JPH06158158A - コイルばねの製造方法 - Google Patents

コイルばねの製造方法

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JPH06158158A
JPH06158158A JP32056392A JP32056392A JPH06158158A JP H06158158 A JPH06158158 A JP H06158158A JP 32056392 A JP32056392 A JP 32056392A JP 32056392 A JP32056392 A JP 32056392A JP H06158158 A JPH06158158 A JP H06158158A
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JP
Japan
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coil spring
residual stress
shot
spring
shot peening
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Application number
JP32056392A
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English (en)
Inventor
Shigeo Aiba
繁生 相羽
Yoshinobu Izawa
佳伸 伊沢
Yukushi Takemoto
行志 竹本
Toru Imura
徹 井村
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TOUGOU SEISAKUSHO KK
Togo Seisakusho Corp
Original Assignee
TOUGOU SEISAKUSHO KK
Togo Seisakusho Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】窒化処理が施されて硬化したばねの表面部にも
高い残留応力を付与できるコイルばねの製造方法を提供
し、コイルばねの強度および耐疲労性をさらに向上させ
る。 【構成】鉄鋼線材にコイリング成形、窒化処理、ショッ
トピーニングを順次実施し、残留応力を付与したコイル
ばねの製造方法において、ショットピーニングは、粒径
が0.8mmで、HV が1250と、窒化処理が施され
たコイルの表面部の硬度よりも高い硬度をもつジルコニ
アからなるショット粒を用いて実施した。したがって、
コイルばねの最表面から比較的深い部分にわたって残留
応力を分布させて付与することができ、かつ、その表面
に近い部分程大きな残留応力を付与することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用エンジンに使
用される弁ばねなどの高強度かつ高耐疲労性のばねの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高強度かつ高耐疲労性のばねを製造する
従来の方法として、引張強度の高い線材を使用して、コ
イリング成形、熱処理、ショットピーニング処理をし、
その後研磨処理して表面最大粗さを低減させる各工程を
実施する方法が知られている。また、特開昭63−76
730号公報には、鉄鋼線材をコイリング成形し、窒化
処理した後、ショットピーニングのショットの粒径を順
次小さくした数段階のショットピーニングを施すコイル
ばねの製造方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のショットピーニ
ング処理によっても、コイルばねの表面部に残留応力が
発生し、コイルばねの強度および耐疲労性を向上させる
ことができる。本発明は、従来の処理方法よりもさらに
高い残留応力を付与できるコイルばねの製造方法を提供
し、コイルばねの強度および耐疲労性をさらに向上させ
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、被
処理材の表面部の硬度とショットピーニングに用いるシ
ョット粒の硬度との関係を検討した。この結果、窒化処
理後の被処理材の表面部の硬度よりも高い硬度をもつシ
ョット粒を用いてショットピーニング処理を実施する
と、被処理材の表面から内部深くまで幅広く残留応力を
付与でき、かつ、その表面に大きな残留応力を付与でき
ることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0005】すなわち、本発明のコイルばねの製造方法
