JPH0614783Y2 - ラケット - Google Patents

ラケット

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JPH0614783Y2
JPH0614783Y2 JP1989041093U JP4109389U JPH0614783Y2 JP H0614783 Y2 JPH0614783 Y2 JP H0614783Y2 JP 1989041093 U JP1989041093 U JP 1989041093U JP 4109389 U JP4109389 U JP 4109389U JP H0614783 Y2 JPH0614783 Y2 JP H0614783Y2
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勝男 菅野
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、テニスやバトミントン等の打球具であるラ
ケットに関するものである。
〔従来の技術〕
ラケットによる打球動作、すなわちスイングを分解して
みると、ラケットの並進運動と回転運動とが複合された
運動からなっている。このうち、並進運動にはラケット
の質量と重心が関与し、回転運動には回転慣性が関与し
ている。
ラケットの使用性能のうち、いわゆる振りの重い・軽い
という感覚は、ラケットの質量の大小に比例するととも
に、回転慣性の大小によるところが大きい。最近の一般
競技者の好みとしては、振りの軽い、すなわちスイング
の回転軸回りの回転慣性が小さくて振り易いラケットが
好まれている。第7図は、テニスラケットの運動を模式
的に示しており、ラケットRのグリップg個所における
垂直軸Xがスイングの回転軸となるので、上記のうよ
な、振りを軽くするという要望を満たすには、この回転
軸X回りのラケットR全体の慣性モーメントが小さくな
るように設計すればよいことになる。
ラケットの使用性能のうち、もう一つの重要な性能とし
て、ラケットの面安定性の問題がある。この面安定性に
ついて説明すると、第7図において、ラケットRのガッ
ト面のうち、中心軸Yを外した点(例えば、h点)でボ
ールを打つと、ボールの反力で中心軸Y回りの大きなト
ルクが生じ、ラケットが手のひらの中でくるりと回転し
ようとするので、打球の方向が不安定になってしまう。
この回転トルクは相当に大きいものであり、ラケットR
の回転を阻止するためにグリップgをしっかり握るとい
う程度では防ぎようがない。このように、打球によって
発生するラケットRの中心軸回りのトルクに対する抵抗
力の大きさを一般に面安定性と呼んでいる。この面安定
性は、ラケットRの中心軸Y回りの慣性モーメントとし
て測定でき、この慣性モーメントが大きいほど面安定性
が高く、打球特にラケットが回転し難いといえる。
ラケットの中心軸回りの慣性モーメントを、従来の各種
テニスラケットについて測定してみると、例えば、ウッ
ド(木)製のレギュラーサイズラケットは100×10
-3kg・sec2・cm以下であり、カーボン製のミッドサイズ
(レギュラーサイズよりもフレーム面が大きい)は13
0×10-3kg・sec2・cm程度、オーバサイズ(ミッドサ
イズよりもさらにフレーム面が大きい)は150×10
-3kg・sec2・cm程度、さらに最近普及してきた厚ラケ
(フレームのガット面に垂直な方向の厚みを分厚くした
もの)は155×10-3kg・sec2・cmぐらいになってい
る。このことから、面安定性の点では、レギュラーサイ
ズ、ミッドサイズ、オーバサイズ、厚ラケの順に優れて
おり、近年における競技者の好みがレギュラーサイズか
らミッドサイズやオーバサイズに取って代わられた大き
な原因の一つであると言える。
前記したように、面安定性を高めるには、ラケットの中
心軸回りの慣性モーメントを大きくすればよいので、フ
レームの質量を出来るだけ中心軸から遠ざければよいこ
とになる。この点で、例えば、オーバサイズラケット
は、レギュラーサイズラケットよりもフレーム面が大き
いために、フレームの横幅も大きく、フレームから中心
軸までの距離が大きくなっており、当然、中心軸回りの
慣性モーメントが大きくなるので、面安定性が良くなる
のである。また、厚ラケは、フレームの厚みが分厚いだ
け質量も大きくなるので、中心軸回りの慣性モーメント
が大きく、面安定性が高くなっている。
