JPH06116277A - 有機カルシウム組成物及びその製造方法 - Google Patents
有機カルシウム組成物及びその製造方法Info
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- JPH06116277A JPH06116277A JP26726492A JP26726492A JPH06116277A JP H06116277 A JPH06116277 A JP H06116277A JP 26726492 A JP26726492 A JP 26726492A JP 26726492 A JP26726492 A JP 26726492A JP H06116277 A JPH06116277 A JP H06116277A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 有機カルシウムCaR2 とアルコキシアルミ
ニウムAl(OR’)3の配位化合物CaR2 ・2/3 A
l(OR’)3 よりなる有機カルシウム組成物、およ
び、アルコキシカルシウムCa(OR’)2 と有機アル
ミニウムAlR3 をそれぞれ3:2のモル比で反応せし
めて上記有機カルシウム組成物を製造する方法。 【効果】CaR2 に活性の低いAl(OR’)3 を配位
せしめることにより、その耐熱安定性、溶剤への溶解性
を大幅に向上せしめることが出来るとともにCaR2 の
性能をそのままに重合や有機合成に利用出来る。
ニウムAl(OR’)3の配位化合物CaR2 ・2/3 A
l(OR’)3 よりなる有機カルシウム組成物、およ
び、アルコキシカルシウムCa(OR’)2 と有機アル
ミニウムAlR3 をそれぞれ3:2のモル比で反応せし
めて上記有機カルシウム組成物を製造する方法。 【効果】CaR2 に活性の低いAl(OR’)3 を配位
せしめることにより、その耐熱安定性、溶剤への溶解性
を大幅に向上せしめることが出来るとともにCaR2 の
性能をそのままに重合や有機合成に利用出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機合成試薬又はカチオ
ン、アニオン重合触媒として重要な有機カルシウム組成
物に関する。
ン、アニオン重合触媒として重要な有機カルシウム組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】ジエチルカルシウムをカルシウムメタル
とジエチル亜鉛から合成する方法は知られているが、生
成物はCaEt2 とZnEt2 の錯体として存在する
(J.A.C.S. 67 , 520(1945) )。アルコキシカルシウム
に2倍モルのトリエチルアルミニウムを反応させてCa
(Al(C2 H5 )2 OR)2 を合成する方法と、更に
それに2倍モルのトリエチルアルミニウムを反応させて
Ca(Al(C2 H5 )4)2 を合成し、副生物として
ROAl(C2 H5 )2 を得る方法も知られている(Li
ebigs Ann. Chem. 705, 42(1967))。
とジエチル亜鉛から合成する方法は知られているが、生
成物はCaEt2 とZnEt2 の錯体として存在する
(J.A.C.S. 67 , 520(1945) )。アルコキシカルシウム
に2倍モルのトリエチルアルミニウムを反応させてCa
(Al(C2 H5 )2 OR)2 を合成する方法と、更に
それに2倍モルのトリエチルアルミニウムを反応させて
Ca(Al(C2 H5 )4)2 を合成し、副生物として
ROAl(C2 H5 )2 を得る方法も知られている(Li
ebigs Ann. Chem. 705, 42(1967))。
【0003】しかし、これらの方法で得られるジエチル
カルシウムは、活性な有機金属であるZn(C2 H5 )
2 やAl(C2 H5 )2 ORやAl(C2 H5 )3 との
配位化合物であり純粋なジエチルカルシウムではない。
(ここで有機金属とは金属とそれに結合した官能基の炭
素原子が直接結合している化合物をいう)このような配
