JPH06114779A - 流体式把持装置 - Google Patents

流体式把持装置

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JPH06114779A
JPH06114779A JP13073691A JP13073691A JPH06114779A JP H06114779 A JPH06114779 A JP H06114779A JP 13073691 A JP13073691 A JP 13073691A JP 13073691 A JP13073691 A JP 13073691A JP H06114779 A JPH06114779 A JP H06114779A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通常別個に用いられるセンサと把持機構を一体
化した装置を提供する. 【構成】 2重の弾性隔壁からなる内室15,16及び
外室17,18をもち,端面11,12に内室15,1
6に通ずる小口13,14を設けた装置2つを,一定間
隔を置いて前記端面を対じさせて配置する.前記内室同
士は連通し,第2の弾性隔壁室34に通ずるとともに絞
り口28をへて流体供給口29に接続される.前記外室
同士も連通すると共に,弾性隔壁室34の可動端面22
と対面する小口23をもち絞り口25をへて第2の流体
圧供給口27に通ずる固定壁室に連通する.端面11,
12の間に物体が進入すると,内室15,16の圧力が
上昇し,弾性隔壁室34が伸張する.これにより,小口
23が塞がれ固定壁室および外室17,18の圧力が上
昇し,前記2重の弾性隔壁がのびて端面11,12が物
体に密接し,これを押して把持する.

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は物体の存在によって生ずる流体の圧力の変化を
検出するとともにその物体を把握保持する動作をする装
置に関する。ロボットやマニピュレータなどにおいて
は,物体を把握し保持する動作は,各種の作業をそれら
によって行う上に共通の重要な操作となっていて,この
ための各種の方式の物体の把握装置が開発され使用され
ている。これらは,外見上さまざまな動作原理にもとず
く装置が使用されているが,基本的にはすべて,センサ
ーとアクチュエータのそれぞれ別個の装置の組み合わせ
によって行われているという点では変りがない。 すな
わち,把握保持しようとする物体の存在及びその位置を
センサーで検出して,その情報に応じて別個の把握装置
に指令を出してそれを駆動して物体をつかむという方式
であり,基本的には,人間が眼で物体を見てその観察結
果にもとずいて手によりそれを掴むというやり方の変形
であると考えることができる。本願発明の動作原理と作
動形式は,これらの一般の物体把握の行程をとるものと
異なり,物体を把握する装置がそのまま物体の存在を検
出するセンサーとしての役割を兼ねている点に特色を有
する。本願発明の動力源は流体圧である。一般に流体圧
を利用して把握動作を行う場合の利点は,その圧力を変
えることにより,把握力を比較的容易に所望の値に選ぶ
ことができることにあるが,たんに密閉されたベローの
ような弾性隔壁の可動端面間に挟むだけであって,その
動作が行われる際には,外部にあるセンサーから送られ
る把握すべき対象物体についての検出情報にもとずいて
発せられる指令を受けてその把握動作が開始される。本
願発明にあっては,このような把握装置とは別個に設置
されたセンサーからの指令を受けて動作するのでなく,
対象物体を把握する機構を兼ねた検出部材の機能により
その存在を知り,それに応じて前記検出部材それ自身が
伸びて対象物体を把握保持するものである。 その動作
は,二枚貝状の葉の開閉によって虫を捕らえるデオニア
と呼ばれる食虫植物の行う捕捉動作と外見上は同じよう
であって,ある一定の空間領域内に物体が入って来る
と,センサーがその物体の存在を感じ取ると共に,その
センサーの部分がのびてそれを捕らえて掴むという動作
である。このような動作を行う装置として従来公表され
た発明には,本願特許申請者が保有する特許15633
09,流体式把握装置があるのみであるが,本願発明は
これを基として,その性能を格段に高めることによっ
て,実用的な把握保持装置としてその応用範囲を広げる
