JPH06144918A - セラミックス造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents
セラミックス造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法Info
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- JPH06144918A JPH06144918A JP4301231A JP30123192A JPH06144918A JP H06144918 A JPH06144918 A JP H06144918A JP 4301231 A JP4301231 A JP 4301231A JP 30123192 A JP30123192 A JP 30123192A JP H06144918 A JPH06144918 A JP H06144918A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、セラミックス原料スラリー中
に含有するバインダの変質硬化を防止し、成形性が優れ
たセラミックス造粒粉を得ることが可能なセラミックス
造粒粉の製造方法およびその造粒粉を用いて、欠陥が少
ない焼結体を得ることができるセラミックス焼結体の製
造方法を提供することにある。 【構成】本発明に係るセラミックス造粒粉の製法は、セ
ラミックス原料粉末に焼結助剤、バインダおよび分散剤
を添加混合して均一なスラリーを調製し、得られたスラ
リーを所定真空度の減圧容器4内で噴霧乾燥することに
より、所定の平均粒径を有するセラミックス造粒粉3a
を形成することを特徴とする。また、本発明に係るセラ
ミックス焼結体の製法は、上記製造方法によって、セラ
ミックス造粒粉3aを製造し、このセラミックス造粒粉
3aを所定形状に成形した後、不活性ガス雰囲気中で焼
結することを特徴とする。
に含有するバインダの変質硬化を防止し、成形性が優れ
たセラミックス造粒粉を得ることが可能なセラミックス
造粒粉の製造方法およびその造粒粉を用いて、欠陥が少
ない焼結体を得ることができるセラミックス焼結体の製
造方法を提供することにある。 【構成】本発明に係るセラミックス造粒粉の製法は、セ
ラミックス原料粉末に焼結助剤、バインダおよび分散剤
を添加混合して均一なスラリーを調製し、得られたスラ
リーを所定真空度の減圧容器4内で噴霧乾燥することに
より、所定の平均粒径を有するセラミックス造粒粉3a
を形成することを特徴とする。また、本発明に係るセラ
ミックス焼結体の製法は、上記製造方法によって、セラ
ミックス造粒粉3aを製造し、このセラミックス造粒粉
3aを所定形状に成形した後、不活性ガス雰囲気中で焼
結することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックス造粒粉の製
造方法およびその造粒粉を用いたセラミックス焼結体の
製造方法に係り、特に原料粉中に添加するバインダの変
質や硬化が起らず、欠陥の発生が少ない焼結体を得るこ
とが可能なセラミックス造粒粉およびその造粒粉を使用
したセラミックス焼結体の製造方法に関する。
造方法およびその造粒粉を用いたセラミックス焼結体の
製造方法に係り、特に原料粉中に添加するバインダの変
質や硬化が起らず、欠陥の発生が少ない焼結体を得るこ
とが可能なセラミックス造粒粉およびその造粒粉を使用
したセラミックス焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属原料と比較して耐熱性および
耐摩耗特性等に優れたセラミックス製品が広い分野で普
及している。これらのセラミックス製品は、セラミック
ス原料粉末にバインダーおよび焼結助剤を添加した混合
体を所定形状に成形し、得られた成形体を脱脂焼結して
製造される。
耐摩耗特性等に優れたセラミックス製品が広い分野で普
及している。これらのセラミックス製品は、セラミック
ス原料粉末にバインダーおよび焼結助剤を添加した混合
体を所定形状に成形し、得られた成形体を脱脂焼結して
製造される。
【0003】特に冷間静水圧法(CIP:Cold Isostat
ic Pressing )や金型プレス法にて成形操作を行う場合
には、微細なセラミックス原料粉末の飛散を防止し、そ
の取扱性を改善したり、さらに原料の流動性を改善し、
成形用金型内への均一な充填を可能とするため、上記粉
末混合体をある程度の粒径を持つセラミックス造粒粉に
