗膜の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220667A (ja) * 1999-09-27 2001-08-14 Applied Materials Inc スパッタされたドープ済みのシード層を形成する方法及び装置
JP2016519329A (ja) * 2013-03-12 2016-06-30 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated アモルファス層極端紫外線リソグラフィブランク及びそのための製造・リソグラフィシステム

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JP2001220667A (ja) * 1999-09-27 2001-08-14 Applied Materials Inc スパッタされたドープ済みのシード層を形成する方法及び装置
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