JPH06134559A - 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 - Google Patents
鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法Info
- Publication number
- JPH06134559A JPH06134559A JP28734892A JP28734892A JPH06134559A JP H06134559 A JPH06134559 A JP H06134559A JP 28734892 A JP28734892 A JP 28734892A JP 28734892 A JP28734892 A JP 28734892A JP H06134559 A JPH06134559 A JP H06134559A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- molten steel
- mold flux
- particles
- flux
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】鋼の連続鋳造において、鋳片の縦割れまたはブ
レークアウトを防止し、安定かつ効率的に鋳片を製造す
る。 【構成】溶鋼メニスカスへモールドフラックスを連続供
給して溶鋼を鋳造する時に、モールドフラックスよりも
高融点の粒子を鋳型面近傍のモールドフラックス上方に
ガスと共に吹き付ける際、搬送ガス流速をU(cm/se
c)、粒子の密度をρ(g/cm3)、粒径をd(cm)とする
とき、U≧140(ρd)~0.5の不等式で定められる速
度以上で、かつ、溶鋼メニスカス上のモールドフラック
ス厚さをh(cm)とするとき、U≦1720h0.5の不
等式で定められる速度以下で、粒子をモールドフラック
ス内へ混入させることによって、モールドフラックスと
粒子が鋳型と溶鋼の間隙に流入し、凝固シェルを不均一
に成長させ、凝固シェルの変形歪を多数の場所に分散さ
せることにより鋳片の割れを防止する。
レークアウトを防止し、安定かつ効率的に鋳片を製造す
る。 【構成】溶鋼メニスカスへモールドフラックスを連続供
給して溶鋼を鋳造する時に、モールドフラックスよりも
高融点の粒子を鋳型面近傍のモールドフラックス上方に
ガスと共に吹き付ける際、搬送ガス流速をU(cm/se
c)、粒子の密度をρ(g/cm3)、粒径をd(cm)とする
とき、U≧140(ρd)~0.5の不等式で定められる速
度以上で、かつ、溶鋼メニスカス上のモールドフラック
ス厚さをh(cm)とするとき、U≦1720h0.5の不
等式で定められる速度以下で、粒子をモールドフラック
ス内へ混入させることによって、モールドフラックスと
粒子が鋳型と溶鋼の間隙に流入し、凝固シェルを不均一
に成長させ、凝固シェルの変形歪を多数の場所に分散さ
せることにより鋳片の割れを防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼の連続鋳造方法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては、通常、微細振
動している内部水冷式の銅鋳型に注湯ノズルを通して溶
鋼を供給し、溶鋼のメニスカスにモールドフラックスを
連続供給している。鋳型内の溶鋼は、鋳型表面と溶鋼の
間隙に流入したモールドフラックス層を通して鋳型側に
抜熱されて凝固し始め、凝固シェルが成長する。この凝
固シェルには、主に凝固シェルの熱収縮に基づく熱応力
が鋳片の幅方向に作用して歪が生じ、この歪が過度の場
合には鋳片の縦割れの発生につながる。
動している内部水冷式の銅鋳型に注湯ノズルを通して溶
鋼を供給し、溶鋼のメニスカスにモールドフラックスを
連続供給している。鋳型内の溶鋼は、鋳型表面と溶鋼の