して使用することが有効である。
ic Pressing )や金型プレス法にて成形操作を行う場合
には、微細なセラミックス原料粉末の飛散を防止し、そ
の取扱性を改善したり、さらに原料の流動性を改善し、
成形用金型内への均一な充填を可能とするため、上記粉
末混合体をある程度の粒径を持つセラミックス造粒粉に
して使用することが有効である。
【0004】そして従来上記セラミックス造粒粉は、微
細なセラミックス原料粉末に焼結助剤と樹脂等のバイン
ダとを添加混合し、さらに水や溶剤などの分散媒を添加
してスラリー(泥漿)状に調製し、得られたスラリーを
熱風型のスプレー乾燥装置において噴霧乾燥して製造し
ていた。
細なセラミックス原料粉末に焼結助剤と樹脂等のバイン
ダとを添加混合し、さらに水や溶剤などの分散媒を添加
してスラリー(泥漿)状に調製し、得られたスラリーを
熱風型のスプレー乾燥装置において噴霧乾燥して製造し
ていた。
【0005】上記スプレー乾燥装置は、例えば図2に示
すように、セラミックス原料のスラリーを高圧流体によ
って分散微細化するアトマイザー1と、分散微細化され
たスラリー粒子2を乾燥して所定粒径のセラミックス造
粒粉3を形成するスプレー乾燥塔4と、スプレー乾燥塔
4に乾燥用熱源としての熱風を供給する熱風発生用ヒー
タ5と、スプレー乾燥塔4から排出される排気中に含ま
れる粗大粒子を分離するサイクロン6と、このサイクロ
ン6からの排気中に含まれる微細粒子を分離するバグフ
ィルタ7と、バグフィルタ7からの排気を系外に排出す
る排風機8とから構成される。
すように、セラミックス原料のスラリーを高圧流体によ
って分散微細化するアトマイザー1と、分散微細化され
たスラリー粒子2を乾燥して所定粒径のセラミックス造
粒粉3を形成するスプレー乾燥塔4と、スプレー乾燥塔
4に乾燥用熱源としての熱風を供給する熱風発生用ヒー
タ5と、スプレー乾燥塔4から排出される排気中に含ま
れる粗大粒子を分離するサイクロン6と、このサイクロ
ン6からの排気中に含まれる微細粒子を分離するバグフ
ィルタ7と、バグフィルタ7からの排気を系外に排出す
る排風機8とから構成される。
【0006】セラミックス粉末、焼結助剤および有機バ
インダ等を分散媒中に均一に分散した原料スラリーは、
アトマイザ1のノズルにおいてアトマイズ用高圧流体に
よって噴霧化され、スプレー乾燥塔4内に噴出される。
噴出されたスラリー粒子2は、熱風発生用ヒータ5から
供給された熱風によって乾燥され、所定の粒径を有する
セラミックス造粒粉3となる。生成したセラミックス造
粒粉3は、取出口9から排出され、次の成形工程に搬送
される。一方スプレー乾燥塔4から排出された排気中に
含有される粗大粒子および微細粒子はそれぞれサイクロ
ン6およびバグフィルタ7にて分離される。
インダ等を分散媒中に均一に分散した原料スラリーは、
アトマイザ1のノズルにおいてアトマイズ用高圧流体に
よって噴霧化され、スプレー乾燥塔4内に噴出される。
噴出されたスラリー粒子2は、熱風発生用ヒータ5から
供給された熱風によって乾燥され、所定の粒径を有する
セラミックス造粒粉3となる。生成したセラミックス造
粒粉3は、取出口9から排出され、次の成形工程に搬送
される。一方スプレー乾燥塔4から排出された排気中に
含有される粗大粒子および微細粒子はそれぞれサイクロ
ン6およびバグフィルタ7にて分離される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のセラミックス造粒粉の製造方法によると、乾燥効率を
高めるため熱風発生用ヒータから送給される熱風の温度
を120〜200℃と高温に設定する必要があった。そ
のため、原料スラリー中に含有される有機バインダーが
熱風によって変質したり硬化し、セラミックス造粒粉自
体が硬化してしまう欠点があった。そしてそのセラミッ
クス造粒粉を使用して、成形体を形成すると、各セラミ
ックス造粒粉が硬くつぶれにくいために成形体内に残粒
界が残ってしまう。そして残粒界を有する成形体を焼成
すると、残粒界はそのままポアとして焼結体内部に残留
し、欠陥が多いセラミックス焼結体しか得られないとい
う問題点があった。
のセラミックス造粒粉の製造方法によると、乾燥効率を
高めるため熱風発生用ヒータから送給される熱風の温度
を120〜200℃と高温に設定する必要があった。そ
のため、原料スラリー中に含有される有機バインダーが
熱風によって変質したり硬化し、セラミックス造粒粉自
体が硬化してしまう欠点があった。そしてそのセラミッ
