JPH06136409A - 複合シリンダの製造方法 - Google Patents
複合シリンダの製造方法Info
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- JPH06136409A JPH06136409A JP29037692A JP29037692A JPH06136409A JP H06136409 A JPH06136409 A JP H06136409A JP 29037692 A JP29037692 A JP 29037692A JP 29037692 A JP29037692 A JP 29037692A JP H06136409 A JPH06136409 A JP H06136409A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温高圧の射出成形条件においても、射出ノ
ズルが螺合されるシリンダ本体の雌ねじ部や先端部端面
に変形が生じることがなく、その変形に起因する射出ノ
ズルの締め付け緩みによる樹脂漏れを生じることなく長
期間にわたって使用可能な複合シリンダを得る。 【構成】 低合金鋼よりなるシリンダ中間層体2の内面
に耐食耐摩耗合金層3を熱間静水圧加圧により形成して
なる2層接合シリンダを製作する。次いで低合金鋼より
なるシリンダ本体1の内側に2層接合シリンダを嵌め込
んだ状態で、シリンダ本体1が焼き戻されない温度にて
熱間静水圧加圧によりそれらを一体接合する。これによ
り、低合金鋼よりなるシリンダ本体1は、HIP処理し
た際に焼き戻されることがなく、その本来の硬さ、引張
強度が保持されたものとなる。
ズルが螺合されるシリンダ本体の雌ねじ部や先端部端面
に変形が生じることがなく、その変形に起因する射出ノ
ズルの締め付け緩みによる樹脂漏れを生じることなく長
期間にわたって使用可能な複合シリンダを得る。 【構成】 低合金鋼よりなるシリンダ中間層体2の内面
に耐食耐摩耗合金層3を熱間静水圧加圧により形成して
なる2層接合シリンダを製作する。次いで低合金鋼より
なるシリンダ本体1の内側に2層接合シリンダを嵌め込
んだ状態で、シリンダ本体1が焼き戻されない温度にて
熱間静水圧加圧によりそれらを一体接合する。これによ
り、低合金鋼よりなるシリンダ本体1は、HIP処理し
た際に焼き戻されることがなく、その本来の硬さ、引張
強度が保持されたものとなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチック材、セ
ラミックス材などを射出成形するための射出成形機、あ
るいは前記材料を押出成形するための押出成形機におい
てその加熱シリンダとして使用される複合シリンダを製
造する方法に関するものである。
ラミックス材などを射出成形するための射出成形機、あ
るいは前記材料を押出成形するための押出成形機におい
てその加熱シリンダとして使用される複合シリンダを製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、エンジニアリングプラス
チック材、セラミックス材、プラスチックマグネット材
などの成形に用いられる射出成形機や押出成形機の加熱
シリンダとして、シリンダ本体内面に耐食耐摩耗合金に
よるライニングを施してなる複合シリンダが使用されて
いる。通常、この種の複合シリンダのシリンダ本体の材
料としてはSCM440クロム・モリブデン鋼(JIS 記号)で
代表される低合金鋼が使用され、ライニング層である耐
食耐摩耗合金層の形成材料としてはNi基あるいはCo基の
耐食耐摩耗合金粉末が使用されている。
チック材、セラミックス材、プラスチックマグネット材
などの成形に用いられる射出成形機や押出成形機の加熱
シリンダとして、シリンダ本体内面に耐食耐摩耗合金に
よるライニングを施してなる複合シリンダが使用されて
いる。通常、この種の複合シリンダのシリンダ本体の材
料としてはSCM440クロム・モリブデン鋼(JIS 記号)で
代表される低合金鋼が使用され、ライニング層である耐
食耐摩耗合金層の形成材料としてはNi基あるいはCo基の
耐食耐摩耗合金粉末が使用されている。
【0003】従来、この種の複合シリンダの製造方法と
して、熱間静水圧加圧(以下、HIPという。)処理に
より、シリンダ本体内面に耐食耐摩耗合金層を焼結形成
するとともに同時に一体接合するようにした方法が知ら
れている。すなわち、まず、円筒形状をなし低合金鋼よ
りなるシリンダ本体の内側に芯材を挿入してシリンダ本
