JPH06136520A - 薄膜の製造方法及び製造装置 - Google Patents
薄膜の製造方法及び製造装置Info
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- JPH06136520A JPH06136520A JP4285747A JP28574792A JPH06136520A JP H06136520 A JPH06136520 A JP H06136520A JP 4285747 A JP4285747 A JP 4285747A JP 28574792 A JP28574792 A JP 28574792A JP H06136520 A JPH06136520 A JP H06136520A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融速度や成膜速度の向上を実現する上で問
題となっていた蒸着材料の飛散やスプラッシュ発生を防
止を実現し、生産性の向上を実現する。 【構成】 真空槽の排気工程と同時に、飛散防止壁21
aの使用あるいは緩かな電子ビーム11の加熱により粒
状蒸着材料を飛散させずに溶融させた後凝固させる溶融
凝固工程を行い、その後再溶融し蒸着を行うことで、溶
融速度や成膜速度を実現する上で問題となっていた蒸着
材料の飛散やスプラッシュ発生を防止できるため、薄膜
を従来より短時間で製造でき、生産性向上を実現できる
ものである。
題となっていた蒸着材料の飛散やスプラッシュ発生を防
止を実現し、生産性の向上を実現する。 【構成】 真空槽の排気工程と同時に、飛散防止壁21
aの使用あるいは緩かな電子ビーム11の加熱により粒
状蒸着材料を飛散させずに溶融させた後凝固させる溶融
凝固工程を行い、その後再溶融し蒸着を行うことで、溶
融速度や成膜速度を実現する上で問題となっていた蒸着
材料の飛散やスプラッシュ発生を防止できるため、薄膜
を従来より短時間で製造でき、生産性向上を実現できる
ものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビーム加熱による
真空蒸着によって優れた特性を有する薄膜を安定に短時
間で形成するための製造方法及び製造装置に関するもの
である。特に光学多層薄膜等の製造時に、蒸発源からの
粒状材料の飛散や溶融材料からのスプラッシュ発生を防
止し、生産性の向上を実現できる薄膜の製造方法及び製
造装置に関するものである。
真空蒸着によって優れた特性を有する薄膜を安定に短時
間で形成するための製造方法及び製造装置に関するもの
である。特に光学多層薄膜等の製造時に、蒸発源からの
粒状材料の飛散や溶融材料からのスプラッシュ発生を防
止し、生産性の向上を実現できる薄膜の製造方法及び製
造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子ビーム蒸着法を、TiO2とS
iO2により構成された光学多層膜の成膜に用いた場合を
例にあげて、その概略を図3を用いて説明する。この多
層膜は、所定膜厚のTiO2とSiO2が交互に所定回数積
層され形成されるものである。
iO2により構成された光学多層膜の成膜に用いた場合を
例にあげて、その概略を図3を用いて説明する。この多
層膜は、所定膜厚のTiO2とSiO2が交互に所定回数積
層され形成されるものである。
【0003】1は真空チャンバーで、3の真空ポンプに
よりチャンバー内部は真空排気される。この排気は、真
空チャンバー壁近傍あるいは基板裏面近傍に設置された
10a、10bのヒータによりチャンバー1内壁や基板
7などのチャンバー内部の設置物を加熱しながら所定の
真空圧力(約1×10ー6Pa)になるまで行われ、これ
により設置物等からの吸着ガスが速く放出し、排気時間
が短縮されまた蒸着時の吸着ガス放出も防止される。実
際の蒸着時には薄膜の特性を確保するため所定の酸素分
圧が必要なため、2の酸素ガス導入バルブから酸素を導
入し、所定の一定真空圧力(約2×10ー2Pa)となる
よう排気が行われる。
よりチャンバー内部は真空排気される。この排気は、真
空チャンバー壁近傍あるいは基板裏面近傍に設置された
10a、10bのヒータによりチャンバー1内壁や基板
7などのチャンバー内部の設置物を加熱しながら所定の
真空圧力(約1×10ー6Pa)になるまで行われ、これ
により設置物等からの吸着ガスが速く放出し、排気時間
が短縮されまた蒸着時の吸着ガス放出も防止される。実
際の蒸着時には薄膜の特性を確保するため所定の酸素分
