JPH06180838A - 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH06180838A JPH06180838A JP4353269A JP35326992A JPH06180838A JP H06180838 A JPH06180838 A JP H06180838A JP 4353269 A JP4353269 A JP 4353269A JP 35326992 A JP35326992 A JP 35326992A JP H06180838 A JPH06180838 A JP H06180838A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- metal fine
- fine particles
- ferromagnetic metal
- organic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 2−ヒドロキシニコチン酸等の特定の有機
酸、或いはガロシアニン等を併用した処理剤で表面処理
した強磁性金属微粒子、及びこの金属微粒子を磁性層に
用いた磁気テープ。 【効果】 耐酸化性に優れ、経時劣化が少なく、また塗
料化に際して分散性の高い磁気記録媒体用強磁性金属微
粒子及び磁気記録媒体を提供することができる。
酸、或いはガロシアニン等を併用した処理剤で表面処理
した強磁性金属微粒子、及びこの金属微粒子を磁性層に
用いた磁気テープ。 【効果】 耐酸化性に優れ、経時劣化が少なく、また塗
料化に際して分散性の高い磁気記録媒体用強磁性金属微
粒子及び磁気記録媒体を提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布型磁気記録媒体の
磁性粉末として好適な強磁性金属微粒子、及びこの強磁
性金属微粒子を用いた磁気記録媒体に関するものであ
る。
磁性粉末として好適な強磁性金属微粒子、及びこの強磁
性金属微粒子を用いた磁気記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【発明の概要】本発明は、主として、非磁性支持体上に
磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層が形成されてい
る塗布型磁気記録媒体に用いられる強磁性金属微粒子に
関するものであり、上記磁性層に用いられる金属微粒子
の表面がベンゼン骨格に窒素原子を有する複素環式芳香
族有機酸である2−ヒドロキシニコチン酸等で処理され
ていることを特徴とし、酸化等による磁気特性の経時劣
化を防止しようとするものである。
磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層が形成されてい
る塗布型磁気記録媒体に用いられる強磁性金属微粒子に
関するものであり、上記磁性層に用いられる金属微粒子
の表面がベンゼン骨格に窒素原子を有する複素環式芳香
族有機酸である2−ヒドロキシニコチン酸等で処理され
ていることを特徴とし、酸化等による磁気特性の経時劣
化を防止しようとするものである。
【0003】
【従来の技術】一般に磁気テープ等の磁気記録媒体は、
磁性粉、バインダー樹脂からなる磁性塗料を支持体上に
塗布、乾燥することにより製造される。近年、磁気記録
の分野、特にビデオテープレコーダ等においては高画質
化を図るために、より一層の高記録密度化が要求されて
いる。
磁性粉、バインダー樹脂からなる磁性塗料を支持体上に
塗布、乾燥することにより製造される。近年、磁気記録
の分野、特にビデオテープレコーダ等においては高画質
化を図るために、より一層の高記録密度化が要求されて
いる。
【0004】この高密度化に伴い、従来より、磁気記録
媒体等の磁性粉末として使用されていた酸化鉄系材料に
代わり、鉄または鉄を主成分とする金属材料が用いられ
るようになっている。最近ではこのような要求を満たす
ために、非常に微細な粒子形状を有するものが供給され
るようになってきており、これを磁気記録媒体の磁性粉
末に用いることで、高記録密度化や高周波数帯域におけ
る優れた電磁変換特性が達成されている。
媒体等の磁性粉末として使用されていた酸化鉄系材料に
代わり、鉄または鉄を主成分とする金属材料が用いられ
るようになっている。最近ではこのような要求を満たす
ために、非常に微細な粒子形状を有するものが供給され
るようになってきており、これを磁気記録媒体の磁性粉
末に用いることで、高記録密度化や高周波数帯域におけ
る優れた電磁変換特性が達成されている。
【0005】これらの鉄または鉄から構成される強磁性
金属微粒子は、酸化鉄やオキシ水酸化鉄、あるいはC
o、Ni、Mn、Cu、Zn、Ti、V等の鉄以外の金
属を含む酸化鉄やオキシ水酸化鉄等を、水素ガスで還元
することにより製造される。これらの強磁性金属微粒子
は、従来の酸化鉄系の強磁性微粒子よりも優れた磁気記
録特性を有している。
金属微粒子は、酸化鉄やオキシ水酸化鉄、あるいはC
o、Ni、Mn、Cu、Zn、Ti、V等の鉄以外の金
属を含む酸化鉄やオキシ水酸化鉄等を、水素ガスで還元
することにより製造される。これらの強磁性金属微粒子
は、従来の酸化鉄系の強磁性微粒子よりも優れた磁気記
録特性を有している。
【0006】ところが、上記強磁性金属微粒子は表面活
性が高く、大気中で酸化され易い特性を有しており、場
合によっては発火を伴う恐れがある。このような性質は
磁気記録媒体の低ノイズ化及び磁性粉末の微細化に伴
い、ますます強くなる傾向がある。
性が高く、大気中で酸化され易い特性を有しており、場
合によっては発火を伴う恐れがある。このような性質は
磁気記録媒体の低ノイズ化及び磁性粉末の微細化に伴
い、ますます強くなる傾向がある。
【0007】このために、上記強磁性金属微粒子を磁気
記録媒体の磁性粉末として用いた場合には、強磁性金属
微粒子の保存中、あるいは樹脂や有機溶剤等との組み合
わせによる塗料化の工程中、さらにはポリエステルフィ
ルム等の支持体上に塗布してシート化した後、所定の雰
囲気や温度、湿度等の条件下での保管の工程中に、主と
して酸素やある種のガス及び水分等の影響による酸化が
進行して、飽和磁化等の磁気特性に経時劣化が生じ、保
存安定性に問題があった。
記録媒体の磁性粉末として用いた場合には、強磁性金属
微粒子の保存中、あるいは樹脂や有機溶剤等との組み合
わせによる塗料化の工程中、さらにはポリエステルフィ
ルム等の支持体上に塗布してシート化した後、所定の雰
囲気や温度、湿度等の条件下での保管の工程中に、主と
して酸素やある種のガス及び水分等の影響による酸化が
進行して、飽和磁化等の磁気特性に経時劣化が生じ、保
存安定性に問題があった。
【0008】この問題に対して、強磁性金属微粒子の表
面の安定化を図るために、一般的には液相法または気相
法で、粒子の表面に酸化皮膜を形成して不動態化させる
方法が採用されてきた。また、強磁性金属微粒子をある
種の金属元素や界面活性剤、樹脂等の有機物で覆う方法
等も実施されてきた。
面の安定化を図るために、一般的には液相法または気相
法で、粒子の表面に酸化皮膜を形成して不動態化させる
方法が採用されてきた。また、強磁性金属微粒子をある
種の金属元素や界面活性剤、樹脂等の有機物で覆う方法
等も実施されてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
酸化皮膜不動態を形成する方法やある種の金属元素や有
機物で覆う方法では、強磁性金属微粒子の酸化を抑え、
磁気記録特性の経時劣化を防ぐ上で必ずしも十分なもの
とは言い難い。また、処理の方法によっては、逆に表面
処理すること自体が磁気記録特性の劣化をもたらす場合
や、塗料化の際の分散性の低下をきたすおそれがある。
酸化皮膜不動態を形成する方法やある種の金属元素や有
機物で覆う方法では、強磁性金属微粒子の酸化を抑え、
磁気記録特性の経時劣化を防ぐ上で必ずしも十分なもの
とは言い難い。また、処理の方法によっては、逆に表面
処理すること自体が磁気記録特性の劣化をもたらす場合
や、塗料化の際の分散性の低下をきたすおそれがある。
【0010】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであり、磁気記録媒体用強磁性金属微粒子の表面を
処理することにより、耐酸化性に優れ、経時劣化が少な
く、また塗料化に際して分散性の高い磁気記録媒体用強
磁性金属微粒子及び磁気記録媒体を提供することを目的
とするものである。
ものであり、磁気記録媒体用強磁性金属微粒子の表面を
処理することにより、耐酸化性に優れ、経時劣化が少な
く、また塗料化に際して分散性の高い磁気記録媒体用強
磁性金属微粒子及び磁気記録媒体を提供することを目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するめたの手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、磁気記録媒体用強
磁性金属微粒子の表面をベンゼン骨格に窒素原子を有す
る複素環式芳香族有機酸である2−ヒドロキシニコチン
酸又はその誘導体で処理することにより、著しい保存安
定性が実現できることを見い出し、請求項1の発明を完
成するに至ったものである。
を達成するために鋭意研究した結果、磁気記録媒体用強
磁性金属微粒子の表面をベンゼン骨格に窒素原子を有す
る複素環式芳香族有機酸である2−ヒドロキシニコチン
酸又はその誘導体で処理することにより、著しい保存安
定性が実現できることを見い出し、請求項1の発明を完
成するに至ったものである。
【0012】本発明における磁気記録媒体用強磁性金属
微粒子としては、Fe、Co、Ni等の強磁性金属材料
や、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Co−Ni、Co
−Ni、Fe−Mn−Zn、Fe−Ni−Zn、Fe−
Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−P、Fe−Co
−B、Fe−Co−Cr−B、Fe−Co−V等の如く
Fe、Co、Niを主成分とする各種強磁性合金材料か
らなる強磁性金属微粒子が使用可能であり、更に、これ
らの種々の特性を改善する目的でAl、Si、Ti、C
r、Mn、Cu、Zn、Mg、P等の元素が添加された
ものであっても良い。
微粒子としては、Fe、Co、Ni等の強磁性金属材料
や、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Co−Ni、Co
−Ni、Fe−Mn−Zn、Fe−Ni−Zn、Fe−
Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−P、Fe−Co
−B、Fe−Co−Cr−B、Fe−Co−V等の如く
Fe、Co、Niを主成分とする各種強磁性合金材料か
らなる強磁性金属微粒子が使用可能であり、更に、これ
らの種々の特性を改善する目的でAl、Si、Ti、C
r、Mn、Cu、Zn、Mg、P等の元素が添加された
ものであっても良い。
【0013】これら強磁性金属微粒子の比表面積は任意
であってよいが、比表面積25m2/g以上、特に30m2/g
以上のものに適用した場合の有効性が大きい。
であってよいが、比表面積25m2/g以上、特に30m2/g
以上のものに適用した場合の有効性が大きい。
【0014】強磁性金属微粒子の表面酸化層には、一般
に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在し、とりわけ
6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水は塩基性が強
いことが知られている。この塩基性水酸基に対して、有
機酸は脱水反応で化学的に吸着する。
に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在し、とりわけ
6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水は塩基性が強
いことが知られている。この塩基性水酸基に対して、有
