JPH06155241A - 数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置 - Google Patents
数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置Info
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- JPH06155241A JPH06155241A JP30202992A JP30202992A JPH06155241A JP H06155241 A JPH06155241 A JP H06155241A JP 30202992 A JP30202992 A JP 30202992A JP 30202992 A JP30202992 A JP 30202992A JP H06155241 A JPH06155241 A JP H06155241A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 室温変化の影響を受けにくく、また、主軸頭
の熱変位の補正をより高精度かつ効率的に行なう。 【構成】 熱変位制御装置1は、主軸頭2に供給する潤
滑油の油温(潤滑油保持温度)Toおよび流量Qの設定
を行なう油温・流量設定部1aと、主軸頭2の熱変位量
εおよび補正量Hの演算算出を行うファジー演算部1b
とを有する。油温・流量設定部1aには、主軸回転数N
に適応した潤滑油の流量値Qと、しきい値Sとが登録さ
れている。ファジー演算部1bには、主軸頭2の熱変位
量算出のためのルールと、各ルールに当てはめるべきメ
ンバーシップ関数とが登録されている。
の熱変位の補正をより高精度かつ効率的に行なう。 【構成】 熱変位制御装置1は、主軸頭2に供給する潤
滑油の油温(潤滑油保持温度)Toおよび流量Qの設定
を行なう油温・流量設定部1aと、主軸頭2の熱変位量
εおよび補正量Hの演算算出を行うファジー演算部1b
とを有する。油温・流量設定部1aには、主軸回転数N
に適応した潤滑油の流量値Qと、しきい値Sとが登録さ
れている。ファジー演算部1bには、主軸頭2の熱変位
量算出のためのルールと、各ルールに当てはめるべきメ
ンバーシップ関数とが登録されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、数値制御工作機械にお
いて、主軸回転時の軸受や歯車駆動系の発熱による主軸
頭の温度上昇並びに熱変位を制御するための装置に関す
る。
いて、主軸回転時の軸受や歯車駆動系の発熱による主軸
頭の温度上昇並びに熱変位を制御するための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】主軸回転に伴う軸受や歯車駆動系の摩擦
による発熱は、主軸、主軸ハウジングさらには主軸頭の
温度上昇につながる。その結果、主軸頭部分に温度分布
の不均一が生じ、これが熱応力となって主軸もしくは主
軸頭に熱変位誤差を生じさせ、加工精度劣化の要因とな
る。
による発熱は、主軸、主軸ハウジングさらには主軸頭の
温度上昇につながる。その結果、主軸頭部分に温度分布
の不均一が生じ、これが熱応力となって主軸もしくは主
軸頭に熱変位誤差を生じさせ、加工精度劣化の要因とな
る。
【0003】このため、従来より、クーラーにより温度
制御された潤滑油を主軸頭内部に常時循環させることに
より、主軸頭の温度上昇を低減し、その熱変位を抑制す
る手段が用いられている。一般に、このような制御手段
においては、潤滑油の保持温度を始動時の室温と同程度
に固定した状態で、その流量を主軸回転数に応じて変化
させるようにしている。すなわち、主軸回転数と主軸頭
の発熱量との関係を予め実験により求め、この実験結果
に基づいて、主軸回転数に適応した潤滑油の流量を回転
数ごとに設定し、これを熱変位制御装置に一旦登録して
おく。そして、NC制御装置から主軸回転数を熱変位制
御装置に入力し、予め登録しておいた流量値の中から、
この主軸回転数に対応した流量値を呼び出し、この流量
値を熱変位制御装置から流量調整機に出力して流量を制
御するのである。
制御された潤滑油を主軸頭内部に常時循環させることに
より、主軸頭の温度上昇を低減し、その熱変位を抑制す
る手段が用いられている。一般に、このような制御手段
においては、潤滑油の保持温度を始動時の室温と同程度
に固定した状態で、その流量を主軸回転数に応じて変化
させるようにしている。すなわち、主軸回転数と主軸頭
の発熱量との関係を予め実験により求め、この実験結果
に基づいて、主軸回転数に適応した潤滑油の流量を回転
数ごとに設定し、これを熱変位制御装置に一旦登録して
おく。そして、NC制御装置から主軸回転数を熱変位制
