JPH061624A - 石英系多孔質ガラス体の製造方法 - Google Patents

石英系多孔質ガラス体の製造方法

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JPH061624A
JPH061624A JP18985192A JP18985192A JPH061624A JP H061624 A JPH061624 A JP H061624A JP 18985192 A JP18985192 A JP 18985192A JP 18985192 A JP18985192 A JP 18985192A JP H061624 A JPH061624 A JP H061624A
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molding
glass body
porous glass
fine powder
molding material
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JP18985192A
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Takayuki Morikawa
孝行 森川
Tsugio Sato
継男 佐藤
Kenji Enomoto
憲嗣 榎本
Kazuaki Yoshida
和昭 吉田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/0128Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from pulverulent glass
    • C03B37/01282Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from pulverulent glass by pressing or sintering, e.g. hot-pressing

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気泡残留原因のない石英系多孔質ガラス体を
製造するための方法を提供する。 【構成】 石英系の微粉末を分粒処理して、これに混入
している超微粉末を取り除き、当該処理後の微粉末を含
む成形材料1を用いて多孔質ガラス体2を成形する。 【効果】 分粒処理された成形材料1、すなわち、気泡
残留原因のない成形材料1を用いて成形するので、良好
な多孔質ガラス体2が得られる。この多孔質ガラス体2
を透明ガラス化したとき、内部に気泡が残留しないの
で、石英系ガラス母材として、光学的特性、機械的特性
の優れたものが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信、光学の分野にお
いて、光ファイバ母材、イメージファイバ母材、ライト
ガイド母材、ロッドレンズ母材などをつくる際に適用さ
れる石英系多孔質ガラス体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通信、光学の分野で用いられる各種の母
材をつくる手段として、泥漿鋳込法、液圧成形法、押出
成形法、泥漿塗布法などの成形法が知られている。これ
ら各法の場合、石英系の微粉末を含む成形材料を用いる
点で技術的に共通し、多孔質ガラス体が短時間で得られ
るという共通のメリットを有している。
【0003】泥漿鋳込法は、たとえば、特開昭64−5
6331号公報を参照して明らかなように、既述の微粉
末を主原料とするスラリー状の成形材料を成形型内に充
填した後、成形型の脱水性を利用した成形材料の水切り
により、多孔質ガラス体を成形する。このようにして成
形された多孔質ガラス体は、その後、乾燥、脱脂と脱水
(精製)、透明ガラス化などの処理を受けて透明なガラ
ス体となる。