機酸は脱水反応で化学的に吸着する。
【0015】このことは、有機酸で処理する前と後で、
強磁性金属磁性粉のKBr希釈サンプルの赤外反射吸収
スペクトルに観測される、表面化学吸着水の水酸基に由
来する3690cm-1のO−H伸縮振動が消失することからも
明らかである。従って、本発明による有機酸(2−ヒド
ロキシニコチン酸)と強磁性金属微粒子表面酸化被膜と
の反応は、下記に図示するようなものである。
強磁性金属磁性粉のKBr希釈サンプルの赤外反射吸収
スペクトルに観測される、表面化学吸着水の水酸基に由
来する3690cm-1のO−H伸縮振動が消失することからも
明らかである。従って、本発明による有機酸(2−ヒド
ロキシニコチン酸)と強磁性金属微粒子表面酸化被膜と
の反応は、下記に図示するようなものである。
【0016】
【化1】
【0017】ここで、有効に防錆能(耐酸化性)を発現
する上記の有機酸は、その酸官能基が芳香族性の水酸基
またはカルボキシル基であり、2官能でしかもオルト位
に存在するので望ましい。このことは、上記したよう
に、酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸
化被膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に
無理のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
する上記の有機酸は、その酸官能基が芳香族性の水酸基
またはカルボキシル基であり、2官能でしかもオルト位
に存在するので望ましい。このことは、上記したよう
に、酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸
化被膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に
無理のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
【0018】本発明で用いられる2−ヒドロキシニコチ
ン酸は、その誘導体の形としてメチル基、エチル基、そ
の他のアルキル基、ニトロ基、メトキシ基、アミノ基等
の置換基、または塩素、フッ素、ヨウ素等のハロゲンで
プロトンが置換されていても良いし、金属塩であっても
かまわない。
ン酸は、その誘導体の形としてメチル基、エチル基、そ
の他のアルキル基、ニトロ基、メトキシ基、アミノ基等
の置換基、または塩素、フッ素、ヨウ素等のハロゲンで
プロトンが置換されていても良いし、金属塩であっても
かまわない。
【0019】金属と錯形成する典型的な化合物である
2,2’−ビピリジルや9,10−フェナンスロリンによ
る強磁性金属微粒子の表面処理では、金属微粒子の表面
にこれら化合物が多量に吸着するにもかかわらず、飽和
磁化の保持率は未処理の場合とほぼ同じ程度であり、耐
酸化性の効果が全く発現しない。これに対し、本発明に
おいて使用される一定範囲の酸性度を有する上記の有機
酸は処理反応において水を生成していることが確認され
た。このことは、処理剤と強磁性金属微粒子表面との吸
着反応が脱水型であり、処理剤としての有機酸のヘテロ
原子と強磁性金属微粒子の表面(例えば鉄)とが直接結
合する構造を取っていることを示唆する。
2,2’−ビピリジルや9,10−フェナンスロリンによ
る強磁性金属微粒子の表面処理では、金属微粒子の表面
にこれら化合物が多量に吸着するにもかかわらず、飽和
磁化の保持率は未処理の場合とほぼ同じ程度であり、耐
酸化性の効果が全く発現しない。これに対し、本発明に
おいて使用される一定範囲の酸性度を有する上記の有機
酸は処理反応において水を生成していることが確認され
た。このことは、処理剤と強磁性金属微粒子表面との吸
着反応が脱水型であり、処理剤としての有機酸のヘテロ
原子と強磁性金属微粒子の表面(例えば鉄)とが直接結
合する構造を取っていることを示唆する。
【0020】従って、一定範囲の酸性度を有する有機酸
による表面処理においては、その撥水性により耐酸化性
が得られるのではなく、強磁性金属微粒子の表面に存在
するFe−OHと処理剤としての有機酸とがイオン性の
強い結合を形成し、この結合形成のポテンシャルが内部
構造に影響を与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられ
る。
による表面処理においては、その撥水性により耐酸化性
が得られるのではなく、強磁性金属微粒子の表面に存在
するFe−OHと処理剤としての有機酸とがイオン性の
強い結合を形成し、この結合形成のポテンシャルが内部
構造に影響を与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられ
る。
【0021】即ち、強磁性金属微粒子を一定範囲の酸性
度を有する有機酸によって表面処理すると、前記有機酸
と強磁性金属微粒子の表面とが脱水反応を起こし、強磁
性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成される。
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
度を有する有機酸によって表面処理すると、前記有機酸
と強磁性金属微粒子の表面とが脱水反応を起こし、強磁
性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成される。
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
【0022】なお、本発明で用いられる有機酸は複素環
であるが、複素環の窒素原子とカルボキシル基とは水素
結合を形成する。一般に磁性粉末の塗料化に際しては、
側鎖にカルボキシル基を有するポリマー(結合剤)が用
いられることが多い。このようなポリマーを用いること
でそのカルボキシル基と上記窒素原子との水素結合によ
りポリマー中への磁性粉末(強磁性金属微粒子)のなじ
みがよくなり、磁性粉末の分散性も向上する利点があ
る。
であるが、複素環の窒素原子とカルボキシル基とは水素
結合を形成する。一般に磁性粉末の塗料化に際しては、
側鎖にカルボキシル基を有するポリマー(結合剤)が用
いられることが多い。このようなポリマーを用いること
でそのカルボキシル基と上記窒素原子との水素結合によ
りポリマー中への磁性粉末(強磁性金属微粒子)のなじ
みがよくなり、磁性粉末の分散性も向上する利点があ
る。
【0023】また、本発明者は、ベンゼン骨格に窒素原
子を有する複素環式芳香族有機酸である3−ヒドロキシ
ピコリン酸又はその誘導体で表面処理することにより、
強磁性金属微粒子の著しい保存安定性が実現できること
も見い出し、請求項2の発明を完成するに至ったもので
ある。
子を有する複素環式芳香族有機酸である3−ヒドロキシ
ピコリン酸又はその誘導体で表面処理することにより、
強磁性金属微粒子の著しい保存安定性が実現できること
も見い出し、請求項2の発明を完成するに至ったもので
ある。
【0024】この場合も、上記したと同様、金属微粒子
の塩基性水酸基に対して、有機酸(3−ヒドロキシピコ
リン酸)は下記に示すように脱水反応で化学的に吸着す
る。
の塩基性水酸基に対して、有機酸(3−ヒドロキシピコ
リン酸)は下記に示すように脱水反応で化学的に吸着す
る。
【0025】
【化2】
【0026】ここでも、有効に防錆能を発現する上記の
有機酸は、その酸官能基が芳香族性の水酸基またはカル
ボキシル基であり、2官能でしかもオルト位に存在する
ので望ましい。このことは、上記したと同様に、酸官能
基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸化被膜格子
の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に無理のない
形で化学吸着反応が起きることに由来する。
有機酸は、その酸官能基が芳香族性の水酸基またはカル
ボキシル基であり、2官能でしかもオルト位に存在する
ので望ましい。このことは、上記したと同様に、酸官能
基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸化被膜格子
の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に無理のない
形で化学吸着反応が起きることに由来する。
【0027】本発明で用いられる3−ヒドロキシピコリ
ン酸は、その誘導体の形としてメチル基、エチル基、そ
の他のアルキル基、ニトロ基、メトキシ基、アミノ基等
の置換基、または塩素、フッ素、ヨウ素等のハロゲンで
プロトンが置換されていても良いし、金属塩であっても
かまわない。
ン酸は、その誘導体の形としてメチル基、エチル基、そ
の他のアルキル基、ニトロ基、メトキシ基、アミノ基等
の置換基、または塩素、フッ素、ヨウ素等のハロゲンで
プロトンが置換されていても良いし、金属塩であっても
かまわない。
【0028】本発明において使用される一定範囲の酸性
度を有する上記の有機酸は処理反応において水を生成し
ていることが確認された。このことは処理剤と強磁性金
属微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤とし
ての有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例
えば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆
する。このことについては上述したと同様である。
度を有する上記の有機酸は処理反応において水を生成し
ていることが確認された。このことは処理剤と強磁性金
属微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤とし
ての有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例
えば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆
する。このことについては上述したと同様である。
【0029】従って、一定範囲の酸性度を有する有機酸
による表面処理においては、強磁性金属微粒子の表面に
存在するFe−OHと処理剤としての有機酸がイオン性
の強い結合を形成し、この結合形成のポテンシャルが内
部構造に影響を与え、耐酸化性向上に寄与すると考えら
れる。即ち、前記有機酸と強磁性金属微粒子の表面とが
脱水反応を起こし、強磁性金属微粒子の表面に前記有機
酸の被膜が形成され、この有機酸の被膜によって強磁性
金属微粒子の保存中、強磁性金属微粒子を含む磁性塗料
の調製中、及び磁気記録媒体の保存中等に進行する強磁
性金属微粒子の表面の酸化反応が防止される。
による表面処理においては、強磁性金属微粒子の表面に
存在するFe−OHと処理剤としての有機酸がイオン性
の強い結合を形成し、この結合形成のポテンシャルが内
部構造に影響を与え、耐酸化性向上に寄与すると考えら
れる。即ち、前記有機酸と強磁性金属微粒子の表面とが
脱水反応を起こし、強磁性金属微粒子の表面に前記有機
酸の被膜が形成され、この有機酸の被膜によって強磁性
金属微粒子の保存中、強磁性金属微粒子を含む磁性塗料
の調製中、及び磁気記録媒体の保存中等に進行する強磁
性金属微粒子の表面の酸化反応が防止される。
【0030】なお、本発明で用いられる有機酸は複素環
であるが、複素環の窒素原子とカルボキシル基とは水素
結合を形成するため、磁性粉末の塗料化に際して側鎖に
カルボキシル基等の極性基を有するポリマーが用いられ
るとき、このようなポリマーを用いることで磁性粉末の
分散性も向上する利点がある。このことは、用いた処理
剤(3−ヒドロキシピコリン酸)が上述したとおりうま
く強磁性金属微粒子表面と反応すること、複素環化合物
であるためにベンゼン環の一部に組み込まれた窒素原子
の孤立電子対とバインダー樹脂とが極性基同士間で相互
作用する事で分散性が向上することによると考えられ
る。これは、上述した2−ヒドロキシニコチン酸による
表面処理の場合も同様である。
