JPH061653A - セラミックス・グリーンシート - Google Patents

セラミックス・グリーンシート

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JPH061653A
JPH061653A JP4205852A JP20585292A JPH061653A JP H061653 A JPH061653 A JP H061653A JP 4205852 A JP4205852 A JP 4205852A JP 20585292 A JP20585292 A JP 20585292A JP H061653 A JPH061653 A JP H061653A
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孝樹 正木
Mamoru Ono
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Akiko Yoshimura
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重美 大坂
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和男 秦
Norikazu Aikawa
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度や取扱い性に優れると共に酸化性雰囲
気、非酸化性雰囲気のいずれでの脱バインダー性にも優
れたセラミックス・グリーンシートを提供する。 【構成】 ブチルメタクリレート、β位にアルキル側鎖
を有する炭素数8以上のメタクリレート、ヒドロキシル
基含有メタクリレートおよびシクロアルキル基含有メタ
クリレートからなる群から選ばれたメタクリレート単位
が80重量%以上を占めると共に、該ブチルメタクリレ
ート単位の含有量が50重量%以上であるメタクリレー
ト系共重合体からなるバインダーを用いてセラミック粉
末からセラミックス・グリーンシートを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼成セラミックス基板
などの形成に好適に用いられるセラミックス・グリーン
シートに関するものであり、さらに詳しくは半導体素子
を搭載し、かつそれらを相互に配線した高密度実装など
に好適に用いられる焼成セラミックス基板、特に多層セ
ラミック基板に好適に用いられるセラミックで作製した
グリーンシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】多層セラミック基板には大別すると、厚
膜印刷積層法とグリーンシート法によるものがある。さ
らにグリーンシート法には積層法と印刷法がある。グリ
ーンシート印刷法はグリーンシート上に導電ペーストと
絶縁ペーストを交互に印刷積層し、多層化するもので、
印刷、乾燥を繰り返し行なった後に一回で焼成を完了す
るものである。グリーンシート積層法は、グリーンシー
ト印刷法とほぼ同一の手法であるが、多層化するとき
に、導体を印刷し、ヴィアホール加工を済ませたグリー
ンシートを多数枚積層して熱圧着後、焼成して多層基板
とする方法である。
【0003】従来のセラミックス・グリーンシートは、
特開昭51−19009号、特公平3−5075号、特
公平3−53269号、特開平2−141458号、特
開平1−201063号や特開昭64−87549号公
報に記載のごとく、通常、セラミックス粉末、有機バイ
ンダー、可塑剤、溶媒および必要に応じて分散剤などを
適宜配合した後、混合してスラリーとしたのち、得られ
たスラリーをドクターブレード法などの公知の方法によ
ってシート化してつくられている。この場合有機バイン
ダーとしては後で詳述するが、ポリビニルブチラール、
ブチルメタアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレー
ト樹脂などが用いられている。
【0004】近年、高周波・高速信号処理(デジタル化
時代への対応)、LSIの高密度実装化およびAV(オ
ーディオ・ヴィデオ)、パソコン、携帯電話などの小形
化により導体回路の低抵抗化のニーズが増大している。
そして導体回路の低抵抗に対して銅、タングステン、モ
リブデンなどの導体が低抵抗に加えてマイグレーション
(電極導体が微量の水分と反応し、イオン化して対抗す
る電極の方へ移動するため電極間の絶縁抵抗が低下する
現象)が少ないことから最も有望な導体として注目され
ている。グリーンシート積層法や印刷法の場合、上記銅
などの導体はセラミックス・グリーンシート多層基板の
内層および表層の導体の回路形成のために使用される
が、特に内層導体として使用する場合には導体とセラミ
ックス・グリーンシートを同時に一回で焼成する必要が
ある。しかもスーパコンピュータ、パソコン、AV、携
帯電話などの小形化、高密度実装の要求によってグリー
ンシートの層数も5〜150層と多層になっており、有
機バインダーも多量に含有している。
【0005】しかし銅などの導体は酸化性雰囲気中で焼
成すると銅などが酸化されるので非酸化性雰囲気中で焼
成する必要がある。このため銅などの導体と同時にグリ
ーンシートも非酸化性雰囲気中で焼成する必要があり、
そのためにはグリーンシートを成形する際に使用される
有機バインダーは、非酸化性雰囲気中での焼成によって
除去されなければならない。
【0006】前述の特開平1−201063号に記載の
アクリレート−メタクリレート共重合体や特開昭51−
19009号公報に記載のポリビニルブチラール樹脂な
どのバインダーは、酸化性雰囲気中で焼成した場合は酸
化除去されるが、非酸化性雰囲気中で焼成した場合には
有機バインダーの分解、飛散が不十分なため、焼成後の
セラミック多層基板中に炭素(カーボン)が多く残存
し、基板の絶縁不良を引き起こす問題があった。また従
来提案されている非酸化性雰囲気中で焼成可能な有機バ
インダーを含むグリーンシートの場合、グリーンシート
の強度が低く、取扱い性が悪いなどの問題があり、高強
度を有するグリーンシートが生産性を上げることからも
必要とされている。さらに従来のグリーンシートは多層