位化合物を有機合成や重合に用いても、活性な有機金属
であるZnやAlの化合物の性質が強く現れてしまい、
ジエチルカルシウムの固有の性質を有機合成や重合に反
映させることは出来ない。また純粋な有機カルシウムを
合成する方法として、有機水銀とカルシウム金属を原料
にして合成する方法(USP 3718703 )が知られている。
カルシウムは、活性な有機金属であるZn(C2 H5 )
2 やAl(C2 H5 )2 ORやAl(C2 H5 )3 との
配位化合物であり純粋なジエチルカルシウムではない。
(ここで有機金属とは金属とそれに結合した官能基の炭
素原子が直接結合している化合物をいう)このような配
位化合物を有機合成や重合に用いても、活性な有機金属
であるZnやAlの化合物の性質が強く現れてしまい、
ジエチルカルシウムの固有の性質を有機合成や重合に反
映させることは出来ない。また純粋な有機カルシウムを
合成する方法として、有機水銀とカルシウム金属を原料
にして合成する方法(USP 3718703 )が知られている。
【0004】しかし、この方法では非常に危険な有機水
銀を使用していて実用的ではなく、純粋なジエチルカル
シウムは、その合成に使用され且つ最も溶解性の良い溶
剤であるテトラヒドロフラン(以下THFと記す)中で
は−20℃以上では不安定であることが記載されてい
る。
銀を使用していて実用的ではなく、純粋なジエチルカル
シウムは、その合成に使用され且つ最も溶解性の良い溶
剤であるテトラヒドロフラン(以下THFと記す)中で
は−20℃以上では不安定であることが記載されてい
る。
【0005】また、純粋なジメチルカルシウムは、ピリ
ジン溶剤中でカルシウム金属とメチルアイオダイドを反
応させることによって合成出来ることが記載されている
(J.A.C.S. 80, 5324(1958) )。しかし、この方法は全
く進行しなくて生成物はカルシウムの水素化物であろう
との記載がある(J,Organamet.Chem.Library、Organome
t.Chem.Rev. 、1977, Vol 3,1 )。
ジン溶剤中でカルシウム金属とメチルアイオダイドを反
応させることによって合成出来ることが記載されている
(J.A.C.S. 80, 5324(1958) )。しかし、この方法は全
く進行しなくて生成物はカルシウムの水素化物であろう
との記載がある(J,Organamet.Chem.Library、Organome
t.Chem.Rev. 、1977, Vol 3,1 )。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように有機カル
シウムは、熱的に非常に不安定であり、且つ溶剤に難溶
であった。そのため実用に耐えなかった。しかし有機金
属(AlR3 やZnR2)との配位化合物を形成させた
場合はかなり耐熱安定性や溶剤への溶解性が向上した
が、それでも不十分であり更に配位している有機金属が
高活性なためにCaR2 それ自体の性質をあらわすこと
は不可能であった。
シウムは、熱的に非常に不安定であり、且つ溶剤に難溶
であった。そのため実用に耐えなかった。しかし有機金
属(AlR3 やZnR2)との配位化合物を形成させた
場合はかなり耐熱安定性や溶剤への溶解性が向上した
が、それでも不十分であり更に配位している有機金属が
高活性なためにCaR2 それ自体の性質をあらわすこと
は不可能であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成
した。すなわち本発明は一般式CaR2 で示される有機
カルシウム1モルと、一般式Al(OR’)3 で示され
るアルコキシアルミニウム0.32〜2.0モルより成
る有機カルシウム組成物であり、一般式AlR3 で示さ
れる有機アルミニウムと、一般式Ca(OR’)2 で示
されるアルコキシカルシウムとを反応させることを特徴
とする、有機カルシウム組成物の製造方法である。
を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成
した。すなわち本発明は一般式CaR2 で示される有機
