JPH061813A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH061813A
JPH061813A JP4184613A JP18461392A JPH061813A JP H061813 A JPH061813 A JP H061813A JP 4184613 A JP4184613 A JP 4184613A JP 18461392 A JP18461392 A JP 18461392A JP H061813 A JPH061813 A JP H061813A
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JP
Japan
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polycarbonate
resin composition
vinyl
component
bis
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JP4184613A
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English (en)
Inventor
Takashi Ida
孝 井田
Shigeru Hayase
茂 早瀬
Shinichiro Katahira
新一郎 片平
Megumi Ogasa
恵 小笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性に優れ、かつ複屈折率が大きく低減さ
れ、しかも優れた機械的性質と成形性とを有する樹脂組
成物を提供する。他の目的は光ディスク、光ファイバ
ー、光カード保護膜あるいはレンズなどの光学機器に適
した樹脂組成物を提供する。 【構成】 (イ)ポリカーボネート成分20〜80重量
%とビニル系ポリマー成分80〜20重量%とが化学的
に結合したブロック共重合体、(ロ)ポリカーボネート
のホモポリマー及び(ハ)ビニル系ポリマーのホモポリ
マーよりなり,これら各成分が次の(1)、(2)及び
(3)式を満足する樹脂組成物。50重量%≦(イ)<
100重量%(1)、0重量%<(ロ)≦30重量%
(2)、0重量%<(ハ)≦20重量%(3)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート成分
とビニル系ポリマー成分とが化学的に結合したブロック
共重合体を主体とする樹脂組成物に関する。さらに詳し
くはポリカーボネート成分とビニル系ポリマー成分とが
化学的に結合したブロック共重合体を主体とする樹脂組
成物であって、ポリカーボネートやビニル系ポリマーの
ホモポリマーを特定量を超えて含有しないことを特徴と
し、透明性に優れ、かつ複屈折率が大きく低減されかつ
機械的性質と成形性に優れる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートとビニル系ポリマーと
よりなる樹脂組成物は公知である。特にポリカーボネー
トとポリスチレンとからなる樹脂組成物は原理的に複屈
折率を零とすることが可能である(井上隆、斉藤拓:機
能材料、P21、1987年3月号)ので、これを光学
的機器に応用することが期待されている。しかしながら
ポリカーボネートとポリスチレンとは相溶性に乏しいた
め、単なるブレンドによる組成物では透明性が損なわ
れ、複屈折率の低減効果が認められないばかりか、機械
的性質が大きく低下するという問題点があった。
【0003】かかる問題点を解決するため、特開昭61
−19630号公報にはポリスチレンを5〜40重量%
化学的に結合させたポリカーボネートが開示されてい
る。特開昭61−19656号公報には不飽和カルボン
酸を共重合したスチレン系樹脂を5〜50重量%配合し
た樹脂組成物が開示されている。特開昭61−1086
17号公報には正の分極率を有するポリカーボネートと
負の分極率を有するポリスチレンとを配合した樹脂組成
物が開示されている。特開昭62−20524号公報に
はスチレン系共重合体を化学的に結合させたポリカーボ
ネートが開示されている。特開昭63−27555号公
報、特開昭63−56556号公報および特開昭63−
66255号公報には共重合ポリカーボネートにスチレ
ン系重合体を3〜50重量%配合した樹脂組成物が開示
されている。特開昭63−122749号公報にはポリ
カーボネートにスチレンと無水マレイン酸の共重合体を
配合した組成物が開示されている。
【0004】しかしながらこれらの公報に開示されてい
る樹脂組成物においては、透明性は得られるものの、複
屈折率が十分に低減されていなかったり、機械的性質が