御装置に入力し、予め登録しておいた流量値の中から、
この主軸回転数に対応した流量値を呼び出し、この流量
値を熱変位制御装置から流量調整機に出力して流量を制
御するのである。
【0004】また、熱変位を含む精度低下は、稼働中、
加工途上で主軸回転を停止させ、主軸頭の変位量を実機
上で手動又は自動で計測し、その計測結果から補正量を
NC制御装置に入力して、その都度、原点補正を行なう
ことにより防止している。
加工途上で主軸回転を停止させ、主軸頭の変位量を実機
上で手動又は自動で計測し、その計測結果から補正量を
NC制御装置に入力して、その都度、原点補正を行なう
ことにより防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来方式においては、
潤滑油保持温度を始動時の室温と同程度に固定している
ので、室温の上昇・低下に伴い、潤滑油保持温度と室温
との温度差が大きくなると、ツユ付き(主軸頭の内・外
壁面に水滴が付着する現象)を生じやすい。
潤滑油保持温度を始動時の室温と同程度に固定している
ので、室温の上昇・低下に伴い、潤滑油保持温度と室温
との温度差が大きくなると、ツユ付き(主軸頭の内・外
壁面に水滴が付着する現象)を生じやすい。
【0006】また、変位量、補正量の算出について言え
ば、その都度主軸回転を停止させて計測するのは非効率
的であるばかりでなく、主軸回転時における室温変化、
切削部位からの熱伝達による主軸頭の温度変化等に適切
に対応することができない。さらに、主軸頭の熱変位
は、主軸回転、主軸頭温度、室温、ギヤ段等の熱変位に
関係する要因値が微妙にかつ複雑に絡み合って生じるも
のであり、従来のように、ある特定の要因値と変位量と
を二値的に対応付けて制御する方式では、精度上限界が
ある。
ば、その都度主軸回転を停止させて計測するのは非効率
的であるばかりでなく、主軸回転時における室温変化、
切削部位からの熱伝達による主軸頭の温度変化等に適切
に対応することができない。さらに、主軸頭の熱変位
は、主軸回転、主軸頭温度、室温、ギヤ段等の熱変位に
関係する要因値が微妙にかつ複雑に絡み合って生じるも
のであり、従来のように、ある特定の要因値と変位量と
を二値的に対応付けて制御する方式では、精度上限界が
ある。
【0007】そこで、本発明の目的は、室温変化の影響
を受けにくく、また、主軸頭の熱変位の補正をより高精
度かつ効率的に行なうことができる熱変位制御装置を提
供することにある。
を受けにくく、また、主軸頭の熱変位の補正をより高精
度かつ効率的に行なうことができる熱変位制御装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、温
度制御された潤滑油を、主軸回転数等に関連づけて流量
制御しながら主軸頭に供給してその熱変位を抑制するも
のにおいて、潤滑油保持温度を当初始動時の室温と同程
度に設定し、その後に、潤滑油保持温度と室温との温度
差を常時監視しながら、この温度差が室温及び潤滑油の
流量から決定されるしきい値を超えないように潤滑油保
持温度を逐次変化させるようにした。
度制御された潤滑油を、主軸回転数等に関連づけて流量
制御しながら主軸頭に供給してその熱変位を抑制するも
のにおいて、潤滑油保持温度を当初始動時の室温と同程
度に設定し、その後に、潤滑油保持温度と室温との温度
差を常時監視しながら、この温度差が室温及び潤滑油の
流量から決定されるしきい値を超えないように潤滑油保
持温度を逐次変化させるようにした。
【0009】請求項2の発明では、主軸頭の熱変位に関
係する要因値のうち少なくとも室温、主軸頭温度、主軸
回転数の各要因値について、主軸頭の熱変位量算出のた
めのルールを定めると共に、前記各要因値と主軸頭の熱
変位量との関係を予め実験により求めた結果から前記ル
ールに当てはめるべきメンバーシップ関数を調整して、
これらをファジー演算部に登録しておき、前記各要因値
に関する入力データをこのファジー演算部に入力するこ
とにより、このファジー演算部にて、前記ルールとメン
バーシップ関数とを用いて主軸頭の熱変位量をファジー
推論により推定し、この推定量に相当する補正量をNC
制御装置の外部座標系設定機能に与えて原点補正を行な
うようにした。
係する要因値のうち少なくとも室温、主軸頭温度、主軸
回転数の各要因値について、主軸頭の熱変位量算出のた
めのルールを定めると共に、前記各要因値と主軸頭の熱
変位量との関係を予め実験により求めた結果から前記ル
ールに当てはめるべきメンバーシップ関数を調整して、
これらをファジー演算部に登録しておき、前記各要因値
に関する入力データをこのファジー演算部に入力するこ
とにより、このファジー演算部にて、前記ルールとメン
バーシップ関数とを用いて主軸頭の熱変位量をファジー
