JPH0617209A - 電気電子機器用銅合金の製造方法 - Google Patents
電気電子機器用銅合金の製造方法Info
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- JPH0617209A JPH0617209A JP19645992A JP19645992A JPH0617209A JP H0617209 A JPH0617209 A JP H0617209A JP 19645992 A JP19645992 A JP 19645992A JP 19645992 A JP19645992 A JP 19645992A JP H0617209 A JPH0617209 A JP H0617209A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 リードフレーム材やバネ材に好適な電気電子
機器用銅合金を、効率よく、安定して、高品質に製造す
る方法を提供する。 【構成】 Ni 1.0〜4.0 wt%、Si0.1 〜1.0 wt%,
Zn0.05〜5.0 wt%,Sn5.0 wt%以下,P 0.1 wt %
未満を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなるコ
ルソン系銅合金を連続鋳造法により鋳塊となし、この銅
合金鋳塊に減面率60%以上の冷間加工を施して加工素材
となし、次いでこの加工素材に、 700℃以上の温度で連
続加熱後10℃/sec 以上の速度で急冷する連続焼入処理
を施し、次いでこの連続焼入材に冷間加工と 400〜600
℃×10分〜5時間の焼戻処理を順次施すC工程、又は前
記C工程に続けて減面率40%以下の冷間加工と 250〜50
0 ℃×30sec 〜5時間の調質処理を順次施すD工程の何
れかの工程を施す。
機器用銅合金を、効率よく、安定して、高品質に製造す
る方法を提供する。 【構成】 Ni 1.0〜4.0 wt%、Si0.1 〜1.0 wt%,
Zn0.05〜5.0 wt%,Sn5.0 wt%以下,P 0.1 wt %
未満を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなるコ
ルソン系銅合金を連続鋳造法により鋳塊となし、この銅
合金鋳塊に減面率60%以上の冷間加工を施して加工素材
となし、次いでこの加工素材に、 700℃以上の温度で連
続加熱後10℃/sec 以上の速度で急冷する連続焼入処理
を施し、次いでこの連続焼入材に冷間加工と 400〜600
℃×10分〜5時間の焼戻処理を順次施すC工程、又は前
記C工程に続けて減面率40%以下の冷間加工と 250〜50
0 ℃×30sec 〜5時間の調質処理を順次施すD工程の何
れかの工程を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランジスターや集積
回路(IC)等のリードフレーム材、各種基板材、又は
端子、コネクター、スイッチ、リレー等のバネ材に好適
な電気電子機器用銅合金の製造方法に関する。
回路(IC)等のリードフレーム材、各種基板材、又は
端子、コネクター、スイッチ、リレー等のバネ材に好適
な電気電子機器用銅合金の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気電子機器用材料、例えばリードフレ
ーム材に代表される半導体機器材料、或いは電気機器用
バネ、コネクター、スイッチ等に代表される導電材料に
は、従来から黄銅、りん青銅、Sn入り銅、Fe入り銅
等が用いられていたが、電気電子機器の小型化、軽量化
と高密度化に伴い、強度、バネ性及び導電性がバランス
した材料が強く要求され、従来の合金では対応が困難に
なってきている。このようなことから、前記種々の特性
に優れ、且つ安価なコルソン合金(Cu−Ni−Si
系)が使用されるようになった。このコルソン合金はケ
イ化ニッケル(Ni2 Si)の銅に対する固溶限が温度
によって著しく変化する合金で、焼入・焼戻によって硬
化する析出硬化型合金の1種であり、耐熱性,高温強度
も良好で、導電用各種バネや高抗張力用電線等に広く使
用されている。
ーム材に代表される半導体機器材料、或いは電気機器用
バネ、コネクター、スイッチ等に代表される導電材料に
は、従来から黄銅、りん青銅、Sn入り銅、Fe入り銅
等が用いられていたが、電気電子機器の小型化、軽量化
と高密度化に伴い、強度、バネ性及び導電性がバランス
した材料が強く要求され、従来の合金では対応が困難に
なってきている。このようなことから、前記種々の特性