【0004】液圧成形法に関する技術は、たとえば、特
開昭61−256937号公報、特開昭63−5513
2号公報により公知である。これら公知技術の場合、前
記微粉末を主原料とする成形材料を伸縮性のある成形型
内に充填した後、成形型を外部からの液圧により加圧し
て、多孔質ガラス体を圧縮成形する。この多孔質ガラス
体は、成形型内から取り出された後、乾燥、精製、透明
ガラス化などの処理を受けて透明ガラス体となる。
【0005】押出成形法の場合は、押出装置のクロスヘ
ッド内で棒状体と可塑性の成形材料(主原料:前記微粉
末)とを合流させて棒状体の外周面上に多孔質ガラス体
を成形し、多孔質ガラス体付きの棒状体をクロスヘッド
外へ押し出す。この多孔質ガラス体も、その後、乾燥、
精製、透明ガラス化などの処理を受けて透明ガラス体と
なる。
【0006】泥漿塗布法は、回転している棒状体の外周
面に前記スラリー状の成形材料を塗布し、棒状体の外周
面上に多孔質ガラス体を成形する。この多孔質ガラス体
も、その後、乾燥、精製、透明ガラス化などの処理を受
けて透明ガラス体となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した成形法、たと
えば、泥漿鋳込法により多孔質ガラス体を成形し、これ
を透明ガラス化したとき、その透明ガラス体中に細かい
気泡の残留することが少なからずある。もちろん、この
気泡残留は、最終製品である光ファイバの特性、たとえ
ば、伝送特性、機械的特性を低下させるので、これの発
生をできるかぎり抑制しなければならない。
【0008】このような気泡残留は、多孔質ガラス体を
透明ガラス化する過程において、多孔質ガラス体内に含
まれるガスの排出(ガス逃げ)が、部分的に不十分であ
るために発生する。これを抑制するために、均一な密度
分布をもつ多孔質ガラス体をつくること、残留ガスの逃
げが十分となるように多孔質ガラス体の透明ガラス化速
度を設定することなど、種々の対策が講じられている
が、これらの対策をしても、気泡残留を皆無にすること
はむずかしい。したがって、気泡残留については、既成
の対策をしても解消することのできない原因が存在して
いるといえるが、この点について、微粉末粒径との因果
関係を解明した研究、実験はなく、かかる観点から気泡
残留を指摘した文献もない。
【0009】本発明はこのような技術的課題に鑑み、既
述の気泡残留を発生させる原因についてこれを新たな観
点から究明し、かつ、有用な対策を講じることにより、
透明ガラス化後において気泡を残留させることのない、
ひいては、光学的特性、機械的特性の優れた石英系ガラ
ス母材を得ることのできる方法を提供しようとするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は所期の目的を達
成するために、石英系微粉末を含む成形材料を用いて多
孔質ガラス体を製造する方法において、前記微粉末を分
粒処理してこれに混入している超微粉末を取り除き、当
該処理後の微粉末を含む成形材料を用いて多孔質ガラス
体を成形することを特徴とする。成形材料について、分
粒処理された後の微粉末中に含まれる粒径0.4μm以
下の超微粉末の割合は、全粉末量の1重量%以下である
ことが望ましく、さらに分粒処理された後の微粉末の平
均粒径は、0.5〜20μmの範囲内にあるのが望まし
い。
【0011】
【作用】本発明者らは、既述の気泡残留が微粉末の粒径
に起因して発生するとの仮説を立て、これを検証すべ
く、必要な実験、観察を繰り返し、これから得られた知
見に基づき、気泡残留を抑制するための手段を案出し
た。以下、微粉末の粒径と気泡残留との因果関係につい
て説明する。
【0012】泥漿鋳込法、液圧成形法、押出成形法、泥
漿塗布法のごとき成形法で多孔質ガラス体をつくると
き、石英系および/またはドープト石英系の微粉末とし
て、平均粒径0.5〜20μmのものが一般に用いられ
るが、これらの微粉末中には、粒径0.5μm未満のも
