JPH06154591A - 光学異性体分割剤およびその製造方法 - Google Patents

光学異性体分割剤およびその製造方法

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JPH06154591A
JPH06154591A JP4332446A JP33244692A JPH06154591A JP H06154591 A JPH06154591 A JP H06154591A JP 4332446 A JP4332446 A JP 4332446A JP 33244692 A JP33244692 A JP 33244692A JP H06154591 A JPH06154591 A JP H06154591A
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JP
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optical isomer
resolving agent
optical
component
organic compound
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JP4332446A
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English (en)
Inventor
Akira Iwai
亮 岩井
Shogo Shimazu
省吾 島津
Takayoshi Uematsu
敬禧 上松
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種の光学異性体混合物に対して、良好な光
学異性体分割能を有する光学異性体分離剤およびその製
造方法を提供する。 【構成】 (A)ナトリウムヘクトライト,γ−リン酸ジ
ルコニウム,ハイドロタルサイト等の無機層状化合物と
(B)(R)−1−フェニルエチルアミン塩酸塩,(S)
−1−ナフチルエチルアミン塩酸塩,(R)−1−フェ
ニルプロピオン酸ナトリウム等のカチオン性基またはア
ニオン性基に結合する不斉原子を有する光学活性な有機
化合物からなる光学異性体分割剤であって、該(A)無機
層状化合物の層間に該(B)有機化合物を含有することを
特徴とする光学異性体分割剤および(A)無機層状化合物
に(B)カチオン性基またはアニオン性基に結合する不斉
原子を有する光学活性な有機化合物をインターカレーシ
ョンすることを特徴とする光学異性体分割剤の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学異性体分割剤およ
びその製造方法に関し、詳しくは、各種の光学異性体混
合物に対して、良好な光学異性体分割能を有する光学異
性体分割剤およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学異性体混合物の光学分割は、
医薬品、農薬、食品添加剤等の分野で非常に重要な技術
となっている。光学異性体混合物を光学分割する方法と
しては、例えば、(1)機械的分離法:光学異性体混合物
を自然分晶し、得られた結晶を機械的に選別して光学分
割する方法;(2)優先晶出法:いずれか一方の光学異性
体の結晶を種として接種し、接種したほうのエナンチオ
マーのみを優先的に晶出させて光学分割する方法;(3)
ジアステレオマー法:光学異性体混合物に光学分割剤を
反応させ、生成するジアステレオマーの物理特性の差を
利用して光学分割する方法;(4)発酵法および酵素法:
微生物の消化機能や酵素の不斉加水分解作用を利用して
光学分割する方法;(5)不斉構造を有する光学異性体分
割剤により光学分割する方法が挙げられる。
【0003】しかし、上記(1)機械的分離法、(2)優先晶
出法および(3)ジアステレオマー法は、操作が煩雑で、
光学分割の条件決定に時間がかかり、また特定の光学異
性体混合物の光学分割にしか適用できないという問題点
があった。また、上記(4)発酵法および酵素法は、微生