カルシウム1モルと、一般式Al(OR’)3 で示され
るアルコキシアルミニウム0.32〜2.0モルより成
る有機カルシウム組成物であり、一般式AlR3 で示さ
れる有機アルミニウムと、一般式Ca(OR’)2 で示
されるアルコキシカルシウムとを反応させることを特徴
とする、有機カルシウム組成物の製造方法である。
【0008】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の有機カルシウム組成物はCaR2 をより不活性な
Al(OR’)3 と混合することにより、耐熱性と溶剤
への溶解性を大幅に向上させた組成物であり、従来この
ような組成物は知られていない。両者は混合後配位化合
物を形成するが過剰分はそのまま均一に混合して存在す
る。ここでRはメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル
基等の芳香族基である。ORはメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、sec−ブトキシ基、ペンチル基、ヘキシル基等
の脂肪族炭化水素のアルコキシ基である。
発明の有機カルシウム組成物はCaR2 をより不活性な
Al(OR’)3 と混合することにより、耐熱性と溶剤
への溶解性を大幅に向上させた組成物であり、従来この
ような組成物は知られていない。両者は混合後配位化合
物を形成するが過剰分はそのまま均一に混合して存在す
る。ここでRはメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル
基等の芳香族基である。ORはメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、sec−ブトキシ基、ペンチル基、ヘキシル基等
の脂肪族炭化水素のアルコキシ基である。
【0009】CaR2 に対するAl(OR’)3 のモル
比は0.32〜2.0であり、これが0.32以下では
Al(OR’)3 がCaR2 の全分子に配位するには不
足となり、その結果として耐熱安定性が低下する。一
方、モル比2以上としても必要以上にAl(OR’)3
が存在するだけであって経済的に不利である。
比は0.32〜2.0であり、これが0.32以下では
Al(OR’)3 がCaR2 の全分子に配位するには不
足となり、その結果として耐熱安定性が低下する。一
方、モル比2以上としても必要以上にAl(OR’)3
が存在するだけであって経済的に不利である。
【0010】CaR2 とAl(OR’)3 は溶剤中で混
合すれば均一な組成物とすることが出来るが、しかしこ
の方法ではCaR2 そのものは合成することが極めて困
難であり、且つ耐熱安定性も低く、溶剤にも難溶であ
り、取り扱いが困難なのであまり好ましい方法ではな
い。本発明者等はこの点についても極めて効果的で簡便
な一般式AlR3 で示される有機アルミニウムと、一般
式Ca(OR’)2 で示されるアルコキシカルシウムと
を反応させる方法を開発した。反応式は下記(化1)に
示す。
合すれば均一な組成物とすることが出来るが、しかしこ
の方法ではCaR2 そのものは合成することが極めて困
難であり、且つ耐熱安定性も低く、溶剤にも難溶であ
り、取り扱いが困難なのであまり好ましい方法ではな
い。本発明者等はこの点についても極めて効果的で簡便
な一般式AlR3 で示される有機アルミニウムと、一般
式Ca(OR’)2 で示されるアルコキシカルシウムと
を反応させる方法を開発した。反応式は下記(化1)に
示す。
【0011】
【化1】3Ca(OR’)2 +2AlR3 →3CaR2
+2Al(OR’)3
+2Al(OR’)3
【0012】この反応は不活性雰囲気下で行う必要があ
る。反応温度は40〜110℃であり、その温度範囲で
反応は容易に進行する。反応溶剤はベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素、THF、エーテル等の脂肪族エー
テル類が好ましく、デカリン等の脂環式炭化水素は混合