の、粒径20μm超過のものも混じり合っている。粒径
の異なる微粉末相互では、粒径の小さい微粉末(超微粉
末)が粒径の大きい微粉末の回りに付着する。これは、
成形材料の段階でも、多孔質ガラス体の段階でも観察さ
れる。多孔質ガラス体を形成している微粉末の場合、粒
径の小さいものほど低温で燒結されるので、透明ガラス
化時の多孔質ガラス体は、相対的に小さい微粉末(超微
粉末)の燒結が先行、かつ、相対的に大きい微粉末の燒
結が後続し、しかも、これら微粉末間の気孔が閉塞され
ながら緻密な相の透明ガラスに仕上がる。
【0013】多孔質ガラス体は、自明のとおり、多くの
気孔をもち、各気孔内のガスは、多孔質ガラス体を透明
ガラス化する過程において外部へ排出されるが、この際
のガス逃げが不十分であると、前記指摘のとおり、透明
ガラス体の内部に気泡が残留する。このようなガス逃げ
不十分が生じるのは、粒径の大きい一部の微粉末を取り
囲んでいる超微粉末が先行して燒結されたときに、粒径
の大きい微粉末の周囲が閉ざされ、その微粉末の周囲に
おいて気孔閉塞が生じるからである。特に、多孔質ガラ
ス体の表層部においてこのような気孔閉塞が生じると、
気泡残留の発生率が高くなる。
【0014】本発明方法の場合、微粉末を分粒処理して
これに混入している超微粉末を取り除き、当該処理後の
微粉末を含む成形材料を用いて多孔質ガラス体を成形す
るから、各微粉末間が超微粉末で閉塞されることはな
く、各微粉末相互の燒結速度にも大きな差が生じない。
したがって、このような微粉末から成形された多孔質ガ
ラス体は、これを透明ガラス化したときに気泡残留が生
じない。
【0015】
【実施例】泥漿鋳込法の実施例を示した図1において、
1は多孔質ガラス体を成形するための成形材料、2は多
孔質ガラス体、3は透明ガラス棒、11は成形型、12
はスラリー注入器を示す。
【0016】成形材料1は、石英系の微粉末を主原料と
しており、これに溶媒が混合されてスラリー状を呈して
いる。石英系の微粉末としては、一例として、GeO
2 、P25 、F、B23 、その他のドーパントを含
むドープト石英微粉末、他例として、純粋石英微粉末が
採用され、溶媒としては、たとえば、純水が採用され
る。さらに、成形材料1に成形助剤が添加されることも
ある。この場合の成形助剤は、たとえば、ポリビニルア
ルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルブチラ
ール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、グリセリンのごとき有機物である。成形材料1への
成形助剤の添加量は、微粉末に対して、1〜20重量%
程度であり、望ましくは15重量%以下である。
【0017】成形材料1の主原料である微粉末の場合、
通常、最適な粒径は、0.5μm〜20μmであり、超
微粉末(粒径0.4μm以下)の含まれる割合が、全微
粉末に対して1重量%以下、特に、0.3重量%以下で
あることが望ましい。そのために、成形材料1として用
いられる微粉末は分粒処理され、これに混入している超
微粉末が取り除かれている。かかる分粒手段として、流
体中における粒子の沈降速度差を利用する分級法、ふる
いを用いる篩法、サイクロンの原理を利用するサイクロ
ン法などをあげることができる。これらのうちで最も望
ましいのは分粒効果の大きい分級法であり、微粉末は、
超微粉末の含有率が所定値以下となるように、一回以上
分級されている。
【0018】透明ガラス棒3は、一例として、SiO2
−GeO2 (コア用ガラス)のみからなり、他の一例と
して、軸心にSiO2 −GeO2 (コア用ガラス)、そ
の外周にSiO2 (クラッド用ガラス)を備えたものか
らからなる。この透明ガラス棒3は、気相法、泥漿鋳込
法、液圧成形法、ゾルゲル法、押出成形法、泥漿塗布法
などでつくられた多孔質ガラス体が、脱水ならびに透明
ガラス化されたものである。