物や酵素の管理が困難であり、また特定の光学異性体の
光学分割にしか適用できないという問題があった。
【0004】これに対して、上記(5)不斉構造を有する
光学異性体分割剤により光学分割する方法は、操作が簡
単で、光学異性体混合物を容易に光学分割することがで
きるという利点がある。これに使用する光学異性体分割
剤の具体例としては、シリカ担体の表面に光学活性な有
機基を化学結合してなる光学異性体分割剤が挙げられ
る。また、シリカ以外の担体からなる光学異性体分割剤
としては、山岸による、層状粘土化合物に光学活性な金
属錯体化合物をインターカレーション(intercalatio
n:層状構造を有する物質の層間に分子、原子やイオン
を挿入する反応)してなる光学異性体分割剤が挙げられ
る[インオーガニック ケミストリー(Inorganic Che
mistry),25巻,55頁,1986年]。
【0005】しかし、シリカ担体からなる光学異性体分
割剤は、その製造が困難であり、また光学分割する光学
異性体混合物の種類または構造が限定されるという問題
があった。一方、山岸により報告された光学異性体分割
剤は、その用途が金属錯体の光学分割に限定されるとい
う問題があった。また、この光学異性体分割剤の製造方
法は、層状粘土化合物の層間に導入する化合物の種類が
光学活性な金属錯体に限られ、またこの光学活性な金属
錯体を合成および精製することが非常に困難で、その調
製に高度な技術を必要とするという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、各種の
光学異性体混合物を光学分割することができる光学異性
体分割剤について鋭意研究を重ねた結果、無機層状化合
物の層間に、カチオン性基またはアニオン性基に結合す
る不斉原子を有する光学活性な有機化合物を含有してな
る無機層状化合物が、各種の光学異性体混合物に対し
て、良好な光学異性体分割能を有することを見いだし、
本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の目的は、各種の光学異
性体混合物に対して、良好な光学異性体分割能を有する
光学異性体分離剤およびその製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、(A)無機層状化合物と(B)カチオン性基またはアニオ
ン性基に結合する不斉原子を有する光学活性な有機化合
物からなる光学異性体分割剤であって、該(A)無機層状
化合物の層間に該(B)有機化合物を含有することを特徴
とする光学異性体分割剤、および、(A)無機層状化合物
に(B)カチオン性基またはアニオン性基に結合する不斉
原子を有する光学活性な有機化合物をインターカレーシ
ョンすることを特徴とする光学異性体分割剤の製造方法
に関する。
【0009】はじめに、本発明の光学異性体分割剤につ
いて詳細に説明する。
【0010】本発明の光学異性体分割剤は、(A)成分の
無機層状化合物と(B)成分のカチオン性基またはアニオ
ン性基に結合する不斉原子を有する光学活性な有機化合
物からなり、(A)成分の層間に(B)成分を含有することを
特徴とする。(A)成分の無機層状化合物は、本発明の光
学異性体分割剤の基材であり、その種類は特に限定され
ず、一般に無機層状化合物として分類される化合物であ
ればよい。(A)成分の無機層状化合物として具体的に
は、モンモリロナイト,バーミキュライト,カオリナイ
ト,ハロイサイト,ヘクトライト等の粘土鉱物,グラフ
ァイト,リン酸ジルコニウム,硫化モリブデン,硫化タ
ンタル等の遷移金属ジカルコゲン化合物,金属リンカル
コゲン化合物,次亜塩素酸鉄,次亜塩素酸バナジウム等
の遷移金属オキシ塩化物;層状ケイ酸塩等のカチオン交
換性の無機層状化合物が例示され、またハイドロタルサ
イト等のアニオン交換性の無機層状化合物が例示され
る。
【0011】(A)成分の性状は、特に限定されず、その
形状は、粉状、粒状または板状のいずれでもよく、取扱
いの容易さおよびクロマトグラフィー充填剤等の汎用性
が優れることから、10〜1000メッシュ(mesh)の