面安定性を高める方法としては、上記のように、ラケッ
トのサイズを大きくしたり、フレームの厚みを分厚くす
る方法のほか、フレームの横幅が最大になる位置に、タ
ングステンや鉛など比重の大きな金属を数グラム程度、
錘りとして埋め込んだり装着したりすることによって、
中心軸回りの慣性モーメントを大きくする方法があり、
例えば、上記のような錘りを追加することによって、ミ
ッドサイズでありながらオーバサイズなみの面安定性を
達成することができるとされている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、上記のような従来技術における面安定性の向
上手段のうち、ラケットのサイズを大きくする方法は、
サイズが大きくなるに従って、ラケットを操作するのが
困難になるという欠点がある。そのため、現在は、フレ
ーム面積が90〜100in2程度のミッドサイズが主流
となっているが、前記したように、ミッドサイズでは面
安定性の点でオーバサイズに劣り、不満足なものであっ
た。
厚ラケの場合は、フレームの面積を大きくせずに面安定
性を向上できるので、フレームサイズによる操作性の低
下や振り難さはないが,フレームの厚みが分厚いために
剛性が大きくなって、打球時におけるフレームの適度な
撓みがなくなり、打球感が硬いことや、フレームの撓み
を利用するスピンをかけ難いこと、同じくフレームの撓
みを利用するネットプレー時の操作性が悪いこと等の欠
点がある。
フレームに錘りを埋め込む方法は、フレームの中心軸回
りの慣性モーメントを大きくするための重量が局部的に
集中するため、錘りの位置や重量のバラツキ、誤差等に
より、慣性モーメントが大きく変動して安定した性能が
発揮し難いとともに、ラケットの重量バランスをとるの
も難しく、実用上、充分な性能が得られなかった。ま
た、製造上、錘りを埋め込む工程が増えるので、製造が
面倒でコスト的にも高くつく欠点もあった。
なお、上記説明は、テニスラケットを例にして説明した
が、バトミントン等の各種競技に使用するラケットにお
いても同様の問題がある。
そこで、この考案の課題は、フレームの中心軸回りの慣
性モーメントが大きく面安定性が高いと同時に、スイン
グの中心軸回りの慣性モーメントはあまり大きくならず
振り易い等、ラケットとしての使用性能に優れていると
ともに、製造容易でコスト安価なラケットを提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この考案のうち、請求項1記載の
考案は、ラケットフレームの張弦部に多数設けられたガ
ット挿通孔に挿通される筒状のはとめ部を有するガット
保護部材を備えたラケットにおいて、前記ガット保護部
材が比重1.5以上のフッ素樹脂からなるようにしてい
る。
ガット保護部材は、張弦部にガットを張る際に、ガット
挿通孔の縁とガットが擦れ合うのを防ぐために、ガット
挿通孔に筒状のはとめ部を挿通しておくものであり、通
常のラケットで使用されているのと同様の各種形状およ
び構造のもので実施できる。ガット保護部材には、個々
のガット挿通孔毎に独立した構造で、ひとつのはとめ部
のみからなるガット保護部材と、複数のはとめ部が連結
された構造のガット保護部材とがあるが、この考案で
は、何れの構造を採用してもよい。
ガット保護部材の材料は、張弦部のガット挿通孔および
ガットを保護できるような耐久性や強度を有し、張弦部
の形状等に沿って変形可能な柔軟性を有する合成樹脂材
料として、フッ素樹脂が用いられるとともに、材料の比
重が1.5以上、好ましくは1.7以上のものが使用される。
比重が大きい程、中心軸回りの慣性モーメントを大きく
できるが、比重が大き過ぎるとラケット全体の重量が増
えて操作性が悪くなるので、適当な数値範囲のもので実
施するのが好ましい。具体的な材料としては、以下の材
料が好ましいものとして挙げられる。
テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキ ルビニルエーテル共重合体(PFA) …比重2.17 テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ ピレン共重合体(FEP)…比重2.17 ポリクロロトリフルオロエチレン (PCTFE)…比重2.20 テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体 (ETFE)…比重1.70 ポリビニリデンフルオロライド(PVDF) …比重1.77 また、上記のような樹脂材料を単独で用いるほか、複数