ことを目的として発明されたものである。 前記特許と
本願発明との構造上,性能上および応用上の差異につい
ては本文の後尾部分において図面を用いて具体的にのべ
る。本願発明の要旨は,一定の距離を隔てて相対じして
設けた二つの固定壁の両方に,それぞれ伸縮可能な密閉
せる第1の弾性隔壁を有する室を間隔をおいて対じして
設け,これら相対じする弾性隔壁を有する2つの室の内
部を,それぞれ,更に第2の伸縮可能な弾性隔壁によ
り,この第2の弾性隔壁と前記固定壁の一部分とから形
成される密閉せる内側室と,前記第1の弾性隔壁ならび
に前記第2の弾性隔壁をそれぞれ外壁,内壁とし,これ
らと前記固定壁の一部とから形成される密閉せる外側室
とにわけ,前記これら対じ室の両方の対じ先端端面が前
記第2の弾性隔壁の各可動端面に固定連結されるととも
に,これら各対じ先端端面に前記内側室に通ずる小孔を
それぞれ設け,前記2つの相対じする室の中の前記内側
室同士ならびに前記外側室同士が,対じ後端側でそれぞ
れ配管により連通し,この内側室同士を結ぶ連通部分が
一つの第1の絞り口を経過して第1の流体の供給口に接
続されるとともに,別に設けた固定壁と第3の弾性隔壁
で形成される密閉せる室の内部に連通し,また,この第
3の弾性隔壁の伸縮によって変位する部分の外側の面に
対じして,固定壁からなる密閉せる室の一端面に形成さ
れた小孔を間隔をおいて配置し,さらにこの固定壁から
なる密閉せる室が配管により前記対じする弾性隔壁を有
する室の中の前記外側室を結ぶ連通部分に連通するとと
もに,この固定壁からなる密閉せる室に設けた第2の絞
り口を経過して第2の流体供給口に接続されることを特
徴とする流体式把握保持装置にある。本願発明の動作の
基本となっているのは,前記第1の流体供給口から第1
の絞り口をへて前記対じ室の両方の対じ先端端面に設け
た前記内側室に通ずる小孔から外気に出る第1の流体回
路と,前記固定壁からなる室に設けた第2の絞り口を経
過して第2の流体供給口に至る第2の流体回路とが,前
記 別に設けた固定壁と第3の弾性隔壁で形成される密
閉せる室を介してカスケード接続された空気的変換回路
と,前記内側室に通ずる2つの小孔がおのお前記対じ室
の両方の対じ先端端面に設けられたことによって形成さ
れるフィードバック機構が組み合わされたことによって
行われる動作である。すなわち,前記第1の絞り口から
前記対じ室の両方の対じ先端端面に設けた前記内側室に
通ずる小口に通ずる第1の流体回路は,通常挟みゲージ
式空気マイクロメータと呼ばれているものと同様の回路
である。 たとえば,前記内側室に通じる相対じする2
つの小孔の間に進入した物体があるとすると,これら2
つの小孔とそれに対向する物体の面との隙間の和に応じ
た流体圧が空気マイクロメータの変換原理によって前記
内側室内に生ずる。したっがて,はじめ相対じする2つ
の小孔のあいだに物体が存在しないときは,これらの小
孔の部分の流体抵抗が小さいので前記内側室の圧力が低
いが,これら2つの小孔の間に物体が進入した場合に
は,これら2つの小孔と物体との隙間の長さの和に応じ
て前記流体抵抗が増大することにより前記内側室の圧力
が上昇する。 その結果,前記内側室に通ずる前記別に
設けた固定壁と第3の弾性隔壁で形成される密閉せる室
の圧力も同じく上昇し,前記第3の弾性隔壁が伸張す
る。これにより,前記第3の弾性隔壁の伸縮によって変
位する部分の外側の面と,これに対じして,固定壁から
なる密閉せる室の一端面に形成された小孔との間隙がせ
ばまり,この小孔部分の流体抵抗の増大により前記固定
壁からなる密閉せる室の圧力が上昇する。 前記固定壁
からなる密閉せる室は,前記対じする弾性隔壁内の2つ
の外側室に連通しているので,これら外側室の圧力も上
昇し,前記対じする弾性隔壁を伸張させ,前記2つの小
孔がそれぞれ対向する進入物体の表面に接近するという
動作である。本願発明においては,物体の進入を検出し
圧力に変換する2つの小孔を,内側に2つの室をもつ弾
性隔壁の可動端に形成している。 このようにすること
によって,小孔が設けられている前記相対じする弾性隔
壁が,前記第3の弾性隔壁で形成される密閉せる室を介
してカスケード接続された空気的変換回路に対して正の
フィードバック作用を行う。 具体的には,2つの対じ
する小孔に対向する面が近ずくとすると,前記内側室の
圧力が上昇し,これが前記固定壁からなる密閉せる室の