であるが、複素環の窒素原子とカルボキシル基とは水素
結合を形成するため、磁性粉末の塗料化に際して側鎖に
カルボキシル基等の極性基を有するポリマーが用いられ
るとき、このようなポリマーを用いることで磁性粉末の
分散性も向上する利点がある。このことは、用いた処理
剤(3−ヒドロキシピコリン酸)が上述したとおりうま
く強磁性金属微粒子表面と反応すること、複素環化合物
であるためにベンゼン環の一部に組み込まれた窒素原子
の孤立電子対とバインダー樹脂とが極性基同士間で相互
作用する事で分散性が向上することによると考えられ
る。これは、上述した2−ヒドロキシニコチン酸による
表面処理の場合も同様である。
【0031】また、本発明者は、シクロヘキサンジカル
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸とガロシアニンとの混合物で表面処理す
ることにより、著しい保存安定性、及び塗料化に際して
の分散性の向上が実現できることを見出し、請求項3の
本発明を完成するに至ったものである。
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸とガロシアニンとの混合物で表面処理す
ることにより、著しい保存安定性、及び塗料化に際して
の分散性の向上が実現できることを見出し、請求項3の
本発明を完成するに至ったものである。
【0032】本発明で用いられるガロシアニンは次のよ
うに、有機酸の官能基として機能する水酸基およびカル
ボキシル基と極性の基であるジメチルアミノ基とをその
分子内に有する化合物である。
うに、有機酸の官能基として機能する水酸基およびカル
ボキシル基と極性の基であるジメチルアミノ基とをその
分子内に有する化合物である。
【0033】
【化3】
【0034】上記したように、強磁性金属微粒子の表面
には、一般に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在
し、とりわけ6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水
は塩基性が強く、この塩基性水酸基に対して、有機酸は
脱水反応で化学的に吸着する。この吸着は、ガロシアニ
ンと併用する有機酸(例えばシクロヘキサンジカルボン
酸)が強磁性金属微粒子表面酸化被膜に対し、下記に図
示するように脱水反応で化学的に結合することによって
生じる。
には、一般に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在
し、とりわけ6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水
は塩基性が強く、この塩基性水酸基に対して、有機酸は
脱水反応で化学的に吸着する。この吸着は、ガロシアニ
ンと併用する有機酸(例えばシクロヘキサンジカルボン
酸)が強磁性金属微粒子表面酸化被膜に対し、下記に図
示するように脱水反応で化学的に結合することによって
生じる。
【0035】
【化4】
【0036】一方、ガロシアニンはその分子構造が有機
酸の構造を有しており、この部分で強磁性金属微粒子表
面と吸着反応を起こし、保存安定性の向上に寄与し得
る。この状態で、下記に図示するようにジメチルアミン
構造の極性基が外を向き、バインダー樹脂と極性基同士
で相互作用することにより高い分散性の向上が図れる。
酸の構造を有しており、この部分で強磁性金属微粒子表
面と吸着反応を起こし、保存安定性の向上に寄与し得
る。この状態で、下記に図示するようにジメチルアミン
構造の極性基が外を向き、バインダー樹脂と極性基同士
で相互作用することにより高い分散性の向上が図れる。
【0037】
【化5】
【0038】ここで、有効に防錆能を発現する上記の各
有機酸は、その酸官能基が芳香族性の水酸基またはカル
ボキシル基の場合には、2官能でしかもオルト位に存在
することが望ましい。このことは、上記したと同様に、
酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸化被
膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に無理
のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
有機酸は、その酸官能基が芳香族性の水酸基またはカル
ボキシル基の場合には、2官能でしかもオルト位に存在
することが望ましい。このことは、上記したと同様に、
酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸化被
膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に無理
のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
【0039】本発明で用いられるシクロヘキサンジカル
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸とガロシアニンとの混合物は、その誘導
体の形としてメチル基、エチル基、その他のアルキル
基、ニトロ基、メトキシ基、アミノ基等の置換基、また
は塩素、フッ素、ヨウ素等のハロゲンでプロトンが置換
されていても良いし、金属塩であってもかまわない。
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸とガロシアニンとの混合物は、その誘導
体の形としてメチル基、エチル基、その他のアルキル
基、ニトロ基、メトキシ基、アミノ基等の置換基、また
は塩素、フッ素、ヨウ素等のハロゲンでプロトンが置換
されていても良いし、金属塩であってもかまわない。
【0040】上記の脂肪族有機酸として、シクロヘキサ
ンジカルボン酸以外にも、直鎖モノカルボン酸、直鎖ジ
カルボン酸、脂肪族多価カルボン酸等が使用可能であ
る。
ンジカルボン酸以外にも、直鎖モノカルボン酸、直鎖ジ
カルボン酸、脂肪族多価カルボン酸等が使用可能であ
る。
【0041】また、上記の芳香族有機酸として、フタル
酸以外にも、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、
ピレン、ペリレン等の2価カルボン酸等が使用可能であ
る。
酸以外にも、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、
ピレン、ペリレン等の2価カルボン酸等が使用可能であ
る。
【0042】上記の脂肪族有機酸と上記の芳香族有機酸
とは、いずれか一方が使用されてよいが、双方を併用す
ることも差支えない。
とは、いずれか一方が使用されてよいが、双方を併用す
ることも差支えない。
【0043】本発明において、上記の脂肪族有機酸及び
/又は芳香族有機酸に対して加えられるガロシアニンの
割合は任意でよいが、高い保存安定性を求める場合には
脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸の割合が大きい方
がよく、また塗料化に際しての分散性の向上を求める場
合にはガロシアニンの割合が大きい方がよい。しかし、
一般には、加えるガロシアニンの割合は数%程度であっ
ても十分に分散性は得られる。
/又は芳香族有機酸に対して加えられるガロシアニンの
割合は任意でよいが、高い保存安定性を求める場合には
脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸の割合が大きい方
がよく、また塗料化に際しての分散性の向上を求める場
合にはガロシアニンの割合が大きい方がよい。しかし、
一般には、加えるガロシアニンの割合は数%程度であっ
ても十分に分散性は得られる。
【0044】この発明においても、処理剤と強磁性金属
微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤として
の有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例え
ば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆す
る。従って、強磁性金属微粒子の表面に存在するFe−
OHと処理剤としての有機酸がイオン性の強い結合を形
成し、この結合形成のポテンシャルが内部構造に影響を
与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられる。即ち、強
磁性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成され、
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤として
の有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例え
ば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆す
る。従って、強磁性金属微粒子の表面に存在するFe−
OHと処理剤としての有機酸がイオン性の強い結合を形
成し、この結合形成のポテンシャルが内部構造に影響を
与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられる。即ち、強
磁性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成され、
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
【0045】また、一般に、磁性粉末の塗料化に際して
は側鎖にカルボキシル基を有するポリマーが用いられる
が、これに対してガロシアニンが相互作用し、磁性粉の
分散を促進する作用がある。
は側鎖にカルボキシル基を有するポリマーが用いられる
が、これに対してガロシアニンが相互作用し、磁性粉の
分散を促進する作用がある。
【0046】本発明者はまた、上記において、ガロシア
ニンに代えて、下記に示す1,8−ナフタル酸のハロゲ
ン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水物のハロゲ
ン誘導体を使用しても、上記と同様の優れた保存安定
性、及び塗料化に際しての分散性の向上が実現できるこ
とを見出し、請求項4の発明を完成するに至ったもので
ある。
ニンに代えて、下記に示す1,8−ナフタル酸のハロゲ
ン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水物のハロゲ
ン誘導体を使用しても、上記と同様の優れた保存安定
性、及び塗料化に際しての分散性の向上が実現できるこ
とを見出し、請求項4の発明を完成するに至ったもので
ある。
【0047】即ち、本発明で用いられる1,8−ナフタ
ル酸およびその酸無水物の各ハロゲン誘導体は次のよう
に、有機酸の官能基として機能するカルボキシル基及び
無水カルボキシル基と極性のあるハロゲン原子とをその
分子内に有する化合物である。
ル酸およびその酸無水物の各ハロゲン誘導体は次のよう
に、有機酸の官能基として機能するカルボキシル基及び
無水カルボキシル基と極性のあるハロゲン原子とをその
分子内に有する化合物である。
【0048】
【化6】 (ここで、X、X’、Y、Y’、ZおよびZ’は、H、
Cl、F、Br、I等のいずれかであるが、少なくとも
1つはハロゲン原子である。)
Cl、F、Br、I等のいずれかであるが、少なくとも
1つはハロゲン原子である。)
【0049】上記したように、強磁性金属微粒子の表面
には、一般に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在
し、とりわけ6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水
は塩基性が強く、この塩基性水酸基に対して、有機酸は
脱水反応で化学的に吸着する。有機酸として、上記のシ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族有機酸、フタル酸
