JPH06145045A - 網膜剥離治療用シリコ−ンオイル及びその製造方法 - Google Patents
網膜剥離治療用シリコ−ンオイル及びその製造方法Info
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- JPH06145045A JPH06145045A JP29555092A JP29555092A JPH06145045A JP H06145045 A JPH06145045 A JP H06145045A JP 29555092 A JP29555092 A JP 29555092A JP 29555092 A JP29555092 A JP 29555092A JP H06145045 A JPH06145045 A JP H06145045A
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- polydimethylsiloxane
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Abstract
(57)【要約】
【目的】網膜剥離の際、網膜孔を閉じるために用いるシ
リコ−ンオイル、およびその製造方法に関するものであ
る。 【構成】ポリジメチルシロキサンよりなり、粘度800
cP以上、紫外線領域の230nmにおいて80%以上
で且つ可視光領域の全てにおいて98%以上の透過性を
有し、GPC測定法により測定した分子量分布が分子量
2400以下のものが全量の5%以下である網膜剥離治
療用シリコ−ンオイルである。このシリコ−ンオイル
は、重合生成したポリジメチルシロキサンを水およびエ
タノ−ルで洗浄することにより得られる。
リコ−ンオイル、およびその製造方法に関するものであ
る。 【構成】ポリジメチルシロキサンよりなり、粘度800
cP以上、紫外線領域の230nmにおいて80%以上
で且つ可視光領域の全てにおいて98%以上の透過性を
有し、GPC測定法により測定した分子量分布が分子量
2400以下のものが全量の5%以下である網膜剥離治
療用シリコ−ンオイルである。このシリコ−ンオイル
は、重合生成したポリジメチルシロキサンを水およびエ
タノ−ルで洗浄することにより得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は網膜剥離の際、網膜孔を
閉じるために用いるシリコンオイル、およびその製造方
法に関するものである。
閉じるために用いるシリコンオイル、およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】網膜剥離は、網膜内で色素上皮層と視細
胞層の間で分離した状態で、多くは網膜内層に変性など
が原因で裂孔が生じたことに起因する。ここで硝子体
は、コラ−ゲンおよびヒアヌロン酸より構成されたゼリ
−状の物体で網膜上に存在する網膜孔を閉じる機能を有
するが、老化又は或る種の障害により網膜孔よりこの硝
子体が網膜下に入り剥離を生ずる。したがって、網膜剥
離を治療するには網膜孔を閉じる網膜再付着手術を行う
必要がある。網膜再付着手術を行うには先ず硝子体を除
去した後に、後眼房に代用硝子体を注入し、網膜孔を閉
じる方法が知られており例えば眼内にガス或はシリコン
オイル等を注入する。
胞層の間で分離した状態で、多くは網膜内層に変性など
が原因で裂孔が生じたことに起因する。ここで硝子体
は、コラ−ゲンおよびヒアヌロン酸より構成されたゼリ
−状の物体で網膜上に存在する網膜孔を閉じる機能を有
するが、老化又は或る種の障害により網膜孔よりこの硝
子体が網膜下に入り剥離を生ずる。したがって、網膜剥
離を治療するには網膜孔を閉じる網膜再付着手術を行う
必要がある。網膜再付着手術を行うには先ず硝子体を除
去した後に、後眼房に代用硝子体を注入し、網膜孔を閉
じる方法が知られており例えば眼内にガス或はシリコン
オイル等を注入する。
【0003】しかしガス注入法は、約2週間程度しか持
続性がないため余り期待することはできない。また、シ
リコンオイル注入法は、シリコンオイルの純度等の問題
より角膜浮腫その他の合併症を引き起す傾向にある。そ
のため代用硝子体として使用するシリコンオイルは高度
に精製し、高い透明性を有し、且つ炎症等を起さないた
め低分子のシリコンオイルを除去する必要があるが、従
来代用硝子体として満足して使用しうるシリコンオイル
は未だ存在しなかった。
続性がないため余り期待することはできない。また、シ