圧が必要なため、2の酸素ガス導入バルブから酸素を導
入し、所定の一定真空圧力(約2×10ー2Pa)となる
よう排気が行われる。
【0004】蒸発源12は、ハース15に設置されたモ
リブデン製坩堝14と、坩堝14内に収容された蒸着材
料(例えばTiO2)13と、電子ビーム11を発生させ
蒸着材料13を溶融し蒸気8を発生させる電子ビーム発
生装置4から構成されている。
リブデン製坩堝14と、坩堝14内に収容された蒸着材
料(例えばTiO2)13と、電子ビーム11を発生させ
蒸着材料13を溶融し蒸気8を発生させる電子ビーム発
生装置4から構成されている。
【0005】基板7は蒸発源12の上方に設置されてお
り、シャッター5はそれらの間に設置され、図中矢印6
方向へのその開閉によって蒸気8の基板7への成膜時間
を制御している。即ちシャッター5を、蒸着材料13溶
融開始時等の成膜時以外は図中の位置で閉じた状態に
し、基板7への蒸気8流れを遮る。そして基板7に成膜
する場合は、シャッター5を矢印6の方向に回転し開い
た状態にし、基板7への蒸気8の流れを遮らない位置へ
待避させ、基板7下面に薄膜9を形成する。所定膜厚の
薄膜を形成した後、再びシャッター5を閉じ成膜を終了
する。
り、シャッター5はそれらの間に設置され、図中矢印6
方向へのその開閉によって蒸気8の基板7への成膜時間
を制御している。即ちシャッター5を、蒸着材料13溶
融開始時等の成膜時以外は図中の位置で閉じた状態に
し、基板7への蒸気8流れを遮る。そして基板7に成膜
する場合は、シャッター5を矢印6の方向に回転し開い
た状態にし、基板7への蒸気8の流れを遮らない位置へ
待避させ、基板7下面に薄膜9を形成する。所定膜厚の
薄膜を形成した後、再びシャッター5を閉じ成膜を終了
する。
【0006】ハース15は坩堝14を設置するくぼみと
内部に冷却水路16を有し水冷されており、そのくぼみ
に坩堝14を接触して設置させることで、坩堝14を介
し蒸着材料13を外部から冷却している。
内部に冷却水路16を有し水冷されており、そのくぼみ
に坩堝14を接触して設置させることで、坩堝14を介
し蒸着材料13を外部から冷却している。
【0007】ここでの蒸着材料の冷却は、蒸着材料13
の溶融開始後短時間でその温度を安定化させ成膜までの
時間を短縮するためと、坩堝14から蒸着材料13への
不純物混入等による薄膜の組成ずれ即ち特性劣化を防止
するために行っている。
の溶融開始後短時間でその温度を安定化させ成膜までの
時間を短縮するためと、坩堝14から蒸着材料13への
不純物混入等による薄膜の組成ずれ即ち特性劣化を防止
するために行っている。
【0008】また、ガス導入バルブ12により酸素を導
入は、蒸発時にあるいはそれ以前にTiO2あるいはSi
O2から解離した酸素を補給することにより優れた光学
特性を確保するため行っている。
入は、蒸発時にあるいはそれ以前にTiO2あるいはSi
O2から解離した酸素を補給することにより優れた光学
特性を確保するため行っている。
【0009】上記従来の、TiO2膜を一層形成するまで
の工程をまとめる。まず排気工程で、加熱しながら真空
圧力(約1×10ー6Pa)まで排気する。さらに、酸素
を導入し蒸着時の真空圧力(約2×10ー2Pa)まで排
気する。そして溶融工程で、電子ビーム11で蒸着材料
13を溶融し、溶融を安定させる。その後成膜工程で、
シャッター5を開け薄膜9を基板7上に成膜する。所定
の膜厚が形成された後、シャッター5を閉じ電子ビーム
を切る。以上で一層のTiO2膜の形成が終了する。
の工程をまとめる。まず排気工程で、加熱しながら真空
圧力(約1×10ー6Pa)まで排気する。さらに、酸素
を導入し蒸着時の真空圧力(約2×10ー2Pa)まで排
気する。そして溶融工程で、電子ビーム11で蒸着材料
13を溶融し、溶融を安定させる。その後成膜工程で、
シャッター5を開け薄膜9を基板7上に成膜する。所定
の膜厚が形成された後、シャッター5を閉じ電子ビーム
を切る。以上で一層のTiO2膜の形成が終了する。
【0010】そして、上記TiO2膜を形成した後、その
上に蒸着材料をSiO2に代え上記同様に溶融工程、成膜
工程をへてSiO2膜を形成する。さらにこのようにし
て、TiO2とSiO2膜を交互に所定回数積層し、光学多
層膜を製造していた。
上に蒸着材料をSiO2に代え上記同様に溶融工程、成膜
工程をへてSiO2膜を形成する。さらにこのようにし
て、TiO2とSiO2膜を交互に所定回数積層し、光学多
層膜を製造していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成で、例
