JPH0613620A - ゲート絶縁型半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

ゲート絶縁型半導体装置及びその製造方法

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JPH0613620A
JPH0613620A JP5048014A JP4801493A JPH0613620A JP H0613620 A JPH0613620 A JP H0613620A JP 5048014 A JP5048014 A JP 5048014A JP 4801493 A JP4801493 A JP 4801493A JP H0613620 A JPH0613620 A JP H0613620A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 損失を低く設定しても短絡耐量が高く、併せ
てラッチアップ耐量をも改善したゲート絶縁型半導体装
置を得る。 【構成】 n型エミッタ領域4のシート抵抗を高く設定
することにより、コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(s
at) には余り影響なく、飽和電流ICE(sat) および短絡
耐量tw を低減することができる。シート抵抗の値が4
0Ω/□〜150Ω/□の範囲にあるとき、実用上要求
される10μsec以上の短絡耐量が保証されるととも
に、コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) に対して
も、2.4V以下の実用的な値が得られる。 【効果】 コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) を
低くして、しかも飽和電流ICE(sat) を低く抑えること
ができ、高い短絡耐量を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば絶縁ゲート型
バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Tra
nsistor ;以下、IGBTと略記する)などのゲート絶
縁型半導体装置及びその製造方法に関し、特に短絡耐量
の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】<従来装置の構成>図40は従来のNチ
ャネル型IGBT100の構造を図示する平面図であ
る。一般にIGBT100は、多数のIGBT素子(以
下、IGBTユニットセルと記述する)110が並列に
接続された構造を有している。図40は後述のエミッタ
電極7及び酸化膜8を除去して図示している。図40に
は、このIGBT100の製造工程で使用する各種マス
クパターンの形状をも同時に図示している。図41は図
40に図示するA−A線における1個のIGBTユニッ
トセル110の断面図である。図42は図40に図示す
るB−B線における1個のIGBTユニットセル110
の断面図である。図41にはIGBTユニットセル11
0の等価回路を示す回路図をも同時に図示している。
【0003】図41及び図42に示すように、このIG
BT100はp型半導体基板からなるp型コレクタ層1
上にn型エピタキシャル層2が形成され、半導体基体1
20を構成している。このn型エピタキシャル層2の上
主面、すなわち半導体基体120の上主面の一部領域に
p型不純物を選択的に拡散することによりp型ベース領
域3が形成されている。更に、半導体基体120の上主
面の一部領域には、n型不純物を選択的に拡散すること
によりn型エミッタ領域4が形成されている。n型エピ
タキシャル層2の上部表面とn型エミッタ領域4の上主
面により挟まれたp型ベース領域3の上部表面上にはゲ
ート絶縁膜5が形成されている。ゲート絶縁膜5は隣接
するIGBTユニットセル110相互の間で一体となる
ようにn型エピタキシャル層2の上部表面上に形成され
ている。ゲート絶縁膜5上には例えば多結晶シリコン
(以下、ポリシリコンと記述する)から成るゲート電極
6が形成されている。例えばアルミニウムから成るエミ
ッタ電極7が、p型ベース領域3及びn型エミッタ領域
4の両方に電気的に接続するように形成されている。ゲ
ート電極6及びエミッタ電極7は、互いに層間絶縁膜、
例えば酸化膜8を介して絶縁され、かつ全てのIGBT
ユニットセル110の中及び相互間で各々共通に電気的
に接続された構造を有している。p型ベース領域3内に
はn型エミッタ領域4を囲むような形でp型不純物を高
濃度に拡散した高濃度p型半導体領域31が形成されて
いる。p型コレクタ層1の下主面には金属から成るコレ
クタ電極9が、全てのIGBTユニットセル110を通
して一体に形成されている。
【0004】図40に示すように、n型エミッタ領域4
の上部からみた幅が比較的広い領域(A−A線の近傍)
と比較的狭い領域(B−B線の近傍)とがある。図40
には製造工程の中で、ゲート電極6を形成するときに使
用されるマスクパターン51、高濃度p型半導体領域3
1を形成するときに使用されるマスクパターン52、及
びn型エミッタ領域4を形成するときに使用されるマス
クパターン53を点線で図示している。
【0005】<従来装置の動作>次に図41を用いてI
GBT100の動作について説明する。IGBTユニッ
トセル110には、絶縁ゲート電界効果トランジスタ
(以下、MOSFETと記述する)MOS、pnp型バ
イポーラトランジスタTr1、npn型バイポーラトラ
ンジスタTr2、及び抵抗Rbが、図中の等価回路図で
図示するように、等価的に形成され相互に結合してい
る。
【0006】コレクタ電極9とエミッタ電極7の間にコ
レクタ電圧VCEを印加した状態で、ゲート電極6とエミ
ッタ電極7の間にゲート電圧VGEを印加すると、n型エ
ミッタ領域4とn型エピタキシャル層2の間のp型ベー
ス領域3の上部表面が、p型半導体からn型半導体に反
転し、n型チャネルが形成され、MOSのドレインに相
当するn型エピタキシャル層2とソースに相当するn型
エミッタ領域4の間が導通状態となり、n型エミッタ領
域4から電子電流がn型チャネルを通ってn型エピタキ
シャル層2へ流れ込む。この電子電流はTr1のベース
電流となる。このとき、p型コレクタ層1からn型エピ
タキシャル層2へホールの注入が引き起こされ、注入さ
れたホールの一部はn型エピタキシャル層2のキャリア
電子と再結合し、残りはp型ベース領域3を通過してホ
ール電流としてエミッタ電極7へ流れ込み、その結果I
GBT100は導通状態(オン)、すなわちコレクタ電
極9とエミッタ電極7の間が導通する状態となる。
【0007】IGBT100はMOSFETと同様に、
絶縁ゲート(MOSゲート)を有する電圧制御型トラン
ジスタであるために、バイポーラトランジスタに比べて
駆動回路を簡単な構成にすることができるという長所を
有すると同時に、更にMOSFETと比較して低いコレ
クタ・エミッタ間飽和電圧(オン電圧)が実現できると
いう利点を有している。この後者の利点は、上述したよ
うにp型コレクタ層1からn型エピタキシャル層2へホ
ールが注入され伝導度変調がおこることによって、実効
的にn型エピタキシャル層2の抵抗が低抵抗になること
によってもたらされる。
【0008】ゲート電圧VGEにゼロ電圧を印加する、す
なわちゼロバイアスにするか、又は負電圧を印加する、
すなわち負バイアスにすることにより、MOSが遮断状
態となり上記電子電流は流れなくなり、その結果IGB
T100は遮断状態(オフ)となる。しかしながら、オ
ンからオフへの遷移を開始する時点では、n型エピタキ
シャル層2には蓄積されたホールが残留しており、オン
からオフへの遷移の過程で蓄積されたホールが消滅する
には一定時間(ターンオフ時間)を要し、その間はホー
ル電流が減衰しつつも継続して流れる。蓄積されたホー
ルは、IGBT100のオン時には低い飽和電圧を実現
するのに有効であるが、オフに変転(ターンオフ)する
ときには、上述のようにターンオフ時間が長くなる要因
となるので、オン時のホールの注入量或はライフタイム
の最適化が行われる。
【0009】IGBTユニットセル110には、n型エ
ミッタ領域4、p型ベース領域3、n型エピタキシャル
層2、及びp型コレクタ層1の4層から形成されるサイ
リスタが寄生的に存在している。IGBT100の動作
中に、この寄生サイリスタがターンオンすること(寄生
効果)によりIGBT100の本来の機能が失われるこ
とがある。このため、この寄生効果を抑制することも必
要である。寄生効果を抑制するには、n型エミッタ領域
4の直下におけるp型ベース領域3の部分の横方向抵抗
Rbを低くすることが有効な1つの方法である。従来、
Rbを低くするために図41、42に図示するように、
n型エミッタ領域4の直下に高濃度p型半導体領域31
を設ける構成(例えば特開昭60−196974号公報
に開示)が提案されている。図41、42に図示するよ
うに、高濃度p型半導体領域31は、ゲート閾電圧に影
響を与えない目的でn型エミッタ領域4の内側に形成さ
れる。すなわち、高濃度p型半導体領域31は、ゲート
電圧VGEを印加したときにp型ベース領域3に形成され
るnチャネルの一部を高濃度p型半導体領域31自身が
構成しないように形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】<従来の装置の問題点
>ところで、IGBT100は主としてインバータ装置
などに使用されることが多く、それ故インバータ装置が
短絡した場合、すなわちIGBT100が短絡電圧を印
加された状態でオンした場合にもIGBT100に破壊
を生じないことが要求される。IGBT100の短絡に
対する強さ(短絡耐量)は、短絡時の電圧、短絡時の電
流、及び短絡時間の積によって決定される。チップ面積
の小さいIGBT100では特に、短絡耐量が厳しくな
る。
【0011】短絡時の電圧、及び短絡時間については、
IGBT100を使用する条件、例えばインバータの動
作条件によって決定付けられる。IGBT100は短絡
すると飽和状態に入るために、前記短絡時の電流はIG
BT100の飽和電流ICE(sat) に他ならない。それ
故、IGBT100の飽和電流ICE(sat) を低く設定す
ることにより、短絡耐量を向上させることができる。飽
和電流ICE(sat) は数1により決定付けられる。
【0012】
【数1】
【0013】一方、IGBT100がインバータ等にス
イッチング素子として応用された場合の損失を低減する
ためには、コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) を
小さくする必要がある。コレクタ・エミッタ間飽和電圧
CE(sat) を小さくするには、IGBTユニットセル1
10におけるMOSFET相当部分(図41におけるM
OS)の電気的特性を改良して、MOSの導通時の降下
電圧を低くすることが1つの有効な方法である。例え
ば、p型ベース領域3を形成する拡散工程において浅く
拡散することにより、MOSのチャネル長Lを短くす
る、或はp型ベース領域3の幅(図41、42における
p型ベース領域3の図面上の全横幅)を狭くしてIGB
Tユニットセル110を微細化及び高密度化することに
より、IGBT100全体のチャネル幅Wの総和を大き
くするなどの方法がある。
【0014】ところが、コレクタ・エミッタ間飽和電圧
CE(sat) を小さくするために、チャネル長Lを短くす
る、或はチャネル幅Wを大きくすることは、数1より理
解できるように、いずれも飽和電流ICE(sat) を増大さ
せることにつながるために、寄生サイリスタがラッチア
ップを起こして破壊したり、或はラッチアップが起こら
なくとも短絡時の電圧、電流の積が大きくなり、短絡耐
量の低下を引き起こす。このように、従来のIGBT1
00ではスイッチング素子としての損失が低く、しかも
短絡耐量の高い特性が得られないという問題点があっ
た。
【0015】<この発明の目的>この発明は上記のよう
な問題点を解消するためになされたもので、損失を低く
設定しても短絡耐量が高く、併せてラッチアップ耐量を
も改善したゲート絶縁型半導体装置を得ることを目的と
しており、更にスイッチング動作に伴う損失を低減し得
るゲート絶縁型半導体装置を得ることを目的とする。更
にこの装置に適した製造方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
に記載のゲート絶縁型半導体装置は下記の(a)〜
(e)を備える。すなわち、(a)下記の(a−1)か
ら(a−4)を備える半導体基体:(a−1)前記半導
体基体の上主面に露出する、第1導電形式の第1の半導
体領域;(a−2)前記第1の半導体領域の上面部分に
選択的に形成され、前記半導体基体の前記上主面に選択
的に露出する第2導電形式の第2の半導体領域;(a−
3)前記第2の半導体領域の上面部分に選択的に形成さ
れ、前記半導体基体の上主面上において、前記第2の半
導体領域の露出面の辺縁部分の内側において所定の中央
エリアを隔てて実質的に平行に配列した一対の帯状エリ
アへ露出する第1導電形式の第3の半導体領域;(a−
4)第2導電形式であって第2導電形式を形成する不純
物の濃度が前記第2の半導体領域よりも高く、前記第3
の半導体領域を包含するように前記半導体基体の上面部
分に選択的に形成され、前記中央エリアにおいて前記半
導体基体の上主面に露出し、前記一対の帯状エリアの一
部のみにおいて当該一対の中央エリアより外側に規定さ
れた外側エリアで前記半導体基体の上主面に露出した第
4の半導体領域;(b)前記半導体基体の前記上主面の
上に選択的に形成されて、前記一対の帯状エリアの一部
と前記中央エリアの少なくとも一部とを覆う所定領域の
上に開口部を有する絶縁層;(c)前記絶縁層の中に埋
設されて、前記一対の帯状エリアと前記第1の半導体領
域の露出面との間の区間に対向する制御電極層;(d)
前記開口部の中に形成されて、前記半導体基体の前記上
主面のうち前記開口部に露出する部分に電気的に接続さ
れる第1の主電極層;(e)前記半導体基体の下主面の
上に形成され当該下主面上の半導体基体と電気的に接続
される第2の主電極層。
【0017】この発明に係る請求項2に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、請求項1に記載のゲート絶縁型半導
体装置において、前記開口部の面積に対する、当該開口
部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割合
が50%以下であるものである。
【0018】この発明に係る請求項3に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、請求項1に記載のゲート絶縁型半導
体装置において、前記半導体基体の前記上主面上におい
て、前記一対の帯状エリアの前記中央エリアとの境界を
除いた辺縁に対する、前記外側エリアと境界をなす前記
辺縁の占める割合が20%以上であるものである。
【0019】この発明に係る請求項4に記載のゲート絶
縁型半導体装置の製造方法は請求項1に記載の装置の製
造に適した構成を有するものである。
【0020】この発明に係る請求項5に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、下記の(a)〜(e)を備える。す
なわち、(a)下記の(a−1)から(a−4)を備え
る半導体基体:(a−1)前記半導体基体の上主面に露
出する、第1導電形式の第1の半導体領域;(a−2)
前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に形成され、
