JPH06137422A - 可変容量ポンプ/モータを備えた産業車両の走行荷役総合制御装置 - Google Patents

可変容量ポンプ/モータを備えた産業車両の走行荷役総合制御装置

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JPH06137422A
JPH06137422A JP28644892A JP28644892A JPH06137422A JP H06137422 A JPH06137422 A JP H06137422A JP 28644892 A JP28644892 A JP 28644892A JP 28644892 A JP28644892 A JP 28644892A JP H06137422 A JPH06137422 A JP H06137422A
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cargo handling
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traveling
target
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JP28644892A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Taniguchi
浩之 谷口
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】走行フィーリングを向上させた走行荷役総合制
御装置を提供する。 【構成】フォーク90を駆動させるリフトシリンダ91に作
動油を供給するギアポンプ92と、駆動輪7を可変速駆動
させる可変容量ポンプ/モータ2とをエンジン1にて駆
動させ、ピントル32,14 にて可変容量ポンプ/モータ2
の吐出容量を可変させて車速を目標車速となるように制
御する可変容量ポンプ/モータ2を備えた産業車両にお
いて、車速を検出する車速センサ56と、アクセルペダル
41のアクセル開度ACC を検出するアクセルセンサ42と、
アクセルセンサ42に基づいて車速を算出し、荷役走行時
となったとき、車速と目標車速Vとの差分をオフセット
量ΔVとして設定する。荷役走行時において、そのとき
どきに算出された目標車速Vをオフセット量ΔVに基づ
いてオフセットした補正目標車速V1を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可変容量ポンプ/モータ
を備えた産業車両の荷役走行制御装置に係り、詳しくは
荷役作業時に対する車両の車速と油圧シリンダの作動と
の干渉を回避して走行フィーリングを向上させた産業車
両の荷役走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧装置を備えたフォークリフ
ト、スキットステアローダ等の産業車両においては、車
輪の駆動を油圧モータで行うものがある(例えば、実開
平1−68924号公報)。この種の車両はエンジンに
て回転駆動される可変容量ポンプから供給される作動油
にて油圧モータが回転され、該モータに供給される油
量、即ち可変容量ポンプの容量を変更することによりモ
ータの回転速度が制御されて車両の速度が制御されるよ
うになっている。
【0003】又、この種の可変容量ポンプ/モータとし
てFFC(FLUID FORCE COUPLE)方式の新規なラジアル
シリンダ型可変容量ポンプ/モータが提案されている
(喜多,油圧と空気圧,20巻2号(1989),7〜
14.)。この可変容量ポンプ/モータは基本的には、
円筒状のケーシングと、外周に設けられた7個の静圧パ
ッドでケーシング内面に接するとともに、内面が静圧パ
ッドに対応する7個の平面で構成される偶力リングと、
偶力リングの内側の各平面に垂直に接するシールブッシ
ュ(ピストン)と、シールブッシュと嵌合する7個の半
径方向シリンダを有するシリンダブロックと、シリンダ
ブロックの中心穴と嵌合するとともにケーシング中心に
対して正逆両側に軸と直角方向に偏心可能なピントルと
から構成されている。そして、ピントルの偏心量に対応
してポンプの容量あるいは油圧モータの出力が変化する
ようになっている。
【0004】一方、例えば上記FFC方式のラジアルシ
リンダ型可変容量ポンプ/モータを使用した油圧無段変
速機のような油圧システムを使用したフォークリフトの
荷役走行作業は次のように行われる。
【0005】熟練の作業者は作業効率を高めるため、目
的地へ移動する際、フォークリフトを走行させながら、
フォークを昇降動作させている。つまり、走行荷役同時
操作を行っている。この時、作業者は荷役速度を上げる
ため、右足でアクセルペダルを踏み込んでエンジン回転
数を上昇させる。これと同時に、作業者は左足でインチ
ングペダル(ブレーキペダル)を操作して車速を調整し
ながらフォークの昇降動作を行わせている。
【0006】ところが、上記の荷役走行作業は熟練を要
し、また熟練したとしても上記の作業を長時間にわたっ
て行うと作業者が疲労をきたす。又、近年、女性作業者
の進出等もあり、走行荷役作業の簡易化が可能となる走
行フィーリングの良い走行荷役同時制御の開発が要求さ
れている。
【0007】又、上記の油圧無段変速機の油圧システム
ではそれ自身が持つ強い非線形特性のため、解析が困難
であるなどの理由により、一般に実験データに基づいた
マップを求め、このマップに基づいて油圧無段変速機を
制御するようになっている。つまり、オープンループ制
御により油圧無段変速機を制御しているが、この手法を
用いた制御では良い走行フィーリングが得られない。
【0008】更に、温度、負荷等によって油圧トランス
ミッションの特性が変化する。つまり、フォークリフト
が搬送する負荷の荷重が大きいとエンジン回転数が上昇
しにくく、油圧トランスミッション内の作動油の温度が
上昇すると、粘性が変化してトランスミッションの特性
が変化する。
【0009】そのため、従来はマップの特性に基づいて
油圧トランスミッションを制御しようとしても、油圧ト
ランスミッション自身の特性がそのときどきの条件によ
って変化する。そのため、油圧トランスミッションを制
御しようとするとそのときどきの油圧トランスミッショ
ンの特性に対応した膨大なマップが必要となり、実際に
はマップに基づいて油圧トランスミッションを制御する
ことが非常に困難である。
【0010】この対策として、本出願人は荷役作業を行
わないとき、走行制御モードに設定し、荷役作業を行う
とき、走行荷役総合制御モードに設定する走行制御装置
を既に出願している。
【0011】つまり、荷役走行作業を行わない状態で走
行する走行制御モードのとき、アクセルペダルのアクセ
ル開度で最大馬力のでるエンジン回転数に基づいてエン
ジン最大馬力制御をPI制御にて行うようになってい
る。
【0012】そして、荷役走行作業を行う走行荷役総合
制御モードのとき、そのときどきの荷役レバー操作量に
基づいてスロットルバルブを介してエンジン回転数を制
御する。一方、そのときどきのアクセル開度に基づいて
目標車速を設定し、その目標車速に収束するように油圧
無段変速機の変速比を現代制御の1つであるEMM理論
にて制御するようになっている。
【0013】この結果、走行制御モードのときにはエン
ジン最大馬力がでる状態でフォークリフトを走行させる
ことができる。又、走行荷役総合制御モードのときには
荷役レバー操作量に基づいてエンジン回転数が上昇し、
油圧無段変速機の変速比を制御して小さくすればエンジ
ン回転数が上昇してもフォークリフトの車速の増加を防
止することができる。この結果、走行系と荷役系との干
渉を回避し、インチングペダル(ブレーキペダル)を踏
み込まなくても荷役レバー操作量とアクセルペダルの踏
込量に基づいて荷役走行作業ができる。更に、フォーク
リフトの車速をショックなくスムーズに目標車速に収束
させて走行フィーリングを向上させることができるよう
になっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、走行制
御モードから走行荷役総合制御モードに切り換わると
き、そのときのフォークリフトの車速に関係なく走行制
御装置はアクセル開度に基づいた目標車速となるように
油圧無段変速機の変速比を制御してしまう。このときの
走行荷役総合制御モードの目標車速はフォークリフトが
荷物を積んでいないときのアクセル開度に対する目標車
速のマップによって設定される。又、走行制御モードに
おいてフォークリフトの実際の車速は積載される荷物の
重さによって変化する。
【0015】従って、例えば最大積載量に近い荷物を持
った状態で走行制御モードによりフォークリフトが4k
m/hで走行しているとする。このとき、アクセル開度
が大きい割りに車速は低い状態となる。この状態から走
行荷役総合制御モードに切り換わると、そのときのアク
セル開度に対する目標車速がマップによって設定され
る。このとき、アクセル開度が比較的大きいので目標車
速(例えば6km/h)が走行制御装置によって設定さ
れる。
【0016】すると、走行制御装置は現在の車速が4k
m/hであるにもかかわらず、6km/hとなるように
油圧無段変速機の変速比を制御してしまう。この結果、
フォークリフトは走行制御モードから走行荷役総合制御
モードに切り換わったとき、急に加速されてしまい走行
フィーリングが悪くなってしまうという問題がある。
【0017】逆に、最大積載量に近い荷物を持った状態
で走行制御モードによりフォークリフトが6km/hで
走行しているとする。そして、減速させる目的でアクセ
ルペダルの踏み込みを減少させたとき、走行荷役総合制
御モードに切り換わると、そのときのアクセル開度に対
する目標車速がマップによって設定される。このとき、
アクセル開度が小さいので目標車速(例えば4km/
h)が走行制御装置によって設定される。
【0018】すると、走行制御装置は実際の車速が6k
m/hであるにもかかわらず、4km/hとなるように
油圧無段変速機の変速比を制御してしまう。この結果、
フォークリフトは走行制御モードから走行荷役総合制御
モードに切り換わったとき、急に減速されてしまい走行
フィーリングが悪くなってしまうという問題がある。
【0019】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は走行状態から荷役作業状
態に移行したときの車両の走行フィーリングを向上させ
ることができる可変容量ポンプ/モータを備えた産業車
両の走行荷役総合制御装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、荷役部材を駆動させる油圧シリンダに作動
油を供給する荷役用油圧ポンプと、駆動輪を可変速駆動
させる可変容量ポンプ/モータとをエンジンにて駆動さ
せ、変速比調整部材にて前記可変容量ポンプ/モータの
吐出容量を可変させることにより車両の車速を目標車速
となるように制御する可変容量ポンプ/モータを備えた
産業車両において、前記車両の車速を検出する車速検出
手段と、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開
度検出手段と、前記車速検出手段からの検出結果に基づ
いて車両の車速を算出する車速算出手段と、前記アクセ
ル開度検出手段からの検出結果に基づいて目標車速を算
出する目標車速算出手段と、荷役走行時となったとき、
前記車速算出手段により求められた車速と目標車速演算
手段により求められた目標車速との差分を求め、この差
分をオフセット量として設定するオフセット設定手段
と、荷役走行時において、前記目標車速演算手段により
そのときどきに算出された目標車速をオフセット設定手
段によって設定されたオフセット量に基づいてオフセッ
トした補正目標車速を算出する補正目標車速算出手段と
を備えたことをその要旨とする。
【0021】