物の溶解度が小さくて使用は出来るが前2者に較べて使
用しにくい。Ca(OR’)2 とAlR3 の反応モル比
は1対2/3が好ましい。AlR3 がこのモル比以上で
は活性なAlR3 が残って好ましくない。一方このモル
比以下ではその足りない分だけのCa(OR’)2 が未
反応で溶解せず残ってしまい、経済的ではない。反応終
了後は、微量の不溶解分を濾過して溶液として使用する
が、溶剤を濃縮すると下記の構造式(化2)で示される
ガラス状の白色固体が定量的に得られる。
る。反応温度は40〜110℃であり、その温度範囲で
反応は容易に進行する。反応溶剤はベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素、THF、エーテル等の脂肪族エー
テル類が好ましく、デカリン等の脂環式炭化水素は混合
物の溶解度が小さくて使用は出来るが前2者に較べて使
用しにくい。Ca(OR’)2 とAlR3 の反応モル比
は1対2/3が好ましい。AlR3 がこのモル比以上で
は活性なAlR3 が残って好ましくない。一方このモル
比以下ではその足りない分だけのCa(OR’)2 が未
反応で溶解せず残ってしまい、経済的ではない。反応終
了後は、微量の不溶解分を濾過して溶液として使用する
が、溶剤を濃縮すると下記の構造式(化2)で示される
ガラス状の白色固体が定量的に得られる。
【0013】
【化2】CaR2 ・2/3 Al(OR’)3
【0014】上記の白色固体からAl(OR’)3 を1
80℃、1mmHgの減圧下で分離することを試みた
が、分離は出来なかった。このことは先に述べたCa
(OR’)2 に対して2/3モル以下のAlR3 の添加
では、未反応のCa(OR’)2が残存することの事実
と共に、この白色固体が構造式(化2)で示される配位
化合物であることが推定出来る。
80℃、1mmHgの減圧下で分離することを試みた
が、分離は出来なかった。このことは先に述べたCa
(OR’)2 に対して2/3モル以下のAlR3 の添加
では、未反応のCa(OR’)2が残存することの事実
と共に、この白色固体が構造式(化2)で示される配位
化合物であることが推定出来る。
【0015】このようにして得られた本発明の(化2)
で示される化合物では、CaR2 に配位している化合物
は不活性なアルコキサイドであり、反応に使用すれば副
反応が起こり難い。例えば、CaR2 に配位している化
合物の例としてAlEt3 やZnEt2 が知られてい
る。これらはTi系成分と混合使用すれば、ポリオレフ
ィンを重合する強い能力がある。しかし本発明の配位し
ている化合物Al(OR’)3 ではそのような能力は全
く示さない。またAlEt3 やZnEt2 は有機合成の
分野でアルデヒドやケトンのアルキル化を容易に行うこ
とが出来るが、Al(OR’)3 ではそのような能力は
示さない。
で示される化合物では、CaR2 に配位している化合物
は不活性なアルコキサイドであり、反応に使用すれば副
反応が起こり難い。例えば、CaR2 に配位している化
合物の例としてAlEt3 やZnEt2 が知られてい
る。これらはTi系成分と混合使用すれば、ポリオレフ
ィンを重合する強い能力がある。しかし本発明の配位し
ている化合物Al(OR’)3 ではそのような能力は全
く示さない。またAlEt3 やZnEt2 は有機合成の
分野でアルデヒドやケトンのアルキル化を容易に行うこ
とが出来るが、Al(OR’)3 ではそのような能力は
示さない。
【0016】従って、本発明のCaR2 とAl(O
R’)3 の組成物を重合や有機合成に使用すれば、配位
または混合している化合物の影響を受けることなく、C
aR2 自体の性能を発揮させることができる。また通常
の取り扱い時には発火性の低下等の大きな利点があり、
更に耐熱安定性や溶剤への溶解性も大幅に向上する。
R’)3 の組成物を重合や有機合成に使用すれば、配位
または混合している化合物の影響を受けることなく、C
aR2 自体の性能を発揮させることができる。また通常
の取り扱い時には発火性の低下等の大きな利点があり、
更に耐熱安定性や溶剤への溶解性も大幅に向上する。