低下したりした。また場合によっては機械的性質を改良
しようとすると透明性や成形性に劣るなどの問題点が他
方で生じた。したがって透明性に優れ、かつ複屈折率が
大きく低減され、しかも優れた機械的性質と成形性とを
有するところのポリカーボネートとポリスチレンを代表
とするビニル系ポリマーとよりなる樹脂組成物は、光学
機器への応用が期待されているにもかかわらず、いまだ
提案されていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情に鑑み本発
明の課題は、ポリカーボネート成分とビニル系ポリマー
成分とが化学的に結合したブロック共重合体を主体とす
る樹脂組成物であって、透明性に優れ、かつ複屈折率が
大きく低減され、しかも優れた機械的性質と成形性とを
有する樹脂組成物を提供することにある。本発明の他の
課題は光ディスク、光ファイバー、光カード保護膜ある
いはレンズなどの光学機器に適した樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等ははかかる課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボ
ネート成分とビニル系ポリマー成分とが化学的に結合し
たブロック共重合体を主体とする樹脂組成物であって、
特定の条件を満足する樹脂組成物が本発明の課題をこと
ごとく解決することを見いだし、本発明に到達した。す
なわち本発明の要旨は、(イ)ポリカーボネート成分2
0〜80重量%とビニル系ポリマー成分80〜20重量
%とが化学的に結合したブロック共重合体,(ロ)ポリ
カーボネートのホモポリマー及び(ハ)ビニル系ポリマ
ーのホモポリマーよりなり,これら各成分が下記
(1),(2)及び(3)式を満足することを特徴とす
る樹脂組成物である。 50重量%≦(イ)<100重量% (1) 0重量%<(ロ)≦30重量% (2) 0重量%<(ハ)≦20重量% (3)
【0007】本発明で用いるポリカーボネート成分とは
ビスフェノール類と炭酸とから得られる芳香族ポリカー
ボネートからなる成分である。ポリカーボネートを構成
するビスフェノール類としては2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1−
フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン(ビスフェノールAP)、ハイドロキノン、レゾル
シノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,
1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3,5
−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−
ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン、2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、1,1−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン、ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニルエタン、1,1−ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビ
ス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ)ジフェニルメ
タン、ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ)ジフ
ェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)エーテル、ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)サルファイド、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)サルファイド、ビス(3,5−ジエチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス
(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン
などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、併用
してもよい。これらの中ではビスフェノールAが最も好
ましく用いられる。