粒径を有する粒状物であることが好ましい。また、(A)
成分は、その層間に、(B)成分の有機化合物を容易にイ
ンターカレーションすることができることから、そのイ
オン交換容量(ion−exchange capacity)が0.1ミ
リ当量(meq)/g以上であることが好ましい。
【0012】(B)成分の有機化合物は、(A)成分の層間に
含有されることにより、得られた無機層状化合物に良好
な光学異性体分割能を付与するための成分である。(B)
成分のカチオン性基またはアニオン性基に結合する不斉
原子を有する光学活性な有機化合物は、光学活性を有す
ればその光学純度は特に限定されないが、その光学純度
が高ければ、得られた光学異性体分割剤の光学異性体分
割能は高くなるので、より好ましくは光学純度が90%
ee(エナンチオマー過剰量:enantiomer exess:e
e)以上である。また、(B)成分の種類は特に限定され
ない。本発明の光学異性体分割剤は、、(A)成分の無機
層状化合物の層間に含有する(B)成分の光学活性と同種
の光学活性を有する光学異性体を選択的に光学分割する
ことができるため、光学分割すべき光学異性体と同種の
光学特性を有する(B)成分を選択することができる。
【0013】(A)成分がカチオン交換性の無機層状化合
物である場合、その層間に含有する(B)成分の有機化合
物としては、カチオン性基に結合する不斉原子を有する
光学活性な有機化合物であることが好ましく、好ましい
(B)成分の有機化合物として具体的には、(R)−1−
フェニルエチルアンモニウムまたは(S)−1−フェニ
ルエチルアンモニウム,(R)−1−トリルエチルアン
モニウムまたは(S)−1−トリルエチルアンモニウ
ム,(R)−1−ナフチルエチルアンモニウムまたは
(S)−1−ナフチルエチルアンモニウム,(R)−
2,2’−ジアンモニウム−1,1’−ビナフチルまた
は(S)−2,2’−ジアンモニウム−1,1’−ビナ
フチル等の有機アンモニウム;D−フェニルグリシンメ
チルエステルカチオン,L−フェニルアラニンエチルエ
ステルカチオン,L−トリプトファンメチルエステルカ
チオン,L−ロイシンエチルエステルカチオン,L−チ
ロシンエチルエステルカチオン等のアミノ酸エステルカ
チオン;L−グルカミンカチオン,D−グルコサミンカ
チオン等の糖誘導体カチオン等が例示される。
【0014】また、(A)成分がアニオン交換性の無機層
状化合物である場合、(B)成分の有機化合物としては、
アニオン性基に結合する不斉原子を有する光学活性な有
機化合物を使用することが好ましく、この好ましい(B)
成分の有機化合物として具体的には、(R)−1−フェ
ニルエチルカルボン酸アニオンまたは(S)−1−フェ
ニルエチルカルボン酸アニオン,(R)−1−トリルエ
チルカルボン酸アニオンまたは(S)−1−トリルエチ
ルカルボン酸アニオン,(R)−1−ナフチルエチルカ
ルボン酸アニオンまたは(S)−1−ナフチルエチルカ
ルボン酸アニオン等のカルボン酸アニオンが例示され
る。
【0015】次ぎに、本発明の光学異性体分割剤の製造
方法について詳細に説明する。
【0016】本発明の製造方法は、(A)無機層状化合物
に(B)カチオン性基またはアニオン性基に結合する不斉
原子を有する光学活性な有機化合物をインターカレーシ
ョンすることを特徴とする。
【0017】本発明の製造方法で使用される、(A)成分
の無機層状化合物は、特に限定されず、一般に無機層状
化合物として分類される化合物であればよく、このよう
な(A)成分の無機層状化合物として具体的には、モンモ
リロナイト,バーミキュライト,カオリナイト,ハロイ
サイト,ヘクトライト等の粘土鉱物;グラファイト,リ
ン酸ジルコニウム,硫化モリブデン,硫化タンタル等の
遷移金属ジカルコゲン化合物,金属リンカルコゲン化合
物,次亜塩素酸鉄,次亜塩素酸バナジウム等の遷移金属
オキシ塩化物;層状ケイ酸等のカチオン交換性の無機層
状化合物が例示され、またハイドロタルサイト等のアニ
オン交換性の無機層状化合物が例示される。
【0018】また、本発明の製造方法で使用される、
(B)成分の有機化合物は、カチオン性基またはアニオン