【0017】一方、本発明の方法と同じ種類の試薬Ca
(OR’)2 、AlR3 を用いる反応が公知である。し
かし、この場合の生成物はCa(AlEt3 (OR))
2 とCa(AlEt4 )2 である。これらは活性な有機
金属であるAlR2 (OR)、AlEt3 がCaEt2
に配位した形の構造である。その結果、反応に用いれば
副反応が起こりやすく、また発火性も高くなり非常に取
り扱い難い化合物である。即ち構造式が異なるだけでな
く性質も全く異なる物質である。
(OR’)2 、AlR3 を用いる反応が公知である。し
かし、この場合の生成物はCa(AlEt3 (OR))
2 とCa(AlEt4 )2 である。これらは活性な有機
金属であるAlR2 (OR)、AlEt3 がCaEt2
に配位した形の構造である。その結果、反応に用いれば
副反応が起こりやすく、また発火性も高くなり非常に取
り扱い難い化合物である。即ち構造式が異なるだけでな
く性質も全く異なる物質である。
【0018】本発明の組成物はCaR2 とAl(O
R’)3 より成るものであるが、この組成物は温度18
0℃でも分解せず安定である。一方CaEt2 は−20
℃から分解が始まるとの記載がある(USP 3718703 )。
また、Ca(AlEt4 )2 は、130℃以上で分解す
るとの記載もある(Liebigs Ann. Chem.、705 、42(196
7))。これらと比較して本発明の組成物中のCaR2 は
驚くべき耐熱安定性を発揮することがわかる。
R’)3 より成るものであるが、この組成物は温度18
0℃でも分解せず安定である。一方CaEt2 は−20
℃から分解が始まるとの記載がある(USP 3718703 )。
また、Ca(AlEt4 )2 は、130℃以上で分解す
るとの記載もある(Liebigs Ann. Chem.、705 、42(196
7))。これらと比較して本発明の組成物中のCaR2 は
驚くべき耐熱安定性を発揮することがわかる。
【0019】また、更にCaEt2 の溶解性について
は、ジエチルエーテルに一部可溶、THFに0.3モル
/リットル可溶との記載がある(USP 3718703 )。しか
し本発明の組成物例えばCaEt2 ・2/3 Al(Oi-P
r)3 ではCaEt2 が1.1モル/リットル以上溶解
する。このようにCaR2 を非常に高濃度に溶解させる
ことが可能になるのも本発明の大きな特徴である。
は、ジエチルエーテルに一部可溶、THFに0.3モル
/リットル可溶との記載がある(USP 3718703 )。しか
し本発明の組成物例えばCaEt2 ・2/3 Al(Oi-P
r)3 ではCaEt2 が1.1モル/リットル以上溶解
する。このようにCaR2 を非常に高濃度に溶解させる
ことが可能になるのも本発明の大きな特徴である。
【0020】以上のようにCaR2 とAl(OR’)3
との組成物を形成することによって極めて顕著な耐熱安
定性の向上と共に、溶解性の向上をも得たことは驚くべ
きことである。
との組成物を形成することによって極めて顕著な耐熱安
定性の向上と共に、溶解性の向上をも得たことは驚くべ
きことである。
【0021】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に具体的に説
明する。
明する。
【0022】実施例1 500ミリリットルのガラス製四つ口フラスコに滴下ロ
ート、玉入り冷却管、攪拌機を装着し、内部を窒素置換
した。カルシウムイソプロポキサイド55.8g(0.
3モル)をトルエン225gに懸濁させてフラスコに装
入し、次いで滴下ロートからトリエチルアルミニウム2
2.8g(0.2モル)を1時間で滴下した。その後、
オイルバスで56℃に加熱して2時間反応させ、殆ど透
明な溶液が得られた。得られた溶液を濾過して少量の不
純物を除き、その濾液を113℃で5時間加熱還流して
ノリ状の析出物を得た。このあと減圧濃縮してトルエン
を全量除去すると、白色の固体が得られた。
ート、玉入り冷却管、攪拌機を装着し、内部を窒素置換
した。カルシウムイソプロポキサイド55.8g(0.