リコンオイル注入法は、シリコンオイルの純度等の問題
より角膜浮腫その他の合併症を引き起す傾向にある。そ
のため代用硝子体として使用するシリコンオイルは高度
に精製し、高い透明性を有し、且つ炎症等を起さないた
め低分子のシリコンオイルを除去する必要があるが、従
来代用硝子体として満足して使用しうるシリコンオイル
は未だ存在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は硝
子体代用シリコンについて検討した結果、製造されたシ
リコンオイルより水、あるいはエチルアルコ−ルにより
製造時混入する不純物の除去、及び低分子物の除去が可
能なことを見出し、本発明を完成したもので、本発明は
代用硝子体として使用しうるシリコンオイル及びその製
造方法に関する。
子体代用シリコンについて検討した結果、製造されたシ
リコンオイルより水、あるいはエチルアルコ−ルにより
製造時混入する不純物の除去、及び低分子物の除去が可
能なことを見出し、本発明を完成したもので、本発明は
代用硝子体として使用しうるシリコンオイル及びその製
造方法に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
ジメチルシロキサンよりなり、粘度800cP以上、紫
外線領域の230nmにおいて80%以上で且つ可視光
領域の全てにおいて98%以上の透過性を有し、GPC
測定法により測定した分子量分布が分子量2400以下
のものが全量の5%以下である網膜剥離治療用シリオン
オイルであり、また、重合生成したポリジメチルシロキ
サンを水及びエチルアルコ−ルで抽出洗浄後、減圧下加
熱して水及びエチルアルコ−ルを充分に除去、しかる後
乾熱滅菌することを特徴とする網膜剥離治療用シリコン
オイルの製造方法である。
ジメチルシロキサンよりなり、粘度800cP以上、紫
外線領域の230nmにおいて80%以上で且つ可視光
領域の全てにおいて98%以上の透過性を有し、GPC
測定法により測定した分子量分布が分子量2400以下
のものが全量の5%以下である網膜剥離治療用シリオン
オイルであり、また、重合生成したポリジメチルシロキ
サンを水及びエチルアルコ−ルで抽出洗浄後、減圧下加
熱して水及びエチルアルコ−ルを充分に除去、しかる後
乾熱滅菌することを特徴とする網膜剥離治療用シリコン
オイルの製造方法である。
【0006】すなわち、本発明においては目に悪影響を
与えると考えられる分子量2400以下の低分子量のも
のを全量の5%以下とし、また不純物を除去して紫外線
領域の230nmにおいて80%以上の透過性を得るよ
うにし、且つ可視光領域において98%以上の透過性を
有するようにしたポリジメチルシロキサンからなるシリ
コンオイルを使用するものである。そして、該シリコン
オイルは製造過程において混入されると考えられる不純
物を水及びエチルアルコ−ルで抽出、洗浄後、この水及
びエチルアルコ−ルを減圧下加熱除去し、しかる後乾熱
滅菌することによって得られるのである。しかして、シ
リコンオイルを眼内へ注入して網膜を抑えつける、所謂
タンポナ−ゼ効果を高めるには、シリコンオイルが相応
の粘度を有する必要があり、この観点から本発明ではシ
リコンオイルの粘度を800cP以上にする。しかし、
粘度があまり高くなると、シリコンオイルの眼内への注
入、或は眼内からの抽出の操作が困難になるので、シリ
コンオイルの粘度の上限はこの操作性で決められる。
与えると考えられる分子量2400以下の低分子量のも
のを全量の5%以下とし、また不純物を除去して紫外線
領域の230nmにおいて80%以上の透過性を得るよ
うにし、且つ可視光領域において98%以上の透過性を
有するようにしたポリジメチルシロキサンからなるシリ
コンオイルを使用するものである。そして、該シリコン
オイルは製造過程において混入されると考えられる不純
物を水及びエチルアルコ−ルで抽出、洗浄後、この水及
びエチルアルコ−ルを減圧下加熱除去し、しかる後乾熱
滅菌することによって得られるのである。しかして、シ
リコンオイルを眼内へ注入して網膜を抑えつける、所謂
タンポナ−ゼ効果を高めるには、シリコンオイルが相応
の粘度を有する必要があり、この観点から本発明ではシ
リコンオイルの粘度を800cP以上にする。しかし、
粘度があまり高くなると、シリコンオイルの眼内への注
入、或は眼内からの抽出の操作が困難になるので、シリ