【作用】エンジンの駆動により荷役用油圧ポンプが動作
すると、作動油が油圧シリンダに供給されて荷役部材が
駆動する。そして、変速比調整部材によって可変容量ポ
ンプ/モータの吐出容量を可変させることにより駆動輪
が可変速駆動して車速が変化する。
【0022】車速検出手段は車両の車速を検出する。ア
クセル開度検出手段はアクセルペダルの操作量を検出す
る。目標車速算出手段はアクセル開度検出手段からの検
出結果に基づいて車両の目標車速を算出する。車速算出
手段は車速検出手段からの検出結果に基づいて車両の車
速を算出する。
【0023】荷役走行時となったとき、オフセット設定
手段は車速算出手段により算出された車速と目標車速算
出手段により算出された目標車速との差分を求め、この
差分をオフセット量として設定する。荷役走行時におい
て、補正目標算出手段は目標車速算出手段によりそのと
きどきに算出された目標車速をオフセット算出手段によ
って設定されたオフセット量に基づいてオフセットした
補正目標車速を算出する。
【0024】従って、荷役走行時になったとき、車速と
目標車速とに差があってもその差をオフセット量によっ
て吸収するため、急激な減速又は加速が防止される。
【0025】
【実施例】以下、本発明をラジアルシリンダ型可変容量
ポンプ/モータを備えたフォークリフトに具体化した一
実施例を図1〜図43に基づいて説明する。
【0026】図1に示すように、車両(図示せず)に装
備されたエンジン1の出力軸には、走行用のラジアルシ
リンダ型可変容量ポンプ/モータ2を構成する油圧ポン
プ3の駆動軸3aが駆動連結されている。可変容量ポン
プ/モータ2を構成する油圧モータ4の出力軸4aは駆
動シャフト5及び作動歯車機構6を介して駆動輪7と連
結されている。この出力軸4aの回転に伴って車両の走
行が行われるようになっている。又、エンジン1の出力
軸にはギアポンプ92が接続され、このギアポンプ92
はリフトシリンダ91に作動油を供給するようになって
いる。従って、リフトシリンダ91がフォーク90を昇
降させるになっている。
【0027】尚、本実施例では、前記油圧ポンプ3及び
油圧モータ4は基本的に同様な構成であるので、油圧モ
ータ4を例にしてその構成を説明する。図2〜図4に示
すように、円筒状のケーシング8と、その開口部を覆う
リアカバー9とにより囲繞された収容空間内には、偶力
リング10が収容されている。偶力リング10はケーシ
ング8の外部に突出した出力軸4aと一体に形成され、
出力軸4aはスプライン4bにおいてカップリング(図
示しない)を介して前記駆動シャフト5に連結されてい
る。
【0028】そして、前記偶力リング10は、軸受11
によりケーシング8に対して回転可能に支持されてい
る。偶力リング10の外周には、7個のシュー(静圧パ
ッド)12が等間隔に偶力リング10と一体回転可能に
取り付けられている(図4参照)。偶力リング10の内
面にはシュー12と対応する7箇所に平面10aが形成
されている。又、各平面10aの中央には偶力リング1
0を貫通する孔10bが形成されている。更に、シュー
12の中央には該シュー12を貫通する孔12aが形成
されている。
【0029】リヤカバー9には、シリンダブロック13
を支承するピントル14が出力軸4aの軸線と直交する
方向に移動可能に支承されいる。ピントル14は図3,
図5に示すように、リヤカバー9に形成された溝9aに
嵌合する断面が台形の角柱状の台座部14aと、台座部
14aに突設され偶力リング10内に突出する円錐台状
の支承部14bとから構成されている。そして、シリン
ダブロック13はその中心部に形成された嵌合孔13a
が支承部14bに嵌合することにより、ピントル14に
対して回転可能に支承されている。
【0030】ピントル14には支承部14bの周面に形
成された一対のポート14c,14dと、台座部14a
の斜面に形成された一対のポート14e,14fとをそ
れぞれ連通させる一対の油路15,16がたすきがけ状
に立体交差するように形成されている。図3に示すよう
に、一方の油路15がリヤカバー9に形成された低圧ポ
ート17Bに接続され、他方の油路16がリヤカバー9
に形成された高圧ポート18Bに接続されている。
【0031】シリンダブロック13には7個のシリンダ
ボア19が、前記支承部14bの周面に直交する方向
に、前記油路15,16と連通可能な状態で等間隔に形
成されている。シリンダボア19内には、一端が前記平
面10aに当接した状態で保持されるピストン20が往
復動可能に収容されている。前記各シュー12及びピス
トン20はともに最大受圧面積が等しくなるように形成
されている。又、シリンダブロック13はオルダム継手
21により偶力リング10と一体回転可能に連結されて
いる。
【0032】図2に示すように、台座部14aには溝9
aの長手方向(図2の上下方向)に沿って延びるサーボ
スプール22がピントル14と一体移動可能に取り付け
られている。サーボスプール22は台座部14aに形成
された孔23にその先端が突出する状態で挿通されてい
る。サーボスプール22はその基端に形成されたフラン
ジ22aと孔23の端部との間に介装されたばね24に
より同図において下方向に付勢されている。そして、サ
ーボスプール22の先端に固定された止め輪25が台座
部14aの外面と当接することにより、その下方向への
移動が規制されている。従って、サーボスプール22に
対してばね24の付勢力よりも大きな力がその付勢力と
反対方向に作用するまでは、サーボスプール22はピン
トル14と一体的に移動する。
【0033】前記リアカバー9には溝9aと対応する位
置に収容部26が形成され、該収容部26内には、前記
サーボスプール22を介してピントル14を駆動するコ
ントロールロッド27が収容されている。コントロール
ロッド27は溝9aと連通する孔9bを貫通するととも
に、その先端がサーボスプール22の基端部に螺着され
ている。又、コントロールロッド27には、収容部26
にサーボスプール22の軸方向と平行に突設されたガイ
ドロッド28が挿通されており、コントロールロッド2
7はガイドロッド28に沿って移動可能となっている。
【0034】更に、リヤカバー9には収容部26の開口
を覆う状態でステップモータ29Bが固定されている。
ステップモータ29Bの出力軸30には雄ねじ30aが
形成され、雄ねじ30aがコントロールロッド27に形
成されたねじ孔27aに螺合されている。従って、出力
軸30の正逆回転に伴ってコントロールロッド27が図
2の上下方向に移動し、サーボスプール22を介してピ
ントル14が溝9aに沿って移動するようになってい
る。
【0035】収容部26にはピントル14の位置を検出
するポテンショメータからなるピントル位置センサ31
Bが設けられている。ピントル位置センサ31Bはコン
トロールロッド27に連結され、ピントル14の偏心量
δBが0の位置、すなわち出力軸4aの中心と支承部1
4bの中心とが一致する位置を基準位置(中立位置)と
して、中立位置からピントル14がどれだけ移動したか
を検出する。
【0036】さて、前述したように、油圧ポンプ3は、
前記油圧モータ4と機構的には同様に構成されている。
すなわち、油圧ポンプ3側のピントル32は、ステップ
モータ29Aにより、その軸線と直交する方向に駆動さ
れる。又、ポテンショメータからなるピントル位置セン
サ31Aにより、ピントル32の位置が検出されるよう
になっている。そして、油圧ポンプ3及び油圧モータ4
は管路(図示せず)を介して互いの低圧ポート17A,
17B同士及び高圧ポート18A,18B同士がそれぞ
れ接続されている(図2〜図5参照)。
【0037】次に、前記油圧ポンプ3及び油圧モータ4
の作動原理について詳しく説明する。まず、油圧モータ
4においては、図4に示すように、シリンダボア19に
作動油が導かれると、ピストン20が平面10aを偶力
リング10の外側に向かって押す。同時に各平面10a
中央に形成された孔10b及びシュー12に形成された
孔12aを通って作動油がシュー12の外側まで導かれ
る。この作動油が偶力リング10を内側に向かって押
す。偶力リング10を内と外とから作動油で押す力によ
り偶力リング10がその一辺でシリンダボア19の偏心
量に比例した大きさの偶力を液圧によって受ける。そし
て、高圧ポート18Bに連通する状態にある3個のシリ
ンダボア19の圧力にそれぞれの偏心量の和を掛けた値
に比例した出力トルクが得られる。すなわち、例えば図
4の状態において、上側のシリンダボア19が高圧にな
ったとき、偶力リング10には各偶力の和に相当する分
の回転力が得られることとなり、偶力リング10は同図
時計方向に回転する。その結果、油圧モータ4の出力軸
4aが回転される。
【0038】又、ピントル14の偏心量δBが0の時、
すなわちピントル14が中立位置にある時は、偶力リン
グ10に加えられる偶力の和がゼロになることから、前
記出力トルクが0となる。このため、油圧モータ4の出
力軸4aは回転しない状態に保持される。更に、ピント
ル14が図2に示す位置から上側に移動され、偏心量δ
Bが0となる位置によりさらに上側に移動されると、偶
力リング10の回転方向がそれまでとは逆方向となり、
出力軸4aの回転方向も逆方向となる。しかし、この実
施例の装置では、ピントル14はプラス側でのみ偏心量
δBが変更されるようになっている(図6参照)。
【0039】次に、油圧ポンプにおいては、駆動軸3a
が駆動されると偶力リング10及びシリンダブロック1
3が同期回転される。そして、ピントル32のプラス側
の偏心量δAに対応して偶力リング10が高圧ポート1
8Aに連通する油路16と連通状態にある3個のシリン
ダボア19内のピストン20を押圧し、シリンダボア1
0内の作動油に圧力が加わる。そして、油路16と対応
する状態となったシリンダボア19内の作動油が高圧ポ
ート18Aを経て油圧モータ4へ供給される。
【0040】一方、ピントル32の位置が中立位置に対
して図4と反対側へ移動された場合(ピントル32の偏
心量δAがマイナス側の場合)は、駆動軸3aの回転方
向が同じでも、偶力リング10は低圧ポート17Aと連
通状態にある3個のシリンダボア19内のピストン20
を押圧する。従って、前記とは逆に低圧ポート17A側
から高圧の作動油が油圧モータ4へ供給される。そし
て、油圧モータ4の回転方向が逆方向となり、フォーク
リフトは後進する。
【0041】ステップモータ29A,29Bが駆動され
て出力軸30が回転すると、出力軸30に螺合している
コントロールロッド27がガイドロッド28に沿って図
2の上下方向に移動される。コントロールロッド27が
移動するとサーボスプール22を介してピントル14,
32が一体的に移動する。コントロールロッド27の移
動方向は出力軸30の回転方向に対応し、移動量は出力
軸30の回転量に比例する。
【0042】この実施例では、図6に示すように、油圧
モータ4のピントル14は、前進時の低速領域及び後進
時(本実施例では、車速V,y(k)が−8〜8km/
h)においては、その偏心量δBが最大(7.5mm)
となるように固定される。一方、油圧ポンプ3のピント
ル32は、この領域においては、車速V,y(k)がゼ
ロのときには偏心量δAがゼロで、車速V,y(k)に
比例してその偏心量δAが増大するようになっている。
尚、車速Vは走行制御モードにおける車速を表し、y
(k)は走行荷役総合制御モードにおける車速を表す。
【0043】又、油圧モータ4のピントル14は、前進
時の高速領域(本実施例では車速V,y(k)が8〜2
0km/h)においては、その偏心量δBが最大の状態
から車速V,y(k)の上昇に伴って減少するようにな
っている。一方、油圧ポンプ3のピントル32は、この
領域においては、その偏心量δAが最大(7.5mm)
となるように固定される。
【0044】従って、前進時の低速領域及び後進時にお
いては油圧モータ4の偶力リング10の回転数の方が油
圧ポンプ3の偶力リング10の回転数よりも低くなり、