のグリーンシートとした際、脱バインダーするのに1〜
3週間かかるためコストが高くなる欠点があった。
【0007】一方、セラミックス・グリーンシートに使
用されるセラミックス粉末としてはアルミナ(Al
)、ジルコニア(ZrO)、マグネシア(Mg
O)、ムライト(3Al・2SiO)、アノー
サイト(CaO・Al・2SiO)、フォルス
テライト(2MgO・SiO)、セルジアン(BaO
・Al・2SiO)、スピネル(MgO・Al
)、コーディライト(5SiO・2Al
・2MgO)、クリノエンスタタイト(MgO・SiO
)、シリカ(SiO)などの粉末、または低温焼成
セラミックス粉末たとえばSiO−B系からP
bO−SiO−Al−B系ガラス、Ca
O−SiO−Al−B系ガラスなどにA
、石英(SiO)、ZrO、コーディライ
トなどのセラミックス成分を加えたガラス−セラミック
複合系やMgO−Al−SiO系やLiO−
Al−SiO系の結晶化ガラスなどが使用され
る。結晶化ガラスはたとえばMgO−Al−Si
にBと核形成物質を加えて、900°〜10
00℃で焼成し、コーディライト結晶を析出させ高強度
化を図ることやLiO−Al−SiOにB
と核形成物質を加え、スポジュメンを析出させ、同
じく高強度化を図ったものも使用されている。
【0008】従来の有機バインダーとしては、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エ
ステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸
エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチル
スチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などが使用
され、可塑剤として、ジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート、ポリエチレングリコール、グリセリンなど
が用いられ、さらに、溶剤としてはアルコール、トルエ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、ブタノール、トリ
クロルエチレン、メチルイソブチルケトン、イソホロン
などが用いられている。
【0009】得られたグリーンシートはカッターあるい
は打抜き型によって所望の形状に加工した後、さらにヴ
ィアホールやスルーホール(以下ヴィアホールで代表し
て説明する)を設けるためグリーンシートにポンチ・ダ
イによる金型やレーザーでの穴あけ加工を行なう。たと
えば、グリーンシート多層積層法による多層基板の製造
はグリーンシート原料であるスラリーをキャリアフィル
ム上に連続的に薄く延ばしてグリーンシートを形成した
後、このグリーンシートの裏面からキャリアフィルムを
剥離して除去し、グリーンシートを必要なワークサイズ
に打ちぬくと共にグリーンシートに穴あけ加工を施しヴ
ィアホールを形成し、グリーンシートに通常のスクリー
ン印刷法によってヴィアホール内に導電ペーストを充填
する。またグリーンシートの厚みが50μm以下で薄い
場合にはキャリアフィルムと一緒に穴あけ加工を施し、
ヴィアホールを形成していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の中で銅などの導体をグリーンシートの内層に使用
し、非酸化性雰囲気中で焼成するセラミックス・グリー
ンシートの諸欠点に鑑み創案されたもので、その目的と
するところは従来のセラミックス・グリーンシートが有
する欠点を解消し、新規な有機バインダーを含有するセ
ラミックス・グリーンシートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
セラミックス粉末とブチルメタクリレート、β位にアル
キル側鎖を有する炭素数8以上のメタクリレート、ヒド
ロキシル基含有メタクリレートおよびシクロアルキル基
含有メタクリレートからなる群から選ばれたメタクリレ
ート単位が80重量%以上を占めると共に、該ブチルメ
タクリレート単位の含有量が50重量%以上であるメタ
クリレート系共重合体を含有することを特徴とするセラ
ミックス・グリーンシートによって達成される。
【0012】また上記においてセラミックス粉末がアル
ミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、
コーディライト、スピネル、フォルステライト、アノー
サイト、セルジアン、クリノエンスタタイトおよびシリ
カからなる群から選ばれた少なくとも一種を含有するセ
ラミックス・グリーンシートによってより好ましく達成
される。
【0013】また上記においてセラミックス粉末が酸化
物換算表記で SiO 30〜70重量% Al 6〜25重量% CaO 5〜25重量% MgO 1〜10重量% B 3〜50重量% TiO 1〜15重量% の組成範囲で、総量が95重量%以上となるガラス組成
粉末40〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグ
ネシア、ベリリア、ムライト、コーディライト、フォル
ステライト、スピネル、アノーサイト、セルジアン、ク
リノエンスタタイトおよびシリカの群から選ばれる少な
くとも一種の無機フィラー粉末60〜40重量%との原
料混合物のいずれかであることを特徴とするセラミック
ス・グリーンシートによりより好ましく達成される。
【0014】本発明のセラミックス・グリーンシートに
使用されるバインダーは、グリーンシート成形性、強
度、熱分解性、特に非酸化性雰囲気の焼成・焼結条件下
においても容易に分解・飛散し、セラミックスシート中
に未分解の炭化物として残存することの少ないものであ
り、メタクリレートが、ブチルメタクリレート、β位に
アルキル側鎖を有する炭素数8以上のメタクリレート、
ヒドロキシル基含有メタクリレートおよびシクロアルキ
ル基含有メタクリレートから選択されるメタクリレート
単位が80重量%以上を占めると共に、該ブチルメタク
リレート単位の含有量が50重量%以上であるメタクリ
レート系共重合体からなることを特徴とする。ここで共
重合体とは云うまでもなくモノマー成分が2種以上存在