コンオイルの粘度の上限はこの操作性で決められる。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。シリコン
オイルの製造工程より予想される不純物としては1)重
合触媒に起因するもの、2)使用した溶剤に起因するも
の、3)シリコンの低分子量の環状あるいは直鎖状除去
残分、4)シリコンオイルの微量熱分解物等が考えられ
る。具体的には1)としてカリウム塩、硫酸、硫酸塩、
トリエテルアミン等のアミン酸等、2)としてはジメチ
ルフォルムアミド、ジブチルエ−テル、シクロヘキサン
等、3)としては環状および直鎖状ポリジメチルシロキ
サンの除去残分で重合度2〜20程度のもの、4)とし
てはフォルムアルデヒド、蟻酸等を挙げることが出来
る。そして1)および(2)(4)の一部については水
による除去が可能であり、2)および(3)(4)の一
部についてはエタノ−ルによる除去が可能であり、特に
3)についてはエタノ−ルによる抽出洗浄により粘度の
上昇が見られ低分子残分の除去を確認することが出来
る。
オイルの製造工程より予想される不純物としては1)重
合触媒に起因するもの、2)使用した溶剤に起因するも
の、3)シリコンの低分子量の環状あるいは直鎖状除去
残分、4)シリコンオイルの微量熱分解物等が考えられ
る。具体的には1)としてカリウム塩、硫酸、硫酸塩、
トリエテルアミン等のアミン酸等、2)としてはジメチ
ルフォルムアミド、ジブチルエ−テル、シクロヘキサン
等、3)としては環状および直鎖状ポリジメチルシロキ
サンの除去残分で重合度2〜20程度のもの、4)とし
てはフォルムアルデヒド、蟻酸等を挙げることが出来
る。そして1)および(2)(4)の一部については水
による除去が可能であり、2)および(3)(4)の一
部についてはエタノ−ルによる除去が可能であり、特に
3)についてはエタノ−ルによる抽出洗浄により粘度の
上昇が見られ低分子残分の除去を確認することが出来
る。
【0008】また、ジメチルフォルムアミドは紫外部に
吸収を持った化合物であるが水の抽出洗浄により230
nm付近の透過率を大きく改善することが出来、水によ
る除去を確認することが出来る。水およびエタノ−ルを
用いた洗浄は、通常まず水で何回か連続して洗浄し、次
いでエタノ−ルで何回か連続して洗浄する方法を採るの
が好ましい。そしてこの1回毎の水およびエタノ−ルの
使用量は、好ましくは被洗浄物のシリコンオイルと略同
量である。以上水、エタノ−ルによる抽出洗浄の後に
水、エタノ−ルの除去のため減圧下、加熱を行う。この
際の減圧度、温度は水、あるいはエタノ−ルが気化し、
シリコンオイルが気化しない条件であれば、特に制限は
ないが、減圧度、加熱温度の一例としては150mmH
gで60℃2時間程度の加熱であるがこれは減圧度を変
えることにより加熱温度も変える必要がある。
吸収を持った化合物であるが水の抽出洗浄により230
nm付近の透過率を大きく改善することが出来、水によ
る除去を確認することが出来る。水およびエタノ−ルを
用いた洗浄は、通常まず水で何回か連続して洗浄し、次
いでエタノ−ルで何回か連続して洗浄する方法を採るの
が好ましい。そしてこの1回毎の水およびエタノ−ルの
使用量は、好ましくは被洗浄物のシリコンオイルと略同
量である。以上水、エタノ−ルによる抽出洗浄の後に
水、エタノ−ルの除去のため減圧下、加熱を行う。この
際の減圧度、温度は水、あるいはエタノ−ルが気化し、
シリコンオイルが気化しない条件であれば、特に制限は
ないが、減圧度、加熱温度の一例としては150mmH
gで60℃2時間程度の加熱であるがこれは減圧度を変
えることにより加熱温度も変える必要がある。
【0009】その後に無菌化のため熱滅菌を行う。条件
としてはシリコンオイルが熱分解気化する温度以下で滅
菌可能な温度以上であれば特に制限はないが、望ましく
は140〜180℃で1〜5時間行う。
としてはシリコンオイルが熱分解気化する温度以下で滅
菌可能な温度以上であれば特に制限はないが、望ましく
は140〜180℃で1〜5時間行う。
【0010】
【実施例】ポリジメチルシロキサン(東芝シリコン製T
SF−451−1000)500mlに同量のイオン交
換水(10℃)を加え振盪後静置し、水のみを除去す
る。同様の操作を5回行った後に、アスピレ−タ−減圧
下のエバボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。同様に
ポリジメチルシロキサンと同量の500mlのエタノ−
ルを用い、振盪後静置し、エタノ−ルを除去する。同様