体と芯材の間に環状空間部を形成し、その環状空間部内
に耐食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉末充
填部を形成する。次いで、耐食耐摩耗合金粉末充填部を
脱気密封したのちHIP処理を施し、それによって、耐
食耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩耗合金層を
形成するとともに同時にこの耐食耐摩耗合金層をシリン
ダ本体の内面に拡散接合にて一体接合するようにしてい
る。
して、熱間静水圧加圧(以下、HIPという。)処理に
より、シリンダ本体内面に耐食耐摩耗合金層を焼結形成
するとともに同時に一体接合するようにした方法が知ら
れている。すなわち、まず、円筒形状をなし低合金鋼よ
りなるシリンダ本体の内側に芯材を挿入してシリンダ本
体と芯材の間に環状空間部を形成し、その環状空間部内
に耐食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉末充
填部を形成する。次いで、耐食耐摩耗合金粉末充填部を
脱気密封したのちHIP処理を施し、それによって、耐
食耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩耗合金層を
形成するとともに同時にこの耐食耐摩耗合金層をシリン
ダ本体の内面に拡散接合にて一体接合するようにしてい
る。
【0004】この場合、上記HIP処理に際して、耐食
耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩耗合金層を形
成するとともに、同時にその耐食耐摩耗合金層をシリン
ダ本体の内面に一体接合するために、 900〜1100℃の温
度にてHIP処理が行われることから、低合金鋼よりな
るシリンダ本体もその温度に加熱されることになる。そ
の後、耐食耐摩耗合金層に割れ、剥離が生じたり、シリ
ンダ本体が急激な変態を起こしたりしないようにするた
め、内面に耐食耐摩耗合金層が形成されたシリンダ本体
には徐冷が施される。そのため、シリンダ本体自身は焼
鈍が施された状態となっている。
耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩耗合金層を形
成するとともに、同時にその耐食耐摩耗合金層をシリン
ダ本体の内面に一体接合するために、 900〜1100℃の温
度にてHIP処理が行われることから、低合金鋼よりな
るシリンダ本体もその温度に加熱されることになる。そ
の後、耐食耐摩耗合金層に割れ、剥離が生じたり、シリ
ンダ本体が急激な変態を起こしたりしないようにするた
め、内面に耐食耐摩耗合金層が形成されたシリンダ本体
には徐冷が施される。そのため、シリンダ本体自身は焼
鈍が施された状態となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の製造
方法により得られた複合シリンダでは、そのシリンダ本
体が焼鈍が施された状態となっていることから、例えば
SCM440低合金鋼材よりなるシリンダ本体は、その硬さが
HV180 〜220 程度、またその引張強度が70〜80kgf/mm2
程度とともに低いものとなっている。このため、シリン
ダ本体51Aの内面に耐食耐摩耗合金層51Bを上述したよ
うにして形成してなる複合シリンダ51の先端部に雌ねじ
部51Fを設け、図4に示すように、この雌ねじ部51Fに
射出ノズル52の雄ねじ部を螺合することで複合シリンダ
51の先端部に射出ノズル52を取り付けて、 300℃×1800
kgf/cm2 以上となるような高温高圧条件での射出成形に
使用すると、射出ごとにシリンダ先端部に高圧がかか
り、シリンダ本体51Aの雌ねじ部51Fや先端部端面に変
形が生じて、射出ノズル52(SKD61 鋼製、硬さはHV350
〜400 )の締め付けが緩み、射出ノズル52とシリンダ本
体51Aの間に隙間が生じて樹脂漏れを起こすことがある
という不具合がある。
方法により得られた複合シリンダでは、そのシリンダ本
体が焼鈍が施された状態となっていることから、例えば
SCM440低合金鋼材よりなるシリンダ本体は、その硬さが
HV180 〜220 程度、またその引張強度が70〜80kgf/mm2
程度とともに低いものとなっている。このため、シリン
ダ本体51Aの内面に耐食耐摩耗合金層51Bを上述したよ
うにして形成してなる複合シリンダ51の先端部に雌ねじ
部51Fを設け、図4に示すように、この雌ねじ部51Fに
