JPH06158233A - 靱性の優れたフェライト系ステンレス鋼薄肉鋳片及びこの薄肉鋳片によるフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 - Google Patents
靱性の優れたフェライト系ステンレス鋼薄肉鋳片及びこの薄肉鋳片によるフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法Info
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- JPH06158233A JPH06158233A JP31506892A JP31506892A JPH06158233A JP H06158233 A JPH06158233 A JP H06158233A JP 31506892 A JP31506892 A JP 31506892A JP 31506892 A JP31506892 A JP 31506892A JP H06158233 A JPH06158233 A JP H06158233A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 フェライト系ステンレス鋼の薄肉鋳片製造後
の冷間圧延性を向上させることを目的とする。 【構成】 重量%でC:0.030%以下、Si:1.
0%以下、Mn:1.0%以下、Cr:10〜30%及
びN:0.030%以下を含有し、残部Fe及び不可否
的不純物からなり、かつガンマポテンシャル(γP ′) γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu
%+7Mn%−11.5Cr%−11.5Si%−12
Mo%−23V%−47Nb%−49Ti%−52Al
%+179≦0 を満足するとともに鋳片板厚が5mm以下でかつ鋳片の平
均結晶粒径が150μm以下である薄肉鋳片及び該鋳片
を直接冷間圧延して鋼帯を得る。
の冷間圧延性を向上させることを目的とする。 【構成】 重量%でC:0.030%以下、Si:1.
0%以下、Mn:1.0%以下、Cr:10〜30%及
びN:0.030%以下を含有し、残部Fe及び不可否
的不純物からなり、かつガンマポテンシャル(γP ′) γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu
%+7Mn%−11.5Cr%−11.5Si%−12
Mo%−23V%−47Nb%−49Ti%−52Al
%+179≦0 を満足するとともに鋳片板厚が5mm以下でかつ鋳片の平
均結晶粒径が150μm以下である薄肉鋳片及び該鋳片
を直接冷間圧延して鋼帯を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフェライト系ステンレス
鋼薄肉鋳片及び該鋳片によるフェライト系ステンレス鋼
帯を製造する方法に関する。
鋼薄肉鋳片及び該鋳片によるフェライト系ステンレス鋼
帯を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、急冷凝固によるフェラ
イト系ステンレス鋼の薄肉鋳片製造法に関しては、例え
ば特開昭62−54017号公報が開示されている。こ
の技術は鋳造後の鋳片を空冷以上の冷却速度で冷却した
後、700〜1000℃の温度で熱処理するか、若しく
熱間加工を施すなどして鋳片組織の微細分散化を、行
い、冷間圧延性の向上を図っているものである。
イト系ステンレス鋼の薄肉鋳片製造法に関しては、例え
ば特開昭62−54017号公報が開示されている。こ
の技術は鋳造後の鋳片を空冷以上の冷却速度で冷却した
後、700〜1000℃の温度で熱処理するか、若しく
熱間加工を施すなどして鋳片組織の微細分散化を、行
い、冷間圧延性の向上を図っているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は薄肉鋳片製造
後の熱処理もしくは熱間加工を省略してかつ冷間圧延性
を向上させた鋳片又は鋼帯を得るところにある。
後の熱処理もしくは熱間加工を省略してかつ冷間圧延性
を向上させた鋳片又は鋼帯を得るところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
すべく、フェライト系ステンレス鋼の化学成分と鋳片組
織を特定したものである。すなわち、本発明の要旨とす
るところは重量%でC:0.030%以下、Si:1.
0%以下、Mn:1.0%以下、Cr:10〜30%及
びN:0.030%以下を含有し、必要によりNi:
0.3〜5.0%、更に必要によりMo:0.1〜5.
0%、Cu:0.2〜1.0%、Ti:0.05〜1.
0%、Al:0.05〜1.0%、Nb:0.1〜1.