の操作を2回行った後に、アスピレ−タ−減圧下のエバ
ボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。洗浄の終わった
シリコンオイルを瓶に分注後、滅菌カストにいれ、16
0℃で3時間乾熱滅菌する。それぞれの操作により、2
30nmでの透過率及び粘度は以下のとおり変化した。
SF−451−1000)500mlに同量のイオン交
換水(10℃)を加え振盪後静置し、水のみを除去す
る。同様の操作を5回行った後に、アスピレ−タ−減圧
下のエバボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。同様に
ポリジメチルシロキサンと同量の500mlのエタノ−
ルを用い、振盪後静置し、エタノ−ルを除去する。同様
の操作を2回行った後に、アスピレ−タ−減圧下のエバ
ボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。洗浄の終わった
シリコンオイルを瓶に分注後、滅菌カストにいれ、16
0℃で3時間乾熱滅菌する。それぞれの操作により、2
30nmでの透過率及び粘度は以下のとおり変化した。
【0011】 230nmの透過率の変化 原料のポリジメチルシロキサンの透過率 69.7% 水洗後のポリジメチルシロキサンの透過率 72.9% エタノ−ル洗浄後のポリジメチルシロキサンの透過率 82.4% 粘度の変化 原料のポリジメチルシロキサンの粘度 1000cP 水洗後のポリジメチルシロキサンの粘度 1013cP エタノ−ル洗浄後のポリジメチルシロキサンの粘度 1015cP
【0012】
【発明の効果】本発明は、硝子体代用シリコンについ
て、粘度800cP以上、紫外線領域の230nmにお
いて80%以上で且つ可視光領域の全てにおいて98%
以上の透過性を有し、GPC測定法により測定した分子
量分布が分子量2400以下のものが全量の5%以下で
あるポリジメチルシロキサンを用いたので、シリコンオ
イルの純度等の問題により生じる角膜浮腫その他の合併
症を引き起すことがなく、またタンポナ−ゼ効果が優れ
ている。そして、重合生成したポリジメチルシロキサン
を水及びエタノ−ルを用いて洗浄することにより、製造
時混入した不純物を容易に除去することができ、上記性
質のシリコンオイルを得ることができる。
て、粘度800cP以上、紫外線領域の230nmにお
いて80%以上で且つ可視光領域の全てにおいて98%
以上の透過性を有し、GPC測定法により測定した分子
量分布が分子量2400以下のものが全量の5%以下で
あるポリジメチルシロキサンを用いたので、シリコンオ
イルの純度等の問題により生じる角膜浮腫その他の合併
症を引き起すことがなく、またタンポナ−ゼ効果が優れ
ている。そして、重合生成したポリジメチルシロキサン
を水及びエタノ−ルを用いて洗浄することにより、製造
時混入した不純物を容易に除去することができ、上記性
質のシリコンオイルを得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】網膜剥離治療用シリコ−ンオイル及びそ
の製造方法
の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は網膜剥離の際、網膜孔を
閉じるために用いるシリコ−ンオイル、およびその製造
方法に関するものである。
閉じるために用いるシリコ−ンオイル、およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】網膜剥離は、網膜内で色素上皮層と視細
胞層の間で分離した状態で、多くは網膜内層に変性など
が原因で裂孔が生じたことに起因する。ここで硝子体
は、コラ−ゲンおよびヒアヌロン酸より構成されたゼリ
−状の物体で網膜上に存在する網膜孔を閉じる機能を有
するが、老化又は或る種の障害により網膜孔よりこの硝
子体が網膜下に入り剥離を生ずる。したがって、網膜剥
離を治療するには網膜孔を閉じる網膜再付着手術を行う
必要がある。網膜再付着手術を行うには先ず硝子体を除
去した後に、後眼房に代用硝子体を注入し、網膜孔を閉
じる方法が知られており例えば眼内にガス或はシリコ−
ンオイル等を注入する。
胞層の間で分離した状態で、多くは網膜内層に変性など
が原因で裂孔が生じたことに起因する。ここで硝子体
は、コラ−ゲンおよびヒアヌロン酸より構成されたゼリ
−状の物体で網膜上に存在する網膜孔を閉じる機能を有
するが、老化又は或る種の障害により網膜孔よりこの硝