クス造粒粉を使用して、成形体を形成すると、各セラミ
ックス造粒粉が硬くつぶれにくいために成形体内に残粒
界が残ってしまう。そして残粒界を有する成形体を焼成
すると、残粒界はそのままポアとして焼結体内部に残留
し、欠陥が多いセラミックス焼結体しか得られないとい
う問題点があった。
【0008】例えばSiC(炭化けい素)粉末を混合造
粒する場合で、炭素源となる助剤およびバインダを兼ね
たフェノールレジン系樹脂を原料粉末に添加混合してス
ラリーを調製し、得られたスラリーを熱風による噴霧乾
燥に供して造粒粉を調製していた。しかしフェノールレ
ジン系樹脂は、熱硬化性を有するため120〜200℃
の熱風によって容易に変質硬化し、成形時に高圧力で加
圧しても圧密化が進まないような成形性が悪化したセラ
ミックス造粒粉になってしまい、必然的に得られるセラ
ミックス焼結体の欠陥も増加し、製品歩留りが大幅に低
下してしまう問題点があった。
粒する場合で、炭素源となる助剤およびバインダを兼ね
たフェノールレジン系樹脂を原料粉末に添加混合してス
ラリーを調製し、得られたスラリーを熱風による噴霧乾
燥に供して造粒粉を調製していた。しかしフェノールレ
ジン系樹脂は、熱硬化性を有するため120〜200℃
の熱風によって容易に変質硬化し、成形時に高圧力で加
圧しても圧密化が進まないような成形性が悪化したセラ
ミックス造粒粉になってしまい、必然的に得られるセラ
ミックス焼結体の欠陥も増加し、製品歩留りが大幅に低
下してしまう問題点があった。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、セラミックス原料スラリー中に含有
するバインダの変質硬化を防止し、成形性が優れたセラ
ミックス造粒粉を得ることが可能なセラミックス造粒粉
の製造方法およびその造粒粉を用いて、欠陥が少ない焼
結体を得ることができるセラミックス焼結体の製造方法
を提供することにある。
されたものであり、セラミックス原料スラリー中に含有
するバインダの変質硬化を防止し、成形性が優れたセラ
ミックス造粒粉を得ることが可能なセラミックス造粒粉
の製造方法およびその造粒粉を用いて、欠陥が少ない焼
結体を得ることができるセラミックス焼結体の製造方法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明者は原料スラリ
ー中に含有される有機バインダの変質硬化を防止できる
処理方法を種々検討した結果、スラリーを加熱せずに減
圧雰囲気ないし真空雰囲気においてもスラリーを充分に
乾燥でき、特にバインダの変質硬化を招くことなく所定
粒径のセラミックス造粒粉を効率的に製造できるという
知見を得た。本発明は上記知見に基づいて完成したもの
である。
ー中に含有される有機バインダの変質硬化を防止できる
処理方法を種々検討した結果、スラリーを加熱せずに減
圧雰囲気ないし真空雰囲気においてもスラリーを充分に
乾燥でき、特にバインダの変質硬化を招くことなく所定
粒径のセラミックス造粒粉を効率的に製造できるという
知見を得た。本発明は上記知見に基づいて完成したもの
である。
【0011】すなわち本発明に係るセラミックス造粒粉
の製造方法は、セラミックス原料粉末に焼結助剤、バイ
ンダおよび分散剤を添加混合して均一なスラリーを調製
し、得られたスラリーを所定真空度の減圧容器内で噴霧
乾燥することにより、所定の平均粒径を有するセラミッ
クス造粒粉を形成することを特徴とする。
の製造方法は、セラミックス原料粉末に焼結助剤、バイ
ンダおよび分散剤を添加混合して均一なスラリーを調製
し、得られたスラリーを所定真空度の減圧容器内で噴霧
乾燥することにより、所定の平均粒径を有するセラミッ
クス造粒粉を形成することを特徴とする。
【0012】また本発明に係るセラミックス焼結体の製
造方法は、上記製造方法によってセラミックス造粒粉を
製造し、このセラミックス造粒粉を所定形状に成形した
後、不活性ガス雰囲気中で焼結することを特徴とする。
造方法は、上記製造方法によってセラミックス造粒粉を
製造し、このセラミックス造粒粉を所定形状に成形した
後、不活性ガス雰囲気中で焼結することを特徴とする。
【0013】ここで、前記セラミックス原料粉末として
は、各種無機質の化合物を主体とする粉末であって、そ
のうちでも特に代表的なものを例示すれば、アルミナ、
ジルコニア、チタニア、ムライト、ベリリア、ジルコニ
ア、サイアロン、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウ
ム、窒化硼素もしくはフェライトなどの酸化物系ならび
に非酸化物系の汎用セラミックス原料の一種あるいはこ
れらの混合物を主体とする。
は、各種無機質の化合物を主体とする粉末であって、そ
のうちでも特に代表的なものを例示すれば、アルミナ、
ジルコニア、チタニア、ムライト、ベリリア、ジルコニ
ア、サイアロン、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウ
ム、窒化硼素もしくはフェライトなどの酸化物系ならび
に非酸化物系の汎用セラミックス原料の一種あるいはこ
れらの混合物を主体とする。
【0014】さらに炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、酸化イットリウム、酸化セリウムもしくは珪酸など
のような公知慣用の焼結助剤や、Li2 O、BaO、T
a2 O3 、PtもしくはPdなどの電気的性質を変化さ
せるような各種の添加剤を加えてもよい。
ム、酸化イットリウム、酸化セリウムもしくは珪酸など
のような公知慣用の焼結助剤や、Li2 O、BaO、T
a2 O3 、PtもしくはPdなどの電気的性質を変化さ
せるような各種の添加剤を加えてもよい。
【0015】他方、前記したバインダーとしては不飽和
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ系樹脂、エ
ポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化型ウレタ
ン樹脂または熱硬化型アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂
が代表的なものであるが、特に、不飽和ポリエステル樹
脂が好ましい。
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ系樹脂、エ
ポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化型ウレタ
ン樹脂または熱硬化型アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂
が代表的なものであるが、特に、不飽和ポリエステル樹
脂が好ましい。
【0016】また分散剤としては純水、またはエタノー
ルなどの有機溶媒が一般的に使用される。上記スラリー
を調製するに際しての混合比は、前記セラミックス原料
粉末100重量部に対して、焼結助剤1〜7重量部、バ
インダを5〜60重量部、好ましくは10〜40重量
部、配合する。また分散剤は上記セラミックス原料粉末
と焼結助剤と、バインダとの混合物に対して30〜60
vol%添加する。
ルなどの有機溶媒が一般的に使用される。上記スラリー
を調製するに際しての混合比は、前記セラミックス原料
粉末100重量部に対して、焼結助剤1〜7重量部、バ
インダを5〜60重量部、好ましくは10〜40重量
部、配合する。また分散剤は上記セラミックス原料粉末
と焼結助剤と、バインダとの混合物に対して30〜60
vol%添加する。
【0017】上記スラリーを微細に噴霧するアトマイザ
としては、金属焼結体の原料となる金属アトマイズ粉を
溶湯金属法によって製造する際に使用する汎用のアトマ
イザがそのまま使用できる。セラミックス造粒粉の平均
粒径は成形性に大きく影響し、本発明では50μm以下
に設定される。平均粒径が50μmを越えると、成形時
の圧密性が低下し、高い成形圧力を加えても、成形体内
部に微小な空隙が残留し易いからである。この造粒粉の
平均粒径は、アトマイザのスラリ噴出口の口径およびア
トマイズ用高圧流体の圧力を変えることによって任意に
設定することができる。
としては、金属焼結体の原料となる金属アトマイズ粉を
溶湯金属法によって製造する際に使用する汎用のアトマ
イザがそのまま使用できる。セラミックス造粒粉の平均
粒径は成形性に大きく影響し、本発明では50μm以下
に設定される。平均粒径が50μmを越えると、成形時
の圧密性が低下し、高い成形圧力を加えても、成形体内
部に微小な空隙が残留し易いからである。この造粒粉の
平均粒径は、アトマイザのスラリ噴出口の口径およびア
トマイズ用高圧流体の圧力を変えることによって任意に
設定することができる。
【0018】また減圧容器内の真空度はスラリの乾燥効
率に大きく影響し、本発明では50Torr以下に設定され
る。真空度が50Torrを越えるとスラリの乾燥効率が急