圧力上昇をもたらし,その結果,前記小孔が設けられた
前記2つの弾性隔壁が伸張し,これら2つの小孔がそれ
ぞれの物体の対向面の方向に変位し,さらに前記内側
室,ついで前記外側室の圧力が上昇するというものであ
る。このような動作を効果的に行うようにするために
は、小孔を設けた端面をもつ前記2つの弾性隔壁の圧力
−変位変換率(弾性隔壁内部の外側室に導入される圧力
変化に対する可動端面の変位の大きさの比)を,前記2
つの流体回路がカスケード接続された空気的変換回路の
変換特性に対応してある一定値以上になるように装置を
構成する部材を選択すればよい。 このように構成する
と,前記正のフィードバック作用が効果的に働き,前記
小孔を設けた弾性隔壁の可動端とそれに対向する進入物
体面との隙間の合計値がある一定値以下の場合,前記弾
性隔壁内部の外側室の圧力が急激に上昇して,前記小孔
が設けられた弾性隔壁の可動部分が進入物体と密接する
に至る。このようになると,前記2つの相対じする小孔
は進入物体の表面によって塞がれた状態となるため,前
記弾性隔壁の内側室の圧力は前記第1の流体供給源の圧
力に等しくなるまで上昇する。 これに応じて前記第3
の弾性隔壁が伸張して前記固定壁からなる密閉せる室の
一端面に形成された小孔を塞ぎ,前記固定壁からなる密
閉せる室の圧力が前記第2の流体供給源の圧力まで上昇
し,これに対応する力で前記小孔が設けられた弾性隔壁
の可動部分は前記密接した進入物体面を押し,これ保持
する。 すなわち,待機状態にある本願発明にもとずく
装置において,待機状態にある前記2つの相対じする小
孔の間に物体が進入すると,この小孔が設けられた端面
によって一定の力で保持把握されることになる。以下,
本願発明の流体式把持装置を図面を用いて具体的に説朋
する。第1図は,本願発明の一実施態様を示す断面図,
第2図および第3図は第1図で示された流体式把持装置
の動作状態を説明するための主要な可動部分の相対的の
変化を示す断面図,第4図は本願発明と他の既存特許の
発明との差を説明するための該既存特許の実施態様を示
す断面図,第5図及び第6図は第4図で示された装置の
動作状態を説明するための主要な可動部分の相対的の変
化を示す断面図である。第1図において,固定壁1及び
2の各々に,ベローのような伸縮可能な弾性隔壁3,4
ならびに5,6がとりつけられている。 ここで,弾性
隔壁3及び5の各一端はそれぞれ,7,9において固定
壁1に固定されており,また,弾性隔壁4及び6の各一
端はそれぞれ,8,10において固定壁2に固定されて
いる。弾性隔壁3および5の他の一端は,小孔13を有
する端面11となっており,同様に,弾性隔壁3および
5の他の一端は,小孔14を有する端面12となってい
る。 端面11と12の形状は,弾性隔壁3及び4の伸
張によって端面11と12の間に進入する物体と接触し
たときに,進入した物体の,端面11及び12の対じ表
面となる部分が小孔13および14を密閉するようなも
ので,第1図では平面で示されているが他の形状とする
こともできる。 固定壁1,弾性隔壁3,端面11で囲
まれた部分は弾性隔壁5により外側室17と内側室15
とに分けられており,同様に,固定壁2,弾性隔壁4,
端面12で囲まれた部分は,弾性隔壁6により外側室1
8と内側室16とに分けられていて,室15ならびに1
6はそれぞれ小孔13,14によって大気に通じてい
る。 配管31,35,33により,15と室16は連
通するとともに,固定壁19と弾性隔壁20で囲まれた
密閉された室34に通じ,さらに固定壁38に設けられ
た絞り口28をへて外部からの流体供給口29に通じて
いる。 室17と18は配管30,32により達通する
と共に,配管39により固定壁37で密閉された室26
に通じている。室26はその端面24に小孔23が設け
られていて,これをへて大気に通じるとともに,絞り口
25をへて外部からの第2の流体供給口27に通じてい
る。小孔23は弾性隔壁34の端面22と間隔をおいて
対じしていて,弾性隔壁20が伸張して端面22とこれ
の対じ表面となる部分が小孔23を密閉するようなもの
で,第1図では平面で示されているが他の形状とするこ
ともできる。この装置を使用するに際しては,予め把握
対象の厚みに応じて端面11と端面12の間隔,ならび
に端面24と弾性隔壁20の端面22との間隔が設定さ
れた後,予の定められたそれぞれ一定圧力の流体が供給
口27ならびに29から供給されて作動状態にはいる。