また、逆に高速領域においては油圧モータ4の偶力リン
グ10の回転数の方が油圧ポンプ3の偶力リング10の
回転数よりも高くなる。すなわち、油圧モータ4と油圧
ポンプ3との変速比RF(油圧モータ4の偶力リング1
0の回転数/油圧ポンプ3の偶力リング10の回転数)
は、低速領域ほど小さく、高速領域ほど大きくなる。
又、低速領域と高速領域との境界、つまり、車速V,y
(k)が8km/hにおいては、変速比RFは「1」と
なる。
【0045】又、図7に示すように、油圧モータ4にお
けるピントル14の偏心量δBが固定で、油圧ポンプ3
におけるピントル32の偏心量δAが可変の場合、変速
比RFは線形的に変化するようになっている。そして、
油圧モータ4におけるピントル14の偏心量δBが可変
で、油圧ポンプ3におけるピントル32の偏心量δAが
固定の場合、変速比RFは非線形的に変化するようにな
っている。
【0046】更に、本実施例においては、ステップモー
タ29A,29Bが1ステップ回転したとき、ピントル
14,32はそれぞれ約0.0141〔mm〕だけ移動
(偏心)するようになっている。これに基づいてピント
ル14,32の偏心量δA,δBに基づいたステップモ
ータ29A,29Bのステップ数Stを図7のX軸に表
している。
【0047】本実施例においては、前記ピントル位置検
出センサ31A,31Bの他に、次に示す各種センサが
設けられている。すなわち、図1に示すように、アクセ
ルペダル41には、その踏込量に相当するアクセル開度
ACCを検出するアクセルセンサ42が設けられ、ブレ
ーキペダル43には、ブレーキ踏込量BRKを検出する
ブレーキセンサ44が設けられている。又、フォーク9
0を昇降させる際に操作されるリフトレバー45には、
そのレバー操作量LRKを検出するリフトセンサ46が
設けられ、フォーク90を前後傾させる際に操作される
ティルトレバー47には、その操作量TRKを検出する
ティルトセンサ48が設けられている。
【0048】更に、フォークリフトの減速時の感度調整
する際に操作されるフィーリング調整ツマミ49には、
その操作量(SOFT〜HARD)を検出するツマミセ
ンサ50が設けられている。併せて、エンジン1に設け
られ、バルブ用ステップモータ51により開閉駆動され
るスロットルバルブ(図示せず)には、その開閉度を検
出するスロットル開度センサ52が設けられている。こ
れら各センサ42,44,46,48,50,52は全
てポンテンショメータから構成されている。
【0049】又、フォークリフトの前進又は後進の切り
換えを行う際に操作される前後進レバー53には、その
シフト位置(前進・中立・後進)を検出するリミットス
イッチからなるシフトセンサ54が設けられている。更
に、エンジン1には、その回転数を検出するピックアッ
プコイルからなるエンジン回転数センサ55が設けられ
ている。又、前記歯車機構6と出力軸4aの間には、前
記駆動シャフト5の回転数を検出してフォークリフトの
車速V,y(k)を検出する車速センサ56が設けられ
ている。
【0050】又、本実施例では、前記各ステップモータ
29A,29B及びバルブ用ステップモータ51を駆動
制御するためのコントローラ61が設けられており、該
コントローラ61には、前記各センサ31A,31B,
42,44,46,48,50,52,54,55,5
6からの検出信号が入力されるようになっている。
【0051】このコントローラ61は、CPU(中央演
算処理装置)62、各制御プログラムを記憶した読出し
専用のプログラムメモリ(ROM)63及び演算処理結
果等が記憶される読み出し及び書き換え可能な作業用メ
モリ(RAM)64、入出力インターフェース65等を
備えている。
【0052】前記CPU62にはA/D変換器66〜7
3及び入出力インターフェース65を介してアクセルセ
ンサ42、ブレーキセンサ44、リフトセンサ46、テ
ィルトセンサ48、ツマミセンサ50、スロットル開度
センサ52、油圧ポンプ3側のピントル位置センサ31
A及び油圧モータ4側のピントル位置センサ31Bがそ
れぞれ接続されている。又、CPU62には入出力イン
タフェース65を介してシフトセンサ54が接続されて
いる。更に、CPU62にはF/V変換器74,75、
A/D変換器76,77及び入出力インターフェース6
5を介してエンジン回転数センサ55及び車速センサ5
6が接続されている。
【0053】CPU62は前記各センサ31A,31
B,42,44,46,48,50,52,54,5
5,56からの検出信号に基づき、そのときどきのアク
セル開度ACC、ブレーキ踏込量BRK、リフトレバー
操作量LRK、ティルトレバー操作量TRK、あるいは
油圧ポンプ3側及び油圧モータ4側のピントル32,1
4の中立位置からの偏心量δA,δB等を検知するよう
になっている。
【0054】前記CPU62には入出力インタフェース
65及び駆動回路78,79を介して油圧ポンプ3側及
び油圧モータ4側のステップモータ29A,29Bが接
続されている。又、CPU62には入出力インターフェ
ース65及び駆動回路80を介してバルブ用ステップモ
ータ51が接続されている。そして、CPU62は、前
記各センサ31A,31B,42,44,46,48,
50,52,54,55,56からの検出結果に基づい
て、これらのステップモータ29A,29B及びバルブ
用ステップモータ51を好適に制御する。
【0055】本実施例において、コントローラ61のR
OM63には、各種の制御を行うために予め設定された
各種のマップA〜Qが記憶されており、CPU62はこ
れらのマップA〜Qに基づいてステップモータ29A,
29B及びバルブ用ステップモータ51を駆動制御す
る。
【0056】又、本実施例のフォークリフトは走行時の
走行制御モードと荷役作業を行う走行荷役総合制御モー
ドとに切り換えられるようになっている。ここで、まず
走行制御モードに関連する構成について説明する。
【0057】前記ROM63には、図8に示すそのとき
どきのアクセル開度ACCに対する目標スロットル開度
SLO1を予め設定したマップAが記憶されている。
又、ROM63には、図9に示す実験等によって求めた
各スロットル開度SLO毎のエンジン回転数ENGに対
する軸出力STの関係(以下、これを説明の都合上マッ
プBという)に基づいて、図10に示すそのときどきの
アクセル開度ACCに対する目標エンジン回転数ENG
1を設定したマップCが記憶されている。このマップC
は、前記マップA,Bに基づいてそのときどきのアクセ
ル開度ACCにおいて最大軸出力STMAXを得ること
の可能なエンジン回転数ENGをそのときの目標エンジ
ン回転数ENG1として設定したものである。
【0058】又、ROM63には、図11に示す前記変
速比RFに対するフィードバック制御時におけるPIゲ
イン〔フィードバック係数KFB(KPは微分係数、K
Iは積分係数〕を予め設定したマップDが記憶されてい
る。
【0059】すなわち、コントローラ61は、図18に
示すように、マップAに基づいてそのときのアクセル開
度ACCに対する目標スロットル開度SLO1を算出す
る。そして、スロットル開度SLOが目標スロットル開
度SLO1となるようにバルブ用ステップモータ51を
駆動制御してエンジン回転数ENGを制御する。
【0060】更に、ROM63には、図12に示すよう
に、スロットル開度SLO(アクセル開度ACCに対応
する)及び変速比RF(偏心量δA,δBに対応する)
に基づいて区分設定されたステップモータ29A,29
Bの制御領域を示すマップEが記憶されている。このマ
ップEにおいて制御領域は、2本の領域境界線,に
よって3つの領域、すなわち、第1フィードフォワード
制御領域X、フィードバック制御領域Y及び第2フィー
ドフォワード制御領域Zに区分されている。
【0061】ここで、上記の領域境界線,について
説明する。まず、マップEにおいてスロットル開度SL
Oがゼロで、変速比RFがゼロの点を点Oとする。又、
スロットル開度SLOが「64step」で変速比が
「0.6」の点を点Aとし、スロットル開度SLOが
「108step(最大)」で変速比が「0.6」の点
を点Bとする。前記領域境界線は点O、点A及び点B
を結んだ線である。
【0062】又、スロットル開度SLOが「40ste
p」で変速比RFが「1」の点を点Cとし、スロットル
開度SLOが「72step」で変速比RFが「2.5
(最大)」の点を点Dとする。更に、スロットル開度S
LOが「108step」で変速比RFが「2.5」の
点を点Eとする。前記領域境界線は点O、点C、点D
及び点Eを結んだ線である。
【0063】前記第1フィードフォワード制御領域Xの
範囲は、マップEの横軸(スロットル開度SLO)と領
域境界線とで挟まれた部分である。又、フィードバッ
ク制御領域Yの範囲は、領域境界線と領域境界線と
で挟まれた部分である。更に、第2フィードフォワード
制御領域Zの範囲は領域境界線とマップEの縦軸(変
速比RF)とで挟まれた部分である。
【0064】従って、例えばフォークリフトが停止して
いる状態、すなわち変速比RFがゼロの状態からアクセ
ルペダル41を踏み込んでフォークリフトを発進させよ
うとしたとする。このときのスロットル開度SLOが
「60step」の場合には、変速比RFがゼロである
ことから、コントローラ61は現在の領域が第1フィー
ドフォワード制御領域X内にあることを認識する。そし
て、コントローラ61は図13に示すマップFに基づい
てステップモータ29A,29Bをフィードフォワード
制御するようになっている。このマップFはそのときの
スロットル開度SLOに対する目標変速比RF1を予め
設定したものである。
【0065】同図に示すように、スロットル開度SLO
が「0〜64step」の間にあるとき、目標変速比R
F1はスロットル開度SLOの増加に伴って増加するよ
うになっている。又、スロットル開度SLOが「64s
tep」よりも大きくなったときには、目標変速比RF
1がスロットル開度SLOに関係なく一定の「0.6」
となるように設定されている。つまり、このマップFに
おけるスロットル開度SLOと目標変速比RF1との関
係は、前記図12のマップEにおける領域境界線に対
応している(図12,図13参照)。
【0066】又、例えばスロットル開度SLOが「72
step」で、変速比RFが「1」の場合には、コント
ローラ61はマップEに基づき現在の領域がフィードバ
ック制御領域Y内にあることを認識する。そして、コン
トローラ61は前記図10に示すマップCに基づいてそ
のときのアクセル開度ACC(スロットル開度SLO)
に対する目標エンジン回転数ENG1を算出する。
【0067】その後、エンジン回転数ENGが目標エン
ジン回転数ENG1と等しくなるようにステップモータ
29A,29Bをフィードバック制御する。すなわち、
このときには前図11のマップDに基づきステップモー
タ29A,29Bが駆動制御され、ピントル32,14
の偏心量δA,δBが制御される。このため、変速比R
Fが変更されることとなり、エンジン1にかかる負荷が
適宜変更される。その結果、そのときのアクセル開度A
CCにおける最大軸出力STMAXが得られるようにな
っている。
【0068】更に、例えばスロットル開度SLOが「4
0step」で、変速比RFが「2」の場合には、コン
トローラ61はマップEに基づき現在の領域が第2フィ
ードフォワード制御領域Z内にあることを認識する。そ
して、コントローラ61は図14に示すマップGに基づ
いてステップモータ29A,29Bをフィードフォワー
ド制御するようになっている。このマップGはそのとき
のスロットル開度SLOに対する目標変速比RF2を予
め設定したものである。同図に示すように、スロットル
開度SLOが「0〜40step」の間にあるとき、目
標変速比RF2はスロットル開度SLOの増加に伴って
増加し、スロットル開度SLOが「40step」のと
きには目標変速比RF2が「1」となる。
