JPH06153396A - 電力系統の周波数シミュレーション方法および電力系統訓練用シミュレータ - Google Patents

電力系統の周波数シミュレーション方法および電力系統訓練用シミュレータ

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JPH06153396A
JPH06153396A JP4300128A JP30012892A JPH06153396A JP H06153396 A JPH06153396 A JP H06153396A JP 4300128 A JP4300128 A JP 4300128A JP 30012892 A JP30012892 A JP 30012892A JP H06153396 A JPH06153396 A JP H06153396A
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稔 図師
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健二 西脇
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マルチシステムの待機系計算機を訓練用シミュ
レータとして流用する場合において、系統事故現象を正
確かつ高速に模擬する必要のある訓練用シミュレータを
提供すること。 【構成】計算機1と系統盤2と被訓練者用卓3と訓練教
官用卓4を有して構成される。 【効果】平常状態および系統事故状態のいずれの系統模
擬においても、高速処理が可能となり、被訓練者に対し
て実系統と同じような訓練環境を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】電力系統の、平常時および系統事
故等の訓練用シミュレータに関し、特に、マルチシステ
ムの待機系計算機を訓練用シミュレータとして流用する
場合において、系統事故現象を正確かつリアルタイムで
模擬する必要のある訓練用シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】図2に、従来の電力系統訓練用シミュレ
ータのシステム構成例を示す。また、図3に本発明の創
作対象となった、従来の系統模擬計算処理フローを示
す。なお、ここで系統模擬計算とは、例えば、訓練を行
なうために必要な電力系統の2値(オンとオフ)情報、
数値情報の模擬計算等を指す。また、2値情報とは、例
えばリレーのオン・オフ動作、CB状態変化等を指し、
数値情報とは、例えば系統周波数、電力、無効電力、電
圧、位相角、電流等の各種情報を指す。また、ここで訓
練とは、電力系統・設備の運用、運転等を担当する運転
者が、実際に事故等に発生する緊急事態に迅速かつ的確
に対処するための訓練を意味する。従来のシステムは、
例えば計算機1、系統盤2、訓練教官用卓4、被訓練者
用卓3、系統模擬用計算機5を有して構成されている。
さらに、計算機は、例えば表示出力処理手段、マンマシ
ン処理手段、需要供給力計算処理手段、現在系統状態ベ
ース、系統定義データベースを有して構成されている。
マンマシン処理手段は、訓練教官用卓4より入力される
系統運用のための情報、系統の接続状態情報、系統事故
等の訓練内容に関するデータ等を、計算機1に内蔵され
ている記憶エリア内に格納する。需要・供給力計算処理
手段は、計算機内の記憶エリア内に格納された現在系統
状態データベース、系統定義データベース等に基づい
て、総需要量、発電供給力等の計算処理を行い、例えば
発電機に出力の指令データ等を送るか否かを決定する。
系統模擬計算処理手段は、需要・供給力計算処理手段で
の処理結果等を入力データとし、例えば系統の潮流(有
効電力・無効電力の流れを称する)、電圧、周波数等、
訓練者の訓練に必要なデータを算出する。表示出力処理
手段は、訓練教官および被訓練者のために、最終処理結
果のデータを表示用データに編集した後、系統盤、CR
T等に出力する。また、系統事故の忠実な模擬(以下
「シミュレーション」とも称する)を可能とするために
は、上述の系統模擬計算処理手段で行っている系統安定
化装置の動作模擬、および「周波数リレー・CB(Ci
rcuit Breaker:遮断器)状態変数組み合
わせ」(最初に検出した周波数リレーの動作を基準とし
て、所定時間内にCBのオフ状態変化があった場合に、
条件成立として事故として扱う処理をいう)による事故
状態変化模擬をリアルタイムで処理する必要がある。
【0003】さらに、系統安定化装置は、電源脱落(以
下、「発電機トリップ」とも称し、発電機の事故で発電
機CBがオフとなり発電機が電力系統から分離するこ