激に低下し、造粒粉の生産効率が低下するからである。
率に大きく影響し、本発明では50Torr以下に設定され
る。真空度が50Torrを越えるとスラリの乾燥効率が急
激に低下し、造粒粉の生産効率が低下するからである。
【0019】こうして調製されたセラミックス造粒粉
は、汎用の金型成形法、冷間静水圧法によって所定形状
に加圧成形され、得られた成形体は、He,Arなどの
不活性ガス雰囲気中で、各セラミックス原料の特性に適
した温度(1200〜1900℃)で1〜10時間焼結
され、セラミックス焼結体とされる。
は、汎用の金型成形法、冷間静水圧法によって所定形状
に加圧成形され、得られた成形体は、He,Arなどの
不活性ガス雰囲気中で、各セラミックス原料の特性に適
した温度(1200〜1900℃)で1〜10時間焼結
され、セラミックス焼結体とされる。
【0020】
【作用】上記セラミックス造粒粉の製造方法およびセラ
ミックス焼結体の製造方法によれば、セラミックス造粒
粉の製造工程において、バインダーを含有するスラリー
を、熱風を使用せずに常温の減圧雰囲気で噴霧乾燥して
いるため、バインダや焼結助剤の熱による変性硬化が少
ない。従って、得られたセラミックス造粒粉は成形時の
加圧操作によって容易に圧潰され、空隙のない緻密な成
形体が得られる。そのため、この造粒粉を使用して形成
された成形体を焼成することにより、ポアやふくれ等の
欠陥が少ない高品質のセラミックス焼結体を得ることが
できる。
ミックス焼結体の製造方法によれば、セラミックス造粒
粉の製造工程において、バインダーを含有するスラリー
を、熱風を使用せずに常温の減圧雰囲気で噴霧乾燥して
いるため、バインダや焼結助剤の熱による変性硬化が少
ない。従って、得られたセラミックス造粒粉は成形時の
加圧操作によって容易に圧潰され、空隙のない緻密な成
形体が得られる。そのため、この造粒粉を使用して形成
された成形体を焼成することにより、ポアやふくれ等の
欠陥が少ない高品質のセラミックス焼結体を得ることが
できる。
【0021】
【実施例】次に本発明を下記に示す実施例に基づいて、
より具体的に説明する。図1は本発明方法を実施するた
めに用意したスプレー乾燥装置の構成例を示す系統図で
ある。
より具体的に説明する。図1は本発明方法を実施するた
めに用意したスプレー乾燥装置の構成例を示す系統図で
ある。
【0022】この図1に示すスプレー乾燥装置は、図2
に示すスプレー乾燥装置に示す熱風発生用ヒータ5を省
略し、新たにスプレー乾燥塔4内を減圧する真空ポンプ
10と、真空ポンプ10からの排気中に含有される油ミ
ストを除去するオイルセパレータ11とを付設した点を
除き、図2に示す従来のスプレー乾燥装置とほぼ同一の
構成を有する。
に示すスプレー乾燥装置に示す熱風発生用ヒータ5を省
略し、新たにスプレー乾燥塔4内を減圧する真空ポンプ
10と、真空ポンプ10からの排気中に含有される油ミ
ストを除去するオイルセパレータ11とを付設した点を
除き、図2に示す従来のスプレー乾燥装置とほぼ同一の
構成を有する。
【0023】実施例1 実施例1のセラミックス原料粉末として平均粒径0.5
μmのSiC粉末に対して焼結助剤としてのB4 Cを1
重量%およびバインダーとしての熱硬化性フェノール樹
脂を6重量%添加した混合体に対して60vol%の純水を
分散剤として添加し混合粉砕した後に、混合体を60メ
ッシュの標準篩で通篩し、セラミックス原料粉末等を均
一に分散したスラリーを得た。
μmのSiC粉末に対して焼結助剤としてのB4 Cを1
重量%およびバインダーとしての熱硬化性フェノール樹
脂を6重量%添加した混合体に対して60vol%の純水を
分散剤として添加し混合粉砕した後に、混合体を60メ
ッシュの標準篩で通篩し、セラミックス原料粉末等を均
一に分散したスラリーを得た。
【0024】次に得られたスラリーを図1に示すスプレ
ー乾燥装置のディスク式アトマイザ1に高圧空気ととも
に供給して、噴霧乾燥を実施した。乾燥時におけるスプ
レー乾燥塔4内の真空度は30Torrであり、温度は35
℃であった。
ー乾燥装置のディスク式アトマイザ1に高圧空気ととも
に供給して、噴霧乾燥を実施した。乾燥時におけるスプ
レー乾燥塔4内の真空度は30Torrであり、温度は35
℃であった。
【0025】そして得られたSiC造粒粉を取出口9よ
り排出して、60メッシュの標準篩で通篩して、平均粒
径が250μmのSiCセラミックス造粒粉3aを得
た。得られたセラミックス造粒粉3aの残留水分は0.