【0019】成形型11は、一例として、石英粉末素材
が燒結凝固された多孔質円筒(無機質多孔質体)からな
り、他の一例として、連続気孔をもつ合成樹脂製の円筒
からなる。スラリー注入器12は、上端に入口13、下
端に出口14を有し、内部に攪拌翼15を備えたホッパ
形状からなる。
【0020】図1において泥漿鋳込法を実施するとき、
スラリー注入器12内にスラリー状の成形材料1を投入
し、成形型11の底部を図示しない端栓で密閉した後、
スラリー注入器12から成形型11内に成形材料1を注
入する。その後、時間の経過を待つと、成形型11内の
成形材料1は、これの溶媒が成形型11により脱水吸収
されて体積収縮するので、成形型11内には、成形材料
1の微粉末による多孔質ガラス体2が形成される。この
多孔質ガラス体2は、ある程度乾燥し、体積収縮してい
るので、治具を用いてこれを引き上げることにより、成
形型11内から取り出すことができる。以下、多孔質ガ
ラス体2は、図示しない乾燥器により、100〜150
℃の温度で乾燥される。
【0021】乾燥処理を終えた多孔質ガラス体2は、周
知の加熱炉を介して二種の熱処理を受ける。はじめの熱
処理では、多孔質ガラス体2を精製(不純物の除去と脱
水)するために、約1200℃のCl2 、He雰囲気に
保持された加熱炉の炉心管内において、当該多孔質ガラ
ス体2が電気ヒータにより加熱される。つぎの熱処理で
は、多孔質ガラス体2を透明ガラス化するために、約1
600℃のHe雰囲気に保持された前記炉心管内におい
て、当該多孔質ガラス体2が電気ヒータにより加熱され
る。かくて、多孔質ガラス体2が透明ガラス体に仕上げ
られる。
【0022】図1の泥漿鋳込法において、透明ガラス棒
3の外周に多孔質ガラス体2を成形するときは、図1の
仮想線が示すように、透明ガラス棒3を成形型11内の
軸心部に立ててこの状態を保持し、スラリー注入器12
から成形型11内に成形材料1を注入すればよく、かく
て、透明ガラス棒3の外周には、前記と同様にして多孔
質ガラス体2が成形される。以下も、前記と同様に、多
孔質ガラス体2の乾燥、精製、透明ガラス化が行なわれ
る。
【0023】泥漿塗布法の実施例を示した図2におい
て、21は成形ハウジング、22は成形ハウジング21
内に配置された周知のガラス旋盤、23は成形ハウジン
グ21内に配置された塗布器、24は乾燥器を示す。成
形ハウジング21は、クリーンな成形雰囲気を形成する
ためのものであり、これには、清浄気体を供給するため
のガス供給系(図示せず)、汚染されたガスを排出する
ためのガス排出系(図示せず)が接続される。ガラス旋
盤22は、透明ガラス棒3を回転自在に両端支持するた
めのものであり、対をなすチャック25を備えている。
塗布器23は、その内部の成形材料1を流下させるため
の流下式、または、その内部の成形材料1を噴射するた
めの噴射式からなる。塗布器23は、ガラス旋盤22を
介して両端支持された透明ガラス棒3の軸線方向沿いに
往復動するために、図示しないトラバーサを介して支持
される。乾燥器24は、電気ヒータ、熱風ヒータのごと
き加熱手段からなる。乾燥器24も、これが塗布器23
と一体に組み合わされているので、前記透明ガラス棒3
の軸線方向沿いに往復動することができる。
【0024】図2において泥漿塗布法を実施するとき、
ガラス旋盤22を介して透明ガラス棒3を回転させつつ
その軸線方向沿いに塗布器23、乾燥器24を往復動さ
せ、塗布器23を介して透明ガラス棒3の外周面に成形
材料1を塗布するとともに、塗布された成形材料1を乾
燥器24により乾燥する。この場合、塗布器23と乾燥
器24は、成形材料1を透明ガラス棒3へ一回塗布する
ごと、透明ガラス棒3の外周面から微小量ずつ遠ざか
る。かくて、透明ガラス棒3の外周面上に多孔質ガラス
体2が形成され、当該多孔質ガラス体2が、前記と同様
に、乾燥、精製、透明ガラス化されて、透明ガラス体に
仕上げられる。