前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出する第2導
電形式の第2の半導体領域;(a−3)前記第2の半導
体領域の上面部分に選択的に形成され、前記半導体基体
の上主面上において、前記第2の半導体領域の露出面の
辺縁部分の内側において、少なくともその一部において
は所定の中央エリアを隔てている実質的に平行に配列し
た一対の帯状エリア、へ露出する第1導電形式の第3の
半導体領域;ただし当該第3の半導体領域のシート抵抗
の値は、所要の短絡耐量に対応して定まる臨界シート抵
抗以上の値である;(a−4)第2導電形式であって第
2導電形式を形成する不純物の濃度が前記第2の半導体
領域よりも高く、前記第3の半導体領域を包含するよう
に前記半導体基体の上面部分に選択的に形成され、前記
中央エリアにおいて前記半導体基体の上主面に露出し、
前記一対の帯状エリアの一部のみにおいて当該一対の帯
状エリアより外側に規定された外側エリアで前記半導体
基体の上主面に露出した第4の半導体領域;(b)前記
半導体基体の前記上主面の上に選択的に形成されて、前
記一対の帯状エリアの一部と前記中央エリアの少なくと
も一部とを覆う所定領域の上に開口部を有する絶縁層;
(c)前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エ
リアと前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対
向する制御電極層;(d)前記開口部の中に形成され
て、前記半導体基体の前記上主面のうち前記開口部に露
出する部分に電気的に接続される第1の主電極層;
(e)前記半導体基体の下主面の上に形成され当該下主
面上の半導体基体と電気的に接続される第2の主電極
層。
【0021】この発明に係る請求項6に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、請求項5に記載のゲート絶縁型半導
体装置において、前記シート抵抗の値が40Ω/□ない
し50Ω/□である。
【0022】この発明に係る請求項7に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、下記の(a)〜(e)を備える。す
なわち、(a)下記の(a−1)から(a−4)を備え
る半導体基体:(a−1)前記半導体基体の上主面に露
出する、第1導電形式の第1の半導体領域;(a−2)
前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に形成され、
前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出する第2導
電形式の第2の半導体領域;(a−3)前記第2の半導
体領域の上面部分に選択的に形成され、前記半導体基体
の上主面上において、前記第2の半導体領域の露出面の
辺縁部分の内側において、少なくともその一部において
は所定の中央エリアを隔てている実質的に平行に配列し
た一対の帯状エリア、へ露出する第1導電形式の第3の
半導体領域;(a−4)第2導電形式であって第2導電
形式を形成する不純物の濃度が前記第2の半導体領域よ
りも高く、前記第3の半導体領域を包含するように前記
半導体基体の上面部分に選択的に形成され、前記中央エ
リアにおいて前記半導体基体の上主面に露出し、前記一
対の帯状エリアの一部のみにおいて当該一対の帯状エリ
アより外側に規定された外側エリアで前記半導体基体の
上主面に露出した第4の半導体領域;(b)前記半導体
基体の前記上主面の上に選択的に形成されて、前記一対
の帯状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部
とを覆う所定領域の上に開口部を有する絶縁層;(c)
前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エリアと
前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対向する
制御電極層;ただし当該制御電極層のシート抵抗の値は
250Ω/□以下である;(d)前記開口部の中に形成
されて、前記半導体基体の前記上主面のうち前記開口部
に露出する部分に電気的に接続される第1の主電極層;
(e)前記半導体基体の下主面の上に形成され当該下主
面上の半導体基体と電気的に接続される第2の主電極
層。
【0023】この発明に係る請求項8に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、下記の(a)〜(e)を備える。す
なわち、(a)下記の(a−1)から(a−4)を備え
る半導体基体:(a−1)前記半導体基体の上主面に露
出する、第1導電形式の第1の半導体領域;(a−2)
前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に形成され、
前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出する第2導
電形式の第2の半導体領域;(a−3)前記第2の半導
体領域の上面部分に選択的に形成され、前記半導体基体
の上主面上において、前記第2の半導体領域の露出面の
辺縁部分の内側において、少なくともその一部において
は所定の中央エリアを隔てている実質的に平行に配列し
た一対の帯状エリア、へ露出する第1導電形式の第3の
半導体領域;(a−4)第2導電形式であって第2導電
形式を形成する不純物の濃度が前記第2の半導体領域よ
りも高く、前記第3の半導体領域を包含するように前記
半導体基体の上面部分に選択的に形成され、前記中央エ
リアにおいて前記半導体基体の上主面に露出し、前記一
対の帯状エリアの一部のみにおいて当該一対の帯状エリ
アより外側に規定された外側エリアで前記半導体基体の
上主面に露出した第4の半導体領域;(b)前記半導体
基体の前記上主面の上に選択的に形成されて、前記一対
の帯状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部
とを覆う所定領域の上に開口部を有する絶縁層;(c)
前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エリアと
前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対向する
制御電極層;(d)前記開口部の中に形成されて、前記
半導体基体の前記上主面のうち前記開口部に露出する部
分に電気的に接続される第1の主電極層;(e)前記半
導体基体の下主面の上に形成され当該下主面上の半導体
基体と電気的に接続される第2の主電極層;ただし当該
ゲート絶縁型半導体装置において、前記開口部の面積に
対する、当該開口部に露出する前記一対の帯状エリアの
占める面積の割合は5%ないし25%である。
【0024】この発明に係る請求項9に記載のゲート絶
縁型半導体装置は、、請求項5に記載のゲート絶縁型半
導体装置において、前記制御電極層のシート抵抗の値が
250Ω/□以下である。
【0025】この発明に係る請求項10に記載のゲート
絶縁型半導体装置は、請求項5に記載のゲート絶縁型半
導体装置において、前記開口部の面積に対する、当該開
口部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割
合が5%ないし25%である。
【0026】この発明に係る請求項11に記載のゲート
絶縁型半導体装置は、請求項7に記載のゲート絶縁型半
導体装置において、前記開口部の面積に対する、当該開
口部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割
合が5%ないし25%である。
【0027】この発明に係る請求項12に記載のゲート
絶縁型半導体装置は、請求項9に記載のゲート絶縁型半
導体装置において、前記開口部の面積に対する、当該開
口部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割
合が5%ないし25%である。
【0028】この発明に係る請求項13〜請求項15に
記載のゲート絶縁型半導体装置の製造方法は、請求項9
に記載の装置の製造に適した構成を有する。
【0029】
【作用】この発明におけるゲート絶縁型半導体装置で
は、半導体基体の上主面に第1導電形式の2つの半導体
領域である第1の半導体領域と第3の半導体領域が露出
し、更にこれらの露出面の間の区間には、一部では第2
導電形式の第2の半導体領域のみがその全幅にわたって
露出しており、その他では第2導電形式の高い第4の半
導体領域をその全幅の中に少なくとも含んで露出してい
る。前記区間には制御電極層が対向しており、制御電極
層に電圧を付加したときに前記区間には反転層が形成さ
れ第1の半導体領域と第3の半導体領域の間が導通す
る。第2の半導体領域では第2導電形式の不純物濃度が
相対的に低く、第4の半導体領域では相対的に高いの
で、反転層を形成するために制御電極層に付加すべきゲ
ート閾電圧VGE(th)は、前記区間のうち第2の半導体領
域のみがその全幅を占める部分では相対的に低く、第4
の半導体領域を含む部分では相対的に高い。
【0030】このように、この発明の装置では、反転層
を形成すべき区間が、ゲート閾電圧VGE(th)の低い部分
と高い部分とが電気回路的に並列に接続された構造を有
している。この発明における装置のゲート閾電圧は、主
としてゲート閾電圧VGE(th)の低い部分に依存し、ゲー
ト閾電圧VGE(th)の高い部分を設けても余り大きくは変
わらない。コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) に
おいても、ゲート閾電圧VGE(th)の高い部分を設けても
大きくは影響しない。一方、飽和電流ICE(sat) はゲー
ト閾電圧VGE(th)の高い部分が占める割合に強く依存
し、この割合が高いほど減少する。従って、装置を微細
化或は高密度化することによって生じる飽和電流ICE(s
at) の増大をゲート閾電圧VGE(th)の高い部分を設ける
ことにより低減することができる。このため、装置を微
細化或は高密度化するとともに、ゲート閾電圧VGE(th)
の高い部分と低い部分の配分を最適化することにより、
コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) を低くして損
失を低減するとともに、飽和電流IC E (sat) を低減し
て高い短絡耐量をもった装置を得ることができる。
【0031】特に請求項2に記載のゲート絶縁型半導体
装置は、第1の主電極層へ電気的に接続する第3の半導
体領域と第4の半導体領域の割合を最適化したものであ
るために、飽和電流ICE(sat) が小さく、従って大きな
短絡耐量を有し得る。
【0032】更に請求項3に記載のゲート絶縁型半導体
装置は、一対の帯状エリアの前記外側エリアと境界をな
す部分の割合、すなわち相対的に高いゲート閾電圧VGE
(th)を有する反転層の占める割合を最適化したものであ
るために飽和電流ICE(sat)が小さく、従って大きな短
絡耐量を有し得る。
【0033】請求項4に記載の製造方法では、上記の利
点を有するゲート絶縁型半導体装置を製造可能である。
【0034】この発明は、第3の半導体領域における実
効的な抵抗の大きさに、コレクタ・エミッタ間飽和電圧
CE(sat) は余り依存せずに、短絡耐量が強く依存し、
実効的な抵抗が高い程短絡耐量が増大するという、本発
明者による発見に基づいて為されたものである(請求項
5、6、8〜16)。
【0035】この発明のゲート絶縁型半導体装置は、第
3の半導体領域のシート抵抗の値が、所要の短絡耐量に
対応して定まる臨界シート抵抗以上の値である。第3の
半導体領域のシート抵抗の値が上昇すると実効的な抵抗
値が上昇し、短絡耐量が改善される。第3の半導体領域
のシート抵抗の値が、臨界シート抵抗以上の値に設定さ
れているので所用の短絡耐量が保証される(請求項5、
6、8〜10、12)。
【0036】この発明のゲート絶縁型半導体装置は、第
3の半導体領域のシート抵抗の値が、40Ω/□〜15
0Ω/□の範囲にある。このため、実用上要求される1
0μsec以上の短絡耐量が保証されるとともに、コレ
クタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) に対しても、実用
的な値が得られる(請求項6)。
【0037】この発明のゲート絶縁型半導体装置では、
制御電極層のシート抵抗の値が250Ω/□以下であ
る。制御電極層のシート抵抗の値が低いほど、装置のス
イッチング動作が速くなり、スイッチング動作に伴う損
失が逓減される。このシート抵抗の値が250Ω/□以
下であるために、実用上の要求を満たし得る程に低いス
イッチング損失を実現することができる(請求項7、
9、11、12)。
【0038】この発明のゲート絶縁型半導体装置では、
エミッタコンタクト(エミッタバイパス)率、すなわち
半導体基体の上主面において第1の主電極層が接続され
る開口部の面積に対する、この開口部に露出する一対の
帯状エリアすなわち第3の半導体領域の占める面積の割
合は、5%〜25%である。エミッタコンタクト率が低
いほど、第3の半導体領域の実効的な抵抗は上昇するの
で、短絡耐量が改善される。エミッタコンタクト率が2
5%以下であるので、所定の余裕を見込んで実用的な1
0μsec以上の短絡耐量が保証される。エミッタコン
タクト率が5%以上であるので、コレクタ・エミッタ間
飽和電圧VCE(sat) についても実用的に低い値が得られ
る(請求項8、10〜12)。
【0039】この発明の製造方法では、請求項5および
請求項7の双方に記載されるゲート絶縁型半導体装置を
効果的に製造することができる(請求項13〜16)。
【0040】
【実施例】[実施例1.] <実施例1の装置の構成>図1は、実施例1のNチャネ
ル型IGBT200の構造を図示する平面図である。こ
のIGBT200は、図40に示した従来のIGBT1
00と同様に多数のIGBTユニットセル210が並列
に接続された構造を有している。図1にはエミッタ電極
7及び酸化膜8を除去して図示している。図1には、こ
のIGBT200の製造工程で使用する各種マスクパタ
ーンの形状をも同時に図示している。図2は図1に図示
するA1−A1線における1個のIGBTユニットセル
210の断面図である。図3は図1に図示するB1−B
1線における1個のIGBTユニットセル210の断面
図である。各IGBTユニットセル210の構造は互い
に実質的に同一であるために、図1〜図3によってIG
BT200全体の構成を理解することが可能である。な
お、以下の図において図40〜図42に図示する従来装
置における符号と同一符号が付けられた部分は、当該従
来装置と同一部分を示す。
【0041】図2及び図3に示すように、このIGBT
200はp型半導体基板からなるp型コレクタ層1上に
n型エピタキシャル層2が形成され、半導体基体220
を構成している。このn型エピタキシャル層2の上主
面、すなわち半導体基体220の上主面の一部領域にp
型不純物を選択的に拡散することによりp型ベース領域
3が形成されている。更に、半導体基体220の上主面
の一部領域には、n型不純物を選択的に拡散することに
より、所定の中央エリアCAを隔てて実質的に平行に配
列した一対の帯状エリアBAへ露出するn型エミッタ領
域4が形成されている。n型エピタキシャル層2の上部
表面とn型エミッタ領域4の上主面により挟まれたp型
ベース領域3の上部表面上にはゲート絶縁膜5が形成さ