3モル)をトルエン225gに懸濁させてフラスコに装
入し、次いで滴下ロートからトリエチルアルミニウム2
2.8g(0.2モル)を1時間で滴下した。その後、
オイルバスで56℃に加熱して2時間反応させ、殆ど透
明な溶液が得られた。得られた溶液を濾過して少量の不
純物を除き、その濾液を113℃で5時間加熱還流して
ノリ状の析出物を得た。このあと減圧濃縮してトルエン
を全量除去すると、白色の固体が得られた。
【0023】この白色固体を化学分析したところCaE
t2 ・2/3 Al(Oi-Pr)3 の構造に一致することが
判った。又NMRによる測定結果では、原料ではAl原
子に結合していたEt−基がCa原子に移動しているこ
と、又Ca原子に結合していたi-PrO−基がAl原子
に移動して結合していることが確認された。
t2 ・2/3 Al(Oi-Pr)3 の構造に一致することが
判った。又NMRによる測定結果では、原料ではAl原
子に結合していたEt−基がCa原子に移動しているこ
と、又Ca原子に結合していたi-PrO−基がAl原子
に移動して結合していることが確認された。
【0024】以上の結果から反応は定量的に行われてい
ることが明瞭である。またこの白色固体は希塩酸水に投
入しても穏やかにガスを発生して分解するだけであっ
た。一方、公知のCa(AlEt4 )2 は爆発的に反応
した。またこの白色固体は、空気中で極僅かしか分解が
進まなかったが、公知のCa(AlEt4 )2 は激しく
白煙を上げて分解した。以上のことから本発明の組成物
は非常に安定で取り扱い易いものであることが判る。
ることが明瞭である。またこの白色固体は希塩酸水に投
入しても穏やかにガスを発生して分解するだけであっ
た。一方、公知のCa(AlEt4 )2 は爆発的に反応
した。またこの白色固体は、空気中で極僅かしか分解が
進まなかったが、公知のCa(AlEt4 )2 は激しく
白煙を上げて分解した。以上のことから本発明の組成物
は非常に安定で取り扱い易いものであることが判る。
【0025】ここで上記白色固体31.5gをトルエン
還流下5時間抽出を行って後、再度減圧濃縮してトルエ
ンを除去した。白色結晶が28.6g得られた。このも
のの化学分析によれば、CaEt2 ・0.32Al(O
i-Pr)3 であることが確認できた。このものから18
5℃、1mmHgの減圧下にて存在するAl(Oi-P
r)3 を分離除去することを試みてみたが、全く分離す
ることは出来なかった。担体のAl(Oi-Pr)3 の蒸
気圧は1.5mmHg、106℃であることから、Al
(Oi-Pr)3 はCaEt2 と強固に配位していること
は明瞭である。
還流下5時間抽出を行って後、再度減圧濃縮してトルエ
ンを除去した。白色結晶が28.6g得られた。このも
のの化学分析によれば、CaEt2 ・0.32Al(O
i-Pr)3 であることが確認できた。このものから18
5℃、1mmHgの減圧下にて存在するAl(Oi-P
r)3 を分離除去することを試みてみたが、全く分離す
ることは出来なかった。担体のAl(Oi-Pr)3 の蒸
気圧は1.5mmHg、106℃であることから、Al
(Oi-Pr)3 はCaEt2 と強固に配位していること
は明瞭である。
【0026】そしてこの組成物は185℃に於いて全く
分解せず優れた耐熱安定性を有することが判った。又こ
の組成物はTHFにCaEt2 として1.1モル/リッ
トル以上溶解することが確認出来た。
分解せず優れた耐熱安定性を有することが判った。又こ
の組成物はTHFにCaEt2 として1.1モル/リッ
トル以上溶解することが確認出来た。
【0027】実施例2 実施例1と同じ装置を用いて、カルシウムイソプロポキ
サイド55.8g(0.3モル)をテトラヒドロフラン
237gに懸濁させてフラスコに装入した。次いで滴下
ロートからトリエチルアルミニウム22.8g(0.2
モル)を1時間で滴下した。滴下の終点に達してカルシ
ウムイソプロポキサイドの固体は総て溶解して半透明溶
液になった。オイルバスで55℃に昇温して1時間追加
攪拌を行った。そして微量の不溶解物を濾別し、無色透
明の溶液を得てこれをさらに70℃において還流させつ
つ5時間追加攪拌した。
サイド55.8g(0.3モル)をテトラヒドロフラン
237gに懸濁させてフラスコに装入した。次いで滴下
ロートからトリエチルアルミニウム22.8g(0.2
モル)を1時間で滴下した。滴下の終点に達してカルシ
ウムイソプロポキサイドの固体は総て溶解して半透明溶
液になった。オイルバスで55℃に昇温して1時間追加
攪拌を行った。そして微量の不溶解物を濾別し、無色透
明の溶液を得てこれをさらに70℃において還流させつ
つ5時間追加攪拌した。
【0028】次にこの溶液をロータリーエバポレーター
により濃縮乾固し、ペースト状固体86.6gが得られ
た。これを化学分析およびNMR測定により解析した結
果、CaEt2 ・2/3 Al(Oi-Pr)3 ・0.4 THF
であることが確認できた。このペースト状固体をトルエ
ンを用いて100℃、1時間、加熱抽出を行って後、再
度減圧濃縮を行ってトルエンを除去し、白色固体19.