間隙に流入したモールドフラックス層を通して鋳型側に
抜熱されて凝固し始め、凝固シェルが成長する。この凝
固シェルには、主に凝固シェルの熱収縮に基づく熱応力
が鋳片の幅方向に作用して歪が生じ、この歪が過度の場
合には鋳片の縦割れの発生につながる。
【0003】鋳片の縦割れは、鋳造後に割れ部を溶削し
て除去するなどの後作業が増して作業能率が低下するの
みならず、大きな割れの場合には、鋳造中に溶鋼が割れ
部から外に流出するというブレークアウトが発生して、
鋳造を停止しなければならないため、割れ発生を防止す
ることは極めて重要なものである。
て除去するなどの後作業が増して作業能率が低下するの
みならず、大きな割れの場合には、鋳造中に溶鋼が割れ
部から外に流出するというブレークアウトが発生して、
鋳造を停止しなければならないため、割れ発生を防止す
ることは極めて重要なものである。
【0004】炭素濃度が約0.1〜0.2%の中炭素鋼は
特に縦割れを生じ易い。縦割れの発生原因として、鋳型
と溶鋼の間隙へのモールドフラックスの不均一流入が主
な原因の一つと考えられており、従来、文献1)で開示
されているように、モールドフラックスの成分を変える
ことにより、フラックスの融点、凝固温度、粘度などを
適性化し、均一流入するように技術開発がなされてき
た。文献1)小山邦夫、長野裕、中野武人:製鉄研究、
第324号、1987年、p39〜45。
特に縦割れを生じ易い。縦割れの発生原因として、鋳型
と溶鋼の間隙へのモールドフラックスの不均一流入が主
な原因の一つと考えられており、従来、文献1)で開示
されているように、モールドフラックスの成分を変える
ことにより、フラックスの融点、凝固温度、粘度などを
適性化し、均一流入するように技術開発がなされてき
た。文献1)小山邦夫、長野裕、中野武人:製鉄研究、
第324号、1987年、p39〜45。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、連続鋳造用のモ
ールドフラックスとしては、SiO2とCaOを主成分と
して、これにAl2O3,MgO,MnO,Na2O,Li
2O,K2O,Fe2O3,B2O3,F,Cなどを添加した組
成からなり、粉末状または顆粒状のものが使われてい
る。このようなモールドフラックスを使って溶鋼を鋳造
すると、炭素濃度が約0.1〜0.2%の溶鋼の場合に
は、縦割れ防止に関連すると云われている湯面変動や鋳
型表面の疵発生などを無くしても、縦割れが発生するの
が現状である。鋳片に縦割れが発生すると、割れ部の溶
削などの後工程の増加、および縦割れが激しい場合には
ブレークアウトによる鋳造停止が問題となる。本発明
は、上記の問題点を解決し、中炭素鋼などの鋳片を安定
に製造する連続鋳造方法を提供する。
ールドフラックスとしては、SiO2とCaOを主成分と
して、これにAl2O3,MgO,MnO,Na2O,Li
2O,K2O,Fe2O3,B2O3,F,Cなどを添加した組
成からなり、粉末状または顆粒状のものが使われてい
る。このようなモールドフラックスを使って溶鋼を鋳造
すると、炭素濃度が約0.1〜0.2%の溶鋼の場合に
は、縦割れ防止に関連すると云われている湯面変動や鋳
型表面の疵発生などを無くしても、縦割れが発生するの
が現状である。鋳片に縦割れが発生すると、割れ部の溶
削などの後工程の増加、および縦割れが激しい場合には
ブレークアウトによる鋳造停止が問題となる。本発明
は、上記の問題点を解決し、中炭素鋼などの鋳片を安定
に製造する連続鋳造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼の連続鋳造
において、内部水冷式の鋳型の上部より溶鋼のメニスカ
スに向かって鋳造用モールドフラックスを連続供給して
溶鋼を鋳造する時に、該モールドフラックスよりも高融
点の粒子を鋳型面近傍のモールドフラックス上方に搬送