する重合体であり、具体的には2種以上のブチルメタク
リレートをコモノマー成分とするかブチルメタクリレー
トの少なくとも1つとブチルメタクリレート以外の上記
のメタクリレートとをコモノマー成分として含有するも
のである。
【0015】メタクリレート系共重合体の主たるモノマ
ー単位としてブチルメタクリレート、β位にアルキル側
鎖を有する炭素数8以上のメタクリレート、ヒドロキシ
ル基含有メタクリレートおよびシクロアルキル基含有メ
タクリレートを選択した理由は、これらをモノマー単位
として含む重合体は解重合を起こしやすく、非酸化性雰
囲気中で加熱したときでも容易に解重合して分解・飛散
し、これらモノマー単位が80重量%以上占めたときに
グリーンシート成形性、強度、取扱い性および熱分解性
に優れるとともに、解重合性にすぐれているブチルメタ
クリレート単位の含有量が50重量%以上である場合に
特に熱分解性が良好となるためである。
【0016】本発明では共重合体中のモノマー単位の含
有量を重量%で示してあるが、これは使用モノマーに換
算した重量%である。本発明のメタクリレート系共重合
体は、ブチルメタクリレート、ヒドロキシル基含有メタ
クリレート、β位にアルキル側鎖を有する炭素数8以上
のメタクリレートおよびシクロアルキル基含有メタクリ
レートの合計含有量が80重量%以上、好ましくは90
重量%以上で、ブチルメタクリレートの合計含有量が5
0重量%以上、好ましくは60重量%以上であることを
要し、それにより共重合体が解重合を起こし易く、酸化
性雰囲気中では勿論のこと非酸化性雰囲気中で加熱した
ときでも容易に解重合して分解・飛散し炭化物として残
存しにくくなるという効果が得られる。
【0017】ここでブチルメタクリレートとしてはn−
ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、s
ec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタク
リレートが挙げられ、このうちイソブチルメタクリレー
トが熱分解性に優れブチルメタクリレートモノマー単位
として50重量%以上含有されることが好ましい。イソ
ブチルメタクリレートがモノマー単位として50重量%
を下回ると、特にきびしい非酸化性雰囲気の条件では良
好な熱分解性が得られなくなる。
【0018】また、β位にアルキル側鎖を有する炭素数
8以上のメタクリレートの具体例としては2−メチルブ
チルメタクリレート、2−メチルペンチルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソオクチル
メタクリレート、イソデシルメタクリレート、イソラウ
リルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート等
が挙げられるが、これらの中で特に好ましいのは2−エ
チルヘキシルメタクリレートである。
【0019】ヒドロキシル基含有メタクリレートの具体
例としては2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリ
レート、グリセロールモノメタクリレート、トリメチロ
ールプロパンモノメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモ
ノメタクリレート等が挙げられるが、これらの中で特に
好ましいのは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−ヒドロキシプロピルメタクリレートである。シクロア
ルキル基含有メタクリレートの具体例としてはシクロヘ
キシルメタクリレート、シクロヘプチルメタクリレー
ト、シクロオクチルメタクリレート等が挙げられるが、
これらの中で特に好ましいのはシクロヘキシルメタクリ
レートである。本発明のメタクリレート系共重合体は上
記以外のモノマー成分も含有しうる。これらの上記以外
のコモノマー成分としては共重合性不飽和カルボン酸、
アクリレート系モノマー、および/またはスチレン系モ
ノマーがグリーンシート成形性、強度、取扱い性の上か
ら好ましい。
【0020】不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、
マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸半エステル
等が、アクリレートモノマーとしてはエチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ジメチルアミノアクリレート等が、またスチレン系モノ
マーとしてはスチレン、α−メチルスチレン、β−メチ
ルスチレン、α−エチルスチレン、β−エチルスチレ
ン、ビニルスチレン等が例示される。これら以外のコモ
ノマー成分も含有しうる。これらの例としては上記以外
のメタクリレートやメタクリロニトリル、アクリルアミ
ド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示される。上記以外
のメタクリレートの具体例としてはメチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチ
ルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリル
メタクリレート、ステアリルメタクリレート、ジメチル
アミノエチルメタクリレート等がある。
【0021】これらの任意成分としてのコモノマーを用
いる場合メタクリレート系共重合体中の含有量が20重
量%以上になると熱分解性あるいは共重合性を妨げるの
でその含有量を20重量%より少なく抑える必要があ
る。これらコモノマー成分のうち、不飽和カルボン酸は
メタクリレート系共重合体に適度の酸価を与えてセラミ
ックス粉末の分散性および分散安定性を高める作用があ
り、グリーンシート成形性、強度、取扱い性の向上の目
的として、好ましくは10重量%以下、より好ましくは
0.1〜5重量%併用することが望ましい。特に好まし
いのはメタクリル酸である。なお共重合体の好ましい酸
価は使用されるセラミックス粉末の種類、極性、酸性