に優れ、且つ安価なコルソン合金(Cu−Ni−Si
系)が使用されるようになった。このコルソン合金はケ
イ化ニッケル(Ni2 Si)の銅に対する固溶限が温度
によって著しく変化する合金で、焼入・焼戻によって硬
化する析出硬化型合金の1種であり、耐熱性,高温強度
も良好で、導電用各種バネや高抗張力用電線等に広く使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のコル
ソン合金の製造は、水冷鋳造法によりケーク状鋳塊に鋳
造され、この鋳塊は、均質化処理→熱間圧延→面削→冷
間加工→溶体化処理(焼入)→冷間加工→焼戻の工程に
より所定形状の線条体に製造されており、この製造工程
には次のような問題があった。即ち、鋳塊の均質化処
理に長時間を要しエネルギー消費量が大きい。焼入を
コイル巻きして行うので表面の曲げ応力の作用で昇温時
に脆性割れを起こす。溶体化処理(焼入)をコイル巻
きして行うのでコイルの内外で冷却速度が異なり、性能
にバラツキを生じる。焼入・焼戻を全てバッチ式で行
うので作業性に劣る。又前記方法とは別に、熱間圧延材
をそのまま急冷して焼入れ、これに面削,冷間加工,焼
戻の工程を順次施す方法が提案されているが、この方法
ではその後の焼戻等で本質的な再結晶がなされず、組織
的に異方性が生じ、曲げ性等の延性が大幅に低下すると
いう問題があった。
ソン合金の製造は、水冷鋳造法によりケーク状鋳塊に鋳
造され、この鋳塊は、均質化処理→熱間圧延→面削→冷
間加工→溶体化処理(焼入)→冷間加工→焼戻の工程に
より所定形状の線条体に製造されており、この製造工程
には次のような問題があった。即ち、鋳塊の均質化処
理に長時間を要しエネルギー消費量が大きい。焼入を
コイル巻きして行うので表面の曲げ応力の作用で昇温時
に脆性割れを起こす。溶体化処理(焼入)をコイル巻
きして行うのでコイルの内外で冷却速度が異なり、性能
にバラツキを生じる。焼入・焼戻を全てバッチ式で行
うので作業性に劣る。又前記方法とは別に、熱間圧延材
をそのまま急冷して焼入れ、これに面削,冷間加工,焼
戻の工程を順次施す方法が提案されているが、この方法
ではその後の焼戻等で本質的な再結晶がなされず、組織
的に異方性が生じ、曲げ性等の延性が大幅に低下すると
いう問題があった。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明はこのような状況に
鑑み鋭意研究を行った結果なされたもので、その目的と
するところは、性能及び品質に優れた電気電子機器用銅
合金を効率よく製造する方法を提供することにある。即
ち、請求項1の発明は、Ni 1.0〜4.0 wt%、Si0.1
〜1.0 wt%,Zn0.05〜5.0 wt%,P 0.1 wt %未満を
含有し、残部がCu及び不可避不純物からなるコルソン
系銅合金Aを連続鋳造法により鋳塊となし、この銅合金
鋳塊に減面率60%以上の冷間加工を施して加工素材とな
し、次いでこの加工素材に、 700℃以上の温度で連続加
熱後10℃/sec 以上の速度で急冷する連続焼入処理を施
し、次いでこの連続焼入材に冷間加工と 400〜600 ℃×
10分〜5時間の焼戻処理を順次施すC工程、又は前記C
工程に続けて加工率40%以下の冷間加工と 250〜500 ℃
×30sec 〜5時間の調質処理を順次施すD工程の何れか
の工程を施すことを特徴とするものである。
鑑み鋭意研究を行った結果なされたもので、その目的と
するところは、性能及び品質に優れた電気電子機器用銅
合金を効率よく製造する方法を提供することにある。即
ち、請求項1の発明は、Ni 1.0〜4.0 wt%、Si0.1
〜1.0 wt%,Zn0.05〜5.0 wt%,P 0.1 wt %未満を
含有し、残部がCu及び不可避不純物からなるコルソン
系銅合金Aを連続鋳造法により鋳塊となし、この銅合金
鋳塊に減面率60%以上の冷間加工を施して加工素材とな
し、次いでこの加工素材に、 700℃以上の温度で連続加
熱後10℃/sec 以上の速度で急冷する連続焼入処理を施
し、次いでこの連続焼入材に冷間加工と 400〜600 ℃×
10分〜5時間の焼戻処理を順次施すC工程、又は前記C
工程に続けて加工率40%以下の冷間加工と 250〜500 ℃
×30sec 〜5時間の調質処理を順次施すD工程の何れか
の工程を施すことを特徴とするものである。
【0005】又請求項2の発明は、前記請求項1におけ
るコルソン系銅合金Aに更にSnを含有させたコルソン
系銅合金Bの製造方法である。即ち、Ni 1.0〜4.0 wt
%、Si0.1 〜1.0 wt%,Zn0.05〜5.0 wt%,Sn5.
