JPH06137347A - ディスクロータ - Google Patents
ディスクロータInfo
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- JPH06137347A JPH06137347A JP34114991A JP34114991A JPH06137347A JP H06137347 A JPH06137347 A JP H06137347A JP 34114991 A JP34114991 A JP 34114991A JP 34114991 A JP34114991 A JP 34114991A JP H06137347 A JPH06137347 A JP H06137347A
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- JP
- Japan
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- disk rotor
- aluminum
- rotor
- particles
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Abstract
(57)【要約】
【目的】優れた熱伝導性及び耐摩耗性を有するディスク
ロータを提供すること 【構成】ディスクロータは、中央孔をもつフランジ部
と、フランジ部から径外方向に延設されているロータ部
とからなる。このディスクロータは、アルミニウム系合
金を基材とし、その基材中に、体積比熱、熱伝導率及び
硬度が高いAlN粒子(平均粒径7μm)が15体積%
分散されている。基材の組成は、重量%でシリコンが1
0%、銅が3%、マグネシウムが1.0%、ニッケルが
1.0%、残部アルミニウムである。ディスクロータは
AlN粒子を含むアルミニウム系溶湯を砂型に鋳造して
成形される。
ロータを提供すること 【構成】ディスクロータは、中央孔をもつフランジ部
と、フランジ部から径外方向に延設されているロータ部
とからなる。このディスクロータは、アルミニウム系合
金を基材とし、その基材中に、体積比熱、熱伝導率及び
硬度が高いAlN粒子(平均粒径7μm)が15体積%
分散されている。基材の組成は、重量%でシリコンが1
0%、銅が3%、マグネシウムが1.0%、ニッケルが
1.0%、残部アルミニウムである。ディスクロータは
AlN粒子を含むアルミニウム系溶湯を砂型に鋳造して
成形される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ装置に使用され
るアルミニウム系のディスクロータに関する。
るアルミニウム系のディスクロータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディスクブレーキ装置に使用
されるディスクロータは鋳鉄系、ステンレス鋼系が一般
的であったが、近年、バネ下荷重の軽減等のため、アル
ミニウム系合金を用いるのが検討されている。そこで、
特開昭59−173234号公報に開示されている様
に、アルミニウム−過共晶シリコン系合金を基材とし、
その基材中にアルミナ、炭化珪素、窒化珪素等のセラミ
ックス耐摩材、黒鉛等の固体潤滑材を分散させたディス
クロータが提供されている。このディスクロータは、耐
摩耗性の向上、摩擦係数の適性化、パッドに対する攻撃
性の軽減を目的とするものである。しかしこのディスク
ロータでは、ディスクロータの温度は局部的に高くなり
がちである。
されるディスクロータは鋳鉄系、ステンレス鋼系が一般
的であったが、近年、バネ下荷重の軽減等のため、アル
ミニウム系合金を用いるのが検討されている。そこで、
特開昭59−173234号公報に開示されている様
に、アルミニウム−過共晶シリコン系合金を基材とし、
その基材中にアルミナ、炭化珪素、窒化珪素等のセラミ
ックス耐摩材、黒鉛等の固体潤滑材を分散させたディス
クロータが提供されている。このディスクロータは、耐
摩耗性の向上、摩擦係数の適性化、パッドに対する攻撃
性の軽減を目的とするものである。しかしこのディスク
ロータでは、ディスクロータの温度は局部的に高くなり
がちである。
【0003】そこで、特開平3−4040号公報に開示
されている様に、アルミニウム系合金を基材とし、基材
よりも熱伝導率、体積比熱が共に大きいCu、BeO、
Agの粒子をその基材中に分散させたディスクロータが
開発されている。このディスクロータでは、熱伝導性が