の材料を混合して、前記のような比重条件になるように
調整したものでもよい。
請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案の実施に際
し、ガット保護部材が、はとめ部と、張弦部の外周で複
数のはとめ部を連結する帯状部とからなるようにしてい
る。
このように、複数のはとめ部を帯状部で連結してなるガ
ット保護部材は、通常のテニスラケット等に採用されて
いる構造であり、この発明においても、通常のテニスラ
ケット等のガット保護部材と同様の構造で実施できる。
張弦部全周のガット挿通孔に挿入される全てのはとめ部
が、ひとつの帯状部で連結されてあってもよいし、張弦
部の左右の弧状辺毎に分割された帯状部で、それぞれの
側のはとめ部が連結されてあってもよいし、さらに片側
の弧状辺で帯状部が複数に分割されてあってもよい。
請求項3記載の考案は、請求項2記載の考案の実施に際
し、ガット保護部材が、帯状部の外面側に膨出部を有す
るものからなるようにしている。
膨出部は、ラケットの中心軸から出来るだけ遠い位置に
あるほうが、前記中心軸回りの慣性モーメントを大きく
することができる。そのためには、膨出部が、帯状部の
外面側に大きく突出しているほうがよいが、ガットを張
る際の作業性やラケットの操作性等を阻害しないよう
に、適当な形状もしくは寸法で実施される。
膨出部は、帯状部の全体に形成されてあってもよいし、
帯状部の一部のみに形成されてあってもよい。ラケット
の弧状をなす張弦部のうち、ラケットの中心軸から最も
遠いのは、左右の弧状辺の中央付近であるから、膨出部
は、ガット保護部材の帯状部に対して、この弧状辺の中
央付近に取り付けられるような位置に形成しておくのが
好ましい。
請求項4記載の考案は、請求項3記載の考案の実施に際
し、膨出部の重心が、ラケットフレームの張弦部にガッ
ト保護部材を取り付けた状態で、ラケットのガット面の
中心よりグリップ側にあるようにしている。
ラケットのガット面の中心は、張弦部の面積中心に相当
し、ラケットの形状によって決まっている。膨出部の重
心は、膨出部の形状、およず、ガット保護部材の帯状部
に対する膨出部の形成位置によって変わる。ガット保護
部材を張弦部に取り付けた状態で、ラケットの長さ方向
において、前記膨出部の重心が前記ガット面の中心より
もグリップに近い側、すなわちスイングの中心軸に近い
側に位置するようにしておく。
但し、張弦部の弧状辺に沿って取り付けられたガット保
護部材に膨出部が設けられているので、膨出部の重心が
張弦部の弧状辺にそってグリップ側に近づき過ぎると、
ラケット中心軸Yからの距離も小さくなって、前記した
ラケット中心軸Y回りの慣性モーメントが小さくなって
しまうので、あまりグリップ側に近づき過ぎない程度に
設定するのが好ましい。
〔作用〕
請求項1記載の考案によれば、張弦部の外周に装着され
るガット保護部材の比重を、従来のものよりも大きくす
ることによって、ラケットフレームの外周部分の質量が
増え、ラケットの中心軸回りの回転慣性モーメントが増
加して面安定性を向上させることができるとともに、フ
レームに金属性の錘りをつける場合のように、質量が極
端に集中せず、フレームの長手方向に重量が分散され、
慣性モーメントのバラツキや変動がなくなり、重量バラ
ンスも良好になる。ガット保護部材自体は、従来のラケ
ットにおいても用いられていた構成部品であるので、製
造工程は従来のラケットと同じでよい。しかも、ガット
保護部材の材料として、フッ素樹脂を用いているので、
耐久性や強度に優れ、しかも、張弦部の形状等に沿って
柔軟に変形でき、ガットの保護機能の点でも優れたもの
となる。
請求項2記載の考案によれば、複数のはとめ部が帯状部
で一体に連結された構造であるので、製造および取り扱
いが容易である。
請求項3記載の考案によれば、ガット保護部材の外面側
に膨出部を有するので、ラケットの中心軸回りの慣性モ
ーメントがより大きくなる。
請求項4記載の考案によれば、膨出部の重心がラケット
の回転軸に近くなることによって、回転軸回りの慣性モ
ーメントを小さくできる。
〔実施例〕
ついで、この考案を、実施例を示す図面を参照しなが
ら、以下に詳しく説明する。