0 wt%以下,P 0.1 wt %未満を含有し、残部がCu及
び不可避不純物からなるコルソン系銅合金Bを連続鋳造
法により鋳塊となし、この銅合金鋳塊に減面率60%以上
の冷間加工を施して加工素材となし、次いでこの加工素
材に、 700℃以上の温度で連続加熱後10℃/sec 以上の
速度で急冷する連続焼入処理を施し、次いでこの連続焼
入材に冷間加工と 400〜600 ℃×10分〜5時間の焼戻処
理を順次施すC工程、又は前記C工程に続けて減面率40
%以下の冷間加工と 250〜500 ℃×30sec 〜5時間の調
質処理を順次施すD工程の何れかの工程を施すことを特
徴とするものである。
るコルソン系銅合金Aに更にSnを含有させたコルソン
系銅合金Bの製造方法である。即ち、Ni 1.0〜4.0 wt
%、Si0.1 〜1.0 wt%,Zn0.05〜5.0 wt%,Sn5.
0 wt%以下,P 0.1 wt %未満を含有し、残部がCu及
び不可避不純物からなるコルソン系銅合金Bを連続鋳造
法により鋳塊となし、この銅合金鋳塊に減面率60%以上
の冷間加工を施して加工素材となし、次いでこの加工素
材に、 700℃以上の温度で連続加熱後10℃/sec 以上の
速度で急冷する連続焼入処理を施し、次いでこの連続焼
入材に冷間加工と 400〜600 ℃×10分〜5時間の焼戻処
理を順次施すC工程、又は前記C工程に続けて減面率40
%以下の冷間加工と 250〜500 ℃×30sec 〜5時間の調
質処理を順次施すD工程の何れかの工程を施すことを特
徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明方法は、Cuに合金元素としてNi,S
i,Zn,Pを含有させたコルソン系銅合金A、又は前
記コルソン系銅合金Aに更にSnを含有させたコルソン
系銅合金Bを高品質に又高性能に、効率よく製造する方
法である。前記コルソン系銅合金Aの合金元素のうち、
NiとSiは導電性をあまり低下させずに強度とバネ性
を高める作用を果たす元素で、NiとSiの含有量をそ
れぞれ 1.0〜4.0 wt%、0.1 〜1.0 wt%に限定した理由
は、Niの含有量が 1.0wt%未満でも又Siの含有量が
0.1 wt%未満でも、十分な強度、バネ性、導電性が得ら
れず、又Niの含有量が 4.0wt%を超えても又Siの含
有量が1.0 wt%を超えても導電性,曲げ性,半田付性が
低下する為である。
i,Zn,Pを含有させたコルソン系銅合金A、又は前
記コルソン系銅合金Aに更にSnを含有させたコルソン
系銅合金Bを高品質に又高性能に、効率よく製造する方
法である。前記コルソン系銅合金Aの合金元素のうち、
NiとSiは導電性をあまり低下させずに強度とバネ性
を高める作用を果たす元素で、NiとSiの含有量をそ
れぞれ 1.0〜4.0 wt%、0.1 〜1.0 wt%に限定した理由
は、Niの含有量が 1.0wt%未満でも又Siの含有量が
0.1 wt%未満でも、十分な強度、バネ性、導電性が得ら
れず、又Niの含有量が 4.0wt%を超えても又Siの含
有量が1.0 wt%を超えても導電性,曲げ性,半田付性が
低下する為である。
【0007】又Znは、半田の脆化防止、Snや半田メ
ッキの密着性、耐マイグレーション性を高める作用を果
たすもので、その含有量を0.05〜5.0 wt%に限定した理
由は、0.05wt%未満ではその効果が十分に得られず、又
5.0wt%を超えると導電性及び半田付性が低下する為で
ある。又Pは脱酸作用を有しNi,Si,Znの酸化ロ
スを低減させるものであるが、その量が 0.1wt%を超え
るとNi−Si−P系化合物が鋳造組織の結晶粒界に多
量に析出して、鋳造直後の冷間加工や熱処理工程での割
れや脆化の原因になる。 前記合金元素にSnを加えた
コルソン系銅合金Bにおいて、Snは、強度、バネ性、
曲げ性を一層改善するもので、その含有量を5.0 wt%以
下に限定した理由は、 5.0wt%を超えると導電性が低下
する為である。このコルソン系銅合金Bは導電性を多少
犠牲にしても高強度を要求される分野に適用される。
ッキの密着性、耐マイグレーション性を高める作用を果
たすもので、その含有量を0.05〜5.0 wt%に限定した理
由は、0.05wt%未満ではその効果が十分に得られず、又
5.0wt%を超えると導電性及び半田付性が低下する為で
ある。又Pは脱酸作用を有しNi,Si,Znの酸化ロ
スを低減させるものであるが、その量が 0.1wt%を超え
るとNi−Si−P系化合物が鋳造組織の結晶粒界に多
量に析出して、鋳造直後の冷間加工や熱処理工程での割
れや脆化の原因になる。 前記合金元素にSnを加えた
コルソン系銅合金Bにおいて、Snは、強度、バネ性、
