JPH06136265A - ポリパラバン酸樹脂組成物 - Google Patents

ポリパラバン酸樹脂組成物

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JPH06136265A
JPH06136265A JP29137192A JP29137192A JPH06136265A JP H06136265 A JPH06136265 A JP H06136265A JP 29137192 A JP29137192 A JP 29137192A JP 29137192 A JP29137192 A JP 29137192A JP H06136265 A JPH06136265 A JP H06136265A
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JP
Japan
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polyparabanic acid
aromatic polysulfone
weight
film
resin composition
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Application number
JP29137192A
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English (en)
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Yasuhiko Nagai
康彦 永井
Tomohiro Fukai
知裕 深井
Yasushi Nakayama
靖士 中山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 滑り性が良好で、かつ耐熱性に優れたポリパ
ラバン酸フィルムを製造するのに適したポリパラバン酸
樹脂組成物を提供する。 【構成】 所定のポリパラバン酸重合体および所定の芳
香族ポリスルホンでなる樹脂成分、および所定の有機溶
媒を含むポリパラバン酸樹脂組成物であって、該ポリパ
ラバン酸重合体100重量部に対して、該芳香族ポリス
ルホンが0.01〜50重量部の割合で含有され、該ポ
リパラバン酸重合体および該芳香族ポリスルホンでなる
樹脂成分が、該有機溶媒に対して2〜40重量%の割合
で含有される、ポリパラバン酸樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、滑り性が良好で、かつ
耐熱性に優れたフィルムを製造するのに適したポリパラ
バン酸樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリパラバン酸樹脂は、低温から高温ま
で広い温度範囲にわたって、機械的、物理的、化学的、
電気的性質が良好であり、電子材料、例えば、フレキシ
ブル配線基板用フィルム(FPCフィルム)などの分野
において、期待されている。
【0003】ポリパラバン酸樹脂を用いたフィルムは、
一般にポリパラバン酸を有機溶媒に溶解した溶液を加熱
ドラム(ベルト)上に流延し、熱風で溶媒を乾燥除去し
たのち、フィルムを剥離させて熱処理を施すことにより
得られる。しかし、この方法によって得られるフィルム
は、表面が極めて平滑であるため、滑り性が劣り、その
ため、スムーズに巻取りおよび巻出しがなされず、フィ
ルム製造およびフィルム加工において大きな問題となっ
ていた。
【0004】滑り性を改良させる方法として、加熱ドラ
ム(ベルト)の表面を粗くする方法、および、ポリパラ
バン酸溶液に無機粒子を添加する方法がある。しかし、
これらの方法では、表面に均一な凹凸をつけることが困
難であり、商品価値の劣ったフィルムしか得られなかっ
た。特開昭64−40558号公報には、ポリパラバン
酸にポリスルホン樹脂を添加することにより、表面が平
滑であり、かつ、滑り性の良好なフィルムを得る方法に
ついて開示されている。しかし、通常のポリスルホン樹
脂を添加した場合には、ポリパラバン酸樹脂の耐熱性を
低下させることになり、FPCフィルムなどに要求され
るハンダ耐熱性のような過酷な条件での耐熱性は、不十
分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
滑り性が良好で、かつ、耐熱性に優れたフィルムを製造