【0025】図2に例示した泥漿塗布法の場合、塗布器
23、乾燥器24に代えて、透明ガラス棒3を往復動さ
せてよい。
【0026】液圧成形法の実施例を示した図3におい
て、31は成形用筒型、32、33は一対の成形用蓋
体、36は支持筒、39は高圧容器、43は成形空間、
44は加圧空間、45は圧力媒体をそれぞれ示す。
【0027】成形用筒型31は、両端が開放された円筒
形状を有している。成形用筒型31は、ゴム、合成樹脂
のごとき弾性を有するものからなり、代表的な成形用筒
型31は、ニトリルゴム製、シリコーンゴム製などであ
る。
【0028】一対の成形用蓋体32、33は外周面に段
差のある円板形状を有し、該各成形用蓋体32、33の
内面中央には凹部34、35がそれぞれ形成されてい
る。これら成形用蓋体32、33は、金属、または、金
属と同程度の剛性を有するゴム、合成樹脂などからな
り、具体的一例として、耐食性を有する金属製の成形用
蓋体32、33が採用される。両成形用蓋体32、33
のいずれか一方または両方には、後述の成形空間43内
を吸引するために、その蓋体を厚さ方向に貫通する吸引
孔(図示せず)が形成されることがある。
【0029】支持筒36は、壁面の一部に圧力媒体45
の出入口37、38を有する金属製の円筒体からなる。
支持筒36の上下両端には、両成形用蓋体32、33と
の組み立て状態を保持するための保持具(図示せず)が
備えられることがある。
【0030】高圧容器39は、金属製の筒体40と、筒
体40の両端を閉じるための金属製の蓋体41、42と
が組み合わされたものである。
【0031】図3において、多孔質ガラス体2をつくる
ための成形材料1は、通常、純粋石英微粉末および/ま
たはB23 、Fのごときドーパントを含むドープト石
英微粉末のみからなる。その他、成形材料(微粉末)1
は、既述の成形助剤が添加されることもある。
【0032】後述する加圧空間44内に供給される圧力
媒体45は、一例として水、他の一例として滑油、さら
に他の一例として水と滑油との混合物からなる。
【0033】図3における各部材の相対関係について
は、つぎのとおりである。一対の成形用蓋体32、33
は、相対的に径の大きい部分(大径部)と、相対的に径
の小さい部分(小径部)とを有しているため、図示のご
とく、外周面に段差がある。この場合において、両成形
用蓋体32、33の大径部は、これの内面を成形用筒型
31、支持筒36の各端面に突き合わせることができ、
両成形用蓋体32、33の小径部は、これらを成形用筒
型31の両端と密に嵌め合うことができる。したがっ
て、支持筒36を外殻として、成形用筒型31、両成形
用蓋体32、33を図3のように組み立てた場合、成形
用筒型31、両成形用蓋体32、33にて囲われた空間
が成形空間43となり、両成形用蓋体32、33、支持
筒36にて囲われた空間が加圧空間44となる。
【0034】高圧容器39は、このようにして組み立て
られる成形用筒型31、両成形用蓋体32、支持筒36
などを内蔵することのできる容積を有し、さらに、その
残部空間内に圧力媒体45を収容することができる。
【0035】両成形用蓋体32、33には、多孔質ガラ
ス体2へのコンタミナントを防止するため、たとえば、
フッ素系樹脂(商品名テフロン)によるコーティングが
施されるが、成形用筒型31は、多孔質ガラス体2に対
する汚染を惹き起こさず、支持筒36、高圧容器39
は、成形空間43に直接関与しないので、これらには、
コンタミナント防止のためのコーティングが不要であ
る。その他、図3の部材相互を組み立てるとき、高度の
気密性、液密性を要する部材相互の接触箇所には、必要
に応じてシール部材が介在される。
【0036】図3において液圧成形法を実施するとき、
これの準備のために、内外に嵌めこまれた成形用筒型3
1、支持筒36の各下部に成形用蓋体33を組みつけ、
透明ガラス棒3を成形空間43内に挿入する。このと
き、透明ガラス棒3の下端は、成形用蓋体33の凹部3