等の芳香族有機酸が強磁性金属微粒子表面酸化被膜に対
して脱水反応で化学的に吸着することは既述したが、こ
れと同様の吸着反応が、下記に図示するように上記の
1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体又はその無水物に
よっても同時に生じている。この場合、分子中のハロゲ
ン原子の極性がバインダーと相互作用をし、磁性粉(金
属微粒子)の分散を促進する作用をなしているものと思
われる。
には、一般に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在
し、とりわけ6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水
は塩基性が強く、この塩基性水酸基に対して、有機酸は
脱水反応で化学的に吸着する。有機酸として、上記のシ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族有機酸、フタル酸
等の芳香族有機酸が強磁性金属微粒子表面酸化被膜に対
して脱水反応で化学的に吸着することは既述したが、こ
れと同様の吸着反応が、下記に図示するように上記の
1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体又はその無水物に
よっても同時に生じている。この場合、分子中のハロゲ
ン原子の極性がバインダーと相互作用をし、磁性粉(金
属微粒子)の分散を促進する作用をなしているものと思
われる。
【0050】
【化7】
【0051】ここで、有効に防錆能を発現する有機酸
は、その酸官能基(カルボキシル基)が2官能でしかも
1,8−位に存在していることが重要である。このこと
は、酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸
化被膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に
無理のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
は、その酸官能基(カルボキシル基)が2官能でしかも
1,8−位に存在していることが重要である。このこと
は、酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸
化被膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に
無理のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
【0052】本発明で用いられるシクロヘキサンジカル
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸と、1,8−ナフタル酸及びその酸無水
物のハロゲン誘導体との混合物は、その誘導体の形とし
てメチル基、エチル基、その他のアルキル基、ニトロ
基、メトキシ基、アミノ基、等の置換基でプロトンが置
換されていても良いし、金属塩であってもかまわない。
分子内に含まれるハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられ、これらの個数は最大6個まで導
入可能である。また1分子内に含まれるハロゲン原子
は、たとえば塩素と臭素の様に複数の元素であっても構
わない。
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸と、1,8−ナフタル酸及びその酸無水
物のハロゲン誘導体との混合物は、その誘導体の形とし
てメチル基、エチル基、その他のアルキル基、ニトロ
基、メトキシ基、アミノ基、等の置換基でプロトンが置
換されていても良いし、金属塩であってもかまわない。
分子内に含まれるハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられ、これらの個数は最大6個まで導
入可能である。また1分子内に含まれるハロゲン原子
は、たとえば塩素と臭素の様に複数の元素であっても構
わない。
【0053】本発明において、脂肪族有機酸及び/又は
芳香族有機酸に対して加えられる1,8−ナフタル酸お
よびその酸無水物の各ハロゲン誘導体の割合は任意でよ
いが、高い保存安定性を求める場合には脂肪族有機酸及
び/又は芳香族有機酸の割合が大きい方がよく、また塗
料化に際しての分散性の向上を求める場合には1,8−
ナフタル酸およびその酸無水物のハロゲン誘導体の割合
が大きい方がよい。しかし、一般には、加える1,8−
ナフタル酸およびその酸無水物のハロゲン誘導体の割合
は数%程度であっても充分に分散性は得られる。
芳香族有機酸に対して加えられる1,8−ナフタル酸お
よびその酸無水物の各ハロゲン誘導体の割合は任意でよ
いが、高い保存安定性を求める場合には脂肪族有機酸及
び/又は芳香族有機酸の割合が大きい方がよく、また塗
料化に際しての分散性の向上を求める場合には1,8−
ナフタル酸およびその酸無水物のハロゲン誘導体の割合
が大きい方がよい。しかし、一般には、加える1,8−
ナフタル酸およびその酸無水物のハロゲン誘導体の割合
は数%程度であっても充分に分散性は得られる。
【0054】この発明においても、処理剤と強磁性金属
微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤として
の有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例え
ば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆す
る。従って、強磁性金属微粒子の表面に存在するFe−
OHと処理剤としての有機酸がイオン性の強い結合を形
成し、この結合形成のポテンシャルが内部構造に影響を
与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられる。即ち、強
磁性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成され、
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤として
の有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例え
ば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆す
る。従って、強磁性金属微粒子の表面に存在するFe−
OHと処理剤としての有機酸がイオン性の強い結合を形
成し、この結合形成のポテンシャルが内部構造に影響を
与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられる。即ち、強
磁性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成され、
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
【0055】また、一般に、磁性粉末の塗料化に際して
は側鎖にカルボキシル基を有するポリマーが用いられる
が、1,8−ナフタル酸およびその酸無水物のハロゲン
誘導体はその分子構造が有機酸の構造を有しており、こ
の部分で強磁性金属微粒子表面と上記の如くに吸着反応
を起こし、この状態で、上記に図示したようにハロゲン
極性基が外を向き、ポリマー(バインダー樹脂)と極性
基同士で相互作用することにより磁性粉の高い分散性の
向上が図れる。
は側鎖にカルボキシル基を有するポリマーが用いられる
が、1,8−ナフタル酸およびその酸無水物のハロゲン
誘導体はその分子構造が有機酸の構造を有しており、こ
の部分で強磁性金属微粒子表面と上記の如くに吸着反応
を起こし、この状態で、上記に図示したようにハロゲン
極性基が外を向き、ポリマー(バインダー樹脂)と極性
基同士で相互作用することにより磁性粉の高い分散性の
向上が図れる。
【0056】上記のように、1,8−ナフタル酸および
その酸無水物のハロゲン誘導体は、それ単独でも強磁性
金属微粒子表面に化学的に吸着することから、上記のシ
クロヘキサンジカルボン酸のような脂肪族有機酸及びフ
タル酸のような芳香族有機酸を使用しなくても、1,8
−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフ
タル酸無水物のハロゲン誘導体を表面処理に使用するこ
とのみによっても、保存安定性、分散性の向上が期待で
き、請求項5の発明の完成に至ったものである。
その酸無水物のハロゲン誘導体は、それ単独でも強磁性
金属微粒子表面に化学的に吸着することから、上記のシ
クロヘキサンジカルボン酸のような脂肪族有機酸及びフ
タル酸のような芳香族有機酸を使用しなくても、1,8
−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフ
タル酸無水物のハロゲン誘導体を表面処理に使用するこ
とのみによっても、保存安定性、分散性の向上が期待で
き、請求項5の発明の完成に至ったものである。
【0057】本発明において、1,8−ナフタル酸のハ
ロゲン誘導体と1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘
導体とは、いずれか一方が使用されてよいが、双方を併
用することも差支えない。
ロゲン誘導体と1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘
導体とは、いずれか一方が使用されてよいが、双方を併
用することも差支えない。
【0058】更に、本発明者は、上記した脂肪族有機酸
及び/又は芳香族有機酸と、フタル酸のニトロ誘導体及
び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体との混合物を表
面処理に使用しても、上記と同様の優れた保存安定性、
及び塗料化に際しての分散性の向上が実現できることを
見出し、請求項6の発明を完成するに至ったものであ
る。
及び/又は芳香族有機酸と、フタル酸のニトロ誘導体及
び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体との混合物を表
面処理に使用しても、上記と同様の優れた保存安定性、
及び塗料化に際しての分散性の向上が実現できることを
見出し、請求項6の発明を完成するに至ったものであ
る。
【0059】即ち、本発明で用いられるフタル酸及びそ
の酸無水物の各ニトロ誘導体は次のように、有機酸の官
能基として機能するカルボキシル基及び無水カルボキシ
ル基と極性のあるニトロ基とをその分子内に有する化合
物である。
の酸無水物の各ニトロ誘導体は次のように、有機酸の官
能基として機能するカルボキシル基及び無水カルボキシ
ル基と極性のあるニトロ基とをその分子内に有する化合
物である。
【0060】
【化8】 (ここで、X、X’、Y、Y’はH、−NO2 等のいず
れかであるが、少なくとも1つは−NO2 である。)
れかであるが、少なくとも1つは−NO2 である。)
【0061】上記したように、強磁性金属微粒子の表面
には、一般に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在
し、とりわけ6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水
は塩基性が強く、この塩基性水酸基に対して、有機酸は
脱水反応で化学的に吸着する。有機酸として、上記のシ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族有機酸、フタル酸
等の芳香族有機酸が強磁性金属微粒子表面酸化被膜に対
して脱水反応で化学的に吸着することは既述したが、こ
れと同様の吸着反応が、下記に図示するように上記のフ
タル酸のニトロ誘導体又はその無水物によっても同時に
生じている。この場合、分子中のニトロ基の極性がバイ
ンダーと相互作用をし、磁性粉(金属微粒子)の分散を
促進しているものと思われる。
には、一般に化学吸着水に由来する表面水酸基が存在
