JPH06122695A - ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造法 - Google Patents

ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造法

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JPH06122695A
JPH06122695A JP4242307A JP24230792A JPH06122695A JP H06122695 A JPH06122695 A JP H06122695A JP 4242307 A JP4242307 A JP 4242307A JP 24230792 A JP24230792 A JP 24230792A JP H06122695 A JPH06122695 A JP H06122695A
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Hiroshi Yamamoto
寛 山本
Hisatatsu Takahashi
壽龍 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水分含有量1.5%以下のショ糖脂肪酸エス
テルの塊状体を、乾燥気流の存在下、円筒型固定ライナ
ーと高速回転する粉砕盤との間隙に圧入供給してショ糖
脂肪酸エステルの塊状体を粉砕し、粉砕盤と同軸に回転
する分級ローターを通して乾燥気流と共にショ糖脂肪酸
エステル粉末を取得することを特徴とするショ糖脂肪酸
エステル粉末の製造法。 【効果】 SE塊状体を原料として、粉砕と分級を同時
に行うことができるので装置がコンパクトとなる。目的
物のSE粉末は乾燥気流と共に直ちに取り出されるので
過粉砕がない。粉砕中も水分は所定値に制御され、得ら
れるSE粉末は非固結性である。これは保存性が良く、
夏場の貯蔵等にも耐え得るものである。また、分級ロー
ターの回転数を制御することにより目的とするSE粉末
の粒径を容易に調節することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ショ糖脂肪酸エステル
(以下、SEと略記する)粉末の製造法に関する。詳し
くは本発明は、SEの塊状体を衝撃剪断型粉砕機で粉砕
しながら分級してSE粉末を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SEは優れた界面性能、良好な生分解性
及び高い安全性を兼備しているので、従来、食品、化粧
品、医薬品、台所用洗剤、飼料、樹脂等の添加剤とし
て、また化学工業においては、例えば重合反応、酸化反
応等の、反応系の助剤として用いられており、極めて有
用な化合物である。
【0003】従来SEの製造方法として、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド(以下DMSOと略記
する)等の有機溶媒中で、アルカリ触媒の存在下、ショ
糖と脂肪酸アルキルエステルとを反応させる方法、有機
溶媒を用いずに水を使用してショ糖を脂肪酸石鹸と共に
溶融混合物とした後、アルカリ触媒の存在下、脂肪酸ア
ルキルエステルを反応させる方法、更にはショ糖と脂肪
酸とを特定酸素の存在下に直接反応させるいわゆるバイ
オ法等が知られている。
【0004】これらの方法で製造されたSEは、後処理
と精製工程を経て製品化され、最終製品の形態として
は、ペースト、粉末等がある。ペーストはSEの希薄溶
液を適宜濃縮して製造することができる。粉末の製造法
としては、SEの希薄溶液を濃縮しながら乾燥する噴霧
乾燥法が知られている(特開平2−117691、特開
平2−134391、特開平2−40390)。噴霧乾
燥法は工程が簡単である利点はあるが、熱源費が大きい
上に溶媒の切れが充分でなく、粉末品の固結の原因とな
り易い。噴霧乾燥以外の方法として、濃縮されたSEを
一旦冷却固化しペレットやフレークとし、更に粉砕する
方法が考えられるが工業的に満足すべきものは未だ提案
されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はSE塊状体を
効率的に粉砕して、固結しにくく取扱いの容易なSE粉
末を製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、水分含
有量1.5%以下のショ糖脂肪酸エステルの塊状体を、
乾燥気流の存在下、円筒型固定ライナーと高速回転する
粉砕盤との間隙に圧入供給してショ糖脂肪酸エステルの
塊状体を粉砕し、粉砕盤と同軸に回転する分級ローター
を通して乾燥気流と共にショ糖脂肪酸エステル粉末を取
得することを特徴とするショ糖脂肪酸エステル粉末の製
造法にある。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるSEとしては、通常、炭素数6〜30、好ましく
は12〜22の飽和または不飽和脂肪酸(例えばカプロ
ン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの飽和脂肪酸;
リノール酸、オレイン酸、リノレイン酸、エルカ酸、リ