向上すると共に熱容量が増加し、ディスクロータの局部
的な温度上昇を抑えるのに有利である。
されている様に、アルミニウム系合金を基材とし、基材
よりも熱伝導率、体積比熱が共に大きいCu、BeO、
Agの粒子をその基材中に分散させたディスクロータが
開発されている。このディスクロータでは、熱伝導性が
向上すると共に熱容量が増加し、ディスクロータの局部
的な温度上昇を抑えるのに有利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平3−
4040号公報にかかるディスクロータでは、熱伝導
率、体積比熱が大きいCu、BeO、Agの粒子がその
基材中に分散されているため、ディスクロータの局部的
な温度上昇を抑え得るとは言うものの、耐摩耗性の面で
は必ずしも充分ではなかった。更に分散粒子としてのB
e系化合物はコストも高く、製造時における毒性が問題
となる。
4040号公報にかかるディスクロータでは、熱伝導
率、体積比熱が大きいCu、BeO、Agの粒子がその
基材中に分散されているため、ディスクロータの局部的
な温度上昇を抑え得るとは言うものの、耐摩耗性の面で
は必ずしも充分ではなかった。更に分散粒子としてのB
e系化合物はコストも高く、製造時における毒性が問題
となる。
【0005】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
であり、熱伝導性及び熱容量が大きく、局部的な温度上
昇の防止に有利であり、しかも耐摩耗性の向上を図り得
るディスクロータを提供することを目的とする。
であり、熱伝導性及び熱容量が大きく、局部的な温度上
昇の防止に有利であり、しかも耐摩耗性の向上を図り得
るディスクロータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した目的
を達成すべくアルミニウム系のディスクロータの開発を
進めた。ここで、ディスクロータの摺動部における温度
は、熱伝導によりディスクロータの他所に伝熱される熱
量と、ディスクロータ自体の熱容量と、ディスクロータ
から空気中に放出される熱量と、ディスクロータからプ
レーキパッドに放出される熱量とにより、即ち4つの要
因により基本的には決定され、しかも、このうち後者2
つの要因、即ち、空気中に放出される熱量とプレーキパ
ッドに放出される熱量とは比較的小さい。そのため、デ
ィスクロータの摺動部の温度は、ディスクロータの熱伝
導率とディスクロータの熱容量とに大きく影響される。
即ち、ディスクロータの摺動部の温度は、{(熱伝導
率)×(体積比熱)}の平方根の値により基本的には決
定される。
を達成すべくアルミニウム系のディスクロータの開発を
進めた。ここで、ディスクロータの摺動部における温度
は、熱伝導によりディスクロータの他所に伝熱される熱
量と、ディスクロータ自体の熱容量と、ディスクロータ
から空気中に放出される熱量と、ディスクロータからプ
レーキパッドに放出される熱量とにより、即ち4つの要
因により基本的には決定され、しかも、このうち後者2
つの要因、即ち、空気中に放出される熱量とプレーキパ
ッドに放出される熱量とは比較的小さい。そのため、デ
ィスクロータの摺動部の温度は、ディスクロータの熱伝
導率とディスクロータの熱容量とに大きく影響される。
即ち、ディスクロータの摺動部の温度は、{(熱伝導
率)×(体積比熱)}の平方根の値により基本的には決
定される。
【0007】そして、本発明者は、アルミニウム系合金
に添加すべきセラミックス粒子のT.D値を検討したと
ころSiCのT.D値が0.38であり、Al2 O3 の
T.D値0.23であるのに対し、最近開発されつつあ
る熱伝導性の良好なAlNのT.D値が0.77であ
り、SiC、Al2 O3 に比べて格段に優れた値である
ことを知見した。ここで、T.D(Thermal D
iffusivity)値は、{(熱伝導率)×(体積
比熱)}の平方根を意味する。そして上記した知見に基
づき、本発明者は、T.D値が大きな窒化アルミニウム
を含有させることにより、アルミニウム系のディスクロ
ータの熱伝導率と熱容量さらには耐摩耗性を高めること
を着想した。そして試験で効果を確認し、本発明を完成
させた。
に添加すべきセラミックス粒子のT.D値を検討したと
ころSiCのT.D値が0.38であり、Al2 O3 の
T.D値0.23であるのに対し、最近開発されつつあ
る熱伝導性の良好なAlNのT.D値が0.77であ