【0008】本発明で用いられるポリカーボネート成分
はビニル系ポリマーとの化学的結合をより容易に可能な
らしめるため、官能基で変性されたものを含む。かかる
官能基としてはビニル系ポリマーと化学的に結合し得る
不飽和結合が好ましく用いられる。かかる不飽和結合を
ポリカーボネートに導入する方法としては、ビスフェノ
ール類の一部を不飽和結合を有する特定のビスフェノー
ル類に代えてポリカーボネートを重合する方法や、界面
重合法ではさらにポリカーボネートの末端停止剤に不飽
和結合を有する化合物を用いる方法が挙げられる。不飽
和結合を有する特定のビスフェノール類の具体例として
は、たとえば2,2−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス(3−ビニル−4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロペン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブテン等が挙げられる。また不飽和結合を有す
る末端停止剤としてはアクリル酸クロライド、メタクリ
ル酸クロライド、ソルビン酸クロライド、アリルアルコ
ールクロロホルメート、イソプロペニルフェノールクロ
ロホルメートおよびヒドロキシスチレンクロロホルメー
トなどの酸クロライドおよびクロロホルメート、イソプ
ロペニルフェノール、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシ
マレイミド、ヒドロキシ安息香酸アリルエステルおよび
安息香メチルアリルエステルなどの不飽和基を有するフ
ェノール類およびアリルアミンなどの不飽和基を有する
アミン類が挙げられる。またこれら不飽和結合をポリカ
ーボネートに導入することなく、熱的にあるいはラジカ
ル発生剤を用いて、ラジカル的にポリカーボネート成分
とビニル系ポリマーとを化学的に結合する方法もある。
【0009】ポリカーボネートは溶融重合法や界面重合
法で製造することができる。溶融重合法では例えばジフ
ェニルカーボネートとビスフェノール類を高温・減圧下
で反応させることによりポリカーボネートを得る。一方
界面重合法ではビスフェノール類をアルカリ水溶液に溶
解し、水に相溶しない有機溶剤と混合攪拌しつつ、これ
にホスゲンを吹き込むことによりポリカーボネートを得
る。溶融重合法に比べて界面重合法のほうが着色の少な
いポリカーボネートを得ることができる。
【0010】本発明で用いるポリカーボネートの分子量
としては特に制限はないが、(ロ)成分のポリカーボネ
ートのホモポリマーの数平均分子量は3,000〜10
0,000の範囲であることが好ましい。数平均分子量
が3,000未満である場合には樹脂組成物の機械的性
能が低下するので好ましくない。逆にこれが100,0
00超える場合には成形性が急速に低下するので好まし
くない。なお本発明における分子量の測定は単分散ポリ
スチレンでキャリブレーションしたゲル浸透クロマトグ
ラフィーで行ったものである。なお本発明の樹脂組成物
を構成するポリカーボネート成分とビニル系ポリマー成
分とが化学的に結合したブロック共重合体におけるポリ
カーボネート成分の分子量については特に制限はない。
【0011】本発明で用いられるビニル系ポリマー成分
とはスチレンを主体とするビニル系モノマーを重合して
なるものである。かかるビニル系モノマーとしてはスチ
レンの他にたとえばo−,m−,p−メチルスチレン、
o−,m−,p−エチルスチレン、p−tert−ブチ
ルスチレンなどのアルキルスチレン類や、o−,m−,
p−クロルスチレン、ジクロルスチレン、o−,m−,
p−ブロモスチレン、ジブロモスチレンなどのハロゲン
化スチレン類やα−メチルスチレン、o−,m−,p−
ヒドロキシスチレンなど、およびこれらの混合物が挙げ
られる。またこのビニル系ポリマーは物性改善のために
他のビニル系モノマー50モル%以下を共重合させても
よい。他のビニル系モノマーとしては、たとえばメタク
リル酸エステル類、アクリル酸エステル類、酢酸ビニ
ル、ブタジエン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタ
クリル酸、無水マレイン酸などが挙げられる。本発明に
おいて好ましく用いられるビニル系ポリマーを構成する
モノマーはスチレンであり、最も好ましいビニル系ポリ
マーは少なくともスチレンを70モル%含むものであ
る。
【0012】ビニル系ポリマーの製造法としては一般の
ラジカル重合法を用いることができるが、これに限定さ
れるものではなく、アニオン重合法やカチオン重合法も
適宜用いることができる。本発明で用いるビニル系ポリ