し、とりわけ6配位の金属イオンに吸着した化学吸着水
は塩基性が強く、この塩基性水酸基に対して、有機酸は
脱水反応で化学的に吸着する。有機酸として、上記のシ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族有機酸、フタル酸
等の芳香族有機酸が強磁性金属微粒子表面酸化被膜に対
して脱水反応で化学的に吸着することは既述したが、こ
れと同様の吸着反応が、下記に図示するように上記のフ
タル酸のニトロ誘導体又はその無水物によっても同時に
生じている。この場合、分子中のニトロ基の極性がバイ
ンダーと相互作用をし、磁性粉(金属微粒子)の分散を
促進しているものと思われる。
【0062】
【化9】
【0063】ここで、有効に防錆能を発現する有機酸
は、その酸官能基(カルボキシル基)が2官能でしかも
オルト位に存在していることが重要である。このこと
は、酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸
化被膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に
無理のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
は、その酸官能基(カルボキシル基)が2官能でしかも
オルト位に存在していることが重要である。このこと
は、酸官能基の酸素原子間距離が、強磁性金属微粒子酸
化被膜格子の鉄原子間距離にほぼ等しく、価電子状態に
無理のない形で化学吸着反応が起きることに由来する。
【0064】本発明で用いられるシクロヘキサンジカル
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸と、フタル酸及びその酸無水物のニトロ
誘導体との混合物は、その誘導体の形としてメチル基、
エチル基、その他のアルキル基、メトキシ基、アミノ
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等の置換基でプロトン
が置換されていても良いし、金属塩であっても構わな
い。分子内に含まれるニトロ基は、単数であっても良い
し、複数であっても構わない。
ボン酸のような脂肪族有機酸及び/又はフタル酸のよう
な芳香族有機酸と、フタル酸及びその酸無水物のニトロ
誘導体との混合物は、その誘導体の形としてメチル基、
エチル基、その他のアルキル基、メトキシ基、アミノ
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等の置換基でプロトン
が置換されていても良いし、金属塩であっても構わな
い。分子内に含まれるニトロ基は、単数であっても良い
し、複数であっても構わない。
【0065】本発明において、脂肪族有機酸及び/又は
芳香族有機酸に対して加えられるフタル酸およびその酸
無水物の各ニトロ誘導体の割合は任意でよいが、高い保
存安定性を求める場合には脂肪族有機酸及び/又は芳香
族有機酸の割合が大きい方がよく、また塗料化に際して
の分散性の向上を求める場合にはフタル酸およびその酸
無水物のニトロ誘導体の割合が大きい方がよい。しか
し、一般には、加えるフタル酸およびその酸無水物のニ
トロ誘導体の割合は数%程度であっても充分に分散性は
得られる。
芳香族有機酸に対して加えられるフタル酸およびその酸
無水物の各ニトロ誘導体の割合は任意でよいが、高い保
存安定性を求める場合には脂肪族有機酸及び/又は芳香
族有機酸の割合が大きい方がよく、また塗料化に際して
の分散性の向上を求める場合にはフタル酸およびその酸
無水物のニトロ誘導体の割合が大きい方がよい。しか
し、一般には、加えるフタル酸およびその酸無水物のニ
トロ誘導体の割合は数%程度であっても充分に分散性は
得られる。
【0066】この発明においても、処理剤と強磁性金属
微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤として
の有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例え
ば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆す
る。従って、強磁性金属微粒子の表面に存在するFe−
OHと処理剤としての有機酸がイオン性の強い結合を形
成し、この結合形成のポテンシャルが内部構造に影響を
与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられる。即ち、強
磁性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成され、
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
微粒子表面との吸着反応が脱水型であり、処理剤として
の有機酸のヘテロ原子と強磁性金属微粒子の表面(例え
ば鉄)とが直接結合する構造を取っていることを示唆す
る。従って、強磁性金属微粒子の表面に存在するFe−
OHと処理剤としての有機酸がイオン性の強い結合を形
成し、この結合形成のポテンシャルが内部構造に影響を
与え、耐酸化性向上に寄与すると考えられる。即ち、強
磁性金属微粒子の表面に前記有機酸の被膜が形成され、
この有機酸の被膜によって強磁性金属微粒子の保存中、
強磁性金属微粒子を含む磁性塗料の調製中、及び磁気記
録媒体の保存中等に進行する強磁性金属微粒子の表面の
酸化反応が防止される。
【0067】また、一般に、磁性粉末の塗料化に際して
は側鎖にカルボキシル基を有するポリマーが用いられる
が、フタル酸およびその酸無水物のニトロ誘導体はその
分子構造が有機酸の構造を有しており、この部分で強磁
性金属微粒子表面と吸着反応を起こし、この状態で上記
に図示したように極性基であるニトロ基が外を向き、ポ
リマー(バインダー樹脂)と極性基同士で相互作用する
ことにより磁性粉の高い分散性の向上が図れる。
は側鎖にカルボキシル基を有するポリマーが用いられる
が、フタル酸およびその酸無水物のニトロ誘導体はその
分子構造が有機酸の構造を有しており、この部分で強磁
性金属微粒子表面と吸着反応を起こし、この状態で上記
に図示したように極性基であるニトロ基が外を向き、ポ
リマー(バインダー樹脂)と極性基同士で相互作用する
ことにより磁性粉の高い分散性の向上が図れる。
【0068】上記のように、フタル酸及びその酸無水物
のニトロ誘導体は、それ単独でも強磁性金属微粒子表面
に化学的に吸着することから、上記のシクロヘキサンジ
カルボン酸のような脂肪族有機酸及びフタル酸のような
芳香族有機酸を使用しなくても、フタル酸のニトロ誘導
体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体を表面処理
に使用することのみによっても、保存安定性、分散性の
向上が期待でき、請求項7の発明の完成に至ったもので
ある。
のニトロ誘導体は、それ単独でも強磁性金属微粒子表面
に化学的に吸着することから、上記のシクロヘキサンジ
カルボン酸のような脂肪族有機酸及びフタル酸のような
芳香族有機酸を使用しなくても、フタル酸のニトロ誘導
体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体を表面処理
に使用することのみによっても、保存安定性、分散性の
向上が期待でき、請求項7の発明の完成に至ったもので
ある。
【0069】本発明において、フタル酸のニトロ誘導体
とフタル酸無水物のニトロ誘導体とは、いずれか一方が
使用されてよいが、双方を併用することも差支えない。
とフタル酸無水物のニトロ誘導体とは、いずれか一方が
使用されてよいが、双方を併用することも差支えない。
【0070】更に、本発明では、請求項1に記載した2
−ヒドロキシニコチン酸又はその誘導体と;請求項2に
記載した3−ヒドロキシピコリン酸又はその誘導体と;
請求項3に記載した脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機
酸とガロシアニンとの混合物と;請求項4に記載した脂
肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸と1,8−ナフタル
酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水
物のハロゲン誘導体との混合物と;請求項5に記載した
1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8
−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導体と;請求項6に記
載した脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸とフタル酸
のニトロ誘導体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導
体との混合物と;請求項7に記載したフタル酸のニトロ
誘導体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体と;か
らなる群より選ばれた少なくとも1種(1種又は2種以
上)によって強磁性金属微粒子を表面処理することもで
きる。
−ヒドロキシニコチン酸又はその誘導体と;請求項2に
記載した3−ヒドロキシピコリン酸又はその誘導体と;
請求項3に記載した脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機
酸とガロシアニンとの混合物と;請求項4に記載した脂
肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸と1,8−ナフタル
酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水
物のハロゲン誘導体との混合物と;請求項5に記載した
1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8
−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導体と;請求項6に記
載した脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸とフタル酸
のニトロ誘導体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導
体との混合物と;請求項7に記載したフタル酸のニトロ
誘導体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体と;か
らなる群より選ばれた少なくとも1種(1種又は2種以
上)によって強磁性金属微粒子を表面処理することもで
きる。
【0071】本発明においては、強磁性金属微粒子を表
面処理する有機酸(即ち、上記した2−ヒドロキシニコ
チン酸又はその誘導体;3−ヒドロキシピコリン酸又は
その誘導体;脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸とガ
ロシアニンとの混合物、或いは1,8−ナフタル酸のハ
ロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水物のハ
ロゲン誘導体との混合物、更にはフタル酸のニトロ誘導
体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体との混合
物;1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は
1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導体;フタル酸
のニトロ誘導体及び/又は無水フタル酸のニトロ誘導
体)により強磁性金属微粒子を表面処理する方法として
は、例えば、有機溶媒に溶解させた処理液中に強磁性金
属微粒子を浸漬する方法が挙げられる。この場合、上記
有機酸の溶媒としては、特に限定されないが、水、エタ