射出ノズル52の雄ねじ部を螺合することで複合シリンダ
51の先端部に射出ノズル52を取り付けて、 300℃×1800
kgf/cm2 以上となるような高温高圧条件での射出成形に
使用すると、射出ごとにシリンダ先端部に高圧がかか
り、シリンダ本体51Aの雌ねじ部51Fや先端部端面に変
形が生じて、射出ノズル52(SKD61 鋼製、硬さはHV350
〜400 )の締め付けが緩み、射出ノズル52とシリンダ本
体51Aの間に隙間が生じて樹脂漏れを起こすことがある
という不具合がある。
【0006】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、低合金鋼よりなるシリンダ中間層体の内
面に耐食耐摩耗合金層を熱間静水圧加圧により形成して
なる2層接合シリンダを製作し、低合金鋼よりなるシリ
ンダ本体の内側に2層接合シリンダを嵌め込んだ状態
で、シリンダ本体が焼き戻されない温度条件にて熱間静
水圧加圧によりそれらを一体接合することで、シリンダ
本体の硬さ、強度の低下を生じさせないようにすること
により、高温高圧の成形条件においても、ノズルが螺合
されるシリンダ本体の雌ねじ部や先端部端面に変形が生
じることがなく、その変形に起因するノズルの締め付け
緩みによる被成形材の漏れ(樹脂漏れ)を生じることな
く長期間にわたって使用可能な複合シリンダを得ること
ができる、複合シリンダの製造方法の提供を目的とす
る。
ものであって、低合金鋼よりなるシリンダ中間層体の内
面に耐食耐摩耗合金層を熱間静水圧加圧により形成して
なる2層接合シリンダを製作し、低合金鋼よりなるシリ
ンダ本体の内側に2層接合シリンダを嵌め込んだ状態
で、シリンダ本体が焼き戻されない温度条件にて熱間静
水圧加圧によりそれらを一体接合することで、シリンダ
本体の硬さ、強度の低下を生じさせないようにすること
により、高温高圧の成形条件においても、ノズルが螺合
されるシリンダ本体の雌ねじ部や先端部端面に変形が生
じることがなく、その変形に起因するノズルの締め付け
緩みによる被成形材の漏れ(樹脂漏れ)を生じることな
く長期間にわたって使用可能な複合シリンダを得ること
ができる、複合シリンダの製造方法の提供を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明による複合シリンダの製造方法は、
(イ)円筒形状をなし低合金鋼よりなるシリンダ中間層
体の内側に芯材を挿入して前記シリンダ中間層体と前記
芯材の間に環状空間部を形成し、その環状空間部内に耐
食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉末充填部
を形成する工程、(ロ)前記耐食耐摩耗合金粉末充填部
を脱気密封したのち熱間静水圧加圧を施し、それによっ
て、前記耐食耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩
耗合金層を形成するとともに同時にその耐食耐摩耗合金
層を前記シリンダ中間層体の内面に一体接合して2層接
合シリンダ体を得る工程、(ハ)円筒形状をなし低合金
鋼よりなるシリンダ本体の内側に前記2層接合シリンダ
体を嵌め込んだ状態で脱気密封した後、前記シリンダ本
体が焼き戻されない温度にて熱間静水圧加圧を施し、そ
れによって前記シリンダ本体と前記2層接合シリンダ体
とを一体接合する工程、を順次実施することを特徴とす
るものである。
めに、この発明による複合シリンダの製造方法は、
(イ)円筒形状をなし低合金鋼よりなるシリンダ中間層
体の内側に芯材を挿入して前記シリンダ中間層体と前記
芯材の間に環状空間部を形成し、その環状空間部内に耐
食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉末充填部
を形成する工程、(ロ)前記耐食耐摩耗合金粉末充填部
を脱気密封したのち熱間静水圧加圧を施し、それによっ
て、前記耐食耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩
耗合金層を形成するとともに同時にその耐食耐摩耗合金
層を前記シリンダ中間層体の内面に一体接合して2層接
合シリンダ体を得る工程、(ハ)円筒形状をなし低合金
鋼よりなるシリンダ本体の内側に前記2層接合シリンダ
体を嵌め込んだ状態で脱気密封した後、前記シリンダ本
体が焼き戻されない温度にて熱間静水圧加圧を施し、そ
れによって前記シリンダ本体と前記2層接合シリンダ体
とを一体接合する工程、を順次実施することを特徴とす
るものである。