第1図〜第3図に示す実施例は、テニスラケットの場合
を示している。第1図はラケットの全体構造を示し、第
2図はその一部を拡大して示しており、ウッド、カーボ
ン樹脂、FRP等からなるラケットフレーム10は、ガ
ットを張るための枠状の張弦部11と、把持操作するた
めのグリップ部12とからなっており、張弦部11に
は、全周にわたって適宜間隔で、多数のガット挿通孔1
3が貫通形成されている。このガット挿通孔13を通し
て、縦横にガット20が張られるのであるが、大きな張
力をかけてガット20を張るので、ガット20とガット
挿通孔13の縁が擦れ合って、ガット挿通孔13が損傷
したり、逆にガット20が切れ易くなったりする問題が
ある。そこで、ガット挿通孔13に、通称グロメット等
とも呼ばれ、合成樹脂の成形品等からなる、はとめ状の
ガット保護部材30が装着される。
ガット保護部材30は、各ガット挿通孔13に挿入され
る筒状のはとめ部31と、複数のはとめ部31の一端を
1列に連結している帯状部32からなり、ガット保護部
材30をラケットフレーム10の張弦部11に取り付け
た状態では、ガット保護部材30の各筒状はとめ部31
が張弦部11の外周側から各ガット挿通孔13に挿入さ
れ、ガット保護部材30の帯状部32が張弦部11の外
周面に沿うように配置される。帯状部32の外周面の両
端縁には、長手方向に沿ってつづく畝状の膨出部33が
形成されている(第3図(a)参照)。膨出部33は、ガ
ット保護部材30の全長のうち、中央部分の一定範囲の
みに設けられている。この膨出部33は、ガット保護部
材30の外周側に突出していることによって、ラケット
中心軸Y廻りの慣性モーメントを増やす作用を有すると
ともに、ガット保護部材30の補強や、ガット20を張
るときの案内を果たす作用もある。
上記のようなガット保護部材30を、通常の手段でラケ
ットフレーム10に装着した後、ガット20を所定のパ
ターンで張れば、ラケットが完成する。
図示した実施例では、ガット保護部材30がラケットフ
レーム10に装着された状態で、ガット保護部材30の
外周側に膨出部33が突出していることによって、ガッ
ト保護部材30の質量が、ラケット中心軸Yから離れた
位置に配分されることになるので、ラケット中心軸Y回
りの慣性モーメントがより大きくなる。
スイング回転軸X回りの慣性モーメントを小さくするに
は、ガット保護部材30の質量が、出来るだけスイング
回転軸Xとなるグリップ部12に近い位置に配分される
ように、ガット保護部材30の形状を設定することが望
ましい。この点から、図示した実施例では、膨出部33
全体の重心Gが、ラケットのガット面の面積中心よりも
グリップ側にあるようになっている。但し、膨出部33
の重心Gがグリップ側に近づき過ぎると、ラケット中心
軸Yからの距離も小さくなって、前記したラケット中心
軸Y回りの慣性モーメントが小さくなってしまうので、
図示した実施例では、両方の条件を考慮して適当な位置
に膨出部33を配置している。
ガット保護部材30の形状は、上記のような各条件を考
慮して決定されるが、その他、通常の各種ラケット用の
ガット保護部材30の形状や構造を組み合わせて実施す
ることも可能である。
図示した実施例では、通常のガット保護部材と同様に、
張弦部11の左右の弧状辺に対して、それぞれ同一形状
のガット保護部材30を対称的に取り付けるようになっ
ているが、ガット保護部材30の全長のうち、膨出部3
3が形成された個所と、それ以外の膨出部のない個所と
を別の部品で形成しておき、張弦部11の両側の弧状辺
に、それぞれ膨出部33のある部品とこれのない部品と
を組み合わせて取り付けるようにしてもよい。
この考案にかかるラケットの構造は、前記したガット保
護部材30の構成および配置を有するものであれば、図
示した実施例のほか、レギュラー,ミッド,ラージ等の
各サイズのもの、いわゆる厚ラケ等、各種の構造のラケ
ットに適用することができる。そのうち、特に、ミッド
サイズのラケット構造と組み合わせることによって、面
安定性と振り易さ等の使用性能を最も良好に発揮するこ
とができる。
つぎに、第4図〜第6図に示す実施例は、この考案をバ
トミントンラケットに適用した場合である。第4図に示
すように、基本的なラケットの構造は、通常のバトミン
トンラケットと同様である。また、バトミントンラケッ
トも前記テニスラケットも、基本的な構造の点では共通