と)、系統分離等の事故において、それを事前に想定
し、必要な制御対策として各フィーダ(配電用変電所か
ら引き出されて、最初の分岐点までで負荷の接続されて
いない配電線を称する)毎に、周波数リレーの動作条件
となる整定周波数(「整定」とは、予め設定しておくこ
とを称する)を、例えば0.1(Hz)単位で、また整
定時間を0.1〜0.3秒単位で設定しておき、これに
より、整定周波数と整定時間に基づいた系統状態の監視
を常時行い、動作条件を満足する周波数リレーが存在す
る場合は、該周波数リレーを動作させて、負荷遮断(負
荷側と需要側との系統を分離することを称する)を行う
ことにより系統周波数の回復を図る装置であった。な
お、ここで周波数リレーとは、系統周波数の維持安定の
ためのリレーの総称であり、周波数低下リレー(UF
R)、周波数上昇リレー(OFR)等がある。さらに、
周波数低下リレー(UFR)は、周波数異常低下時にフ
ィーダCBをオフにして負荷遮断を行なうリレーであ
り、周波数上昇リレー(OFR)は、周波数異常上昇時
に発電機CBをオフにして発電機トリップを行なうリレ
ーである。 以上の説明から、系統安定化装置の動作を
実際の系統と同様に模擬するためには、系統周波数の模
擬処理は、過渡現象を考慮し、0.1(Hz)単位の周
波数を0.1〜0.3秒毎にリアルタイムにて算出し、
模擬しなければならない。このため、従来の電力系統訓
練用シミュレータでは、図2、図3に示すように系統模
擬計算処理は、処理能力の高い高速計算機、または、演
算プロセッサを使用することにより、処理の複雑な交流
法潮流計算、周波数計算、周波数リレー動作模擬等を
0.1〜0.3秒周期といった短い周期にて行ってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、マルチシステム
の待機系計算機を使った電力系統訓練用シミュレータで
も、系統事故の忠実な模擬を可能とし、実系統と同等の
臨場感あふれる環境において、事故復旧等の訓練が可能
なシステムの提供が望まれていた。しかし、従来の電力
系統訓練用シミュレータで採用されてきた処理能力の大
きい高速計算機、演算プロセッサ等を用いずに、マルチ
システムの待機系計算機のみを流用して、系統事故等の
忠実な模擬を、従来と同様の処理ロジックで行うと処理
オーバーを招き、リアルタイムで模擬処理を行なえな
い。このため、事故復旧等の訓練を行う上で最低限必要
となる下記の模擬処理において、実系統と同様な模擬に
はならないという問題があった。まず、第一に、系統安
定化装置の動作模擬に関してであるが、図5に示すよう
に、系統周波数の模擬が、リアルタイム処理できない場
合には、整定周波数と整定時間に基づいた周波数リレー
の動作が、実系統と同様の動作とならない。図5は、リ
アルタイムの模擬が行なえないため、FCB、FCB
が余分な動作模擬となることを示している。
【0005】第二に、「周波数リレー・CB状態変化組
み合わせ」等による事故検出模擬に関してである。ここ
で事故検出のため、周波数リレーとその動作により連動
するCBの組み合わせを、「周波数リレー・CB状態変
化組み合わせ」として、また、その組み合わせ毎に、
1.0秒単位の関連事故判定時間を設定して、該関連事
故判定時間において事故検出処理を行なうこととする。
すなわち、「周波数リレー・CB状態変化組み合わせ」
で定義されている周波数リレー、CBの組み合わせが、
関連事故判定時間内に動作した場合を、事故として検出
し、事故の発生を警報等でオペレーターに知らせるとと
もに、事故関連情報を作成するものである。したがっ
て、図6に示すように周波数リレー、およびCBの状態
変化模擬が、リアルタイム処理できない場合には、事故
検出の取りこぼしが発生し(フィーダCB、フィーダ
CBの事故検出の取こぼしが発生している)、オンラ
インと同様の処理とはならない。本発明の目的は、マル
チシステムの待機系計算機を訓練用シミュレータとして
流用する場合において、平常状態および系統事故状態の
系統模擬のいずれであっても、リアルタイムと同様な処
理を可能とすることにより、上述の問題点を解決し、被
訓練者に対して実系統と同じような訓練環境を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、以下の方法が考えられる。電力系統の周波数をシミ
ュレーションする方法であって、事故、周波数リレーの
動作、および時間経過を含む事象を発生させ、電力の需
要供給のアンバランスが生じた場合に、発電機の慣性定
数をM、内部相差角をδ、制動係数をD、定格角速度を
ωn、発電機の電気的出力をP、発電機の機械的入力を
PM、発電機の機械的入力の変化量をΔPM、調速機時定