マーの分子量としては特に制限はないが、(ハ)成分の
ビニル系ポリマーのホモポリマーの数平均分子量は1,
000〜200,000のものが好ましい。数平均分子
量が1,000未満では樹脂組成物の物性、特に機械的
性質が低下するので好ましくない。逆に200,000
を超えると樹脂組成物の成形性が低下するばかりでな
く、その透明性が低下し複屈折率が増大するので好まし
くない。また本発明の樹脂組成物を構成するポリカーボ
ネート成分とビニル系ポリマー成分とが化学的に結合し
たブロック共重合体におけるビニル系ポリマー成分の分
子量については特に制限はない。なお分子量の測定はポ
リカーボネートの場合と同様ゲル浸透クロマトグラフィ
ーを用いて行ったものである。
【0013】かかるビニル系ポリマー成分は芳香族ポリ
カーボネート成分との化学的結合をより容易に可能なら
しめるため、官能基で変性されたものを含む。かかる官
能基としてはたとえばカルボキシル基、ヒドロキシル
基、アミノ基、エポキシ基、オキサゾリン基が代表的で
ある。かかる官能基をビニル系ポリマーに導入する方法
としては、たとえばこれら官能基を有するモノマーを共
重合する方法や、これら官能基を有するラジカル開始剤
あるいは連鎖移動剤を用いる方法、あるいはビニル系ポ
リマーを得た後でこれを化学的に変性する方法などがあ
る。
【0014】カルボキシル基をビニル系ポリマーに導入
する方法としては、たとえば4,4’−アゾビス−4−
シアノバレリック酸などのカルボキシル基を有する開始
剤を用いれば容易に末端にカルボキシル基を有するビニ
ル系ポリマーを得ることができるので好都合である。ま
たたとえばナフタレンナトリウムを開始剤にしてスチレ
ンのアニオン重合を行い、得られたポリマーを二酸化炭
素で処理すれば末端にカルボキシル基を有するビニル系
ポリマーを得ることができる。さらにアクリル酸、メタ
アクリル酸、無水マレイン酸などを共重合することによ
り主鎖にカルボキシル基を有するビニル系ポリマーを得
ることができる。
【0015】ヒドロキシル基をビニル系ポリマーに導入
する方法としては、たとえばラジカル重合法において過
酸化水素−第一鉄イオン系のレドックス開始剤を用いれ
ば容易に末端にヒドロキシル基を有するビニル系ポリマ
ーを得ることができるので好都合である。さらに2,2
−アゾビス(2−シアノ−n−プロパノール)などのヒ
ドロキシル基を有する開始剤を用いてラジカル重合する
ことによりビニル系ポリマーにヒドロキシル基を導入す
る方法もある。またたとえばナフタレンナトリウムを開
始剤にしてスチレンのアニオン重合を行い、得られたポ
リマーをエチレンオキサイドで処理すれば末端にヒドロ
キシル基を有するビニル系ポリマーを得ることができ
る。また酢酸ビニルを共重合し、のちにこれをケン化す
ることによっても主鎖中にヒドロキシル基を有するビニ
ル系ポリマーを得ることができる。
【0016】アミノ基をビニル系ポリマーに導入する方
法としては、たとえばラジカル重合においてエタンチオ
ニルアンモニウムクロライドのような連鎖移動剤を用い
てビニル系ポリマーにアミノ基を導入する方法がある。
エポキシ基をビニル系ポリマーに導入する方法として
は、たとえばグリシジルメタクリレートなどエポキシ基
を含むビニル系モノマーを共重合する方法がある。オキ
サゾリン基をビニル系ポリマーに導入する方法として
は、たとえばビニルオキサゾリンなどオキサゾリン基を
含むビニル系モノマーを共重合する方法がある。
【0017】ポリカーボネート成分とビニル系ポリマー
成分とが化学的に結合したブロック共重合体を製造する
方法としては、たとえば次のような方法が挙げられる。 A.ビニル系モノマーと反応し得る官能基で変性された
ポリカーボネートと、ビニル系モノマーとを反応させる
方法。 B.ポリカーボネート形成成分と反応し得る官能基で変
性されたビニル系ポリマーと、ポリカーボネート形成成
分とを反応させる方法。 C.好ましくは少なくとも一方が官能基で変性されたポ
リカーボネートと、ビニル系ポリマーとを反応させる方
法。
【0018】A.のビニル系モノマーと反応し得る官能
基で変性されたポリカーボネートと、ビニル系モノマー
とを反応させる方法の一例としては、末端停止剤として
イソプロペニルフェノールクロロホルメートを用いて重
合して得たところの、ポリマー末端に不飽和結合を有す
るポリカーボネートと、ビニル系モノマーとをラジカル
重合することによりポリカーボネート成分とビニル系ポ
リマー成分とが化学的に結合したブロック共重合体を得
る方法がある。
【0019】B.のポリカーボネート形成成分と反応し
得る官能基で変性されたビニル系ポリマーと、ポリカー
ボネート形成成分とを反応させる方法の一例としては、
4,4’−アゾビス−4−シアノバレリック酸などのカ