子体が網膜下に入り剥離を生ずる。したがって、網膜剥
離を治療するには網膜孔を閉じる網膜再付着手術を行う
必要がある。網膜再付着手術を行うには先ず硝子体を除
去した後に、後眼房に代用硝子体を注入し、網膜孔を閉
じる方法が知られており例えば眼内にガス或はシリコ−
ンオイル等を注入する。
【0003】しかしガス注入法は、約2週間程度しか持
続性がないため余り期待することはできない。また、シ
リコ−ンオイル注入法は、シリコ−ンオイルの純度等の
問題より角膜浮腫その他の合併症を引き起す傾向にあ
る。そのため代用硝子体として使用するシリコ−ンオイ
ルは高度に精製し、高い透明性を有し、且つ炎症等を起
さないため低分子のシリコ−ンオイルを除去する必要が
あるが、従来代用硝子体として満足して使用しうるシリ
コ−ンオイルは未だ存在しなかった。
続性がないため余り期待することはできない。また、シ
リコ−ンオイル注入法は、シリコ−ンオイルの純度等の
問題より角膜浮腫その他の合併症を引き起す傾向にあ
る。そのため代用硝子体として使用するシリコ−ンオイ
ルは高度に精製し、高い透明性を有し、且つ炎症等を起
さないため低分子のシリコ−ンオイルを除去する必要が
あるが、従来代用硝子体として満足して使用しうるシリ
コ−ンオイルは未だ存在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は硝
子体代用シリコ−ンについて検討した結果、製造された
シリコ−ンオイルより水、あるいはエチルアルコ−ルに
より製造時混入する不純物の除去、及び低分子物の除去
が可能なことを見出し、本発明を完成したもので、本発
明は代用硝子体として使用しうるシリコ−ンオイル及び
その製造方法に関する。
子体代用シリコ−ンについて検討した結果、製造された
シリコ−ンオイルより水、あるいはエチルアルコ−ルに
より製造時混入する不純物の除去、及び低分子物の除去
が可能なことを見出し、本発明を完成したもので、本発
明は代用硝子体として使用しうるシリコ−ンオイル及び
その製造方法に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
ジメチルシロキサンよりなり、粘度800cP以上、紫
外線領域の230nmにおいて80%以上で且つ可視光
領域の全てにおいて98%以上の透過性を有し、GPC
測定法により測定した分子量分布が分子量2400以下
のものが全量の5%以下である網膜剥離治療用シリコ−
ンオイルであり、また、重合生成したポリジメチルシロ
キサンを水及びエチルアルコ−ルで抽出洗浄後、減圧下
加熱して水及びエチルアルコ−ルを充分に除去、しかる
後乾熱滅菌することを特徴とする網膜剥離治療用シリコ
−ンオイルの製造方法である。
ジメチルシロキサンよりなり、粘度800cP以上、紫
外線領域の230nmにおいて80%以上で且つ可視光
領域の全てにおいて98%以上の透過性を有し、GPC
測定法により測定した分子量分布が分子量2400以下
のものが全量の5%以下である網膜剥離治療用シリコ−
ンオイルであり、また、重合生成したポリジメチルシロ
キサンを水及びエチルアルコ−ルで抽出洗浄後、減圧下
加熱して水及びエチルアルコ−ルを充分に除去、しかる
後乾熱滅菌することを特徴とする網膜剥離治療用シリコ
−ンオイルの製造方法である。
【0006】すなわち、本発明においては目に悪影響を
与えると考えられる分子量2400以下の低分子量のも
のを全量の5%以下とし、また不純物を除去して紫外線
領域の230nmにおいて80%以上の透過性を得るよ
うにし、且つ可視光領域において98%以上の透過性を
有するようにしたポリジメチルシロキサンからなるシリ
コ−ンオイルを使用するものである。そして、該シリコ
−ンオイルは製造過程において混入されると考えられる
不純物を水及びエチルアルコ−ルで抽出、洗浄後、この
水及びエチルアルコ−ルを減圧下加熱除去し、しかる後
乾熱滅菌することによって得られるのである。しかし
て、シリコ−ンオイルを眼内へ注入して網膜を抑えつけ
る、所謂タンポナ−ゼ効果を高めるには、シリコ−ンオ
イルが相応の粘度を有する必要があり、この観点から本
発明ではシリコ−ンオイルの粘度を800cP以上にす
る。しかし、粘度があまり高くなると、シリコ−ンオイ
ルの眼内への注入、或は眼内からの抽出の操作が困難に
なるので、シリコ−ンオイルの粘度の上限はこの操作性
で決められる。
与えると考えられる分子量2400以下の低分子量のも
のを全量の5%以下とし、また不純物を除去して紫外線