性基に結合する不斉原子を有する光学活性な有機化合物
であれば特に限定されず、このような(B)成分の有機化
合物として具体的には、(R)−1−フェニルエチルア
ミン塩酸塩または(S)−1−フェニルエチルアミン塩
酸塩,(R)−1−トリルエチルアミン臭素酸塩または
(S)−1−トリルエチルアミン臭素酸塩,(R)−1
−ナフチルエチルアミン塩酸塩または(S)−1−ナフ
チルエチルアミン塩酸塩,(R)−2,2’−ジアミノ
−1,1’−ビナフチル塩酸塩または(S)−2,2’
−ジアミノ−1,1’−ビナフチル塩酸塩等の有機アン
モニウム塩,D−フェニルグリシンメチルエステル塩酸
塩,L−フェニルアラニンエチルエステル塩酸塩,L−
トリプトファンメチルエステル塩酸塩,L−ロイシンエ
チルエステル塩酸塩,L−チロシンエチルエステル塩酸
塩等のアミノ酸エステル塩酸塩;L−グルカミン塩酸
塩,D−グルコサミン塩酸塩等の糖誘導体等が例示され
る。
【0019】本発明の製造方法において、(A)成分と(B)
成分との仕込量は特に限定されず、(B)成分の仕込量
は、(A)成分のイオン交換量以上となる量であることが
好ましい。また、本発明の製造方法において、(A)成分
の粒径は、取扱い易さおよびクロマトグラフィー充填剤
等の汎用性が優れることから、10〜1000メッシュ
(mesh)の粒径を有する粒状物であることが好ましい。
また、(A)成分の層間に(B)成分を容易にインターカレー
ションすることができることから、(A)成分のイオン交
換容量(ion−exchange capacity)が0.1ミリ当量
(meq)/g以上であることが好ましい。
【0020】本発明の製造方法において、(A)成分に(B)
成分をインターカレーションする方法としては、例え
ば、(A)成分の無機層状化合物を極性溶媒に分散させ、
次いで、これに(B)成分を加えて反応させる方法、(A)成
分の無機層状化合物と(B)成分の有機化合物を無溶媒下
で反応させる方法が挙げられる。本発明の製造方法にお
いて、使用できる極性溶媒の種類は特に限定されず、こ
のような極性溶媒として具体的には、水;メタノール,
エタノール,i−プロピルアルコール,n−プロピルア
ルコール,t−ブチルアルコール,n−ブチルアルコー
ル,ジエチレングリコール,グリセリン等のアルコール
系溶媒;アセトニトリル,ジメチルホルムアミド,ジメ
チルスルホキシドが例示される。
【0021】また、本発明の製造方法において、反応時
間は特に限定されず、(A)成分の無機層状化合物の層間
に(B)成分の有機化合物が飽和状態となるまで反応する
ことが好ましい。本発明の製造方法において、反応の進
行は、未反応の(B)成分の濃度を測定する方法や、本発
明の光学異性体分割剤において、層間の底面距離を測定
することにより確認することができる。また、反応温度
は特に限定されず、好ましくは、室温〜150℃の範囲
であり、(A)成分の無機層状化合物に(B)成分の有機化合
物をインタカレーションする反応を促進するため、機械
的攪拌はもとより、反応系を超音波照射したり、マイク
ロウエーブ照射することも可能である。また、本発明の
製造方法において、(A)成分の無機層状化合物の層間に
(B)成分以外の有機化合物をインターカレーションし、
次いで、これに(B)成分の有機化合物をインターカレー
ションすることもできる。
【0022】本発明の光学異性体分割剤は、(A)成分の
層間に光学活性な(B)成分の有機化合物を含有すること
を特徴とするので、(B)成分として、天然に存在する光
学活性な有機化合物や容易に不斉合成される有機化合物
を使用することができる。また、このようにして得られ
た本発明の光学異性体分割剤は、各種の光学異性体混合
物を効率よく光学分割することができる。本発明の光学
異性体分割剤により光学分割される光学異性体として
は、特に限定されず、このような光学異性体として、1
−フェニルエチルアミン,1−アミノ−3−メチルヘキ
サン等のアミン類;1−フェニルエチルアルコール,
3,7−ジメチルオクタン−1−オール,3−メチルシ
クロヘキサノール等のアルコール類;その他ジオール