れている。ゲート絶縁膜5は隣接するIGBTユニット
セル210相互の間で一体となるようにn型エピタキシ
ャル層2の上部表面上に形成されている。ゲート絶縁膜
5上には例えばポリシリコンから成るゲート電極6が形
成されている。例えばアルミニウムから成るエミッタ電
極7が、p型ベース領域3及びn型エミッタ領域4の両
方に電気的に接続するように形成されている。ゲート電
極6及びエミッタ電極7は、互いに層間絶縁膜、例えば
酸化膜8を介して絶縁され、かつ全てのIGBTユニッ
トセル210の中及び相互間で各々共通に電気的に接続
された構造を有している。酸化膜8は、図示するように
帯状エリアBAの一部と中央エリアCAの少なくとも一
部とを覆う所定領域の上に開口部WDを有する。p型ベ
ース領域3内にはn型エミッタ領域4を囲むような形で
p型不純物を高濃度に拡散した高濃度p型半導体領域3
2が形成されている。p型コレクタ層1の下主面には金
属から成るコレクタ電極9が、全てのIGBTユニット
セル210を通して一体に形成されている。
【0042】図1に示すように、n型エミッタ領域4の
上部からみた幅が比較的広い領域(A1−A1線の近
傍)と比較的狭い領域(B1−B1線の近傍)とがあ
る。図1には製造工程の中で、ゲート電極6を形成する
ときに使用されるマスクパターン51、n型エミッタ領
域4を形成するときに使用されるマスクパターン53、
高濃度p型半導体領域32を形成するときに使用される
マスクパターン54、並びにp型ベース領域3とn型エ
ミッタ領域4の両方とエミッタ電極7とを電気的に接続
させるために酸化膜8を除去するコンタクト工程におい
て使用するマスクパターン55を点線で図示している。
【0043】図1及び図2に図示するように、高濃度p
型半導体領域32は、n型エミッタ領域4の上部からみ
た幅が比較的広い領域(A1−A1線の近傍)におい
て、n型エミッタ領域4よりも外側にはみ出す形で、か
つp型ベース領域3を超えてn型エピタキシャル層2の
領域にまで達しない程度に、広い領域にわたって形成さ
れている。高濃度p型半導体領域32をこのように形成
するために、マスクパターン54はA1−A1線の近傍
において、他の部分におけるよりも幅が広くなってい
る。
【0044】<実施例1の装置の動作と特性>次にIG
BT200の動作について説明する。コレクタ電極9と
エミッタ電極7の間にコレクタ電圧VCEを印加した状態
で、ゲート電極6とエミッタ電極7の間にゲート電圧V
GEを正に印加すると、n型エミッタ領域4とn型エピタ
キシャル層2の間のp型ベース領域3の上部表面が、p
型半導体からn型半導体に反転し、n型チャネルが形成
され、IGBTユニットセル210の中に等価的に形成
されるMOSFETのドレインに相当するn型エピタキ
シャル層2とソースに相当するn型エミッタ領域4の間
が導通状態となり、n型エミッタ領域4から電子電流が
n型チャネルを通ってn型エピタキシャル層2へ流れ込
む。この電子電流は、p型コレクタ層1、n型エピタキ
シャル層2、及びp型ベース領域3により等価的に形成
されるpnp型バイポーラトランジスタのベース電流と
なる。このとき、p型コレクタ層1からn型エピタキシ
ャル層2へホールの注入が引き起こされ、注入されたホ
ールの一部はn型エピタキシャル層2のキャリア電子と
再結合し、残りはp型ベース領域3を通過してホール電
流としてエミッタ電極7へ流れ込み、その結果IGBT
200は導通状態(オン)、すなわちコレクタ電極9と
エミッタ電極7の間が導通する状態となる。
【0045】ゲート電圧VGEにゼロ電圧を印加する、す
なわちゼロバイアスにするか、又は負電圧を印加する、
すなわち負バイアスにすることにより、等価的に形成さ
れる前記MOSFETが遮断状態となり上記電子電流は
流れなくなり、その結果IGBT200は遮断状態(オ
フ)となる。
【0046】図1及び図2に図示するように、高濃度p
型半導体領域32が、n型エミッタ領域4の上部からみ
た幅が比較的広い領域(A1−A1線の近傍)におい
て、n型エミッタ領域4よりも外側にはみ出す形で、か
つp型ベース領域3を超えてn型エピタキシャル層2の
領域にまで達しない程度に、広い領域にわたって形成さ
れている。このため、ゲート電圧VGEに正電圧を印加す
ることにより、n型エミッタ領域4とn型エピタキシャ
ル層2の間に形成されるn型チャネルは、A1−A1線
の近傍においては、p型ベース領域3の反転層と高濃度
p型半導体領域32の反転層の双方の直列結合により形
成される。これに対してB1−B1線の近傍では、高濃
度p型半導体領域32は上部から見てn型エミッタ領域
4よりも内側に形成されるために、前記n型チャネルは
p型ベース領域3の反転層のみにより形成される。
【0047】反転層を形成するために必要なゲート電圧
の高さであるゲート閾電圧VGE(th)は、高濃度p型半導
体領域32においてはp型ベース領域3におけるよりも
高い値となる。従って、ゲート閾電圧VGE(th)はA1−
A1線の近傍においては相対的に高い値VGE(th-High)
となり、B1−B1線の近傍では相対的に低い値VGE(t
h-Low)となる。このことは、n型エミッタ領域4とn型
エピタキシャル層2の間に形成される前記n型チャネル
が、相対的に高いゲート閾電圧VGE(th-High)を有する
n型チャネルと、相対的に低い値のゲート閾電圧VGE(t
h-Low)を有するn型チャネルとの並列接続で構成されて
いることに相応する。
【0048】IGBT200全体でのゲート閾電圧VGE
(th)は、コレクタ電流Ic(コレクタ電極9からエミッ
タ電極7へ流れる電流)が、ゲート電圧VGEの増加に対
してゼロから立ち上がり始めるときのゲート電圧VGE
あり、言い替えるとコレクタ電流Icがその定格値(正
常使用時の最高値)に比べて相当に低く設定された或る
規定値に達するときのゲート電圧VGEで与えられる。そ
れ故、ゲート閾電圧VGE(th)は、主として相対的に低い
ゲート閾電圧VGE(th-Low)によって決定付けられ、ほぼ
ゲート閾電圧VGE(th-Low)に値が一致する。すなわち、
この実施例の装置において、相対的に高いゲート閾電圧
GE(th-High) を有するn型チャネルを設けたことは、
IGBT200全体のゲート閾電圧VGE(th)には殆ど影
響しない。更に、図1〜図3に図示する構造上、コレク
タ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) においても、相対的
に高いゲート閾電圧VGE(th-High) を有するn型チャネ
ルを設けたことによる影響は僅かに現れるのみである。
これに対して、飽和電流ICE(sat) への影響は以下に記
述するように相対的に強く現れる。
【0049】IGBT200は、相対的に高いゲート閾
電圧VGE(th-High) が、IGBT200をオンするとき
の所定のゲート電圧VGEよりも低い値になるように、す
なわち、数2に示すように、高濃度p型半導体領域32
の不純物濃度を選定する。
【0050】
【数2】
【0051】数2のように設定した場合、ゲート閾電圧
GE(th)にオン時の電圧値を付与したとき、相対的に低
いゲート閾電圧VGE(th-Low)を有するn型チャネルでは
強い反転が生じており、相対的に高いゲート閾電圧VGE
(th-High) を有するn型チャネルの中の高濃度p型半導
体領域32では弱い反転が起こっている。一例として、
ゲート閾電圧VGE(th-Low)は5V程度であり、オン時の
ゲート電圧VGEを15Vに設定するとして、ゲート閾電
圧VGE(th-High) は例えば10V程度に選定される。I
GBT200が短絡したときに流れる飽和電流ICE(sa
t) は、数1から導かれる、
【0052】
【数3】
【0053】の関係から、n型チャネルのチャネル幅W
の中に占める相対的に高いゲート閾電圧VGE(th-High)
を有するn型チャネルの割合に依存して、当該割合が高
いほど飽和電流ICE(sat) が減少する。
【0054】従ってこの実施例の装置は、IGBTユニ
ットセル210を微細化及び高密度化しても、n型チャ
ネルに占める相対的に高いゲート閾電圧VGE(th-High)
を有するn型チャネルの割合を最適化することにより、
コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) を低くして、
しかも飽和電流ICE(sat) を低く抑えることができ、高
い短絡耐量を実現することができる。
【0055】この実施例の装置はn型エミッタ領域4の
上部からみた幅が比較的広い領域(A1−A1線の近
傍)と比較的狭い領域(B1−B1線の近傍)とを有し
ている。このことは、ゲート電極6とエミッタ電極7と
の間の絶縁耐圧を確保し、かつエミッタ電極7へのn型
エミッタ領域4と高濃度p型半導体領域32との双方の
電気的な接続を保証した上で、IGBTユニットセル2
10の微細化を行い得る利点を有している。
【0056】更に、この実施例の装置は、前述のように
n型エミッタ領域4の上部からみた幅が比較的広い領域
(A1−A1線の近傍)に高濃度p型半導体領域32を
広く形成しているために、寄生サイリスタ効果をより効
果的に抑制する利点も有している。
【0057】<実施例1の装置の特性の実測値>実施例
1における装置であるIGBT200の実測に基づく電
気的特性を以下に示す。IGBT200のコレクタ・エ
ミッタ間飽和電圧VCE(sat) を低減するためには、前述
したようにIGBTユニットセル210内に等価的に形
成される前述のMOSFET領域の特性改善を行うこと
が有効である。その1つの手段としてp型ベース領域3
の幅を極力狭くし、IGBTユニットセル210を微細
化、すなわち高密度化することにより、MOSFET領
域のチャネル幅Wを増大させることが挙げられる。p型
ベース領域3の幅を狭くするためには、n型エミッタ領
域4の幅が広い領域(A1−A1線近傍)では対向し合
うn型エミッタ領域4がつながった、図4に図示するよ
うな梯子状のn型エミッタパターンを有する構造にする
とよい。
【0058】図4は、IGBTユニットセル210にお
いて同様の微細化を行った場合の、p型ベース領域3と
n型エミッタ領域4の、半導体基体220の上主面上で
のパターンを模式的に図示したものである。同図に図示
するIGBTユニットセル210aは、図1に図示した
IGBTユニットセル210と同様に、多数が並列に接
続されてIGBT200aを形成している。n型エミッ
タ領域4a、高濃度p型半導体領域32a、マスクパタ
ーン53a、及びマスクパターン54aは、それぞれI
GBTユニットセル210におけるn型エミッタ領域
4、高濃度p型半導体領域32、マスクパターン53、
及びマスクパターン54に相当する。IGBTユニット
セル210aでは高濃度p型半導体領域32aの幅が広
い領域(A1a−A1a線の近傍)以外においても、帯
状に並んだ2つのn型エミッタ領域4aが相互に接続し
た部分(C1a−C1a線の近傍)を設けている。
【0059】図5及び図6はそれぞれA1a−A1a
線、及びC1a−C1a線におけるIGBTユニットセ
ル210aの断面図である。これらの図に図示される断
面構造は、各々図2及び図3に図示する断面構造とは、
n型エミッタ領域4aが左右2領域に分割されていない
点を除いて同様の構造である。B1a−B1a線におけ
る断面構造は、図3の断面図に図示する構造と同様であ
る。
【0060】図4に図示するn型エミッタパターンにお
いて、図示するようにn型エミッタ領域4の幅をX、n
型エミッタ領域4でない領域、すなわちp型ベース領域
3の半導体基体220の上主面上に露出している領域の
幅をYとする。このとき、エミッタバイパス率eを、数
4により定義する。
【0061】
【数4】
【0062】図4に図示するように半導体基体220の
上主面上において、n型エミッタ領域4aとn型エピタ
キシャル層2の間に高濃度p型半導体領域32aが介在
する部分の長さをH、高濃度p型半導体領域32aが介
在せずにp型ベース領域3のみで隔絶される部分の長さ
をLとする。これらH、Lに基づいて高ゲート閾電圧領
域率gを、数5により定義する。
【0063】
【数5】
【0064】長さH或はLは、それぞれ相対的に高いゲ
ート閾電圧VGE(th-High) 或は低いゲート閾電圧VGE(t
h-Low)を有するn型チャネルの幅に他ならない。エミッ
タバイパス率eが増大すると、n型エミッタ領域4aの
面積が増大することに等しく、n型エミッタ領域4aの
シート抵抗は小さくなる。これはMOSFET領域にお
いて等価的に直列に接続されたソース抵抗が小さくなる
ことに等しく、MOSFET領域の電子電流の増大の要
因となる。これによってIGBTの短絡電流は増大し、
その結果短絡耐量が低下する。
【0065】図7は、図4〜図6に図示される構造のI
GBT200aについて、エミッタバイパス率eに対す
るコレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) 、飽和電流
CE(sat) 、及び短絡耐量tw の実測結果を図示するグ
ラフである。図において、曲線でプロットされた実測値
は、高ゲート閾電圧領域率gが、g=20%であるとき
のものである。同図には、エミッタバイパス率eが、e
=36%であって、高ゲート閾電圧領域率gが、g=0
%であるときの実測値をも図示している。なお、短絡耐
量tw とは、IGBTの出力を短絡したときに破壊に至
るまでに要する時間である。
【0066】図7において、e=36%であるときの、
g=0%での実測値とg=20%での実測値とを互いに
比較すると、高濃度p型半導体領域32aを設けること
によってコレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) には
目だった差異がない一方で、短絡時の飽和電流ICE(sa
t) は大きく抑制され、それに伴って短絡耐量tw が大
幅に改善されていることが理解できる。このことは、前
述の定性的な説明を裏づけるものである。
【0067】IGBTをインバータ装置に用いる場合に
要求される短絡耐量tw は、約tw≧10μsec 程度で
ある。また、短絡時に流れる短絡電流を検出し、短絡保
護を行う回路を備えたIGBTでも、IGBT装置自身
に要求される短絡耐量tw は、約tw ≧5μsec 程度で
ある。これを満足するためには、図7に図示する実測結
果より、エミッタバイパス率eが、e≦50%であっ
て、高ゲート閾電圧領域率gが、g≧20%であること
が必要である。
【0068】上記の実測結果は実測の便宜上、図4〜図
6に図示するIGBT200aについて得られたもので
あるが、数4による定義を拡張して、エミッタバイパス
率eをエミッタ電極7に電気的に接触するn型エミッタ
領域4と高濃度p型半導体領域32の総面積の中のn型
エミッタ領域4が占める割合として定義すれば、図1〜
図3に図示するIGBT200についても、同様の結果
が得られることが十分に予測できる。
【0069】<実施例1の装置の製造工程>図8〜図2
1はIGBT200の製造工程の各段階における、IG
BTユニットセル210の正面断面図である。これらの
図を参照して、この実施例の装置であるIGBT200
の製造工程について説明する。
【0070】まず、p型コレクタ層1に相当するp型の
シリコンサブストレートSBを準備する(図8)。つぎ
に、その上にエピタキシャル成長によってn型エピタキ
シャル層2を形成する。これらp型コレクタ層1とn型
エピタキシャル層2とによって半導体基体220が構成
される。なお、以下の図9〜図19及び図21では、n
型エピタキシャル層2から上のみが図示されている。
【0071】図9のステップでは、n型エピタキシャル
層2の上、すなわち半導体基体220の上主面の上にシ