領域の230nmにおいて80%以上の透過性を得るよ
うにし、且つ可視光領域において98%以上の透過性を
有するようにしたポリジメチルシロキサンからなるシリ
コ−ンオイルを使用するものである。そして、該シリコ
−ンオイルは製造過程において混入されると考えられる
不純物を水及びエチルアルコ−ルで抽出、洗浄後、この
水及びエチルアルコ−ルを減圧下加熱除去し、しかる後
乾熱滅菌することによって得られるのである。しかし
て、シリコ−ンオイルを眼内へ注入して網膜を抑えつけ
る、所謂タンポナ−ゼ効果を高めるには、シリコ−ンオ
イルが相応の粘度を有する必要があり、この観点から本
発明ではシリコ−ンオイルの粘度を800cP以上にす
る。しかし、粘度があまり高くなると、シリコ−ンオイ
ルの眼内への注入、或は眼内からの抽出の操作が困難に
なるので、シリコ−ンオイルの粘度の上限はこの操作性
で決められる。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。シリコ−
ンオイルの製造工程より予想される不純物としては1)
重合触媒に起因するもの、2)使用した溶剤に起因する
もの、3)シリコ−ンの低分子量の環状あるいは直鎖状
除去残分、4)シリコ−ンオイルの微量熱分解物等が考
えられる。具体的には1)としてカリウム塩、硫酸、硫
酸塩、トリエテルアミン等のアミン酸等、2)としては
ジメチルフォルムアミド、ジブチルエ−テル、シクロヘ
キサン等、3)としては環状および直鎖状ポリジメチル
シロキサンの除去残分で重合度2〜20程度のもの、
4)としてはフォルムアルデヒド、蟻酸等を挙げること
が出来る。そして1)および(2)(4)の一部につい
ては水による除去が可能であり、2)および(3)
(4)の一部についてはエタノ−ルによる除去が可能で
あり、特に3)についてはエタノ−ルによる抽出洗浄に
より粘度の上昇が見られ低分子残分の除去を確認するこ
とが出来る。
ンオイルの製造工程より予想される不純物としては1)
重合触媒に起因するもの、2)使用した溶剤に起因する
もの、3)シリコ−ンの低分子量の環状あるいは直鎖状
除去残分、4)シリコ−ンオイルの微量熱分解物等が考
えられる。具体的には1)としてカリウム塩、硫酸、硫
酸塩、トリエテルアミン等のアミン酸等、2)としては
ジメチルフォルムアミド、ジブチルエ−テル、シクロヘ
キサン等、3)としては環状および直鎖状ポリジメチル
シロキサンの除去残分で重合度2〜20程度のもの、
4)としてはフォルムアルデヒド、蟻酸等を挙げること
が出来る。そして1)および(2)(4)の一部につい
ては水による除去が可能であり、2)および(3)
(4)の一部についてはエタノ−ルによる除去が可能で
あり、特に3)についてはエタノ−ルによる抽出洗浄に
より粘度の上昇が見られ低分子残分の除去を確認するこ
とが出来る。
【0008】また、ジメチルフォルムアミドは紫外部に
吸収を持った化合物であるが水の抽出洗浄により230
nm付近の透過率を大きく改善することが出来、水によ
る除去を確認することが出来る。水およびエタノ−ルを
用いた洗浄は、通常まず水で何回か連続して洗浄し、次
いでエタノ−ルで何回か連続して洗浄する方法を採るの
が好ましい。そしてこの1回毎の水およびエタノ−ルの
使用量は、好ましくは被洗浄物のシリコ−ンオイルと略
同量である。以上水、エタノ−ルによる抽出洗浄の後に
水、エタノ−ルの除去のため減圧下、加熱を行う。この
際の減圧度、温度は水、あるいはエタノ−ルが気化し、
シリコ−ンオイルが気化しない条件であれば、特に制限
はないが、減圧度、加熱温度の一例としては150mm
Hgで60℃2時間程度の加熱であるがこれは減圧度を
変えることにより加熱温度も変える必要がある。
吸収を持った化合物であるが水の抽出洗浄により230
nm付近の透過率を大きく改善することが出来、水によ
る除去を確認することが出来る。水およびエタノ−ルを
用いた洗浄は、通常まず水で何回か連続して洗浄し、次
いでエタノ−ルで何回か連続して洗浄する方法を採るの
が好ましい。そしてこの1回毎の水およびエタノ−ルの
使用量は、好ましくは被洗浄物のシリコ−ンオイルと略
同量である。以上水、エタノ−ルによる抽出洗浄の後に
水、エタノ−ルの除去のため減圧下、加熱を行う。この
際の減圧度、温度は水、あるいはエタノ−ルが気化し、
シリコ−ンオイルが気化しない条件であれば、特に制限
はないが、減圧度、加熱温度の一例としては150mm
Hgで60℃2時間程度の加熱であるがこれは減圧度を