0%、V:0.1〜1.0%の1種又は2種以上または
更に必要によりB:0.0003〜0.0030%を含
み、残部Fe及び不可否的不純物からなり、かつガンマ
ポテンシャル(以下γP ′と称す)が γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu%+7Mn% −11.5Cr%−11.5Si%−12Mo%−23V% −47Nb%−49Ti%−52Al%+179≦0 を満足するフェライト系ステンレス鋼を薄肉鋳片に連続
鋳造するに際し、鋳片板厚が5mm以下でかつ鋳片の平均
結晶粒径を150μm以下とするところにある。
すべく、フェライト系ステンレス鋼の化学成分と鋳片組
織を特定したものである。すなわち、本発明の要旨とす
るところは重量%でC:0.030%以下、Si:1.
0%以下、Mn:1.0%以下、Cr:10〜30%及
びN:0.030%以下を含有し、必要によりNi:
0.3〜5.0%、更に必要によりMo:0.1〜5.
0%、Cu:0.2〜1.0%、Ti:0.05〜1.
0%、Al:0.05〜1.0%、Nb:0.1〜1.
0%、V:0.1〜1.0%の1種又は2種以上または
更に必要によりB:0.0003〜0.0030%を含
み、残部Fe及び不可否的不純物からなり、かつガンマ
ポテンシャル(以下γP ′と称す)が γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu%+7Mn% −11.5Cr%−11.5Si%−12Mo%−23V% −47Nb%−49Ti%−52Al%+179≦0 を満足するフェライト系ステンレス鋼を薄肉鋳片に連続
鋳造するに際し、鋳片板厚が5mm以下でかつ鋳片の平均
結晶粒径を150μm以下とするところにある。
【0005】以下、本発明を作用とともに詳細に説明す
る。
る。
【0006】
【作用】先ず、本発明において、鋼の化学成分を上記の
ように限定した理由を説明する。Cは鋼の靱性に強く影
響し、冷間圧延性に悪影響を及ぼすので含有量を0.0
30%以下とする。Si,Mnは鋼の脱酸剤として有効
なので、それぞれ1.0%以下含有する。1.0%を超
えると機械的性質が劣化する。
ように限定した理由を説明する。Cは鋼の靱性に強く影
響し、冷間圧延性に悪影響を及ぼすので含有量を0.0
30%以下とする。Si,Mnは鋼の脱酸剤として有効
なので、それぞれ1.0%以下含有する。1.0%を超
えると機械的性質が劣化する。
【0007】Crは鋼の耐食性向上のために必須の成分
であるが、10%未満では効果が弱く、また、30%超
では靱性が著しく劣化し製造性が極めて困難となるため
適性範囲を10〜35%とする。NはCと同様鋼の靱性
を劣化させるため、含有量の上限を0.030%とす
る。更に、靱性、耐食性の特性をより向上させる場合に
は、上記化学成分以外に、下記成分を含有させる。Ni
は高Cr材の靱性向上に有効であるが、その含有量が
0.3%未満ではその特性がなくなり、又5.0%を超
えると高温域で逆にガンマ(γ)が生成して靱性を劣化
させるので、0.3〜5.0%の範囲とする。
であるが、10%未満では効果が弱く、また、30%超
では靱性が著しく劣化し製造性が極めて困難となるため
適性範囲を10〜35%とする。NはCと同様鋼の靱性
を劣化させるため、含有量の上限を0.030%とす
る。更に、靱性、耐食性の特性をより向上させる場合に
は、上記化学成分以外に、下記成分を含有させる。Ni
は高Cr材の靱性向上に有効であるが、その含有量が
0.3%未満ではその特性がなくなり、又5.0%を超
えると高温域で逆にガンマ(γ)が生成して靱性を劣化
させるので、0.3〜5.0%の範囲とする。
【0008】耐食性の向上にはMo,Cu,Ti,A
l,Nb,Vの添加が有効であり、1種又は2種以上を
選んで含有させる。Moは耐食性の向上に顕著な効果を
有するが、0.1%未満ではその特性が得られず、又
5.0%を超えると加工性が劣化しかつコストアップと
なるため、0.1〜5.0%の範囲とする。Cuは耐食