シノール酸などの不飽和脂肪酸など)と炭素数1〜6の
低級アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなど)とのエステルを、ショ糖と
エステル交換反応させることにより製造される。
【0008】本発明におけるSEの塊状体としては、水
分含有量1.5%以下のものが用いられる。上記反応に
よってSEは通常、SEの有機溶媒溶液として得られる
ので、当該有機溶媒を充分除去し、場合によっては溶媒
を水と置換したのち充分に水を除去することが必要であ
る。かかる塊状体は水分含有量1.5%以下とした溶融
状SEを、防湿条件下に、ドラムクーラー、ベルトクー
ラー、フレーカー等の冷却装置を使用して冷却固化し、
更に粗粉砕することにより製造される。水分含有量が
1.5%以上のSE塊状体の使用は、できた粉末品が粉
砕後の工程で固結し易く、製品として好ましくないた
め、本発明では使用しない。SE塊状体の形状は、板
状、フレーク状、ペレット状(粒状、円柱状、角状等)
等である。大きさは、粉砕機の種類、形式により限定さ
れ、通常縦横約10cm程度以下であり、好ましくは2
〜3cm以下である。厚さは通常10mm以下好ましく
は、5mm以下である。
【0009】本発明におけるSE粉末の製造法とは、具
体的には、円筒型固定ライナーと高速で回転する粉砕盤
との間隙で衝撃剪断作用によりSE塊状体を粉砕し、粉
砕されたSE粉末を、粉砕盤と同軸に回転する分級ロー
ターの遠心力と吸引される気流の向心力とのバランスに
よる分級作用で取得するというものである。更に詳しく
説明するために、分級機つき衝撃剪断粉砕機の部分断面
概略図を図1に、またその主要部品を図2,図3,図4
に示した。
【0010】図1に示した様に本発明で使用する粉砕機
は、供給部A、粉砕部B、分級部C及び集塵部Dから構
成されている。供給部Aにおいてスクリュー(6)を経
て圧入供給されたSE塊状体は、高速回転するローター
(1)及びローター(1)に取付けられたハンマー
(2)と固定ライナー(7)との間隙で、衝撃剪断作用
によって粉砕される。図中、Bは粉砕部を示す。SE粉
末は気流に同伴されてガイドリング(9)をのり越え、
ローター(1)と同軸に回転する分級セパレートロータ
ー(3)によって与えられる遠心力と吸引される気流の
向心力とのバランスによって分級作用を受ける。
【0011】図中、Cは分級部を示す。所望の粒径を有
するSE粉末は乾燥気流と共に集塵部D方向に吸引さ
れ、サイクロンなどで固体、気体分離装置(図示せず)
を経て製品として取得される。一方、充分粉砕されなか
ったSE粗粒は、ガイドリング(9)の下方に落下し、
ローター(1)で遠心力を受けて再び粉砕部Bに運ば
れ、再度粉砕され、最終的には集塵部Dを経て製品化さ
れる。
【0012】上記の様な分級機構を内蔵した粉砕機を用
いると、過粉砕なしに目的粒度のものを効率的に得るこ
とができる。また、分級セパレーターの回転数と風量の
調整による粒度の調整が容易なため粒度分布のシャープ
な製品が得られる。更に、該分級機構を内蔵した粉砕機
は、スクリーンを使用しないので粉砕室の通気性が良く
温度上昇が少なく、SEの様な低融点化合物の粉砕に適
している。
【0013】図2は、ローター(1)及びそれにボルト
で固定された3個のハンマー(2)、およびローター
(1)から取り外した1個のハンマー(2)を示す部分
分解斜視図である。ハンマー(2)は摩耗すれば都度交
換して使用することができる。図3は、固定ライナー
(7)の斜視図であり、円筒部の孔はスクリュー(6)
への接続孔である。円筒部の内側には無数の凹凸が設け
られており、遠心力により衝突してくるSE塊状体を衝
撃粉砕する作用を一層高める役割を果す。
【0014】図4は、セパレートローター(3)の斜視
図であり、12枚羽根の一例を示すものである。羽根は
回転方向に約45°傾斜して設けられている。本発明に
おける分級機つき衝撃剪断型粉砕機のローター(1)の
回転数は通常100〜10000rpmであり、好まし
くは2000〜7000rpmである。セパレートロー
ター(3)の回転数は通常100〜5000rpmであ
り、好ましくは100〜4000rpmである。セパレ
ートローター(3)はローター(1)と同軸に回転し、
その回転数は両者同一でも異なってもよい。セパレート
ローター(3)の回転数を変化させることによってSE
粉末の粒径を容易に調節することができる。
【0015】衝撃剪断型粉砕機へ供給する乾燥気流の風
量は通常1〜150m2 /分であり、好ましくは10〜
100m3 /分である。本発明における粉砕温度は、S
Eの融点以下の温度が採用され40℃以下、好ましくは
10〜30℃の乾燥冷却気体を送風する。本発明におけ
る乾燥気体の湿度は露点湿度表示で通常−70〜0℃で
あり、好ましくは−50〜10℃である。乾燥気体の種
類は空気および/または窒素、炭酸ガスなどの不活性ガ
スなどであり、空気と不活性ガスを混合して使用しても
良い。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて詳述するが、本発明は
その要旨を超えない限りこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。なお、%は重量%を示す。 実施例1 水分含有量0.75%の縦約2cm、横約3cm、厚さ