ノール等のアルコール系溶媒、アセトン等のケトン系溶
媒、トルエン等の芳香族系溶媒がいずれも使用可能であ
る。
面処理する有機酸(即ち、上記した2−ヒドロキシニコ
チン酸又はその誘導体;3−ヒドロキシピコリン酸又は
その誘導体;脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸とガ
ロシアニンとの混合物、或いは1,8−ナフタル酸のハ
ロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水物のハ
ロゲン誘導体との混合物、更にはフタル酸のニトロ誘導
体及び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体との混合
物;1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は
1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導体;フタル酸
のニトロ誘導体及び/又は無水フタル酸のニトロ誘導
体)により強磁性金属微粒子を表面処理する方法として
は、例えば、有機溶媒に溶解させた処理液中に強磁性金
属微粒子を浸漬する方法が挙げられる。この場合、上記
有機酸の溶媒としては、特に限定されないが、水、エタ
ノール等のアルコール系溶媒、アセトン等のケトン系溶
媒、トルエン等の芳香族系溶媒がいずれも使用可能であ
る。
【0072】これら有機酸の金属微粒子に対する被着量
としては、強磁性金属微粒子 100重量部に対し、0.03〜
30重量部であることが望ましく、 0.1〜10重量部である
ことがより好ましい。前記した範囲を超えて上記有機酸
が過剰に存在してもその効果は変わらず、過剰分が無駄
になり、また、あまり過剰に被着しておくと、磁気記録
媒体の磁性塗膜の物性に悪影響を与えるおそれもある。
逆に、前記した範囲を下回ると(即ち、0.03重量部以下
であると)効果が不足して充分な経時安定性が得られな
い傾向がある。
としては、強磁性金属微粒子 100重量部に対し、0.03〜
30重量部であることが望ましく、 0.1〜10重量部である
ことがより好ましい。前記した範囲を超えて上記有機酸
が過剰に存在してもその効果は変わらず、過剰分が無駄
になり、また、あまり過剰に被着しておくと、磁気記録
媒体の磁性塗膜の物性に悪影響を与えるおそれもある。
逆に、前記した範囲を下回ると(即ち、0.03重量部以下
であると)効果が不足して充分な経時安定性が得られな
い傾向がある。
【0073】本発明の磁気記録媒体用金属微粒子は、樹
脂結合剤や有機溶剤、各種添加剤と共に磁性塗料とする
ことができ、この磁性塗料を非磁性支持体上に塗布する
ことにより磁気記録媒体が作製される。この場合、樹脂
結合剤や有機溶剤、各種添加剤としては通常の磁気記録
媒体に用いられるものが何でも使用可能であり、配合比
等も通常の磁気記録媒体の場合に準じて設定される。
脂結合剤や有機溶剤、各種添加剤と共に磁性塗料とする
ことができ、この磁性塗料を非磁性支持体上に塗布する
ことにより磁気記録媒体が作製される。この場合、樹脂
結合剤や有機溶剤、各種添加剤としては通常の磁気記録
媒体に用いられるものが何でも使用可能であり、配合比
等も通常の磁気記録媒体の場合に準じて設定される。
【0074】本発明による磁気記録媒体の磁性層は、既
述した強磁性金属微粒子を結合剤中に分散させて形成さ
れる。使用可能な結合剤としては、変性または非変性の
塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂或いはポリエステ
ル樹脂を使用することができるし、更に繊維素系樹脂、
フェノキシ系樹脂或いは特定の使用方式を有する熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型
樹脂等を併用しても良い。
述した強磁性金属微粒子を結合剤中に分散させて形成さ
れる。使用可能な結合剤としては、変性または非変性の
塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂或いはポリエステ
ル樹脂を使用することができるし、更に繊維素系樹脂、
フェノキシ系樹脂或いは特定の使用方式を有する熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型
樹脂等を併用しても良い。
【0075】上記の変性のために導入される基として
は、磁性粒子等の分散性向上を図れる−SO3M、−OSO3M
、−COOM、−PO(OM')2等であって良い(MはNa等のア
ルカリ金属原子、M’は同アルカリ金属原子またはアル
キル基)。
は、磁性粒子等の分散性向上を図れる−SO3M、−OSO3M
、−COOM、−PO(OM')2等であって良い(MはNa等のア
ルカリ金属原子、M’は同アルカリ金属原子またはアル
キル基)。
【0076】使用可能な繊維素系樹脂には、セルロース
エーテル、セルロース無機酸エステル、セルロース有機
酸エステル等が使用できる。フェノキシ樹脂は、機械的
強度が大きく、寸法安定性に優れ、耐熱、耐水、耐薬品
性が良く、接着性が良い等の長所を有する。
エーテル、セルロース無機酸エステル、セルロース有機
酸エステル等が使用できる。フェノキシ樹脂は、機械的
強度が大きく、寸法安定性に優れ、耐熱、耐水、耐薬品
性が良く、接着性が良い等の長所を有する。
【0077】また、このような結合剤に対しては、一層
耐久性の向上を図るために、硬化剤を添加することが好
ましい。この硬化剤としては、多官能性イソシアネート
が使用可能であり、特にトリレンジイソシアネート(T
DI)系が好適である。硬化剤の添加量は全結合剤量に
対して5から30重量%が好ましい。
耐久性の向上を図るために、硬化剤を添加することが好
ましい。この硬化剤としては、多官能性イソシアネート
が使用可能であり、特にトリレンジイソシアネート(T
DI)系が好適である。硬化剤の添加量は全結合剤量に
対して5から30重量%が好ましい。
【0078】磁性層には、必要に応じてレシチン等の分
散剤、ステアリン酸等の潤滑剤、カーボンブラック等の
帯電防止剤、アルミナ等の研磨剤、防錆剤等が加えられ
ても良い。これらの分散剤、潤滑剤、帯電防止剤及び防
錆剤としては、従来公知の材料がいずれも使用可能であ
り、何ら限定されるものでない。
散剤、ステアリン酸等の潤滑剤、カーボンブラック等の
帯電防止剤、アルミナ等の研磨剤、防錆剤等が加えられ
ても良い。これらの分散剤、潤滑剤、帯電防止剤及び防
錆剤としては、従来公知の材料がいずれも使用可能であ
り、何ら限定されるものでない。
【0079】また、本発明で磁性層を形成するのに使用
可能な非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエ
ステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セル
ローストリアセテート、セルロースダイアセテート等の
セルロース誘導体、ポリアミド、ポリカーボネート等の
プラスチックが挙げられる。また、Cu、Al、Zn等
の金属、ガラス、BN、SiC等のセラミック等も使用
できる。
可能な非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエ
ステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セル
ローストリアセテート、セルロースダイアセテート等の
セルロース誘導体、ポリアミド、ポリカーボネート等の
プラスチックが挙げられる。また、Cu、Al、Zn等
の金属、ガラス、BN、SiC等のセラミック等も使用
できる。
【0080】上記磁性層を形成するには、例えば各種の
構成成分を結合剤中に分散し、結合剤の種類等によって
エーテル類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素、
脂肪族炭化水素、有機塩素化合物系溶剤等から選ばれる
有機溶剤と共に分散してバックコート層用塗料、磁性塗
料を調製し、これらの塗料を非磁性支持体の裏面、表面
にそれぞれ塗布し、乾燥、カレンダー処理をする。
構成成分を結合剤中に分散し、結合剤の種類等によって
エーテル類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素、
脂肪族炭化水素、有機塩素化合物系溶剤等から選ばれる
有機溶剤と共に分散してバックコート層用塗料、磁性塗
料を調製し、これらの塗料を非磁性支持体の裏面、表面
にそれぞれ塗布し、乾燥、カレンダー処理をする。
【0081】図1は、本発明の磁気記録媒体の一例(ビ
デオ用の磁気テープ)を示すものである。即ち、非磁性
支持体1の一方の面に、強磁性金属微粒子、結合剤等を
含有した磁性層2を有している。また、他方の面に、非
磁性粉及び結合剤を主体とするバックコート層3を有し
ているが、このバックコート層は必ずしも設けることを
要しない。
デオ用の磁気テープ)を示すものである。即ち、非磁性
支持体1の一方の面に、強磁性金属微粒子、結合剤等を
含有した磁性層2を有している。また、他方の面に、非
磁性粉及び結合剤を主体とするバックコート層3を有し
ているが、このバックコート層は必ずしも設けることを
要しない。
【0082】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものでないこ
とはいうまでもない。
するが、本発明はこの実施例に限定されるものでないこ
とはいうまでもない。
【0083】まず、下記の表−1に、強磁性金属微粒子
を表面処理剤として、実施例に用いた化合物名と、比較
例に用いた化合物をそれぞれ示す。これら化合物のエタ
ノール溶液の濃度は実施例1において 1.0×10-2mol/l
とした。
を表面処理剤として、実施例に用いた化合物名と、比較
例に用いた化合物をそれぞれ示す。これら化合物のエタ
ノール溶液の濃度は実施例1において 1.0×10-2mol/l
とした。
【0084】金属微粒子としては、下記の物性のものを
使用した。 種類:Fe系 飽和磁化(σs):後記の表−2 比表面積(SSA):55.0m2/g 抗磁力(Hc):後記の表−2 平均長軸長(L): 0.3μm 針状比(L/W):10
使用した。 種類:Fe系 飽和磁化(σs):後記の表−2 比表面積(SSA):55.0m2/g 抗磁力(Hc):後記の表−2 平均長軸長(L): 0.3μm 針状比(L/W):10
【0085】なお、実施例2において、エタノール溶液
の濃度 1.0×10-2mol/l では3−ヒドロキシピコリン酸
はわずかに溶け残ったが、金属微粒子を混在させること
ですべての試料が溶解した。
の濃度 1.0×10-2mol/l では3−ヒドロキシピコリン酸
はわずかに溶け残ったが、金属微粒子を混在させること
ですべての試料が溶解した。
【0086】また、実施例3〜21において、化合物のエ
タノール溶液の濃度は単独使用及び混合物使用の場合の
いずれも総濃度を 1.0×10-2mol/l とした。
タノール溶液の濃度は単独使用及び混合物使用の場合の
いずれも総濃度を 1.0×10-2mol/l とした。
【0087】また、実施例6〜13で用いたナフタル酸の
誘導体及びシクロヘキサンジカルボン酸はすべて酸無水
物であり、また、実施例14〜21で用いたフタル酸の誘導
体及びシクロへキサンジカルボン酸はすべて酸無水物で
ある。
誘導体及びシクロヘキサンジカルボン酸はすべて酸無水
物であり、また、実施例14〜21で用いたフタル酸の誘導
体及びシクロへキサンジカルボン酸はすべて酸無水物で
ある。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】上記の各エタノール溶液50mlに強磁性金属
微粒子1gを加え、2時間放置した。その後、膜フィル
ターを用いて濾過し、物理吸着状態にある有機酸を除去
するためにメタノールで繰り返し洗浄した。得られた強
磁性金属微粒子を30℃に保った状態で8時間真空乾燥
し、処理粉末を得た。
微粒子1gを加え、2時間放置した。その後、膜フィル