推論により推定し、この推定量に相当する補正量をNC
制御装置の外部座標系設定機能に与えて原点補正を行な
うようにした。
【0010】
【作用】潤滑油保持温度と室温との温度差を常時監視し
ながら、この温度差が室温及び潤滑油の流量から決定さ
れるしきい値を超えないように潤滑油保持温度を逐次変
化させるので、室温の上昇・下降によるツユ付きが生じ
にくい。
ながら、この温度差が室温及び潤滑油の流量から決定さ
れるしきい値を超えないように潤滑油保持温度を逐次変
化させるので、室温の上昇・下降によるツユ付きが生じ
にくい。
【0011】また、主軸頭の熱変位量をファジー推論に
より推定するので、室温、主軸頭温度、主軸回転数等の
各要因値の微妙な変化にも適切に対応することができ、
より高精度な原点補正が可能となる。
より推定するので、室温、主軸頭温度、主軸回転数等の
各要因値の微妙な変化にも適切に対応することができ、
より高精度な原点補正が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0013】図1は、この実施例に係わる熱変位制御装
置1を用いた熱変位制御システムの全体構成を示す。熱
変位制御装置1は、主軸頭2に供給する潤滑油の油温
(潤滑油保持温度)Toおよび流量Qの設定を行なう油
温・流量設定部1aと、主軸頭2の熱変位量εおよび補
正量Hの演算算出を行うファジー演算部1bとを有す
る。
置1を用いた熱変位制御システムの全体構成を示す。熱
変位制御装置1は、主軸頭2に供給する潤滑油の油温
(潤滑油保持温度)Toおよび流量Qの設定を行なう油
温・流量設定部1aと、主軸頭2の熱変位量εおよび補
正量Hの演算算出を行うファジー演算部1bとを有す
る。
【0014】油温・流量設定部1aには、主軸回転数N
(N1・・・Nn)に適応した潤滑油の流量値Q(Q1
・・・Qn)と、しきい値S(S1・・・Sn)とが登
録されている。流量値Qは、主軸回転数Nと主軸頭2の
発熱量との関係を予め実験により求めた結果から、主軸
頭2の発熱を抑制し得るのに適した値として、主軸回転
数Nごとに設定したものである。しきい値Sは、潤滑油
保持温度Toを設定する際の基準とする値であり、室温
Tr、流量Qを様々に変え、ツユ付きの生じない潤滑油
保持温度Toを実験的に求め、S=Tr−Toとして算
出する。そして、この値を室温Tr、流量Qに関連づけ
て登録しておく。ただ、実際には、潤滑油の冷却を行な
うクーラー6の能力に限界があるので、クーラー6の能
力から決定される基準値を起点として、一定の範囲内に
入るようにしておく。大体、10度を基準値として、±
5度程度とする。したがって、しきい値Sは、この範囲
内で室温Trの上昇・下降、流量Qの大・小に比例して
変化する。
(N1・・・Nn)に適応した潤滑油の流量値Q(Q1
・・・Qn)と、しきい値S(S1・・・Sn)とが登
録されている。流量値Qは、主軸回転数Nと主軸頭2の
発熱量との関係を予め実験により求めた結果から、主軸
頭2の発熱を抑制し得るのに適した値として、主軸回転
数Nごとに設定したものである。しきい値Sは、潤滑油
保持温度Toを設定する際の基準とする値であり、室温
Tr、流量Qを様々に変え、ツユ付きの生じない潤滑油
保持温度Toを実験的に求め、S=Tr−Toとして算
出する。そして、この値を室温Tr、流量Qに関連づけ
て登録しておく。ただ、実際には、潤滑油の冷却を行な
うクーラー6の能力に限界があるので、クーラー6の能
力から決定される基準値を起点として、一定の範囲内に
入るようにしておく。大体、10度を基準値として、±
5度程度とする。したがって、しきい値Sは、この範囲
内で室温Trの上昇・下降、流量Qの大・小に比例して
変化する。
【0015】ファジー演算部1bには、主軸頭2の熱変
位量算出のためのルールと、各ルールに当てはめるべき
メンバーシップ関数とが登録されている。この実施例で
は、以下に示すような軸方向個々にある4組18のルー
ルを定めている。
位量算出のためのルールと、各ルールに当てはめるべき
メンバーシップ関数とが登録されている。この実施例で
は、以下に示すような軸方向個々にある4組18のルー
ルを定めている。
【0016】 1.室温が かなり高い 変位量が正方向にかなり大 潤滑油保持温度より 少し高い 変位量が正方向に大 同じ 変位していない 少し低い 変位量が負方向に大 かなり低い 変位量が負方向にかなり大
【0017】 2.主軸頭温度が かなり高い 変位量が正方向にかなり大 潤滑油保持温度より 少し高い 変位量が正方向に大 同じ 変位していない 少し低い 変位量が負方向に大 かなり低い 変位量が負方向にかなり大
【0018】 3.主軸回転数が 高速 変位量が正方向にかなり大 中速 変位量が正方向に大 低速 変位量が正方向に小 停止 変位していない