ガスと共に吹き付ける際、搬送ガス流速をU(cm/se
c)、粒子の密度をρ(g/cm3)、粒径をd(cm)とする
とき、搬送ガスの流速Uが U≧140(ρd)~0.5 の不等式でさだめられる速度以上で、かつ溶鋼メニスカ
ス上のモールドフラックス厚さをh(cm)とするとき、 U≦1720h0.5 の不等式で定められる速度以下で粒子をモールドフラッ
クス内へ混入させることによって、モールドフラックス
と粒子が鋳型と溶鋼の間隙に流入し、凝固シェルが成長
する時、凝固シェルを不均一に成長させ、凝固シェルの
変形歪を多数の場所に分散させることにより、鋳片の割
れを防止することを特徴とする連続鋳造方法である。
において、内部水冷式の鋳型の上部より溶鋼のメニスカ
スに向かって鋳造用モールドフラックスを連続供給して
溶鋼を鋳造する時に、該モールドフラックスよりも高融
点の粒子を鋳型面近傍のモールドフラックス上方に搬送
ガスと共に吹き付ける際、搬送ガス流速をU(cm/se
c)、粒子の密度をρ(g/cm3)、粒径をd(cm)とする
とき、搬送ガスの流速Uが U≧140(ρd)~0.5 の不等式でさだめられる速度以上で、かつ溶鋼メニスカ
ス上のモールドフラックス厚さをh(cm)とするとき、 U≦1720h0.5 の不等式で定められる速度以下で粒子をモールドフラッ
クス内へ混入させることによって、モールドフラックス
と粒子が鋳型と溶鋼の間隙に流入し、凝固シェルが成長
する時、凝固シェルを不均一に成長させ、凝固シェルの
変形歪を多数の場所に分散させることにより、鋳片の割
れを防止することを特徴とする連続鋳造方法である。
【0007】
【作用】図1は、連続鋳造の溶鋼メニスカスの近傍の状
態を示す図面である。一般に鋼の連続鋳造では、鉛直方
向8に微細振動している内部水冷式の銅鋳型1に、注湯
ノズルを通して溶鋼4を注入し、同時に鋳型上部よりモ
ールドフラックス2を連続供給する。供給されたモール
ドフラックスは溶鋼の熱により溶解し、鋳型1と溶鋼4
の間隙に流入する。溶鋼は、流入しているモールドフラ
ックス層5を介して鋳型へ熱が移動することにより凝固
するため、凝固シェル6を形成し、この凝固シェルは連
続的に引き抜き方向9の方向へ引き抜かれる。
態を示す図面である。一般に鋼の連続鋳造では、鉛直方
向8に微細振動している内部水冷式の銅鋳型1に、注湯
ノズルを通して溶鋼4を注入し、同時に鋳型上部よりモ
ールドフラックス2を連続供給する。供給されたモール
ドフラックスは溶鋼の熱により溶解し、鋳型1と溶鋼4
の間隙に流入する。溶鋼は、流入しているモールドフラ
ックス層5を介して鋳型へ熱が移動することにより凝固
するため、凝固シェル6を形成し、この凝固シェルは連
続的に引き抜き方向9の方向へ引き抜かれる。
【0008】なお、鋳型内へ連続供給されているモール
ドフラックス2は、溶鋼の熱により加熱され、溶解する
ため、温度の高い溶鋼メニスカスから上部に向かって溶
融層、焼結層、未焼結層(すなわち、焼結していない添
加ままのモールドフラックス層)が存在し、また、鋳型
1と接する部分にはスラグリムと呼ばれるモールドフラ
ックスが凝集または溶解後凝固してできた固体塊3が通
常存在する。
ドフラックス2は、溶鋼の熱により加熱され、溶解する
ため、温度の高い溶鋼メニスカスから上部に向かって溶
融層、焼結層、未焼結層(すなわち、焼結していない添
加ままのモールドフラックス層)が存在し、また、鋳型
1と接する部分にはスラグリムと呼ばれるモールドフラ
ックスが凝集または溶解後凝固してできた固体塊3が通
常存在する。
【0009】流入モールドフラックス層5の厚さは、鋳
型への熱移動にとって大きな影響を及ぼし、このフラッ
クス層が局所的に厚い場所では凝固シェルの成長が抑制
される。凝固シェルには、凝固シェルの熱収縮や相変
態、およびモールドフラックス層を介した凝固シェルと
鋳型との摩擦などによる応力が作用しているが、これら