は、鉄鋼線材にコイリング成形、窒化処理、ショットピ
ーニングを順次実施し、残留応力を付与したコイルばね
の製造方法において、前記ショットピーニングは、前記
窒化処理が施された前記コイルの表面部の硬度よりも高
い硬度をもつセラミックスからなるショット粒を用いて
実施することを特徴とする。
【0006】本発明のコイルばねの製造方法において
は、鉄鋼線材をコイリング成形し窒化処理した後、窒化
処理が施されたコイルの表面部の硬度よりも高い硬度を
もつセラミックスからなるショット粒を用いて、ショッ
トピーニングを実施することによって、コイルばねの表
面部に高い残留応力を付与している。これによって、コ
イルばねの強度と耐疲労性が著しく改善される。
【0007】本発明のコイルばねの製造方法に使用され
る線材は、窒化処理によって表面部が窒化され、表面部
の硬度が高くなる鉄鋼材である。特に、高強度ばね用と
して従来より使用されているモリブデン、バナジウムを
含む合金鋼オイルテンパー線や合金鋼硬引線が適してい
る。さらに、コイリング成形を容易にするために、前記
したような線材は、酸化皮膜をもつものであるのが好ま
しい。
【0008】なお、前記した高強度ばね用の合金鋼オイ
ルテンパー線は、冷間でコイル成形する。したがって、
その後、低温熱処理、たとえば、低温焼鈍によって、コ
イル成形の際に生じた残留応力や残留歪みを除去するの
が好ましい。さらに、線材として酸化皮膜をもつものを
使用する場合には、成形後で窒化処理を実施する前に、
ばね素材の表面をデスケール処理しておくのが好まし
い。このデスケール処理は、コイリング成形されたばね
素材の表面の酸化皮膜を除去する工程である。デスケー
ル処理を施してばね素材の表面から酸化皮膜を取り除く
ことによって、ばね素材の表面部をより均一に窒化する
ことが可能となる。なお、このデスケール処理に際して
は、ばね素材の表面をできるだけ平滑にしておくのが好
ましい。ばね素材の表面が平滑でない場合、窒化の均一
性が不十分となり、また、得られるコイルばねに表面研
磨を施す必要が生じる。
【0009】前記したデスケール処理は、たとえば、電
解研磨、酸洗い、ショットブラスト、ショットピーニン
グなどによって実施することができる。ショットブラス
ト、ショットピーニングなどによってデスケール処理を
実施する場合、特に、ばね素材の表面粗さを増大させな
いように、ショット粒を比較的弱くブラストまたはショ
ットするような条件を選択する必要がある。たとえば、
ショットピーニングによってデスケール処理を実施する
場合、ショット粒として、比較的柔らかいガラスビーズ
を使用するとか、直径が0.3mm以下のスチールショッ
トを使用することによって、ばね素材の表面を平滑にす
ることができる。なお、デスケール処理をショットブラ
スト、ショットピーニングなどで実施することによっ
て、ばね素材の表面から酸化皮膜を除去できることに加
えて、ばね素材の表面が活性化されて、次の工程である
窒化処理を容易に実施することができるようになる。
【0010】窒化処理は、ばね素材の表面から約0.2
mm程度の深さまで窒化し、その表面から0.05ないし
0.1mmまでの表面部の硬度をHv で850から600
程度とするものである。この窒化処理は、従来と同様に
実施することができる。たとえば、アンモニア雰囲気
中、420〜550℃でばね素材を2〜6時間処理する
ことによって、ばね素材の表面部に所定の窒化層を形成
できる。
【0011】ショットピーニングは、表面部に窒化処理
が施されて硬化したばね素材の表面から内部深くまで幅
広く残留応力を付与し、かつ、その表面に大きな残留応
力を付与して、コイルばねの耐疲労性を向上させるもの
である。このため、本発明のコイルばねの製造方法にお
いては、ショットピーニングは、窒化処理が施されたば
ね素材の表面部の硬度よりも高い硬度をもつセラミック
スからなるショット粒を用いて実施する。このようなセ
ラミックスのショット粒として、酸化ジルコニウム(Z
rO2 )を酸化イットリウム(Y2 O3 )、酸化マグネ
シウム(MgO)または酸化カルシウム(CaO)で安
定化したジルコニア粒、酸化ジルコニウム(ZrO2 )
と酸化ケイ素(SiO2 )とからなるジルコン粒、酸化
アルミニウム(Al2 O3 )からなるコランダム粒、酸
化アルミニウム(Al2 O3 )と酸化ケイ素(Si
O2 )とからなるムライト粒、95%以上の酸化ジルコ
ニウム(ZrO2 )からなる高純度ジルコニア粒などを
挙げることができる。
【0012】このショットピーニングは、たとえば、H
v が850以上のセラミックスからなるショット粒を用
いて実施することができる。この硬度未満では、ショッ
トピーニングによる残留応力の付与が不十分である。ま
た、このショットピーニングは、たとえば、粒径が0.