ルボキシル基を有する開始剤を用い、ビニル系モノマー
を重合し、ついでこれを塩化チオニルで処理することに
よって得た酸クロライド基含有ポリスチレンと、ポリカ
ーボネート形成成分(例えばビスフェノールAとホスゲ
ン)とを界面重合することにより、ポリカーボネート成
分とビニル系ポリマー成分とが化学的に結合したブロッ
ク共重合体を得る方法がある。
【0020】C.の好ましくは少なくとも一方が官能基
で変性されたポリカーボネートと、ビニル系ポリマーと
を、反応させる方法の一例としては、ポリカーボネート
とカルボキシル基を含有するビニル系ポリマーとを溶融
混合することにより、脱炭酸を伴いながら酸交換反応を
行い、ポリカーボネート成分とビニル系ポリマー成分と
が化学的に結合したブロック共重合体を得る方法があ
る。
【0021】先に記載したごとく、従来より透明で複屈
折率が低く機械的性質の優れたところのポリカーボネー
トとビニル系ポリマー(たとえばポリスチレン)との樹
脂組成物あるいは共重合体が種々提案されてきた。しか
しこれらの樹脂組成物あるいは共重合体では透明性は得
られるものの、複屈折率が十分に低減されていなかった
り、機械的性質が低下したりした。また場合によっては
機械的性質を改良しようとすると透明性や成形性に劣る
などの問題点が他方で生じていた。
【0022】本発明者等はポリカーボネート成分とビニ
ル系ポリマー成分とが化学的に結合したブロック共重合
体を主体とする樹脂組成物において、従来技術のかかる
問題点を鋭意究明した結果、従来技術における樹脂組成
物にはその製造法からして、必然的にポリカーボネート
あるいはビニル系ポリマーのホモポリマーが一定量含ま
れ、そのため得られた樹脂組成物は満足な性能を示さな
いことを見い出した。そこで、種々検討の結果、本発明
の樹脂組成物においては、それを構成する成分であるポ
リカーボネートやビニル系ポリマーのホモポリマーを特
定量を超えて含有せしめないことにより、透明性、複屈
折率、機械的性質、成形性の各特性において満足な性能
が得られるという知見を得、本発明に到ったわけであ
る。
【0023】すなわち本発明の樹脂組成物は、ポリカー
ボネート成分20〜80重量%とビニル系ポリマー成分
80〜20重量%とが化学的に結合したブロック共重合
体(イ)が50重量%以上を占め、ホモポリマーとして
存在するポリカーボネート(ロ)が、0重量%<(ロ)
≦30重量%であり、同じくホモポリマーとして存在す
るビニル系ポリマー(ハ)が、0重量%<(ハ)≦20
重量%である。このような組成であれば透明性、複屈折
率、機械的性質、成形性の各特性において満足な性能が
得られる。さらに(ロ)と(ハ)については(ロ)+
(ハ)が1〜50重量%であることが好ましい。(ロ)
成分のポリカーボネートのホモポリマーが30重量%を
超える量存在する場合には樹脂組成物の複屈折率が急速
に増大し、著しい場合には透明性が損なわれ、かつ成形
性も低下する。また(ハ)成分のビニル系ポリマーのホ
モポリマーが20重量を超える量存在すると、樹脂組成
物の複屈折率が増大し、同様に著しい場合には透明性も
損なわれ、かつ機械的性質が急速に低下する。
【0024】本発明の樹脂組成物において、ポリカーボ
ネート成分とビニル系ポリマーとが化学的に結合したブ
ロック共重合体(イ)を構成するポリカーボネート成分
は20〜80重量%であり、同じくビニル重合体成分は
80〜20重量%である。上記ブロック共重合体におけ
るポリカーボネート成分が20重量%未満、および80
重量%を超える領域では樹脂組成物の複屈折率が増大す
る。
【0025】本発明の樹脂組成物において、ポリカーボ
ネート成分とビニル系ポリマーとが化学的に結合したブ
ロック共重合体(イ)と、ポリカーボネートのホモポリ
マー(ロ)と、ビニル系ポリマーのホモポリマー(ハ)
との組成比は特定の溶媒抽出によって確認することがで
きる。参考例5および6に示したように、ビニル系ポリ
マーと化学的に結合していないポリカーボネートのホモ
ポリマーはヘキサフルオロイソプロパノールによって実
質的に完全に抽出される。またポリカーボネートと化学
的に結合していないビニル系ポリマーはシクロヘキサン
によって実質的に完全に抽出される。ポリカーボネート
成分とビニル系ポリマーとが化学的に結合したブロック
共重合体はヘキサフルオロイソプロパノールおよびシク
ロヘキサンのいずれによっても実質的に抽出されない。
したがって本発明の樹脂組成物中における各成分の組成
比は上記溶媒を用いて分別抽出することにより、確認を
することが可能である。いいかえれば本発明においては
(イ)成分のポリカーボネート成分とビニル系ポリマー
とが化学的に結合したブロック共重合体はヘキサフルオ
