JPH0611776B2 - 固形レゾ−ル型フエノ−ル樹脂の製造法 - Google Patents

固形レゾ−ル型フエノ−ル樹脂の製造法

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JPH0611776B2
JPH0611776B2 JP2256285A JP2256285A JPH0611776B2 JP H0611776 B2 JPH0611776 B2 JP H0611776B2 JP 2256285 A JP2256285 A JP 2256285A JP 2256285 A JP2256285 A JP 2256285A JP H0611776 B2 JPH0611776 B2 JP H0611776B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はシェルモード、砥石、ブレーキライニング、
紙、パルプ、フェルトなどの各種有機質または無機質材
料のバインダーや成型材料として使用される固形レゾー
ル型フェノール樹脂の製造法に関する。
(従来の技術とその問題点) レゾール型フェノール樹脂の固形物である固形レゾール
型フェノール樹脂(以下、固形レゾールと略記する)
は、フェノール類とアルデヒド類を、通常モル比(アル
デヒド類/フェノール類)1〜3の割合で、アルカリ性
触媒の存在下にてレゾール化反応を行なった後、脱水濃
縮する方法で製造されていた。
このような固形レゾールの製造法においては、レゾール
化反応により生成した反応液を安定に脱水濃縮すること
がむつかしく、また脱水濃縮工程で急激な粘度上昇によ
り攪拌不能やゲル化が生じたり、逆にレゾール化反応が
不足で固形化が不充分となったりして、品質の安定した
固形レゾールを得ることが困難であった。しかもこの固
形レゾールは、軟化点が低いため貯蔵中にブロッキング
(固結)が生じ易く、取扱い性に問題がある。また長期
貯蔵安定性にも難がある。
この様に固形レゾールの製造には技術的に種々の問題が
あった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、上記の如き固形レゾールの問題点を解決
するため、鋭意研究を重ねた結果本発明に達したもので
ある。
即ち本発明の固形レゾール型フェノール樹脂の製造法
は、フェノール類1モルに対してアルデヒド類が1.1〜
2.5モルの比率で酸性にてノボラック化反応を行なった
後、アルカリ性触媒を添加してpH7.5〜9でレゾール化
反応を行なう事を特徴とするものである。
本発明を更に詳細に説明する。
フェノール類とアルデヒド類を酸性で反応させると、分
子が主として線状に成長したノボラック型の樹脂が生成
するが、ノボラック化反応は、フェノール1モルに対し
てアルデヒド1モルの反応が限界である。
従って次のアルカリ性でのレゾール化反応に移行する
と、未反応のアルデヒド類は、既に形成されている線状
のノボラック樹脂に附加し、所謂レゾール型の樹脂に転
換される。
即ち、本発明では、先ずノボラック化反応により線状縮
合物を生成させ、次いでレゾール化反応により架橋点を
付与するものであるので、分子量及び架橋密度を、ノボ
ラック化及びレゾール化の夫々の反応で、独自に調整で
きるものである。
従来の技術においては反応初期よりアルカリ触媒を用い
てレゾール化反応を行うので、反応の進行に従い分子量
の増加と共に架橋密度も高くなるので、固形レゾールの
必須要件である「加熱により容易に溶融する」と云う、
特性を保つに必要な架橋密度の範囲内でレゾール化反応
を止めざるを得ず、結果として得られた固形レゾールは
分子量が低く、従って軟化点も低くなりブロッキングし
易い。
分子量をなるべく高くするためには、架橋密度を限界の
処のせまい範囲で反応制御をせざるを得ず、その困難性
から品質の均一性及び貯蔵安定性に欠けるという、前述
の如き問題点を惹起する。これに対し本発明の方法によ
れば、分子量が高い割に架橋密度を適度に調整出来るの
で、本発明の方法で得られる固形レゾールは、軟化点を
高くすることが出来、従ってブロッキングし難い。
更に、レゾール化反応の最終段階及び脱水濃縮工程に於
いて、反応速度が異常には速くならないので、反応制御
も容易となり、品質の安定した且つ長期貯蔵安定性の優
れた、固形レゾールを得る事が出来るのである。
本発明では、ノボラック化反応時のpHは1.5〜3.5が望ま
しい。pHが1.5未満の場合にはノボラック化反応の速度
が大きくなり、反応制御がやゝ困難となるので好ましく