り、SiC、Al2 O3 に比べて格段に優れた値である
ことを知見した。ここで、T.D(Thermal D
iffusivity)値は、{(熱伝導率)×(体積
比熱)}の平方根を意味する。そして上記した知見に基
づき、本発明者は、T.D値が大きな窒化アルミニウム
を含有させることにより、アルミニウム系のディスクロ
ータの熱伝導率と熱容量さらには耐摩耗性を高めること
を着想した。そして試験で効果を確認し、本発明を完成
させた。
【0008】即ち、本発明のディスクロータは、アルミ
ニウム系合金を基材とし、その基材中に、体積比熱、熱
伝導率が共に基材のアルミニウム系合金よりも大きい窒
化アルミニウムが分散されていることを特徴とするもの
である。基材はアルミニウム系合金である。アルミニウ
ム系合金はディスクロータとして一般的に使用されるも
のを採用でき、具体的には、アルミニウム−シリコン
系、アルミニウム−シリコン−銅系を採用でき、その他
にマグネシウム、ニッケル、亜鉛等を含有することもで
きる。アルミニウム−シリコン系では、シリコン含有量
が亜共晶の領域でも、初晶シリコンが析出する過共晶の
領域でも、あるいは共晶領域でも良い。
ニウム系合金を基材とし、その基材中に、体積比熱、熱
伝導率が共に基材のアルミニウム系合金よりも大きい窒
化アルミニウムが分散されていることを特徴とするもの
である。基材はアルミニウム系合金である。アルミニウ
ム系合金はディスクロータとして一般的に使用されるも
のを採用でき、具体的には、アルミニウム−シリコン
系、アルミニウム−シリコン−銅系を採用でき、その他
にマグネシウム、ニッケル、亜鉛等を含有することもで
きる。アルミニウム−シリコン系では、シリコン含有量
が亜共晶の領域でも、初晶シリコンが析出する過共晶の
領域でも、あるいは共晶領域でも良い。
【0009】窒化アルミニウムは前述した様に体積比熱
および熱伝導率が共に大きく、しかも耐摩耗性が良い。
窒化アルミニウムの含有量はディスクロータの種類に応
じて適宜選択できるが、一般的に体積%で5〜30%、
より好ましくは10〜20%に設定できる。窒化アルミ
ニウムが5%未満では効果が少なく、30%を越えると
鋳造で製造する場合に溶湯の流動性が低下するからであ
る。窒化アルミニウムは、ディスクロータの全体中にほ
ぼ均一に分散した形態でも、あるいは、ディスクロータ
の中で熱をおび易い部位または摩耗し易い部位における
含有量を増す形態でも良い。
および熱伝導率が共に大きく、しかも耐摩耗性が良い。
窒化アルミニウムの含有量はディスクロータの種類に応
じて適宜選択できるが、一般的に体積%で5〜30%、
より好ましくは10〜20%に設定できる。窒化アルミ
ニウムが5%未満では効果が少なく、30%を越えると
鋳造で製造する場合に溶湯の流動性が低下するからであ
る。窒化アルミニウムは、ディスクロータの全体中にほ
ぼ均一に分散した形態でも、あるいは、ディスクロータ
の中で熱をおび易い部位または摩耗し易い部位における
含有量を増す形態でも良い。
【0010】窒化アルミニウムの形状は一般的に粒子状
であり、その平均粒径は2〜300μm程度、特には2
〜10μm程度にできる。窒化アルミニウムの粒子は、
アルミニウムの粉末を窒素中で820〜1000°C程
度に加熱したり、あるいは、電気炉で酸化アルミニウム
と炭素との混合物を窒素中で加熱して得られる(Al 2
03 +3C+N2 →2AlN+3CO)。また、アルミ
ニウム合金溶湯へのN 2 (+H2 )ガスの吹きこみで、
in−situ生成(炉内での直接反応)が可能となっ
てきており、かかる溶湯を用いて本発明のディスクロー
タを形成すれば、コスト面でも有利である。
であり、その平均粒径は2〜300μm程度、特には2
〜10μm程度にできる。窒化アルミニウムの粒子は、
アルミニウムの粉末を窒素中で820〜1000°C程
度に加熱したり、あるいは、電気炉で酸化アルミニウム
と炭素との混合物を窒素中で加熱して得られる(Al 2
03 +3C+N2 →2AlN+3CO)。また、アルミ
ニウム合金溶湯へのN 2 (+H2 )ガスの吹きこみで、
in−situ生成(炉内での直接反応)が可能となっ
てきており、かかる溶湯を用いて本発明のディスクロー
タを形成すれば、コスト面でも有利である。
【0011】本発明のディスクロータは、一般的には、
窒化アルミニウムを含有するアルミニウム系溶湯を砂
型、金型等のキャビティに流し込む鋳造法により形成で
きるが、場合によっては、窒化アルミニウムが添加され