ロイソプロパノールにもシクロヘキサンにも抽出されな
い成分として定義される。また(ロ)成分のポリカーボ
ネートのホモポリマーはヘキサフルオロイソプロパノー
ルによって抽出される成分として定義される。さらに
(ハ)成分のビニル系ポリマーのホモポリマーはシクロ
ヘキサンによって抽出される成分として定義される。
【0026】本発明において樹脂組成物の組成比を確認
するための上記溶媒による分別抽出条件は下記の通りで
ある。すなわち、ビニル系ポリマーと化学的に結合して
いないポリカーボネートのホモポリマーはヘキサフルオ
ロイソプロパノールで抽出されるが、その抽出条件はソ
ックスレー抽出器を用い、沸点で16時間行う。またポ
リカーボネートと化学的に結合していないビニル系ポリ
マーのホモポリマーはシクロヘキサンで抽出されるが、
その抽出条件はソックスレー抽出器を用い、沸点で16
時間行う。
【0027】本発明の樹脂組成物はその特性を大きく損
なわない限りにおいてさらに耐熱安定剤、酸化防止剤、
耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、着色剤、強化材など
を添加することも可能である。かかる熱安定剤や酸化防
止剤としてはリン系化合物、ヒンダードフェノール類、
ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物あるいはこ
れらの混合体がある。なかでもリン系化合物とヒンダー
ドフェノールが特に好ましい。
【0028】さらに必要に応じて他の重合体を本発明の
樹脂組成物に配合することも可能である。かかる重合体
としては、たとえばポリブタジエン、ブタジエン−スチ
レン共重合体、アクリルゴム、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、天然
ゴム、塩素化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、スチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体、ブタジエン−スチレ
ンラジアルテレブロック共重合体などのエラストマー、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−フェニ
ルマレイミド共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルスルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケト
ン、ポリアミド、ポリアリレート、ポリテトラフルオロ
エチレンなどが挙げられる。
【0029】本発明の樹脂組成物は通常の成形加工方法
で目的の成形品とすることができる。たとえば射出成
形、押出し成形、吹き込み成形、焼結成形などの熱溶融
成形法が適用できる。あるいは有機溶媒溶液から流延法
により薄膜とすることもできる。本発明の方法で得られ
た樹脂組成物は透明性に優れ、複屈折率が大きく低減さ
れており、かつ機械的性質や成形性に優れているので各
種成形品、フィルム、シートをはじめ、光ディスク、光
ファイバー、光ガード保護膜、レンズなどの光学用途に
も好適に用いられる。
【0030】
【実施例】以下実施例にて本発明を具体的に説明する。 参考例1 [末端にカルボキシル基を有するビニル系ポリマー(S
1)の合成例]反応槽を窒素で十分に置換した後、4,
4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド(AC
VA)を重合開始剤として使用し、スチレン100重量
部を90℃でラジカル重合した。ACVAは1,4−ジ
オキサンに溶解し、重合開始初期の他に重合中にも連続
的に添加した。1時間反応させた後、得られたポリマー
をメタノール中に滴下して沈澱させ、濾過乾燥して白色
粉末を得た。得られたビニル系ポリマー(S1)の分子
量は東洋曹達(株)製GPC測定装置HLC−802A
を使用して測定した。カルボキシル基はクロロホルム/
ベンジルアルコール=1/1(容量比)の混合溶媒に溶
解し、これを水酸化カリウムで滴定することにより求め
た。分子量およびカルボキシル基の値は表1に掲げた。
【0031】参考例2 [末端にアルコール水酸基を有するビニル系ポリマー
(S2)の合成例]−30℃に冷却した反応槽を窒素で
十分に置換したあと、蒸留水200重量部、スチレン1
00重量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.5重量部を反応槽に加えた。反応層を攪拌しながら
30%過酸化水素水と1%硫酸第一鉄水溶液をそれぞれ
7:3の容量比で連続的に1重量部加えた。得られたポ