の応力による歪が凝固の遅れた部分に集中的に発生する
ため、凝固遅れの部分が少ない場合には大きな歪量とな
り、歪がある臨界値を越えると縦割れが発生することに
なる。
型への熱移動にとって大きな影響を及ぼし、このフラッ
クス層が局所的に厚い場所では凝固シェルの成長が抑制
される。凝固シェルには、凝固シェルの熱収縮や相変
態、およびモールドフラックス層を介した凝固シェルと
鋳型との摩擦などによる応力が作用しているが、これら
の応力による歪が凝固の遅れた部分に集中的に発生する
ため、凝固遅れの部分が少ない場合には大きな歪量とな
り、歪がある臨界値を越えると縦割れが発生することに
なる。
【0010】炭素濃度が約0.1〜0.2%の鋼は、冷却
の過程でのδ相からγ相への変態に伴う収縮が大きく、
発生する収縮応力が他の成分系の鋼の比べて大きいた
め、割れ易いと考えられる。このため、通常のモールド
フラックスを使って中炭素鋼を鋳造すると、鋳片の幅方
向の一ヶ所、または2〜3ヶ所に縦割れが発生する頻度
が高い。
の過程でのδ相からγ相への変態に伴う収縮が大きく、
発生する収縮応力が他の成分系の鋼の比べて大きいた
め、割れ易いと考えられる。このため、通常のモールド
フラックスを使って中炭素鋼を鋳造すると、鋳片の幅方
向の一ヶ所、または2〜3ヶ所に縦割れが発生する頻度
が高い。
【0011】図1に示すように、モールドフラックスよ
りも高融点の粒子7を、ガス11に搬送させて粒子噴射
装置10から噴射すると、モールドフラックスはガスの
衝突エネルギーによってくぼみ12を形成し、このくぼ
みから粒子がモールドフラックス内へ混入し、その後粒
子はモールドフラックスと一緒に鋳型1と溶鋼4の間隙
に流入する。
りも高融点の粒子7を、ガス11に搬送させて粒子噴射
装置10から噴射すると、モールドフラックスはガスの
衝突エネルギーによってくぼみ12を形成し、このくぼ
みから粒子がモールドフラックス内へ混入し、その後粒
子はモールドフラックスと一緒に鋳型1と溶鋼4の間隙
に流入する。
【0012】図2は、モールドフラックスにモールドフ
ラックスよりも高融点の粒子を混ぜ、連続供給した場合
の凝固シェル成長の局所的な遅れ部分を示す模式図であ
る。モールドフラックスに高融点の粒子を混入すると、
一部のものはモールドフラックスに溶解するが、他は部
分溶解するかまたは溶解せずに固体状態でモールドフラ
ックス層に残留する。
ラックスよりも高融点の粒子を混ぜ、連続供給した場合
の凝固シェル成長の局所的な遅れ部分を示す模式図であ
る。モールドフラックスに高融点の粒子を混入すると、
一部のものはモールドフラックスに溶解するが、他は部
分溶解するかまたは溶解せずに固体状態でモールドフラ
ックス層に残留する。
【0013】高融点の粒子7'がモールドフラックス層
5に固体状態で存在すると、モールドフラックス層が冷
却、凝固する際に、冷却に伴う粒子とモールドフラック
ス層の熱収縮率が一般に異なるため、粒子7'とモール
ドフラックス層5の境界に真空または気体から成る空隙
を生じ、この空隙の存在によって溶鋼4から鋳型1への
熱移動が局所的に遅れ、このため凝固シェル6の成長が
局所的に遅れ、凝固の遅れ部14が多数形成されること
になる。
5に固体状態で存在すると、モールドフラックス層が冷
却、凝固する際に、冷却に伴う粒子とモールドフラック
ス層の熱収縮率が一般に異なるため、粒子7'とモール
ドフラックス層5の境界に真空または気体から成る空隙
を生じ、この空隙の存在によって溶鋼4から鋳型1への
熱移動が局所的に遅れ、このため凝固シェル6の成長が
局所的に遅れ、凝固の遅れ部14が多数形成されること
になる。
【0014】なお、モールドフラックスよりも高融点か
つ低熱伝導率の粒子の場合、熱伝導率の小さな粒子7'
がモールドフラックス層5に存在すると、粒子の周囲で
の空隙の形成に加え、粒子自身が伝熱抵抗となり、溶鋼