曲げ性を一層改善するもので、その含有量を5.0 wt%以
下に限定した理由は、 5.0wt%を超えると導電性が低下
する為である。このコルソン系銅合金Bは導電性を多少
犠牲にしても高強度を要求される分野に適用される。
【0008】この発明方法では、前記コルソン系銅合金
A又はBの鋳塊は〔冷間加工e→連続焼入(溶体化処
理)→冷間加工f→焼戻〕のC工程、又は〔冷間加工e
→連続焼入(溶体化処理)→冷間加工f→焼戻→冷間加
工g→焼戻処理〕のD工程の何れかの工程により線条体
に製造される。次に前記工程を詳細に説明する。先ずコ
ルソン系銅合金の鋳塊を冷間加工eして、前記銅合金
A,Bの脆弱な鋳造組織を破壊し又鋳造歪を除去する。
次に前記冷間加工e材を、所定温度に保持した加熱炉中
を所定速度で走行させてNiやSi等の合金元素を固溶
させると共に再結晶化を図り、同時に前記加熱炉の出口
で急速冷却して焼入れて溶体化処理する。前述の冷間加
工eの減面率を60%以上に限定した理由は、60%未満で
は鋳造組織が残り又鋳造歪が除去されず、その結果次の
連続焼入工程にて焼入材に割れが入り、又再結晶粒が不
均一となり曲げ性が低下する為である。
A又はBの鋳塊は〔冷間加工e→連続焼入(溶体化処
理)→冷間加工f→焼戻〕のC工程、又は〔冷間加工e
→連続焼入(溶体化処理)→冷間加工f→焼戻→冷間加
工g→焼戻処理〕のD工程の何れかの工程により線条体
に製造される。次に前記工程を詳細に説明する。先ずコ
ルソン系銅合金の鋳塊を冷間加工eして、前記銅合金
A,Bの脆弱な鋳造組織を破壊し又鋳造歪を除去する。
次に前記冷間加工e材を、所定温度に保持した加熱炉中
を所定速度で走行させてNiやSi等の合金元素を固溶
させると共に再結晶化を図り、同時に前記加熱炉の出口
で急速冷却して焼入れて溶体化処理する。前述の冷間加
工eの減面率を60%以上に限定した理由は、60%未満で
は鋳造組織が残り又鋳造歪が除去されず、その結果次の
連続焼入工程にて焼入材に割れが入り、又再結晶粒が不
均一となり曲げ性が低下する為である。
【0009】又本発明では、鋳塊を連続鋳造法により製
造するので、品質,歩留り,生産性に優れる。又冷間加
工には圧延加工が多く用いられる。又連続焼入法は、コ
イルに巻いてバッチ式に焼入れる方法に較べて、焼入が
均等になされて性能のバラツキが小さくなる。又コイル
巻きによる曲げ応力が掛からないので昇温時の脆化割れ
が防止される。冷間加工e材の走行速度は、設定温度や
炉長に応じて、冷間加工e材が再結晶する速度に調節さ
れる。前記連続焼入工程において、焼鈍温度を 700℃以
上の温度に限定した理由は、700℃未満の温度では鋳造
組織の破壊や再結晶、或いは鋳造歪みの除去が十分にな
されずに、曲げ性が著しく低下する為であり、又焼入を
700℃以上の温度から10℃/min 以上の冷却速度で行う
ように限定した理由は、 700℃未満でも又10℃/min 未
満の冷却速度でもNiとSiが十分な量焼入れられない
為強度が低下するからである。
造するので、品質,歩留り,生産性に優れる。又冷間加
工には圧延加工が多く用いられる。又連続焼入法は、コ
イルに巻いてバッチ式に焼入れる方法に較べて、焼入が
均等になされて性能のバラツキが小さくなる。又コイル
巻きによる曲げ応力が掛からないので昇温時の脆化割れ
が防止される。冷間加工e材の走行速度は、設定温度や
炉長に応じて、冷間加工e材が再結晶する速度に調節さ
れる。前記連続焼入工程において、焼鈍温度を 700℃以
上の温度に限定した理由は、700℃未満の温度では鋳造
組織の破壊や再結晶、或いは鋳造歪みの除去が十分にな
されずに、曲げ性が著しく低下する為であり、又焼入を
700℃以上の温度から10℃/min 以上の冷却速度で行う
ように限定した理由は、 700℃未満でも又10℃/min 未
満の冷却速度でもNiとSiが十分な量焼入れられない
為強度が低下するからである。
【0010】焼入材は、冷間加工fにより所定形状に加
工したのち焼戻される。焼戻し条件を 400〜600 ℃×10
分〜5時間に限定した理由は、400 ℃未満でも又10分未
満でもNi2 Si化合物が十分に析出せず、又、 600℃
を超えても又5時間を超えても析出するNi2 Si化合
物が粗大化して強度が低下する為である。以上がC工程
についての説明であり、D工程は、このC工程にて得ら
れた焼戻し材に更に冷間加工gと調質処理を追加したも
のである。この冷間加工gと調質処理は局部応力を除去
してバネ性を向上させる為に施すもので、この冷間加工
gと調質処理の追加工程は2回以上施しても差支えな
い。そして前記の冷間加工gの減面率を40%以下に限定
した理由は、減面率40%以上の冷間加工gを施すと、得
られる合金の曲げ性が著しく低下する為である。又この