【0069】又、スロットル開度SLOが「40〜72
step」の間にあるとき、目標変速比RF2はスロッ
トル開度SLOの増加に伴って増加し、スロットル開度
SLOが「72step」のときには目標変速比RF2
が「2.5(最大)」となる。更に、スロットル開度S
LOが「72step」よりも大きくなったときには、
目標変速比RF1がスロッル開度SLOに関係なく一定
の「2.5」となるように設定されている。つまり、こ
のマップGにおけるスロッル開度SLOと目標変速比R
F1との関係は、前記図12のマップEにおける領域境
界線に対応している(図12,図14参照)。
【0070】更に、ROM63には、図15に示す前記
ブレーキ踏込量BRKに対する前記図14の目標変速比
RF2にかける係数Kαを予め設定したマップHが記憶
されている。このマップHによれば、ブレーキ踏込量B
RKが70%未満の場合には、その踏込量BRKの増大
に伴って目標変速比RF2にかける係数Kαが小さくな
る。
【0071】従って、図16に示すように、ブレーキ踏
込時においては、前述したマップGの目標変速比RF2
に、前記マップHに基づいて決定された係数Kαが乗算
される。このため、ブレーキ踏込量BRKが70%未満
の場合には、コントローラ61は前述した目標変速比R
F2が小さくなるようにフィードフォワード制御する
(図16の点線から実線)。従って、そのときどきの車
速Vに対する目標エンジン回転数ENG1が、ブレーキ
ペダル43を踏み込まない場合に比べて高くなる。
【0072】又、ブレーキ踏込量BRKが70%以上の
場合には、コントローラ61は、ピントル32の偏心量
を素早くゼロに戻すように制御する。すなわち、車速V
が速やかにゼロとなるように制御される。但し、アクセ
ルペダル41が踏み込まれている場合には、そのアクセ
ル開度ACCに応じてエンジン回転数ENGは保持され
る。
【0073】又、ROM63には、図17に示すフィー
リング調整ツマミ49の操作位置(SOFT〜HAR
D)に応じて減速時のステップモータ29A,29Bの
回転速度SMA,SMBが予め設定されたマップIが記
憶されている。図17に示すように、コントローラ61
はそのときどきのツマミ操作位置に応じて減速時におけ
るステップモータ29A,29B回転速度SMA,SM
Bを変更するようになっている。
【0074】すなわち、フィーリング調整ツマミ49の
操作位置がSOFTにあるときには、ステップモータ2
9A,29Bの回転速度SMA,SMBが最低(例えば
1steps/16ms)となり、操作位置がHARD
にあるときには、ステップモータ29A,29Bの回転
速度SMA,SMBが最高(例えば10steps/1
6ms)となる。
【0075】又、ブレーキ踏込量BRKが予め定められ
た所定量(70%)以上の場合には、前述したように、
コントローラ61は前記フィーリング調整ツマミ49の
操作位置に関係なく、ステップモータ29A,29Bを
常に最高の速度で駆動制御して車速Vをゼロとするよう
になっている。
【0076】次に、走行荷役総合制御モードの構成につ
いて説明する。そして、ROM63には図19に示すそ
のときどきのリフトレバー操作量LRKに対する目標ス
ロットル開度SLO2を予め設定したマップJが記憶さ
れている。又、ROM63には図20に示すそのときど
きの前傾及び後傾のティルトレバー操作量TRKに対す
る目標スロットル開度SLO3を予め設定したマップK
が記憶されている。更に、ROM63には、図21に示
すそのときどきのアクセル開度ACCに対する目標車速
v(k)を予め設定したマップLが記憶されている。
又、前記マップLの目標車速v(k)はフォークリフト
が空荷状態であることを前提として設定されている。
【0077】前記レバー操作量LRKに対応する目標ス
ロットル開度SLO2がアクセル開度ACCに対応する
目標スロットル開度SLO1より大きく、アクセル開度
ACCに対応する目標スロットル開度SLO1がアクセ
ル開度ACCのフルスロットル時の60%以下となった
とき、コントローラ61はフォークリフトのフォーク9
0の昇降によって荷役作業が行われると判断し、走行荷
役総合制御モードに切り換えるようになっている。これ
以外の条件の場合、コントローラ61は前記走行制御モ
ードに切り換えるようになっている。
【0078】前記ROM63には、図27に示すアクセ
ル開度ACCに対するピントル偏心量δA,δBに対す
る上限ステップ数St1を予め設定したマップQが記憶
されている。
【0079】走行荷役総合制御モードに切り換わると、
コントローラ61はピントル32,14の偏心量δA,
δBに基づいて可変容量ポンプ/モータ2の変速比RF
を算出する。そして、コントローラ61は図7の変速比
RFに対応するピントル32,14の偏心量δを算出す
るとともに、この偏心量δに対するステップ数Stを算
出するようになっている。又、アクセル開度ACCに基
づいた上限ステップ数St1を図27に基づいたマップ
Qによって算出するようになっている。
【0080】コントローラ61は上限ステップ数St1
よりステップ数Stが大きい場合、図8のマップAに基
づいてアクセル開度ACCに対応した目標スロットル開
度SLO1を算出し、この目標スロットル開度SLO1
に基づいてコントローラ61はバルブ用ステップモータ
51を駆動制御してエンジン1のエンジン回転数ENG
を制御するようになっている。
【0081】又、コントローラ61はステップ数Stと
上限ステップ数St1との差分を求め、この差分に基づ
いてステップ数Stが上限ステップ数St1以下となる
ようにステップモータ29A,29Bを駆動制御するよ
うになっている。
【0082】前記コントローラ61は走行荷役総合制御
モードに切り換わったばかりか、又は走行荷役総合制御
モードが継続している状態かを判断し、走行荷役総合制
御モードに切り換わったばかりの場合、車速センサ56
によって車速y(k)を算出するようになっている。
又、コントローラ61は図21のマップLに基づいてア
クセル開度ACCに対する目標車速v(k)を算出する
ようになっている。コントローラ61は車速y(k)と
目標車速v(k)との差分を算出し、この差分をオフセ
ット量Δvと設定するようになっている。
【0083】一方、コントローラ61は走行荷役総合制
御モードが継続している状態と判断すると、図21のマ
ップLに基づいてアクセル開度ACCに対する目標車速
v(k)を算出するようになっている。
【0084】そして、コントローラ61はオフセット量
Δvに基づいて目標車速v(k)をオフセットした補正
目標車速v1(k)を算出するようになっている。従っ
て、フォークリフトが最大積載量に近い荷物を積載して
加速走行した状態で、図30に示すように、走行モード
から走行荷役総合制御モードに切り換えられると、重い
荷物を積載しているためアクセル開度ACCが大きい割
りには車速y(k)が低い状態となっている。このとき
の走行荷役総合制御モード時に算出されるアクセル開度
ACCに対する目標車速v(k)は車速y(k)より大
きくなる。
【0085】コントローラ61はこの目標車速v(k)
と車速y(k)との差分をオフセット量Δvと設定す
る。そして、走行荷役総合制御モードが継続している場
合、図30の二点鎖線にて示す目標車速v(k)がオフ
セット量Δvだけオフセットされ、実線にて示す補正目
標車速v1(k)にてフォークリフトが走行制御される
ようになっている。
【0086】但し、目標車速v(k)をオフセット量Δ
vだけオフセットした結果、その補正目標車速v1
(k)が0.5km/h以下となった場合、補正目標車
速v1(k)を強制的に0.5km/hとするようにな
っている。
【0087】従って、図30の走行荷役総合制御モード
における2点鎖線にて示す目標車速v(k)に対して補
正目標車速v1(k)は実線にて示すような特性とな
る。同様に、フォークリフトが最大積載量に近い荷物を
積載してアクセルペダル41の踏み込みを解除して減速
走行した状態で、図31に示すように、走行モードから
走行荷役総合制御モードに切り換えられると、アクセル
開度ACCが小さいため、走行荷役総合制御モード時に
算出されるアクセル開度ACCに対する目標車速v
(k)は車速y(k)より小さくなる。
【0088】コントローラ61はこの目標車速v(k)
と車速y(k)との差分をオフセット量Δvと設定す
る。そして、走行荷役総合制御モードが継続している場
合、図31の二点鎖線にて示す目標車速v(k)がオフ
セット量Δvだけオフセットされ、実線にて示す補正目
標車速v1(k)にてフォークリフトが走行制御される
ようになっている。
【0089】従って、図31の走行荷役総合制御モード
における2点鎖線にて示す目標車速v(k)に対して補
正目標車速v1(k)は実線にて示すような特性とな
る。更に、走行荷役総合制御モードにおける走行荷役総
合制御は図28に示すようにEMM理論制御に基づいた
ブロック線図によって行われるようになっている。
【0090】前記ROM63には前記可変容量ポンプ/
モータ2の伝達関数が記憶され、エンジン回転数ENG
の変化に対応して動的特性が変化することを考慮した係
数(変数)a(E),b(E)を持った関数となってい
る。
【0091】この伝達関数は、
【0092】
【数1】
【0093】で与えられている。尚、y(k)はフォー
クリフトの車速(実車速)であり、u(k)は目標変速
比である。式(1)の分母zはステップモータ29A,
29Bの遅れを表した遅れ演算子である。
【0094】前記ROM63には図22に示す同定実験
によって求めた可変容量ポンプ/モータ2のエンジン回
転数ENG毎の特性を設定する係数a(E)を予め設定
したマップMが記憶されている。同様に、ROM63に
は図23に示す同定実験によって求めた可変容量ポンプ
/モータ2のエンジン回転数ENG毎の特性を設定する
係数b(E)を予め設定したマップNが記憶されてい
る。
【0095】前記図22,図23に示す係数a(E),
b(E)の特性はフォークリフトに積載される荷役の重
さによって変化することが予想される。そこで、本実施
例においては、図22,図23に示す実線はフォークリ
フトに積載される荷物がない空荷の状態で求められた特
性となっている。そして、点線はフォークリフトに積載
される荷役の重さが1.75〔t〕となる状態で求めら
れた特性となっている。
【0096】図22,図23から見ても分かるように、
フォークリフトに積載される荷役の重さが変化しても係
数a(E),b(E)の変化は極めて小さいと判断でき
る。従って、本実施例においては取り扱いの簡素化を図
る目的でエンジン回転数ENGに対する係数a(E),
b(E)の算出は、空荷の状態で求められた実線にて示
すマップM,Nにて行うようにしている。
【0097】更に、前記ROM63には図24に示すよ
うにエンジン回転数ENGに対する設計パラメータγ0
(E),γ1 (E),q(E)を予め設定したマップO
が記憶されている。
【0098】前記ROM63には前置補償を行う前置補
償関数が記憶され、変速比RF及びエンジン回転数EN
Gの変化に対応して特性が変化する設計パラメータ(変
数)γ0 (E),γ1 (E),q(E)を持った関数と
なっている。
【0099】尚、(E)はエンジン回転数ENGの変化
によって係数a(E)、b(E)及び設計パラメータγ
0 (E),γ1 (E),q(E)が変化することを示
す。この補償関数は、
【0100】
【数2】
【0101】で与えられている。ここで、yd(k)は
設計者が任意に与えた規範モデル関数である。前記RO
M63にはこの規範モデル関数が記憶され、変速比RF
の変化に対応して特性が変化する係数(変数)bd0
(R),ad1 (R),ad0 (R)を持った関数とな
っている。
【0102】この規範モデル関数は、
【0103】
【数3】
【0104】で与えられている。尚、v1(k)は補正
目標車速である。そして、係数ad1(R),ad0