【0019】 4.ギアが 高速段 変位量が正方向にかなり大 中速段 変位量が正方向に大 低速段 変位量が正方向に小 中立 変位していない
【0020】例えば、上記ルールのうち一番最初のルー
ルは、「室温Trが潤滑油保持温度Toよりかなり高
い」という前件部と、「変位量εが正方向にかなり大」
という後件部とから成り立っている。前件部および後件
部には、それぞれ「かなり高い」、「かなり大」といっ
たあいまいな表現が含まれている。これらの部分は、い
わゆるファジー集合に相当する部分である。つぎに、室
温Tr、潤滑油保持温度To、熱変位量εとの関係を予
め実験により求め、この実験結果を基にして上記ファジ
ー集合にあてはめるべきメンバーシップ関数を調整す
る。尚、熱変位量εは、基準とする位置から軸方向への
変位量を正負をもって表す。メンバーシップ関数は、同
様にして、上記すべてのルールについて調整し、ファジ
ー演算部1bに登録しておく。
ルは、「室温Trが潤滑油保持温度Toよりかなり高
い」という前件部と、「変位量εが正方向にかなり大」
という後件部とから成り立っている。前件部および後件
部には、それぞれ「かなり高い」、「かなり大」といっ
たあいまいな表現が含まれている。これらの部分は、い
わゆるファジー集合に相当する部分である。つぎに、室
温Tr、潤滑油保持温度To、熱変位量εとの関係を予
め実験により求め、この実験結果を基にして上記ファジ
ー集合にあてはめるべきメンバーシップ関数を調整す
る。尚、熱変位量εは、基準とする位置から軸方向への
変位量を正負をもって表す。メンバーシップ関数は、同
様にして、上記すべてのルールについて調整し、ファジ
ー演算部1bに登録しておく。
【0021】熱変位制御装置1には、NC制御装置3か
ら主軸回転数N、ギヤ段Gが入力され、主軸頭2の内部
に配設した内部温度センサ2aから主軸頭温度Th、機
体外部に配設した外部温度センサ4から室温Trがそれ
ぞれ入力される。
ら主軸回転数N、ギヤ段Gが入力され、主軸頭2の内部
に配設した内部温度センサ2aから主軸頭温度Th、機
体外部に配設した外部温度センサ4から室温Trがそれ
ぞれ入力される。
【0022】主軸頭2に供給する潤滑油の油温・流量
は、次のようにして設定される。油温・流量設定部1a
は、NC制御装置3から主軸回転数N1を受け取ると、
予め登録された流量値Q(Q1・・・Qn)の中からこ
の主軸回転数N1に適応した流量値Q1を呼び出し、イ
ンバータ5に出力する。インバータ5は、この信号を受
けてクーラー6の潤滑ユニット6aを駆動するモータ6
bの回転数を、流量値Q1に対応した回転数に制御す
る。これにより、潤滑油の流量が、主軸回転数N1に適
応した流量Q1に設定される。
は、次のようにして設定される。油温・流量設定部1a
は、NC制御装置3から主軸回転数N1を受け取ると、
予め登録された流量値Q(Q1・・・Qn)の中からこ
の主軸回転数N1に適応した流量値Q1を呼び出し、イ
ンバータ5に出力する。インバータ5は、この信号を受
けてクーラー6の潤滑ユニット6aを駆動するモータ6
bの回転数を、流量値Q1に対応した回転数に制御す
る。これにより、潤滑油の流量が、主軸回転数N1に適
応した流量Q1に設定される。
【0023】潤滑油保持温度Toは、当初、始動時の室
温Trと同程度に設定される。その後、油温・流量設定
部1aは、上記設定流量Q1と、外部温度センサ4から
入力される室温Tr(Tr1とする)とからしきい値S
1を決定し、Tr1−To1≦S1となるような潤滑油
保持温度To1を逐次算出し、クーラー6に出力する。
クーラー6の温度設定機能は、この信号を受けて潤滑油
の保持温度をTo1に制御する。このようにして、熱変
位制御装置1は、室温Trと潤滑油保持温度Toとの温
度差を常時監視しながら、この温度差がしきい値Sを超
えないように潤滑油保持温度Toを逐次変化させる。
温Trと同程度に設定される。その後、油温・流量設定
部1aは、上記設定流量Q1と、外部温度センサ4から
入力される室温Tr(Tr1とする)とからしきい値S
1を決定し、Tr1−To1≦S1となるような潤滑油
保持温度To1を逐次算出し、クーラー6に出力する。
クーラー6の温度設定機能は、この信号を受けて潤滑油
の保持温度をTo1に制御する。このようにして、熱変
位制御装置1は、室温Trと潤滑油保持温度Toとの温
度差を常時監視しながら、この温度差がしきい値Sを超
えないように潤滑油保持温度Toを逐次変化させる。
【0024】インバータ5およびクーラー6は、熱変位
制御装置1から指示された設定流量Q、潤滑油保持温度
Toに従い、潤滑油の油温・流量を制御しながら主軸頭
2に供給する。
制御装置1から指示された設定流量Q、潤滑油保持温度