【0008】
【作用】この発明による製造方法においては、まず、H
IP処理により、低合金鋼よりなるシリンダ中間層体の
内面に、耐食耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩
耗合金層を形成するとともに同時にその耐食耐摩耗合金
層を一体接合し、それによって2層接合シリンダ体を得
る。この場合、上記HIP処理における温度は、従来と
同様に、 900〜1100℃であり、得られた2層接合シリン
ダ体の低合金鋼よりなるシリンダ中間層体は焼鈍が施さ
れた状態となっている。なお、上記温度範囲において、
900℃未満では耐食耐摩耗合金粉末の圧密化が不十分と
なり、一方、1100℃を超えるとシリンダ中間層体の結晶
粒度が粗大化する。
IP処理により、低合金鋼よりなるシリンダ中間層体の
内面に、耐食耐摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩
耗合金層を形成するとともに同時にその耐食耐摩耗合金
層を一体接合し、それによって2層接合シリンダ体を得
る。この場合、上記HIP処理における温度は、従来と
同様に、 900〜1100℃であり、得られた2層接合シリン
ダ体の低合金鋼よりなるシリンダ中間層体は焼鈍が施さ
れた状態となっている。なお、上記温度範囲において、
900℃未満では耐食耐摩耗合金粉末の圧密化が不十分と
なり、一方、1100℃を超えるとシリンダ中間層体の結晶
粒度が粗大化する。
【0009】次いで、低合金鋼よりなり別途製作したシ
リンダ本体の内側に上記2層接合シリンダを嵌め込んだ
状態で、シリンダ本体が焼き戻されない温度にてHIP
処理によりそれらを一体接合し、複合シリンダを得る。
これにより、複合シリンダの低合金鋼よりなるシリンダ
本体は、HIP処理した際に焼き戻されることがなく、
その本来の硬さ、引張強度が保持されたものとなる。例
えば、SCM440低合金鋼材を用いたシリンダ本体では、硬
さHV280 〜320 、引張強度85〜100 kgf/mm2 を有してい
る。なお、上記HIP処理温度は、 650〜 750℃が適当
である。温度が750℃を超えるとシリンダ本体が焼き戻
されて従来と同様に硬さ、引張強度が低下することにな
り、一方 650℃未満では接合状態が悪くなるためであ
る。
リンダ本体の内側に上記2層接合シリンダを嵌め込んだ
状態で、シリンダ本体が焼き戻されない温度にてHIP
処理によりそれらを一体接合し、複合シリンダを得る。
これにより、複合シリンダの低合金鋼よりなるシリンダ
本体は、HIP処理した際に焼き戻されることがなく、
その本来の硬さ、引張強度が保持されたものとなる。例
えば、SCM440低合金鋼材を用いたシリンダ本体では、硬
さHV280 〜320 、引張強度85〜100 kgf/mm2 を有してい
る。なお、上記HIP処理温度は、 650〜 750℃が適当
である。温度が750℃を超えるとシリンダ本体が焼き戻
されて従来と同様に硬さ、引張強度が低下することにな
り、一方 650℃未満では接合状態が悪くなるためであ
る。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図1〜図
3を参照しつつ説明する。図1はこの発明の方法によっ
て得られるプラスチック射出成形機用の複合シリンダの
断面構造説明図、図2はこの発明の方法に係るシリンダ
中間層体の内側に耐食耐摩耗合金粉末充填部を形成する
様子を示す説明図、図3はこの発明の方法に係るシリン
ダ本体の内側に2層接合シリンダ体を嵌め込む様子を示
す説明図である。
3を参照しつつ説明する。図1はこの発明の方法によっ
て得られるプラスチック射出成形機用の複合シリンダの
断面構造説明図、図2はこの発明の方法に係るシリンダ
中間層体の内側に耐食耐摩耗合金粉末充填部を形成する
様子を示す説明図、図3はこの発明の方法に係るシリン
ダ本体の内側に2層接合シリンダ体を嵌め込む様子を示
す説明図である。
【0011】 図2に示すように、SCM440低合金鋼よ
りなり外径45mm×内径17mm×長さ450mmのシリンダ中間
層体2の内側に、芯材12を挿入してシリンダ中間層体2
と芯材12の間に環状空間部Sを形成し、その環状空間部
S内に耐食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉
末充填部11を形成した。図2中、13はカプセル底蓋、14
は脱気用パイプ15付きのカプセル上蓋である。なお、耐