ターを用いて濾過し、物理吸着状態にある有機酸を除去
するためにメタノールで繰り返し洗浄した。得られた強
磁性金属微粒子を30℃に保った状態で8時間真空乾燥
し、処理粉末を得た。
【0091】得られた処理粉末について、乾燥直後の保
持力Hc、飽和磁化σsを公知の方法で測定した。その
後、湿度90%、温度60℃に保持した恒温恒湿槽中で2週
間放置した後、再度同じ測定を行い、経時低下量を評価
した。なお、比較例として、表面処理を行わず、メタノ
ールで洗浄した後、乾燥させた強磁性金属微粒子につい
ても、上述の方法により磁気特性の経時変化を調べた。
結果を下記の表−2に示した。
持力Hc、飽和磁化σsを公知の方法で測定した。その
後、湿度90%、温度60℃に保持した恒温恒湿槽中で2週
間放置した後、再度同じ測定を行い、経時低下量を評価
した。なお、比較例として、表面処理を行わず、メタノ
ールで洗浄した後、乾燥させた強磁性金属微粒子につい
ても、上述の方法により磁気特性の経時変化を調べた。
結果を下記の表−2に示した。
【0092】ここでは、2週間の保存期間中の飽和磁化
及び保持力の低下を表す指標としてΔσs、ΔHcを用
いる。これらの値はすべて、%単位で以下の方式で評価
する。 Δσs=[-(σs処理粉初期値−σs処理粉2週間後
値)/σs処理粉初期値] ×100(%) ΔHc=[-(Hc処理粉初期値−Hc処理粉2週間後
値)/Hc処理粉初期値] ×100(%)
及び保持力の低下を表す指標としてΔσs、ΔHcを用
いる。これらの値はすべて、%単位で以下の方式で評価
する。 Δσs=[-(σs処理粉初期値−σs処理粉2週間後
値)/σs処理粉初期値] ×100(%) ΔHc=[-(Hc処理粉初期値−Hc処理粉2週間後
値)/Hc処理粉初期値] ×100(%)
【0093】
【0094】
【0095】この結果から、本発明に基づく実施例1〜
21によれば、未処理の磁性粉末(比較例5)や他の処理
品(比較例1〜4)に比べ、本発明の処理を行うことに
より、著しい或いは同等の飽和磁化の経時劣化の低減が
見られ、同時に保磁力は著しく安定に保たれることが分
かる。従って、本発明により磁気記録媒体用強磁性金属
磁性粉末は、磁気特性の経時安定性や保存安定性が著し
く向上される。
21によれば、未処理の磁性粉末(比較例5)や他の処理
品(比較例1〜4)に比べ、本発明の処理を行うことに
より、著しい或いは同等の飽和磁化の経時劣化の低減が
見られ、同時に保磁力は著しく安定に保たれることが分
かる。従って、本発明により磁気記録媒体用強磁性金属
磁性粉末は、磁気特性の経時安定性や保存安定性が著し
く向上される。
【0096】また、処理剤として混合物を用いる実施例
3〜5は、単独使用の比較例3〜4に比べ、飽和磁化及
び保磁力の経時劣化がやはり少なくなっている。実施例
6〜11、14〜19と実施例12〜13、20〜21とを比べると、
混合物を用いる方が全般的に優れているが、単独使用で
も比較例よりは改善されることが分かる。また、3−ニ
トロ及び4−ニトロ誘導体では、4−ニトロフタル酸の
方が耐酸化性は高い。
3〜5は、単独使用の比較例3〜4に比べ、飽和磁化及
び保磁力の経時劣化がやはり少なくなっている。実施例
6〜11、14〜19と実施例12〜13、20〜21とを比べると、
混合物を用いる方が全般的に優れているが、単独使用で
も比較例よりは改善されることが分かる。また、3−ニ
トロ及び4−ニトロ誘導体では、4−ニトロフタル酸の
方が耐酸化性は高い。
【0097】次に、磁性粉の分散性を調べた。即ち、上
記のようにして処理を行った強磁性金属微粒子に対し
て、側鎖にカルボキシル基を有するバインダー樹脂をト
ルエンに溶解した粘稠溶液を加え、充分に攪拌した際の
分散性について下記の表−3のような結果を得た。ここ
で、「極めて良好」は磁性粉が非常に均一に分散してい
る状態、「良好」は分散がほぼ均一な状態、「やや不
良」は磁性粉の凝集が少しみられる状態を示す。
記のようにして処理を行った強磁性金属微粒子に対し
て、側鎖にカルボキシル基を有するバインダー樹脂をト
ルエンに溶解した粘稠溶液を加え、充分に攪拌した際の
分散性について下記の表−3のような結果を得た。ここ
で、「極めて良好」は磁性粉が非常に均一に分散してい
る状態、「良好」は分散がほぼ均一な状態、「やや不
良」は磁性粉の凝集が少しみられる状態を示す。
【0098】
【0099】この結果から、実施例3〜21で明らかなよ
うに、未処理や他の処理磁性粉末に比べ、著しい飽和磁
化の経時劣化の低減と保磁力の安定保持に加えて磁性粉
の分散性が良好となる。
うに、未処理や他の処理磁性粉末に比べ、著しい飽和磁
化の経時劣化の低減と保磁力の安定保持に加えて磁性粉
の分散性が良好となる。
【0100】また、ガロシアニン、1,8−ナフタル酸
のハロゲン誘導体及びその無水物、フタル酸のニトロ誘
導体及びその無水物を単独で用いる場合(比較例3、実
施例12、13、20、21)には、保存安定性に関してシクロ
ヘキサジカルボン酸のみを用いた場合(比較例4)より
良好であると共に、バインダー樹脂を用いた塗料化の簡
単な実験の結果は、ガロシアニン、1,8−ナフタル酸
のハロゲン誘導体及びその無水物、フタル酸のニトロ誘
導体及びその無水物が分散性の向上に大きく寄与してい
ることが明らかである。従って、本発明による磁気記録
媒体用強磁性金属磁性粉末は、磁気特性の経時安定性や
保存安定性(表−2)、及び塗料化に際しての分散安定
性(表−3)が著しく向上する。
のハロゲン誘導体及びその無水物、フタル酸のニトロ誘
導体及びその無水物を単独で用いる場合(比較例3、実
施例12、13、20、21)には、保存安定性に関してシクロ
ヘキサジカルボン酸のみを用いた場合(比較例4)より
良好であると共に、バインダー樹脂を用いた塗料化の簡
単な実験の結果は、ガロシアニン、1,8−ナフタル酸
のハロゲン誘導体及びその無水物、フタル酸のニトロ誘
導体及びその無水物が分散性の向上に大きく寄与してい
ることが明らかである。従って、本発明による磁気記録
媒体用強磁性金属磁性粉末は、磁気特性の経時安定性や
保存安定性(表−2)、及び塗料化に際しての分散安定
性(表−3)が著しく向上する。
【0101】次に、上記に得られた各処理磁性粉を用い
て、下記組成の磁性塗料を調製した。 処理磁性粉(Fe系) 100重量部 VAGH(塩ビ−酢ビ共重合樹脂の部分鹸化物:UCC社製) 10重量部 N−2304(熱可塑性ポリウレタン樹脂: 日本ポリウレタン社製) 10重量部 カーボン微粉末(旭カーボン#50) 3重量部 アルミナ微粉末 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
て、下記組成の磁性塗料を調製した。 処理磁性粉(Fe系) 100重量部 VAGH(塩ビ−酢ビ共重合樹脂の部分鹸化物:UCC社製) 10重量部 N−2304(熱可塑性ポリウレタン樹脂: 日本ポリウレタン社製) 10重量部 カーボン微粉末(旭カーボン#50) 3重量部 アルミナ微粉末 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0102】この組成物を混練し、濾過した後、厚さ11
μmのポリエステルフィルム上に乾燥厚み 3.5μmとな
るよう塗布、乾燥し、磁気テープを得た。このテープに
ついての磁気特性をV.S.M.で測定した結果を下記
の表−4に示す。また、こうして得られた磁気テープを
60℃/90%RHの環境下に1週間保存した後、磁気特性
(Bmの劣化率)を測定し、その結果を下記の表−4に
示す。
μmのポリエステルフィルム上に乾燥厚み 3.5μmとな
るよう塗布、乾燥し、磁気テープを得た。このテープに
ついての磁気特性をV.S.M.で測定した結果を下記
の表−4に示す。また、こうして得られた磁気テープを
60℃/90%RHの環境下に1週間保存した後、磁気特性
(Bmの劣化率)を測定し、その結果を下記の表−4に
示す。
【0103】
【0104】
【0105】この結果から、本発明に基づく処理磁性粉
を用いたテープでは、分散性向上による特性向上が得ら
れ、かつ、酸化を起因とした飽和磁束密度Bm〔mT〕
の劣化は小さいことが分かる。
を用いたテープでは、分散性向上による特性向上が得ら
れ、かつ、酸化を起因とした飽和磁束密度Bm〔mT〕
の劣化は小さいことが分かる。
【0106】なお、上記した実施例6〜21において、表
面処理剤としてナフタル酸又はフタル酸をフリーの形
(無水物ではない。)で添加しても、上述したと同様の
良好な結果が得られた。
面処理剤としてナフタル酸又はフタル酸をフリーの形
(無水物ではない。)で添加しても、上述したと同様の
良好な結果が得られた。
【0107】また、実施例1及び2で用いた2−ヒドロ
キシニコチン酸と3−ヒドロキシピコリン酸とを併用し
て金属微粒子を表面処理する等、2種若しくはそれ以上
の酸を併用して表面処理に用いたところ、上記した実施
例と同等の効果が得られた。
キシニコチン酸と3−ヒドロキシピコリン酸とを併用し
て金属微粒子を表面処理する等、2種若しくはそれ以上
の酸を併用して表面処理に用いたところ、上記した実施
例と同等の効果が得られた。
【0108】
【発明の作用効果】本発明は上述した如く、2−ヒドロ
キシニコチン酸等の特定の有機酸で強磁性金属微粒子を
表面処理することによって、耐酸化性に優れ、経時劣化
が少なく、また塗料化に際して分散性の高い磁気記録媒
体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体を提供すること
ができる。そして、ガロシアニン等の併用によって、バ
インダー樹脂との相互作用が向上し、強磁性金属粒子の
バインダー樹脂中への分散性が一層向上する。
キシニコチン酸等の特定の有機酸で強磁性金属微粒子を
表面処理することによって、耐酸化性に優れ、経時劣化
が少なく、また塗料化に際して分散性の高い磁気記録媒
体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体を提供すること
ができる。そして、ガロシアニン等の併用によって、バ
インダー樹脂との相互作用が向上し、強磁性金属粒子の
バインダー樹脂中への分散性が一層向上する。
【図1】本発明を適用した磁気記録媒体の一構成例を示
す断面図である。
す断面図である。
1・・・非磁性支持体 2・・・磁性層 3・・・バックコート層
Claims (11)
- 【請求項1】 ベンゼン骨格に窒素原子を有する複素環
式芳香族有機酸である2−ヒドロキシニコチン酸又はそ
の誘導体によって表面処理されている磁気記録媒体用強
磁性金属微粒子。 - 【請求項2】 ベンゼン骨格に窒素原子を有する複素環
式芳香族有機酸である3−ヒドロキシピコリン酸又はそ
の誘導体で表面処理されている磁気記録媒体用強磁性金
属微粒子。 - 【請求項3】 脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸と
ガロシアニンとの混合物によって表面処理されている磁
気記録媒体用強磁性金属微粒子。 - 【請求項4】 脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸
と、1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体及び/又は
1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導体との混合物
によって表面処理されている磁気記録媒体用強磁性金属
微粒子。 - 【請求項5】 1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導体及
び/又は1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導体に
よって表面処理されている磁気記録媒体用強磁性金属微
粒子。 - 【請求項6】 脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸
と、フタル酸のニトロ誘導体及び/又はフタル酸無水物
のニトロ誘導体との混合物によって表面処理されている
磁気記録媒体用強磁性金属微粒子。 - 【請求項7】 フタル酸のニトロ誘導体及び/又はフタ