度、塩基性度、酸量等によって変わってくるので、それ
らに応じて最適の値を選択することが望まれるが、酸価
が高くなり過ぎると脱バインダー時における分解・飛散
性が悪くなる傾向があるので、酸価は0.1〜20、好
ましくは1〜10の範囲に調整するのがよい。またスチ
レン系モノマーは解重合性が優れ、メタクリレート系共
重合体組成物の分解温度を下げる効果があり20重量%
まで添加することも可能である。特に好ましいのはα−
メチルスチレンである。ブロピルアクリレート、ブチル
アクリレートや、2−エチルヘキシルアクリレート等の
アクリレート系モノマーはガラス転移温度調整などグリ
ーンシート成形性、取扱い性の向上を目的として少量併
用しうるが、アクリレート系モノマーの共重合体はメタ
クリレート系モノマーの共重合体に比べ解重合性が劣る
ので、その添加量は10重量%以下、好ましくは5重量
%以下に抑えることが望ましい。
【0022】本発明のメタクリレート系共重合体を得る
ための重合方法は一切制限されないが、最も一般的な方
法はパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、アゾイ
ソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤の存在下に懸
濁重合、溶液重合、乳化重合等の通常の重合法を採用し
通常−10〜150℃で数分間乃至数時間反応させる方
法である。この場合、必要によっては重合反応中にさら
に連鎖移動剤を添加することもでき、また、触媒量、モ
ノマー濃度等により分子量を調整することが好ましい。
【0023】本発明に使用されるメタクリレート系共重
合体は、分子量によってその効果が異なる。最適分子量
はセラミックス粉末の比表面積、粒子径、粒度分布等に
よって変わってくるので、それらに応じて選択すること
が望まれるが、一般的には下記の方法によって求められ
る分子量が1000〜100万の範囲内の共重合体の含
有率が80%以上、好ましくは90%以上、より好まし
くは95%以上を占めると共に、該分子量範囲における
5万〜20万の最適な基準値に対してそれ以下の分子量
の共重合体と基準値を越える分子量の共重合体との含有
比率が1/1〜9/1、好ましくは2/1〜5/1の範
囲に収まるものである。基準分子量として選択される好
ましい値は15万である。上記分子量範囲外の低分子量
物および高分子量物の占める比率が10重量%を越える
と、低分子量物が多過ぎる場合はバインダーとしての性
能が不十分となって満足なグリーンシート成形性が得ら
れ難くなり、一方高分子量物が多過ぎる場合は脱バイン
ダー時における分解・焼失性が悪くなり、セラミックス
シート中に残存する炭化物の量が無視できなくなるほど
多くなる。また上記好適分子量範囲内の含有比率が上記
要件を満たすものであっても、5万〜20万の最適な基
準値分子量に対して低分子量側の共重合体との含有比率
が上記範囲を越える場合はグリーンシート成形性が悪く
なり、一方高分子量側の共重合体との含有比率が上記範
囲を越える場合はセラミックスシート中の炭化物として
の残存量が多くなる。
【0024】本発明に使用されるメタクリレート系共重
合体は、上記の選択されたモノマー、モノマー単位の含
有率、分子量等の要件を満たすものであれば他の要件に
関係なくその目的を果たすことができるが、グリーンシ
ート成形性、保形性や取扱い性と脱バインダー時の易分
解性をいっそう優れたものとするには数平均分子量が5
000〜10万、好ましくは1万〜6万の範囲であり、
かつガラス転移温度が0〜80℃、好ましくは20〜6
0℃であることが望まれる。
【0025】本発明において使用されるセラミックス粉
末は特に限定されず、低温焼成用など公知のセラミック
絶縁材料を適宜用いうるが、本発明においてより効果的
なセラミックス粉末はアルミナ、ジルコニア、マグネシ
ア、ベリリア、ムライト、コーディライト、スピネル、
フォルステライト、アノーサイト、セルジアン、クリノ
エンスタタイトおよびシリカの群から選ばれた少なくと
も一種である。
【0026】本発明において使用されるより好ましいセ
ラミックス粉末としては、例えばSiO、Al
、CaO、Bおよび必要に応じてMgOお
よびTiOを含むガラス組成粉末と、アルミナ、ジル
コニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コーディラ
イト、フォルステライト、スピネル、アノーサイト、セ
ルジアンおよびクリノエンスタタイトシリカの群から選
ばれる少なくとも一種の無機フィラー粉末との原料混合
物を使用してなるものである。さらに好ましくはセラミ
ックス粉末が酸化物換算表記で SiO 30〜70重量% Al 6〜25重量% CaO 5〜25重量% MgO 1〜10重量% B 3〜50重量% TiO 1〜15重量% の組成範囲で、総量が95重量%以上となるガラス組成
粉末40〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグ
ネシア、ベリリア、ムライト、コーディライト、フォル
ステライト、スピネル、アノーサイト、セルジアン、ク
リノエンスタタイトおよびシリカの群から選ばれる少な
くとも一種の無機フィラー粉末60〜40重量%との原
料混合物を使用してなるものである。
【0027】無機フィラーは基板の機械的強度の向上や
熱膨張係数を制御するのに有効であり、とくにアルミ
ナ、ジルコニア、ムライト、コージェライト、アノーサ
イトはその効果が優れている。無機フィラーの割合が6
0重量%を越えると焼結しにくくなり、1000℃以下
で焼結することができなくなる。また40重量%未満で
は、熱膨張係数の制御や低誘電率の基板が得られなくな
る。また、ガラスの組成範囲はSiOが30〜70重
量%の範囲であることが好ましく、30重量%未満の場
合はガラス層の強度や安定性が低下し、また誘電率や熱
膨張係数が高くなり所望の値から外れる。また70重量
%より多くなると焼成基板の熱膨張係数が高くなり、ま
た1000℃以下の焼成が困難となる。さらにAl
は6〜25重量%の範囲で配合することが好ましい。
6重量%未満ではガラス相中の強度が低下するうえ、1
000℃以下での焼成が困難となる。25重量%を越え