たアルミニウム系粉末を用いて粉末冶金法で形成しても
良い。
窒化アルミニウムを含有するアルミニウム系溶湯を砂
型、金型等のキャビティに流し込む鋳造法により形成で
きるが、場合によっては、窒化アルミニウムが添加され
たアルミニウム系粉末を用いて粉末冶金法で形成しても
良い。
【0012】
【作用】窒化アルミニウムは体積比熱及び熱伝導率が大
きいので、ディスクロータの熱伝導性が向上するととも
に、ディスクロータの熱容量が増す。しかも窒化アルミ
ニウムは硬度も高く耐摩耗性が向上する。
きいので、ディスクロータの熱伝導性が向上するととも
に、ディスクロータの熱容量が増す。しかも窒化アルミ
ニウムは硬度も高く耐摩耗性が向上する。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を説明する。本実施例
のディスクロータは、車両のブレーキ装置に使用される
ものであり、図2に示す様に、中央孔10aをもつフラ
ンジ部10と、フランジ部10から径外方向に延設され
ているロータ部11とからなる。このディスクロータ
は、アルミニウム系合金を基材とし、その基材中に窒化
アルミニウム(AlN)の粒子がほぼ均一に分散されて
いる。
のディスクロータは、車両のブレーキ装置に使用される
ものであり、図2に示す様に、中央孔10aをもつフラ
ンジ部10と、フランジ部10から径外方向に延設され
ているロータ部11とからなる。このディスクロータ
は、アルミニウム系合金を基材とし、その基材中に窒化
アルミニウム(AlN)の粒子がほぼ均一に分散されて
いる。
【0014】基材の組成はシリコンの亜共晶領域であ
り、具体的には重量%でシリコンが10%、銅が3%、
マグネシウムが1.0%、ニッケルが1.0%、不可避
の不純物、残部アルミニウムである。この基材の熱特性
は表1に示す様である。窒化アルミニウムの粒子は粒状
(東洋アルミニウム株式会社製:TOYALNITE:
UHグレード)のものであり、その平均粒径は7μmで
あり、2μm以下のものはふるいにかけて排除してい
る。窒化アルミニウムの粒子の含有量は体積%で15%
である。この窒化アルミニウムの熱特性を表2に示す。
り、具体的には重量%でシリコンが10%、銅が3%、
マグネシウムが1.0%、ニッケルが1.0%、不可避
の不純物、残部アルミニウムである。この基材の熱特性
は表1に示す様である。窒化アルミニウムの粒子は粒状
(東洋アルミニウム株式会社製:TOYALNITE:
UHグレード)のものであり、その平均粒径は7μmで
あり、2μm以下のものはふるいにかけて排除してい
る。窒化アルミニウムの粒子の含有量は体積%で15%
である。この窒化アルミニウムの熱特性を表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】 本実施例のディスクロータは、窒化アルミニウムの粒子
が分散された上記組成のアルミニウム系合金からなるイ
ンゴットを電気炉で700℃において溶解し、その溶湯
を砂型のキャビティに流し込む鋳造法で形成した。
が分散された上記組成のアルミニウム系合金からなるイ
ンゴットを電気炉で700℃において溶解し、その溶湯
を砂型のキャビティに流し込む鋳造法で形成した。
【0017】次に、上記した実施例にかかるディスクロ
ータを用い、ブレーキフエード試験(JASO 515
0)を行った。ブレーキフエード試験後にディスクロー
タの各部位における温度を温度検出器(熱電対)により
測定し、その温度分布を図4において実施例の特性線と
して示した。更に、上記した実施例と同じ組成で作製し
た試験片を用い、LFW摩耗試験を行った。LFW摩耗
試験では、図3に示す様にオイル20(具体的には10
W30ベースオイル)を貯溜した容器21と、オイル2
0に半分程度浸漬されたリング22(材質:SUJ2)
とを用い、矢印P1方向に向く荷重によりリング22に
試験片23を圧接し摺動させて試験し、試験片23の摩
耗量を測定した。なお、試験条件は、荷重が150N、
時間が15分間、すべり速度が18m/分である。
ータを用い、ブレーキフエード試験(JASO 515
0)を行った。ブレーキフエード試験後にディスクロー
タの各部位における温度を温度検出器(熱電対)により
測定し、その温度分布を図4において実施例の特性線と
して示した。更に、上記した実施例と同じ組成で作製し
た試験片を用い、LFW摩耗試験を行った。LFW摩耗
試験では、図3に示す様にオイル20(具体的には10
W30ベースオイル)を貯溜した容器21と、オイル2
