JPH06145918A - 靭性の優れたAl−Li系合金押出材の製造方法 - Google Patents

靭性の優れたAl−Li系合金押出材の製造方法

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JPH06145918A
JPH06145918A JP32117092A JP32117092A JPH06145918A JP H06145918 A JPH06145918 A JP H06145918A JP 32117092 A JP32117092 A JP 32117092A JP 32117092 A JP32117092 A JP 32117092A JP H06145918 A JPH06145918 A JP H06145918A
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JP
Japan
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toughness
alloy
extruded material
strength
alloy extruded
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JP32117092A
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English (en)
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Takuzo Hagiwara
卓三 萩原
Kazunori Kobayashi
一徳 小林
Yoshihiro Tsuji
美紘 辻
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ARISHIUMU KK
Original Assignee
ARISHIUMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Al−Li系合金押出材の靭性を向上させる
製造条件を明確にする。 【構成】 Li: 1.0〜3.0 wt%、Cu: 1.0〜3.0 wt
%、Zr:0.04〜0.20wt%を含み、又はこれらにさらに
Mg: 0.5〜2.0 wt%を含み、残部Alと不可避的不純
物からなるAl−Li系合金鋳塊を均熱処理後、 340〜
420 ℃の温度にて押出比30以上で押出を行うことによ
り、サブ結晶粒径を6μm以下の未再結晶組織とするこ
とを特徴とする靭性の優れたAl−Li系合金押出材の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAl−Li系合金押出材
の製造方法に関し、特に靭性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在A
l−Li系合金としては2090(Al− 1.9〜2.6 wt%L
i− 2.4〜3.0wt%Cu−0.08〜0.16wt%Zr)、2091
(Al− 1.7〜2.3 wt%Li− 1.8〜2.5 wt%Cu−
1.1〜1.9 wt%Mg−0.04〜0.16wt%Zr)、8090(A
l− 2.2〜2.7 wt%Li− 1.0〜1.6 wt%Cu− 0.6〜
1.3 wt%Mg−0.04〜0.16wt%Zr)等の規格合金があ
り、これら材料は高比強度、高比剛性という特性を備え
ているため、航空宇宙、車両、自動車等各種の構造用材
料としての実用化が期待されているものである。
【0003】しかし、これらの材料の実用化の最大の問
題点は低靭性であることであり、これを解決することが
これらの合金研究の最大の問題点となっている。低靭性
の原因は転位の局部粗大すべりによる粒界への応力集中
であるとされており、これを解決するためには、サブ組
織を微細化することにより、局部粗大滑りによる応力集
中を緩和する必要がある。しかしこれまでAl−Li系
合金押出材に関しサブ組織を微細化し靭性を向上させる
ための材料の製造方法及び条件が明確でなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み、こ
れらAl−Li系合金押出材のサブ組織微細化による靭
性向上について検討した結果、靭性を向上させる製造法
を開発したものである。
【0005】即ち本発明は、Li: 1.0〜3.0 wt%、C
u: 1.0〜3.0 wt%、Zr:0.04〜0.20wt%を含み、又
はこれらにさらにMg: 0.5〜2.0 wt%を含み、残部A
lと不可避的不純物からなるAl−Li系合金鋳塊を均
熱処理後、 340〜420 ℃の温度にて押出比30以上で押出
を行うことにより、サブ結晶粒径を6μm以下の未再結
晶組織とすることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】まず本発明においてAl−Li系合金の組成を
上記のように限定した理由を説明する。
【0007】Liは軽量化及び高強度化のために含有さ
せるものであり、その含有量を 1.0〜3.0 wt%と限定し
たのは、 1.0wt%未満では軽量化の効果及び高強度・高
剛性化の効果が少なく、 3.0wt%を越えると鋳造割れ感
受性を増加させると同時に粗大なδ′を生成するなどし
て合金の延性及び靭性を低下させるからである。
【0008】CuはAl−Cu系の板状析出物θ′(A
l2 Cu)やAl−Cu−Li系の板状の析出相T1 相
(Al2 CuLi)を生成し、強度及び靭性の向上に寄
与する。しかしてその含有量が 1.0wt%未満では強度及
び靭性向上の効果が不足し、3.0 wt%を越えると上記効
果が飽和すると同時に軽量化が損なわれる。なお本合金
にMgを含まない場合のCuの含有量は 1.5〜3.0 wt%
が望ましく、またMgを含む合金の場合はMgによる強
度向上の効果も期待できるのでCuの含有量は1.0〜2.5
wt%程度でも良い。
【0009】Zrは鋳造組織を微細化すると共に再結晶
の抑止効果があるので合金組織を微細な未再結晶組織に
するために含有させるものであるが、その含有量が0.04
wt%未満では上記効果が不足し、0.20wt%を越えるとそ
の効果が飽和すると同時にAl−Zrの粗大金属間化合
物を生成して強度、靭性及び延性等が低下する。