Toに従い、潤滑油の油温・流量を制御しながら主軸頭
2に供給する。
【0025】油温・流量設定部1aによる油温・流量設
定と並行して、ファジー演算部1bは、NC制御装置3
から入力された主軸回転数N1、ギヤ段G(G1とす
る)、外部温度センサ4から入力された室温Tr1、内
部温度センサ2aから入力された主軸頭温度Th(Th
1とする)、および油温・流量設定部1aで設定した潤
滑油保持温度To1の各データに基づいて、主軸頭2の
熱変位量εをファジー推論により推定する。ファジー推
論には種々の考え方があり、本発明はそのいずれによる
かを問わないが、以下に推論過程の一例を説明する。
定と並行して、ファジー演算部1bは、NC制御装置3
から入力された主軸回転数N1、ギヤ段G(G1とす
る)、外部温度センサ4から入力された室温Tr1、内
部温度センサ2aから入力された主軸頭温度Th(Th
1とする)、および油温・流量設定部1aで設定した潤
滑油保持温度To1の各データに基づいて、主軸頭2の
熱変位量εをファジー推論により推定する。ファジー推
論には種々の考え方があり、本発明はそのいずれによる
かを問わないが、以下に推論過程の一例を説明する。
【0026】例えば、「室温Trが潤滑油保持温度To
よりかなり高い変位量εが正方向にかなり大」というル
ールをメンバーシップ関数を用いて表現すると、図2に
示すようになる。ただし、同図において、横軸の目盛り
は便宜上−1から1にしてあるが、実際には、予め実験
により求めておいた室温Trと潤滑油保持温度Toとの
温度差(Tr−To)および熱変位量εの範囲が当ては
められる。一方、室温Tr1、潤滑油保持温度To1は
計測あるいは算出された値であり、入力データとなる温
度差(Tr1−To1)の制御偏差eはクリスプな値で
ある。この入力データ(Tr1−To1)は上記ルール
の前件部に入力される。そして、この入力データ(Tr
1−To1)と前件部のメンバーシップ関数との一致度
αを求め、つぎにこのαという高さで後件部のメンバー
シップ関数の頭を切る。この意味は、制御偏差すなわち
温度差が正の方向にeであることは、ルールの前件部の
「かなり高い」にαだけ適合し、その分だけ後件部のメ
ンバーシップ関数がカットされ、「変位量εが正方向に
かなり大」が弱められるのである。これが、当該ルール
に関する熱変位量εの推論結果になる。
よりかなり高い変位量εが正方向にかなり大」というル
ールをメンバーシップ関数を用いて表現すると、図2に
示すようになる。ただし、同図において、横軸の目盛り
は便宜上−1から1にしてあるが、実際には、予め実験
により求めておいた室温Trと潤滑油保持温度Toとの
温度差(Tr−To)および熱変位量εの範囲が当ては
められる。一方、室温Tr1、潤滑油保持温度To1は
計測あるいは算出された値であり、入力データとなる温
度差(Tr1−To1)の制御偏差eはクリスプな値で
ある。この入力データ(Tr1−To1)は上記ルール
の前件部に入力される。そして、この入力データ(Tr
1−To1)と前件部のメンバーシップ関数との一致度
αを求め、つぎにこのαという高さで後件部のメンバー
シップ関数の頭を切る。この意味は、制御偏差すなわち
温度差が正の方向にeであることは、ルールの前件部の
「かなり高い」にαだけ適合し、その分だけ後件部のメ
ンバーシップ関数がカットされ、「変位量εが正方向に
かなり大」が弱められるのである。これが、当該ルール
に関する熱変位量εの推論結果になる。
【0027】以上の操作をすべてのルールについて行
い、各推論結果を統合することにより、熱変位量εに関
する一つの推定量を得る。そして、この推定量に相当す
る量を、補正量HとしてNC制御装置3の外部設定機能
に与えて原点補正を行なうのである。
い、各推論結果を統合することにより、熱変位量εに関
する一つの推定量を得る。そして、この推定量に相当す
る量を、補正量HとしてNC制御装置3の外部設定機能
に与えて原点補正を行なうのである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
潤滑油保持温度と室温との温度差を常時監視しながら、
この温度差が室温及び潤滑油の流量から決定されるしき
い値を超えないように潤滑油保持温度を逐次変化させる
ようにしたので、室温の上昇・下降によるツユ付きが生
じにくくなる。
潤滑油保持温度と室温との温度差を常時監視しながら、
この温度差が室温及び潤滑油の流量から決定されるしき
い値を超えないように潤滑油保持温度を逐次変化させる
ようにしたので、室温の上昇・下降によるツユ付きが生
じにくくなる。
【0029】また、主軸頭の熱変位量をファジー推論に
より推定するので、室温、主軸頭温度、主軸回転数等の
各要因値の微妙かつ複雑な変化にも適切に対応すること