冷間加工g材に施す調質処理を 250〜500 ℃×30秒〜5
時間に限定した理由は、 250℃未満でも又30秒未満でも
曲げ性とバネ性が改善されず、又 500℃を超えても又5
時間を超えてもその効果が飽和すると共に、強度が低下
するからである。又、前述の焼戻や調質処理はバッチ式
で行っても性能的には差は認められない。
工したのち焼戻される。焼戻し条件を 400〜600 ℃×10
分〜5時間に限定した理由は、400 ℃未満でも又10分未
満でもNi2 Si化合物が十分に析出せず、又、 600℃
を超えても又5時間を超えても析出するNi2 Si化合
物が粗大化して強度が低下する為である。以上がC工程
についての説明であり、D工程は、このC工程にて得ら
れた焼戻し材に更に冷間加工gと調質処理を追加したも
のである。この冷間加工gと調質処理は局部応力を除去
してバネ性を向上させる為に施すもので、この冷間加工
gと調質処理の追加工程は2回以上施しても差支えな
い。そして前記の冷間加工gの減面率を40%以下に限定
した理由は、減面率40%以上の冷間加工gを施すと、得
られる合金の曲げ性が著しく低下する為である。又この
冷間加工g材に施す調質処理を 250〜500 ℃×30秒〜5
時間に限定した理由は、 250℃未満でも又30秒未満でも
曲げ性とバネ性が改善されず、又 500℃を超えても又5
時間を超えてもその効果が飽和すると共に、強度が低下
するからである。又、前述の焼戻や調質処理はバッチ式
で行っても性能的には差は認められない。
【0011】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 実施例1 Ni2.4 wt%,Si0.59wt%,Zn0.57wt%,P 0.044
wt%を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなるコ
ルソン系銅合金A、及び前記コルソン系銅合金AにSn
を2.55wt%含有させたコルソン系銅合金Bをそれぞれ横
型連続鋳造法により厚さ12mm又は5mm又は4mm、幅200m
m の鋳塊に鋳造し、次いでこの鋳塊を厚さ両面1mmづつ
面削したのち、冷間圧延eして厚さ1mmの板材となし、
この板材に連続焼入処理を施した。連続焼入処理は、板
材を所定温度に保持した加熱炉中を種々速度で走行さ
せ、炉から出てくる板材に冷却水を噴射して行った。次
にこの連続焼入材に減面率40%の冷間圧延fを施し、こ
の冷間圧延f材を加熱し焼戻した。更に前記焼戻し材の
一部の材料に冷間圧延gと調質処理を施した。前記の連
続焼入処理,焼戻,調質処理等の条件は種々に変化させ
た。
る。 実施例1 Ni2.4 wt%,Si0.59wt%,Zn0.57wt%,P 0.044
wt%を含有し、残部がCu及び不可避不純物からなるコ
ルソン系銅合金A、及び前記コルソン系銅合金AにSn
を2.55wt%含有させたコルソン系銅合金Bをそれぞれ横
型連続鋳造法により厚さ12mm又は5mm又は4mm、幅200m
m の鋳塊に鋳造し、次いでこの鋳塊を厚さ両面1mmづつ
面削したのち、冷間圧延eして厚さ1mmの板材となし、
この板材に連続焼入処理を施した。連続焼入処理は、板
材を所定温度に保持した加熱炉中を種々速度で走行さ
せ、炉から出てくる板材に冷却水を噴射して行った。次
にこの連続焼入材に減面率40%の冷間圧延fを施し、こ
の冷間圧延f材を加熱し焼戻した。更に前記焼戻し材の
一部の材料に冷間圧延gと調質処理を施した。前記の連
続焼入処理,焼戻,調質処理等の条件は種々に変化させ
た。
【0012】従来例1 実施例1で用いたのと同じ組成のコルソン系銅合金A及
びBを水冷鋳造法により厚さ 150mmの鋳塊に鋳造し、こ
の鋳塊に 900℃×6時間の均質化処理を施したのち12mm
厚さに熱間圧延した。次にこの圧延材の両面を1mmづつ
研削したのち、厚さ1mmの板材に冷間圧延し、次いでこ
の板材を従来のようにコイル状に巻き取り、このコイル
をバッチ炉にて 850℃に加熱し、この温度から水中に焼
入れた。次にこの焼入材に、実施例1と同じ方法・条件
にて冷間圧延を施し、この冷間圧延材を加熱し焼戻し、
更に冷間圧延と調質処理を施した。このようにして得ら
れた種々のコルソン系銅合金A,Bについて、引張強
さ,導電率,バネ限界値,曲げ性を調査した。結果は、
表1,表2(コルソン系銅合金A)と表3,4(コルソ
ン系銅合金B)に示した。 尚、引張強さはJIS-Z2241
,導電率はJIS-H005, バネ限界値はJIS-H3130 に準じ
て測定した。又曲げ性はJIS-Z2248 に基づき最小曲げ半
径Rを板厚Tで除して求めた。引張強さは長手方向にラ
ンダムに試験片を採取し、バラツキ(標準偏差)につい
ても調査した。試験本数は20本とした。