食耐摩耗合金粉末としては、Ni基合金よりなるマトリッ
クス中に針状の炭化バナジウムを均一に分散させたもの
を使用した(特開平3-94033 号公報参照)。
りなり外径45mm×内径17mm×長さ450mmのシリンダ中間
層体2の内側に、芯材12を挿入してシリンダ中間層体2
と芯材12の間に環状空間部Sを形成し、その環状空間部
S内に耐食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉
末充填部11を形成した。図2中、13はカプセル底蓋、14
は脱気用パイプ15付きのカプセル上蓋である。なお、耐
食耐摩耗合金粉末としては、Ni基合金よりなるマトリッ
クス中に針状の炭化バナジウムを均一に分散させたもの
を使用した(特開平3-94033 号公報参照)。
【0012】 耐食耐摩耗合金粉末を充填してその充
填部11を形成した後、脱気密封してHIP処理を施し
た。HIP処理条件は、温度 950℃、圧力1000kgf/cm2
とした。そして、カプセル底蓋13やカプセル上蓋14を除
去したのち外径寸法加工等を行って、シリンダ中間層体
2の内面に耐食耐摩耗合金層3を形成してなる、外径33
mmで長さ 450mmの2層接合シリンダ体を製作した。
填部11を形成した後、脱気密封してHIP処理を施し
た。HIP処理条件は、温度 950℃、圧力1000kgf/cm2
とした。そして、カプセル底蓋13やカプセル上蓋14を除
去したのち外径寸法加工等を行って、シリンダ中間層体
2の内面に耐食耐摩耗合金層3を形成してなる、外径33
mmで長さ 450mmの2層接合シリンダ体を製作した。
【0013】 図3に示すように、SCM440低合金鋼よ
りなりシリンダ本体1の内側に芯材12付きの2層接合シ
リンダ体を嵌め込んだ状態で脱気密封した後、HIP処
理を施して、シリンダ本体1と2層接合シリンダ体とを
一体接合した。HIP処理条件は、温度 720℃、圧力20
00kgf/cm2 とした。
りなりシリンダ本体1の内側に芯材12付きの2層接合シ
リンダ体を嵌め込んだ状態で脱気密封した後、HIP処
理を施して、シリンダ本体1と2層接合シリンダ体とを
一体接合した。HIP処理条件は、温度 720℃、圧力20
00kgf/cm2 とした。
【0014】 そして、芯材12を除去した後、内径機
械加工等を行って、図1に示すように、最終的に、耐食
耐摩耗合金層3の厚みが2mm、シリンダ中間層体2の厚
みが2mm、シリンダ本体1の厚みが19mmであって、外径
60mm×内径18mm×長さ 420mmのプラスチック射出成形機
用複合シリンダを製作した。なお、複合シリンダから試
験片を切り出して硬さ及び引張強度を調べたところ、シ
リンダ本体1はその硬さがHV302 、引張強度が99.2kgf/
mm2 であり、シリンダ中間層体2はその硬さがHV196 で
あった(引張強度用の試験片は採取できず)。
械加工等を行って、図1に示すように、最終的に、耐食
耐摩耗合金層3の厚みが2mm、シリンダ中間層体2の厚
みが2mm、シリンダ本体1の厚みが19mmであって、外径
60mm×内径18mm×長さ 420mmのプラスチック射出成形機
用複合シリンダを製作した。なお、複合シリンダから試
験片を切り出して硬さ及び引張強度を調べたところ、シ
リンダ本体1はその硬さがHV302 、引張強度が99.2kgf/
mm2 であり、シリンダ中間層体2はその硬さがHV196 で
あった(引張強度用の試験片は採取できず)。
【0015】このように、低合金鋼よりなるシリンダ中
間層体の内面に耐食耐摩耗合金層を熱間静水圧加圧によ
り形成してなる2層接合シリンダを製作し、低合金鋼よ
りなるシリンダ本体の内側に2層接合シリンダを嵌め込
んだ状態で、シリンダ本体が焼き戻されない温度にて熱
間静水圧加圧によりそれらを一体接合して複合シリンダ
を製作した。このようにして得られた複合シリンダは、
低合金鋼よりなるそのシリンダ本体が、熱間静水圧加圧
処理した際に焼き戻されることがなくその本来の硬さ、
引張強度を保持していることから、例えば射出成形にお
ける 300℃×1800kgf/cm2 以上となるような高温高圧の
射出成形条件においても、射出ノズルが螺合されるシリ
ンダ本体の雌ねじ部や先端部端面に変形が生じることが
なく、その変形に起因するノズルの締め付け緩みによる
樹脂漏れを生じることなく長期間にわたって使用可能な
ものとなる。
間層体の内面に耐食耐摩耗合金層を熱間静水圧加圧によ
り形成してなる2層接合シリンダを製作し、低合金鋼よ
りなるシリンダ本体の内側に2層接合シリンダを嵌め込