るとガラス組成をフリット化する温度が高くなり過ぎ
る。CaOは5〜25重量%の範囲で配合するのが好ま
しい。5重量%より少なくなると所望の熱膨張係数が得
られなくなり、また1000℃以下での焼成が困難とな
り、25重量%を越えると誘電率や熱膨張係数が大きく
なる。MgOは1〜10重量%の範囲で配合することが
好ましく、これによりガラスの溶融温度の制御が容易に
なる。10重量%を越えると得られる基板の熱膨張係数
が高くなる。Bはガラスフリットを1300〜1
450℃付近の温度で溶解するためとセラミックスの焼
成温度をAlが多い場合でも誘電率、強度、熱膨
張係数、焼結密度などの電気、機械および熱的特性を損
なうことのないように焼成温度を800〜1000℃の
範囲に制御するために配合することが好ましく、配合量
としては3〜50重量%の範囲が好ましい。3重量%未
満ではBが多すぎるとセラミックスの強度が低下
しやすく、また50%を越えるとガラスの安定性が低下
し、無機フィラー(結晶)とガラスとの反応による再結
晶化が速くなる。50重量%を越えると多層基板とした
場合にガラス相が滲み出る現象が起こりやすくなる。
【0028】TiOは1〜15重量%の範囲で配合す
ることが好ましい。本発明の低温焼成セラミックス基板
は焼成前には非晶質ガラスと無機フィラーとの混合物で
あるが、フィラーの種類によっては非晶質ガラスとセラ
ミックスと結晶化ガラスの部分結晶化セラミックスとな
っていると推定される。TiOは結晶化ガラスの生成
において有効な核形成物質として作用し、上記範囲で特
に効果が顕著である。
【0029】ガラス粉末40〜60重量%に対してアル
ミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、
コージェライト、フォルステライト、スピネル、アノー
サイト、セルジアン、クリノエンスタタイトおよびシリ
カから選ばれた少なくとも一種の無機フィラー粉末を6
0〜40重量%添加した原料混合物が好ましいことは前
記したが、無機フィラー粉末の量をこの範囲とすること
によりセラミックスの焼成温度を800〜1000℃と
し、強度、誘電率、熱膨張係数、焼結密度、体積固有抵
抗、収縮率を所望の特性とすることができる。
【0030】無機フィラーと組合せるガラス粉末は不純
物として、通常0〜5重量%までのNaO、KO、
BaO、PbO、Fe、Mn酸化物、Cr酸化
物、NiO、Co酸化物を含有することができる。また
ガラス粉末と組合せる無機フィラー粉末も上記ガラス粉
末と同様の不純物を5重量%まで含有しうる。ガラスの
作製法の典型例は原料であるSiO、Al、C
aO、MgO、B、TiOを所定の配合組成と
なるように混合し、1250〜1450℃で溶融後、急
冷し、ガラスフリットにしてから粉砕して0.5〜3μ
mの微細な粉末にする方法である。原料は高純度の炭酸
塩、酸化物、水酸化物などを使用できる。またガラス粉
末の種類や組成によっては99.99%以上の超高純度
なアルコキシドや有機金属の溶液原料を使用し、ゾル・
ゲル法で均質に作製した粉末を使用すると低誘電率で、
緻密で、高強度なセラミックス基板が得られるので好ま
しい。
【0031】上記において使用するセラミックス粉末の
粒子径や比表面積は作製しようとするグリーンシートの
厚みや焼成後の収縮率を考慮して選ばれるが、粉末の場
合は粒子径が0.05〜4μm、比表面積が5〜20m
/gの範囲のものを選択することが好ましい。より好
ましい範囲は0.5から2μmである。余り細かすぎる
と焼成後の収縮率が大きくなり高精度のグリーンシート
が得られない。比表面積がこの範囲にあるとグリーンシ
ートの成形性が良く、焼成後の収縮率が小さくなるので
好ましい。
【0032】本発明のグリーンシート用のスラリーは、
メタクリレート系共重合体が、ブチルメタクリレート、
β位にアルキル側鎖を有する炭素数8以上のメタクリレ
ート、ヒドロキシル基含有メタクリレートおよびシクロ
アルキル基含有メタクリレートから選択されるメタクリ
レート単位が80重量%以上を占めると共に、該ブチル
メタクリレート単位の含有量が50重量%以上であるメ
タクリレート系共重合体を、バインダーとして溶媒に溶
解し、この溶液にセラミックス粉末を分散させることに
よって製造することができる。溶媒は水溶性或いは有機
系の溶媒が使用できる。バインダーによっては水溶性の
溶液に有機溶媒を加えてもよい。この時使用される有機
溶媒はバインダーや可塑剤が溶解しうるものであればよ
い。たとえばメチルセルソルブ、エチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、ア
セトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒド
ロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクト
ン、トルエンなどやこれらのうちの1種以上を含有する
有機溶媒混合物が用いられる。
【0033】本発明のグリーンシート形成用のスラリー
の組成物としては、次の範囲で選択するのが好ましい。 (a)セラミックス粉末 ;70〜96重量% (b)メタクリレート系共重合体;30〜4重量% (c)溶媒 ;上記セラミックス粉
末とメタクリレート系共重合体成分の和に対して30〜
80重量%。
【0034】上記以外に必要に応じて可塑剤、分散剤、
沈澱防止剤、焼結助剤等を含有させうる。上記において
より好ましくは、セラミックス粉末とメタクリレート系
共重合体の組成をそれぞれ75〜85重量%、25〜1
5重量%の範囲に選択するのがよい。メタクリレート系
共重合体成分が30重量%を越えると焼成時に反り、う
ねりやクラックが発生したり、グリーンシート積層時の
回路のずれが起こりやすくなるとともに、焼成時の脱バ
インダーが困難となる。また4重量%未満ではバインダ
ーとしての結合力が弱くなってグリーンシート成型性が
劣り、ひびや割れが生じやすくなる。また、溶媒が80
重量%を越えるとスラリー粘度が低くポリエステルフィ
ルム上への成形が困難となるとともに、乾燥に時間を要
する。30重量%未満ではスラリー粘度が高く成形が困
難になる。
【0035】上記組成の混合物をボールミルやアトライ