ない。また、次のレゾール化反応を行なう際の、pH調整
でのアルカリ性触媒の添加量が多くなり、塩類の生成量
が増加して、固形レゾールの物性低下を招く方向となり
好ましくない。
pHが3.5を越える場合には、ノボラック化反応速度が遅
くなり、また一部架橋反応も併発し、本発明の効果を減
殺する。
レゾール化反応時のpHは重要で、7.5〜9の範囲でなけ
ればならない。pH7.5未満では、レゾール化反応が遅く
反応時間が長くなると共に、脱水濃縮後の固形化が極め
て困難である。pHが9を越えると、反応速度が早過ぎて
反応制御が困難となり、安定に固形レゾールが得られな
い。
本発明では、フェノール類とホルムアルデヒド類のモル
比は、フェノール類1モルに対してアルデヒド類が1.1
〜2.5モルの範囲である。モル比が1.1未満では架橋密度
が低く、レゾールの固形化が困難となり、無理に固形化
してもブロッキングを生じ易く、ゲルタイムが長くな
り、実用性に乏しい。モル比が2.5を越える場合には、
架橋密度が高くなり過ぎる。
またアルデヒド類は、ノボラック化反応開始時に、その
全量を一度に添加する方法、またはノボラック化反応開
始時とレゾール化反応開始時に、分割して添加する方法
の何れでも良い。但し分割添加の場合は、ノボラック化
反応開始時のアルデヒド類の添加量は、フェノール類1
モルに対して0.7モル以上が必要である。0.7モルよりも
少ないと、ノボラック化反応時における未反応フェノー
ル類が多くなり、次のレゾール化反応時のレゾール化量
が増加して好ましくない。
反応液の濃度は、フェノール類とアルデヒド類の合計量
として、60〜90重量%が好ましい。60重量%未満
では、後工程の脱水濃縮工程での水の蒸発量が増加し、
エネルギーの損失であるのみならず、脱水濃縮工程が長
くなって、縮合が進み過ぎるので好ましくない。90重
量%を越えると、粘度が上昇し、特にレゾール化反応の
制御が困難となる。反応液の濃度は、反応器に供給する
アルデヒド類の濃度や希釈水を添加することによって調
整するのが好ましい。
本発明に使用し得るフェノール類としては、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、カテ
コール、ハイドロキノン等であるが、それ等の2種類或
はそれ以上の混合物でも良い。アルデヒド類としては、
各濃度のホルマリン、パラホルムアルデヒド、グリオキ
ザール、トリオキサン等であり、その2種類或はそれ以
上の混合物でも良い。
ノボラック化反応時に添加する酸性触媒としては、塩
酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、パラトルエンスルホン酸、フェ
ノールスルホン酸等が使用できる。
また、レゾール化反応に用いるアルカリ性触媒として
は、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化カルシウム、炭酸ナ
トリウム等、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水
酸化物或は酸化物、アルカリ金属の炭酸塩重炭酸塩等の
無機系アルカリ化合物、各種アミン類、アンモニア水、
ヘキサメチレンテトラミン等の有機系アルカリ化合物の
一種または2種以上が使用される。
レゾール化反応が終了したら、直ちに脱水濃縮を行な
う。
脱水濃縮は通常加熱しながら圧力5〜50Torrの減圧下
で、バッチ式または連続式で薄膜蒸発等公知の方法によ
り、含有水分が1〜2重量%になる迄行なう。
蒸発温度は初め35〜40℃程度であるが、脱水が進む
にしたがい、次第に上昇する。反応液の含有水分と蒸発
温度とは相関するので、反応液の含有水分が、上記1〜
2重量%に相当する温度80〜90℃に達した時点で脱
水濃縮操作を停止し、直ちに急冷する。
急冷は脱水濃縮操作終了後、40℃以下に冷却された移
動スチールベルト或はバットに排出し、板状として冷却
室へ入れる等、公知の方法で行なわれる。
急冷されたレゾールは、板状に固形化しているので、取
扱い易い様にこれを5〜20mm程度の大きさに破砕す
る。破砕はヤリヤ式粉砕機、ジョークラッシャー等を用
い、従来公知の方法で実施される。
(実施例) 以下に本発明の実施の態様を、実施例及び比較例により
具体的に説明する。
尚、各実施例及び比較例に表記の%は、特に断わらない
限りすべて重量基準で示す。
実施例1 フェノール940g、ホルムアルデヒド濃度37%のホル
マリン1000g(アルデヒド類/フェノール類=1.23)
を、温度計、環流冷却器、攪拌装置、加熱及び冷却ジャ