性を向上せしめるため0.2〜1.0%の範囲で含有さ
せる。上限を超えると高温域でγが生成して靱性を劣化
させる。
l,Nb,Vの添加が有効であり、1種又は2種以上を
選んで含有させる。Moは耐食性の向上に顕著な効果を
有するが、0.1%未満ではその特性が得られず、又
5.0%を超えると加工性が劣化しかつコストアップと
なるため、0.1〜5.0%の範囲とする。Cuは耐食
性を向上せしめるため0.2〜1.0%の範囲で含有さ
せる。上限を超えると高温域でγが生成して靱性を劣化
させる。
【0009】TiはC,Nと結合してCr炭窒化物の粒
界析出を防止し耐粒界腐食性を向上させるが、含有量が
0.05%未満ではその特性が得られず、又1.0%超
では加工性が劣化するため、0.05〜1.0%の範囲
とする。AlはTiと同様な特性を有するので0.05
〜1.0%の範囲で含有させる。
界析出を防止し耐粒界腐食性を向上させるが、含有量が
0.05%未満ではその特性が得られず、又1.0%超
では加工性が劣化するため、0.05〜1.0%の範囲
とする。AlはTiと同様な特性を有するので0.05
〜1.0%の範囲で含有させる。
【0010】NbおよびVもTiと同様な特性を有する
ので、それぞれ0.1〜1.0%の範囲で含有させる。
更に、熱間及び冷間加工での耐粒界割れ性を向上させる
にはBが有効であるが、0.0003%未満ではその特
性が得られなく、又0.0030%を超えると特性が飽
和するのでその含有範囲を0.0003〜0.0030
%とする。
ので、それぞれ0.1〜1.0%の範囲で含有させる。
更に、熱間及び冷間加工での耐粒界割れ性を向上させる
にはBが有効であるが、0.0003%未満ではその特
性が得られなく、又0.0030%を超えると特性が飽
和するのでその含有範囲を0.0003〜0.0030
%とする。
【0011】本発明では以上の化学成分を更に次式で示
されるγP ′の値が0%以下になるように規制する。す
なわち γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu%+7Mn% −11.5Cr%−11.5Si%−12Mo%−23V% −47Nb%−49Ti%−52Al%+179≦0 とすると鋳片組織にマルテンサイトの生成を防止できる
ので、鋳片靱性を大幅に向上することができる。
されるγP ′の値が0%以下になるように規制する。す
なわち γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu%+7Mn% −11.5Cr%−11.5Si%−12Mo%−23V% −47Nb%−49Ti%−52Al%+179≦0 とすると鋳片組織にマルテンサイトの生成を防止できる
ので、鋳片靱性を大幅に向上することができる。
【0012】次に本発明の他の特徴である鋳片板厚と鋳
片の平均結晶粒の関係について説明する。本発明者らは
薄肉鋳片を直接冷間圧延するために必要な鋳片靱性を確
保するため、鋼中のC,Nを極力低減し、かつ鋳片組織
の結晶粒径に着目し、次の実験を行った。 化学成分:C:0.017%、Si:0.42%、M
n:0.31%、Cr:17.20%、N:0.018
%、Ni:0.28%、V:0.045%、Ti:0.
05%、残部Fe及び不可避的不純物よりなり、かつγ
P ′=−2.9%に規制した溶鋼を双ドラム式鋳造方法
により板厚5及び6mmの薄肉鋳片を製造した。この時、
鋳片の結晶粒径を変化させるためタンディシュの溶鋼温
度を1555〜1595℃の温度範囲で変化させ、かつ
鋳造直後の鋳片への冷却はガス冷却と気水冷却の組合せ
で変化させた後680℃で巻取った。
片の平均結晶粒の関係について説明する。本発明者らは
薄肉鋳片を直接冷間圧延するために必要な鋳片靱性を確
保するため、鋼中のC,Nを極力低減し、かつ鋳片組織
の結晶粒径に着目し、次の実験を行った。 化学成分:C:0.017%、Si:0.42%、M
n:0.31%、Cr:17.20%、N:0.018
%、Ni:0.28%、V:0.045%、Ti:0.