類,ケトン類,アミノ酸類,単糖類等が挙げられる。
【0023】また、本発明の光学異性体分割剤は、例え
ば、バッチ法による光学異性体混合物の光学分割:本発
明の光学異性体分割剤と光学異性体混合物の有機溶液を
混合攪拌し、光学異性体分割剤をろ過する方法;クロマ
トグラフィー法による光学異性体混合物の光学分割:本
発明の光学異性体分割剤をカラムに均一に充填し、次い
で、これをガスクロマトグラフィーまたは液体クロマト
グラフィー装置に接続し、光学異性体混合物を光学分割
する方法等に適用することができる。このようにして、
本発明の光学異性体分割剤により、いずれか一方の光学
異性体が選択的に層状化合物に取り込むことにより、他
方の光学異性体の光学純度を向上することができる。
【0024】本発明の光学異性体分割剤を実施例により
詳細に説明する。
【0025】
【実施例1】200mlの3角フラスコに、粒度が約1
00メッシュ(mesh)以下であり、カチオン交換量が約
0.88ミリ当量(meq)/gであるナトリウムヘクトラ
イト5.0gを投入し、イオン交換水約100mlを加
え、室温で約12時間攪拌した。この分散液が均一であ
ることを確認し、次いで、光学純度99%eeの(R)
−1−フェニルエチルアミン塩酸塩0.63gの5ml
水溶液を投入し、約3時間よく攪拌した。その後、反応
液を濾紙を用いて吸引濾過し、未反応の(R)−1−フ
ェニルエチルアミン塩酸塩およびヘクトライト表面に物
理吸着している(R)−1−フェニルエチルアミン塩酸
塩を除くため、それぞれ100〜200mlのイオン交
換水、エタノールで洗浄した。その後、処理ヘクトライ
トをシリカゲルの入ったデシケーター中に入れ、室温で
一晩減圧乾燥して、本発明の光学異性体分割剤を調製し
た。
【0026】この光学異性体分割剤の元素分析値は、炭
素4.29%、窒素0.51%であった。また、この光
学異性体分割剤のX線回折により、底面間隔は1.48
nmであり、原料のナトリウムヘクトライトの底面間隔
1.23nmより大きくなっており、カチオン交換によ
りヘクトライトの層間に(R)−1−フェニルエチルア
ンモニウムが含有していることが確認された。
【0027】次ぎに、バッチ法により、この光学異性体
分割剤の光学異性体分割能を評価した。評価方法は、次
の通りである。約15mlのサンプル瓶に、この光学異
性体分割剤1.15gをとり、そこにエナンチオマー過
剰量(enantiomer exess ;ee)がS体として1.9%
eeである(R,S)−1−フェニルエチルアミンの光
学異性体混合物2.75×10-2mol/リットルの濃度
のシクロヘキサン溶液6.00gを添加し、室温で5分
攪拌混合した。濾過により光学異性体分割剤を除き、濾
液のエナンチオマー過剰量を測定したところ、R体の光
学純度が56.3%eeであった。エナンチオマー過剰
量の測定は、ガスクロマトグラフィー(カラム;Chromp
ack CP-Cyclodex β 236M,50m×0.25mm)で測定を行
った。
【0028】
【実施例2】200mlの3角フラスコに、粒度が約1
00メッシュ(mesh)以下であり、カチオン交換量が約
0.88ミリ当量(meq)/gであるナトリウムヘクトラ
イト5.0gを投入し、イオン交換水約100mlを加
え、室温で約12時間攪拌した。この分散液が均一であ
ることを確認し、次いで、光学純度が99%eeの
(S)−1−ナフチルエチルアミン塩酸塩0.83gの
5ml水溶液を投入し、約3時間攪拌した。その後、反
応液を濾紙を用いて吸引濾過し、未反応の(S)−1−
ナフチルエチルアミン塩酸塩およびヘクトライト表面に
物理吸着している(S)−1−ナフチルエチルアミン塩
酸塩を除くため、それぞれ100〜200mlのイオン
交換水、エタノールで洗浄した。その後、処理ヘクトラ
イトをシリカゲルの入ったデシケーター中に入れ、室温
で一晩減圧乾燥して、本発明の光学異性体分割剤を調製
した。
【0029】この光学異性体分割剤の元素分析値は、炭
素6.40%、窒素0.64%であった。また、この光
学異性体分割剤のX線回折により、その底面間隔は1.