えば光学多層膜のようにTiO2とSiO2を交互に成膜す
る場合、各層には光学特性を確保し異物等の欠陥がない
だけでなく、さらにそれら全多層膜形成にかかる時間
(以後スループットと呼ぶ)を短縮することが要求され
る。このためには、排気工程、溶融工程、成膜工程など
各工程時間を短縮することが考えられるが、特に溶融工
程、成膜工程の短縮化が問題となる。
えば光学多層膜のようにTiO2とSiO2を交互に成膜す
る場合、各層には光学特性を確保し異物等の欠陥がない
だけでなく、さらにそれら全多層膜形成にかかる時間
(以後スループットと呼ぶ)を短縮することが要求され
る。このためには、排気工程、溶融工程、成膜工程など
各工程時間を短縮することが考えられるが、特に溶融工
程、成膜工程の短縮化が問題となる。
【0012】特にTiO2膜では、各層の溶融時間や成膜
時間を短縮するために電子ビームのパワーを上げ溶融速
度や成膜速度を上げると、次のような課題が生じるた
め、従来は、溶融速度や成膜速度を上げることができず
生産性の低いものであった。
時間を短縮するために電子ビームのパワーを上げ溶融速
度や成膜速度を上げると、次のような課題が生じるた
め、従来は、溶融速度や成膜速度を上げることができず
生産性の低いものであった。
【0013】図4を用いてその課題を説明する。溶融工
程での溶融速度を上げるため、即ち粒状蒸着材料17を
短時間で早く溶融させるために電子ビーム11のパワー
を高くすると、材料には溶融池18が形成されるが、溶
融池18に接触した材料粒子19の激しい飛散が生じ
る。この現象は、飛散による材料の使用効率低下や、飛
散粒子19による真空チャンバー内の汚染とそのメンテ
ナンス作業の増加だけではなく、最悪の場合は、真空チ
ャンバー内機構部あるいは電子ビーム発生装置4内へ飛
散粒子19が混入し装置トラブルから装置を停止させる
事態を引き起こすものであった。
程での溶融速度を上げるため、即ち粒状蒸着材料17を
短時間で早く溶融させるために電子ビーム11のパワー
を高くすると、材料には溶融池18が形成されるが、溶
融池18に接触した材料粒子19の激しい飛散が生じ
る。この現象は、飛散による材料の使用効率低下や、飛
散粒子19による真空チャンバー内の汚染とそのメンテ
ナンス作業の増加だけではなく、最悪の場合は、真空チ
ャンバー内機構部あるいは電子ビーム発生装置4内へ飛
散粒子19が混入し装置トラブルから装置を停止させる
事態を引き起こすものであった。
【0014】また、同様に成膜速度を上げると溶融池1
4よりスプラッシュが発生し問題を生じる。このスプラ
ッシュの原因は、蒸着材料や不純物から生成・分解等に
より放出したガス(例えばTiO2から解離した酸素)が
急激に膨張し破裂し、蒸発面近傍の溶融蒸着材料が飛散
させられたためであり、その飛沫がスプラッシュであ
る。
4よりスプラッシュが発生し問題を生じる。このスプラ
ッシュの原因は、蒸着材料や不純物から生成・分解等に
より放出したガス(例えばTiO2から解離した酸素)が
急激に膨張し破裂し、蒸発面近傍の溶融蒸着材料が飛散
させられたためであり、その飛沫がスプラッシュであ
る。
【0015】このスプラッシュが成膜時に発生すると、
基板7上の薄膜9にスプラッシュが取り込まれ欠陥を生
じるばかりか、さらにスプラッシュ発生の際の放出ガス
のために、真空圧力の変動により膜組成の変動が生じ
る。この結果できた薄膜は光学特性を満たさず不良品と
なるため、著しい歩溜りの低下を引き起こしていた。
基板7上の薄膜9にスプラッシュが取り込まれ欠陥を生
じるばかりか、さらにスプラッシュ発生の際の放出ガス
のために、真空圧力の変動により膜組成の変動が生じ
る。この結果できた薄膜は光学特性を満たさず不良品と
なるため、著しい歩溜りの低下を引き起こしていた。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、真空槽内
で蒸着材料を蒸発させて基板に薄膜を形成する際に、真
空槽内部を加熱しながら前記真空槽内を所定圧力まで排
気する排気工程と、坩堝内の複数の粒状蒸着材料に上方
より所定量の電子ビームを照射し、前記粒状蒸着材料の
内少なくとも上層部の前記材料を溶融させた後凝固させ
凝固層を形成する溶融凝固工程を、前記凝固層が形成さ
れた蒸着材料を再溶融し蒸発させ基板に成膜する成膜工
程の前に有し、前記排気工程の時間内で前記溶融凝固工
程を同時に行うことを特徴とする薄膜の製造方法であ
る。
で蒸着材料を蒸発させて基板に薄膜を形成する際に、真