6重量%である一方、安息角は28度であり、ほぼ従来
の熱風乾燥によって製造した後述の比較例1の造粒粉と
ほぼ同一値であった。
り排出して、60メッシュの標準篩で通篩して、平均粒
径が250μmのSiCセラミックス造粒粉3aを得
た。得られたセラミックス造粒粉3aの残留水分は0.
6重量%である一方、安息角は28度であり、ほぼ従来
の熱風乾燥によって製造した後述の比較例1の造粒粉と
ほぼ同一値であった。
【0026】次に上記造粒粉を縦50mm、横50mmの金
型に充填して加圧力1ton /cm2 でプレス成形して50
個の成形体を調製した。各成形体表面を倍率400の顕
微鏡で観察した結果、いずれの成形体においても造粒粉
は完全に押し潰されており、隣接する造粒粉間に隙間が
存在するものは観察されなかった。
型に充填して加圧力1ton /cm2 でプレス成形して50
個の成形体を調製した。各成形体表面を倍率400の顕
微鏡で観察した結果、いずれの成形体においても造粒粉
は完全に押し潰されており、隣接する造粒粉間に隙間が
存在するものは観察されなかった。
【0027】さらに各成形体をN2 ガス雰囲気中で温度
800℃で2時間脱脂し、各脱脂体表面を同様に顕微鏡
観察した結果、隙間は観察されなかった。
800℃で2時間脱脂し、各脱脂体表面を同様に顕微鏡
観察した結果、隙間は観察されなかった。
【0028】次に各脱脂体をAr雰囲気中で温度215
0℃で5時間加圧焼結してSiC焼結体を製造した。
0℃で5時間加圧焼結してSiC焼結体を製造した。
【0029】得られた各SiC焼結体の表面を顕微鏡観
察したが、ポア等の欠陥は観察されなかった。また各S
iC焼結体をアルキメデス法により密度測定を行うとと
もに、日本工業規格(JIS)R1601に規定する3
点曲げ試験を、常温および1300℃の温度条件下で実
施し、表1に示す結果を得た。また測定値のばらつきを
示すワイブル係数mを算出し併せて表1に示す。焼結体
密度および3点曲げ強度はいずれも50個の試験体の平
均値を示す。
察したが、ポア等の欠陥は観察されなかった。また各S
iC焼結体をアルキメデス法により密度測定を行うとと
もに、日本工業規格(JIS)R1601に規定する3
点曲げ試験を、常温および1300℃の温度条件下で実
施し、表1に示す結果を得た。また測定値のばらつきを
示すワイブル係数mを算出し併せて表1に示す。焼結体
密度および3点曲げ強度はいずれも50個の試験体の平
均値を示す。
【0030】比較例1 比較例1として、実施例1で使用したスラリーを、図2
に示す従来のスプレー乾燥装置を使用して温度150℃
で熱風噴霧乾燥処理を行い、実施例1で調製したものと
同一粒径(250μm)で同一含水率(0.6wt% )の
SiC造粒粉を調製し、以下実施例1と同様に成形、脱
脂、焼結して50個のSiC焼結体を製造し、実施例1
と同様に各特性を測定し、表1に示す結果を得た。
に示す従来のスプレー乾燥装置を使用して温度150℃
で熱風噴霧乾燥処理を行い、実施例1で調製したものと
同一粒径(250μm)で同一含水率(0.6wt% )の
SiC造粒粉を調製し、以下実施例1と同様に成形、脱
脂、焼結して50個のSiC焼結体を製造し、実施例1
と同様に各特性を測定し、表1に示す結果を得た。
【0031】実施例2 セラミックス原料粉末としての平均粒径20μmのSi
3 N4 粉末に、焼結助剤としてのY2 O3 を2重量%、
バインダーとしてのアクリルエマルジョン熱硬化性樹脂
を6wt% を添加した混合体に、分散剤としてのトリクロ
ロエタンを60vol%添加した他は実施例1と同一条件で
スラリーを噴霧乾燥して造粒粉を形成し、引き続き成
形、脱脂、焼結して、実施例2の造粒粉、成形体、脱脂
体および焼結体を形成し、実施例1と同様に各特性を測
定評価し、表1に示す結果を得た。
3 N4 粉末に、焼結助剤としてのY2 O3 を2重量%、
バインダーとしてのアクリルエマルジョン熱硬化性樹脂
を6wt% を添加した混合体に、分散剤としてのトリクロ
ロエタンを60vol%添加した他は実施例1と同一条件で
スラリーを噴霧乾燥して造粒粉を形成し、引き続き成
形、脱脂、焼結して、実施例2の造粒粉、成形体、脱脂
体および焼結体を形成し、実施例1と同様に各特性を測
定評価し、表1に示す結果を得た。
【0032】比較例2 実施例2において調製したスラリーを図2に示す従来の
スプレー乾燥装置を使用して温度120℃で熱風乾燥し
た以外は実施例2と同一条件で造粒、成形、脱脂、焼結
して比較例2の造粒粉、成形体、脱脂体、焼結体を形成
し、実施例2と同様な特性評価を行い下記表1に示す結
果を得た。
スプレー乾燥装置を使用して温度120℃で熱風乾燥し
た以外は実施例2と同一条件で造粒、成形、脱脂、焼結
して比較例2の造粒粉、成形体、脱脂体、焼結体を形成
し、実施例2と同様な特性評価を行い下記表1に示す結
果を得た。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示す結果から明らかなように、実施
例1〜2に係るセラミックス造粒粉は、熱硬化性樹脂を