0に半分程度浸漬されたリング22(材質:SUJ2)
とを用い、矢印P1方向に向く荷重によりリング22に
試験片23を圧接し摺動させて試験し、試験片23の摩
耗量を測定した。なお、試験条件は、荷重が150N、
時間が15分間、すべり速度が18m/分である。
【0018】また、LFW摩耗試験の結果を図1に示
す。図1に示す様に実施例では摩耗量は10μm以下で
あり、極めて少なく、優れた耐摩耗性が得られることが
わかる。窒化アルミニウムの粒子によるものと考えられ
る。 (比較例)比較例1として、シリコンが10%、銅が3
%、残部アルミニウムの組成をもつアルミニウム合金に
SiCの粒子(平均粒径7μm)を20体積%添加した
ディスクロータ、比較例2として、上記組成のアルミニ
ウム系合金にBe2 Cの粒子(平均粒径6μm)を15
体積%添加したディスクロータを形成し、同様にブレー
キフエード試験を行った。試験結果を図4において比較
例1の特性線、比較例2の特性線として示した。図4に
示す各特性線から理解できる様に、実施例ではSiC粒
子を含む比較例1に比べて、ロータ部11の摺動部及び
フランジ部10の温度が50°C程度低下している。ま
た実施例ではBe2 Cを含む比較例2に比べても、ロー
タ部11の摺動部及びフランジ部10の温度は低く、局
部的な温度上昇の防止に有利であることがわかる。なお
参考としてSiC、Be2 Cの熱特性を表2に示す。
す。図1に示す様に実施例では摩耗量は10μm以下で
あり、極めて少なく、優れた耐摩耗性が得られることが
わかる。窒化アルミニウムの粒子によるものと考えられ
る。 (比較例)比較例1として、シリコンが10%、銅が3
%、残部アルミニウムの組成をもつアルミニウム合金に
SiCの粒子(平均粒径7μm)を20体積%添加した
ディスクロータ、比較例2として、上記組成のアルミニ
ウム系合金にBe2 Cの粒子(平均粒径6μm)を15
体積%添加したディスクロータを形成し、同様にブレー
キフエード試験を行った。試験結果を図4において比較
例1の特性線、比較例2の特性線として示した。図4に
示す各特性線から理解できる様に、実施例ではSiC粒
子を含む比較例1に比べて、ロータ部11の摺動部及び
フランジ部10の温度が50°C程度低下している。ま
た実施例ではBe2 Cを含む比較例2に比べても、ロー
タ部11の摺動部及びフランジ部10の温度は低く、局
部的な温度上昇の防止に有利であることがわかる。なお
参考としてSiC、Be2 Cの熱特性を表2に示す。
【0019】更に、比較例3としてシリコンが10%、
銅が3%、残部アルミニウムの組成をもつアルミニウム
合金からなる試験片、比較例4として上記比較例3にか
かる組成のアルミニウム系合金にBeO粒子を15体積
%添加した試験片、比較例5として上記上記比較例3に
かかる組成のアルミニウム系合金にAl2 O3 粒子(平
均粒径3μm)を15体積%添加した試験片を形成し、
同様にLFW摩耗試験を行った。比較例にかかる試験結
果を図1に示す。図1に示す様に、摩耗量は、比較例3
では80μmを越えており、比較例4では40μmを越
えており、比較例5では30μmを越えており、比較例
1では30μmを越えていた。この試験結果から、窒化
アルミニウムの粒子を含む本実施例では、比較例に比べ
て摩耗量が大幅に減少しており、耐摩耗性が向上してい
ることが理解される。即ち、耐摩耗性は、Al2 O3 粒
子、SiC粒子、窒化アルミニウム(AlN)粒子の順
に向上することがわかる。
銅が3%、残部アルミニウムの組成をもつアルミニウム
合金からなる試験片、比較例4として上記比較例3にか
かる組成のアルミニウム系合金にBeO粒子を15体積
%添加した試験片、比較例5として上記上記比較例3に
かかる組成のアルミニウム系合金にAl2 O3 粒子(平
均粒径3μm)を15体積%添加した試験片を形成し、
同様にLFW摩耗試験を行った。比較例にかかる試験結
果を図1に示す。図1に示す様に、摩耗量は、比較例3
では80μmを越えており、比較例4では40μmを越
えており、比較例5では30μmを越えており、比較例
1では30μmを越えていた。この試験結果から、窒化
アルミニウムの粒子を含む本実施例では、比較例に比べ
て摩耗量が大幅に減少しており、耐摩耗性が向上してい
ることが理解される。即ち、耐摩耗性は、Al2 O3 粒
子、SiC粒子、窒化アルミニウム(AlN)粒子の順
に向上することがわかる。
【0020】(他の実施例)上記した実施例では、ディ