空槽内部を加熱しながら前記真空槽内を所定圧力まで排
気する排気工程と、坩堝内の複数の粒状蒸着材料に上方
より所定量の電子ビームを照射し、前記粒状蒸着材料の
内少なくとも上層部の前記材料を溶融させた後凝固させ
凝固層を形成する溶融凝固工程を、前記凝固層が形成さ
れた蒸着材料を再溶融し蒸発させ基板に成膜する成膜工
程の前に有し、前記排気工程の時間内で前記溶融凝固工
程を同時に行うことを特徴とする薄膜の製造方法であ
る。
【0017】第2の発明は、坩堝内に収容された複数の
粒状蒸着材料と、前記蒸着材料を加熱し溶融蒸発させる
電子ビーム加熱手段と、前記坩堝近傍の上方を囲い設置
された前記粒状蒸着材料の飛散を防止及び回収する飛散
防止壁と、前記坩堝上方に設置され薄膜を形成される基
板を有することを特徴とする薄膜膜製造装置である。
粒状蒸着材料と、前記蒸着材料を加熱し溶融蒸発させる
電子ビーム加熱手段と、前記坩堝近傍の上方を囲い設置
された前記粒状蒸着材料の飛散を防止及び回収する飛散
防止壁と、前記坩堝上方に設置され薄膜を形成される基
板を有することを特徴とする薄膜膜製造装置である。
【0018】
【作用】第1の発明によれば、溶融凝固工程で緩かに電
子ビームのパワーを上げ粒状材料を溶融することで粒状
材料は飛散させずに溶融でき、この工程で少なくとも上
層材料が溶融凝固し上層に粒状材料がなくなるため、こ
の後の成膜工程で再び材料を溶融する際には、より速い
溶融速度で溶融しても材料の飛散が生じることはない。
また、一旦溶融させる事で蒸着材料からガスが放出され
るため、成膜工程で再び溶融成膜される際には、より速
い成膜速度でもスプラッシュの発生を防止できる。さら
にこの工程を排気工程の時間内で同時に行うことによ
り、製造時間を伸ばす事なく、溶融速度及び成膜速度を
向上させることで製造時間の短縮を実現できる。
子ビームのパワーを上げ粒状材料を溶融することで粒状
材料は飛散させずに溶融でき、この工程で少なくとも上
層材料が溶融凝固し上層に粒状材料がなくなるため、こ
の後の成膜工程で再び材料を溶融する際には、より速い
溶融速度で溶融しても材料の飛散が生じることはない。
また、一旦溶融させる事で蒸着材料からガスが放出され
るため、成膜工程で再び溶融成膜される際には、より速
い成膜速度でもスプラッシュの発生を防止できる。さら
にこの工程を排気工程の時間内で同時に行うことによ
り、製造時間を伸ばす事なく、溶融速度及び成膜速度を
向上させることで製造時間の短縮を実現できる。
【0019】第2の発明によれば、飛散防止壁により粒
状蒸着材料が溶融の際飛散しても、飛散した粒子材料は
飛散防止壁に衝突し妨げられ、その外へは粒子の飛散は
生じない。さらに、飛散防止壁に衝突した飛散粒子材料
は飛散防止壁に沿って落下し、坩堝内へ回収される。従
って粒子材料の飛散による問題は生じず、短時間での粒
状蒸着材料の溶融が実現できる。また、基板へ蒸着が行
われる間は、飛散防止壁の上部が外側へ開くことにより
基板への蒸気を妨げず、従来と同じ蒸発空間での成膜を
実現できる。
状蒸着材料が溶融の際飛散しても、飛散した粒子材料は
飛散防止壁に衝突し妨げられ、その外へは粒子の飛散は
生じない。さらに、飛散防止壁に衝突した飛散粒子材料
は飛散防止壁に沿って落下し、坩堝内へ回収される。従
って粒子材料の飛散による問題は生じず、短時間での粒
状蒸着材料の溶融が実現できる。また、基板へ蒸着が行
われる間は、飛散防止壁の上部が外側へ開くことにより
基板への蒸気を妨げず、従来と同じ蒸発空間での成膜を
実現できる。
【0020】上記1、2の発明によれば、溶融速度また
は成膜速度の向上を実現する上で問題となっていた粒状
蒸着材料の飛散やスプラッシュ発生を防止できるため、
欠陥のない特性の安定した薄膜を、従来より短時間で製
造することができる。
は成膜速度の向上を実現する上で問題となっていた粒状
蒸着材料の飛散やスプラッシュ発生を防止できるため、
欠陥のない特性の安定した薄膜を、従来より短時間で製
造することができる。
【0021】
【実施例】以下本発明を、TiO2とSiO2により構成さ
れた光学多層膜の製造における、特にTiO2の成膜に適
用した場合の実施例を、添付け図面を用いて説明する。
尚、従来例と同一または同等の機能を有する構成要素は
同一番号を付け、詳細な説明を省略する。
れた光学多層膜の製造における、特にTiO2の成膜に適
用した場合の実施例を、添付け図面を用いて説明する。
尚、従来例と同一または同等の機能を有する構成要素は
同一番号を付け、詳細な説明を省略する。