変えることにより加熱温度も変える必要がある。
【0009】その後に無菌化のため熱滅菌を行う。条件
としてはシリコ−ンオイルが熱分解気化する温度以下で
滅菌可能な温度以上であれば特に制限はないが、望まし
くは140〜180℃で1〜5時間行う。
としてはシリコ−ンオイルが熱分解気化する温度以下で
滅菌可能な温度以上であれば特に制限はないが、望まし
くは140〜180℃で1〜5時間行う。
【0010】
【実施例】ポリジメチルシロキサン(東芝シリコ−ン製
TSF−451−1000)500mlに同量のイオン
交換水(10℃)を加え振盪後静置し、水のみを除去す
る。同様の操作を5回行った後に、アスピレ−タ−減圧
下のエバボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。同様に
ポリジメチルシロキサンと同量の500mlのエタノ−
ルを用い、振盪後静置し、エタノ−ルを除去する。同様
の操作を2回行った後に、アスピレ−タ−減圧下のエバ
ボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。洗浄の終わった
シリコ−ンオイルを瓶に分注後、滅菌カストにいれ、1
60℃で3時間乾熱滅菌する。それぞれの操作により、
230nmでの透過率及び粘度は以下のとおり変化し
た。
TSF−451−1000)500mlに同量のイオン
交換水(10℃)を加え振盪後静置し、水のみを除去す
る。同様の操作を5回行った後に、アスピレ−タ−減圧
下のエバボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。同様に
ポリジメチルシロキサンと同量の500mlのエタノ−
ルを用い、振盪後静置し、エタノ−ルを除去する。同様
の操作を2回行った後に、アスピレ−タ−減圧下のエバ
ボレ−タ−で60℃、1時間加熱する。洗浄の終わった
シリコ−ンオイルを瓶に分注後、滅菌カストにいれ、1
60℃で3時間乾熱滅菌する。それぞれの操作により、
230nmでの透過率及び粘度は以下のとおり変化し
た。
【0011】 230nmの透過率の変化 原料のポリジメチルシロキサンの透過率 69.7% 水洗後のポリジメチルシロキサンの透過率 72.9% エタノ−ル洗浄後のポリジメチルシロキサンの透過率 82.4% 粘度の変化 原料のポリジメチルシロキサンの粘度 1000cP 水洗後のポリジメチルシロキサンの粘度 1013cP エタノ−ル洗浄後のポリジメチルシロキサンの粘度 1015cP
【0012】
【発明の効果】本発明は、硝子体代用シリコ−ンについ
て、粘度800cP以上、紫外線領域の230nmにお
いて80%以上で且つ可視光領域の全てにおいて98%
以上の透過性を有し、GPC測定法により測定した分子
量分布が分子量2400以下のものが全量の5%以下で
あるポリジメチルシロキサンを用いたので、シリコ−ン
オイルの純度等の問題により生じる角膜浮腫その他の合
併症を引き起すことがなく、またタンポナ−ゼ効果が優
れている。そして、重合生成したポリジメチルシロキサ
ンを水及びエタノ−ルを用いて洗浄することにより、製
造時混入した不純物を容易に除去することができ、上記
性質のシリコ−ンオイルを得ることができる。
て、粘度800cP以上、紫外線領域の230nmにお
いて80%以上で且つ可視光領域の全てにおいて98%
以上の透過性を有し、GPC測定法により測定した分子
量分布が分子量2400以下のものが全量の5%以下で
あるポリジメチルシロキサンを用いたので、シリコ−ン
オイルの純度等の問題により生じる角膜浮腫その他の合
併症を引き起すことがなく、またタンポナ−ゼ効果が優
れている。そして、重合生成したポリジメチルシロキサ
ンを水及びエタノ−ルを用いて洗浄することにより、製
造時混入した不純物を容易に除去することができ、上記
性質のシリコ−ンオイルを得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】ポリジメチルシロキサンよりなり、粘度8
00cP以上、紫外線領域の230nmにおいて80%
以上で且つ可視光領域の全てにおいて98%以上の透過
性を有し、GPC測定法により測定した分子量分布が分
子量2400以下のものが全量の5%以下である網膜剥
離治療用シリオンオイル。 - 【請求項2】重合生成したポリジメチルシロキサンを水
及びエチルアルコ−ルで抽出洗浄後、減圧下加熱して水
及びエチルアルコ−ルを充分に除去、しかる後、乾熱滅