するのに適したポリパラバン酸樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決するために、鋭意研究を行った結果、特定の構造
を有する芳香族ポリスルホンを、ポリパラバン酸重合体
に特定量配合することにより、上記問題を解決すること
を見い出した。
【0007】本発明のポリパラバン酸樹脂組成物は、下
式(XVIII)で示される繰り返し単位を有するポリパラ
バン酸重合体および下式(I)で示される繰り返し単位
を有する芳香族ポリスルホンからなる樹脂成分、および
有機溶媒を含むポリパラバン酸樹脂組成物であって、該
有機溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン、およびジメチルスルホキ
シドでなる群から選択される少なくとも一種であり、該
ポリパラバン酸重合体100重量部に対して、該芳香族
ポリスルホンが0.01〜50重量部の割合で含有さ
れ、該ポリパラバン酸重合体および該芳香族ポリスルホ
ンからなる樹脂成分は、該樹脂組成物中に2〜40重量
%の割合で含有され、該芳香族ポリスルホンの還元粘度
は、ジメチルホルムアミド中、濃度1g/dl、温度3
0℃で測定したとき、0.35〜0.6dl/gであ
り、そして、該ポリパラバン酸重合体の還元粘度は、ジ
メチルホルムアミド中、濃度0.5g/dl、温度30
℃で測定したとき、0.2〜10dl/gであることを
特徴とする。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】本発明で用いられるポリパラバン酸重合体
は、下式(XVIII)で示される繰り返し単位を有し、
【0011】
【化5】
【0012】例えば、ジイソシアネート化合物と青酸と
の公知の反応によって得られる。すなわち、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシ
アネート(TDI)、ジフェニルエーテルジイソシアネ
ート(EDI)、ジメチルビフェニルジイソシアネート
(TODI)などのジイソシアネート化合物と、青酸と
を、実質的に等モルで、有機溶媒(例えば、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセ
トアミド(DMAC)など)中で反応させ、ポリパラバ
ン酸前駆体であるポリイミノダゾリジオン溶液を作り、
これを加水分解するという公知の方法によって製造され
る。なお、ジイソシアネート化合物として複数種類を用
いることもできる。
【0013】上式(XVIII)のポリパラバン酸重合体の
繰り返し単位中のRは、2価の有機基であり、例えば、
下記の構造の基であり得る。
【0014】
【化6】
【0015】上記ポリパラバン酸重合体の重合度は、耐
熱性および機械的強度から考えて、10以上1000以
下が好ましい。ジメチルホルムアミド中0.5g/dl
の濃度で、かつ30℃の温度で測定した還元粘度は、
0.2〜10dl/gの範囲であり、好ましくは、0.
5〜5dl/gである。この還元粘度が0.2dl/g
未満の場合には、フィルムとしたときの強度が不十分で
あり、10dl/gを越える場合には、フィルムの成形
性が著しく悪化する。
【0016】上記芳香族ポリスルホンは、下式(I)で
示される繰り返し単位を有する。該芳香族ポリスルホン
は、下式(I)で示される繰り返し単位単独で構成され
ていてもよいし、あるいは下式(I)で示される繰り返
し単位と、下式(II)〜(XVII)で示される繰り返し単
位からなる群より選択される少なくとも1種の繰り返し
単位との共重合体であってもよい。該芳香族ポリスルホ
ンが共重合体である場合には、下式(I)で示される繰
り返し単位を50モル%以上の割合で含有し、そして、
下式(II)〜(XVII)で示される繰り返し単位からなる
群より選択される少なくとも1種の繰り返し単位を50
モル%以下の割合で含有することが好ましい。式(I)
で示される繰り返し単位の含有量が50モル%未満で
は、耐熱性が劣る。さらに好ましくは、下式(I)で示
される繰り返し単位を50モル%以上および下式(II)
で示される繰り返し単位を5〜30モル%含有する。式
(II)で示される繰り返し単位の含有量が5モル%未満
である場合には、耐熱性が低くなる傾向にあり、30モ
ル%を越える場合には、成形性が低下し、それにより得
られるフィルムの滑り性が劣る。