62nmであり、原料のナトリウムヘクトライトの底面
間隔1.23nmより大きくなっており、カチオン交換
によりヘクトライトの層間に(S)−1−ナフチルエチ
ルアンモニウムが含有していることが確認された。
【0030】次ぎに、バッチ法により、この光学異性体
分割剤の光学分割能を評価した。評価方法は次の通りで
ある。15mlのサンプル瓶に、この光学異性体分割剤
1.15gをとり、そこにエナンチオマー過剰量(enan
tio-mer exess ; ee)がS体として1.9%eeである
(R,S)−1−フェニルエチルアミンの光学異性体混
合物2.75×10-2mol/リットルの濃度のシクロヘ
キサン溶液6.00gを添加し、室温で5分攪拌混合し
た。濾過により光学異性体分割剤を除き、濾液のエナン
チオマー過剰量を測定したところ、S体の光学純度が7
4.0%eeであった。エナンチオマー過剰量の測定は
ガスクロマトグラフィー(カラム;Chrompack CP-Cycl
odex β 236M,50m×0.25mm)で測定を行った。
【0031】
【実施例3】200mlの3角フラスコに、粒度が約8
0メッシュ(mesh)以下であり、カチオン交換量が約
6.27ミリ当量(meq)/gであるγ−リン酸ジルコニ
ウム5.0gを投入し、イオン交換水約100mlを加
え、室温で約12時間攪拌した。この分散液が均一であ
ることを確認し、次いで、光学純度99%eeの(R)
−1−フェニルエチルアミン塩酸塩50gを投入し、超
音波照射下、3時間反応を行った。その後、反応液を濾
紙を用いて吸引濾過し、未反応の(R)−1−フェニル
エチルアミン塩酸塩およびヘクトライト表面に物理吸着
している(R)−1−フェニルエチルアミン塩酸塩を除
くため、それぞれ100〜200mlのイオン交換水、
エタノールで洗浄した。その後、処理γ−リン酸ジルコ
ニウムをシリカゲルの入ったデシケーター中に入れ、室
温で一晩減圧乾燥して、本発明の光学異性体分割剤を調
製した。
【0032】この光学異性体分割剤の元素分析値は、炭
素9.20%、窒素1.09%であった。また、この光
学異性体分割剤のX線回折により、その底面間隔は1.
83nmであり、原料であるγ-リン酸ジルコニウムの
底面間隔1.17nmより大きくなっており、カチオン
交換により、γ−リン酸ジルコニウムの層間に(R)−
1−フェニルエチルアンモニウムが含有していることが
確認された。
【0033】次ぎに、液体クロマトグラフィーにより、
この光学異性体分割剤の光学異性体分割能を評価した。
評価方法は次の通りである。内径4.0mm、長さ15
cmのステンレス製カラムに、この光学異性体分割剤を
充填し、検出器に紫外吸収分光光度計を用い、5%イソ
プロパノールヘキサン溶液を展開溶媒として、(R,
S)−1−フェニルエチルアルコール(R体0.6%e
e)からなる光学異性体混合物を光学分割したところ、
分離係数1.03で分離することができた。分割操作後
の溶液はS体48.3%eeであった。
【0034】
【実施例4】200mlの3角フラスコに、粒度が約1
0メッシュ(mesh)以下であり、アニオン交換量が約
1.60ミリ当量(meq)/gであるハイドロタルサイト
5.0gを投入し、イオン交換水約100mlを加え、
室温で約12時間攪拌した。この分散液が均一であるこ
とを確認し、次いで、光学純度が99%ee以上の
(R)−1−フェニルプロピオン酸ナトリウム5gを投
入し、温度80℃で、3時間反応を行った。その後、反
応液を濾紙を用いて吸引濾過し、未反応の(R)−1−
フェニルプロピオン酸ナトリウムおよびハイドロタルサ
イト表面に物理吸着している(R)−1−フェニルプロ
ピオン酸ナトリウムを除くため、それぞれ100〜20
0mlのイオン交換水、エタノールで洗浄した。その
後、処理ハイドロタルサイトをシリカゲルの入ったデシ
ケーター中に入れ、室温で一晩減圧乾燥して、本発明の
光学異性体分割剤を調製した。
【0035】この光学異性体分割剤の元素分析値は、炭
素18.31%、窒素2.13%であった。また この、
光学異性体分割剤のX線回折により、その底面間隔は
1.42nmであり、原料であるハイドロタルサイトの
底面間隔0.80nmより大きくなっており、アニオン
交換により、ハイドロタルサイトの層間に(R)−1−
フェニルプロピオン酸アニオンが含有していることが確
認された。
【0036】次ぎに、バッチ法により、この光学異性体
分割剤の光学分割能を評価した。評価方法は次の通りで
ある。15mlのサンプル瓶に、この光学異性体分割剤
1.15gをとり、そこにエナンチオマー過剰量(enan
tiomer exess;ee)がR体として0.6%eeであ