んだ状態で、シリンダ本体が焼き戻されない温度にて熱
間静水圧加圧によりそれらを一体接合して複合シリンダ
を製作した。このようにして得られた複合シリンダは、
低合金鋼よりなるそのシリンダ本体が、熱間静水圧加圧
処理した際に焼き戻されることがなくその本来の硬さ、
引張強度を保持していることから、例えば射出成形にお
ける 300℃×1800kgf/cm2 以上となるような高温高圧の
射出成形条件においても、射出ノズルが螺合されるシリ
ンダ本体の雌ねじ部や先端部端面に変形が生じることが
なく、その変形に起因するノズルの締め付け緩みによる
樹脂漏れを生じることなく長期間にわたって使用可能な
ものとなる。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、この発明による複合
シリンダの製造方法によると、低合金鋼よりなるシリン
ダ中間層体の内面に耐食耐摩耗合金層を熱間静水圧加圧
により形成してなる2層接合シリンダを製作し、次いで
低合金鋼よりなるシリンダ本体の内側に前記2層接合シ
リンダを嵌め込んだ状態で、前記シリンダ本体が焼き戻
されない温度にて熱間静水圧加圧によりそれらを一体接
合して複合シリンダを製造するようにしたものであるか
ら、低合金鋼よりなる前記シリンダ本体が、熱間静水圧
加圧処理した際に焼き戻されることがなく、その本来の
硬さ、引張強度を保持していることから、例えば射出成
形における 300℃×1800kgf/cm2 以上となるような高温
高圧の射出成形条件においても、射出ノズルが螺合され
る前記シリンダ本体の雌ねじ部や先端部端面に変形が生
じることがなく、その変形に起因するノズルの締め付け
緩みによる樹脂漏れを生じることなく長期間にわたって
使用可能な複合シリンダを得ることができる。
シリンダの製造方法によると、低合金鋼よりなるシリン
ダ中間層体の内面に耐食耐摩耗合金層を熱間静水圧加圧
により形成してなる2層接合シリンダを製作し、次いで
低合金鋼よりなるシリンダ本体の内側に前記2層接合シ
リンダを嵌め込んだ状態で、前記シリンダ本体が焼き戻
されない温度にて熱間静水圧加圧によりそれらを一体接
合して複合シリンダを製造するようにしたものであるか
ら、低合金鋼よりなる前記シリンダ本体が、熱間静水圧
加圧処理した際に焼き戻されることがなく、その本来の
硬さ、引張強度を保持していることから、例えば射出成
形における 300℃×1800kgf/cm2 以上となるような高温
高圧の射出成形条件においても、射出ノズルが螺合され
る前記シリンダ本体の雌ねじ部や先端部端面に変形が生
じることがなく、その変形に起因するノズルの締め付け
緩みによる樹脂漏れを生じることなく長期間にわたって
使用可能な複合シリンダを得ることができる。
【図1】この発明の方法によって得られるプラスチック
射出成形機用複合シリンダの断面構造説明図である。
射出成形機用複合シリンダの断面構造説明図である。
【図2】この発明の方法に係るシリンダ中間層体の内側
に耐食耐摩耗合金粉末充填部を形成する様子を示す説明
図である。
に耐食耐摩耗合金粉末充填部を形成する様子を示す説明
図である。
【図3】この発明の方法に係るシリンダ本体の内側に2
層接合シリンダ体を嵌め込む様子を示す説明図である。
層接合シリンダ体を嵌め込む様子を示す説明図である。
【図4】従来方法によって製造されたプラスチック射出
成形機用複合シリンダのシリンダ先端部分を説明するた
めの図である。
成形機用複合シリンダのシリンダ先端部分を説明するた
めの図である。
1…シリンダ本体 2…シリンダ中間層体 3…耐食耐
摩耗合金層 11…耐食耐摩耗合金粉末充填部 12…芯材
13…カプセル底蓋 14…カプセル上蓋 15…脱気用パ
イプ S…環状空間部
摩耗合金層 11…耐食耐摩耗合金粉末充填部 12…芯材
13…カプセル底蓋 14…カプセル上蓋 15…脱気用パ
イプ S…環状空間部
Claims (1)
- 【請求項1】 プラスチック材、セラミックス材等の射
出成形機あるいは押出成形機における加熱シリンダとし
て使用される複合シリンダの製造方法であって、下記の
工程を順次実施することを特徴とする複合シリンダの製
造方法。 (イ) 円筒形状をなし低合金鋼よりなるシリンダ中間
層体の内側に芯材を挿入して前記シリンダ中間層体と前
記芯材の間に環状空間部を形成し、その環状空間部内に
耐食耐摩耗合金粉末を充填して耐食耐摩耗合金粉末充填
部を形成する工程、 (ロ) 前記耐食耐摩耗合金粉末充填部を脱気密封した