びBを水冷鋳造法により厚さ 150mmの鋳塊に鋳造し、こ
の鋳塊に 900℃×6時間の均質化処理を施したのち12mm
厚さに熱間圧延した。次にこの圧延材の両面を1mmづつ
研削したのち、厚さ1mmの板材に冷間圧延し、次いでこ
の板材を従来のようにコイル状に巻き取り、このコイル
をバッチ炉にて 850℃に加熱し、この温度から水中に焼
入れた。次にこの焼入材に、実施例1と同じ方法・条件
にて冷間圧延を施し、この冷間圧延材を加熱し焼戻し、
更に冷間圧延と調質処理を施した。このようにして得ら
れた種々のコルソン系銅合金A,Bについて、引張強
さ,導電率,バネ限界値,曲げ性を調査した。結果は、
表1,表2(コルソン系銅合金A)と表3,4(コルソ
ン系銅合金B)に示した。 尚、引張強さはJIS-Z2241
,導電率はJIS-H005, バネ限界値はJIS-H3130 に準じ
て測定した。又曲げ性はJIS-Z2248 に基づき最小曲げ半
径Rを板厚Tで除して求めた。引張強さは長手方向にラ
ンダムに試験片を採取し、バラツキ(標準偏差)につい
ても調査した。試験本数は20本とした。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】表1及び表2より明らかなように、本発明
方法にて製造されたコルソン系銅合金A(No1〜13)
は、比較例品(No14〜25)に較べて引張強さ,導電率,
バネ限界値,曲げ性等リードフレーム材やバネ材に要求
される性能がバランス良く優れており、又バラツキが小
さく電気電子機器用銅合金として優れたものであった。
前記のコルソン系銅合金Aのうち、冷間加工gと調質処
理の工程を追加した効果はNo1とNo2を比較して、引張
強さ,導電率,バネ限界値において明瞭に認められる。
又表3及び表4より明らかなように、本発明方法にて製
造されたコルソン系銅合金B(No27〜39)は、前記コル
ソン系銅合金Aより導電率は劣るものの、引張強さ,バ
ネ性が一段と高く、高強度を要求される用途に適したも
のであった。前記本発明方法品のコルソン系銅合金A,
Bには欠陥等は認められず、高品質のものであった。又
前記コルソン系銅合金A及びBについて、半田付け試験
及び半田剥離試験を行ったが、いずれも良好な結果が得
られた。他方、従来材(No26,52)は、引張強さのバラ
ツキが大きく、又割れ等の欠陥が多数存在した。この欠
陥は、主に焼入加熱時に生じたもので、コイル表面の曲
げ応力に起因するものである。
方法にて製造されたコルソン系銅合金A(No1〜13)
は、比較例品(No14〜25)に較べて引張強さ,導電率,
バネ限界値,曲げ性等リードフレーム材やバネ材に要求
される性能がバランス良く優れており、又バラツキが小
さく電気電子機器用銅合金として優れたものであった。
前記のコルソン系銅合金Aのうち、冷間加工gと調質処
理の工程を追加した効果はNo1とNo2を比較して、引張
強さ,導電率,バネ限界値において明瞭に認められる。
又表3及び表4より明らかなように、本発明方法にて製
造されたコルソン系銅合金B(No27〜39)は、前記コル
ソン系銅合金Aより導電率は劣るものの、引張強さ,バ
ネ性が一段と高く、高強度を要求される用途に適したも
のであった。前記本発明方法品のコルソン系銅合金A,
Bには欠陥等は認められず、高品質のものであった。又
前記コルソン系銅合金A及びBについて、半田付け試験
及び半田剥離試験を行ったが、いずれも良好な結果が得
られた。他方、従来材(No26,52)は、引張強さのバラ
ツキが大きく、又割れ等の欠陥が多数存在した。この欠
陥は、主に焼入加熱時に生じたもので、コイル表面の曲
げ応力に起因するものである。
【0018】
【効果】以上述べたように、本発明方法によれば、強
度,導電率,バネ性,曲げ性,半田付け性,耐半田剥離
性等の特性に優れ、バラツキが少なく、且つ高品質の電
気電子機器用銅合金を効率よく製造することができ、工
業上顕著な効果を奏する。
度,導電率,バネ性,曲げ性,半田付け性,耐半田剥離
性等の特性に優れ、バラツキが少なく、且つ高品質の電
気電子機器用銅合金を効率よく製造することができ、工
業上顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星 伸一 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 小林 敬一 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni 1.0〜4.0 wt%、Si0.1 〜1.0 wt
%,Zn0.05〜5.0wt%,P 0.1 wt %未満を含有し、
残部がCu及び不可避不純物からなるコルソン系銅合金