ターでたとえば20〜48時間粉砕・混合し、スラリー
を作製する。またスラリーの粘度を調整するために必要
に応じて上記の溶媒を添加する。さらに、必要に応じて
可塑剤として、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレ
ート、ポリエチレングリコール、グリセリンなどを分散
剤としてソルビタン酸エステル、アルキレングリコー
ル、ポリカルボン酸類などを添加することができる。こ
のようにして得られたスラリーはドクタブレードを用い
てポリエステルなどの高分子フィルム上に連続的に厚さ
0.01mm〜0.5mmに成形する。次いで80〜1
20℃の温度で加熱して溶媒類を蒸発させ、セラミック
ス・グリーンシートにする。
【0036】本発明のセラミックス・グリーンシートの
厚みは0.01〜0.5mmの範囲であり、好ましくは
0.05〜0.2mmである。厚さが0.5mmを越え
ると、グリーンシートを積層して多層配線基板を形成し
たとき基板が厚くなり、一方0.01mm未満の薄さで
はハンドリングに問題が生じ好ましくない。かくして得
られたセラミックス・グリーンシートは使用された粉
体、バインダーとしてのメタクリレート系共重合体や可
塑剤等の種類、含有量等によって異なるが、5〜50k
g/cmの引張り強度を有しており取扱いにも充分耐
えるものである。
【0037】続いて、得られたセラミックス・グリーン
シートは、そのヴィアホール部に印刷、スキージ、ディ
スペンサあるいはローラなどの埋め込み法によってタン
グステン、モリブデン、銅、銀、銀−パラジウムまたは
金などの導体ペーストを充填してヴィアホール内に配線
の層間隔接続用の導体を形成する。本発明の樹脂バイン
ダを使用することによって導体の焼成時に脱バインダが
容易にしかも短時間に可能であるので銅、タングステ
ン、モリブデンを主体とする導体が好ましく使用でき
る。
【0038】また必要に応じてシート表面に所定の導
体、絶縁体または抵抗体パターンを印刷する。またヴィ
アホールを形成するのと同様の方法でガイド穴をあけ
る。次に必要な枚数のシートをガイド孔を用いて積み重
ね、90〜130℃の温度で50〜200kg/cm
の圧力で接着し、多層基板からなるシートを作製する。
セラミックス・グリーンシートの焼成雰囲気は導体の種
類によって異なるが、銅、ニッケル、タングステン、モ
リブテンなどの金属の場合は、水蒸気を含む不活性雰囲
気中でバインダーを分解、蒸発させる。次に酸素を3か
ら100ppmの範囲含有し、残部が窒素またはアルゴ
ンなどの中性ガスあるいは水蒸気で制御した雰囲気中で
焼成できる。
【0039】特に焼成は有機バインダを蒸発させる温度
として300〜500℃の温度を用い30分から数時間
保持してバインダーを分解させ、蒸発させると好まし
い。特に低温焼成用セラミック多層基板の場合の焼結温
度は800〜1000℃が好ましい。こうして焼成セラ
ミック多層基板を得る。セラミックス・グリーンシート
焼成後の多層基板中に残存する炭素量は250ppm以
下であるべきである。そうでないと焼成後の基板の強度
低下、気孔率の増加、誘電率の増加、誘電損失(tan
δ)の増加または絶縁抵抗の低下などの問題を生じ、多
層基板として使用できなくなる。また残留炭素の量は1
00ppm以下、より好ましくは50ppm以下である
ことが好ましい。
【0040】本発明においてグリーンシートを積層して
多層化する場合標準的には4〜50層であるが、好まし
い層数は5〜15である。この範囲にあるとバインダー
の分解、蒸発が短時間に可能になり残留炭素量も50p
pm以下となる。本発明のメタクリレート系共重合体の
分解機構は明確でないが、メタクリレート系共重合体は
メタクリレート単位のメチレン基骨格のα位に水素を持
たないので熱によってC−C主鎖が切断されてモノマー
単位に分解し、このモノマー単位がガス化、飛散するこ
とよってメタクリレート系共重合体の分解が起こるもの
と予想される。
【0041】本発明のメタクリレート系共重合体バイン
ダーを使用するとおよそ300℃の低温度でバインダー
の分解が起こり始め、500℃の温度でほぼ完了するの
でガラス−セラミックスの組成を用いてなるグリーンシ
ートの場合では、ガラスの焼結が開始する600℃より
低い温度でバインダーが分解・蒸発するので好都合であ
る。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受
けるものではなく、明細な記載の趣旨に沿って、変更し
て実施する態様はすべて本発明に含まれる。
【0043】
【参考例】以下の参考例では濃度、組成はすべて重量%
で表わす。分子量の測定は下記によって行なった。 測定装置:WATERS社製のゲルパーミレーションク
ロマトグラフィー「M−410」 検出器:示差屈折計 使用カラム:WATERS社製のウルトラスタイラジェ
ル(7.8mmφ×300mmL)×4本 標準物質:ポリスチレン 測定条件:流量 1cc/min(THF) 温度 40℃
【0044】<バインダー合成> 参考例1 攪拌機、温度計、窒素導入管、モノマー滴下ロートおよ
び重合開始剤滴下ロートを備えたセパラブルフラスコ
に、溶剤としてトルエン80重量部をいれ、窒素導入管
から窒素を吹き込んでフラスコ内に窒素置換する。また
モノマー滴下ロートにはイソブチルメタクリレート90
重量部、n−ブチルメタクリレート9重量%、メタクリ
ル酸1重量部よりなるモノマー混合物100重量部を、
重合開始剤滴下ロートにはトルエン30重量部にアゾビ
スイソブチロニトリル1.8重量部を溶かした溶液を仕
込んでおく。次いでフラスコを60℃に昇温し、同温度
に保って攪拌しながらモノマーと重合開始剤を2時間か
けて滴下し、同温度でさらに2時間攪拌を続けた後、内
温を80℃まで高めてさらに2時間加熱攪拌してから冷
却降温しメタクリレート系共重合体(I)を得た。得ら
れた共重合体(I)の分子量分布を前述の方法で測定
し、数平均分子量を求めると共に、ガラス転移温度(T
g)および酸価を求め、また共重合体(I)を白金るつ
ぼに所定量入れて窒素気流中で600℃まで昇温し、同
温度で2時間保持したときの残存炭化物量を測定した。
その結果は、分子量1000〜100万の含有率91