のち熱間静水圧加圧を施し、それによって、前記耐食耐
摩耗合金粉末充填部を焼結して耐食耐摩耗合金層を形成
するとともに同時にその耐食耐摩耗合金層を前記シリン
ダ中間層体の内面に一体接合して2層接合シリンダ体を
得る工程、 (ハ) 円筒形状をなし低合金鋼よりなるシリンダ本体
の内側に前記2層接合シリンダ体を嵌め込んだ状態で脱
気密封した後、前記シリンダ本体が焼き戻されない温度
にて熱間静水圧加圧を施し、それによって前記シリンダ
本体と前記2層接合シリンダ体とを一体接合する工程。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29037692A JPH06136409A (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 複合シリンダの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29037692A JPH06136409A (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 複合シリンダの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06136409A true JPH06136409A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17755219
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29037692A Withdrawn JPH06136409A (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 複合シリンダの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06136409A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08109405A (ja) * | 1994-10-13 | 1996-04-30 | Nippon Steel Corp | 耐摩耗性複合管の製造方法 |
| WO2015077016A1 (en) * | 2013-11-25 | 2015-05-28 | United Technologies Corporation | Method of manufacturing a hybrid cylindral structure |
| CN108620595A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-10-09 | 鑫京瑞钨钢(厦门)有限公司 | 具有多层梯度结构的硬质合金螺丝螺帽模具及其制造方法 |
-
1992
- 1992-10-28 JP JP29037692A patent/JPH06136409A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08109405A (ja) * | 1994-10-13 | 1996-04-30 | Nippon Steel Corp | 耐摩耗性複合管の製造方法 |
| WO2015077016A1 (en) * | 2013-11-25 | 2015-05-28 | United Technologies Corporation | Method of manufacturing a hybrid cylindral structure |
| US10888927B2 (en) | 2013-11-25 | 2021-01-12 | Raytheon Technologies Corporation | Method of manufacturing a hybrid cylindrical structure |
| CN108620595A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-10-09 | 鑫京瑞钨钢(厦门)有限公司 | 具有多层梯度结构的硬质合金螺丝螺帽模具及其制造方法 |
| CN108620595B (zh) * | 2018-04-03 | 2019-06-04 | 鑫京瑞钨钢(厦门)有限公司 | 具有多层梯度结构的硬质合金螺丝螺帽模具及其制造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000104 |