バインダとして含有するスラリーを、熱風を使用せずに
常温の減圧雰囲気で噴霧乾燥して製造しているため、バ
インダや焼結助剤の熱による変性硬化が少ない。各成形
体表面を顕微鏡観察すると、造粒粉がよく潰れており、
隙間は観察されず、成形性が極めて優れている。その結
果、焼結体の3点曲げ強度も高く、またワイブル係数も
高く、強度のばらつきが少ない高品質の焼結体が得られ
ている。
例1〜2に係るセラミックス造粒粉は、熱硬化性樹脂を
バインダとして含有するスラリーを、熱風を使用せずに
常温の減圧雰囲気で噴霧乾燥して製造しているため、バ
インダや焼結助剤の熱による変性硬化が少ない。各成形
体表面を顕微鏡観察すると、造粒粉がよく潰れており、
隙間は観察されず、成形性が極めて優れている。その結
果、焼結体の3点曲げ強度も高く、またワイブル係数も
高く、強度のばらつきが少ない高品質の焼結体が得られ
ている。
【0035】特に、熱硬化性樹脂をバインダー兼焼結助
剤として含有するSiCセラミックススラリーは、熱風
を使用せずに容易に噴霧乾燥造粒することが可能であ
る。また、得られた造粒粉は、品質的に安定性が高く、
かつ硬化しないためプレス成形時に潰れ易いという成形
性に優れたものであった。
剤として含有するSiCセラミックススラリーは、熱風
を使用せずに容易に噴霧乾燥造粒することが可能であ
る。また、得られた造粒粉は、品質的に安定性が高く、
かつ硬化しないためプレス成形時に潰れ易いという成形
性に優れたものであった。
【0036】一方、比較例1〜2においては、熱風乾燥
に起因するセラミックス造粒粉の硬化が顕著であるた
め、成形時の加圧操作においても、充分に潰れず、成形
体、樹脂体のいずれの表面にも空隙が観察された上に、
焼結体にもポアが多く、密度および強度が共に低下して
しまう傾向が確認された。
に起因するセラミックス造粒粉の硬化が顕著であるた
め、成形時の加圧操作においても、充分に潰れず、成形
体、樹脂体のいずれの表面にも空隙が観察された上に、
焼結体にもポアが多く、密度および強度が共に低下して
しまう傾向が確認された。
【0037】
【発明の効果】以上の通り、本発明に係るセラミックス
造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法
によれば、セラミックス造粒粉の製造工程において、バ
インダーを含有するスラリーを、熱風を使用せずに常温
の減圧雰囲気で噴霧乾燥しているため、バインダや焼結
助剤の熱による変性硬化が少ない。従って、得られたセ
ラミックス造粒粉は成形時の加圧操作によって容易に圧
潰され、空隙のない緻密な成形体が得られる。そのた
め、成形体を焼成することにより、ポアやふくれ等の欠
陥が少ない高品質のセラミックス焼結体を得ることがで
きる。
造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法
によれば、セラミックス造粒粉の製造工程において、バ
インダーを含有するスラリーを、熱風を使用せずに常温
の減圧雰囲気で噴霧乾燥しているため、バインダや焼結
助剤の熱による変性硬化が少ない。従って、得られたセ
ラミックス造粒粉は成形時の加圧操作によって容易に圧
潰され、空隙のない緻密な成形体が得られる。そのた
め、成形体を焼成することにより、ポアやふくれ等の欠
陥が少ない高品質のセラミックス焼結体を得ることがで
きる。
【図1】本発明方法を実施するためのスプレー乾燥装置
の構成例を示す系統図。
の構成例を示す系統図。
【図2】従来のスプレー乾燥装置の構成例を示す系統
図。
図。
【符号の説明】 1 アトマイザー 2 スラリー粒子 3,3a セラミックス造粒粉 4 スプレー乾燥塔 5 熱風発生用ヒータ 6 サイクロン 7 バグフィルタ 8 排風機 9 取出口 10 真空ポンプ 11 オイルセパレータ
Claims (4)
- 【請求項1】 セラミックス原料粉末に焼結助剤、バイ
ンダおよび分散剤を添加混合して均一なスラリーを調製
し、得られたスラリーを所定真空度の減圧容器内で噴霧
乾燥することにより、所定の平均粒径を有するセラミッ
クス造粒粉を形成することを特徴とするセラミックス造
粒粉の製造方法。 - 【請求項2】 減圧容器内の真空度を50Torr以下に設
定することを特徴とする請求項1記載のセラミックス造
粒粉の製造方法。 - 【請求項3】 セラミックス造粒粉の平均粒径を50μ
m以下に設定することを特徴とする請求項1記載のセラ
ミックス造粒粉の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の製造方法によって、セラ
ミックス造粒粉を製造し、このセラミックス造粒粉を所
定形状に成形した後、不活性ガス雰囲気中で焼結するこ