以後,供給口27および29から流体圧を加えていな
い状態を作動前の状態と呼ぶものとする。 また,端面
11と12の間に物体が存在しない状態を待機状態と呼
ぶものとする。はじめに,待機状態すなわち端面11と
12の間に物体が存在しない場合を考えると, 第1図
で流体供給口29から供給される流体は,絞り口28を
通って分岐管35と31に分かれて内側室15及び16
に入ってから小孔13と14から大気に流出する。 こ
こで,小孔1と13は,その口径が絞り口28に比べて
大きく作られていて,その流体回路抵抗は絞り口28の
それと比較して小さい。このため,室15と16ならび
にこれと連通している室34の圧力は外気に近い低い一
定の圧力となる。端面22と端面24の間隔は,室34
の圧力が低いので作動前の状態のそれと殆ど変らない。
小孔23の口径は絞り口25のそれと比較して大きく
選ばれていて,流体の供給口27からの一定圧の流体の
供給に対し,いわゆるノズルーフラッパの原理で端面2
2と24の間隔に応じて室26の圧力は変化する。 端
面22と24の間隔は作動前の状態で予め大きく選ばれ
ていて,このため 室26の圧力は充分低く外気に近
い。したがってこれと連通する外側室17と18の圧力
も低い。 弾性隔壁3,4,5,6は,内側室15,1
6及び外側室17,18の圧力に応じて伸張するが,前
記のようにこれらの室の圧力はともに低いため,その伸
張量はごく僅かであり,予め設定された端面22と24
の間隔は作動前の状態のそれと比べて殆ど変化せず,室
15および16の圧力,ならびに室17および18の圧
力はともに,それぞれの低い一定の値に安定する。つぎ
に,端面11と12の間に第2図で示されるように物体
41が挿入された場合を考える。 ここで,42は,端
面11に対じする物体の表面,43は端面12に対じす
る物体41の表面である。この場合,絞り口25をへ
て,分岐管31より室15に入つた流体は小孔13を通
つて端面11と表面42の隙間から大気に流出し,分岐
管35より室16に入つた流体は小孔14を通つて端面
12と表面43の隙間から大気に流出する。この状態の
流体回路は,いわゆる,2つの検出ノズルを持つ挟みゲ
ージ形空気マイクロメータのそれと同じもので,連通し
た室15と室16の圧力は,端面11とその対じ表面4
2との隙間と,端面12とその対じ表面43との隙間の
合計値に対応した値となる。室15と室16及び室34
は連通していてこれらの圧力は等しいが,この圧力値は
物体41が進入する以前の室34の圧力より高いので,
その圧力に比例して弾性隔壁20が伸張し,端面22は
固定壁の表面24に近ずく。これにより室26の圧力が
上昇し,これと連通する室17及び18の圧力も同じく
上昇することにより弾性隔壁3,4,5,6が伸張し
て,端面11,12はそれぞれ対じする物体表面42,
43に接近する。 その結果前記隙間の合計値が減少
し,室34の圧力が増加し,室26の圧力がさらに上昇
し,端面11は表面42に端面12は表面43に一層接
近する。 このような再生的なフィードバック効果によ
り,端面11は面42に,端面12は面43に,接近し
ていく。このような作用は,弾性隔壁3ならびに4の可
動端面に小孔13と14がそれぞれ設けられていること
によって生ずる前記正のフィードバック効果にもとずく
ものである。 この作用による端面11と12の変位は
弾性隔壁が伸張することに対するフックの法則に基く復
元的弾性力に坑して行われるものであるが,物体41の
横方向の長さ(面42と面43との間の距離)が作動前
に設定した端面11と12の間隔に対してある一定値以
上の場合には,前記正のフィードバックによる作用が前
記弾性隔壁の復元的弾性力に勝つて端面11は表面42
と,端面12は表面43と第3図のように密接するに至
る。このような密接状態が生ずると小孔13及び小孔1
4からの流体の流出がなくなるので,室34の圧力は供
給口29から供給される圧力源の圧力まで上昇する。
この結果,端面22は表面24と密接し,室26の圧力
は供給口27から導入される第2の流体供給源圧力に等
しくなるまで上昇することになり,端面11は表面4
2,端面12は表面43をそれぞれ押して平衡し,端面
11と端面12による物体41の把握保持が行われる。
この場合,把握力は供給口29に加えられる供給源流
体圧と端面11に加わる内側室に関する受圧面積との積