リコン酸化膜71を形成する。
【0072】次に、ポリシリコンをシリコン酸化膜71
の上全面に形成し、その上全面にレジスト層を設ける。
図1に図示するマスクパターン51に相当するパターン
を有したマスク72を使用してレジスト層の写真製版を
行い、それによってマスクパターン51に対応したレジ
ストパターン73を得る。そして、このレジストパター
ン73をマスクとしてポリシリコンを選択的にエッチン
グし、それによってシリコン酸化膜71上にゲート電極
6を形成する。更に、このレジストパターン73とゲー
ト電極6とをマスクとしてボロンをn型エピタキシャル
層2の中に選択的に注入し、p型半導体領域74を得る
(以上、図10)。
【0073】その後、レジストパターン73を除去し
て、ドライブ工程によってp型半導体領域74内のボロ
ンをゲート電極6の下まで拡散させ、図11に図示する
p型ベース領域3を得る。
【0074】図12(図1のA1−A1線における断面
図)及び図13(図1のB1−B1線における断面図)
に示す工程では、まずゲート電極6及びシリコン酸化膜
71の上全面にレジスト層を設ける。図1に図示するマ
スクパターン54に相当するパターンを有したマスク7
5を使用してレジスト層の写真製版を行い、それによっ
てマスクパターン54に対応したレジストパターン76
を得る。更に、このレジストパターン76とゲート電極
6とをマスクとして比較的高濃度のボロンをp型ベース
領域3の中に選択的に注入し、高濃度p型半導体領域7
7を得る。
【0075】次に、レジストパターン76を除去して、
ドライブ工程によって高濃度p型半導体領域77内のボ
ロンを拡散させ、図14(図1のA1−A1線における
断面図)及び図15(図1のB1−B1線における断面
図)に示す高濃度p型半導体領域32を得る。図12及
び図13に示す工程で使用したマスクパターン54が、
図1に示したようにA1−A1線の近傍ではより広く、
B1−B1線の近傍ではより狭い形状をなしているため
に、高濃度p型半導体領域32はA1−A1線の近傍で
は、ゲート電極6の下方にまで広がっており(図1
4)、一方B1−B1線の近傍ではその広がりはゲート
電極6の開口部6aの内側にとどまっている(図1
5)。上述の高濃度p型半導体領域77の拡散工程は、
それによって形成される高濃度p型半導体領域32がA
1−A1線近傍においてp型ベース領域3の領域を超え
てn型エピタキシャル層2の領域にまで達することのな
いように実行される。
【0076】次に、図16(図1のA1−A1線におけ
る断面図)及び図17(図1のB1−B1線における断
面図)に示す工程において、まずゲート電極6およびシ
リコン酸化膜71の上部全面にレジスト層を設け、マス
クパターン53に相当するパターンを有したマスク78
を使用した写真製版によって、このレジスト層をパター
ンニングしてレジストパターン79を得る。このレジス
トパターン79とゲート電極6とをマスクとしてシリコ
ン酸化膜71を選択的にエッチングすることにより、ゲ
ート絶縁膜5及び酸化膜パターン80を得る。
【0077】つづいて、図18(図1のA1−A1線に
おける断面図)及び図19(図1のB1−B1線におけ
る断面図)に示すように、レジストパターン79を除去
した後、酸化膜パターン80、ゲート絶縁膜5、及びゲ
ート電極6をマスクとして、高濃度p型半導体領域32
の上主面部分にヒ素を選択的に注入する。これによっ
て、高濃度p型半導体領域32の上主面近傍の領域にn
型エミッタ領域4が形成される。図16及び図17に示
す工程で使用したマスクパターン53が、図1に示した
ようにA1−A1線の近傍では幅広く、B1−B1線の
近傍では幅が狭い形状をなしているために、n型エミッ
タ領域4はA1−A1線の近傍では、ゲート電極6の開
口部6aの内側においてより広い領域をなして広がって
おり(図18)、一方B1−B1線の近傍ではその広が
りはゲート電極6の開口部6aの内側でかつゲート電極
6の開口端6bの近傍にとどまっている(図19)。
【0078】図20(図1のA1−A1線における断面
図)及び図21(図1のB1−B1線における断面図)
に示す工程では、まず前工程終了後の構造における上面
全体に比較的厚いシリコン酸化膜を設け、マスクパター
ン55に相当するパターンを有するマスク81を用いた
エッチングにより、このシリコン酸化膜を選択的に除去
する。これによって開口部8aを有する酸化膜8を得
る。酸化膜8の開口端8bは、A1−A1線の近傍では
n型エミッタ領域4の上に位置するが(図20)、一方
B1−B1線の近傍では高濃度p型半導体領域32の上
に位置する(図21)。
【0079】このようにして得られた構造の上面全体に
アルミニウム膜を形成し、図2及び図3に図示するエミ
ッタ電極7とする。エミッタ電極7のうち開口部8aの
内側に存在する部分がp型ベース領域3とn型エミッタ
領域4とを電気的に短絡する。 更に、半導体基体22
0の下主面S1の全面にTi−Ni−Au膜を形成し、
図2及び図3に図示するコレクタ電極9を得る。
【0080】[実施例2.] <実施例2の装置の構成>図22は、実施例2のNチャ
ネル型IGBT300の構造を図示する平面図である。
このIGBT300は、図1に示した実施例1の装置で
あるIGBT200と同様に多数のIGBTユニットセ
ル310が並列に接続された構造を有している。図22
にはエミッタ電極7及び酸化膜8を除去して図示してい
る。図22には、このIGBT200の製造工程で使用
する各種マスクパターンの形状を点線で図示している。
マスクパターン56は高濃度p型半導体領域32を形成
するときに使用されるマスクパターンである。図23は
図22に図示するA2−A2線における1個のIGBT
ユニットセル310の断面図である。
【0081】図22に示すように、A2−A2線は実施
例1の装置におけるA1−A1線と同様であり、その近
傍ではn型エミッタ領域4の上部からみた幅が比較的広
くなっており、B2−B2線は実施例1の装置における
B1−B1線と同様に、その近傍においてn型エミッタ
領域4の上部からみた幅が比較的狭くなっている。IG
BTユニットセル310では、n型エミッタ領域4を囲
むような形でp型不純物を高濃度に拡散した高濃度p型
半導体領域33が、A2−A2線の近傍ではp型ベース
領域3を超えて、n型エピタキシャル層2の領域に侵入
する形で形成されている。高濃度p型半導体領域33
は、一方B2−B2線の近傍では図3における高濃度p
型半導体領域32、或は図42における高濃度p型半導
体領域31と同様であり、n型エミッタ領域4の外側に
は広がらないように形成されている。B2−B2線にお
ける断面図は、図3において高濃度p型半導体領域32
を高濃度p型半導体領域33に置き換えたものと同様で
あり、図示を省略する。
【0082】<実施例2の装置の特性>実施例2の装置
であるIGBT300では、n型エミッタ領域4とn型
エピタキシャル層2の間に形成されるn型チャネルは、
A2−A2線の近傍においては、高濃度p型半導体領域
32の影響を受けてゲート閾電圧VGE(th)が高くなり、
かつチャネル長Lが長い。この反転層は実施例1の装置
であるIGBT200のA1−A1線の近傍における高
濃度p型半導体領域31の反転層が形成するn型チャネ
ルに比較してチャネル長が大きい。このため、実施例1
の装置に比較して、飽和電流ICE(sat) を低減する効果
がより高いという利点がある。
【0083】<実施例2の装置の製造工程>図24及び
図25はIGBT300の製造工程のある段階におけ
る、IGBTユニットセル310のA2−A2線におけ
る断面図である。これらの図を参照して、この実施例の
装置であるIGBT300の製造工程について説明す
る。
【0084】まず、IGBT200における図8〜図1
1までの工程と同様の工程を実行する。つづいて図24
に図示する工程に移って、まずゲート電極6及びシリコ
ン酸化膜71の上全面にレジスト層を設ける。図1に図
示するマスクパターン56に相当するパターンを有した
マスク82を使用してレジスト層の写真製版を行い、そ
れによってマスクパターン56に対応したレジストパタ
ーン83を得る。更に、このレジストパターン83をマ
スクとして高濃度で高エネルギーのボロンをp型ベース
領域3及びn型エピタキシャル層2の中に選択的に注入
し、高濃度p型半導体領域84を得る。
【0085】次に、図25に図示する工程に進んで、レ
ジストパターン83を除去して、ドライブ工程によって
高濃度p型半導体領域84内のボロンを拡散させ、高濃
度p型半導体領域33を得る。図24に示す工程で使用
したマスクパターン56が、図22に示したようにA2
−A2線の近傍ではより広く、B2−B2線の近傍では
より狭い形状をなしている。このために、高濃度p型半
導体領域33はA2−A2線の近傍では、ゲート電極6
の下方のn型エピタキシャル層2の領域にまで広がって
いる。一方B2−B2線の近傍では高濃度p型半導体領
域33の広がりは、図15に図示する実施例1の装置に
おける高濃度p型半導体領域32と同様であり、ゲート
電極6の開口部6aの内側にとどまっている。続く工程
は、実施例1の装置における図16〜図22に図示する
工程と同様である。
【0086】[実施例3.] <実施例3の装置の構成>図26は、実施例3のNチャ
ネル型IGBT400の構造を図示する平面図である。
このIGBT400は、図1に示した実施例1の装置で
あるIGBT200と同様に多数のIGBTユニットセ
ル410が並列に接続された構造を有している。図26
にはエミッタ電極7及び酸化膜8を除去して図示してい
る。図26には更に、このIGBT400の製造工程で
使用する各種マスクパターンの形状を点線で図示してい
る。マスクパターン57は高濃度p型半導体領域34を
形成するときに使用されるマスクパターンである。図2
7は図26に図示するA3−A3線における1個のIG
BTユニットセル410の断面図であり、図28は同様
にB3−B3線における断面図である。
【0087】図26に示すように、A3−A3線は実施
例1の装置におけるA1−A1線と同様に、その近傍で
はn型エミッタ領域4の上部からみた幅が比較的広くな
っており、B3−B3線は実施例1の装置におけるB1
−B1線と同様に、その近傍においてn型エミッタ領域
4の上部からみた幅が比較的狭くなっている。
【0088】実施例1又は2の装置では、相対的に高い
ゲート閾電圧VGE(th-High) を有したn型チャネルを得
るために形成される高濃度p型半導体領域32又は33
は、n型エミッタ領域4の直下にも拡散形成され、前述
の寄生サイリスタの効果を抑制する働きをも兼ねてい
た。この実施例のIGBT400では、図27に図示す
るように、相対的に高いゲート閾電圧VGE(th-High) を
有したn型チャネルを得るために形成される高濃度p型
半導体領域35は、寄生サイリスタの効果を抑制するた
めに設けられる高濃度p型半導体領域34とは別個に、
図27、28に図示するように浅く拡散される。高濃度
p型半導体領域35の上主面から見た形状は図26に図
示するように、図1に図示する実施例1の装置における
高濃度p型半導体領域32の形状と同様である。一方、
高濃度p型半導体領域34は寄生サイリスタ効果を抑制
するのが目的であるため、n型エミッタ領域4の直下に
高濃度p型半導体領域35よりは深く拡散形成される。
更に、図27、28に図示するように、高濃度p型半導
体領域34はA3−A3線近傍においてもB3−B3線
近傍と同様に、ゲート閾電圧VGE(th)に影響を与えない
ようにn型エミッタ領域4の内側に形成される。
【0089】なお、高濃度p型半導体領域35はB3−
B3線の近傍では形成されなくても良い。
【0090】<実施例3の装置の特性>このように構成
されるので、この実施例におけるIGBT400では、
高濃度p型半導体領域34の形状及びボロン濃度を寄生
サイリスタ効果の抑制に適するように最適化し、一方高
濃度p型半導体領域35の形状及びボロン濃度を、飽和
電流ICE(sat) の低減に適するように最適化することが
できる。すなわち、各々2つの目的に対して独立に最適
になるような構成を選択することができるので、それぞ
れの目的において、より高い効果が得られる利点があ
る。
【0091】<実施例3の装置の製造工程>図29〜図
34はIGBT400の製造工程のある段階における、
IGBTユニットセル410の正面断面図である。これ
らの図を参照して、この実施例の装置であるIGBT4
00の製造工程について説明する。
【0092】まず、IGBT200における図8〜図1
1までの工程と同様の工程を実行する。つづいて図29
(A3−A3線及びB3−B3線における断面図)に図
示する工程に移って、まずゲート電極6及びシリコン酸
化膜71の上全面にレジスト層を設ける。図26に図示
するマスクパターン57に相当するパターンを有したマ
スク85を使用してレジスト層の写真製版を行い、それ
によってマスクパターン57に対応したレジストパター
ン86を得る。更に、このレジストパターン86をマス
クとして高濃度のボロンをp型ベース領域3の中に選択
的に注入し、高濃度p型半導体領域87を得る。
【0093】次に、図30(A3−A3線及びB3−B
3線における断面図)に図示する工程に進んで、レジス
トパターン86を除去して、ドライブ工程によって高濃
度p型半導体領域87内のボロンを拡散させ、高濃度p
型半導体領域88を得る。図29に示す工程で使用した
マスクパターン57は、図26に図示するようにA3−
A3線、B3−B3線のいずれにおいても同一の断面形
状を有しているために、両断面の間でこれらの工程上の
差異はない。高濃度p型半導体領域88が電極6の開口
部6aの内側にその位置を占める(図30)ように、マ
スクパターン57の形状及び高濃度p型半導体領域87
の拡散の条件が適当に選定される。
【0094】つづく図31(A3−A3線における断面
図)及び図32(B3−B3線における断面図)に示す
工程は、実施例1の装置における図12及び図13に示
す工程と同要領で実行される。すなわち、マスクパター
ン54を使ってレジストパターン76を作成し、レジス
トパターン76とゲート電極6とをマスクとして比較的
高濃度のボロンをp型ベース領域3及び高濃度p型半導
体領域88の中に選択的に注入し、高濃度p型半導体領
域89を得る。
【0095】つづく図33(A3−A3線における断面
図)及び図34(B3−B3線における断面図)に示す
工程では、レジストパターン76を除去して、ドライブ
工程によって高濃度p型半導体領域89内のボロンを拡
散させ、図27及び図28に示す高濃度p型半導体領域
35を得る。このとき、高濃度p型半導体領域88内の
ボロンも同時に拡散することにより、高濃度p型半導体
領域34が得られる。
【0096】以上の工程に後続する工程は、実施例1の
装置における図16〜図22に図示する工程と同様であ
る。
【0097】[実施例4.] <実施例4の装置の構成>図35は、この実施例の装置
であるNチャネル型IGBT500の構造を図示する平
面図である。このIGBT500も他の実施例同様、多
数のIGBTユニットセル510が並列に接続された構
造を有している。図35にはエミッタ電極7及び酸化膜
8を除去して図示している。図35には更に、このIG
BT500の製造工程で使用する各種マスクパターンの
形状を点線で図示している。図36は図35に図示する
A4−A4線における1個のIGBTユニットセル51
0の断面図である。
【0098】この実施例の装置は、図35及び図36に
図示するように、実施例2の装置と実施例3の装置の特
徴をそれぞれ組合せたものである。すなわち、実施例3
の装置と同様に、相対的に高いゲート閾電圧VGE(th-Hi