05%、残部Fe及び不可避的不純物よりなり、かつγ
P ′=−2.9%に規制した溶鋼を双ドラム式鋳造方法
により板厚5及び6mmの薄肉鋳片を製造した。この時、
鋳片の結晶粒径を変化させるためタンディシュの溶鋼温
度を1555〜1595℃の温度範囲で変化させ、かつ
鋳造直後の鋳片への冷却はガス冷却と気水冷却の組合せ
で変化させた後680℃で巻取った。
【0013】以上の条件で製造した、薄肉鋳片を用い
て、冷間圧延性をシャルピー衝撃試験で評価した。冷間
圧延中での板破断を防止するためには少くともシャルピ
ー衝撃値が2Kgfm/cm2 以上必要であり、この値が確保
できる時の加工温度〔以下、vT2(℃)と呼ぶ〕を求め
た。冬期の製造を考慮するとvT2 は0℃以下が必要で
ある。鋳片の平均結晶粒径とvT2 との関係を図1に示
す。ここで、鋳片の平均結晶粒径とは薄肉鋳片の柱状晶
組織及び等軸晶組織のサイズを円相当のサイズに換算し
た値である。
て、冷間圧延性をシャルピー衝撃試験で評価した。冷間
圧延中での板破断を防止するためには少くともシャルピ
ー衝撃値が2Kgfm/cm2 以上必要であり、この値が確保
できる時の加工温度〔以下、vT2(℃)と呼ぶ〕を求め
た。冬期の製造を考慮するとvT2 は0℃以下が必要で
ある。鋳片の平均結晶粒径とvT2 との関係を図1に示
す。ここで、鋳片の平均結晶粒径とは薄肉鋳片の柱状晶
組織及び等軸晶組織のサイズを円相当のサイズに換算し
た値である。
【0014】同図から明らかなように鋳片の結晶粒径が
小さくなるとvT2 が低温域へ下がり靱性が向上する傾
向を示すことがわかる。vT2 を0℃以下に保持するた
めには鋳片板厚を5mm以下とし、かつ鋳片の平均結晶粒
径を150μm以下にすればよい。
小さくなるとvT2 が低温域へ下がり靱性が向上する傾
向を示すことがわかる。vT2 を0℃以下に保持するた
めには鋳片板厚を5mm以下とし、かつ鋳片の平均結晶粒
径を150μm以下にすればよい。
【0015】本発明ではかゝる鋳片を焼鈍省略した上で
デスケールし、50〜90%の冷間圧延を行い、次に通
常の焼鈍、例えば850〜1100℃の温度範囲で0.
1〜3分間保定する焼鈍を施し、しかる後調質圧延を行
って所望厚の鋼帯を得るのである。
デスケールし、50〜90%の冷間圧延を行い、次に通
常の焼鈍、例えば850〜1100℃の温度範囲で0.