5内に嵌りこんで成形空間43の軸心に保持され、透明
ガラス棒3の上端も、成形空間43内の上部に一時的に
セットされた中心保持具(図示せず)を介して成形空間
43の軸心に保持される。
【0037】この準備を終えた後、成形空間43内に脱
気処理済みの成形材料1を投入すると、投入された成形
材料1は、成形空間43内に落下し、透明ガラス棒3を
周囲から埋めながら堆積する。成形空間43内への成形
材料1の充填量が増し、その成形材料1を介して透明ガ
ラス棒3が安定に支持されるに至ったとき、成形空間4
3内から中心保持具を取り除き、引き続いて、成形空間
43内へ成形材料1を投入する。
【0038】成形空間43内に所定量の成形材料1が充
填された後は、成形用筒型31、支持筒36の各上部に
成形用蓋体32を組みつける。このとき、透明ガラス棒
3の上端は成形用蓋体32の凹部34内に嵌りこむ。こ
のとき、必要ならば、成形用蓋体33(または成形用蓋
体32)の吸引孔に接続された真空ポンプ(図示せず)
を介して成形空間43内を脱気する。
【0039】その後、成形用筒型31、成形用蓋体3
2、33、支持筒36などによる成形ユニットを高圧容
器39内に入れ、当該容器39を密閉する。
【0040】高圧容器39は、図示しない高圧印加装置
内に注入かつ充填した圧力媒体45により内圧が高まる
ので、このようにして高圧容器39内を高圧にしたと
き、支持筒36の出入口37、38より加圧空間44内
に充満している圧力媒体45が成形用筒型31を外部か
ら加圧する。かくて、成形空間43内には、成形材料1
の微粉末による多孔質ガラス体2が成形される。
【0041】以下は、高圧容器39の内圧を徐々に減じ
て成形用筒型31を復元させ、成形用筒型31の復元
後、高圧容器39内から成形ユニットを取り出し、さら
に、成形用蓋体32、33のいずれかを支持筒36から
取り外して、成形空間43内から透明ガラス棒3と共に
多孔質ガラス体2を取り出す。この多孔質ガラス体2が
水分、成形助剤を含んでいるとき、つぎの工程へかける
前、必要に応じて、これを約110℃で乾燥し、約40
0〜600℃で加熱処理すればよい。
【0042】このようにして成形された多孔質ガラス体
2も、前記と同様に、乾燥、精製、透明ガラス化され
て、透明ガラス体に仕上げられる。
【0043】図3の液圧成形法において透明ガラス棒3
を用いないときは、自明のとおり、このような透明ガラ
ス棒3のない多孔質ガラス体2が成形される。
【0044】押出成形法の実施例を示した図4におい
て、51は押出機、57はクロスヘッド、61は乾燥器
をそれぞれ示す。
【0045】押出機51は、伝動手段を備えた原動機
(モータ)52、ホッパ53を有する一次混練室54、
真空室55、および、二次混練室56が、所定の方向に
連結されて構成されており、一次混練室54内、二次混
練室56内には、原動機52と伝動軸(図示せず)とを
介して回転される混練器(図示せず)がそれぞれ内蔵さ
れている。
【0046】クロスヘッド57は、独立した二つの入口
部58、59と、共通した一つの出口部60と、これら
入口部58、59、出口部60に通じる各通路(図示せ
ず)とを備えており、該各通路が出口部60付近で同心
状に合流している。
【0047】乾燥器61は、たとえば、円筒形のごとき
筒形からなり、これには、図示しない電気ヒータが備え
つけられている。
【0048】図4において、クロスヘッド57の入口部
59、出口部60には、押出機51の二次混練室56、
乾燥器61がそれぞれ連結されている。
【0049】図4において押出成形法を実施するとき、
押出機51のホッパ53より一次混練室54内に既述の
微粉末、溶媒、成形助剤からなる可塑性の成形材料1を
投入し、透明ガラス棒3の先端にダミー棒を継ぎ足して
おく。
【0050】かかる準備後、押出機51の原動機52を
稼働させながら、透明ガラス棒3の先端に取りつけたダ
ミー棒をクロスヘッド57の入口部58内に挿入する。