gh) を有したn型チャネルを得るために形成される高濃
度p型半導体領域36が、寄生サイリスタの効果を抑制
するために設けられる高濃度p型半導体領域34とは別
個に形成されている。更に、高濃度p型半導体領域36
は、実施例2の装置と同様に、n型エミッタ領域4の上
部からみた幅が比較的広くなっているA4−A4線の近
傍において、p型ベース領域3を超えてn型エピタキシ
ャル層2の領域に侵入する形で形成されている。B4−
B4線における断面構造は実施例3の装置のB3−B3
線における断面構造と同様である。すなわちB4−B4
線における断面図(図示を省略する)は、図28におい
て高濃度p型半導体領域35を高濃度p型半導体領域3
6としたものと同様である。
【0099】<実施例4の装置の特性>このように構成
されるので、この実施例におけるIGBT500では、
実施例2の装置の特性と実施例3の装置の特性を合わせ
て有している。すなわち、実施例2の装置と同様に高濃
度p型半導体領域36により形成される相対的に高いゲ
ート閾電圧VGE(th-High) を有するn型チャネルのチャ
ネル長が実施例1又は実施例3の装置に比べて長いため
に、これらの装置に比べて飽和電流ICE(sat) を低減す
る効果がより高いという利点がある。更に実施例3の装
置と同様に、飽和電流ICE(sat) を低減するための高濃
度p型半導体領域34と寄生サイリスタ効果を抑制する
ための高濃度p型半導体領域36の形成をそれぞれ独立
に最適化できるために、これら双方の目的において、よ
り高い効果が得られる利点がある。
【0100】<実施例4の装置の製造工程>図37及び
図38はIGBT500の製造工程のある段階におけ
る、IGBTユニットセル510のA4−A4線におけ
る断面図である。これらの図を参照して、この実施例の
装置であるIGBT500の製造工程について説明す
る。
【0101】まず、実施例3の装置であるIGBT40
0の製造工程と同様の工程を、図30に図示する工程ま
で実行する。これにつづいて、図37に図示する工程へ
移行し、まずゲート電極6及びシリコン酸化膜71の上
全面にレジスト層を設ける。図35に図示するマスクパ
ターン56に相当するパターンを有したマスク82を使
用してレジスト層の写真製版を行い、それによってマス
クパターン56に対応したレジストパターン83を得
る。更に、このレジストパターン83をマスクとして高
濃度で高エネルギーのボロンを高濃度p型半導体領域8
8、p型ベース領域3及びn型エピタキシャル層2の中
に選択的に注入し、高濃度p型半導体領域90を得る。
【0102】次に、図38に図示する工程に進んで、レ
ジストパターン83を除去して、ドライブ工程によって
高濃度p型半導体領域90内のボロンを拡散させ、高濃
度p型半導体領域36を得る。このとき、高濃度p型半
導体領域88内のボロンも同時に拡散することにより、
高濃度p型半導体領域34が得られる。図37に示す工
程で使用したマスクパターン56が、図35に示したよ
うにA4−A4線の近傍ではより広く、B4−B4線の
近傍ではより狭い形状をなしている。このために、高濃
度p型半導体領域36はA4−A4線の近傍では、ゲー
ト電極6の下方のn型エピタキシャル層2の領域にまで
広がっている。一方、この工程後のB4−B4線におけ
る断面構造は、図34に図示する実施例3の装置におけ
るB3−B3線における断面構造において高濃度p型半
導体領域35を高濃度p型半導体領域36としたものと
同様であり、高濃度p型半導体領域34および高濃度p
型半導体領域36の広がりはゲート電極6の開口部6a
の内側にとどまっている。つづく工程は、実施例3の装
置における図33及び図34に図示する工程に後続する
工程と同様である。
【0103】[実施例1〜実施例4の変形例] (1) 上記の実施例はいずれも相対的に高いゲート閾
電圧VGE(th-High) を有したn型チャネルを形成すべき
高濃度p型半導体領域32、33、35、又は36を、
n型エミッタ領域4の上部からみた幅が比較的広くなっ
ている領域に設けている。これは、高濃度p型半導体領
域32等が、寄生サイリスタ効果を抑制する働きをも効
果的に果たすことを目的としたものである。相対的に高
いゲート閾電圧VGE(th-High) を有したn型チャネルを
形成すべき高濃度p型半導体領域を、上記n型エミッタ
領域4の上部からみた幅が比較的広くなっている領域以
外の領域に設けてもよい。この場合にも、飽和電流ICE
(sat) を低減する効果は得られる。
【0104】(2) 上記の実施例の装置はいずれも、
n型チャネルIGBTを例示したが、IGBTを構成す
る半導体層の極性が全てこれらとは逆であるp型チャネ
ルIGBTにも、この発明は同様に実施することが可能
である。実施例1の装置と半導体の極性が逆になってい
る装置の例を図39に図示する。図39はIGBTユニ
ットセルの図2に対応する位置での正面断面図である。
図において、半導体層1a〜4a、及び31aはそれぞ
れ図2における半導体層1〜4、及び31と極性が逆に
なっている。
【0105】(3) 上記の実施例では、ゲート閾電圧
GE(th-High) のゲート電圧VGEとの大きさの関係が、
GE(th-High) <VGEである場合について記述したが、
高濃度p型半導体領域32、33等の不純物濃度を高く
して、VGE(th-High) ≧VGEとなるように高濃度p型半
導体領域32、33等を形成してもよい。このとき、コ
レクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) を低減する効果
は幾分減退するが、飽和電流ICE(sat) を低減する効果
はより高く、より高い短絡耐量が得られる利点がある。
【0106】(4)この発明におけるゲート閾電圧VGE
(th)の高い領域を、全IGBTユニットセルに均一に配
置せず、IGBTチップ内の特定の箇所に配置してもよ
い。例えば、IGBTチップのパターン上でコレクタ電
流Icの集中を抑制するように配置すれば同様な改善効
果が得られる。
【0107】(5)この発明は、IGBTに限定するこ
となくゲート絶縁型半導体装置(例えば、パワーMOS
FET、EST、MCTなど)一般に実施が可能であ
る。
【0108】[実施例5.] <IGBTの特性>ここでは、上述の各実施例に示した
IGBT200〜500、200aと同様の断面構造を
有するIGBTにおいて、エミッタコンタクト率e、n
型エミッタ領域4のシート抵抗等を最適化した実施例5
のIGBTについて述べる。
【0109】図43は、これらの最適化を検討するため
に実測に供したIGBT200aの構造を示す平面図で
ある。図43に示すIGBTユニットセル210aは、
図1に示したIGBTユニットセル210と同様に、多
数が並列に接続されてIGBT200aを形成してい
る。n型エミッタ領域4a、高濃度p型半導体領域32
a、マスクパターン53a、及びマスクパターン54a
は、それぞれIGBTユニットセル210におけるn型
エミッタ領域4、高濃度p型半導体領域32、マスクパ
ターン53、及びマスクパターン54に相当する。IG
BTユニットセル210aでは、図4に示したIGBT
ユニットセル210aとは異なり、高濃度p型半導体領
域32aの幅が広い領域(A1a−A1a線の近傍)以
外には、帯状に並んだ2つのn型エミッタ領域4aが相
互に接続した部分(図4のC1a−C1a線の近傍)は
存在しない。A1a−A1a線およびB1a−B1a線
におけるIGBTユニットセル210aの断面構造は、
それぞれ図5及び図3の断面図に示す通りである。
【0110】図43に図示するn型エミッタパターンに
おいて、図示するようにn型エミッタ領域4の幅をX、
n型エミッタ領域4でない領域、すなわちp型ベース領
域3の半導体基体220の上主面上に露出している領域
の幅をYとする。このとき、前述のようにエミッタコン
タクト率(エミッタバイパス率)eは、数4により与え
られる。
【0111】図43に図示するように半導体基体220
の上主面上において、n型エミッタ領域4aとn型エピ
タキシャル層2の間に高濃度p型半導体領域32aが介
在する部分の長さをH、高濃度p型半導体領域32aが
介在せずにp型ベース領域3のみで隔絶される部分の長
さをLとする。前述のように、高ゲート閾電圧領域率g
は、これらのH、Lをもとに数5により与えられる。
【0112】ところで、エミッタコンタクト率eを減少
させると、n型エミッタ領域4aの面積が小さくなるの
で、n型エミッタ領域4aのエミッタ抵抗は小さくな
る。これはMOSFET領域において等価的に直列に接
続されたソース抵抗が大きくなることに等しく、MOS
FET領域の電子電流が抑制される要因となる。これに
よってIGBTの短絡電流は低減され、その結果短絡耐
量が改善されることが期待される。一方、高ゲート閾電
圧領域率gを増加させると、前述のように短絡電流は抑
制され、短絡耐量が改善される。
【0113】図43に示すIGBT200aにおいて、
幅X、Yの相互の割合を変えると、それに伴って長さ
H、Lの相互の割合も略同要領で変化する。すなわち、
エミッタコンタクト率eを増加させると、それに伴って
高ゲート閾電圧領域率gも略同要領で増加する。すなわ
ち、IGBT200aにおける短絡耐量を、幅X、Yの
比率とそれに伴う長さH、Lの比率とを様々に変えつつ
実測することにより、エミッタコンタクト率eの低下
と、高ゲート閾電圧領域率gの増加との間で、いずれが
より効果的に短絡耐量の改善に寄与するかを判定するこ
とができる。
【0114】図44は、図43に示すIGBT200a
におけるコレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) 、飽
和電流密度(負荷短絡電流密度)JCE(sat) 、および短
絡耐量tw のエミッタコンタクト率e依存性に関する実
測結果を示すグラフである。図には示さないが、エミッ
タコンタクト率eの増加・減少に伴って、高ゲート閾電
圧領域率gが同様に増加・減少していることは上述の通
りである。なお、実測に供したIGBT200aにおけ
るコレクタ・エミッタ間電圧VCEおよびコレクタ電流I
CEの定格値は、それぞれ600V、および100Aであ
る。
【0115】エミッタコンタクト率eが増加するにとも
ない、コレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) は極小
値、飽和電流密度JCE(sat) は極大値を有する。一方、
短絡耐量tw はエミッタコンタクト率eの増加ととも
に、飽和傾向を示しつつも単調に減少する。エミッタコ
ンタクト率eの高い領域では、エミッタコンタクト率e
の増大に伴って飽和電流密度JCE(sat) は減少する。す
なわち、この領域では高ゲート閾電圧領域率gが、エミ
ッタコンタクト率eよりも強く飽和電流密度JCE(sat)
の大きさを支配することが理解できる。しかしながら注
目すべきことは、この領域においても、短絡耐量tw は
エミッタコンタクト率eの増加に対して減少傾向を示す
点である。このことは、短絡耐量tw に対しては、エミ
ッタコンタクト率eが高ゲート閾電圧領域率gよりも大
きく影響を及ぼすことを示している。従って、所要の短
絡耐量tw を得るためには、高ゲート閾電圧領域率gを
高くするよりも、エミッタコンタクト率eを低く設定す
ることがより効果的である。
【0116】実用的上要求される短絡耐量tw の大きさ
は、10μsec以上である。この値に2μsecの余
裕を見込んで、12μsecが実用的な短絡耐量tw の
下限値である。図44のグラフにおいて、tw =12μ
secはe=25%に相当する。したがって、エミッタ
コンタクト率eが25%以下であれば、実用上所要の短
絡耐量tw が得られる。一方、コレクタ・エミッタ間飽
和電圧VCE(sat) の大きさにも、実用上好ましい上限が
あり、その値は2.4V程度である。図44のグラフに
おて、このコレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) の
値に対応するエミッタコンタクト率eは5%である。し
たがって、エミッタコンタクト率eにおける実用上要求
される下限値は5%である。
【0117】エミッタコンタクト率eが短絡耐量tw に
強く影響するという図44が示した結果は、エミッタ抵
抗が短絡耐量tw に強い影響を及ぼすという、より一般
的な結論を予測させる。図45は、このことを実証した
実測結果を示すグラフである。すなわち図45は、図4
4に示したコレクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat)が
極小値を有するIGBT200aと同一である一定の構
造を有するIGBT200a(すなわちエミッタコンタ
クト率e=16.7%)に対して、n型エミッタ領域4
aにおけるシート抵抗の値を様々に変えたときの各特性
量の測定結果を示す。上述の予測通りに、短絡耐量tw
はシート抵抗の大きさに強く依存する。すなわち、n型
エミッタ領域4aのシート抵抗の増加に伴って、短絡耐
量tw は略正比例の関係を持って上昇する。飽和電流密
度JCE(sat) も予測通りに減少傾向を示す。一方、コレ
クタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) は、シート抵抗に
は殆ど依存しない。従って、n型エミッタ領域4aのシ
ート抵抗を高く設定することにより、装置の通常動作時
の損失には殆ど影響を与えることなく、短絡耐量tw を
所要の程度に低減させることが可能である。
【0118】図45のグラフにおいて、実用的に要求さ
れる短絡耐量tw の値である10μsecに対応するシ
ート抵抗の値は40Ω/□である。また、コレクタ・エ
ミッタ間飽和電圧VCE(sat) における実用上の要求値で
ある2.4Vに対応するシート抵抗の値は150Ω/□
である。したがって、実用上望ましいシート抵抗の値
は、40Ω/□〜150Ω/□の範囲にある。より好ま
しくは、60Ω/□〜120Ω/□の範囲に設定するの
がよい。
【0119】n型エミッタ領域4aのシート抵抗を高く
設定すると、装置がターンオフ・ターンオンする際の遷
移時間が永くなるために、装置のスイッチング動作に伴
う損失が幾分増大するという問題を生じる。このため、
望ましくはゲート電極6の抵抗値を低くすることにより
遷移時間を短縮するのがよい。ポリシリコンで形成され
ているゲート電極6の抵抗値を低減させるには、例えば
ヒ素などのn型不純物を導入するとよい。図46は、実
測により得られた、ポリシリコンのゲート電極6のシー
ト抵抗と装置のターンオンに伴う損失との関係を示すグ
ラフである。図46から、シート抵抗が低下する程損失
が減少することがわかる。実用上要求される損失の上限
値は5.6mJ/pulse程度である。図46において、この
値に対応するシート抵抗の値は250Ω/□である。し
たがって、実用上好ましいシート抵抗の値は、250Ω
/□以下の範囲である。より望ましくは、200Ω/□
以下の範囲に設定するのがよい。
【0120】<IGBTの製造方法>この実施例のIG
BTの製造方法について、図1に示したIGBT200
と同様の断面形状を有するIGBT200を例として説
明する。
【0121】<製造方法の例1.>図47はIGBT2
00の製造工程の第1の例のある段階における、IGB
Tユニットセル210のB1−B1線における断面図で
ある。この図を参照してこの実施例のIGBT200の
製造工程について説明する。
【0122】はじめに、実施例1の装置であるIGBT
200に関する図8〜図15に示した製造工程と同様の
工程を実行する。つぎに図47に示す工程へ移行し、ま
ずポリシリコンのゲート電極6及びシリコン酸化膜71