ができ、より高精度な原点補正が可能となる。
より推定するので、室温、主軸頭温度、主軸回転数等の
各要因値の微妙かつ複雑な変化にも適切に対応すること
ができ、より高精度な原点補正が可能となる。
【図1】本発明に係わる熱変位制御装置を用いた熱変位
制御システムの全体構成を示す図である。
制御システムの全体構成を示す図である。
【図2】ファジー推論の一例を示す図である。
1 熱変位制御装置 1a 油温・油量設定部 1b ファジー演算部 2 主軸頭 3 NC制御装置
Claims (2)
- 【請求項1】 温度制御された潤滑油を、主軸回転数等
に関連づけて流量制御しながら主軸頭に供給してその熱
変位を抑制するものにおいて、潤滑油保持温度を当初始
動時の室温と同程度に設定し、その後に、潤滑油保持温
度と室温との温度差を常時監視しながら、この温度差が
室温及び潤滑油の流量から決定されるしきい値を超えな
いように潤滑油保持温度を逐次変化させることを特徴と
する数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置。 - 【請求項2】 主軸頭の熱変位に関係する要因値のうち
少なくとも室温、主軸頭温度、主軸回転数の各要因値に
ついて、主軸頭の熱変位量算出のためのルールを定める
と共に、前記各要因値と主軸頭の熱変位量との関係を予
め実験により求めた結果から前記ルールに当てはめるべ
きメンバーシップ関数を調整して、これらをファジー演
算部に登録しておき、前記各要因値に関する入力データ
をこのファジー演算部に入力することにより、このファ
ジー演算部にて、前記ルールとメンバーシップ関数とを
用いて主軸頭の熱変位量をファジー推論により推定し、
この推定量に相当する補正量をNC制御装置の外部座標
系設定機能に与えて原点補正を行なうことを特徴とする
数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30202992A JPH06155241A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30202992A JPH06155241A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06155241A true JPH06155241A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=17904047
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30202992A Withdrawn JPH06155241A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 数値制御工作機械の主軸頭の熱変位制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06155241A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4137681A1 (de) * | 1990-11-19 | 1992-05-27 | Toyoda Automatic Loom Works | Verfahren und vorrichtung zur verhinderung der erzeugung eines schussstreifens in einem duesenwebstuhl |
| JP2016016497A (ja) * | 2014-07-10 | 2016-02-01 | 株式会社ジェイテクト | 工作機械及びその制御方法 |
-
1992
- 1992-11-12 JP JP30202992A patent/JPH06155241A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4137681A1 (de) * | 1990-11-19 | 1992-05-27 | Toyoda Automatic Loom Works | Verfahren und vorrichtung zur verhinderung der erzeugung eines schussstreifens in einem duesenwebstuhl |
| JP2016016497A (ja) * | 2014-07-10 | 2016-02-01 | 株式会社ジェイテクト | 工作機械及びその制御方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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