このようにして運転すると、透明ガラス棒3がクロスヘ
ッド57の入口部58よりその内部へ進入し、成形材料
1も一次混練室54から真空室55、二次混練室56を
経てクロスヘッド57の入口部59よりその内部へ送り
こまれる。
【0051】以下、透明ガラス棒3、成形材料1がクロ
スヘッド57内の出口部60付近で合流するとともに、
筒状に成形された成形材料1、すなわち、多孔質ガラス
体2が透明ガラス棒3の外周面上に被さり、これらが出
口部60より押し出される。押し出し直後の多孔質ガラ
ス体2は、乾燥器61を介して乾燥されるが、これ以外
に、別の乾燥器を用いて約110℃に乾燥されたり、約
500℃の高温で脱脂されることがある。このような処
理を終えた後、透明ガラス棒3の先端からダミー棒の部
分が取り除かれ、多孔質ガラス体2は、前記と同様に、
乾燥、精製、透明ガラス化などの処理を受けて、透明ガ
ラス体に仕上げられる。
【0052】図4の押出成形法において、透明ガラス棒
3のない多孔質ガラス体2を成形するときは、クロスヘ
ッドが装備されていない通常の押出機を介して成形材料
1のみが押し出される。
【0053】以上に述べた実施例(液圧成形法を除く)
において、透明ガラス棒3を用いる各例の場合、透明ガ
ラス棒3に代えて石英系の透明ガラス管が用いられるこ
とがある。ただし、この透明ガラス管がコア用であると
き、既述の工程のほかに透明ガラス管をコラプスするた
めの熱処理も必要になる。
【0054】具体例 この具体例は、図1に例示された泥漿鋳込法に基づいて
多孔質ガラス体を成形する例に関する。
【0055】市販のシリカ粉末[徳山曹達(株)製:S
E−8、平均粒径8μm]を成形材料用の微粉末として
用いた。この微粉末1kgを容器内に入れ、これに純水
1kgを加えて攪拌し、一昼夜放置したところ、粒径
0.5μm以上の微粉末が殆ど沈降した。上記容器内か
ら超微粉末(粒径0.4μm以下)を含む上澄み液を取
り除き、残部の微粉末を110℃で乾燥した。乾燥後の
微粉末中に含まれる超微粉末の量は0.3重量%であっ
た。このようにして分粒された微粉末500kgに、純
水150kgを加えて均質に攪拌し、スラリー状の成形
材料を作製した。このスラリー状成形材料を円筒状の成
形鋳型内に注入し、泥漿鋳込法を介して棒状の多孔質ガ
ラス体を成形した。
【0056】その後、多孔質ガラス体を、110℃で乾
燥し、1100℃のCl2 、He雰囲気内で精製(脱水
を含む)し、約1580℃のHe雰囲気内で透明ガラス
化したところ、得られた透明ガラス体には、気泡の在留
がみられなかった。
【0057】具体例で得られた透明ガラス体をコア用ガ
ラスとして、これを周知の加熱延伸法により線引きし、
その外周にプラスチック(ポリシロキサン)製のクラッ
ドを被せて、プラスチッククラッド光ファイバを作製し
た。かくて得られたプラスチッククラッド光ファイバ
は、波長0.85μmにおける伝送特性が約5dB/k
m、機械的特性が15kg/f(評線長10m、歪線速
5%)であった。これらの特性をもつ光ファイバは、気
相法により作製された石英系ガラスをコアとするプラス
チッククラッド光ファイバの各特性と同等であるので、
既成のものと比べて遜色なく、十分実用に供することが
できる。
【0058】図5は、上記具体例における多孔質ガラス
体の一部を電子顕微鏡により観察したときの写真を示し
ている。図5を参照して明らかなように、具体例での多
孔質ガラス体は、粒径8μmの大きな微粉末PL により
形成されており、粒径0.4μm以下の超微粉末PS
殆どみられない。
【0059】それゆえ、具体例の場合は、多孔質ガラス
体を透明ガラス化しているときに、各粉末微の燒結速度
差が殆ど生じないばかりか、多孔質ガラス体内のガス逃
げを阻害するような気孔閉塞も生ぜず、このような好調
を維持したことにより、気泡残留のない透明ガラス体が
得られたといえる。
【0060】比較例 この比較例も、泥漿鋳込法に基づいて棒状の多孔質ガラ