の上全面にレジスト層を設ける。図1に図示したマスク
パターン54と同様のマスクパターン56を有したマス
ク82を使用してレジスト層の写真製版を行い、それに
よってマスクパターン56に対応したレジストパターン
83を得る。更に、このレジストパターン83をマスク
として所定量のヒ素をゲート電極6の中に選択的に注入
し、あらかじめゲート電極6のシート抵抗を低減する。
レジストパターン83を除去した後、図16〜図21に
示した工程と同様の工程を実行する。
【0123】なお、図18および図19に示す工程にお
いて、半導体基体1の上主面と同時にゲート電極6には
再び不純物が導入される。このときの不純物の導入量
は、半導体基体1の上主面に所定のn型エミッタ領域4
を形成するように設定される。したがって、図47に示
した工程においてゲート電極6へ導入される不純物の量
は、全ての工程を終了した後におけるゲート電極6のシ
ート抵抗が所定の大きさとなるように、あらかじめ調整
される。
【0124】<製造方法の例2.>図48はIGBT2
00の製造方法の第2の例のある段階における、IGB
Tユニットセル210のB1−B1線における断面図で
ある。この図を参照してこの実施例のIGBT200の
製造工程について説明する。
【0125】はじめに、実施例1の装置であるIGBT
200に関する図8〜図19に示した製造工程と同様の
工程を実行する。つぎに図48に示す工程へ移行し、ま
ずポリシリコンのゲート電極6及び酸化膜71(すなわ
ちゲート絶縁膜5および中央エリアに残留する酸化膜パ
ターン80)の上全面にレジスト層を設ける。図1に図
示したマスクパターン54と同様のマスクパターン56
を有したマスク82を使用してレジスト層の写真製版を
行い、それによってマスクパターン56に対応したレジ
ストパターン83を得る。更に、このレジストパターン
83をマスクとして所定量のヒ素をゲート電極6の中に
選択的に注入し、ゲート電極6のシート抵抗を低減す
る。レジストパターン83を除去した後、図20および
図21に示した工程と同様の工程を実行する。
【0126】なお、図18および図19に示す工程にお
いて、半導体基体1の上主面と同時にゲート電極6には
あらかじめ不純物が導入される。このときの不純物の導
入量は、半導体基体1の上主面に所定のn型エミッタ領
域4を形成するように設定される。したがって、図48
に示した工程においてゲート電極6へ再度導入される不
純物の量は、全ての工程を終了した後におけるゲート電
極6のシート抵抗が所定の大きさとなるように調整され
る。
【0127】<製造方法の例3.>図49はIGBT2
00の製造方法の第3の例のある段階における、IGB
Tユニットセル210の断面図である。この図を参照し
てこの実施例のIGBT200の製造工程について説明
する。
【0128】はじめに、実施例1の装置であるIGBT
200に関する図8〜図9に示した製造工程と同様の工
程を実行する。つぎに図49に示す工程へ移行し、まず
ポリシリコンのゲート電極6を酸化膜71の上全面に設
ける。つぎに、ゲート電極6の全域に所定量のヒ素を注
入し、ゲート電極6のシート抵抗をあらかじめ低減す
る。その後、図10〜図21に示した工程と同様の工程
を実行する。
【0129】なお、図18および図19に示す工程にお
いて、半導体基体1の上主面と同時にゲート電極6には
再び不純物が導入される。このときの不純物の導入量
は、半導体基体1の上主面に所定のn型エミッタ領域4
を形成するように設定される。したがって、図49に示
した工程においてゲート電極6へ導入される不純物の量
は、全ての工程を終了した後におけるゲート電極6のシ
ート抵抗が所定の大きさとなるように、あらかじめ調整
される。
【0130】図49の工程によってゲート電極6に不純
物を導入する代わりに、あらかじめリンなどの不純物を
ドープしたポリシリコン(ドープド・ポリシリコン)を
用いてゲート電極6を形成してもよい。このときには、
ドープされる不純物の濃度が、全ての工程を終了した後
におけるゲート電極6のシート抵抗が所定の大きさとな
るように、あらかじめ調整される。
【0131】
【発明の効果】この発明におけるゲート絶縁型半導体装
置では、反転層を形成すべき区間が、ゲート閾電圧VGE
(th)の低い部分と高い部分とが電気回路的に並列に接続
された構造を有している。このため、装置を微細化或は
高密度化するとともに、ゲート閾電圧VGE(th)の高い部
分と低い部分の配分を最適化することにより、コレクタ
・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) を低くして損失を低減
するとともに、飽和電流ICE(sat) を低減して高い短絡
耐量をもった装置を得ることができる効果がある(請求
項1〜3)。
【0132】さらにこの発明におけるゲート絶縁型半導
体装置は、第1の主電極層へ電気的に接続する第3の半
導体領域と第4の半導体領域の割合を最適化したもので
あるために、飽和電流ICE(sat) が小さく、従って大き
な短絡耐量を有し得る効果がある(請求項2)。
【0133】さらにこの発明におけるゲート絶縁型半導
体装置は、チャネル全体に占める相対的に高いゲート閾
電圧VGE(th)を有するチャネルの占める割合を最適化し
たものであるために飽和電流ICE(sat) が小さく、従っ
て大きな短絡耐量を有し得る効果がある(請求項3)。
【0134】この発明における製造方法では、上記の利
点を有するゲート絶縁型半導体装置を製造できる効果が
ある(請求項4)。
【0135】この発明のゲート絶縁型半導体装置では、
第3の半導体領域のシート抵抗の値が、臨界シート抵抗
以上の値に設定されているので、所用の短絡耐量が得ら
れる効果がある(請求項5、6、8〜10、12)。
【0136】この発明のゲート絶縁型半導体装置では、
第3の半導体領域のシート抵抗の値が、40Ω/□〜1
50Ω/□の範囲にある。このため、実用上要求される
10μsec以上の短絡耐量が保証されるとともに、コ
レクタ・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) に対しても、実
用的な値が得られる効果がある(請求項6)。
【0137】この発明のゲート絶縁型半導体装置では、
制御電極層のシート抵抗の値が250Ω/□以下である
ために、実用上の要求を満たし得る程に低いスイッチン
グ損失を実現し得る効果がある(請求項7、9、11、
12)。
【0138】この発明のゲート絶縁型半導体装置では、
エミッタコンタクト(エミッタバイパス)率が5%〜2
5%であるので、所定の余裕を見込んで実用的な10μ
sec以上の短絡耐量が保証されると同時に、コレクタ
・エミッタ間飽和電圧VCE(sat) についても実用的に低
い値が得られる効果がある(請求項8、10〜12)。
この発明の製造方法では、請求項5および請求項7の
双方に記載されるゲート絶縁型半導体装置を効果的に製
造することができる(請求項13〜16)。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のNチャネル型IGBT
の構造を示す平面図である。
【図2】図1のA1−A1線に沿った断面図である。
【図3】図1のB1−B1線に沿った断面図である。
【図4】この発明の第1実施例の変形におけるNチャネ
ル型IGBTの構造を示す平面図である。
【図5】図4のA1a−A1a線に沿った断面図であ
る。
【図6】図4のC1a−C1a線に沿った断面図であ
る。
【図7】図4〜図6のIGBTにおける実測結果を図示
するグラフである。
【図8】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図9】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図10】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図11】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図12】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図13】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図14】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図15】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図16】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図17】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図18】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図19】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図20】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図21】図1のIGBTの製造工程を示す断面図であ
る。
【図22】この発明の第2実施例のNチャネル型IGB
Tの構造を示す平面図である。
【図23】図18のA2−A2線に沿った断面図であ
る。
【図24】図18のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図25】図18のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図26】この発明の第3実施例のNチャネル型IGB
Tの構造を示す平面図である。
【図27】図22のA3−A3線に沿った断面図であ
る。
【図28】図22のB3−B3線に沿った断面図であ
る。
【図29】図22のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図30】図22のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図31】図22のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図32】図22のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図33】図22のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図34】図22のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図35】この発明の第4実施例のNチャネル型IGB
Tの構造を示す平面図である。
【図36】図35のA4−A4線に沿った断面図であ
る。
【図37】図35のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図38】図35のIGBTの製造工程を示す断面図で
ある。
【図39】この発明の変形例のNチャネル型IGBTの
構造を示す正面断面図である。
【図40】従来のNチャネル型IGBTの構造を示す平
面図である。
【図41】図40のA−A線に沿った断面図である。
【図42】図40のB−B線に沿った断面図である。
【図43】この発明の実施例におけるNチャネル型IG
BTの構造を示す平面図である。
【図44】この発明の実施例における各種特性とエミッ
タコンタクト率eとの関係を示すグラフである。
【図45】この発明の実施例における各種特性とn型エ
ミッタ領域のシート抵抗との関係を示すグラフである。
【図46】この発明の実施例におけるターンオン損失と
ゲート電極6のシート抵抗との関係を示すグラフであ
る。
【図47】この発明の実施例5のIGBTの製造工程を
示す断面図である。
【図48】この発明の実施例5のIGBTの製造工程を
示す断面図である。
【図49】この発明の実施例5のIGBTの製造工程を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 p型コレクタ層 2 n型エピタキシャル層 3 p型ベース領域 4 n型エミッタ領域 4a n型エミッタ領域 5 ゲート絶縁膜 6 ゲート電極 6a 開口部 6b 開口端 7 エミッタ電極 8 酸化膜 8a 開口部 8b 開口端 9 コレクタ電極 31 高濃度p型半導体領域 32 高濃度p型半導体領域 32a 高濃度p型半導体領域 33 高濃度p型半導体領域 34 高濃度p型半導体領域 35 高濃度p型半導体領域 36 高濃度p型半導体領域 51 マスクパターン 52 マスクパターン 53 マスクパターン 53a マスクパターン 54 マスクパターン 54a マスクパターン 55 マスクパターン 56 マスクパターン 57 マスクパターン 71 シリコン酸化膜 73 レジストパターン 74 p型半導体領域 76 レジストパターン 77 高濃度p型半導体領域 79 レジストパターン 80 酸化膜パターン 83 レジストパターン 84 高濃度p型半導体領域 86 レジストパターン 87 高濃度p型半導体領域 88 高濃度p型半導体領域 89 高濃度p型半導体領域 90 高濃度p型半導体領域 220 半導体基体 S1 下主面 CA 中央エリア BA 帯状エリア WD 開口部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(e)を備えるゲート絶
    縁型半導体装置。 (a)下記の(a−1)から(a−4)を備える半導体
    基体: (a−1)前記半導体基体の上主面に露出する、第1導
    電形式の第1の半導体領域; (a−2)前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出
    する第2導電形式の第2の半導体領域; (a−3)前記第2の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の上主面上において、前記第
    2の半導体領域の露出面の辺縁部分の内側において、少
    なくともその一部においては所定の中央エリアを隔てて
    いる実質的に平行に配列した一対の帯状エリア、へ露出
    する第1導電形式の第3の半導体領域; (a−4)第2導電形式であって第2導電形式を形成す
    る不純物の濃度が前記第2の半導体領域よりも高く、前
    記第3の半導体領域を包含するように前記半導体基体の
    上面部分に選択的に形成され、前記中央エリアにおいて
    前記半導体基体の上主面に露出し、前記一対の帯状エリ
    アの一部のみにおいて当該一対の帯状エリアより外側に
    規定された外側エリアで前記半導体基体の上主面に露出
    した第4の半導体領域; (b)前記半導体基体の前記上主面の上に選択的に形成
    されて、前記一対の帯状エリアの一部と前記中央エリア
    の少なくとも一部とを覆う所定領域の上に開口部を有す
    る絶縁層; (c)前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エ
    リアと前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対
    向する制御電極層; (d)前記開口部の中に形成されて、前記半導体基体の
    前記上主面のうち前記開口部に露出する部分に電気的に
    接続される第1の主電極層; (e)前記半導体基体の下主面の上に形成され当該下主
    面上の半導体基体と電気的に接続される第2の主電極