%、分子量1000〜15万/15万〜100万(重量
比)は3/1、数平均分子量2万、Tg46℃、残存炭
化物量は70ppmであった。
【0045】参考例2 モノマーをイソブチルメタクリレート40重量部、n−
ブチルメタクリレート40重量部、2−エチルヘキシル
メタクリレート17.5重量部、メタクリル酸2.5重
量部よりなる組成にした以外は参考例1と同様にしてメ
タクリレート系共重合体(V)を得た。参考例1と同様
に測定した結果は、分子量1000〜100万の含有率
94%、分子量1000〜15万/15万〜100万
(重量比)は5/1、数平均分子量4.5万、Tg27
℃、残存炭化物量は90ppmであった。
【0046】参考例3〜8 以下、同様にしてメタクリレート系共重合体(II)〜
(IV)および(VI)〜(VIII)を得た。モノマ
ー組成の濃度はすべて重量%で表わす。 A.バインダー 下記のメタクリレート系共重合体をバインダーとして使
用した。 メタクリレート系共重合体(I) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート90% n−ブチルメタクリレート9% ビニルポリマー成分;メタクリル酸1% メタクリレート系共重合体(II) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート81% n−ブチルメタクリレート9% 2−ヒドロキシエチルメタクリレート9% ビニルポリマー成分;メタクリル酸1% メタクリレート系共重合体(III) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート81% n−ブチルメタクリレート9% 2−ヒドロキシルプロピルメタクリレート9% ビニルポリマー成分;メタクリル酸1% メタクリレート系共重合体(IV) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート81% n−ブチルメタクリレート9% シクロヘキシルメタクリレート9% ビニルポリマー成分;メタクリル酸1% メタクリレート系共重合体(V) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート40% n−ブチルメタクリレート40% 2−エチルヘキシルメタクリレート17.5% ビニルポリマー成分;メタクリル酸2.5% メタクリレート系共重合体(VI) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート40% n−ブチルメタクリレート40% 2−ヒドロキシエチルメタクリレート17.5% ビニルポリマー成分;メタクリル酸2.5% メタクリレート系共重合体(VII) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート40% n−ブチルメタクリレート40% 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート17.5% ビニルポリマー成分;メタクリル酸2.5% メタクリレート系共重合体(VIII) メタクリレート成分;イソブチルメタクリレート40% n−ブチルメタクリレート40% ビニルポリマー成分;メタクリル酸2.5 α−メチルスチレン17.5%
【0047】B.溶媒 トルエン、メチルエチルケトンの混合溶媒 C.可塑剤 ジオクチルフタレート E.セラミックス成分 アルミナ粉末 平均粒径 0.8μm コージェライト粉末 平均粒径 1.0μm ガラス−セラミックス粉末においてアルミナ(無機
フィラー)粉末を50%、ガラス粉末50%、ガラス組
成はSiO;60,CaO;15,Al;1
3,MgO;5,B;4,TiO;3である。
ガラス粉末は予めアトライターにて微粉砕し、粉末の平
均粒径2.2μm、比表面積5.0m/gのものを使
用した。 ガラス−セラミックス粉末においてセラミックス
(無機フィラー)粉末は50%で、ムライト粉末を25
%、スピネル5%、シリカ20%を含む。ガラス粉末は
50%で、ガラス組成はSiO;54,CaO;2
0,Al;13,MgO;2,B;8,T
iO;3である。ガラス粉末は予めアトライターにて
微粉砕し、粉末の平均粒径1.5μm、比表面積5.2
/gのものを使用した。
【0048】
【実施例】
実施例1〜12 <グリーンシートの製造> A.スラリーの調製 上記セラミックス粉末〜85%に上記メタクリレー
ト系共重合体(I)〜(VIII)をバインダーとして
15%、およびこれらのセラミックス粉末とバインダー
の和に対して分散媒としてトルエン/メチルエチルケト
ン(1/1)混合溶媒40%、可塑剤としてジオクチル
フタレートをアトライターで混合してスラリーとした。
調製した組成を表1に示す。 B.グリーンシートの作製 成形はドクターブレード法によって行った。得られたグ
リーンシート(A〜L)の膜厚を表1に示した。 <多層基板の製造> C.印刷、積層 得られたグリーンシート(A〜L)を金型によるパンチ
ブレスにてヴィアホール径200μmの穴を2000本
加工した。そしてスクリーン印刷法でB、C、E、Fに
ついては銅の厚膜ペースト(粘度1万〜2万cp)、
A、D、G〜Lについてはタングステンの厚膜ペースト
(粘度1万〜2万cp)を埋め込み、配線の層間接続用
の導体を形成する。またグリーンシートの表面に上記と
同じ金属組成であるが、粘度を低目に調整(5千〜1万
5千cp)した膜厚ペーストを用いて所定の回路パター
ンを印刷する。銅またはタングステンを印刷された6枚
のグリーンシートをガイド穴を用いて積み重ね、120
℃で、150kg/cmめ圧力で熱圧着し6層からな
る多層セラミックス・グリーンシートを作製した。 D.脱バインダー 得られた6層からなる多層セラミックス・グリーンシー
トを酸素3〜5ppm含有する窒素気流中で550℃ま
で300℃/時間で昇温し、同温度で2時間保持して脱
バインダーを行った。 E.焼結 脱バインダーしたグリーンシートA,D,G〜Lは16
00℃で、グリーンシートB,Eは1000℃で、グリ
ーンシートC,Fは900℃でそれぞれ0.5時間保持
して焼結し、セラミックス多層基板を得た。また、回路
パターンを印刷していないグリーンシートも同様に積