と,供給口27に加えられる供給源流体圧と端面11に
加わる内側室に関する受圧面積との積との和に比例し,
作動前の端面11と端面12の設定間隔と進入物体の横
方向長さ(面42と面43との距離)に関係する。上記
のような端面11と端面12による物体41に対する把
握動作は,前記のように物体41の長さが前記作動前の
端面11と12の間の設定間隔に対して前記一定値以上
の場合に行われ,物体41の長さが前記一定値より小さ
いときは行われない。 これは,前記正のフィードバッ
ク作用に基く端面11及び12の物体41の表面42,
43の方向への変位が, 端面11と12が物体41と
密接するに至らない内に,前記弾性隔壁3,4の伸張に
坑する弾性力のために止ってしまうためである。このた
め,物体が進入したときに,この装置が該物体に対して
把握保持動作を行うためには,端面11ならびに端面1
2のそれぞおれの対向する物体面との間隔の合計値が一
定値以下である必要がある。 このことは,把握動作が
選択的に行われうることを意味する、 すなわち,対象
とする物体の長さが一定値以上のものに対して把握動作
を行い,対象とする物体の長さが前記一定値以下のもの
に対しては把握動作を行わないという選別的動作をこの
装置が行いうることを示している。第3図に示す把握動
作が行われている状態では,内室15に発生する流体力
(15の部分の有効受圧面積に圧力供給口29から供給
される圧力を乗じたもの)ならびに,外室17に発生す
る流体力(17の部分の有効受圧面積に圧力供給口27
から供給される圧力を乗じたもの)の和が,弾性隔壁3
と5によるバネ力に対抗して変位すべきところを物体4
1の表面42で止められ,また,内室16に発生する流
体力(16の部分の有効受圧面積に圧力供給口29から
供給される圧力を乗じたもの)ならびに,外室17に発
生する流体力(17の部分の有効受圧面積に圧力供給口
27から供給される圧力を乗じたもの)の和が,弾性隔
壁3と5に基くバネ力に対抗して変位すべきところを物
体41の表面43で止められている状態と考えることが
できる。 したがって,第3図の状態で,進入物体の厚
み(表面42と43の間隔)に対し,この厚みを次第に
減じていくと仮定した場合に端面11ならびに端面12
が物体の表面42ならびに43と丁度離れるときの端面
11と端面12の間隔を充分小さくなるように装置の構
成を行えば, 把握状態における端面11,12と進入
物体間の接合する力すなわち把持力は充分に大きく維持
され,進入物体41にたいする安定的な保持が行われる
ことになる。装置が前記待機状態にあるときは,室26
の圧力は低く,装置が把握保持状態にあるときは高い。
したがって,開閉弁36を開いて出力口40に圧力セ
ンサを接続すれば,把握状態か待機状態かを確認できる
し,さらに,40に外部機器を接続することによって,
それを把握状態に合わせて制御することができる。ま
た,開閉弁36を閉じ40を外気に開放しておけば,装
置の把握状態において,36を短時間開くことによって
進入物体を開放し,装置を待機状態にもどすことができ
る。なお,第1図で示された装置の種々に変形したもの
が適当な工夫によって作られうる。 例えば,第1図で
は弾性隔壁3,4,5,6,20としてはベローが使用
されているが,これをゴムや金属合金などでできている
弾性膜で置き換えてもよく,その方が偏平にできるので
設置場所のスペース等の関係でその方が都合のよい場合
もある。最後に,本願発明と前記特許1563309流
体式把握装置との構造上の相違に基く性能上および応用
上の差異について,前記特許の典型的装置例である第5
図と本願発明の実施例の第1図を用いて説明する。第1
図において, 弾性隔壁3及び4を取り去り,室34へ
の配管を閉じると第5図と同様な動作のものが得られる
と考えることができる。したがって,第4図において
は,第1図の弾性隔壁5,6のみの前記伸縮による正の
フィードバック動作のみによって把握保持動作が行われ
ている。 すなわち,第5図において,この装置は,小
孔107,108を有する端面109,110の間に進
入した物体に対し,前記小孔とこれに対向する物体表面
との距離の和に応じた流体圧が室111,112に発生
し,これが弾性隔壁103,104を伸張させて前記小
孔とこれに対向する物体表面との距離の和を減少させ,
さらに前記流体圧を増大させるという過程により端面1