3mmの形状をした板状のパルミチン酸SEを、衝撃剪
断型粉砕機として、ホソカワミクロン(株)製のACM
−10パルベライザを使用して表1に示す運転条件下で
粉砕した。長期間安定した粉砕が可能であり、得られた
粉砕品の平均粒子径を測定したところ、17.7μmで
あり、水分含有量は0.79%であった。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2 供給部回転数を160rpmにして供給速度を120k
g/Hr及び分級部回転数を2500rpmにした以外
は実施例1と同様に行った結果、粉砕品の平均粒子径は
23μmであり、水分含有量は0.81%であった。該
パルミチン酸SE粉末を内容積70mlの内蓋付きマヨ
ネーズ瓶に入れて栓をし、35℃および40℃の電気恒
温庫に入れ、経時的に取り出し固結の発生有無を観察
し、固結発生時間を測定した。その結果、35℃では1
560時間経過しても固結は観察されず、40℃では2
5時間であった。これは夏場の貯蔵時に一時的に35〜
40℃に昇温しても容易に固結しないことを示すもので
ある。
【0019】実施例3 供給部回転数を280rpmにして供給速度を300k
g/Hr及び分級部回転数を300rpmにした以外は
実施例1と同様に行った結果、粉砕品の平均粒子径は1
8.4μmであり、水分含有量は0.78%であった。
また実施例2同様SE粉末の保存状態は良好だった。
【0020】実施例4 粉砕部回転数を3400rpm、分級部回転数を200
rpmに条件変更した以外は実施例3と同様に行った結
果、粉砕品の平均粒子径は165μmであり、水分含有
量は0.78%であった。また実施例2同様SE粉末の
保存状態は良好だった。
【0021】比較例1〜4 水分含有量が1.8%の縦約2cm、横約3cm、厚さ
3mmの形状をした板状のパルミチン酸SEについて、
実施例1〜4と同様の運転条件で粉砕を試みた結果、い
ずれの場合も生成した粉末SEが固結し易く、保存状態
が悪かった。実施例2と同様に保存状態を観察したとこ
ろいずれも35℃で4〜5時間、40℃では1時間前後
で固結してしまった。
【0022】実施例5 実施例1においてパルミチン酸SEの水分含有量を1.
2%とした以外は実施例1と同様の粉砕を行った結果、
運転操作は順調であり、粉砕品の平均粒径は、18.0
μm水分含有量は1.24%であった。このSE粉末に
ついて、実施例2同様に保存状態を観察したところ固結
発生時間は35℃110時間、40℃3時間であった。
【0023】比較例5 水分含有量が2.86%の縦約2cm、横約3cm、厚
さ3mmの形状をした板状のパルミチン酸SEについ
て、実施例1と同様の運転条件下で粉砕を試みた結果、
生成した粉末SEは、35℃において1時間、40℃に
おいて0.25時間で固結してしまった。
【0024】
【発明の効果】SE塊状体を原料として、粉砕と分級を
同時に行うことができるので装置がコンパクトとなる。
目的物のSE粉末は乾燥気流と共に直ちに取り出される
ので過粉砕がない。粉砕中も水分は所定値に制御され、
得られるSE粉末は非固結性である。これは保存性が良
く、夏場の貯蔵等にも耐え得るものである。また、分級
ローターの回転数を制御することにより目的とするSE
粉末の粒径を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分級機つき衝撃剪断型粉砕機の断面構造図を示
す。
【図2】図1のローター(1)及びハンマー(2)を示
す。
【図3】図1の固定ライナー(7)を示す。
【図4】図1のセパレートローター(3)を示す。
【符号の説明】
1 ローター 2 ハンマー 3 セパレートローター 4 ナット 5 ラビリンスカバー 6 スクリュー 7 固定ライナー 8 フィードブッシュ 9 ガイドリング及びガイドリング支持具 10 ミルカバー 11 フィードトラフ A 供給部 B 粉砕部 C 分級部 D 集塵部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加曽利 行雄 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化成株 式会社四日市工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分含有量1.5%以下のショ糖脂肪酸
    エステルの塊状体を、乾燥気流の存在下、円筒型固定ラ
    イナーと高速回転する粉砕盤との間隙に圧入供給してシ
    ョ糖脂肪酸エステルの塊状体を粉砕し、粉砕盤と同軸に
    回転する分級ローターを通して乾燥気流と共にショ糖脂
    肪酸エステル粉末を取得することを特徴とするショ糖脂
    肪酸エステル粉末の製造法。
  2. 【請求項2】 粉砕機が衝撃剪断型粉砕機であることを
    特徴とする請求項1の製造法。
  3. 【請求項3】 乾燥気流として温度40℃以下、露点湿
    度0℃以下の空気を使用することを特徴とする請求項1
    記載の製造法。
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