る(R,S)−1−フェニルエチルアルコールの光学異
性体混合物2.75×10-2mol/リットルの濃度のシ
クロヘキサン溶液6.00gを添加し、室温で5分攪拌
混合した。濾過により光学異性体分割剤を除き、濾液の
エナンチオマー過剰量を測定したところ、R体の光学純
度が78.3%eeであった。エナンチオマー過剰量の
測定はガスクロマトグラフィー(カラム;Chrompack C
P-Cyclodex β 236M,50m×0.25mm)で測定を行った。
【0037】
【比較例1】200mlの3角フラスコに、粒度が約1
00メッシュ(mesh)以下であり、カチオン交換量が約
0.88ミリ当量(meq)/gであるナトリウムヘクトラ
イト5.0gを投入し、イオン交換水約100mlを加
え、室温で約12時間攪拌した。この分散液が均一であ
ることを確認し、次いで、光学純度99%eeの2−フ
ェニルエチルアミン塩酸塩1.00gを投入し、温度8
0℃で、3時間反応を行った。その後、反応液を濾紙を
用いて吸引濾過し、未反応の2−フェニルエチルアミン
塩酸塩およびヘクトライト表面に物理吸着している2−
フェニルエチルアミン塩酸塩を除くため、それぞれ10
0〜200mlのイオン交換水、エタノールで洗浄し
た。その後、処理ヘクトライトをシリカゲルの入ったデ
シケーター中に入れ、室温で一晩減圧乾燥して、処理ヘ
クトライトを調製した。
【0038】この処理ヘクトライトの元素分析値は、炭
素4.33%、窒素0.56%であった。また、この処理
ヘクトライトのX線回折により、その底面間隔は1.5
3nmであり、原料のナトリウムヘクトライトの底面間
隔1.23nmより大きくなっており、カチオン交換に
より、ヘクトライトの層間に2−フェニルエチルアミン
塩酸塩が含有していることが確認された。
【0039】次ぎに、バッチ法により、この処理ヘクト
ライトの光学異性体分割能を評価した。評価方法は次の
通りである。15mlのサンプル瓶に、この処理ヘクト
ライト1.15gをとり、そこにエナンチオマー過剰量
(enantiomer exess;ee)がS体として1.9%e
eである(R,S)−1−フェニルエチルアミンの光学
異性体混合物2.75×10-2mol/リットルの濃度の
シクロヘキサン溶液6.00gを添加し、室温で5分攪
拌混合した。濾過により処理ヘクトライトを除き、濾液
のエナンチオマー過剰量を測定したところ、S体の光学
純度が1.9%eeであり、この処理ヘクトライトの光
学分割能がないことが確認された。エナンチオマー過剰
量の測定はガスクロマトグラフィー(カラム;Chrompac
k CP-Cyclodex β 236M,50m×0.25mm)で測定を行っ
た。
【0040】
【発明の効果】本発明の光学異性体分割剤は、(A)成分
の無機層状化合物の層間に(B)成分の有機化合物を含有
しているので、各種の光学異性体混合物に対して、良好
な光学異性体分割能を有し、また本発明の製造方法は、
このような本発明の新規な光学異性体分割剤を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学異性体分割剤の評価に使用した、
(R,S)−1−フェニルエチルアミンのガスクロマト
グラフチャートである。
【図2】実施例1で調製した光学異性体分割剤により光
学分割して得られた濾液のガスクロマトグラフチャート
である。
【図3】実施例2で調製した光学異性体分割剤により光
学分割して得られた濾液のガスクトマトグラフチャート
である。
【符号の説明】
(R):(R)−1−フェニルエチルアミンのピーク (S):(S)−1−フェニルエチルアミンのピーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)無機層状化合物と(B)カチオン性基ま
    たはアニオン性基に結合する不斉原子を有する光学活性
    な有機化合物からなる光学異性体分割剤であって、該
    (A)無機層状化合物の層間に該(B)有機化合物を含有する
    ことを特徴とする光学異性体分割剤。
  2. 【請求項2】 (A)無機層状化合物に(B)カチオン性基ま
    たはアニオン性基に結合する不斉原子を有する光学活性
    な有機化合物をインターカレーションすることを特徴と
    する光学異性体分割剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 (A)成分のイオン交換容量が0.1ミリ
    当量/g以上であることを特徴とする請求項2記載の光
    学異性体分割剤の製造方法。
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