4から鋳型1への熱移動が遅れ、このため凝固シェル6
の成長が局所的に遅れ、凝固の遅れ部10が多数形成さ
れるため、熱伝導率の低い粒子ほど、凝固遅れ部の形成
に取って有効である。
つ低熱伝導率の粒子の場合、熱伝導率の小さな粒子7'
がモールドフラックス層5に存在すると、粒子の周囲で
の空隙の形成に加え、粒子自身が伝熱抵抗となり、溶鋼
4から鋳型1への熱移動が遅れ、このため凝固シェル6
の成長が局所的に遅れ、凝固の遅れ部10が多数形成さ
れるため、熱伝導率の低い粒子ほど、凝固遅れ部の形成
に取って有効である。
【0015】図3は、鋳片の幅方向と鋳造方向における
凝固シェル成長の局所的遅れ部分の分布を示す模式図で
ある。鋳片縦割れは主に鋳片幅方向の応力によって生じ
るが、このように凝固遅れの部分を意図的に多数作るこ
とにより、応力の集中すなわち歪がある場所に集中する
ことを防止できる。鋳片幅方向の応力による歪を多数の
凝固遅れ部分に分散すると、一つの凝固遅れ部に発生す
る歪量は割れ発生の臨界歪量より小さなものとなり、縦
割れは発生しない。
凝固シェル成長の局所的遅れ部分の分布を示す模式図で
ある。鋳片縦割れは主に鋳片幅方向の応力によって生じ
るが、このように凝固遅れの部分を意図的に多数作るこ
とにより、応力の集中すなわち歪がある場所に集中する
ことを防止できる。鋳片幅方向の応力による歪を多数の
凝固遅れ部分に分散すると、一つの凝固遅れ部に発生す
る歪量は割れ発生の臨界歪量より小さなものとなり、縦
割れは発生しない。
【0016】なお、モールドフラックスに混ぜる粒子の
大きさとしては、鋳型と溶鋼との間隙に粒子が流入でき
るように、この間隙よりも小さい粒径のものがよい。ま
た、溶鋼から鋳型への熱移動の伝熱抵抗をできるだけ大
きくすることが望ましいため、熱伝導率がモールドフラ
ックスよりも出来るだけ小さい中実の粒子、または中空
の粒子がよい。
大きさとしては、鋳型と溶鋼との間隙に粒子が流入でき
るように、この間隙よりも小さい粒径のものがよい。ま
た、溶鋼から鋳型への熱移動の伝熱抵抗をできるだけ大
きくすることが望ましいため、熱伝導率がモールドフラ
ックスよりも出来るだけ小さい中実の粒子、または中空
の粒子がよい。
【0017】
【実施例】炭素濃度が約0.1〜0.2%の中炭素鋼を使
って、厚さ240mm、幅1.6mのスラブ鋳片を製造す
る連続鋳造の試験をした。モールドフラックスとして
は、表1に示す主要成分を有する粉末状のものを用い、
表2に示す条件の下でZrO2,TiO2,中空MgOなど
の粒子を粒子噴射装置を使って内部冷却式鋳型の上部か
ら溶鋼メニスカスへ向かって連続的に供給した。
って、厚さ240mm、幅1.6mのスラブ鋳片を製造す
る連続鋳造の試験をした。モールドフラックスとして
は、表1に示す主要成分を有する粉末状のものを用い、
表2に示す条件の下でZrO2,TiO2,中空MgOなど
の粒子を粒子噴射装置を使って内部冷却式鋳型の上部か
ら溶鋼メニスカスへ向かって連続的に供給した。
【0018】粒子噴射装置は2台用い、鋳型の2つの長
辺面に沿って各々の噴射口を往復移動させ、鋳型から約
30〜60mm離れたモールドフラックス上に噴射した。
粒子の搬送ガスとしてアルゴンを用い、ガス流速は0.
5〜40m/secの範囲とした。なお、表1のモールド
フラックスの融点は約1273〜1423Kであった。
また、表2における粒子の供給体積率は、モールドフラ
ックス供給量と粒子供給量の体積割合である。参考のた
めに、供給粒子の融点を表3に示す。主要鋳造条件とし
ては、鋳造速度は1.8m/min、鋳型部以降の鋳片の2
次冷却には水スプレーを採用し、供給粒子の条件以外は
一定の条件下で実験をした。
辺面に沿って各々の噴射口を往復移動させ、鋳型から約
30〜60mm離れたモールドフラックス上に噴射した。
粒子の搬送ガスとしてアルゴンを用い、ガス流速は0.