(R),bd0 (R)は可変容量ポンプ/モータ2にお
ける変速比RFに基づいて決定されるようになってい
る。尚、(R)は変速比RFの変化によって係数ad1
(R),ad0 (R),bd0 (R)が変化することを
示している。
【0105】ここで、EMM理論を成立させる条件とし
て前記規範モデル関数と伝達関数との間にはある一定の
規則がある。それは、 規範モデル関数の分母と分子の次数差≧伝達関数の次数
差 の条件を満たしていることである。従って、本実施例に
おいては、規範モデル関数は2次分の0次と設定し、伝
達関数の次数も2となるため、上記の条件を満たしてい
る。
【0106】そして、本実施例では、変速比RFが−
0.6〜0.6に設定されたとき、 ad1 (R)=−1.6 ad0 (R)=0.64 bd0 (R)=0.04 に設定されるようになっている。
【0107】又、変速比RFが−1.0〜−0.59又
は0.61〜1.0に設定されたとき、 ad1 (R)=−1.7 ad0 (R)=0.72 bd0 (R)=0.02 に設定されるようになっている。更に、変速比RFが
1.1〜2.5に設定されたとき、 ad1 (R)=−1.906 ad0 (R)=0.908 bd0 (R)=0.002 に設定されるようになっている。
【0108】又、前記ROM63には入力フィートバッ
ク関数が記憶され、エンジン回転数ENGの変化に対応
して特性が変化する設計パラメータ(変数)γ0
(E),γ1 (E),q(E)を持った関数となってい
る。
【0109】この入力フィートバック関数は、
【0110】
【数4】
【0111】で与えられている。更に、前記ROM63
には出力フィードバック関数が記憶され、エンジン回転
数ENGの変化に対応して特性が変化する係数(変数)
a(E),b(E)及び設計パラメータ(変数)γ0
(E),γ1 (E),q(E)を持った関数となってい
る。
【0112】この出力フィードバック関数は、
【0113】
【数5】
【0114】で与えられている。そして、ROM63に
は前記(2),(4),(5)式に基づいて補正目標車
速v1(k)に対応した目標変速比u(k)を算出する
演算式が記憶され、この演算式は、
【0115】
【数6】
【0116】で与えられている。つまり、エンジン回転
数ENG、変速比RFがそのときどきによって変化して
も前記規範モデル関数を除く前置補償関数、伝達関数、
入力フィートバック関数、出力フィードバック関数の閉
ループ伝達関数が1となるように規範モデル関数を除く
伝達関数、前置補償関数、入力フィードバック関数、出
力フィードバック関数に代入される各係数a(E),b
(E)、ad0 (R),ad1 (R),bd0 (R)、
設計パラメータγ0 (E),γ1 (E),q(E)が設
計されている。そのため、このEMM理論制御は規範モ
デル関数によって支配されることになる。
【0117】従って、コントローラ61は補正目標車速
v1(k)に対応する目標変速比u(k)を(2),
(4),(5)式に基づいた(6)式によって算出し、
その目標変速比u(k)となるように、前記可変容量ポ
ンプ/モータ2のステップモータ29A,29Bを駆動
制御してピントル32,14を偏心させるようになって
いる。又、閉ループの伝達関数が1となり、かつ規範モ
デル関数はダイナミクスを持った関数であるため、遅れ
が発生することになる。例えば、補正目標車速v1
(k)が2km/hでそのときの車速y(k)が4km
/hのとき、その収束する過程を規範モデル関数で指定
することができるようになっている。つまり、収束する
遅れの度合いを規範モデル関数で指定することができる
ようになっている。
【0118】ROM63には図25に示すようにピント
ル32,14の偏心量δに対する補正係数αを予め設定
したマップPが記憶されている。つまり、前記図7に示
すように、ピントル32,14の偏心量δに対する変速
比RFの変化が直線的に変化する線形領域のみEMM理
論が成立する。従って、ピントル32,14の偏心量δ
に対する変速比RFの変化が曲線的に変化する非線形領
域においてはEMM理論が成立しない。そのため、本実
施例においては、ピントル14,32の偏心量δA,δ
Bに対する変速比RFの変化が曲線的に変化する非線形
領域を見掛け上、線形領域と同じ扱いとするためマップ
Pの補正係数αを使用するようになっている。
【0119】又、前記マップPの補正係数αは次のよう
に設定されている。まず、図25に示すように、ピント
ル32,14の偏心量δが7.5mmとなるときの変速
比RF「1」と、ピントル32,14の偏心量δが12
mmとなるときの変速比RF「2.5」とを直線にて結
ぶ。そして、変速比RFを0.1毎に区分けしたときの
ピントル32,14の偏心量δの値を読み取る。そし
て、変速比RFを1から0.1毎変化させるのに必要な
ピントル32,14の偏心量δを求める。
【0120】又、変速比RFが「1」〜「2.5」の領
域においても直線的に変化すると仮定した場合、変速比
RFを0.1変化させるためのピントル32,14の偏
心量δは本実施例において0.75mmとなる。従っ
て、変速比RFを1から0.1毎変化させるのに必要な
ピントル32,14の偏心量δを0.75mmで割った
値が前記マップPの補正係数αとなる。
【0121】例えば、コントローラ61はピントル3
2,14の偏心量δに基づいて変速比RFを求め、この
変速比RFに基づいて図7から偏心量δを算出する。そ
の偏心量δに対応する補正係数αを図25のマップPに
基づいて算出する。そして、動かしたいステップモータ
29A,29Bのステップ数Stと補正係数αとを掛け
合わせた整数分だけCPU62は該ステップモータ29
A,29Bを動作させるようになっている。
【0122】次に、上記のように構成された可変容量ポ
ンプ/モータ2を備えたフォークリフトにおける走行荷
役総合制御装置の作用について図32〜42のフローチ
ャートに基づいて説明する。尚、走行荷役総合制御モー
ドにおけるフォーク90の昇降制御及びティルト制御は
同一のため、フォーク90の昇降制御を代表に説明す
る。
【0123】まず、フォークリフトのエンジン1を始動
した状態で、コントローラ61はアクセルセンサ42か
らの検出信号に基づいて、そのときのアクセル開度AC
Cを読み込む(STEP101、以下STEPを単にS
という)とともに、リフトセンサ46からの検出信号に
基づいて、そのときのリフトレバー操作量LRKを読み
込む(S102)。そして、コントローラ61はアクセ
ル開度ACCに対応した目標スロットル開度SLO1を
図8に示すマップAに基づいて算出する(S103)。
又、コントローラ61はリフトレバー操作量LRKに対
応した目標スロットル開度SLO2を図19に示すマッ
プJに基づいて算出する(S104)。
【0124】次に、コントローラ61はアクセル開度A
CCに対応した目標スロットル開度SLO1よりもリフ
トレバー操作量LRKに対応した目標スロットル開度S
LO2の方が大きいかを判断する(S105)。目標ス
ロットル開度SLO1よりも目標スロットル開度SLO
2の方が大きくなければ、コントローラ61はフォーク
リフトが荷役作業を行わない走行状態と判断し、走行制
御モードに切り換える(S107)。
【0125】目標スロットル開度SLO1よりも目標ス
ロットル開度SLO2の方が大きい場合、コントローラ
61はアクセル開度ACCに対応る目標スロットル開度
SLO1がフルスロットル時の60%以下かを判断する
(S106)。
【0126】目標スロットル開度SLO1がフルスロッ
トル時の60%を超える場合、コントローラ61はフォ
ークリフトが荷役作業を行わない走行状態と判断し、前
記走行制御モードに切り換える(S107)。
【0127】一方、目標スロットル開度SLO1がフル
スロットル時の60%以下である場合、CPU62はフ
ォークリフトが荷役作業を行うと判断し、走行荷役総合
制御モードに切り換える(S108)。
【0128】まず、走行制御モードに切り換えられたと
きのエンジン回転数制御について説明する。図33は本
実施例におけるコントローラ61によって実行される走
行制御の処理ルーチンを示すフローチャート図であっ
て、所定時間毎の割り込みで実行される。
【0129】処理がこのルーチンに移行すると、まずコ
ントローラ61はアクセルセンサ42からの検出信号に
基づいて、そのときのアクセル開度ACCを読み込む
(S201)。
【0130】続いて、図8のマップAに基づいてそのア
クセル開度ACCに対する目標スロットル開度SLO1
を算出する(S202)。そして、現在のスロットル開
度SLOが前記目標スロットル開度SLO1となるよう
にコントローラ61はバルブ用ステップモータ51を駆
動制御する(S203)。これに伴い、スロットルバル
ブが開閉制御され、その開度に基づいてエンジン1は駆
動制御される。そして、コントローラ61はその後の処
理を一旦終了する。
【0131】前記コントローラ61は上記走行制御の処
理を行うとともに、条件別の領域制御を行う。図34及
び図35(a),(b),(c)は本実施例におけるコ
ントローラ61によって実行される条件別の領域制御の
処理ルーチンを示すフローチャートであって、所定時間
毎の定時割り込みで実行される。
【0132】処理がこのルーチンに移行すると、コンロ
ーラ61はアクセルセンサ42等からの検出信号に基づ
いて、そのときのアクセル開度ACCに対応するスロッ
トル開度SLOを読み込む(S301)。
【0133】そして、コントローラ61はピントル位置
センサ31A,31Bからの検出信号に基づいて、両ピ
ントル32,14の偏心量δA,δBを読み込む(S3
02)。
【0134】次に、コントローラ61はアクセル開度A
CCに対応するスロットル開度SLO及び偏心量δA,
δBに対応する変速比RFをそれぞれ演算するととも
に、これらのスロットル開度SLO及び変速比RFに基
づいて現在がどの制御領域(X,Y,Z)に属するかを
判別する。ここで、現在の制御領域がいずれの領域にあ
属するかは、前述した図12に示すマップEに基づいて
決定される。
【0135】そして、そのときの制御領域が第1フィー
ドフォワード制御領域Xである場合には、処理が図35
(a)に示す第1フィードフォワード領域制御のルーチ
ンに移行する。
【0136】処理が第1フィードフォワード領域制御に
移行すると、コントローラ61は図13のマップFに基
づいてそのときのスロットル開度SLOに対する目標変
速比RF1を算出する(S401)。
【0137】次に、コントローラ61はそのときのスロ
ッル開度SLOが「64step」未満であるか否かを
判断する(S402)。そして、コントローラ61はス
ロットル開度SLOが「64step〕未満であると判
断すると、S403に移行する。
【0138】実際の変速比RFがS401にて算出した
目標変速比RF1となるようにステップモータ29Aを
最低速度で駆動制御してピントル32を偏心させ、その
後の処理を一旦終了する(S403)。
【0139】又、S402において、コントローラ61
はスロットル開度SLOが「64step」以上である
と判断すると、S404に移行する。変速比RFがS4
01にて算出した目標変速比RF1となるようにステッ
プモータ29Aを最高速度で駆動制御してピントル32
を偏心させ、その後の処理を一旦終了する(S40
4)。
【0140】従って、上記の第1フィードフォワード制
御を行うことにより、まず、フォークリフトの発進時に
おいて、スロットル開度SLOが「64step」未満
の場合、すなわち運転者の要求増速度合が比較的小さい
場合には、最低速度でステップモータ29Aが駆動制御
される。そのため、微速走行を開始する際には、ゆっく
りと変速比RFが上昇することから、滑らかな発進が可
能となるとともに、良好な微操作性を体感することがで
きる。
【0141】又、スロットル開度SLOが「64ste
p」以上の場合、すなわち運転者の要求増速度合が比較