07,108が物体と密接しこれを把握保持するという
動作を行う。しかしながら,その条件として前記端面1
09,110とこれに対向する物体表面との距離の和が
一定値以下であること,すなわち,端面109と110
の間隔に比較して前記物体の横方向の長さがある値以上
であることが必要である。この一定値は弾性隔壁10
3,104の弾性特性にも関係するが,主として絞り口
113ならびに小孔107,108の大きさによって定
まる。一般に,絞り口113と小孔107または108
との寸法の比は一定範囲に選ばれるが,これらの口径を
大きく選ぶほど,前記一定値を大きくすることができ
る。装置の実用性を考えた場合,前記一定値は大きい
程,広範囲にわたる大きさの物体に対してこれを捕捉し
把握できるので望ましい。 従って,前記小孔111お
よび112と絞り口113との大きなものの組み合わせ
が望まれるが,そのように選ぶと,待機状態での流体の
流出量はほぼ絞り口の断面積に比例して増大するので,
この装置の実用上の流体消費量を考えたとき,流体供給
口に接続する流体供給源としてかなり低い圧力のものを
使用せねばならない。 この場合,把握状態における室
111および112に発生する流体圧力は低く,これに
伴う把握力は小さい。 これに対して,把握状態で高い
出力圧信号を室117に発生し,大きな把握力を得よう
とすると,前記流体供給源として高圧のものを採用する
必要があるが,この場合は侍機状態での前記消費流量の
関係で前記小孔と絞り口の寸法を小さくとる必要があ
り,空気マイクロメータの原理から明らかなように把握
する進入物体の寸法は端面109と端面110の間隔に
極く近いものに限定されることになる(装置の端面10
9と進入物体の表面118の間隔及び端面110と進入
物体の表面119の間隔が極端に小さくないと把握動作
が行われない)ため用途が極く限られたものとならざる
をえない。本願発明に基く装置では,このような特許1
563309流体式把握装置に必然的に付随する欠点が
克服されることが可能である。 これは,本願発明の具
体的実施例である第1図について,一般に,供給口27
に高圧の流体供給源を,供給口 29に低圧の流体供給
源をそれぞれ接続する,小孔13と14に大きな寸法の
ものの組み合わせを採用する,小孔23と絞り口25に
小さな寸法の組み合わせを採用する,という回路部材及
び動作条件の選定が推奨されるが,このような選定によ
って,前記応用上の欠点の克服が達成できる。 すなわ
ち,待機状態において,供給口27からの流入流体量は
流体供給源が高圧であるが絞り口25,小口23の口径
が小いので少なく,また,小孔13,14および絞り2
8の口径は大きく取ってあっても供給口29に接続され
る流体供給源の圧力が低いので,供給口29からの流体
流入量は同様に少ないので,この装置で消費される待機
状態での流体消費量は低く抑えることが出来る。 一
方,絞り口28とともに小孔13,14の口径は大きい
ので,比較的広範囲にわたる長さの進入物体にたいして
把握保持動作を行うことができる。 また,供給口27
に接続する流体供給源の圧力が高いので,把握時には外
側室17,18に高圧が発生して大きな把握力を得るこ
とができるとともに,供給口27に接続する流体供給源
の圧力を変更することによって他の条件を変更すること
なく把握力を所望のものに調整することができる。 す
なわち第1図においては,把握作用は外室17,18に
発生する圧力変化に基いている。このため,はじめ物体
の進入によって生ずる把握動作に必要な内室15,16
の圧力変化は,これをいったん外室17,18の圧力に
変えて把握動作を行わしめるので,それによるこれら内
室の伸張のみよっては把握動作は到底生じえないような
小さい量でよい。したがって,把握動作が生するのに最
低必要な装置の把握端と物体との距離(物体の面42と
端面11の間隔及び物体の面43と端面12の間隔)は
第4図の装置構成の場合と比較してかなり大きいものと
なる。第4図の場合でも,流体供給口114に高圧流体
源を接続すれば,把握状態が生じると室117に高圧が
発生するので,これを利用して外部の制御機器を制御す
ることは原理的には可能であるが,前記のように流体消
費量の関係で,小孔107,108及び絞り口113の
大きさの制限のため,そのような使い方は実用的でな
い。
実施例 第1図の構造を持つ装置で,弾性隔壁3および4とし