しているので、前記実施例と共通する部分には同じ符号
をつけるとともに、前記実施例との相違点を主に説明す
る。
第5図に示すように、ガット保護部材30が、張弦部1
1の各ガット挿通孔13毎に独立しており、前記実施例
における帯状部32を有していない。これは、バトミン
トンラケットの場合は、テニスラケット等に比べて重量
の制限が厳しいので、帯状部32を設けないことによっ
て、ガット保護部材30およびラケットの軽量化を図っ
ているためである。はとめ部31は、ほぼ全体がガット
挿通孔13に挿入できる筒状をなすとともに、はとめ部
31の外周側に半球状の鍔部34が形成されている。こ
の半球状鍔部34が、ガット挿通孔13の外周側に嵌ま
り込むことによって、ガット保護部材30が張弦部11
の内側に抜け出さないように位置決めされる。ガット保
護部材30をガット挿通孔13に取り付けた状態では、
ガット保護部材30は外周側が張弦部11の外周面と同
一面に埋め込まれており、前記実施例における膨出部3
3に相当する構成はない。
バトミントンラケットの場合には、テニスラケット等に
比べて、チケット自体が軽量で、シャトルを打ったとき
の反発力も小さいので、面安定性を向上させるために必
要なラケット中心軸Y回りの慣性モーメントも少なくて
済む。そのため、ガット保護部材30による慣性モーメ
ントの付加量もあまり多くなくてよいので、前記のよう
に、膨出部33を設けなくてもよい場合が多い。また、
張弦部11に取り付ける全てのガット保護部材30を比
重の重い材料で形成するのでなく、慣性モーメントの増
大効果の高い、張弦部11の左右辺の中央付近等、一部
個所のガット保護部材30のみを比重の重い材料で形成
しておいてもよい。
従来の一般的なバトミントンラケットでは、ガット保護
部材(通称はとめ)の1個の重量が0.04gで、ラケット
全体に72個所取り付けているので、ガット保護部材3
0全体の重量は約3gである。これに対し、この考案の
ガット保護部材30を使用して、面安定性の向上および
シャトルのスピード向上等を図るには、ラケット中心軸
Yから離れた位置に、約2g程度の重量を付加させれば
充分であるので、前記したように、張弦部11の左右辺
の中央近くで一部のガット保護部材30のみを、この考
案にかかる比重の重いものに変え、その他の部分は従来
品をそのまま使用しても、充分な効果を上げられる。
第6図は、第5図に示すガット保護部材30に膨出部3
3を加えた実施例であり、ラケット中心軸Y回りの慣性
モーメントをより高める必要のある場合に適用される。
具体的には、はとめ部31の外周側に設けられた半球状
鍔部34に連続する球面状をなす膨出部33が形成され
ており、前記実施例における膨出部と同様に、ラケット
中心軸Y回りの慣性モーメントを増大させる効果があ
る。
上記したように、バトミントン用あるいはテニス用等、
用途や使用目的の違いによって、ラケットの面安定性お
よび操作性を向上させるのに必要な、ラケット中心軸Y
回りの慣性モーメントとスイング中心軸X回りの慣性モ
ーメントの具体的設定範囲あるいはラケット全体の重量
配分等が違ってくるので、このような用途目的に応じ
て、ガット保護部材の形状や構造配置を選択して実施す
るものとする。
−実施例− ついで、この考案にかかるラケットを製造し、その性能
を測定した具体的実施例について説明する。
−実施例1− フレーム面積90in2のミッドサイズテニスラケットを
製造した。フレームの本体部分やグリップ部分の構造は
従来のものと同じであった。ガット保護部材として、第
2図に示す構造のものを製造した。ガット保護部材の材
料は、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)(比重2.17)を用
い、射出成形によって、重さ20gのガット保護部材を
作製して、ラケットに装着した。その他の製造工程およ
び部品の構造等は、従来のラケットと同じであり、詳細
な説明は省略する。なお、上記実施例1のラケットと性
能比較を行うために、従来のガット保護部材として、前
記実施例1と形状は全く同じであるが、材料がナイロン
6(比重1.14)からなり、重さ10gのガット保護部材
を作製して、実施例1と同じラケットに装着したものも
製造した。
上記のような実施例1および比較例のラケットに対し
て、フレームの中心軸回りの慣性モーメントIfと、ス
イングの中心軸回りの慣性モーメントIsとを測定した