数をTG、電源の周波数特性定数をKG、周波数変化量を
Δfとして、発電機の運動方程式を、 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(d
δ/dt)+P=PM とし、発電機に備えられる調速機の過渡特性を、 TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 として、前記2式から所定時間後の周波数を計算する方
法である。また、待機系を有する電力系統の周波数をシ
ミュレーションする方法であって、事故、周波数リレー
の動作、および時間経過を含む事象を発生させ、電力の
需要供給のアンバランスが生じた場合に、発電機の慣性
定数をM、内部相差角をδ、制動係数をD、定格角速度
をωn、発電機の電気的出力をP、発電機の機械的入力
をPM、発電機の機械的入力の変化量をΔPM、調速機時
定数をTG、電源の周波数特性定数をKG、周波数変化量
をΔfとして、発電機の運動方程式を、 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(d
δ/dt)+P=PM とし、発電機に備えられる調速機の過渡特性を、 TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 として、前記2式から所定時間後の周波数を、待機系の
計算手段を使用して計算する方法も考えられる。さら
に、上記方法において、周波数の計算結果を表示手段に
表示する方法が好ましい。また、上記方法を使用した手
段として、以下に記載するものが考えられる。計算機と
被訓練者用卓と訓練教官用卓を有して構成され、待機系
を備える電力系統訓練用シミュレータにおいて、待機系
の計算機が、発電機の慣性定数をM、内部相差角をδ、
制動係数をD、定格角速度をωn、発電機の電気的出力
をP、発電機の機械的入力をPM、発電機の機械的入力
の変化量をΔPM、調速機時定数をTG、電源の周波数特
性定数をKG、周波数変化量をΔfとした場合、発電機
の運動方程式を、 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(d
δ/dt)+P=PM とし、発電機に備えられる調速機の過渡特性を、 TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 として、前記2式から所定時間後の周波数を計算する機
能を有し、さらに、前記被訓練者用卓および前記訓練教
官用卓のうち少なくとも一つは、前記周波数の算出結果
を表示する機能を有する電力系統訓練用シミュレータで
ある。
【0007】
【作用】上記本発明の目的は、計算機の処理オーバーの
主原因である系統安定化装置の動作模擬のための周波数
計算処理を被訓練者が、違和感を感じない程度に簡略
し、高速化することにより達成される。本発明で採用し
た技術的手段について説明しながら、作用について説明
する。
【0008】系統安定化装置の動作模擬を正確に処理す
るために、周波数計算処理は過渡現象を考慮し、例えば
0.1(Hz)単位の周波数を、0.1〜0.3秒毎に
リアルタイムに算出しなければならない。しかし、必要
な総負荷量を、従来技術である交流法潮流計算を使用し
て求めた場合には、系統事故等の模擬のリアルタイム処
理に大きな影響を与える。したがって、本発明において
は、周波数計算処理で周波数リレー動作による負荷遮断
を模擬することで、総負荷量を求めることにした。これ
により、短時間で過渡現象を考慮した系統周波数を求め
ることが可能となる。さらに、周波数計算が短時間で処
理できることを利用し、例えば0.1〜0.3秒毎に周
波数リレー動作による負荷遮断と、それに伴う周波数変
動の模擬を、例えば数秒〜10数秒先の将来の処理分ま
でを、1回の処理タイミングで行う。かかる処理結果
は、計算機内の記憶エリアに一時格納しておき、対応す
る時間の模擬データを順次アクセスして系統の模擬を行
なう。このように将来分の周波数計算を事前に行なった
おくことにより、保護リレー動作等の事故多重状態変化
(1つの事故が発生すると、関連する動作が発生するこ
とを称する)模擬と処理が、オーバーラップしてしまう
頻度を低く抑え、計算機処理を時間的に分散し、計算機
の負荷の平均化を図るようにする。以上の処理により、
被訓練者に違和感を与えずに、系統安定化装置の動作模
擬、および「周波数リレー・CB状態変化組み合わせ」
による事故検出模擬を高速に処理することが可能とな
る。これにより、マルチシステムにおける待機系計算機
を訓練用シミュレータとして流用する場合において、平
常状態および系統事故状態のいずれの系統模擬において