ル酸無水物のニトロ誘導体によって表面処理されている
磁気記録媒体用強磁性金属微粒子。 - 【請求項8】 請求項1に記載した2−ヒドロキシニコ
チン酸又はその誘導体と;請求項2に記載した3−ヒド
ロキシピコリン酸又はその誘導体と;請求項3に記載し
た脂肪族有機酸及び/又は芳香族有機酸とガロシアニン
との混合物と;請求項4に記載した脂肪族有機酸及び/
又は芳香族有機酸と1,8−ナフタル酸のハロゲン誘導
体及び/又は1,8−ナフタル酸無水物のハロゲン誘導
体との混合物と;請求項5に記載した1,8−ナフタル
酸のハロゲン誘導体及び/又は1,8−ナフタル酸無水
物のハロゲン誘導体と;請求項6に記載した脂肪族有機
酸及び/又は芳香族有機酸とフタル酸のニトロ誘導体及
び/又はフタル酸無水物のニトロ誘導体との混合物と;
請求項7に記載したフタル酸のニトロ誘導体及び/又は
フタル酸無水物のニトロ誘導体と;からなる群より選ば
れた少なくとも1種によって表面処理されている磁気記
録媒体用強磁性金属微粒子。 - 【請求項9】 脂肪族有機酸及び芳香族有機酸はジカル
ボン酸である、請求項3、4、6及び8のいずれかに記
載した磁気記録媒体用強磁性金属微粒子。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて強磁性
金属微粒子の表面処理に使用される酸の前記強磁性金属
微粒子に対する被着量が、前記強磁性金属微粒子 100重
量部に対し、0.03〜30重量部である、請求項1〜9のい
ずれかに記載した磁気記録媒体用強磁性金属微粒子。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載した強磁
性金属微粒子が磁性層に含有されている磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4353269A JPH06180838A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4353269A JPH06180838A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06180838A true JPH06180838A (ja) | 1994-06-28 |
Family
ID=18429691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4353269A Pending JPH06180838A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06180838A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5868959A (en) * | 1996-06-03 | 1999-02-09 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Surface modification of magnetic particle pigments |
| US6099895A (en) * | 1997-05-29 | 2000-08-08 | Imation Corp. | Surface modification of magnetic particle pigments |
| US6139946A (en) * | 1997-05-30 | 2000-10-31 | Imation Corp. | Magnetic recording media incorporating a quaternary ammonium functional binder and magnetic pigment surface treated with compound having acidic and electron withdrawing functionalities |
| WO2003066644A1 (en) * | 2002-02-04 | 2003-08-14 | The Circle For The Promotion Of Science And Engineering | Organic substance having ferrite bonded thereto and process for producing the same |
| JP2006088131A (ja) * | 2004-09-27 | 2006-04-06 | Rikogaku Shinkokai | ポリマー被覆強磁性粒子の製造方法及びポリマー被覆強磁性粒子 |
| US20090087684A1 (en) * | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Fujifilm Corporation | Method of modifying surface of powder, magnetic recording medium, and coating material |
| JP2017120808A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 磁性コンパウンドとその製造方法並びに電子部品、アンテナ |
-
1992
- 1992-12-11 JP JP4353269A patent/JPH06180838A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5868959A (en) * | 1996-06-03 | 1999-02-09 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Surface modification of magnetic particle pigments |
| US6099895A (en) * | 1997-05-29 | 2000-08-08 | Imation Corp. | Surface modification of magnetic particle pigments |
| US6139946A (en) * | 1997-05-30 | 2000-10-31 | Imation Corp. | Magnetic recording media incorporating a quaternary ammonium functional binder and magnetic pigment surface treated with compound having acidic and electron withdrawing functionalities |
| WO2003066644A1 (en) * | 2002-02-04 | 2003-08-14 | The Circle For The Promotion Of Science And Engineering | Organic substance having ferrite bonded thereto and process for producing the same |
| JPWO2003066644A1 (ja) * | 2002-02-04 | 2005-05-26 | 財団法人理工学振興会 | フェライト結合有機物質及びその製造方法 |
| JP2006088131A (ja) * | 2004-09-27 | 2006-04-06 | Rikogaku Shinkokai | ポリマー被覆強磁性粒子の製造方法及びポリマー被覆強磁性粒子 |
| US20090087684A1 (en) * | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Fujifilm Corporation | Method of modifying surface of powder, magnetic recording medium, and coating material |
| JP2009259371A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-11-05 | Fujifilm Corp | 粉末用表面改質剤、それを含む磁性塗料および非磁性塗料、ならびに磁気記録媒体 |
| JP2017120808A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 磁性コンパウンドとその製造方法並びに電子部品、アンテナ |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0313647B2 (ja) | ||
| JPH06180838A (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体 | |
| JP3132525B2 (ja) | 金属磁性粉及び磁気記録媒体 | |
| JP3057823B2 (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子 | |
| JP3158300B2 (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体 | |
| JP3041912B2 (ja) | 金属磁性粉末 | |
| JP2940117B2 (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属粒子 | |
| JPH01162218A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3232587B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH05225553A (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体 | |
| JPS62154229A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH04290404A (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属粉末 | |
| JPS6318978B2 (ja) | ||
| JPH01112524A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPH05225552A (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体 | |
| JPH05250661A (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子とその強磁性金属微粒子を用いた磁気記録媒体 | |
| JPH04205914A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS62157322A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPH0546979A (ja) | 磁気記録媒体とその製造方法 | |
| JPS61248222A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS6396731A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH06195684A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH04176018A (ja) | 磁気記録媒体用強磁性金属粒子及びそれを用いた磁気記録媒体 | |
| JPS6157037A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH03244107A (ja) | 強磁性金属粉末およびその製造方法ならびにこの強磁性金属粉末を用いた磁気記録媒体 |