ス体を成形する例に関する。
【0061】泥漿鋳込法を実施するとき、前記市販のシ
リカ粉末[徳山曹達(株)製:SE−8、平均粒径8μ
m]500kgを分粒することなくそのまま用い、以
下、前記具体例の内容に準じて、多孔質ガラス体を成形
し、これを透明ガラス化したところ、得られた透明ガラ
ス体中の一部に細かい気泡の在留がみられた。
【0062】比較例で得られた透明ガラス体を前記具体
例と同様に線引きし、その外周にプラスチッククラッド
を被せて、プラスチッククラッド光ファイバを作製し
た。かくて得られたプラスチッククラッド光ファイバ
は、波長0.85μmにおける伝送特性が約20dB/
km、機械的特性が前記具体例の1/2であり、これら
の特性が前記具体例よりも劣っていた。
【0063】図6は、上記比較例における多孔質ガラス
体の一部を電子顕微鏡により観察したときの写真を示し
ている。図6を参照して明らかなように、比較例での多
孔質ガラス体は、粒径8μmの大きな微粉末PL に粒径
0.4μm以下の超微粉末PS がかなり付着している。
【0064】それゆえ、比較例における多孔質ガラス体
の場合は、これを透明ガラス化しているときに、内部の
ガス逃げを阻害する気孔閉塞が生じたといえる。
【0065】本発明において、泥漿鋳込法以外の成形法
を実施するときも、前記具体例と同じく分粒された微粉
末を用いる。このような微粉末を用いることにより、透
明ガラス化に際して、気泡残留を惹き起こすことのない
多孔質ガラス体が得られる。
【0066】本発明方法が開示した技術内容は、光ファ
イバ用の石英系多孔質ガラス体をつくる場合のほか、イ
メージファイバ用、ライトガイド用、ロッドレンズ用の
石英系多孔質ガラス体をつくる場合にも適用することが
できる。
【0067】
【発明の効果】本発明方法によるときは、石英系微粉末
を分粒処理して、これに混入している超微粉末を取り除
き、当該処理後の微粉末を含む成形材料を用いて多孔質
ガラス体を成形するから、透明ガラス化後において気泡
残留させることのない多孔質ガラス体を得ることがで
き、ひいては、光学的特性、機械的特性の優れた石英系
ガラス母材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の第一実施例(泥漿鋳込法)を略示
した断面図である。
【図2】本発明方法の第二実施例(泥漿塗布法)を略示
した正面図である。
【図3】本発明方法の第三実施例(液圧成形法)を略示
した断面図である。
【図4】本発明方法の第四実施例(押出成形法)を略示
した平面図である。
【図5】本発明方法の具体例において成形された多孔質
ガラス体の拡大図である。
【図6】本発明方法の比較例において成形された多孔質
ガラス体の拡大図である。
【符号の断面】
1 成形材料 2 多孔質ガラス体 3 透明ガラス棒 11 成形型 23 塗布器 43 成形空間 51 押出機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 和昭 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英系微粉末を含む成形材料を用いて多
    孔質ガラス体を製造する方法において、前記微粉末を分
    粒処理してこれに混入している超微粉末を取り除き、当
    該処理後の微粉末を含む成形材料を用いて多孔質ガラス
    体を成形することを特徴とする石英系多孔質ガラス体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 成形材料について、分粒処理された後の
    微粉末中に含まれる粒径0.4μm以下の超微粉末の割
    合が、全粉末量の1重量%以下である請求項1記載の石
    英系多孔質ガラス体の製造方法。
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