スクロータに窒化アルミニウムの粒子が分散されている
が、これに限らず、窒化アルミニウムの粒子の他に、S
iC粒子、Al2 O 3 粒子、Be2 C粒子の少なくとも
1種が分散された形態でも良い。また上記した実施例で
は、窒化アルミニウムの粒子がディスクロータの全体に
ほぼ均一に分散されているが、これに限らず、ディスク
ロータのうち、温度が上昇し易いロータ部11の摺動面
において、窒化アルミニウムの粒子の濃度を高めた構成
にして鋳造法、焼結法等で製造することもできる。
スクロータに窒化アルミニウムの粒子が分散されている
が、これに限らず、窒化アルミニウムの粒子の他に、S
iC粒子、Al2 O 3 粒子、Be2 C粒子の少なくとも
1種が分散された形態でも良い。また上記した実施例で
は、窒化アルミニウムの粒子がディスクロータの全体に
ほぼ均一に分散されているが、これに限らず、ディスク
ロータのうち、温度が上昇し易いロータ部11の摺動面
において、窒化アルミニウムの粒子の濃度を高めた構成
にして鋳造法、焼結法等で製造することもできる。
【0021】
【発明の効果】以上説明した様に本発明のディスクロー
タによれば、体積比熱、熱伝導率が共に基材のアルミニ
ウム系合金よりも大きい窒化アルミニウムが適量分散さ
れているので、ディスクロータの熱伝導性および熱容量
が増加し、局部的な温度上昇を回避でき、しかも耐摩耗
性も向上させることができる。
タによれば、体積比熱、熱伝導率が共に基材のアルミニ
ウム系合金よりも大きい窒化アルミニウムが適量分散さ
れているので、ディスクロータの熱伝導性および熱容量
が増加し、局部的な温度上昇を回避でき、しかも耐摩耗
性も向上させることができる。
【図1】摩耗量を示すグラフである。
【図2】ディスクロータの断面図である。
【図3】LFW摩耗試験装置の構成図である。
【図4】ディスクロータの測定部位とともにその温度分
布を示すグラフである。
布を示すグラフである。
図中、1はディスクロータ、10はフランジ部、11は
ロータ部を示す。
ロータ部を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 詔一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 江部 陽一 東京都千代田区霞ケ関3丁目2番5号 ア ルキャン・アジア・リミテッド内
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウム系合金を基材とし、その基材
中に、体積比熱、熱伝導率が共に基材のアルミニウム系
合金より大きい窒化アルミニウムが分散されていること
を特徴とするディスクロータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34114991A JPH06137347A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ディスクロータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34114991A JPH06137347A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ディスクロータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06137347A true JPH06137347A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=18343712
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34114991A Pending JPH06137347A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ディスクロータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06137347A (ja) |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP34114991A patent/JPH06137347A/ja active Pending
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