1〜3分間保定する焼鈍を施し、しかる後調質圧延を行
って所望厚の鋼帯を得るのである。
【0016】このように、鋳片を直接冷間圧延しても圧
延時に板破断や表面割れは生ぜず、表面性状の優れた鋼
帯を製造することができる。
延時に板破断や表面割れは生ぜず、表面性状の優れた鋼
帯を製造することができる。
【0017】以上のように、本発明によればC+Nを
0.04%以下とし、かつγP ′を0%以下に調整した
化学成分にし、更に鋳片の平均結晶粒径を150μm以
下にすることにより鋳片靱性が向上し、鋳片の焼鈍又は
熱間圧延処理を省略した直接冷間圧延が可能となる。
0.04%以下とし、かつγP ′を0%以下に調整した
化学成分にし、更に鋳片の平均結晶粒径を150μm以
下にすることにより鋳片靱性が向上し、鋳片の焼鈍又は
熱間圧延処理を省略した直接冷間圧延が可能となる。
【0018】
【実施例】表1に示す化学成分を有するフェライト系ス
テンレス鋼を溶製し、双ドラム法で溶鋼温度を1555
〜1595℃の温度範囲に調整しながら厚さ3〜5mmの
薄肉鋳片に鋳造後、冷却はガス冷却と気水冷却の組み合
せで変化させ、650℃で巻取った。しかる後、該コイ
ルをショットブラストと硫酸酸洗の組み合せでデスケー
ルし、圧延率50%以上の冷間圧延を行い900℃、1
分の焼鈍を施した後調質圧延を実施した。
テンレス鋼を溶製し、双ドラム法で溶鋼温度を1555
〜1595℃の温度範囲に調整しながら厚さ3〜5mmの
薄肉鋳片に鋳造後、冷却はガス冷却と気水冷却の組み合
せで変化させ、650℃で巻取った。しかる後、該コイ
ルをショットブラストと硫酸酸洗の組み合せでデスケー
ルし、圧延率50%以上の冷間圧延を行い900℃、1
分の焼鈍を施した後調質圧延を実施した。
【0019】上記工程で得られた鋳片の靱性と冷間圧延
における板破断の発生有無を表2に示す。
における板破断の発生有無を表2に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】本発明例の No.1〜7は鋳片の結晶粒径が
150μm以下を、またvT2 は目標値の0℃以下を示
し、いずれも冷間圧延での板破断は生ぜず、最終製品と
しての鋼帯の表面割れも生じなかった。これに対し、比
較例の No.8はC,Nが高く、かつγP ′が高くて鋳片
組織にマルテンサイトが生成し靱性に劣る。 No.9は化
学成分は良好であるが鋳片の結晶粒径が大きく靱性に劣
る。更に、 No.10はγP ′が高くかつ鋳片結晶粒も大
きくて靱性が悪い。 No.8〜10のいずれのコイルも冷
間圧延で板破断を生じ、薄板製造は困難であった。
150μm以下を、またvT2 は目標値の0℃以下を示
し、いずれも冷間圧延での板破断は生ぜず、最終製品と
しての鋼帯の表面割れも生じなかった。これに対し、比
較例の No.8はC,Nが高く、かつγP ′が高くて鋳片
組織にマルテンサイトが生成し靱性に劣る。 No.9は化
学成分は良好であるが鋳片の結晶粒径が大きく靱性に劣
る。更に、 No.10はγP ′が高くかつ鋳片結晶粒も大
きくて靱性が悪い。 No.8〜10のいずれのコイルも冷
間圧延で板破断を生じ、薄板製造は困難であった。
【0023】
【発明の効果】本願発明は前述した如く、薄肉鋳造法で
得られたフェライト系ステンレス鋼鋳片の靱性を大幅に
向上させることができ、焼鈍もしくは熱間圧延の後処理
を省略して直接冷間圧延を可能とするものであり、製造
コスト低減及び納期短縮等その工業的効果は甚大であ
る。
得られたフェライト系ステンレス鋼鋳片の靱性を大幅に
向上させることができ、焼鈍もしくは熱間圧延の後処理
を省略して直接冷間圧延を可能とするものであり、製造
コスト低減及び納期短縮等その工業的効果は甚大であ
る。
【図1】薄肉鋳片の平均結晶粒径とvT2 との関係を示
す図である。
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 8/02 D 7412−4K 9/46 R C22C 38/48 (72)発明者 寺岡 慎一 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (8)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.030%以下、S
i:1.0%以下、Mn:1.0%以下、Cr:10〜
30%及びN:0.030%以下を含有し、残部Fe及
び不可避的不純物からなり、更に、ガンマポテンシャル
(γP ′)が γP ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu%+7Mn% −11.5Cr%−11.5Si%−12Mo%−23V% −47Nb%−49Ti%−52Al%+179≦0 を満足するとともに、鋳片板厚が5mm以下でかつ鋳片の
平均結晶粒径が150μm以下であることを特徴とする
靱性の優れたフェライト系ステンレス鋼薄肉鋳片。 - 【請求項2】 更にNi:0.3〜5.0重量%を含有
する請求項1記載の靱性に優れたフェライト系ステンレ