Aを連続鋳造法により鋳塊となし、この銅合金鋳塊に減
面率60%以上の冷間加工を施して加工素材となし、次い
でこの加工素材に、 700℃以上の温度で連続加熱後10℃
/sec 以上の速度で急冷する連続焼入処理を施し、次い
でこの連続焼入材に冷間加工と 400〜600 ℃×10分〜5
時間の焼戻処理を順次施すC工程、又は前記C工程に続
けて加工率40%以下の冷間加工と 250〜500 ℃×30sec
〜5時間の調質処理を順次施すD工程の何れかの工程を
施すことを特徴とする電気電子機器用銅合金の製造方
法。 - 【請求項2】 Ni 1.0〜4.0 wt%、Si0.1 〜1.0 wt
%,Zn0.05〜5.0wt%,Sn5.0 wt%以下,P 0.1 wt
%未満を含有し、残部がCu及び不可避不純物からな
るコルソン系銅合金Bを連続鋳造法により鋳塊となし、
この銅合金鋳塊に減面率60%以上の冷間加工を施して加
工素材となし、次いでこの加工素材に、 700℃以上の温
度で連続加熱後10℃/sec 以上の速度で急冷する連続焼
入処理を施し、次いでこの連続焼入材に冷間加工と 400
〜600 ℃×10分〜5時間の焼戻処理を順次施すC工程、
又は前記C工程に続けて減面率40%以下の冷間加工と 2
50〜500 ℃×30sec 〜5時間の調質処理を順次施すD工
程の何れかの工程を施すことを特徴とする電気電子機器
用銅合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19645992A JPH0617209A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 電気電子機器用銅合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19645992A JPH0617209A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 電気電子機器用銅合金の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0617209A true JPH0617209A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=16358162
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19645992A Pending JPH0617209A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 電気電子機器用銅合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0617209A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007066697A1 (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-14 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 配線用電線導体、配線用電線、及びそれらの製造方法 |
| WO2009099198A1 (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-13 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 電気電子部品用銅合金材料 |
| CN105506356A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-04-20 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 振动膜水处理设备 |
| CN105543543A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-04 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 气浮机 |
| CN105543542A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-04 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 加药机 |
| CN105568041A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-11 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 超频振动膜分离机 |