2mm以上、好ましくは0.2〜1.5mmのセラミッ
クスからなるショット粒を用いて実施することができ
る。このショット粒の粒径が、0.2mm未満の場合、
窒化処理が施されて硬化したばね素材の表面から内部深
くまで広い範囲にわたって十分な残留応力を付与でき
ず、コイルばねの耐疲労性を十分に向上させることがで
きない。また、このショット粒の粒径が大きくなり過ぎ
ると、内部深くまで残留応力を付与するが、その表面に
は小さい残留応力しか付与することができない。したが
って、得られるコイルばねの表面から疲労による破壊が
生じ、コイルばねの耐疲労性を十分に向上させることが
できない。
【0013】前記したショットピーニングを実施した後
に、ばね素材に低温熱処理を施して、ばね素材の最表面
部の金属組織を均一化する。この低温熱処理は、たとえ
ば、250℃で15分程度の低温焼鈍を実施することに
よって行うことができる。なお、前記のショットピーニ
ングを実施した後に、さらに、前記のショットピーニン
グに用いたセラミックスからなるショット粒の粒径より
も小さい径をもつショット粒を用いるなど、ショットエ
ネルギーの小さい第2段階のショットピーニングを実施
してもよい。このような第2段階のショットピーニング
を実施すれば、第1段階のショットピーニングによっ
て、表面から内部深くまで幅広く残留応力が付与され、
かつ、その表面に大きな残留応力が付与されたばね素材
の表面に、さらに大きな残留応力を付与することがで
き、コイルばねの耐疲労性をより向上させることができ
る。また、このような第2段階のショットピーニングを
実施した後、ばね素材に前記したような低温熱処理を施
して、ばね素材の最表面部の金属組織を均一化する。
【0014】
【発明の作用】本発明のコイルばねの製造方法において
は、窒化処理によって表面部が硬化したばね素材に、窒
化処理が施されたばね素材の表面部の硬度よりも高い硬
度をもつセラミックスからなるショット粒を用いてショ
ットピーニングを実施する。この結果、表面部が硬化し
たばね素材に、その表面から内部深くまで幅広く残留応
力を付与でき、かつ、その表面に大きな残留応力を付与
できる。すなわち、本発明のコイルばねの製造方法によ
って付与された残留応力は、コイルばねの最表面から比
較的深い部分にわたって分布し、かつ、その表面に近い
部分程大きくなる。したがって、本発明のコイルばねの
製造方法によれば、従来より高強度で耐疲労性に優れた
コイルばねを製造することができる。
【0015】
【実施例】本発明のコイルばねの製造方法を、以下、実
施例により具体的に説明する。 (実施例)コイルばねの線材として、弁ばね用バナジウ
ム添加高強度シリコンクロム合金鋼、すなわち、炭素
0.53重量%(以下、%は、特に明記しない限り重量
%を意味するものとする。)、ケイ素0.23%、マン
ガン0.8%、燐0.011%、硫黄0.008%、ク
ロム0.96%、バナジウム0.2%、銅0.06%、
残部鉄とからなる合金鋼をオイルテンパーして、引張強
度σB =2104Mpaの合金鋼オイルテンパー線とし
たものを使用した。
【0016】この線材をコイリング成形し、線径3.2
mm、コイル中心径20.0mm、総巻数6.0巻、有効巻
数4.0巻、自由高さ47.0±0.2mm、ばね定数
3.28kgf/mmのばね素材に成形した。なお、このばね
素材に、450℃で15分間、低温焼鈍を実施する。こ
の後、取り付け時の着座性を向上させるために、ばね素
材の両端部を研削した。
【0017】そして、コイリング成形、低温焼鈍処理、
研削処理を施したばね素材に、直径が0.2mmで、Hv
が500のスチールボールを用いて、マイクロショット
ピーニングを15分間実施し、ばね素材の表面の酸化皮
膜を除去する表面活性化処理を行った。次に、このよう
な表面活性化処理を施したばね素材に、アンモニアガス
雰囲気中、450℃で6時間、ガス窒化処理を実施し、
ばね素材の表面に窒化層を形成した。
【0018】最後に、このような窒化処理を施したばね
素材に、Hvが1250、粒径が0.8mmのジルコニ
アからなるショット粒を用いて、ショットピーニングを
30分間実施した。なお、ジルコニアからなるショット
粒は、エアー式ショット機を使用して、投射圧力5kgf/
cm2 でばね素材に投射した。さらに、このようなショッ
トピーニングを施したばね素材に、250℃で15分
間、低温焼鈍を実施し、ばね素材の最表面部の金属組織
を均一化した。以上の処理を順次実施して、表面部に圧
縮残留応力が付与された実施例のコイルばねを製造し
た。 (比較例1)窒化処理を施したばね素材に、Hvが50
0、直径が0.8mmのカットワイヤーを用いて、ショ
ットピーニングを30分間実施した以外は、実施例と全