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】本発明で使用される芳香族芳香族ポリスル
ホンの好適な製造法としては、アルカリ金属もしくは金
属塩の存在下、極性溶媒中で、水酸基を有するモノマー
およびハロゲン基を有するモノマー(これらのうち少な
くとも一方がスルホニル基を有する)(水酸基およびハ
ロゲン基を有するモノマーを用いてもよい)を重合させ
る求核置換重縮合法が用いられ、例えば、アルカリ金属
炭酸塩の存在下非プロトン性極性溶媒中でこれらのモノ
マーを重合させる方法があげられる。
【0021】上記アルカリ金属炭酸塩は、上式(I)、
または(I)と(II)〜(XVII)で示される繰り返し単
位を形成するための上記モノマーのうちの水酸基を有す
るモノマーと反応してアルカリ金属塩を形成し得るもの
で、具体的には炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ル
ビジウム、炭酸セシウム等が挙げられる。特に好ましく
は、炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウムである。ま
た、重炭酸カリウムもしくは重炭酸ナトリウムも下式に
示す熱分解反応により炭酸塩を生成するため用いること
ができる。
【0022】
【化10】
【0023】(式中、Mはアルカリ金属である。)アル
カリ金属炭酸塩の使用量は高分子量のポリマーを得るた
め、および重合反応速度を高めるために、上記水酸基を
有するモノマーの合計モル量に対して過剰モル量とする
ことが好ましい。アルカリ金属炭酸塩の使用量が少ない
場合には、フリーな水酸基が多く存在するために低分子
量の生成物しか得られないので好ましくない。
【0024】重合に際して、式(I)〜(XVII)の繰り
返し単位を形成し得るモノマー(上記水酸基を有するモ
ノマーおよびハロゲン基を有するモノマー)の配合は、
これらのモノマー全体が有する水酸基に対してモノマー
全体のハロゲン基が90〜110モル%となるような範
囲内で行うのが好ましい。より高分子のポリマーを得る
ためには95〜105モル%の範囲内で使用するのが好
ましい。
【0025】上記非プロトン性極性溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルイミダゾリ
ン等のアミド系溶媒、もしくは、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ジフェニルスルホン等のスルホン系溶
媒を挙げることができる。必要に応じて共沸脱水溶剤、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、モノクロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、テトラクロロエタン、モノクロロエチレン、ジク
ロロエチレン、トリクロロエチレンなどが添加され得
る。
【0026】該芳香族芳香族ポリスルホンの製造におい
て重合反応温度は、反応原料、成分の種類、重合反応の
形式等により変化するが、通常80〜400℃の範囲で
あり、好ましくは100〜350℃の範囲で実施され
る。上記の温度範囲より反応温度が低い場合には、目的
とする重合反応は実用に耐える速度で進行せず、必要と
する分子量のポリマーを得ることが困難である。一方上
記の範囲より反応温度が高い場合は、目的とする重合反
応以外の副反応が無視できなくなり、得られるポリマー
の着色も著しくなる。重合反応に要する時間は反応原料
成分の種類、重合反応の形式等により変化するが通常1
0分〜100時間の範囲であり、好ましくは1時間〜2
4時間の範囲で実施される。
【0027】該芳香族ポリスルホンの製造において、反
応を行う際の雰囲気としては、酸素が存在しないことが
好ましく、窒素もしくはその他の不活性ガス中で行う
と、良い結果が得られる。これは、水酸基と反応したア
ルカリ金属塩が、酸素の存在下で加熱すると酸化されや
すく、目的とする重合反応が妨げられ、高分子量化が困
難になる他、生成重合体の着色の原因ともなるからであ
る。
【0028】該芳香族ポリスルホンの製造において、重
合反応を停止させるには、通常反応混合物を冷却すれば
よい。さらに、ポリマーの末端に存在する可能性のある
フェノキサイド基を安定化させて重合反応を停止させる
ために、脂肪族ハロゲン化物、芳香族ハロゲン化物等を
添加反応させることも必要に応じ実施される。上記ハロ
ゲン化物の具体的な代表例としては、メチルクロライ