も、リアルタイム処理が可能となり、被訓練者に対して
実系統と同じような臨場感あふれる訓練環境を提供する
が可能となった。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。図1に、本発明にかかる電力系統訓練用シミュレー
タのシステム構成を示す。
【0010】本電力系統訓練用シミュレータは、計算機
1と系統盤2と被訓練者用卓3と訓練教官用卓4を有し
て構成される。系統盤2は、電力系統全体の状態をマク
ロ的に監視するための手段であり、主要CBの開閉状
態、主要箇所の電力、無効電力、電圧、電流等の各種表
示器により実現される。従来の電力系統訓練用シミュレ
ータでは、図2に示すように、系統模擬計算処理手段
を、スループットの高い高速計算機、あるいは、演算プ
ロセッサで構成していた。これに対し、本発明にかかる
電力系統訓練用シミュレータにおいては、系統模擬計算
処理手段における周波数計算処理の高速化が可能となっ
たため、専用の計算機が不要となった。訓練教官用卓4
は、例えばキーボード等の入力手段、CRT等の出力手
段等を備えた構成となっている。教官は、例えば各種の
事故、周波数リレーのオン・オフ等の各種の事象を、入
力手段を介して入力し、シミュレータ内で電力の需要供
給のアンバランス状態をを模擬発生させるように操作を
行なう。被訓練者用卓3は、例えばキーボード等の入力
手段、CRT等の出力手段等を備えた構成となってい
る。訓練者は、発生した需要供給のアンバランス状態を
回避すべく、複数の操作を入力手段を介して行なう。該
操作に基づく需要供給バランスの変化、電力系統周波数
の変化等の主要情報の時間変化は、出力手段に表示する
ように構成しておくことが好ましい。なお、かかる主要
情報の時間変化は、訓練教官用卓4に備えた出力手段に
も表示する構成にしても良い。図4に本発明の系統模擬
計算フローの一例を示す。図3に示す従来処理フローに
対し、1回の処理タイミングで、例えば10数秒先まで
の周波数リレーの動作を考慮した周波数を予測計算する
ことによって、例えば0.1〜0.3秒の周期、あるい
は、1〜数秒の周期等の短周期で周波数計算、周波数リ
レー動作模擬、および、交流法潮流計算処理等を行って
いた系統模擬計算を、訓練教官および被訓練者に違和感
を与えないような系統模擬精度、例えば10秒周期、で
行えるようにした。この周波数予測計算について詳細に
説明する。電力系統に、何らかの要因による発電量と負
荷量との需給アンバランスが生じた場合に、需給アンバ
ランスと系統特性定数によって得られる周波数変化が生
じるが、かかる周波数変化は、即座に発生するのではな
く、発電機の慣性定数、(発電機の)調速機制御系の動
作遅れ等の各種パラメータにより、前記周波数は、時々
刻々と変動し、例えば、数秒から10数秒後に定常状態
となる。また、一般に、電力系統では、周波数の異常変
動による事故防止のために、負荷制御を行う周波数リレ
ーを設置し、発電機トリップ、負荷遮断等の処理を行う
ため、周波数変動はさらに複雑なものとなる。本発明で
は、需給アンバランスが発生した場合の周波数変動を
0.1〜0.3秒の幅で計算していくと同時に、周波数
リレーの動作を行なうか否かの判定を行い、周波数リレ
ーを動作させる場合には、動作させる毎に、負荷遮断に
よる周波数変動を同様に、例えば0.1〜0.3秒の幅
で計算し、それらを順次合成していくことにより、1回
の計算で、例えば10数秒先の全体の周波数変動を予測
する。需給アンバランスによる周波数変動は、電源およ
び負荷の系統特性定数、発電機特性、調速機特性により
決定され、発電機特性の模擬方法、調速機モデルの与え
方は、各種考えられているが、これらは要求される厳密
度により選択される。
【0011】今回は、最も簡単な一例である、発電機特
性の模擬方法を、発電機特性の運動特性、突極性、界磁
巻線回路、制動巻線等の過渡特性を近似式で模擬する過
渡モデルとし、調速機を時定数TGの一次遅れで近似す
るものとした。これにより、発電機の運動方程式は、次
式1で、調速機の過渡特性は、次式2で与えられる。 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(dδ/dt)+P=PM (式1) (ただし、Mは、発電機の慣性定数、δは、内部相差
角、Dは、制動係数、ωnは、定格角速度、Pは、発電
機の電気的出力、PMは、発電機の機械的入力である) TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 (式2) (ただし、ΔPMは、発電機の機械的入力の変化量、TG
は、調速機時定数、KGは、電源の周波数特性定数、Δ