リマーをメタノール中に滴下して沈澱させ、濾過乾燥し
て白色粉末を得た。得られたビニル系ポリマーS2の分
子量とアルコール性水酸基量とを測定した。分子量の測
定は上述と同様にして行った。アルコール性水酸基は得
られたビニル系ポリマーをピリジンに溶解し、これに無
水酢酸を加えてアルコール性水酸基をアセチル化し、過
剰の無水酢酸を水酸化ナトリウムで滴定することによっ
て求めた。分子量およびアルコール性水酸基の値は表1
に掲げた。
【0032】参考例3 〔官能基を有しないビニル系ポリマー(S3)の合成
例〕過酸化ベンゾイルを重合開始剤に用いて、参考例と
同様にして、スチレン100重量部を90℃でラジカル
重合して官能基を有しないビニル系ポリマー(S3)を
得た。分子量性は参考例1と同様にして求めた。結果を
同じく表1に掲げた。
【0033】参考例4 [末端に不飽和基を有するポリカーボネート(C1、C
2)の合成例]水酸化ナトリウム440gを水5.3リ
ットルに溶解し、20℃に保ちながら、ビスフェノール
A912g、ハイドロサルファイド1.0gを溶解し
た。これにメチレンクロライド3.0リットルを加えて
攪拌しつつホスゲンを吹き込み、30分後にp−イソプ
ロペニルフェノール50gを含むメチレンクロライド2
500gを加え、ホスゲンをさらに30分吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み後、激しく攪拌して反応液を乳化さ
せ、乳化後、1%トリエチルアミンのメチレンクロライ
ド溶液60mリットルを加え、約1時間攪拌を続け重合
を行った。重合後、水層と有機層に分離し、有機層を酢
酸で中和した後、数回水洗を繰り返した後、メタノール
へ滴下して沈澱させ、濾過乾燥して白色粉末を得た。こ
の不飽和末端基を有するポリカーボネート(C1)の分
子量は上記と同様にしてGPCで測定した。分子量は表
1に掲げた。p−イソプロペニルフェノールの量を10
0gとした以外はC1と同様にして不飽和基含有ポリカ
ーボネートを得た(C2)。C2の分子量は表1に掲げ
た。
【0034】
【表1】
【0035】参考例5 参考例4で重合したポリカーボネート(C1)と参考例
3で重合したポリスチレン(S3)とをそれぞれ10g
づつ秤量し、これをメチレンクロライド100mlに溶
解した。この溶液を広底のガラス容器に入れ、メチレン
クロライドを常温で気化し、次いでこれを80℃で減圧
下に16時間処理することにより、ポリカーボネートと
ポリスチレンとの樹脂組成物のフィルム(厚さ約0.5
mm)を得た。このフィルムを約2mm角に切断してそ
の5gを取り、ソックスレー抽出器を用いてヘキサフル
オロイソプロパノール250gでその沸点(58.6
℃)で16時間抽出した。ヘキサフルオロイソプロパノ
ールに溶解した成分はエバポレーターでヘキサフルオロ
イソプロパノールを気化して除き、固化成分を真空乾燥
(80℃、16時間)した後、秤量した。またその一部
をクロロホルムに溶解し、プロトンNMRの測定を行っ
た。
【0036】次にヘキサフルオロイソプロパノールの抽
出残さを同じくソックスレー抽出器を用いシクロヘキサ
ン125gでその沸点(80.7℃)で16時間抽出し
た。シクロヘキサンに溶解した成分はエバポレーターで
シクロヘキサンを気化して除き、固化成分を真空乾燥
(80℃、16時間)した後、秤量した。またその一部
をクロロホルムに溶解し、プロトンNMRの測定を行っ
た。これらの結果を表2に掲げた。表2よりポリカーボ
ネートはヘキサフルオロイソプロパノールにより実質的
に完全に抽出されることが明かである。またポリスチレ
ンはシクロヘキサンで実質的に完全に抽出されることが
明かである。また表2の結果からポリカーボネートはシ
クロヘキサンでは実質的に抽出されず、逆にポリスチレ
ンはヘキサフルオロイソプロパノールでは実質的に抽出
されないことが明かである。
【0037】
【表2】
【0038】参考例6 実施例1の樹脂組成物のペレットを、ヘキサフルオロイ
ソプロパノールとシクロヘキサンとを用いて参考例と同
様にして分別抽出を行った。抽出には5.23gのペレ
ットを用いた。この場合にはヘキサフルオロイソプロパ
ノールとシクロヘキサンのいずれにも抽出されない成分
が残存した。NMRの測定結果より、これはポリカーボ
ネート成分とビニル系ポリマー成分とが化学的に結合し
た成分(ブロック共重合体)であることが判明した。N
MR分析の結果によればブロック共重合体のポリカーボ
ネート成分とポリスチレン成分との重量%比は表3に掲
げたとおりである。表3にはこれらの結果を併せて掲げ
た。
【0039】
【表3】
【0040】次に実際に樹脂組成物を製造し、各種性能
評価をおこなった。用いたポリカーボネートはビスフェ