菌することを特徴とする網膜剥離治療用シリコンオイル
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29555092A JPH06145045A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 網膜剥離治療用シリコ−ンオイル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29555092A JPH06145045A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 網膜剥離治療用シリコ−ンオイル及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06145045A true JPH06145045A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17822099
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29555092A Pending JPH06145045A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 網膜剥離治療用シリコ−ンオイル及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06145045A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011503135A (ja) * | 2007-11-19 | 2011-01-27 | フルオロン ゲーエムベーハー | 洗浄液 |
| EP2501227A4 (en) * | 2009-11-12 | 2013-04-10 | Univ Columbia | TREATMENT OF EYE DRESSING WITH FLUORENE DERIVATIVES |
| CN106133026A (zh) * | 2014-03-31 | 2016-11-16 | 出光兴产株式会社 | 聚有机硅氧烷、聚碳酸酯‑聚有机硅氧烷共聚物及其制造方法 |
| US11931415B2 (en) * | 2016-08-09 | 2024-03-19 | The University Of Liverpool | Ophthalmic compositions |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP29555092A patent/JPH06145045A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011503135A (ja) * | 2007-11-19 | 2011-01-27 | フルオロン ゲーエムベーハー | 洗浄液 |
| EP2501227A4 (en) * | 2009-11-12 | 2013-04-10 | Univ Columbia | TREATMENT OF EYE DRESSING WITH FLUORENE DERIVATIVES |
| CN106133026A (zh) * | 2014-03-31 | 2016-11-16 | 出光兴产株式会社 | 聚有机硅氧烷、聚碳酸酯‑聚有机硅氧烷共聚物及其制造方法 |
| US10934392B2 (en) | 2014-03-31 | 2021-03-02 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Polyorganosiloxane, polycarbonate-polyorganosiloxane copolymer, and production method therefor |
| CN106133026B (zh) * | 2014-03-31 | 2021-08-24 | 出光兴产株式会社 | 聚有机硅氧烷、聚碳酸酯-聚有机硅氧烷共聚物及其制造方法 |
| US11931415B2 (en) * | 2016-08-09 | 2024-03-19 | The University Of Liverpool | Ophthalmic compositions |
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