的大きい場合には、高速でステップモータ29Aを駆動
制御している。従って、この場合には速やかに変速比R
Fが上昇し、速やかな発進が可能となる。更に、この領
域では、フィードフォワード制御を行うことから、アク
セルペダル41の踏み込みに伴い、それに遅れることな
く車両を速やかに発進させることができ、ひいてはレス
ポンス性能を向上させることができる。
【0142】又、前記図34の条件別領域制御のS30
3において、フィードバック制御領域Yであると判別し
た場合、コントローラ61は図35(b)のフィードバ
ック領域制御のルーチンに移行する。
【0143】処理がこのフィードバック領域制御に移行
すると、コントローラ61はアクセル開度ACCに対す
る目標エンジン回転数ENG1をマップCに基づいて算
出する(S501)。ここで、算出される目標エンジン
回転数ENG1は、そのときどきのアクセル開度ACC
(スロットル開度SLO)における最大軸出力STMA
Xを得ることの可能な回転数である。
【0144】続いて、コントローラ61は読み込んだ実
際のエンジン回転数ENGが目標エンジン回転数ENG
1となるように、ステップモータ29A,29Bをフィ
ードバック制御する。すなわち、このときには、前記マ
ップDを参照しつつステップモータ29A,29Bを駆
動制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
【0145】前記ステップモータ29A,29Bがコン
トローラ61にて駆動制御されることにより、ピントル
32,14の偏心量δA,δBが適宜に制御される。従
って、変速比RFが変更されることとなり、エンジン1
にかかる負荷が適宜に変更される。このため、前記走行
制御において制御されているエンジン回転数ENGが目
標エンジン回転数ENG1に変更され、結果としてその
ときどきのアクセル開度ACCにおける最大軸出力ST
MAXを得ることができる。
【0146】又、前記条件別領域制御ルーチンのS30
3において、コントローラ61が第2フィードフォワー
ド制御領域Zにあると判断した場合、処理が図35
(c)の第2フィードフォワード領域制御のルーチンに
移行する。
【0147】処理がこのルーチンに移行すると、まず、
コントローラ61は図14のマップGに基づいてそのと
きのスロットル開度SLOに対する目標変速比RF2を
算出する(S601)。そして、コントローラ61は変
速比RFがS601で算出した目標変速比RF2となる
ようにステップモータ29A,29Bを高速でフィード
フォワード制御し、その後の処理を一旦終了する。
【0148】従って、第2フィードフォワード制御領域
Zのルーチンにおいては、目標変速比RF2がフィード
バック制御領域上限となる領域境界線上に制御され
る。このため、走行開始後、スロットル開度SLOが低
いにもかかわらず変速比RFが最大となってしまうこと
はない。その結果、運転者が意図していないにもかかわ
らず、車速Vが急激に上昇してしまうのを未然に防止す
ることができ、操作性を大幅に向上させることができ
る。
【0149】続いて、走行制御モード時におけるブレー
キ制御について説明する。図36は本実施例におけるコ
ントローラ61によって実行されるインチング制御の処
理ルーチンを示すフローチャートであって、この処理は
走行時において実行される。
【0150】処理がこのルーチンに移行すると、コント
ローラ61はピントル位置センサ31A,31Bの検出
結果に基づきピントル32,14の各偏心量δA,δB
を読み込む(S701)。次に、コントローラ61はブ
レーキセンサ44の検出結果に基づきブレーキ踏込量B
RKを読み込む(S702)。
【0151】コントローラ61はそのブレーキ踏込量B
RKが70%未満か否かを判断する(S703)。そし
て、ブレーキ踏込量BRKが70%未満の場合、コント
ローラはS704に移行し、マップHに基づいて係数K
αを算出する。この係数Kαは前記マップGの目標変速
比RF2に乗算される値である。
【0152】次に、コントローラ61は目標変速比RF
2に前記マップHに基づいて決定された係数Kαを乗算
し、その値を新たな目標変速比RF2として設定する
(S705)。
【0153】そして、コントローラ61は変速比RFが
目標変速比RF2となるように各ステップモータ29
A,29Bを駆動制御する(S706)。つまり、コン
トローラ61は、前述した第2フィードフォワード制御
時の目標変速比RF2に比べてその値が小さくなるよう
に各ステップモータ29A,29Bをフィードフォワー
ド制御して、その後の処理を一旦終了する。
【0154】一方、S703において、ブレーキ踏込量
BRKが70%以上であるとコントローラ61が判断す
ると、S707に移行し、コントローラ61は運転者か
らの急激な停止要求があったものと判断して、目標変速
比RF1又は目標変速比RF2をゼロに設定する。
【0155】そして、コントローラ61は油圧ポンプ3
側のピントル32の偏心量δAがゼロとなるように、前
記ステップモータ29Aを高速で駆動制御し(S70
8)、その後の処理を一旦終了する。これ伴い、油圧ポ
ンプ3側のピントル32の偏心量δAが素早くゼロに戻
され、フォークリフトが停止する。
【0156】従って、本実施例の走行制御モード時のブ
レーキ制御において、ブレーキ踏込量BRKが70%以
下であれば、その踏込量BRKに応じて目標変速比RF
2が求められ、この目標変速比RF2となるようにコン
トローラ61はステップモータ29A,29Bを駆動制
御する。この結果、フォークリフトを滑らかに減速走行
させることができる。そして、ブレーキ踏込量BRKが
70%以上とコントローラ61が判断した場合、前述し
たように、ツマミ位置に関係なく変速比RFは高速でゼ
ロに近づき、フォークリフトは速やかに減速される。
【0157】次に、減速フィーリング制御について説明
する。図37は本実施例におけるコントローラ61によ
って実行される減速フィーリング制御の処理ルーチンを
示すフローチャートである。尚、この処理ルーチンは、
車両の走行時において、減速度合いが所定値以上である
と検知されたときに実行される。
【0158】まず、コントローラ61はツマミセンサ5
0からの検出結果に基づいてそのときのフィーリング調
整ツマミ49のツマミ位置を読み込む(S801)。次
に、コントローラ61はマップIに基づいて、フィーリ
ング調整ツマミ49のツマミ位置に対する両ステップモ
ータ29A,29Bの回転速度SMA,SMBを算出す
る(S802)。
【0159】続いて、コントローラ61はその回転速度
SMA,SMBを両ステップモータ29A,29Bの回
転速度上限として設定し、その後の処理を一旦終了す
る。従って、例えば、前記フィードバック制御領域で走
行している場合において、そのときのフィーリング調整
ツマミ49の位置がSOFTである場合には、ステップ
モータ29A,29Bが最低速(1step/ST)で
駆動される。そのため、アクセル開度ACCがゼロの場
合、変速比RFは最低速でゼロに近づくため、フォーク
リフトはゆっくりと停止される。又、そのときのフィー
リング調整ツマミ49の位置がHARDである場合に
は、ステップモータ29A,29Bを最高速(10st
ep/ST)で駆動される。従って、アクセル開度AC
Cがゼロの場合、変速比RFは最高速でゼロに近づくた
め、フォークリフトは速やかに停止される。
【0160】尚、ブレーキ踏込量BRKが70%以上の
場合には、前述したように、ツマミ位置に関係なく変速
比RFは高速でゼロに近づき、フォークリフトが速やか
に減速、停止される。
【0161】従って、本実施例の減速制御においては、
減速時において、フィーリング調整ツマミ49の位置に
対する両ステップモータ29A,29Bの回転速度SM
A,SMBが設定される。このため、前記フィードバッ
ク制御領域において走行中に、アクセルペダル41の踏
み込み量を小さくして減速させたとき、そのときのフィ
ーリング調整ツマミ49の位置がSOFT側にあれば、
ステップモータ29A,29Bは最低速で駆動されるこ
ととなり、HARD側にあればステップモータ29A,
29Bは最高速で駆動されることとなる。従って、この
フィーリンング調整ツマミ49を調整することにより、
運転者の好みに応じた減速フィーリングを経験すること
ができる。
【0162】上記のように本実施例の条件別の領域制御
においては、条件が第1フィードフォワード制御領域X
にあるとき、フォークリフトの発進時に、運転者の要求
増即度合が比較的小さい場合には、低速でステップモー
タ29A,29Bを駆動制御している。従って、フォー
クリフトの走行開始時において、微速走行させたい場合
には、フォークリフトを滑らかに発進させることができ
る。又、マップEに基づいて変速比RFをフィードフォ
ワード制御しているので、アクセルペダル41の踏み込
みに遅れることなく速やかに発進、増速させることがで
き、レスポンスを大幅に向上させることができる。
【0163】又、条件がフィードバック制御領域Yにあ
るときには、最大軸出力制御を行うようにしている。す
なわち、最大軸出力制御においては、メイン制御時にお
いて制御されているエンジン回転数ENGを、最大軸出
力制御によって算出した目標エンジン回転数ENG1と
なるように変速比RFを変化させてエンジン1に負荷を
与えて最大軸出力STMAXを得るようにした。すなわ
ち、フィードバック制御により、そのときのエンジン回
転数ENGを目標エンジン回転数ENG1となるように
制御したので、そのときどきのアクセル開度ACCにお
ける最大軸出力STMAXを得ることができる。
【0164】更に、フィードバック制御領域Yには、上
限を設けているので、走行開始後に変速比RFがフィー
ドバック制御領域Yに到達し、その後、前記した第2フ
ィードフォワード制御領域Zに突入したとしても、目標
変速比RF2がフィードバック制御領域Yの上限を超え
ることはない。その結果、運転者の意に反して車速Vの
急激な上昇を未然に防止することができ、フォークリフ
トの操作性をより一層向上させることができる。
【0165】又、減速フィーリング制御においては、フ
ォークリフトの減速時において、ブレーキペダル43が
踏み込まれ、その踏込量BRKが70%未満の場合に
は、そのときどきのフィーリング調整ツマミ49の位置
(SOFT〜HARD)に基づいて両ステップモータ2
9A,29Bの回転速度SMA,SMBが適宜に変更さ
れるようにした。
【0166】従って、運転者がそのときどきに要求する
フィーリングに応じた減速を行うことができ、減速時に
おけるフォークリフトの操作性をより向上させることが
できる。尚、踏込量BRKが70%以上の場合には、フ
ィーリング調整ツマミ49の位置とは関係なく、最高速
でステップモータ29A,29Bを回転させるようにし
た。この結果、急激な減速要求があったときは、速やか
に減速させることができる。
【0167】次に、前記S105,S106の判断に基
づいて走行荷役総合制御モードに切り換えらたときの制
御について説明する。図38は本実施例におけるコント
ローラ61によって実行される処理ルーチンを示すフロ
ーチャートであって、所定時間毎の提示割り込みで実行
される。
【0168】処理がこのルーチンに移行すると、コント
ローラ61はまずアクセルセンサ42からの検出結果に
基づいて、そのときのアクセル開度ACCを読み込む
(S901)。又、コントローラ61はピントル位置検
出センサ31A,31Bの検出結果に基づいて、そのと
きのピントル32,14の偏心量δA,δBを読み込む
(S902)。そして、コントローラ61は偏心量δ
A,δBに基づいてそのときの変速比RFを算出する
(S903)。
【0169】コントローラ61は算出された変速比RF
に基づくピントル32,14の偏心量δに対応するステ
ップ数Stを図7の特性に基づいて算出する(S90
4)。又、コントローラ61はアクセル開度ACCに基
づいたピントル32,14の上限ステップ数St1を図