ス鋼薄肉鋳片。 - 【請求項3】 更に重量%でMo:0.1〜5.0%、
Cu:0.2〜1.0%、Ti:0.05〜1.0%、
Al:0.05〜1.0%、Nb:0.1〜1.0%、
及びV:0.1〜1.0%の1種又は2種以上を含む請
求項1または2に記載の靱性の優れたフェライト系ステ
ンレス鋼薄肉鋳片。 - 【請求項4】 更にB:0.0003〜0.0030重
量%を含有する請求項1,2または3に記載の靱性の優
れたフェライト系ステンレス鋼薄鋳片。 - 【請求項5】 重量%で、C:0.030%以下、S
i:1.0%以下、Mn:1.0%以下、Cr:10〜
30%、N:0.030%以下を含有し、更にガンマポ
テンシャル(γp ′)が γp ′=420C%+470N%+23Ni%+9Cu%+7Mn% −11.5Cr%−11.5Si%−12Mo%−23V% −47Nb%−49Ti%−52Al%+179≦0 を満足するフェライト系ステンレス鋼を連続鋳造して板
厚5mm以下でかつ平均結晶粒径を150μm以下の薄
肉鋳片にした後、デスケールと冷間圧延を行い、次い
で、焼鈍することを特徴とするフェライト系ステンレス
鋼帯の製造方法。 - 【請求項6】 更にNi:0.3〜5.0重量%を含む
フェライト系ステンレス鋼を連続鋳造して薄肉鋳片を製
造した後冷間圧延する請求項5記載のフェライト系ステ
ンレス鋼帯の製造方法。 - 【請求項7】 更に重量%でMo:0.1〜5.0%、
Cu:0.2〜1.0%、Ti:0.05〜1.0%、
Al:0.05〜1.0%及びV:0.1〜1.0%の
1種又は2種以上を含むフェライト系ステンレス鋼を連
続鋳造して薄肉鋳片を製造した後冷間圧延する請求項5
又は6記載のフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。 - 【請求項8】 更にB:0.0003〜0.0030重
量%を含むフェライト系ステンレス鋼を連続鋳造して薄
肉鋳片を製造した後冷間圧延する請求項5,6又は7記
載のフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31506892A JPH06158233A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 靱性の優れたフェライト系ステンレス鋼薄肉鋳片及びこの薄肉鋳片によるフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31506892A JPH06158233A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 靱性の優れたフェライト系ステンレス鋼薄肉鋳片及びこの薄肉鋳片によるフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06158233A true JPH06158233A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18061044
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31506892A Withdrawn JPH06158233A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 靱性の優れたフェライト系ステンレス鋼薄肉鋳片及びこの薄肉鋳片によるフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06158233A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015105046A1 (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
| WO2015105045A1 (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | Jfeスチール株式会社 | フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
| JP2022514575A (ja) * | 2018-12-21 | 2022-02-14 | オウトクンプ オサケイティオ ユルキネン | フェライト系ステンレス鋼 |
| EP4043605A4 (en) * | 2019-12-20 | 2023-04-12 | Posco | FERRITIC STAINLESS STEEL WITH IMPROVED MAGNETIZATION AND PRODUCTION PROCESS THEREOF |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP31506892A patent/JPH06158233A/ja not_active Withdrawn
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