5〜40m/secの範囲とした。なお、表1のモールド
フラックスの融点は約1273〜1423Kであった。
また、表2における粒子の供給体積率は、モールドフラ
ックス供給量と粒子供給量の体積割合である。参考のた
めに、供給粒子の融点を表3に示す。主要鋳造条件とし
ては、鋳造速度は1.8m/min、鋳型部以降の鋳片の2
次冷却には水スプレーを採用し、供給粒子の条件以外は
一定の条件下で実験をした。
【0019】上記の実験の結果、粒子を噴射しなかった
Caseの場合、鋳片表面には幅方向に2〜3本程度の縦
割れが観察され、鋳片の両長辺面における鋳片1m当り
の縦割れ長さの和は約2〜7m/mであった。これに対
して、CaseのZrO2粒子の場合、縦割れ長さの和は約
0.05〜0.3m/mで、CaseのTiO2の場合には
0.1〜0.5m/mであり、Caseととも極まれに縦
割れが発生したが、縦割れの長さは短く、Caseに比べ
ると縦割れは少なく、縦割れ防止効果が大きいことがわ
かった。
Caseの場合、鋳片表面には幅方向に2〜3本程度の縦
割れが観察され、鋳片の両長辺面における鋳片1m当り
の縦割れ長さの和は約2〜7m/mであった。これに対
して、CaseのZrO2粒子の場合、縦割れ長さの和は約
0.05〜0.3m/mで、CaseのTiO2の場合には
0.1〜0.5m/mであり、Caseととも極まれに縦
割れが発生したが、縦割れの長さは短く、Caseに比べ
ると縦割れは少なく、縦割れ防止効果が大きいことがわ
かった。
【0020】Caseの場合、Caseよりは若干割れは多
いが、縦割れ長さの和は約0.1〜0.6m/mであり、
Caseよりは大幅に縦割れが少なかった。鋳造実験中に
採取したモールドフラックス層の内部組織を観察した結
果、添加した粒子は一部溶融しモールドフラックスに溶
解混合するものもあるが、溶解しないで添加前と同じ形
状を維持しているものも数多く存在し、鋳型と溶鋼の間
のモールドフラックス層内で伝熱抵抗として寄与するこ
とが判明した。
いが、縦割れ長さの和は約0.1〜0.6m/mであり、
Caseよりは大幅に縦割れが少なかった。鋳造実験中に
採取したモールドフラックス層の内部組織を観察した結
果、添加した粒子は一部溶融しモールドフラックスに溶
解混合するものもあるが、溶解しないで添加前と同じ形
状を維持しているものも数多く存在し、鋳型と溶鋼の間
のモールドフラックス層内で伝熱抵抗として寄与するこ
とが判明した。
【0021】粒子をモールドフラックス中に噴射する時
の搬送ガスの流速は、余りにも遅いと粒子がモールドフ
ラックスへ侵入せず、また余りにも速いとモールドフラ
ックスのくぼみが深くなりすぎて、溶鋼メニスカスが露
出するとともに、メニスカスの振動を誘発し、鋳片の割
れが多くなる。図4は、本実験の結果をまとめたもの
で、粒子がモールドフラックス中へ良好に侵入する良好
領域と、侵入せずモールドフラックス上に浮いてしまう
不良領域を示す。
の搬送ガスの流速は、余りにも遅いと粒子がモールドフ
ラックスへ侵入せず、また余りにも速いとモールドフラ
ックスのくぼみが深くなりすぎて、溶鋼メニスカスが露
出するとともに、メニスカスの振動を誘発し、鋳片の割
れが多くなる。図4は、本実験の結果をまとめたもの
で、粒子がモールドフラックス中へ良好に侵入する良好
領域と、侵入せずモールドフラックス上に浮いてしまう
不良領域を示す。
【0022】良好領域と不良領域との境界を回帰式で整
理した結果、搬送ガス流速をU(cm/sec)、粒子の密度
をρ(g/cm3)、粒径をd(cm)とするとき、搬送ガス
の流速Uが U≧140(ρd)~0.5 の不等式で定められる速度以上であれば、噴射粒子がモ
ールドフラックス上に堆積することなく、中まで侵入す
ることがわかった。
理した結果、搬送ガス流速をU(cm/sec)、粒子の密度
をρ(g/cm3)、粒径をd(cm)とするとき、搬送ガス
の流速Uが U≧140(ρd)~0.5 の不等式で定められる速度以上であれば、噴射粒子がモ
ールドフラックス上に堆積することなく、中まで侵入す
ることがわかった。
【0023】
【表1】 実験に使用したモールドフラックスの成分
(mass%)
(mass%)
【0024】
【表2】 実験条件
【0025】一方、図5は、モールドフラックスのくぼ
みが深くなり過ぎて、溶鋼メニスカスが露出する不良領
域と、露出しない良好領域を示す。この不良領域では、
粒子を供給しても、メニスカスの振動が顕著であったた
め、鋳片の縦割れ発生が多かった。不良領域と良好領域
の境界を回帰式で整理した結果、溶鋼メニスカス上のモ