ド、エチルクロライド、メチルブロマイド、4−クロロ
ジフェニルスルホン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4’−ジクロロフェニルスルホン、4−クロロニトロベ
ンゼン等を挙げることができる。
【0029】該芳香族ポリスルホンの製造において、生
成したポリマーの分離、精製方法としては公知の方法を
適用できる。例えば、反応溶媒中に析出した塩および過
剰のアルカリ金属炭酸塩を濾過した後、濾液であるポリ
マー溶液を通常はポリマーの非溶媒に滴下するか、逆に
ポリマーの非溶媒をポリマー溶液中に加えることによ
り、目的とするポリマーを析出させることができる。ポ
リマーの非溶媒として通常用いられるものの代表例とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、水等を挙げることができ
るが、これらは単独でも、また二種以上の混合物として
使用してもよい。
【0030】このようにして調製される芳香族ポリスル
ホンの分子量は還元粘度を目安とすることができ、その
還元粘度は、ジメチルホルムアミド中、30℃において
1g/dlの濃度で測定したとき、0.35〜0.6d
l/gが必要である。還元粘度が0.35dl/g未満
では、繊維の力学物性が低下し、0.6dl/gを越え
ると紡糸性などの力学物性が低下する。
【0031】本発明の組成物は、上記のように、ポリパ
ラバン酸重合体100重量部に対して、ポリスルホン樹
脂0.01〜50重量部、好ましくは、0.5〜25重
量部を含有する。ポリスルホン樹脂の含有量が0.01
重量部未満の場合には、滑り性が不十分であり、50重
量部を越える場合には、得られるフィルムの耐熱性が不
十分である。
【0032】本発明の組成物には、公知の方法に従い、
周知の配合剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線
吸収剤、着色剤などを必要に応じて配合することができ
る。本発明の組成物に含有される有機溶媒は、ポリパラ
バン酸重合体およびポリスルホン樹脂が容易に溶解し得
る有機溶媒であり、通常、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドン、およびジメ
チルスルホキシドでなる群から選択される少なくとも一
種が用いられる。ポリパラバン酸重合体および芳香族ポ
リスルホンで主としてなる樹脂成分は、2〜40重量%
の割合で上記有機溶媒に加えられる。この濃度範囲であ
れば、樹脂成分は有機溶媒に溶解する。濃度が2重量%
未満の場合には、この組成物を用いてフィルムまたはシ
ートを成形する際に、十分な厚みが得られず、40重量
%を越える場合には、樹脂成分が十分に溶解しない。ポ
リパラバン酸重合体の前駆体またはポリパラバン酸重合
体の製造時(すなわち重合時)に、上記単量体と共に、
ポリスルホン樹脂あるいは上記有機溶媒溶液を仕込んで
重合反応に供し、芳香族ポリスルホン、およびポリパラ
バン酸重合体の前駆体またはポリパラバン酸重合体を含
有する溶液を得てもよい。
【0033】本発明のポリパラバン酸樹脂組成物を用い
てフィルムあるいはシートを製造するには、一般に、前
述のようにベルト(ドラム)上に該溶液状の組成物を流
延する方法、ガラス板などの上に流延する方法などがあ
る。すなわち、ポリパラバン酸樹脂組成物を有機溶媒に
溶解した溶液を加熱した回転ドラムまたはスチールベル
ト上、あるいは、ガラス板、ステンレス板、銅板、アル
ミニウム板などの平滑な板の上に流延して被膜を形成
し、熱風などによって有機溶媒を乾燥除去してフィルム
またはシートが得られる。このような方法を応用して、
アルミニウム、鉄、鋼、銅、セラミックなどの基板の上
にコーティングして溶媒を乾燥除去することにより、基
板とフィルムとの積層体とすることもでき、例えば、プ
リント基板として用いられる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するがこれ
らは単なる例示であり、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0035】(実施例1) 〔芳香族ポリスルホン(a)の製造〕攪拌機、ガス導入
管、温度計および先端に受器を付した凝縮器を備えた重
合反応容器内に、4−クロロ―4’−(p−ヒドロキシ
フェニル)ジフェニルスルホン100重量部(60モル