fは、周波数変化量である)ここで、電源脱落事故等の
要因により、需給アンバランスが発生したとして、この
需給アンバランス以外の条件は、変化しないものとする
と、式1と式2を連立させて解を求めることにより、簡
単に事故発生時に図7(a)に示すような事故発生直後か
ら10数秒後までの、過渡時の周波数変動を予測するこ
とができる。この周波数変動を、例えば0.1〜0.3
秒の幅で計算すると同時に、周波数リレーを動作させる
か否かの判定を行う。周波数リレーは、作動周波数と作
動時間が、予め整定されており、作動周波数以下(ある
いは「以上」)の周波数が、作動時間以上継続した場合
に、動作する構成になっている。
【0012】例えば0.1〜0.3秒の幅で周波数を計
算するごとに、全ての周波数リレーについて、該周波数
リレーの周波数が、作動周波数を逸脱しているか否かを
判定し、逸脱している周波数リレーについては、逸脱継
続時間をカウントし、逸脱していない周波数リレーにつ
いては逸脱継続時間を「0」とする。逸脱継続時間が、
予め整定された作動時間以上となった時点で、当該周波
数リレーを動作させ、当該周波数リレーの動作により遮
断される負荷量を算出する。
【0013】算出された遮断負荷は、新たな需給アンバ
ランスを生ぜしめることとなるが、遮断された負荷のみ
の影響による周波数変動を、式1と式2を連立させて求
めることにより、負荷遮断から10数秒後までの、過渡
時の周波数変動を予測することが可能となる。
【0014】事故発生からt1秒後に、ある周波数リレ
ーが動作したとすると、t1秒後の計算を行う時点で、
図7(b)に示すような負荷遮断のみの影響による周波数
変動が予測される。実際には、事故によって発生した需
給アンバランスによる周波数変動と、負荷遮断による周
波数変動が発生するわけであるが、これらの模擬を各々
の周波数変動を合成していくことにより、全体の周波数
変化量を随時補正していく方式とすればよい。前記例に
て、t1秒以降は、図7(a)と図7(b)を合成した図7(c)
に示すように、周波数変動が新しく予測されるので、t
1秒後は、新しく予測される周波数変動に従って、周波
数の計算、周波数リレーの動作有無の判定を行う。この
結果、新たに別の周波数リレーが動作した場合には、同
様の方法にて周波数変動を予測し、さらに合成していく
ことにより、周波数の過渡変化を予測する。 この様な
処理により、最終的には、周波数予測計算にて図8に示
すような周波数変動が予測されることになる。このよう
に、本発明では1回の処理タイミングで、例えば0.1
〜0.3秒の幅で、例えば10数秒先までの周波数の過
渡変化および周波数リレー動作状況を決定する。また、
周波数予測計算にて動作した周波数リレー、および、そ
の動作時刻、遮断されたCB、遮断負荷量等の情報は、
計算機内の記憶エリアに、一時格納しておき、系統模擬
計算処理は、この情報を参照して系統のリレー動作の模
擬を行う。 以上の各種処理結果は、例えばCRT等の
表示装置に表示し、運転者等の操作性の向上を図れば良
い。以上本発明によれば、第一に、系統周波数の計算結
果を、実系統のモニタと同様に、リアルタイムにCRT
等に表示でき、訓練用シミュレータとしての臨場感を高
めることができる(従来5〜10秒を要していた計算
が、本発明では1秒以内に終わる)。
【0015】また、第二に、事故発生時には、周波数計
算で系統の過渡曲線を算出し、例えば、数秒〜十数秒先
までの周波数推移が把握できるため、リレー動作のタイ
ミングがわかる。このことは、従来数十(msec)の
周期で行っていた周波数計算を、事故発生時に1回行う
だけで済むことになり、事故模擬時の計算負荷の大幅な
軽減となる。さらに、第三に、周波数計算を簡易な処理
で行なえるため、マルチシステムの待機系を使用した訓
練用シミュレータにおいても、周波数計算ができる等の
機能向上が図れる。したがって、待機系を使用するシミ
ュレータの場合、オンライン業務の上にシミュレータで
も周波数計算が行なえる等の機能向上が図れることにな
る。また、待機系を使用するシミュレータの場合、オン
ライン業務の上に、シミュレータ機能を追加する構成に
なるため、処理負荷が高く、簡易な模擬しか行なえない
システムが多かったが、本発明により、周波数計算も実
現できる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、平常状態および系統事
故状態のいずれの系統模擬においても、リアルタイムの
周波数計算処理が可能となり、被訓練者に対して実系統
と同じようなダイナミックな訓練環境を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるシステムの構成図である。