ールドフラックス厚さをh(cm)とするとき、 U≦1720h0.5 の不等式で定められる速度以下が良好領域で、溶鋼メニ
スカスの露出が無く、粒子供給の効果が現われることが
わかった。
みが深くなり過ぎて、溶鋼メニスカスが露出する不良領
域と、露出しない良好領域を示す。この不良領域では、
粒子を供給しても、メニスカスの振動が顕著であったた
め、鋳片の縦割れ発生が多かった。不良領域と良好領域
の境界を回帰式で整理した結果、溶鋼メニスカス上のモ
ールドフラックス厚さをh(cm)とするとき、 U≦1720h0.5 の不等式で定められる速度以下が良好領域で、溶鋼メニ
スカスの露出が無く、粒子供給の効果が現われることが
わかった。
【0026】
【表3】 添加粒子の融点
【0027】
【発明の効果】本発明を実施すれば、凝固シェルの熱収
縮や鋳型との摩擦による応力を凝固シェル成長の遅れ部
に集中させず、応力を多くの場所に分散させることによ
り、縦割れの発生を防止することが可能であり、中炭素
鋼などの割れ易い鋳片の製造を安定して行うことが出来
る。
縮や鋳型との摩擦による応力を凝固シェル成長の遅れ部
に集中させず、応力を多くの場所に分散させることによ
り、縦割れの発生を防止することが可能であり、中炭素
鋼などの割れ易い鋳片の製造を安定して行うことが出来
る。
図1は連続鋳造の溶鋼メニスカスの近傍の状態を示す
図、図2は凝固シェル成長の局所的な遅れ部分を示す
図、図3は、鋳片の幅方向と鋳造方向における凝固シェ
ル成長の局所的遅れ部分の分布を示す図、図4は、適性
な搬送ガス流速の下限値に関し、モールドフラックス中
への粒子の供給が良好な搬送ガスの流域を示す図、図5
は適性な搬送ガス流速の上限値に関する良好領域を示す
図、である。
図、図2は凝固シェル成長の局所的な遅れ部分を示す
図、図3は、鋳片の幅方向と鋳造方向における凝固シェ
ル成長の局所的遅れ部分の分布を示す図、図4は、適性
な搬送ガス流速の下限値に関し、モールドフラックス中
への粒子の供給が良好な搬送ガスの流域を示す図、図5
は適性な搬送ガス流速の上限値に関する良好領域を示す
図、である。
1:鋳型、 2:モールドフラックス、 3:スラグリ
ム、 4:溶鋼、 5:モールドフラックス層、 6:
凝固シェル、 7,7':粒子、 8:鋳型の振動方
向、 9:鋳片の引き抜き方向、 10:粒子噴射装
置、 11:ガス、12:溶鋼メニスカスのくぼみ、
13:溶鋼メニスカス、 14:凝固の遅れ部、 1
5:鋳片の幅方向。
ム、 4:溶鋼、 5:モールドフラックス層、 6:
凝固シェル、 7,7':粒子、 8:鋳型の振動方
向、 9:鋳片の引き抜き方向、 10:粒子噴射装
置、 11:ガス、12:溶鋼メニスカスのくぼみ、
13:溶鋼メニスカス、 14:凝固の遅れ部、 1
5:鋳片の幅方向。
Claims (1)
- 【請求項1】鋼の連続鋳造において、内部水冷式の鋳型
の上部より溶鋼のメニスカスに向かって鋳造用モールド
フラックスを連続供給して溶鋼を鋳造する時に、該モー
ルドフラックスよりも高融点の粒子を鋳型面近傍のモー
ルドフラックス上方に搬送ガスと共に吹き付ける際、搬
送ガス流速U(cm/sec)、粒子の密度をρ(g/cm3)、
粒径をd(cm)とするとき、搬送ガス流速Uが U≧140(ρd)~0.5 の不等式でさだめられる速度以上で、かつ、溶鋼メニス
カス上のモールドフラックス厚さをh(cm)とすると
き、 U≦1720h0.5 の不等式で定められる速度以下で粒子をモールドフラッ
クス内へ混入させることによって、モールドフラックス
と粒子が鋳型と溶鋼の間隙に流入し、凝固シェルが成長
する時、凝固シェルを不均一に成長させ、凝固シェルの
変形歪を多数の場所に分散させることにより、鋳片の割
れを防止することを特徴とする鋼の連続鋳造における鋳
片割れ防止方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28734892A JPH06134559A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28734892A JPH06134559A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06134559A true JPH06134559A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17716209