く同一の製造方法で比較例1のコイルばねを製造した。 (比較例2)窒化処理を施したばね素材に、Hvが70
0、直径が0.8mmのカットワイヤーを用いて、ショ
ットピーニングを30分間実施した以外は、実施例と全
く同一の製造方法で比較例2のコイルばねを製造した。 (第1評価試験)X線残留応力測定法によって、以上の
ようにして製造した実施例のコイルばね、比較例1のコ
イルばね、および、比較例2のコイルばねの表面部の圧
縮残留応力に係る各特性値を測定した。この測定結果を
下記の表1に示す。また、これらのコイルばねの表面部
の圧縮残留応力の分布を図1に示す。なお、各コイルば
ねの表面部の圧縮残留応力に係る各特性値の測定に先立
ち、表面活性化処理のためにスチールボールを用いたマ
イクロショットピーニングを実施しただけのばね素材、
すなわち、窒化処理前のばね素材の表面部の圧縮残留応
力に係る各特性値、および、窒化処理後のばね素材の表
面部の圧縮残留応力に係る各特性値についても同様に測
定しておいた。この測定結果も下記の表1に併せて示
す。
【0019】
【表1】 表1および図1から明らかなように、コイルばねの最表
面においては、実施例のコイルばねに付与された圧縮残
留応力は、比較例1と比較例2のコイルばねに付与され
た圧縮残留応力とほとんど差異がない。しかし、実施例
のコイルばねに付与された圧縮残留応力の最大値および
クロッシングポイントは、比較例1と比較例2のコイル
ばねに付与された圧縮残留応力のそれよりも著しく向上
している。ここで、圧縮残留応力のクロッシングポイン
トとは、ショットピーニングによって付与された圧縮残
留応力がゼロになる深さをいい、圧縮残留応力がコイル
ばねの表面からどの程度の深さまで付与されたかの目安
である。
【0020】すなわち、図1に中実の□で示すように、
実施例のコイルばねにおいては、その表面から内部深く
まで幅広い範囲にわたって圧縮残留応力が分布してお
り、かつ、その表面に大きな残留応力が付与されてい
る。したがって、実施例の製造方法によって製造された
コイルばねは、高強度で耐疲労性に優れている。また、
実施例、比較例1および比較例2のコイルばねともに、
表面粗さRZ は、窒化処理後のばね素材のそれとほとん
ど差異がなかった。 (第2評価試験)星型疲労試験機を用いて、実施例のコ
イルばね、比較例1のコイルばね、および、比較例2の
コイルばねの耐疲労性試験を行った。なお、この耐疲労
性試験においては、各コイルばねに700MPaの平均
応力を1x107 回の繰り返し回数で負荷した際の疲労
限度τa (MPa)を測定した。この測定結果を下記の
表2に示す。
【0021】
【表2】 表2から明らかなように、実施例のコイルばねの疲労限
度は、比較例1と比較例2のコイルばねの疲労限度より
も著しく向上している。したがって、実施例のコイルば
ねの製造方法で製造されたコイルばねは、高強度で耐疲
労性に優れている。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のコイルば
ねの製造方法においては、窒化処理によって表面部が硬
化したばね素材に、窒化処理が施されたばね素材の表面
部の硬度よりも高い硬度をもつセラミックスからなるシ
ョット粒を用いてショットピーニングを実施している。
この結果、本発明のコイルばねの製造方法によれば、効
率的かつ製造に要する工数を上昇させることなく、コイ
ルばねの最表面から比較的深い部分にわたって残留応力
を分布させて付与することができ、かつ、その表面に近
い部分程大きな残留応力を付与することができる。した
がって、本発明のコイルばねの製造方法によれば、従来
より高強度で耐疲労性に優れたコイルばねを高い生産性
で安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例、比較例1および比較例2のコイルばね
の製造方法によってコイルばねの表面部に付与された圧
縮残留応力の分布を示す線図である。
フロントページの続き (72)発明者 井村 徹 愛知県名古屋市千種区東山元町2−58東山 コーポラス102

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄鋼線材にコイリング成形、窒化処理、シ
    ョットピーニングを順次実施し、残留応力を付与したコ
    イルばねの製造方法において、 前記ショットピーニングは、前記窒化処理が施された前
    記コイルの表面部の硬度よりも高い硬度をもつセラミッ
    クスからなるショット粒を用いて実施することを特徴と
    するコイルばねの製造方法。
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