とを特徴とするセラミックス焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4301231A JPH06144918A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | セラミックス造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4301231A JPH06144918A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | セラミックス造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06144918A true JPH06144918A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17894358
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4301231A Pending JPH06144918A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | セラミックス造粒粉の製造方法およびセラミックス焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06144918A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2384208A (en) * | 2001-11-13 | 2003-07-23 | Pentax Corp | Making a sintered piece in atmosphere of oxygen |
| US7563608B2 (en) | 2002-08-12 | 2009-07-21 | Hoya Corporation | Method for manufacturing a sintered compact for use as a cell culture base |
| JP2012149353A (ja) * | 2007-03-09 | 2012-08-09 | Mitsubishi Materials Corp | 蒸着材の製造方法 |
| JP2014532030A (ja) * | 2011-10-13 | 2014-12-04 | サン−ゴバン セラミック マテリアルズ アクスイェ セルスカプ | SiCを基礎材料とする緻密セラミック製品の製造方法 |
| CN107413280A (zh) * | 2016-08-30 | 2017-12-01 | 赣州科盈结构陶瓷有限公司 | 一种陶瓷坯制备方法 |
| WO2019193959A1 (ja) * | 2018-04-02 | 2019-10-10 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂粉末、封止材、電子部品、及び樹脂粉末の製造方法 |
| EP3816138A4 (en) * | 2018-06-28 | 2022-03-30 | Tokuyama Corporation | PROCESS FOR THE MANUFACTURE OF GRANULES FOR CERAMIC PRODUCTION |
| WO2023009090A3 (en) * | 2021-07-27 | 2023-04-06 | Decovi̇ta Yapi Ürünleri̇ Sanayi̇ Ve Ti̇caret Anoni̇m Şi̇rketi̇ | Reuse of spray dryer dry cyclone powders in the production process |
| CN116352057A (zh) * | 2023-03-27 | 2023-06-30 | 重庆罗曼新材料科技有限公司 | 一种zta陶瓷颗粒复合耐磨件及其制备方法 |
| CN117103411A (zh) * | 2023-09-11 | 2023-11-24 | 苏州市伊贝高温技术材料有限公司 | 一种陶瓷造粒粉料生产系统、方法、装置及介质 |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP4301231A patent/JPH06144918A/ja active Pending
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2384208A (en) * | 2001-11-13 | 2003-07-23 | Pentax Corp | Making a sintered piece in atmosphere of oxygen |
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| CN117103411A (zh) * | 2023-09-11 | 2023-11-24 | 苏州市伊贝高温技术材料有限公司 | 一种陶瓷造粒粉料生产系统、方法、装置及介质 |
| CN117103411B (zh) * | 2023-09-11 | 2024-03-01 | 苏州市伊贝高温技术材料有限公司 | 一种陶瓷造粒粉料生产系统、方法、装置及介质 |
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