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28734892A Withdrawn JPH06134559A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06134559A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112605360A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-04-06 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种亚包晶钢板坯高拉速生产方法 |
| CN118635289A (zh) * | 2024-08-16 | 2024-09-13 | 鞍钢股份有限公司 | 一种改善硅钢表面及边部质量的生产方法 |
-
1992
- 1992-10-26 JP JP28734892A patent/JPH06134559A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112605360A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-04-06 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种亚包晶钢板坯高拉速生产方法 |
| CN118635289A (zh) * | 2024-08-16 | 2024-09-13 | 鞍钢股份有限公司 | 一种改善硅钢表面及边部质量的生产方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH06114517A (ja) | 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 | |
| EP0448773B1 (en) | Continuous caster mold and continuous casting process | |
| JPH06134560A (ja) | 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 | |
| JP2925846B2 (ja) | 高温亀裂感受性材料から成る成形体の製造方法およびこの方法を実施するための鋳型 | |
| JP3380412B2 (ja) | 溶鋼の連続鋳造用鋳型 | |
| JPH0819842A (ja) | 連続鋳造方法および装置 | |
| JP4113967B2 (ja) | 金属インゴット鋳造装置及び鋳造方法 | |
| CA2999637C (en) | Continuous casting process of metal | |
| JPH06114518A (ja) | 鋼の連続鋳造における鋳片割れ防止方法 | |
| JP3336224B2 (ja) | 溶鋼の連続鋳造用鋳型 | |
| JPH01210157A (ja) | 連続鋳造スラブの表面縦割れ防止方法 | |
| KR101877460B1 (ko) | 몰드 플럭스 및 이를 이용한 연속 주조방법 | |
| JP2003170259A (ja) | 中炭素鋼スラブの高速鋳造方法 | |
| JP4036033B2 (ja) | 中炭素鋼の高速鋳造方法 | |
| JPH09192786A (ja) | 鋼の連続鋳造用モールド及び連続鋳造方法 | |
| JP4830240B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法及び装置 | |
| JPH0543973Y2 (ja) | ||
| KR100349151B1 (ko) | 중탄소강연속주조용지르코니아함유몰드플럭스 | |
| JPS6281252A (ja) | 連続鋳造方法 | |
| JPH01299744A (ja) | 連続鋳造スラブの表面縦割れ防止方法 | |
| US5040593A (en) | Side feed tundish apparatus and method for the rapid solidification of molten materials | |
| JPH0464780B2 (ja) | ||
| KR20160139636A (ko) | 몰드 플럭스 및 이를 이용한 연속 주조방법 | |
| JPH02165852A (ja) | 連続鋳造鋳片の凝固組織均一化方法 | |
| JP2002126854A (ja) | 連続鋳造用鋳型 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000104 |