層、脱バインダー、焼結して焼結基板を得、その特性を
表1に示した。
【0049】実施例13および14 上記のセラミックス粉末のうちのコーデェライト粉末
およびのガラスーセラミックス粉末、バインダーとし
てメタクリレート系共重合体(I)を用い、実施例1〜
12と同様の条件でグリーンシートを作製した。導体は
上記の実施例と異なり銅の代わりに銀−パラジウム合金
の厚膜ペーストを用いて所定の回路を印刷した。得られ
た10枚のグリーンシートをガイド穴を用いて積み重ね
120℃、150kg/cmの圧力で熱圧着し10層
からなる多層セラミックスグリーンシートを得た。得ら
れた10層の多層セラミックス・グリーンシートを大気
中雰囲気で500℃/時間で昇温し、脱バインダーを行
い、同温度で1時間保持して脱バインダを行った。さら
に同じ速度で昇温し、それぞれ1000℃と900℃、
15分で焼結してセラミックス多層基板を得た。また回
路パターンを印刷していないグリーンシートも同様に積
層、脱出バインダー、焼結して焼結基板を得、その特性
を表1に示した。
【0050】
【比較例】
比較例1〜3 上記のセラミックス粉末〜と、バインダーとしてメ
タクリレート系共重合体の代わりにポリメチルメタクリ
レート樹脂を用いる以外は実施例と同様の条件でグリー
ンシートを作製し、脱バインダー、焼結を行いセラミッ
クス基板を得た。作製したセラミックス多層基板は脱バ
インダーが不十分なため、残留炭素量がそれぞれ200
0、2400、3100ppmであった。また抗折強
度、絶縁抵抗もそれぞれ低く、多層基板として用いるこ
とができなかった。焼結基板の特性を表2に示した。
【0051】比較例4 上記のセラミックス粉末のうちのコーデェライト粉末
と、バインダーとしてメタクリレート系共重合体の代わ
りにポリメチルメタクリレート樹脂を用いる以外は実施
例13〜14と同様の条件でグリーンシートを作製し
た。スクリーン印刷法で銀−パラジウム合金の厚膜ペー
ストで所定の回路を作製した。得られた10枚のグリー
ンシートをガイド穴を用いて積み重ね120℃、150
kg/cmの圧力で熱圧着し10層からなる多層セラ
ミックスグリーンシートを得た。得られた10層のセラ
ミックス・グリーンシートを大気中で500℃/時間で
昇温し脱バインダーを行い、同温度で1時間保持し、8
00℃、15分で焼結しセラミックス多層基板を得た。
作製したセラミックス基板は脱バインダーが不十分なた
め、残留炭素量は300ppm特に内部は1000pp
mであった。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明のセラミックス・グリーンシート
は以上のように構成されており、強度や取扱い性に優れ
ると共に酸化性雰囲気下での脱バインダーはもとより、
非酸化性雰囲気下で加熱した場合でもバインダーが炭化
することなく容易に分解・飛散する特性を有している。
また焼結後のセラミックスシートは外観上、反りや曲り
もなく、炭化物が残存しているような黒灰色の外観を呈
しておらず、残留炭素量は250ppm以下、体積固有
抵抗値も1013Ωcm以上であり、充分な絶縁性を有
している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 亜紀子 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 大坂 重美 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒触媒研究所内 (72)発明者 秦 和男 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒触媒研究所内 (72)発明者 相川 規一 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒触媒研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス粉末とブチルメタクリレー
    ト、β位にアルキル側鎖を有する炭素数8以上のメタク
    リレート、ヒドロキシル基含有メタクリレートおよびシ
    クロアルキル基含有メタクリレートからなる群から選ば
    れたメタクリレート単位が80重量%以上を占めると共
    に、該ブチルメタクリレート単位の含有量が50重量%
    以上であるメタクリレート系共重合体を含有することを
    特徴とするセラミックス・グリーンシート。
  2. 【請求項2】 請求項1においてメタクリレート系共重
    合体が不飽和カルボン酸、アクリレートおよびスチレン
    類から選択されるモノマー単位を含んでなるメタクリレ
    ート系共重合体であることを特徴とするセラミックス・
    グリーンシート。
  3. 【請求項3】 セラミックス粉末がアルミナ、ジルコニ
    ア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コーディライ
    ト、スピネル、フォルステライト、アノーサイト、セル
    ジアン、クリノエンスタタイトおよびシリカからなる群
    から選ばれた少なくとも一種を含有する請求項1または
    2記載のセラミックス・グリーンシート。
  4. 【請求項4】 セラミックス粉末が酸化物換算表記で SiO 30〜70重量% Al 6〜25重量% CaO 5〜25重量% MgO 1〜10重量% B 3〜50重量% TiO 1〜15重量% の組成範囲で、総量が95重量%以上となるガラス組成
    粉末40〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグ
    ネシア、ベリリア、ムライト、コーディライト、フォル
    ステライト、スピネル、アノーサイト、セルジアン、ク
    リノエンスタタイトおよびシリカからなる群から選ばれ
    る少なくとも一種の無機フィラー粉末60〜40重量%
    との原料混合物を使用してなるものである請求項1〜3
    のいずれか1項記載のセラミックス・グリーンシート。
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