ケット、減圧濃縮装置を備えた反応器に入れ、攪拌しな
がら突沸を避けるため緩やかに昇温し、60℃になた時
点で濃度20%の塩酸を滴下してpH2.5に調整し、100℃ま
で昇温した。昇温後温度を98〜102℃に維持しなが
ら、2時間ノボラック化反応を行なた。尚、この間反応
液のpHは常に2.5であった。次いで温度を80℃に下
げ、濃度40%の苛性ソーダを緩やかに滴下しpHを8.5
に調整した。尚、pH調整の間、中和熱のため液温が上昇
するので、加熱量を調節し液温が90℃を越えぬ様にし
た。
pHが8.5に達した時点で液温を90℃に維持し、レゾー
ル化反応を行なった。レゾール化反応は、反応液の粘度
が40℃で測定して5.0ポイズになった時点で終了とし
た。次いで圧力30Torr、加熱媒体温度を90℃に設定
して脱水濃縮を行ない、液温が80℃に達した時点で脱
水濃縮操作を停止した。脱水濃縮操作終了後液を直ちに
系外のバットへ排出し、厚さ約10m/mの板状にした。
しかる後バットごと冷蔵庫へ入れ30℃以下に冷却して
固化させた。固化したレゾールをハンマーで荒割りした
後、スクリーンを取りはずした奈良式自由粉砕機にて粗
砕を行ない、径5〜10m/mの小粒状固形レゾールを得
た。
得られた固形レゾールの物性は表1に示す通り軟化点及
び耐ブロッキング性共良好であった。
実施例2 キシレノール1220gとホルムアルデヒド濃度42%のホ
ルマリン710g及びグリオキザール145g(アルデヒド類
/フェノール類=1.24)を用いた以外は、実施例1と同
じ条件で操作して、表1に示す物性の通り軟化点、耐ブ
ロッキング性共良好な固形レゾールを得た。
尚レゾール化反応は40℃で測定した粘度が8.0ポイズ
で終了とした。
実施例3 酸性触媒として蟻酸、アルカリ触媒として濃度40%の
炭酸ナトリウム水溶液と濃度25%のアンモニア水を重
量比で8対2の割合で予め混合したものを用いた以外
は、実施例1と同じ条件で操作して、固形レゾールを得
た。得られた固形レゾールの物性は、表1に示す通り軟
化点、耐ブロッキング性共良好であった。
比較例1 酸性反応を省略した以外は、実施例1と同じ条件で操作
して、表1に示す物性の固形レゾール樹脂を得たが、ブ
ロッキングし易く実用上問題であった。
比較例2 ホルムアルデヒド濃度37%のホルマリンを810gr用い
る他は(アルデヒド類/フェノール類=1.00)、実施例
1と同じ条件で操作して固形レゾールを得たが、ブロッ
キングし易く実用上問題であった。
比較例3 レゾール化反応時のpHを6.8とする他は、実施例1と同
じ条件で操作した。真空濃縮後急冷しても固形化せず、
固形レゾールの製造は出来なかった。
比較例4 レゾール化反応時のpHを10とする他は、実施例1と同
じ条件で操作したが、レゾール化反応開始45分後から
反応液の急激な粘度上昇が起こり、反応制御が困難とな
り、且つ脱水濃縮終了時点で、反応液の流動性がほとん
ど無くなって、反応器からの取り出しが極めて困難で、
実質的に固形レゾールの製造は不可能であった。
(備考)測定条件 (1)ゲルタイム及び流れの測定はJISK-6910の方法によっ
た。
(2)軟化点の測定はJISK-2531の方法によった。
(3)耐ブロッキング性は30℃、相対湿度75%の雰囲
気でサンプルに0.1Kg/cm2の荷重を掛けサンプルのブロ
ッキングを生ずる迄の日数を測定した。
(発明の効果) 本発明は以上述べた通り、固形レゾールの製造におい
て、始め酸性でノボラック化反応を行ない、次いでアル
カリ性でレゾール化反応を行なう方法であり、これによ
って従来問題であった品質安定性、耐ブロッキング性及
び長期貯蔵安定性に優れた製品を得る方法を提供したも
のであり、本発明によって、固形レゾールはその需要及
び用途を格段に拡大するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類とアルデヒド類をフェノール
    類1モルに対してアルデヒド類が1.1〜2.5モルの
    比率で、pHが1.5〜3.5にてノボラック化反応を行
    なった後、アルカリ性触媒を添加してpH7.5〜9でレ
    ゾール化反応を行なう事を特徴とする固形レゾール型フ
    ェノール樹脂の製造法。
JP2256285A 1985-02-07 1985-02-07 固形レゾ−ル型フエノ−ル樹脂の製造法 Expired - Lifetime JPH0611776B2 (ja)

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