    層。
  2. 【請求項2】 前記開口部の面積に対する、当該開口部
    に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割合が
    50%以下である、 請求項1に記載のゲート絶縁型半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体基体の前記上主面上におい
    て、前記一対の帯状エリアの前記中央エリアとの境界を
    除いた辺縁に対する、前記外側エリアと境界をなす前記
    辺縁の占める割合が20%以上である、 請求項1に記載のゲート絶縁型半導体装置。
  4. 【請求項4】 下記の工程(a)〜(o)を備えるゲー
    ト絶縁型半導体装置の製造方法。 (a)第1導電形式の第1の半導体領域を備えた半導体
    基体であって、かつ前記第1の半導体領域が前記半導体
    基体の上主面に露出する前記半導体基体を得る工程; (b)前記半導体基体の上主面の上に酸化膜を形成する
    工程; (c)前記酸化膜の上に実質的に帯状の第1の開口部を
    有する制御電極層を形成する工程; (d)前記第1の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に第2導電形式の不純物を選択的に導入し第2導電形
    式の第2の半導体領域を形成する工程; (e)前記工程(d)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記第1の半導体領域の中に選択的に拡散さ
    せ、それによって第2導電形式の前記第2の半導体領域
    を前記半導体基体のうち前記制御電極層の下にまで広げ
    る工程; (f)第2の開口部であって当該第2の開口部の開口端
    の一部のみが前記第1の開口部の中に位置する第2の開
    口部を有する遮蔽膜であって、不純物の導入を阻止する
    遮蔽膜を前記第1の開口部の中の前記酸化膜の上主面と
    前記制御電極層の上主面の上に設ける工程; (g)前記第2の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に前記工程(d)において導入された不純物の濃度よ
    りも高濃度の第2導電形式の不純物を選択的に導入し第
    2導電形式の第3の半導体領域を形成する工程; (h)前記遮蔽膜を除去する工程; (i)前記工程(g)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記半導体基体の中に選択的に拡散させ、それ
    によってその一部のみを前記制御電極層の下にまで広
    げ、前記半導体基体の上主面へのその露出面が前記第1
    の開口部の直下に相当する前記上主面上の領域を包含
    し、前記第2の半導体領域よりも高い濃度の第2導電形
    式不純物の濃度を有する、前記第3の半導体領域を得る
    工程; (j)前記第1の開口部の下に存在する前記酸化膜のう
    ち、前記第1の開口部の内側において、少なくともその
    一部においては所定の中央エリアを隔てている実質的に
    平行に配列した一対の帯状エリア、の部分を選択的に除
    去することにより、当該帯状エリアにおいて前記半導体
    基体の上主面が露出し、前記中央エリアの部分には前記
    酸化膜を残す工程; (k)前記中央エリアに残る前記酸化膜と前記制御電極
    層の下に存在する前記酸化膜とをマスクとして使用し
    て、前記半導体基体の上主面に第1導電形式の不純物を
    選択的に導入し、前記第3の半導体領域の中に、第1導
    電形式の第4の半導体領域を形成する工程; (l)前記中央エリアに残る前記酸化膜を除去する工
    程; (m)前記半導体基体の前記上主面のうち前記一対の帯
    状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部とを
    覆う所定領域の上に第3の開口部を有し、前記制御電極
    層の側面及び上面を覆う絶縁層を形成する工程; (n)前記半導体基体の前記上主面のうち前記第3の開
    口部に露出する部分に電気的に接続する第1の主電極層
    を前記第3の開口部の中に設ける工程; (o)前記半導体基体の下主面と電気的に接続する第2
    の主電極層を前記半導体基体の下主面の上に形成する工
    程。
  5. 【請求項5】 下記の(a)〜(e)を備えるゲート絶
    縁型半導体装置。 (a)下記の(a−1)から(a−4)を備える半導体
    基体: (a−1)前記半導体基体の上主面に露出する、第1導
    電形式の第1の半導体領域; (a−2)前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出
    する第2導電形式の第2の半導体領域; (a−3)前記第2の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の上主面上において、前記第
    2の半導体領域の露出面の辺縁部分の内側において、少
    なくともその一部においては所定の中央エリアを隔てて
    いる実質的に平行に配列した一対の帯状エリア、へ露出
    する第1導電形式の第3の半導体領域;ただし当該第3
    の半導体領域のシート抵抗の値は、所要の短絡耐量に対
    応して定まる臨界シート抵抗以上の値である; (a−4)第2導電形式であって第2導電形式を形成す
    る不純物の濃度が前記第2の半導体領域よりも高く、前
    記第3の半導体領域を包含するように前記半導体基体の
    上面部分に選択的に形成され、前記中央エリアにおいて
    前記半導体基体の上主面に露出し、前記一対の帯状エリ
    アの一部のみにおいて当該一対の帯状エリアより外側に
    規定された外側エリアで前記半導体基体の上主面に露出
    した第4の半導体領域; (b)前記半導体基体の前記上主面の上に選択的に形成
    されて、前記一対の帯状エリアの一部と前記中央エリア
    の少なくとも一部とを覆う所定領域の上に開口部を有す
    る絶縁層; (c)前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エ
    リアと前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対
    向する制御電極層; (d)前記開口部の中に形成されて、前記半導体基体の
    前記上主面のうち前記開口部に露出する部分に電気的に
    接続される第1の主電極層; (e)前記半導体基体の下主面の上に形成され当該下主
    面上の半導体基体と電気的に接続される第2の主電極
    層。
  6. 【請求項6】 前記シート抵抗の値が40Ω/□ないし
    50Ω/□である、請求項5に記載のゲート絶縁型半導
    体装置。
  7. 【請求項7】 下記の(a)〜(e)を備えるゲート絶
    縁型半導体装置。 (a)下記の(a−1)から(a−4)を備える半導体
    基体: (a−1)前記半導体基体の上主面に露出する、第1導
    電形式の第1の半導体領域; (a−2)前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出
    する第2導電形式の第2の半導体領域; (a−3)前記第2の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の上主面上において、前記第
    2の半導体領域の露出面の辺縁部分の内側において、少
    なくともその一部においては所定の中央エリアを隔てて
    いる実質的に平行に配列した一対の帯状エリア、へ露出
    する第1導電形式の第3の半導体領域; (a−4)第2導電形式であって第2導電形式を形成す
    る不純物の濃度が前記第2の半導体領域よりも高く、前
    記第3の半導体領域を包含するように前記半導体基体の
    上面部分に選択的に形成され、前記中央エリアにおいて
    前記半導体基体の上主面に露出し、前記一対の帯状エリ
    アの一部のみにおいて当該一対の帯状エリアより外側に
    規定された外側エリアで前記半導体基体の上主面に露出
    した第4の半導体領域; (b)前記半導体基体の前記上主面の上に選択的に形成
    されて、前記一対の帯状エリアの一部と前記中央エリア
    の少なくとも一部とを覆う所定領域の上に開口部を有す
    る絶縁層; (c)前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エ
    リアと前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対
    向する制御電極層;ただし当該制御電極層のシート抵抗
    の値は250Ω/□以下である; (d)前記開口部の中に形成されて、前記半導体基体の
    前記上主面のうち前記開口部に露出する部分に電気的に
    接続される第1の主電極層; (e)前記半導体基体の下主面の上に形成され当該下主
    面上の半導体基体と電気的に接続される第2の主電極
    層。
  8. 【請求項8】 下記の(a)〜(e)を備えるゲート絶
    縁型半導体装置。 (a)下記の(a−1)から(a−4)を備える半導体
    基体: (a−1)前記半導体基体の上主面に露出する、第1導
    電形式の第1の半導体領域; (a−2)前記第1の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の前記上主面に選択的に露出
    する第2導電形式の第2の半導体領域; (a−3)前記第2の半導体領域の上面部分に選択的に
    形成され、前記半導体基体の上主面上において、前記第
    2の半導体領域の露出面の辺縁部分の内側において、少
    なくともその一部においては所定の中央エリアを隔てて
    いる実質的に平行に配列した一対の帯状エリア、へ露出
    する第1導電形式の第3の半導体領域; (a−4)第2導電形式であって第2導電形式を形成す
    る不純物の濃度が前記第2の半導体領域よりも高く、前
    記第3の半導体領域を包含するように前記半導体基体の
    上面部分に選択的に形成され、前記中央エリアにおいて
    前記半導体基体の上主面に露出し、前記一対の帯状エリ
    アの一部のみにおいて当該一対の帯状エリアより外側に
    規定された外側エリアで前記半導体基体の上主面に露出
    した第4の半導体領域; (b)前記半導体基体の前記上主面の上に選択的に形成
    されて、前記一対の帯状エリアの一部と前記中央エリア
    の少なくとも一部とを覆う所定領域の上に開口部を有す
    る絶縁層; (c)前記絶縁層の中に埋設されて、前記一対の帯状エ
    リアと前記第1の半導体領域の露出面との間の区間に対
    向する制御電極層; (d)前記開口部の中に形成されて、前記半導体基体の
    前記上主面のうち前記開口部に露出する部分に電気的に
    接続される第1の主電極層; (e)前記半導体基体の下主面の上に形成され当該下主
    面上の半導体基体と電気的に接続される第2の主電極
    層; ただし当該ゲート絶縁型半導体装置において、前記開口
    部の面積に対する、当該開口部に露出する前記一対の帯
    状エリアの占める面積の割合は5%ないし25%であ
    る。
  9. 【請求項9】 前記制御電極層のシート抵抗の値が25
    0Ω/□以下である、請求項5に記載のゲート絶縁型半
    導体装置。
  10. 【請求項10】 前記開口部の面積に対する、当該開口
    部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割合
    が5%ないし25%である、請求項5に記載のゲート絶
    縁型半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記開口部の面積に対する、当該開口
    部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割合
    が5%ないし25%である、請求項7に記載のゲート絶
    縁型半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記開口部の面積に対する、当該開口
    部に露出する前記一対の帯状エリアの占める面積の割合
    が5%ないし25%である、請求項9に記載のゲート絶
    縁型半導体装置。
  13. 【請求項13】 下記の工程(a)〜(r)を備えるゲ
    ート絶縁型半導体装置の製造方法。 (a)第1導電形式の第1の半導体領域を備えた半導体
    基体であって、かつ前記第1の半導体領域が前記半導体
    基体の上主面に露出する前記半導体基体を得る工程; (b)前記半導体基体の上主面の上に酸化膜を形成する
    工程; (c)前記酸化膜の上に実質的に帯状の第1の開口部を
    有する制御電極層を形成する工程; (d)前記第1の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に第2導電形式の不純物を選択的に導入し第2導電形
    式の第2の半導体領域を形成する工程; (e)前記工程(d)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記第1の半導体領域の中に選択的に拡散さ
    せ、それによって第2導電形式の前記第2の半導体領域
    を前記半導体基体のうち前記制御電極層の下にまで広げ
    る工程; (f)第2の開口部であって当該第2の開口部の開口端
    の一部のみが前記第1の開口部の中に位置する第2の開
    口部を有する第1の遮蔽膜であって、不純物の導入を阻
    止する第1の遮蔽膜を、前記第1の開口部の中の前記酸
    化膜の上主面と前記制御電極層の上主面の上に設ける工
    程; (g)前記第2の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に前記工程(d)において導入された不純物の濃度よ
    りも高濃度の第2導電形式の不純物を選択的に導入し第
    2導電形式の第3の半導体領域を形成する工程; (h)前記第1の遮蔽膜を除去する工程; (i)前記工程(g)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記半導体基体の中に選択的に拡散させ、それ
    によってその一部のみを前記制御電極層の下にまで広
    げ、前記半導体基体の上主面へのその露出面が前記第1
    の開口部の直下に相当する前記上主面上の領域を包含
    し、前記第2の半導体領域よりも高い濃度の第2導電形
    式不純物の濃度を有する、前記第3の半導体領域を得る
    工程; (j)不純物の導入を阻止する第2の遮蔽膜であって、
    前記第1の開口部を覆う第2の遮蔽膜を、前記酸化膜の
    上主面の上に設ける工程; (k)前記第2の遮蔽膜をマスクとして使用し、前記制
    御電極層へ第1導電形式の不純物を選択的に導入する工
    程; (l)前記第2の遮蔽膜を除去する工程; (m)前記第1の開口部の下に存在する前記酸化膜のう
    ち、前記第1の開口部の内側において、少なくともその
    一部においては所定の中央エリアを隔てている実質的に
    平行に配列した一対の帯状エリア、の部分を選択的に除