【0022】本発明の第1の実施例について、図1を用
い説明する。本実施例は、溶融時間の短縮を実現できる
ものある。この図1は蒸発源の概略図である。
い説明する。本実施例は、溶融時間の短縮を実現できる
ものある。この図1は蒸発源の概略図である。
【0023】図1において、20は冷却ブロックで水冷
ハース15上に設置され冷却されている。21aは飛散
防止壁で冷却ブロックに取り付けられ、坩堝14の上方
を囲っている。この飛散防止壁21aはバイメタル材料
から作られており、温度が低い時即ち粒状材料17の溶
融開始前は、ほぼ垂直な姿勢を保持している。
ハース15上に設置され冷却されている。21aは飛散
防止壁で冷却ブロックに取り付けられ、坩堝14の上方
を囲っている。この飛散防止壁21aはバイメタル材料
から作られており、温度が低い時即ち粒状材料17の溶
融開始前は、ほぼ垂直な姿勢を保持している。
【0024】上記構成での溶融時について説明する。蒸
着材料の溶融を短時間で行うため高いパワーの電子ビー
ム11を粒状材料17に照射しつつ溶融を開始すると、
図1に示すように飛散粒状材料19が生じる。飛散した
粒状材料19は、飛散防止壁21aに衝突し、19aの
粒子の様に跳ね返って落下あるいは19bの粒子のよう
に壁に沿って落下し、坩堝14内へ回収される。
着材料の溶融を短時間で行うため高いパワーの電子ビー
ム11を粒状材料17に照射しつつ溶融を開始すると、
図1に示すように飛散粒状材料19が生じる。飛散した
粒状材料19は、飛散防止壁21aに衝突し、19aの
粒子の様に跳ね返って落下あるいは19bの粒子のよう
に壁に沿って落下し、坩堝14内へ回収される。
【0025】従って、図1の構成によれば、溶融速度を
速めても、飛散した粒状材料19は飛散防止壁21aの
外へ飛散することがなく、飛散粒子による装置トラブル
は生じないばかりか、飛散粒子材料が坩堝14内へ回収
されるため、坩堝14内の材料は溶融時には減ることが
ない。この結果、溶融時間を短縮でき生産性の向上が実
現できる。
速めても、飛散した粒状材料19は飛散防止壁21aの
外へ飛散することがなく、飛散粒子による装置トラブル
は生じないばかりか、飛散粒子材料が坩堝14内へ回収
されるため、坩堝14内の材料は溶融時には減ることが
ない。この結果、溶融時間を短縮でき生産性の向上が実
現できる。
【0026】また上記材料の溶融とともに、坩堝14内
の粒状材料19の上層には溶融池18が形成され、その
溶融池18の輻射熱により、バイメタル材からなる飛散
防止壁21aは加熱され図1中の点線で示される21b
のように上部が外側へ次第に開いていく。このように開
くことにより、成膜時には上方に設置された基板へ向か
う溶融池18からの蒸気は、飛散防止壁21bにより妨
げられることはない。
の粒状材料19の上層には溶融池18が形成され、その
溶融池18の輻射熱により、バイメタル材からなる飛散
防止壁21aは加熱され図1中の点線で示される21b
のように上部が外側へ次第に開いていく。このように開
くことにより、成膜時には上方に設置された基板へ向か
う溶融池18からの蒸気は、飛散防止壁21bにより妨
げられることはない。
【0027】成膜が終了すると、電子ビーム11が切ら
れ溶融池18はすぐに凝固し始め、飛散防止壁21bは
水冷ブロック20により短時間で冷却され元の飛散防止
壁21aの姿勢に戻る。しかし、次層の薄膜形成の際に
は、再溶融となるため材料の飛散がないから、この場合
には飛散防止壁21bは21aの状態に戻る必要はな
い。
れ溶融池18はすぐに凝固し始め、飛散防止壁21bは
水冷ブロック20により短時間で冷却され元の飛散防止
壁21aの姿勢に戻る。しかし、次層の薄膜形成の際に
は、再溶融となるため材料の飛散がないから、この場合
には飛散防止壁21bは21aの状態に戻る必要はな
い。
【0028】尚、ほとんどの飛散粒子が水平0度から垂
直方向へ45度以内の角度で飛び出していることから、
ここでは図2に示す飛散防止壁21aの高さhは溶融池
18の表面から坩堝14の開口幅wとほぼ等しくしてい
る。また、成膜時の飛散防止壁21bの開きは、溶融池
18表面の中心からみて左右の角度、即ちθ1、θ2が各
々60度以上となるようにしている。この左右の開きの
角度θ1、θ2は、基板の大きさや膜厚の分布等を考慮
し、各々独立に最適の角度に変更するとよいことはいう
までもない。
直方向へ45度以内の角度で飛び出していることから、
ここでは図2に示す飛散防止壁21aの高さhは溶融池
18の表面から坩堝14の開口幅wとほぼ等しくしてい