【図2】従来のシステムの構成図である。
【図3】従来の系統模擬計算の処理フロー例の説明図で
ある。
【図4】本発明の系統模擬計算の処理フロー例の説明図
である。
【図5】系統安定化模擬装置の動作模擬の説明図であ
る。
【図6】事故検出模擬の説明図である。
【図7】周波数予測方法の説明図である。
【図8】周波数予測計算で予測される周波数を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1…計算機、2…系統盤、3…被訓練者用卓、4…訓練
教官用卓、5…系統模擬用計算機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 対馬 幸悦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立情報制御システム内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統の周波数をシミュレーションする
    方法であって、事故、周波数リレーの動作、および時間
    経過を含む事象を発生させ、電力の需要供給のアンバラ
    ンスが生じた場合に、 発電機の慣性定数をM、内部相差角をδ、制動係数を
    D、定格角速度をωn、発電機の電気的出力をP、発電
    機の機械的入力をPM、発電機の機械的入力の変化量を
    ΔPM、調速機時定数をTG、電源の周波数特性定数をK
    G、周波数変化量をΔfとして、 発電機の運動方程式を、 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(d
    δ/dt)+P=PM とし、発電機に備えられる調速機の過渡特性を、 TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 として、前記2式から所定時間後の周波数を計算する、
    電力系統の周波数シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】待機系を有する電力系統の周波数をシミュ
    レーションする方法であって、事故、周波数リレーの動
    作、および時間経過を含む事象を発生させ、電力の需要
    供給のアンバランスが生じた場合に、 発電機の慣性定数をM、内部相差角をδ、制動係数を
    D、定格角速度をωn、発電機の電気的出力をP、発電
    機の機械的入力をPM、発電機の機械的入力の変化量を
    ΔPM、調速機時定数をTG、電源の周波数特性定数をK
    G、周波数変化量をΔfとして、 発電機の運動方程式を、 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(d
    δ/dt)+P=PM とし、発電機に備えられる調速機の過渡特性を、 TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 として、前記2式から所定時間後の周波数を、待機系の
    計算手段を使用して計算する、電力系統の周波数シミュ
    レーション方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載において、周波数の
    計算結果を表示手段に表示することを特徴とする電力系
    統の周波数シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】計算機と被訓練者用卓と訓練教官用卓を有
    して構成され、待機系を備える電力系統訓練用シミュレ
    ータにおいて、 待機系の計算機が、発電機の慣性定数をM、内部相差角
    をδ、制動係数をD、定格角速度をωn、発電機の電気
    的出力をP、発電機の機械的入力をPM、発電機の機械
    的入力の変化量をΔPM、調速機時定数をTG、電源の周
    波数特性定数をKG、周波数変化量をΔfとした場合、 発電機の運動方程式を、 (M/ωn)・(d2δ/dt2)+(D/ωn)・(d
    δ/dt)+P=PM とし、発電機に備えられる調速機の過渡特性を、 TG・(dΔPM/dt)+ΔPM+KG・Δf=0 として、前記2式から所定時間後の周波数を計算する機
    能を有し、 さらに、前記被訓練者用卓および前記訓練教官用卓のう
    ち少なくとも一つは、前記周波数の算出結果を表示する
    機能を有することを特徴とする電力系統訓練用シミュレ
    ータ。
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