27のマップQから算出する(S905)。
【0170】そして、コントローラ61はステップ数S
tが上限ステップ数St1を超えているか否かを判断す
る(S906)。ステップ数Stが上限ステップ数St
1を超えている場合、コントローラ61はアクセル開度
ACCに対応した目標スロットル開度SLO1を図8の
マップAに基づいて算出する(S907)。すなわち、
走行荷役総合制御モードに切り換わっても、ピントル3
2,14の偏心量δが予め設定された値より大きいと判
断して、リフトレバー操作量LRKに対するスロットル
開度SLO2を図19のマップJに基づいて算出しな
い。従って、このときリフトレバー45をどれだけ操作
してもエンジン回転数ENGは変化しない。
【0171】又、コントローラ61はアクセル開度AC
Cに対応した目標スロットル開度SLO1に基づいてバ
ルブ用ステップモータ51を駆動制御してエンジン回転
数ENGを制御する(S908)。
【0172】そして、コントローラ61はステップ数S
tと上限ステップ数St1との差分を求める(S90
9)。求められた差分に基づいてコントローラ61はス
テップモータ29A,29Bを駆動制御し、ピントル3
2,14を偏心させ、ステップ数Stを上限ステップ数
St1と一致させるか、それ以下とする(S910)。
【0173】一方、S906において、ステップ数St
が上限ステップ数St1以下である場合、その後の処理
を一旦終了する。そして、走行荷役制御モードにおける
エンジン回転数について説明する。図39は走行荷役制
御モードにおけるコントローラ61によって実行される
メイン制御の処理ルーチンを示すフローチャートであっ
て、所定時間毎の定時割り込みで実行される。
【0174】処理がこのルーチンに移行すると、コント
ローラ61はリフトルセンサ46からの検出信号に基づ
いて、そのときのリフトレバー操作量LRKを読み込む
(S1001)。
【0175】続いて、コントローラ61は図19のマッ
プJに基づいてそのリフトレバー操作量LRKに対する
目標スロットル開度SL02を算出する(S100
2)。そして、コントローラ61は現在のスロットル開
度SL0が前記目標スロットル開度SL02となるよう
に、バルブ用ステップモータ51を駆動制御する(S1
003)。これに伴い、スロットルバルブが開閉制御さ
れ、その開度に基づいてエンジン1は駆動される。そし
て、コントローラ61はその後の処理を一旦終了する。
【0176】前記コントローラ61は上記の処理を行う
とともに、可変容量ポンプ/モータ2の変速比RFの制
御を行う。図40〜図43は本実施例におけるコントロ
ーラ61によって実行される可変容量ポンプ/モータ2
の変速比制御の処理ルーチンを示すフローチャートであ
って、所定時間毎の定時割り込みで実行される。
【0177】処理がこのルーチンに移行すると、まず、
コントローラ61は走行荷役総合制御モードに切り換わ
ったばかりか、継続した状態かを判断する(S110
1)。そして、コントローラ61は走行荷役総合制御モ
ードに切り換わったばかりであると判断すると、車速セ
ンサ56の検出結果に基づいて車速y(k)を算出する
(S1102)。又、そのときのアクセル開度ACCに
対応した目標車速v(k)をコントローラ61は図21
のマップLに基づいて算出する(S1103)。
【0178】又、コントローラ61は車速y(k)と目
標車速v(k)との差分を求める(S1104)。この
差分をオフセット量Δvとしてコントローラ61は設定
し(S1105)、S1107に移行する。
【0179】一方、コントローラ61は走行荷役総合制
御モードが継続している状態であると判断すると、アク
セル開度ACCに対応した目標車速v(k)をコントロ
ーラ61は図21のマップLに基づいて算出し(S11
06)、S1107に移行する。S1107において、
コントローラ61は目標車速v(k)に対してオフセッ
ト量Δvだけオフセットし、補正目標車速v1(k)を
算出する。
【0180】又、コントローラ61は補正目標車速v1
(k)が0.5km/h以下であるか否かを判断する
(S1108)。補正目標車速v1(k)が0.5km
/h以上である場合、コントローラ61はS1110に
移行する。又、補正目標車速v1(k)が0.5km/
h以下である場合、コントローラ61は補正目標車速v
1(k)=0.5km/hと設定し(S1109)、S
1110に移行する。
【0181】S1110において、コントローラ61は
エンジン回転数センサ55からの検出結果に基づいてそ
のときのエンジン回転数ENGを読み込む。そして、ピ
ントル位置センサ31A,31Bからの検出信号に基づ
いて、コントローラ61は両ピントル32,14の偏心
量δA,δBを読み込む(1111)。又、偏心量δ
A,δBに基づいたそのときの変速比RFをコントロー
ラ61は算出する(S1112)。
【0182】又、コントローラ61はそのときのエンジ
ン回転ENGに対応した係数a(E),b(E)を図2
2,図23に示すマップM,Nに基づいて算出する(S
1113)。同様に、コントローラ61はそのときのエ
ンジン回転数ENGに対応した設計パラメータγ0
(E)、γ1 (E)、q(E)を図24に示すマップO
に基づいて算出する(S1114)。そして、コントロ
ーラ61は偏心量δA,δBに基づいた変速比RFによ
り規範モデル関数の係数ad0 (R),ad1 (R),
bd0 (R)を設定する(S1115)。
【0183】コントローラ61は前記各係数、設計パラ
メータ及び前置補償関数に基づいてvb(k)を算出す
る(S1116)。そして、コントローラ61は前記各
係数、設計パラメータ及び入力フィードバック関数に基
づいてub(k)を算出する(S1117)。同様に、
コントローラ61は前記各係数、設計パラメータ及び出
力フィードバック関数に基づいてyb(k)を算出する
(S1118)。更に、前記コントローラ61は求めら
れたvb(k)、ub(k)、yb(k)に基づいて目
標変速比u(k)を算出する(S1119)。
【0184】又、コントローラ61は偏心量δA,δB
に基づいて算出したそのときの変速比RFが線形領域か
非線形領域かを判断する(S1120)。線形領域の場
合、コントローラ61は算出されたそのときの変速比R
Fと補正目標車速v1(k)となる目標変速比u(k)
との差分を求め(S1121)、その差分に基づいて目
標変速比u(k)とするのに必要なステップモータ29
A,29Bのステップ数を算出する(S1122)。こ
の算出に基づいたステップ数だけステップモータ29
A,29Bを動作させることによりピントル32,14
を偏心させて目標変速比u(k)とする(S112
3)。
【0185】又、非線形領域の場合、コントローラ61
は偏心量δA,δBに基づいて算出されたそのときの変
速比RFに対応する補正係数αを図25に示すマップP
から算出する(S1124)。そして、変速比RFと補
正目標車速v1(k)となる目標変速比u(k)との差
分を求め(S1125)、この差分に基づいてステップ
モータ29A,29Bのステップ数を算出する(S11
26)。コントローラ61は算出されたステップ数と補
正係数αとを掛け合わせた整数分だけステップモータ2
9A,29Bを動作させることによりピントル14,3
2を偏心させて目標変速比u(k)とする(S112
7)。
【0186】従って、リフトレバー操作量LRKに基づ
いてエンジン回転数ENGが変化し、この変化に基づい
てリフトシリンダ91を介してフォーク90の昇降速度
が調整される。
【0187】このため、走行制御モードから走行荷役総
合制御モードに切り換わったとき、コントローラ61は
そのときの車速y(k)を車速センサ56に基づいて算
出しする。又、コントローラ61はそのときのアクセル
開度ACCに基づいた目標車速v(k)を算出し、前記
車速y(k)と目標車速v(k)との差分を求め、この
差分をオフセット量Δvとして設定する。特に、フォー
クリフトに積載される荷物が重くなると目標車速v
(k)と車速y(k)との差が大きくなる。
【0188】走行荷役総合制御モードにおいて、コント
ローラ61はそのときどきのアクセル開度ACCに対応
して算出される目標車速v(k)を前記オフセット量Δ
vによってオフセットし、補正目標車速v1(k)を設
定する。この補正目標車速v1(k)に基づいてコント
ローラ61は可変容量ポンプ/モータ2の変速比RFを
制御するため、図30,図31に示すような特性とな
る。
【0189】この結果、走行制御モードから走行荷役走
行制御モードに切り換わり、そのときの目標車速v
(k)に対してそのときの車速y(k)に差があって
も、フォークリフトは急激に加速されることがなくな
る。従って、モード切換時の走行をスムーズに行わせる
ことができ、走行フィーリングを向上させることができ
る。
【0190】更に、モード切換時において、そのときの
車速y(k)と目標車速v(k)との差に基づいてオフ
セット量Δvを設定する。この結果、フォークリフトに
積載される荷役の重さが変化してもモード切換時におけ
る走行フィーリングを確実に向上させることができる。
【0191】又、走行荷役総合制御モードに切り換えら
れても、ステップ数Stがステップ数St1より大きい
とき、コントローラ61はピントル32,14が予め設
定された位置に戻っていないと判断する。そのため、コ
ントローラ61はレバー操作量LRKに基づいた目標ス
ロットル開度SLO2によってスロットルバルブを開度
制御せず、アクセル開度ACCに基づいた目標スロット
ル開度SLO1によってスロットルバルブを開度制御す
る。このとき、リフトレバー46をいくら操作してもエ
ンジン回転数ENGの上昇はない。
【0192】従って、走行荷役総合制御モードに切り換
えられても、ピントル32,14の追従性が遅れて予め
定められた位置に達していないとき、アクセル開度AC
Cに基づいてスロットルバルブを開度制御してエンジン
回転数ENGを制御する。この結果、ピントル32,1
4の追従性の遅れ及びレバー操作量LRKに基づくエン
ジン回転数ENGの上昇によりアクセル開度ACCが小
さいにも係わらずフォークリフトが急激に加速されるこ
とを防止することができる。このため、モード切換時に
おけるフォークリフトの走行フィーリング、特に減速走
行フィーリングを向上させることができる。
【0193】又、ステップ数Stが上限ステップ数St
1と一致するかそれ以下となったとき、ピントル32,
14は予め定められた位置に達しているので、コントロ
ーラ61はレバー操作LRKに基づいてエンジン回転数
ENGを制御する。このとき、可変容量ポンプ/モータ
2の変速比RFは小さくなっているのでエンジン回転数
ENGの上昇によりフォークリフトが急加速されること
を防止することができる。この結果、フォークリフトの
走行フィーリングを向上させることができる。
【0194】又、規範モデル関数を除く補償関数、入力
フィードバック関数、出力フィードバック関数、伝達関
数の閉ループ伝達関数は、規範モデル関数のダイナミッ
クスをもって車速y(k)は補正目標車速v1(k)に
収束することになる。
【0195】従って、エンジン1のエンジン回転数EN
Gが変化しても、そのときのアクセル開度ACCに基づ
く補正目標車速v1(k)となる目標変速比u(k)が
設定され、補正目標車速v1(k)に車速y(k)はシ
ョックなくスムーズに収束させることができる。
【0196】この結果、荷役作業を行うとき、1機のエ
ンジン1によって走行系と荷役系との両者を担っている
ため相互干渉があるが、可変容量ポンプ/モータ2の変
速比u(k)をEMM理論で制御することにより、走行
系と荷役系を非干渉化することができる。
【0197】又、EMM理論により設計者が与える規範
モデルのダイナミックスによって遅れの度合いをそのエ
ンジン回転数ENG、変速比RF、車速y(k)の変化
に対応して調整することができるため、補正目標車速v