結果を第1表に示す。
上表の結果から、この考案にかかる実施例1は、比較例
に比べてフレーム中心軸回りの慣性モーメントは大幅に
大きく、スイング中心軸回りの慣性モーメントはほぼ同
じであり、この考案にかかるラケットは、振り易さを低
下させることなく面安定性を大幅に向上させることがで
き、面安定性と振り易さの何れの性能にも優れているこ
とが実証できた。なお、ラケットを実際に試し打ちして
みた結果、実施例1のラケットは、ミットサイズであり
ながらオーバサイズ以上の面安定性を有することが確認
できた。
−実施例2− 実施例1のガット保護材の代わりに、ポリビニリデンフ
ルオライド(PVDF)(比重1.77)を材料とする、重
さ28gのガット保護部材を用いてラケットを製造し
た。上記以外の製造条件は、実施例1と同様であった。
製造されたラケットの各慣性モーメントは以下のとおり
であった。
フレーム中心軸回り If=155×10-3kg・sec2・cm スイング中心軸回り Is=50×10-3kg・sec2・cm この結果、実施例2のラケットも、実施例1と同様に、
面安定性と振り易さの何れにも優れたものであることが
判った。
〔考案の効果〕
以上に述べた、この考案にかかるラケットは、フレーム
の外周に、比重の大きな材料からなるガット保護部材を
備えているので、フレームの中心軸回りの慣性モーメン
トが大きくなり、ラケットの使用性能として重要な面安
定性が非常に良好になる。また、フレームに局部的な金
属性錘りを取り付ける従来技術に比べ、重量をフレーム
外周の広い範囲に分散させることができるので、慣性モ
ーメントや重量バランスにバラツキや誤差が生じ難く、
安定した性能を発揮できる。
ガット保護部材自体は、従来のラケットにも用いられて
いる部品であり、このガット保護部材の材料として比重
の大きなものを用いるだけであるので、ラケットの構造
や構成部品数あるいは製造工程は、従来のラケットと全
く同じでよく、製造が容易であるとともに、製造コスト
も安価である。したがって従来の錘り付きラケットのよ
うに、製造の手間が掛かったりコストが高く付くという
問題も解消できる。
しかも、ガット保護部材の材料として、フッ素樹脂を用
いているので、金属を混合するなどの手間をかけなくて
も、前記した大きな比重を有する材料が得られるととも
に、強度や耐久性、柔軟性など、ガット保護部材に要求
される性能の点でも、非常に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示すテニスラケット全体の
一部断面正面図、第2図はガット保護部材の取付部分の
拡大半断面図、第3図(a)は第2図III−III線における
ガット保護部材の拡大断面図、第3図(b)は第2図IV−I
V線におけるガット保護部材の拡大断面図、第4図は別
の実施例を示すバトミントンラケット全体の正面図、第
5図はガット保護部材の取付部分の拡大断面図、第6図
(a)はガット保護部材の別の実施例を示す断面図、第6
図(b)は側面図、第7図はラケットの運動状態を説明す
る斜視図である。 10…ラケットフレーム、11…張弦部、13…ガット
挿通孔、20…ガット、30…ガット保護部材、31…
筒状はとめ部、32…帯状部、33…膨出部、34…鍔

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラケットフレームの張弦部に多数設けられ
    たガット挿通孔に挿通される筒状のはとめ部を有するガ
    ット保護部材を備えたラケットにおいて、前記ガット保
    護部材が比重1.5以上のフッ素樹脂からなることを特
    徴とするラケット。
  2. 【請求項2】ガット保護部材が、はとめ部と、張弦部の
    外周で複数のはとめ部を連結する帯状部とからなる上記
    実用新案登録請求の範囲第1項記載のラケット。
  3. 【請求項3】ガット保護部材が、帯状部の外面側に膨出
    部を有するものからなる上記実用新案登録請求の範囲第
    2項記載のラケット。
  4. 【請求項4】膨出部の重心が、ラケットフレームの張弦
    部にガット保護部材を取り付けた状態で、ラケットのガ
    ット面の中心よりグリップ側にある上記実用新案登録請
    求の範囲第3項記載のラケット。
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