%)、4,4’’’−ジヒドロキシ−p−クォーターフ
ェニル32.8重量部(20モル%)、4,4−ジクロ
ロジフェニルスルホン27.9重量部(20モル%)、
無水炭酸カリウム33.0重量部、およびスルホラン2
90重量部を仕込み、窒素置換を行った。次に窒素雰囲
気下で攪拌および昇温を開始し、系の温度を220℃に
て1時間、230℃にて30分、240℃にて3時間保
持し、反応を行った。反応終了後、反応液を室温まで冷
却し、反応液中に析出した塩化カリウムを濾別除去し、
濾液を多量のメタノール中に注いでポリマー粉末を析出
させた。得られたポリマーの還元粘度は0.40dl/g
(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)であっ
た。
【0036】〔ポリパラバン酸樹脂組成物の作成〕攪拌
槽にジメチルホルムアミドを20重量部仕込み、さら
に、室温にて下式(XIX)で示される構造のポリパラバ
ン酸重合体(以下、「PPA」という)粉末5重量部を
徐々に添加する。これを5時間攪拌してPPAを完全に
溶解し、粘性のあるPPA溶液を得た。この溶液の一部
をとり、ジメチルホルムアミドで希釈し、0.5g/dl
溶液を調製し、その還元粘度を測定したところ、1.0
5dl/gであった。
【0037】次に、このPPA溶液の一部を攪拌装置付
きフラスコに移し、PPA100重量部に対し、芳香族
ポリスルホン(a)の20重量%ジメチルホルムアミド
溶液を芳香族ポリスルホン(a)として5.0重量部と
なるように加え、室温で攪拌し、よく混合した。
【0038】この混合液をドクターナイフにてガラス板
上にキャストし、120℃で10分間熱風乾燥機中で乾
燥した。次いで、この半乾燥フィルムを金属枠に固定
し、さらに15分間にわたって加熱し、120℃から2
00℃まで昇温させ、最後に、280℃で10分間熱処
理を行い、厚みが50μmのフィルムを得た。
【0039】このフィルムについて、以下に示す方法に
より、動摩擦係数およびハンダ耐熱性を測定し、その結
果を表1に示す。実施例2および3、および比較例1〜
3の結果もあわせて表1に示す。
【0040】〈動摩擦係数〉ASTM−D−1844に
準じて測定した。フィルムとフィルムとの間の動摩擦係
数を表に示す。
【0041】〈ハンダ耐熱性試験〉フィルムを260℃
のハンダ浴に2分間浸漬し、その変形度合を目視で判定
した。
【0042】(実施例2)PPA溶液に芳香族ポリスル
ホン(a)を表1に示す割合になるように加えたこと以
外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィル
ムを用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0043】(比較例1)PPA溶液に芳香族ポリスル
ホン(a)を表1に示す割合になるように加えたこと以
外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィル
ムを用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0044】(実施例3) 〔芳香族ポリスルホン(b)の製法〕4−クロロ―4’
−(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホン10
0重量部(100モル%)、無水炭酸カリウム22.1
重量部、およびスルホラン290重量部を用いて実施例
1と同様の方法で重合反応を行い、芳香族ポリスルホン
を得た。得られたポリマーの還元粘度は0.40dl/g
(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)であっ
た。
【0045】〔ポリパラバン酸樹脂組成物の作成〕芳香
族ポリスルホン(a)の代わりに芳香族ポリスルホン
(b)を用いて、PPA溶液に芳香族ポリスルホン
(b)を表1に示す割合になるように加えたこと以外は
実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムを
用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0046】(比較例2)PPA溶液に芳香族ポリスル
ホン(b)を表1に示す割合になるように加えたこと以
外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィル
ムを用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0047】(比較例3) 〔芳香族ポリスルホン(c)の製法〕4−クロロ−4’
−ヒドロキシフェニルスルホン155.8重量部(10
0モル%)、無水炭酸カリウム44.1重量部、および
スルホラン290重量部を用いて実施例1と同様の方法
で重合を行い、芳香族ポリスルホンを得た。得られたポ
リマーの還元粘度は0.40dl/g(30℃、ジメチル
ホルムアミド中1g/dl)であった。
【0048】〔ポリパラバン酸樹脂組成物の作成〕芳香
族ポリスルホン(a)の代わりに芳香族ポリスルホン
(c)を用いて、PPA溶液に芳香族ポリスルホン
(c)を表1に示す割合になるように加えたこと以外は
実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムを
用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0049】(比較例4)攪拌槽にジメチルホルムアミ
ド5重量部およびPPA5重量部を仕込んで実施例1と
同様の操作を行った。しかし、PPAが完全に溶解され
ず、芳香族ポリスルホンとの均一な溶液が得られなかっ
た。
【0050】(比較例5)攪拌槽にジメチルホルムアミ
ド250重量部およびPPA5重量部を仕込んで実施例
1と同様の操作を行った。しかし、キャストによるフィ
ルムは膜厚が薄く弱いため、動摩擦係数およびハンダ耐
熱性の測定ができなかった。
【0051】(比較例6)ジメチルホルムアミドの代わ
りにトリクロロエタン20重量部を用いたこと以外は、
実施例1と同様の操作を行った。しかし、PPAが十分
溶解されず、芳香族ポリスルホンとの均一な溶液が得ら
れなかった。
【0052】(比較例7)ジメチルホルムアミドの代わ
りにo−クロロフェノール20重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様の操作を行った。しかし、PPAが
十分溶解されず、芳香族ポリスルホンとの均一な溶液が
得られなかった。
【0053】
【表1】
【0054】表1において、A〜Dは次の事柄を示す。 A:4−クロロ−4’(p−ヒドロキシフェニル)ジフ
ェニルスルホンのモル分率 B:4,4’’’−ジヒドロキシ−p−クォーターフェ
ニルのモル分率 C:4,4’−ジクロロジフェニルスルホンのモル分率 D:4−クロロ−4’−ヒドロキシフェニルスルホンの
モル分率
【0055】
【発明の効果】本発明により、滑り性が良好で、かつ耐
熱性に優れたポリパラバン酸フィルムを製造するのに適
したポリパラバン酸樹脂組成物が得られる。この組成物
を用いて得られたフィルムは、適度な滑り性を有するた
め、加工性に優れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(XVIII)で示される繰り返し単位
    を有するポリパラバン酸重合体および下式(I)で示さ
    れる繰り返し単位を有する芳香族ポリスルホンからなる
    樹脂成分、および有機溶媒を含むポリパラバン酸樹脂組
    成物であって、 該有機溶媒が、ジメチルホルムアミ
    ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、お
    よびジメチルスルホキシドでなる群から選択される少な
    くとも一種であり、 該ポリパラバン酸重合体100重量部に対して、該芳香
    族ポリスルホンが0.01〜50重量部の割合で含有さ
    れ、 該ポリパラバン酸重合体および該芳香族ポリスルホンか
    らなる樹脂成分が、該樹脂組成物中に2〜40重量%の
    割合で含有され、 該芳香族ポリスルホンの還元粘度が、ジメチルホルムア
    ミド中、濃度1g/dl、温度30℃で測定したとき、
    0.35〜0.6dl/gであり、そして、 該ポリパラバン酸重合体の還元粘度が、ジメチルホルム
    アミド中、濃度0.5g/dl、温度30℃で測定した
    とき、0.2〜10dl/gであることを特徴とする、
    ポリパラバン酸樹脂組成物。 【化1】 【化2】
JP29137192A 1992-10-29 1992-10-29 ポリパラバン酸樹脂組成物 Pending JPH06136265A (ja)

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