    去することにより、当該帯状エリアにおいて前記半導体
    基体の上主面が露出し、前記中央エリアの部分には前記
    酸化膜を残す工程; (n)第4の半導体領域を形成する工程であって、前記
    中央エリアに残る前記酸化膜と前記制御電極層の下に存
    在する前記酸化膜とをマスクとして使用して、前記半導
    体基体の上主面に第1導電形式の不純物を選択的に導入
    し、しかも当該第4の半導体領域のシート抵抗の値が所
    要の短絡耐量に対応して定まる臨界シート抵抗以上の値
    となるように導入し、前記第3の半導体領域の中に、第
    1導電形式の第4の半導体領域を形成する工程;ただし
    当該工程(n)における第1導電形式の前記不純物の導
    入は、第1導電形式の当該不純物の前記制御電極層への
    導入を伴う; (o)前記中央エリアに残る前記酸化膜を除去する工
    程; (p)前記半導体基体の前記上主面のうち前記一対の帯
    状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部とを
    覆う所定領域の上に第3の開口部を有し、前記制御電極
    層の側面及び上面を覆う絶縁層を形成する工程; (q)前記半導体基体の前記上主面のうち前記第3の開
    口部に露出する部分に電気的に接続する第1の主電極層
    を前記第3の開口部の中に設ける工程; (r)前記半導体基体の下主面と電気的に接続する第2
    の主電極層を前記半導体基体の下主面の上に形成する工
    程; ただし、前記工程(k)において、前記制御電極層への
    第1導電形式の不純物の導入は、当該工程(k)および
    前記工程(n)の双方の後において、当該制御電極層の
    シート抵抗の値が250Ω/□以下となるように行われ
    る。
  14. 【請求項14】 下記の工程(a)〜(r)を備えるゲ
    ート絶縁型半導体装置の製造方法。(a)第1導電形式
    の第1の半導体領域を備えた半導体基体であって、かつ
    前記第1の半導体領域が前記半導体基体の上主面に露出
    する前記半導体基体を得る工程; (b)前記半導体基体の上主面の上に酸化膜を形成する
    工程; (c)前記酸化膜の上に実質的に帯状の第1の開口部を
    有する制御電極層を形成する工程; (d)前記第1の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に第2導電形式の不純物を選択的に導入し第2導電形
    式の第2の半導体領域を形成する工程; (e)前記工程(d)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記第1の半導体領域の中に選択的に拡散さ
    せ、それによって第2導電形式の前記第2の半導体領域
    を前記半導体基体のうち前記制御電極層の下にまで広げ
    る工程; (f)第2の開口部であって当該第2の開口部の開口端
    の一部のみが前記第1の開口部の中に位置する第2の開
    口部を有する第1の遮蔽膜であって、不純物の導入を阻
    止する第1の遮蔽膜を、前記第1の開口部の中の前記酸
    化膜の上主面と前記制御電極層の上主面の上に設ける工
    程; (g)前記第2の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に前記工程(d)において導入された不純物の濃度よ
    りも高濃度の第2導電形式の不純物を選択的に導入し第
    2導電形式の第3の半導体領域を形成する工程; (h)前記第1の遮蔽膜を除去する工程; (i)前記工程(g)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記半導体基体の中に選択的に拡散させ、それ
    によってその一部のみを前記制御電極層の下にまで広
    げ、前記半導体基体の上主面へのその露出面が前記第1
    の開口部の直下に相当する前記上主面上の領域を包含
    し、前記第2の半導体領域よりも高い濃度の第2導電形
    式不純物の濃度を有する、前記第3の半導体領域を得る
    工程; (j)前記第1の開口部の下に存在する前記酸化膜のう
    ち、前記第1の開口部の内側において、少なくともその
    一部においては所定の中央エリアを隔てている実質的に
    平行に配列した一対の帯状エリア、の部分を選択的に除
    去することにより、当該帯状エリアにおいて前記半導体
    基体の上主面が露出し、前記中央エリアの部分には前記
    酸化膜を残す工程; (k)第4の半導体領域を形成する工程であって、前記
    中央エリアに残る前記酸化膜と前記制御電極層の下に存
    在する前記酸化膜とをマスクとして使用して、前記半導
    体基体の上主面に第1導電形式の不純物を選択的に導入
    し、しかも当該第4の半導体領域のシート抵抗の値が所
    要の短絡耐量に対応して定まる臨界シート抵抗以上の値
    となるように導入し、前記第3の半導体領域の中に、第
    1導電形式の第4の半導体領域を形成する工程;ただし
    当該工程(k)における第1導電形式の前記不純物の導
    入は、第1導電形式の当該不純物の前記制御電極層への
    導入を伴う; (l)不純物の導入を阻止する第2の遮蔽膜であって、
    前記第1の開口部を覆う第2の遮蔽膜を、前記帯状エリ
    アに露出する前記半導体基体の上主面および前記中央エ
    リアの部分に残る前記酸化膜の上主面の上に設ける工
    程; (m)前記第2の遮蔽膜をマスクとして使用し、当該制
    御電極層のシート抵抗の値が250Ω/□以下となるよ
    うに、前記制御電極層へ第1導電形式の不純物を選択的
    に導入する工程; (n)前記第2の遮蔽膜を除去する工程; (o)前記中央エリアに残る前記酸化膜を除去する工
    程; (p)前記半導体基体の前記上主面のうち前記一対の帯
    状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部とを
    覆う所定領域の上に第3の開口部を有し、前記制御電極
    層の側面及び上面を覆う絶縁層を形成する工程; (q)前記半導体基体の前記上主面のうち前記第3の開
    口部に露出する部分に電気的に接続する第1の主電極層
    を前記第3の開口部の中に設ける工程; (r)前記半導体基体の下主面と電気的に接続する第2
    の主電極層を前記半導体基体の下主面の上に形成する工
    程。
  15. 【請求項15】 下記の工程(a)〜(q)を備えるゲ
    ート絶縁型半導体装置の製造方法。 (a)第1導電形式の第1の半導体領域を備えた半導体
    基体であって、かつ前記第1の半導体領域が前記半導体
    基体の上主面に露出する前記半導体基体を得る工程; (b)前記半導体基体の上主面の上に酸化膜を形成する
    工程; (c)前記酸化膜の上に制御電極層を形成する工程; (d)前記制御電極層に第1導電形式の不純物を導入す
    る工程; (e)前記制御電極層に実質的に帯状の第1の開口部を
    形成する工程; (f)前記第1の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に第2導電形式の不純物を選択的に導入し第2導電形
    式の第2の半導体領域を形成する工程; (g)前記工程(f)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記第1の半導体領域の中に選択的に拡散さ
    せ、それによって第2導電形式の前記第2の半導体領域
    を前記半導体基体のうち前記制御電極層の下にまで広げ
    る工程; (h)第2の開口部であって当該第2の開口部の開口端
    の一部のみが前記第1の開口部の中に位置する第2の開
    口部を有する第1の遮蔽膜であって、不純物の導入を阻
    止する第1の遮蔽膜を、前記第1の開口部の中の前記酸
    化膜の上主面と前記制御電極層の上主面の上に設ける工
    程; (i)前記第2の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に前記工程(f)において導入された不純物の濃度よ
    りも高濃度の第2導電形式の不純物を選択的に導入し第
    2導電形式の第3の半導体領域を形成する工程; (j)前記第1の遮蔽膜を除去する工程; (k)前記工程(i)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記半導体基体の中に選択的に拡散させ、それ
    によってその一部のみを前記制御電極層の下にまで広
    げ、前記半導体基体の上主面へのその露出面が前記第1
    の開口部の直下に相当する前記上主面上の領域を包含
    し、前記第2の半導体領域よりも高い濃度の第2導電形
    式不純物の濃度を有する、前記第3の半導体領域を得る
    工程; (l)前記第1の開口部の下に存在する前記酸化膜のう
    ち、前記第1の開口部の内側において、少なくともその
    一部においては所定の中央エリアを隔てている実質的に
    平行に配列した一対の帯状エリア、の部分を選択的に除
    去することにより、当該帯状エリアにおいて前記半導体
    基体の上主面が露出し、前記中央エリアの部分には前記
    酸化膜を残す工程; (m)第4の半導体領域を形成する工程であって、前記
    中央エリアに残る前記酸化膜と前記制御電極層の下に存
    在する前記酸化膜とをマスクとして使用して、前記半導
    体基体の上主面に第1導電形式の不純物を選択的に導入
    し、しかも当該第4の半導体領域のシート抵抗の値が所
    要の短絡耐量に対応して定まる臨界シート抵抗以上の値
    となるように導入し、前記第3の半導体領域の中に、第
    1導電形式の第4の半導体領域を形成する工程;ただし
    当該工程(m)における第1導電形式の前記不純物の導
    入は、第1導電形式の当該不純物の前記制御電極層への
    導入を伴う; (n)前記中央エリアに残る前記酸化膜を除去する工
    程; (o)前記半導体基体の前記上主面のうち前記一対の帯
    状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部とを
    覆う所定領域の上に第3の開口部を有し、前記制御電極
    層の側面及び上面を覆う絶縁層を形成する工程; (p)前記半導体基体の前記上主面のうち前記第3の開
    口部に露出する部分に電気的に接続する第1の主電極層
    を前記第3の開口部の中に設ける工程; (q)前記半導体基体の下主面と電気的に接続する第2
    の主電極層を前記半導体基体の下主面の上に形成する工
    程; ただし、前記工程(d)において、前記制御電極層への
    第1導電形式の不純物の導入は、当該工程(d)および
    前記工程(m)の双方の後において、当該制御電極層の
    シート抵抗の値が250Ω/□以下となるように行われ
    る。
  16. 【請求項16】 下記の工程(a)〜(p)を備えるゲ
    ート絶縁型半導体装置の製造方法。 (a)第1導電形式の第1の半導体領域を備えた半導体
    基体であって、かつ前記第1の半導体領域が前記半導体
    基体の上主面に露出する前記半導体基体を得る工程; (b)前記半導体基体の上主面の上に酸化膜を形成する
    工程; (c)第1導電形式の不純物があらかじめ導入された制
    御電極層を前記酸化膜の上に形成する工程; (d)前記制御電極層に実質的に帯状の第1の開口部を
    形成する工程; (e)前記第1の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に第2導電形式の不純物を選択的に導入し第2導電形
    式の第2の半導体領域を形成する工程; (f)前記工程(e)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記第1の半導体領域の中に選択的に拡散さ
    せ、それによって第2導電形式の前記第2の半導体領域
    を前記半導体基体のうち前記制御電極層の下にまで広げ
    る工程; (g)第2の開口部であって当該第2の開口部の開口端
    の一部のみが前記第1の開口部の中に位置する第2の開
    口部を有する第1の遮蔽膜であって、不純物の導入を阻
    止する第1の遮蔽膜を、前記第1の開口部の中の前記酸
    化膜の上主面と前記制御電極層の上主面の上に設ける工
    程; (h)前記第2の開口部を介して前記半導体基体の上主
    面に前記工程(f)において導入された不純物の濃度よ
    りも高濃度の第2導電形式の不純物を選択的に導入し第
    2導電形式の第3の半導体領域を形成する工程; (i)前記第1の遮蔽膜を除去する工程; (j)前記工程(h)で導入された第2導電形式の前記
    不純物を前記半導体基体の中に選択的に拡散させ、それ
    によってその一部のみを前記制御電極層の下にまで広
    げ、前記半導体基体の上主面へのその露出面が前記第1
    の開口部の直下に相当する前記上主面上の領域を包含
    し、前記第2の半導体領域よりも高い濃度の第2導電形
    式不純物の濃度を有する、前記第3の半導体領域を得る
    工程; (k)前記第1の開口部の下に存在する前記酸化膜のう
    ち、前記第1の開口部の内側において、少なくともその
    一部においては所定の中央エリアを隔てている実質的に
    平行に配列した一対の帯状エリア、の部分を選択的に除
    去することにより、当該帯状エリアにおいて前記半導体
    基体の上主面が露出し、前記中央エリアの部分には前記
    酸化膜を残す工程; (l)第4の半導体領域を形成する工程であって、前記
    中央エリアに残る前記酸化膜と前記制御電極層の下に存
    在する前記酸化膜とをマスクとして使用して、前記半導
    体基体の上主面に第1導電形式の不純物を選択的に導入
    し、しかも当該第4の半導体領域のシート抵抗の値が所
    要の短絡耐量に対応して定まる臨界シート抵抗以上の値
    となるように導入し、前記第3の半導体領域の中に、第
    1導電形式の第4の半導体領域を形成する工程;ただし
    当該工程(m)における第1導電形式の前記不純物の導
    入は、第1導電形式の当該不純物の前記制御電極層への
    導入を伴う; (m)前記中央エリアに残る前記酸化膜を除去する工
    程; (n)前記半導体基体の前記上主面のうち前記一対の帯
    状エリアの一部と前記中央エリアの少なくとも一部とを
    覆う所定領域の上に第3の開口部を有し、前記制御電極
    層の側面及び上面を覆う絶縁層を形成する工程; (o)前記半導体基体の前記上主面のうち前記第3の開
    口部に露出する部分に電気的に接続する第1の主電極層
    を前記第3の開口部の中に設ける工程; (p)前記半導体基体の下主面と電気的に接続する第2
    の主電極層を前記半導体基体の下主面の上に形成する工
    程; ただし、前記工程(c)において形成される前記制御電
    極層へあらかじめ導入される第1導電形式の不純物の濃
    度は、当該工程(c)および前記工程(m)の双方の後
    において、当該制御電極層のシート抵抗の値が250Ω
    /□以下となるように設定される。
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