て,外径32mm,長さ34mm,弾性隔壁5および6
として外径19mm,長さ23mmの各燐青銅製ベロー
を,また,弾性隔壁20として外径44mm,真がさ3
4mmの燐青銅製ベローを使用し,また,小孔13,1
4として2.5mmの円孔,小孔23として1.5mm
の円孔,絞り口25として口径0.5mmのオリフィ
ス,絞り口28として口径1.45mmのオリフィス
を使用した装置を製作した。供給口29より6kPa,
供給口27より100kPaの圧力の空気を供給して実
験したところ,紙,プラスチック,金属等の板片に対し
それぞれ設計通りの把握保持動作が行われることが確認
できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本願発明の一実施態様を示す断面図,第2図
および第3図は第1図で示された流体式把持装置の動作
状態を説明するための主要な可動部分の相対的の変化を
示す断面図,第4図は本願発明と他の既存特許の発明と
の差を説明するための該既存特許の実施態様を示す断面
図 第5図及び第6図は第4図で示された装置の動作状
態を説明するための主要な可動部分の相対的の変化を示
す断面図 1,2,19,37,28,101,102:固定壁;
3,4,5,6,20,103,104:弾性隔壁;1
1,12,22,109,110:弾性隔壁の端面;1
3,14,23,107,108:小孔;25,28,
113:絞り口;15,16,17,18,26,3
4,111,112,121:室;30,31,32,
33,35,39:配管;27,29,114:流体供
給口;40:出力口;36,120:開閉弁;41,1
17:進入物体;42,43,118,119:進入物
体の表面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 一定の距離を隔てて相対じして設けた二つの固定壁の両
    方に,それぞれ伸縮可能な密閉せる第1の弾性隔壁を有
    する室を間隔をおいて対じして設け,これら相対じする
    弾性隔壁を有する2つの室の内部を,それぞれ,更に第
    2の伸縮可能な弾性隔壁により,この第2の弾性隔壁と
    前記固定壁の一部分とから形成される密閉せる内側室
    と,前記第1の弾性隔壁ならびに前記第2の弾性隔壁を
    それぞれ外壁,内壁とし,これらと前記固定壁の一部と
    から形成される密閉せる外側室とにわけ,前記これら対
    じ室の両方の対じ先端端面が前記第2の弾性隔壁の各可
    動端面に固定連結されるとともに,これら各対じ先端端
    面に前記内側室に通ずる小孔をそれぞれ設け,前記2つ
    の相対じする室の中の前記内側室同士ならびに前記外側
    室同士が,対じ後端側でそれぞれ配管により連通し,こ
    の内側室同士を結ぶ連通部分が一つの第1の絞り口を経
    過して第1の流体の供給口に接続されるとともに,別に
    設けた固定壁と第3の弾性隔壁で形成される密閉せる室
    の内部に連通し,また,この第3の弾性隔壁の伸縮によ
    って変位する部分の外側の面に対じして,固定壁からな
    る密閉せる室の一端面に形成された小孔を間隔をおいて
    配置し,さらにこの固定壁からなる密閉せる室が配管に
    より前記対じする弾性隔壁を有する室の中の前記外側室
    を結ぶ連通部分に連通するとともに,この固定壁からな
    る密閉せる室に設けた第2の絞り口を経過して第2の流
    体供給口に接続されることを特徴とする流体式把握保持
    装置。
JP13073691A 1991-03-20 1991-03-20 流体式把持装置 Expired - Lifetime JPH0716901B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06344284A (ja) * 1993-06-03 1994-12-20 Iwao Yamamoto 流体式物体把持装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06344284A (ja) * 1993-06-03 1994-12-20 Iwao Yamamoto 流体式物体把持装置

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