| CN105603243A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-25 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 旋流分离机 |
| CN105603244A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-25 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 微纳气泡气浮机 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP19645992A patent/JPH0617209A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007066697A1 (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-14 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 配線用電線導体、配線用電線、及びそれらの製造方法 |
| JP2007305566A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-11-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 配線用電線導体、配線用電線、及びそれらの製造方法 |
| US7560649B2 (en) | 2005-12-07 | 2009-07-14 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Conductor of electric cable for wiring, electric cable for wiring, and methods of producing them |
| EP1973120A4 (en) * | 2005-12-07 | 2009-07-15 | Furukawa Electric Co Ltd | ELECTRIC WIRE CONDUCTOR FOR WIRING, ELECTRIC WIRE FOR WIRING, AND METHODS OF PRODUCING THE SAME |
| WO2009099198A1 (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-13 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 電気電子部品用銅合金材料 |
| CN105506356A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-04-20 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 振动膜水处理设备 |
| CN105543543A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-04 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 气浮机 |
| CN105543542A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-04 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 加药机 |
| CN105568041A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-11 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 超频振动膜分离机 |
| CN105603243A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-25 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 旋流分离机 |
| CN105603244A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-05-25 | 苏州众禹环境科技有限公司 | 微纳气泡气浮机 |
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