る。また、成膜時の飛散防止壁21bの開きは、溶融池
18表面の中心からみて左右の角度、即ちθ1、θ2が各
々60度以上となるようにしている。この左右の開きの
角度θ1、θ2は、基板の大きさや膜厚の分布等を考慮
し、各々独立に最適の角度に変更するとよいことはいう
までもない。
【0029】尚、飛散防止壁21aが外側へ開き易いよ
う、複数の幅狭の板を最も長い辺が立つようにして隙間
なくブラインドの様にずらして重ね合わせ坩堝上方の回
りを囲うように並べる構成にするとよい。また常温での
板形状も平板でなく内側へ凹となるように湾曲したもの
の方が飛散防止の効果があることはいうまでもない。
う、複数の幅狭の板を最も長い辺が立つようにして隙間
なくブラインドの様にずらして重ね合わせ坩堝上方の回
りを囲うように並べる構成にするとよい。また常温での
板形状も平板でなく内側へ凹となるように湾曲したもの
の方が飛散防止の効果があることはいうまでもない。
【0030】次に、上記実施例よりさらに溶融速度およ
び成膜速度を上げスループット向上が実現できる第2の
実施例について同じ図1を用いて説明する。この例では
特に必要がない限り第1の実施例で説明した飛散防止壁
21aは設ける必要がない。
び成膜速度を上げスループット向上が実現できる第2の
実施例について同じ図1を用いて説明する。この例では
特に必要がない限り第1の実施例で説明した飛散防止壁
21aは設ける必要がない。
【0031】これは、排気された真空チャンバー内で一
旦加熱され溶融し凝固した蒸着材料が、その後大気に解
放されることなく引き続き再溶融され蒸着される際に
は、当然粒状材料の飛散がないばかりでなく従来より高
い成膜速度においてもスプラッシュの発生もないことを
利用するものである。
旦加熱され溶融し凝固した蒸着材料が、その後大気に解
放されることなく引き続き再溶融され蒸着される際に
は、当然粒状材料の飛散がないばかりでなく従来より高
い成膜速度においてもスプラッシュの発生もないことを
利用するものである。
【0032】即ち、成膜工程とは別に、成膜工程の前に
次の溶融凝固工程を設けたものである。溶融凝固工程で
は、まず粒状蒸着材料17に電子ビーム11を所定のパ
ワーまで緩やかに上げながら溶融させ、さらに所定時間
溶融し、その後電子ビーム11を切り、先の溶融蒸着材
料を凝固させる。この工程での溶融は緩やかに行われる
ため粒状材料が飛散することはない。また、溶融は少な
くとも溶融池18で坩堝14が覆われるまで即ち坩堝1
4内の蒸着材料の上層部が溶融されるまでおこなわれる
が、できればガス放出を十分に行うため溶融池表面から
なるだけ深く溶融し厚い凝固層を形成した方がよい。
次の溶融凝固工程を設けたものである。溶融凝固工程で
は、まず粒状蒸着材料17に電子ビーム11を所定のパ
ワーまで緩やかに上げながら溶融させ、さらに所定時間
溶融し、その後電子ビーム11を切り、先の溶融蒸着材
料を凝固させる。この工程での溶融は緩やかに行われる
ため粒状材料が飛散することはない。また、溶融は少な
くとも溶融池18で坩堝14が覆われるまで即ち坩堝1
4内の蒸着材料の上層部が溶融されるまでおこなわれる
が、できればガス放出を十分に行うため溶融池表面から
なるだけ深く溶融し厚い凝固層を形成した方がよい。
【0033】この溶融凝固工程を設けることで、従来よ
りこの工程分時間が増えるのではないかと考えられる
が、この工程を真空チャンバーの排気工程と同時、即ち
排気工程時間内でこの溶融凝固工程を行うことで従来よ
り工程時間が増えることはない。逆にこの工程を付加す
ることで、溶融及び成膜工程での溶融速度及び成膜速度
を上げれるため溶融時間及び成膜時間を短縮できスルー
プットの向上を実現できる。
りこの工程分時間が増えるのではないかと考えられる
が、この工程を真空チャンバーの排気工程と同時、即ち
排気工程時間内でこの溶融凝固工程を行うことで従来よ
り工程時間が増えることはない。逆にこの工程を付加す
ることで、溶融及び成膜工程での溶融速度及び成膜速度
を上げれるため溶融時間及び成膜時間を短縮できスルー
プットの向上を実現できる。
【0034】尚、複数の坩堝を使い多層膜を製造する場
合は、坩堝の数が多いと溶融凝固工程の時間も増し、排
気工程の時間を越えることもある。この場合は、図1の
飛散防止壁21aを設けるとよいことはいうまでもな
い。即ち、溶融時に材料を飛散させることなく各坩堝の
溶融速度を上げれるため、溶融時間の短縮することがで
き、坩堝の数が増した場合でも溶湯凝固工程の時間を排