1(k)に車速y(k)をスムーズに収束させることが
できる。
【0198】更に、可変容量ポンプ/モータ2の非線形
領域においても、補正係数αによりステップ数を補正
し、直線領域と近似した制御を行うことができる。又、
荷役作業時においては、リフトレバー45のレバー操作
量LRKに基づいてフォーク90の昇降速度が設定され
るため、従来とは異なりインチングペダル(ブレーキペ
ダル)が不要となる。一方、車速はそのときのアクセル
開度ACCに対応した補正目標車速v1(k)が選択さ
れ、この補正目標車速v1(k)となるようにコントロ
ーラ61は変速比RFをEMM理論による制御により制
御し、ショックなくスムーズに車速y(k)を補正目標
車速v1(k)に収束させることができる。
【0199】この結果、従来とは異なり、インチングペ
ダルの踏み込みより、フォークの昇降速度と車速との調
和を取りながら荷役走行作業を行う必要がなくなるた
め、荷役作業時のフォークリフトの操作性を容易にする
ことができる。更に、コントローラ61はEMM理論に
基づいた制御により補正目標車速v1(k)に車速y
(k)をスムーズに収束させるため、荷役作業時の走行
性を向上させることができる。
【0200】更に、補正目標車速v1(k)にすべく目
標変速比u(k)を算出するのに必要なマップを持たせ
ることも可能であるが、膨大な記憶容量が必要となる。
現代制御のEMM理論では係数、パラメータ、各関数等
をROM63に記憶しておけば、その関数及び係数a
(E),b(E),ad0 (R),ad1 (R),bd
0 (R)、設計パラメータγ1 (E),γ0 (E),q
(E)、各関数に基づいて補正目標車速v1(k)にす
べく目標変速比u(k)を算出するため、コントローラ
61の記憶容量を小さくすることができる。
【0201】本実施例においては、ラジアル型可変容量
ポンプ/モータ2を使用したが、この他にアキシャルピ
ストンポンプを使用し、このアキシャルピストンポンプ
の斜板角をEMM理論で制御して荷役作業を行うように
構成することも可能である。
【0202】又、各関数、係数a(E),b(E),a
d0 (R),ad1 (R),bd0(R)、設計パラメ
ータγ1 (E),γ0 (E),q(E)及び前置補償係
数は具体的に示したものであり、EMM理論が成立する
範囲内であればこれらの関数を変形したり、係数a
(E),b(E),ad0 (R),ad1 (R),bd
0(R)、パラメータγ1 (E),γ0 (E),q
(E)及び前置補償係数を変更することも可能である。
【0203】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、走
行状態から荷役作業状態に移行したときの車両の走行フ
ィーリングを向上させることができる優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した可変容量ポンプ/モータを
備えるフォークリフトの走行荷役総合制御装置を示すブ
ロック構成図である。
【図2】油圧モータをピントルの移動方向に沿って切断
した状態の断面図である。
【図3】油圧モータをピントルの移動方向と直交する面
で切断した状態の断面図である。
【図4】油圧ポンプ又は油圧モータの出力軸と交差する
面で切断した状態の断面図である。
【図5】ピントルの概略斜視図である。
【図6】油圧ポンプ及び油圧モータのピントル偏心量と
車速速度の関係を示す特性図である。
【図7】ピントルの偏心量と変速比の関係を示す特性図
である。
【図8】アクセル開度に対する目標スロットル開度SL
O1を設定したマップである。
【図9】エンジン回転数に対する出力軸を実験的に求め
たマップである。
【図10】アクセル開度に対する目標エンジン回転数を
設定したマップである。
【図11】変速比に対するフィードバック係数を設定し
たマップである。
【図12】スロットル開度及び変速比に基づいて区分さ
れる各制御領域を設定したマップである。
【図13】第1フィードフォワード領域制御を実行する
際のスロットル開度に対する目標変速比を設定したマッ
プである。
【図14】第2フィードフォワード領域制御を実行する
際のスロットル開度に対する目標変速比を設定したマッ
プである。
【図15】ブレーキ踏込量に対する目標変速比にかける
係数を設定したマップである。
【図16】目標変速比に係数を乗算して新たに設定され
た目標変速比を示すグラフである。
【図17】ツマミ位置に対するモータ回転速度を設定し
たマップである。
【図18】制御の流れを説明する説明図である。
【図19】リフトレバー操作量に対する目標スロットル
開度SLO2を設定したマップである。
【図20】ティルトレバー操作量に対する目標スロット
ル開度SLO3を設定したマップである。
【図21】アクセル開度に対する目標車速を設定したマ
ップである。
【図22】エンジン回転数に対して係数a(E)を設定
したマップである。
【図23】エンジン回転数に対して係数b(E)を設定
したマップである。
【図24】エンジン回転数に対して設計パラメータγ0
(E),γ1 (E),q(E)を設定したマップであ
る。
【図25】ピントルの偏心量に対して補正係数αを設定
したマップである。
【図26】補正係数αの設定の根拠を説明する偏心量に
対する変速比の特性図である。
【図27】アクセル開度に対するピントル偏心量の上限
ステップ数を示す特性図である。
【図28】前置補償関数、伝達関数、入出力フィードバ
ック関数により構成される制御ループを示す説明図であ
る。
【図29】制御の流れを示す説明図である。
【図30】走行制御モードから走行荷役総合制御モード
に切り換わったとき、オフセット量に基づいて補正目標
車速が設定され車速が制御されることを示す特性図であ
る。
【図31】走行制御モードから走行荷役総合制御モード
に切り換わったとき、オフセット量に基づいて補正目標
車速が設定され車速が制御されることを示す特性図であ
る。
【図32】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モード又は走行制御モードに切り換えられる処理
動作を示すフローチャート図である。
【図33】コントローラによって実行される走行制御モ
ードの処理動作を示すフローチャート図である。
【図34】コントローラによって実行される条件別の領
域制御の処理動作を示すフローチャート図である。
【図35】コントローラによって実行される処理動作を
示すフローチャート図であって、(a)はフィードフォ
ワード領域制御の処理ルーチンを示し、(b)はフィー
ドバック領域制御(最大軸出力制御)の処理ルーチンを
示し、(c)はその他の領域制御の処理ルーチンを示
す。
【図36】コントローラによって実行されるブレーキ制
御時の処理動作を示すフローチャート図である。
【図37】コントローラによって実行される減速フィー
リング制御時の処理動作を示すフローチャート図であ
る。
【図38】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モードにおいて、ピントル偏心量のステップ数が
上限ステップ以上であるかを判断するフローチャート図
である。
【図39】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モードにおける処理動作を示すフローチャート図
である。
【図40】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モードにおいて、車速に対して目標車速がオフセ
ットされる処理動作を示すフローチャート図である。
【図41】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モードにおける目標変速比の算出の処理動作を示
すフローチャート図である。
【図42】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モードにおいて変速比が線形領域の場合と非線形
領域の場合とで変速比を補正する処理動作を示すフロー
チャート図である。
【図43】コントローラによって実行される走行荷役総
合制御モードにおいて変速比が線形領域の場合と非線形
領域の場合とで変速比を補正する処理動作を示すフロー
チャート図である。
【符号の説明】 1…エンジン、2…可変容量ポンプ/モータ、7…駆動
輪、14,32…変速比調整部材としてのピントル、4
1…アクセルペダル、42…アクセル開度検出手段とし
てのアクセルセンサ、56…車速検出手段としての車速
センサ、62…車速算出手段、目標車速算出手段、オフ
セット設定手段、補正目標車速算出手段としてのCP
U、90…荷役部材としてのフォーク、91…油圧シリ
ンダとしてのリフトシリンダ、92…荷役用油圧ポンプ
としてのギアポンプ、y(k)…車速、ACC…操作量
としてのアクセル開度、v(k)…目標車速、Δv…オ
フセット量、v1…補正目標車速

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役部材を駆動させる油圧シリンダに作
    動油を供給する荷役用油圧ポンプと、駆動輪を可変速駆
    動させる可変容量ポンプ/モータとをエンジンにて駆動
    させ、変速比調整部材にて前記可変容量ポンプ/モータ
    の吐出容量を可変させることにより車両の車速を目標車
    速となるように制御する可変容量ポンプ/モータを備え
    た産業車両において、 前記車両の車速を検出する車速検出手段と、 アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度検出手
    段と、 前記車速検出手段からの検出結果に基づいて車両の車速
    を算出する車速算出手段と、 前記アクセル開度検出手段からの検出結果に基づいて目
    標車速を算出する目標車速算出手段と、 荷役走行時となったとき、前記車速算出手段により求め
    られた車速と目標車速演算手段により求められた目標車
    速との差分を求め、この差分をオフセット量として設定
    するオフセット設定手段と、 荷役走行時において、前記目標車速演算手段によりその
    ときどきに算出された目標車速をオフセット設定手段に
    よって設定されたオフセット量に基づいてオフセットし
    た補正目標車速を算出する補正目標車速算出手段とを備
    えた可変容量ポンプ/モータを備えた産業車両の荷役走
    行制御装置。
JP28644892A 1992-10-23 1992-10-23 可変容量ポンプ/モータを備えた産業車両の走行荷役総合制御装置 Pending JPH06137422A (ja)

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JP28644892A JPH06137422A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可変容量ポンプ/モータを備えた産業車両の走行荷役総合制御装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002187698A (ja) * 2000-12-21 2002-07-02 Sumitomonacco Materials Handling Co Ltd 作業車両用管理装置
JP2007092951A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Kubota Corp 作業車の負荷制御構造
US8414454B2 (en) 2005-09-30 2013-04-09 Kubota Corporation Speed control structure and method for work vehicle

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