5gを得た。
により濃縮乾固し、ペースト状固体86.6gが得られ
た。これを化学分析およびNMR測定により解析した結
果、CaEt2 ・2/3 Al(Oi-Pr)3 ・0.4 THF
であることが確認できた。このペースト状固体をトルエ
ンを用いて100℃、1時間、加熱抽出を行って後、再
度減圧濃縮を行ってトルエンを除去し、白色固体19.
5gを得た。
【0029】この固体は化学分析、ガスクロ分析および
NMR測定の結果、CaEt2 ・0.38Al(Oi-P
r)3 であることが確認出来た。さらにこの固体は希塩
酸水でもゆっくりガスを発生して分解し、空気中でもゆ
っくり分解して非常に取り扱く、また180℃まで分解
せず優れた耐熱安定性を有し、THFにたいする溶解度
も1.1モル/リットル以上であり、優れた溶解性を示
した。
NMR測定の結果、CaEt2 ・0.38Al(Oi-P
r)3 であることが確認出来た。さらにこの固体は希塩
酸水でもゆっくりガスを発生して分解し、空気中でもゆ
っくり分解して非常に取り扱く、また180℃まで分解
せず優れた耐熱安定性を有し、THFにたいする溶解度
も1.1モル/リットル以上であり、優れた溶解性を示
した。
【0030】
【発明の効果】本発明により、CaR2 の耐熱安定性、
溶剤への溶解性が格段に向上し、極めて取り扱い易くな
った。また不安定で合成しずらいCaR2 を合成して準
備しなくたも、安定な原料であるCa(OR’)2 とA
lR3 から容易に安定なCaR 2 とAl(OR’)3 の
配位化合物を合成することが出来て、工業的に極めて有
利である。
溶剤への溶解性が格段に向上し、極めて取り扱い易くな
った。また不安定で合成しずらいCaR2 を合成して準
備しなくたも、安定な原料であるCa(OR’)2 とA
lR3 から容易に安定なCaR 2 とAl(OR’)3 の
配位化合物を合成することが出来て、工業的に極めて有
利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 忠雄 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】一般式CaR2 で示される有機カルシウム
1モルと、一般式Al(OR’)3 で示されるアルコキ
シアルミニウム0.32〜2.0モルより成る有機カル
シウム組成物。 - 【請求項2】一般式AlR3 で示される有機アルミニウ
ムと、一般式Ca(OR’)2 で示されるアルコキシカ
ルシウムとを反応させることを特徴とする、有機カルシ
ウム組成物の製造方法。(ただし、請求項1および請求
項2においてRは炭素数1〜6までのアルキル基または
フェニル基であり、R’は炭素数1〜6までのアルキル
基を示す。)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26726492A JPH06116277A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | 有機カルシウム組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26726492A JPH06116277A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | 有機カルシウム組成物及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06116277A true JPH06116277A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17442432
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26726492A Pending JPH06116277A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | 有機カルシウム組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06116277A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN117004008A (zh) * | 2022-04-29 | 2023-11-07 | 辽宁奥克化学股份有限公司 | 聚氧化乙烯合成催化剂的制备方法和由该方法制备的催化剂及其用途 |
-
1992
- 1992-10-06 JP JP26726492A patent/JPH06116277A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN117004008A (zh) * | 2022-04-29 | 2023-11-07 | 辽宁奥克化学股份有限公司 | 聚氧化乙烯合成催化剂的制备方法和由该方法制备的催化剂及其用途 |
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