気工程の時間内にすることができる。従って、生産性の
向上が実現できることは言うまでもない。
合は、坩堝の数が多いと溶融凝固工程の時間も増し、排
気工程の時間を越えることもある。この場合は、図1の
飛散防止壁21aを設けるとよいことはいうまでもな
い。即ち、溶融時に材料を飛散させることなく各坩堝の
溶融速度を上げれるため、溶融時間の短縮することがで
き、坩堝の数が増した場合でも溶湯凝固工程の時間を排
気工程の時間内にすることができる。従って、生産性の
向上が実現できることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、スループット向上、即
ち溶融速度や成膜速度を実現する上で問題となっていた
蒸着材料の飛散やスプラッシュ発生を防止できるため、
特性の安定した優れた薄膜を、従来に比べ短時間で製造
することができる。従って、薄膜の製造において歩留ま
りおよび生産性の向上が実現できるものである。
ち溶融速度や成膜速度を実現する上で問題となっていた
蒸着材料の飛散やスプラッシュ発生を防止できるため、
特性の安定した優れた薄膜を、従来に比べ短時間で製造
することができる。従って、薄膜の製造において歩留ま
りおよび生産性の向上が実現できるものである。
【図1】本発明の実施例における蒸発源の概略図
【図2】本発明の実施例における蒸発源の説明図
【図3】従来例の概略構成図
【図4】従来例の説明に用いる蒸発源の概略図
1 真空チャンバー 4 電子ビーム発生装置 5 シャッター 7 基板 11 電子ビーム 14 坩堝 15 水冷ハース 16 冷却水路 17 粒状蒸着材料 18 溶融池 20 冷却ブロック 21a、b 飛散防止壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三谷 力 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】真空槽内で蒸着材料を蒸発させて基板に薄
膜を形成する際に、真空槽内部を加熱しながら前記真空
槽内を所定圧力まで排気する排気工程と、坩堝内の複数
の粒状蒸着材料に上方より所定量の電子ビームを照射
し、前記粒状蒸着材料の内少なくとも上層部の前記材料
を溶融させた後凝固させ凝固層を形成する溶融凝固工程
を、前記凝固層が形成された蒸着材料を再溶融し蒸発さ
せ基板に成膜する成膜工程の前に有し、前記排気工程の
時間内で前記溶融凝固工程を同時に行うことを特徴とす
る薄膜の製造方法。 - 【請求項2】坩堝内に収容された複数の粒状蒸着材料
と、前記蒸着材料を加熱し溶融蒸発させる電子ビーム加
熱手段と、前記坩堝近傍の上方を囲い設置された前記粒
状蒸着材料の飛散を防止及び回収する飛散防止壁と、前
記坩堝上方に設置され薄膜を形成される基板を有するこ
とを特徴とする薄膜製造装置。 - 【請求項3】飛散防止壁が、基板へ蒸着が行われる間
は、前記飛散防止壁の上部が外側へ開き基板への蒸気を
妨げないことを特徴とする請求項2記載の薄膜製造装
置。 - 【請求項4】飛散防止壁が、バイメタルにより構成され
たことを特徴とする請求項3記載の薄膜製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4285747A JPH06136520A (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 薄膜の製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4285747A JPH06136520A (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 薄膜の製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06136520A true JPH06136520A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17695531
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4285747A Pending JPH06136520A (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 薄膜の製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06136520A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006070291A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Hoya Corp | レンズ製造方法及びプログラム |