【0010】またMgは固溶効果により材料の延性及び
靭性を低下させることなく合金を強化すると同時に、A
l−Cu−Mg系の準安定相の板状析出物S′(Al2
CuMg)を生成し、これによりさらに強度向上に寄与
する。しかしてMg含有量が 0.5wt%未満では強度向上
の効果が少く、 2.0wt%を越えると強度は向上するもの
の靭性及び延性が低下してしまう。
【0011】また上記Al合金に対してFe≦0.30wt
%、Si≦0.20wt%、Zn≦0.25wt%、Ti≦0.15wt
%、Cr≦0.10wt%、Mn≦0.10wt%等は通常の不純物
であって、これらが含有されても本発明の効果を損うこ
とはないが、これらの不純物は化合物を作るか、又は亜
粒界に偏析する等して、靭性を低下させるため、可能な
らばFe≦0.10wt%、Si≦0.10wt%、Zn≦0.10wt
%、Ti≦0.05wt%、Cr≦0.05wt%、Mn≦0.05wt%
程度に少ない方が望ましい。特にTiは0.02〜0.05wt%
程度は鋳塊結晶粒の微細化のため積極的に添加される。
【0012】本発明では上記のAl−Li系合金溶湯を
鋳造した後、Zr系化合物を微細分散させることにより
サブ組織を未再結晶組織とするため、 450±20℃で4〜
48時間程度の均熱処理を行い、その後添加元素や不純物
元素をできるだけ固溶させるためさらに 520±20℃で2
〜12時間程度の均熱処理を行う2段均熱処理と面削を行
って、これを熱間押出する。しかる後溶体化処理→スト
レッチ→時効のT8処理を行うか、又は熱間押出後、溶
体化→時効のT6処理を行う工程が多くとられているが
本合金は高強度高靭性が目的であるため通常はT8処理
が選択される。なおT8処理時における溶体化処理後の
ストレッチは強化相の均一な析出サイトを与えるための
もので、これにより強度と靭性がさらに改善される。
【0013】そして本発明の製造法において上記熱間押
出温度を 340〜420 ℃としたのは、押出温度が 340℃未
満では押出が困難となるからであり、一方 420℃を越え
るとサブ組織の微細化効果が失われる。
【0014】また押出比が30未満の場合は下記実施例で
示すように計装化シャルピー試験における全吸収エネル
ギーが低く、靭性向上の効果がないからである。なお押
出比は大きい程良好な結果が得られるが、本合金が比較
的高強度で変形抵抗が高いことを考慮すると実用的には
最大60前後までと考えられる。
【0015】また本発明において得られる押出材の微細
組織を未再結晶組織とし、そのサブ結晶粒径を6μm以
下と規定したのは、このように微細化することにより局
部粗大滑りによる転位の集積によって起こる結晶粒界へ
の応力集中を緩和し、粒界破壊傾向を減少させて粒内滑
りを増加させることにより靭性を向上させるためであ
る。
【0016】このように本発明では上記合金を 340〜42
0 ℃、押出比30以上で押出すことにより、得られる押出
材のサブ結晶粒径を6μm以下とすることができ、その
結果、例えばT8処理材においては強度は従来と同等で
しかも靭性を向上させることができる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに説明する。
【0018】表1に示す組成のAl−Li系規格合金
A,B及びCをそれぞれArガス雰囲気中で溶解後、 2
30mmφ× 500mmLの半連続水冷鋳塊を得た。これら鋳塊
を 450℃×24時間及び 520℃×6時間の2段均熱処理
後、面削によりそれぞれ 220mmφ× 500mmLのビレット
に加工した。その後これら合金A,B,Cのビレットに
ついて表2に示すように 340〜460 ℃の各押出温度に加
熱保持してそれぞれ同表に示すような押出比で熱間押出
を施した。次に押出後の各合金について 520±20℃×60
分の溶体化処理後、合金Aについては6%及び合金Bと
合金Cについては3%のストレッチを行い、その後時効
温度 160℃の時効曲線のピーク近傍で強度調整してT8
材の試験材料とした。
【0019】このように調整して得られた試験材料につ
いて、引張試験により機械的性質を調べ、2000倍で撮影
した透過電子顕微鏡写真5枚の平均粒径よりサブ結晶粒
径を求め、また計装化シャルピー試験におけるL−T方
向の全吸収エネルギーにより靭性を評価し、これらの結
果を表2に併記した。なお靭性は計装化シャルピー試験
における全吸収エネルギーが高い程優れるものである。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表2から、同じ合金から製造した試験材料
であっても、本発明製造法によるものは比較製造法によ
るものに比べて明らかに靭性に優れていることが判る。
【0023】
【発明の効果】このように本発明によれば、高比強度と
高比剛性を有するAl−Li系合金の押出材の靭性を向
上させる条件が明確となり、実用材料として十分に使用
できる材料が提供できるようになった等の顕著な効果を
有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Li: 1.0〜3.0 wt%、Cu: 1.0〜3.
    0 wt%、Zr:0.04〜0.20wt%を含み、残部Alと不可
    避的不純物からなるAl−Li系合金鋳塊を均熱処理
    後、 340〜420 ℃の温度にて押出比30以上で押出を行う
    ことにより、サブ結晶粒径を6μm以下の未再結晶組織
    とすることを特徴とする靭性の優れたAl−Li系合金
    押出材の製造方法。
  2. 【請求項2】 Li: 1.0〜3.0 wt%、Cu: 1.0〜3.
    0 wt%、Mg: 0.5〜2.0 wt%、Zr:0.04〜0.20wt%
    を含み、残部Alと不可避的不純物からなるAl−Li
    系合金鋳塊を均熱処理後、 340〜400 ℃の温度にて押出
    比30以上で押出を行うことにより、サブ結晶粒径を6μ
    m以下の未再結晶組織とすることを特徴とする靭性の優
    れたAl−Li系合金押出材の製造方法。
JP32117092A 1992-11-05 1992-11-05 靭性の優れたAl−Li系合金押出材の製造方法 Pending JPH06145918A (ja)

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