| WO2017163402A1 (ja) * | 2016-03-25 | 2017-09-28 | 技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構 | 3次元積層造形装置、3次元積層造形装置の制御方法および3次元積層造形装置の制御プログラム |
| WO2019111901A1 (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-13 | 住友化学株式会社 | 蒸着源、電子ビーム真空蒸着装置及び電子デバイスの製造方法 |
| JP2022047820A (ja) * | 2020-09-14 | 2022-03-25 | 日本電子株式会社 | 三次元積層造形装置および三次元積層造形方法 |
| JP2025157144A (ja) * | 2024-04-02 | 2025-10-15 | 旭化成株式会社 | プラスチックレンズの製造方法 |
| JP2025157145A (ja) * | 2024-04-02 | 2025-10-15 | 旭化成株式会社 | プラスチックレンズの製造方法 |
-
1992
- 1992-10-23 JP JP4285747A patent/JPH06136520A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006070291A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Hoya Corp | レンズ製造方法及びプログラム |
| WO2017163402A1 (ja) * | 2016-03-25 | 2017-09-28 | 技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構 | 3次元積層造形装置、3次元積層造形装置の制御方法および3次元積層造形装置の制御プログラム |
| JP6216464B1 (ja) * | 2016-03-25 | 2017-10-18 | 技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構 | 3次元積層造形装置、3次元積層造形装置の制御方法および3次元積層造形装置の制御プログラム |
| US10610957B2 (en) | 2016-03-25 | 2020-04-07 | Technology Research Association For Future Additive Manufacturing | Three-dimensional laminating and shaping apparatus, three-dimensional laminating and shaping apparatus control method, and three-dimensional laminating and shaping apparatus control program |
| WO2019111901A1 (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-13 | 住友化学株式会社 | 蒸着源、電子ビーム真空蒸着装置及び電子デバイスの製造方法 |
| JP2019104946A (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-27 | 住友化学株式会社 | 蒸着源、電子ビーム真空蒸着装置及び電子デバイスの製造方法 |
| JP2022047820A (ja) * | 2020-09-14 | 2022-03-25 | 日本電子株式会社 | 三次元積層造形装置および三次元積層造形方法 |
| JP2025157144A (ja) * | 2024-04-02 | 2025-10-15 | 旭化成株式会社 | プラスチックレンズの製造方法 |
| JP2025157145A (ja) * | 2024-04-02 | 2025-10-15 | 旭化成株式会社 | プラスチックレンズの製造方法 |
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