ノールAと炭酸とからなる数平均分子量20,000のもの
(三菱ガス化学社製、ユーピロン3000、なおこれを
C2とする)とC1であり、ビニル系ポリマーは参考例
に掲げたS1からS3である。なお実施例および比較例
においては下記の方法で性能評価を行った。 ヘキサフルオロイソプロパノール抽出量 樹脂組成物約5gに対して250重量部のヘキサフルオ
ロイソプロパノールを用い、ソックスレー抽出器でその
沸点で16時間抽出を行った。樹脂組成物のヘキサフル
オロイソプロパノール抽出量は抽出された成分重量を樹
脂組成物全体の重量で割った値(%表示)で定義した。
【0041】シクロヘキサン抽出量 ヘキサフルオロイソプロパノールで抽出した残さを12
5gのシクロヘキサンを用い、ソックスレー抽出器で、
その沸点で16時間抽出を行った。樹脂組成物のシクロ
ヘキサン抽出量は抽出された成分重量を樹脂組成物全体
の重量で割った値(%表示)で定義した。
【0042】ブロック共重合体におけるポリカーボネー
ト成分とポリスチレン成分との重量比(PC/PS) 樹脂組成物に対してヘキサフルオロイソプロパノールと
シクロヘキサンで抽出した残さをクロロホルムに溶解
し、NMRの測定によりポリカーボネート成分とポリス
チレン成分との重量%比を求めた。
【0043】光線透過率 樹脂組成物のペレットを80℃で16時間真空乾燥した
後、シリンダー温度260℃(ただし比較例1は280
℃、比較例2は200℃のシリンダー温度を用い
た。)、金型温度80℃で射出成形を行い、一辺が5c
mで厚みが3mmの試験片を作成した。成形機は三菱重
工業社製125/75 MST型成形機を用いた。この
試験片を用いてASTM D1003に基づいて全光線
透過率を測定した。測定は日本電色社製SZ−Σ80型
測色器を用いて行った。以降成形はこの条件に従った。
【0044】複屈折率 樹脂組成物のペレットを塩化メチレンに溶解して20重
量%溶液とし、安田精機社製の Automatic
film applicator No542−AB−
Sを使用して100μm厚のフィルムを作成した。フィ
ルムは、12時間室温で放置し、更に100℃の真空乾
燥器内で12時間乾燥して溶媒を除去した。このフィル
ムを佐竹化学機械工業社製熱風循環式一軸延伸装置を使
用して215〜220℃で10〜50%延伸し、フィル
ムの複屈折をニコン社製 optical−pol 偏
光顕微鏡(波長546nm)で測定した。
【0045】曲げ強度および曲げ弾性率 光線透過率の測定の場合と同様にして射出成形を行い、
1/8インチ曲げ試験片を作成した。得られた試験片に
ついてASTM D790に基づいて曲げ強度および曲
げ弾性率の測定を行った。
【0046】アイゾッド衝撃試験 上記試験片を用いてアイゾッド衝撃試験を行った。測定
はASTM D256に基づいて行った。
【0047】熱荷重たわみ温度(HDT) 上記試験片を用いて熱荷重たわみ温度(HDT)を測定
した。測定はASTMD648に基づいて行った。荷重
は18.6kg/cm2 で行った。
【0048】溶融粘度 高化式フローテスターを用い、表4、5および6に示し
た温度で、剪断速度1000sec-1で測定した。
【0049】実施例1〜4 表4で示した配合の原料を80℃で16時間真空乾燥し
た後、酢酸亜鉛を原料100重量部に対して0.01重
量部配合して2軸押出機(PCM45,池貝鉄鋼社製)
を用いシリンダー温度260℃で溶融混練して押出し、
これを切断してペレットとした。いずれも良好にペレッ
ト化が可能であった。溶融混練の際、シリンダーのベン
ト口を用いて50mmHg以下に減圧した。得られた樹
脂組成物のペレットを用いてヘキサフルオロイソプロパ
ノールとシクロヘキサンとの抽出量等を測定した。また
得られたペレットを用いて各種試験片を得、各種の性能
評価を行った。その結果を合わせて表4に掲げた。
【0050】
【表4】
【0051】比較例1〜4 表5で示した配合の原料を80℃で16時間真空乾燥し
た後、2軸押出機(PCM45,池貝鉄鋼社製)を用い
て比較例1は280℃、比較例2は200℃、比較例3
と4は260℃のシリンダー温度で溶融混練して押出
し、これを切断してペレットとした。いずれも良好にペ
レット化が可能であった。溶融混練の際、シリンダーの
ベント口を用いて50mmHg以下に減圧した。得られ
た樹脂組成物のペレットを用いてヘキサフルオロイソプ
ロパオールとシクロヘキサンとの抽出量等を測定した。
また得られたペレットを用いて各種試験片を得、各種の
性能評価を行った。その結果を合わせて表5に掲げた。
【0052】
【表5】
【0053】実施例5 参考例4で製造したC2を500g、スチレンモノマー
を1000g、メチルエチルケトン50gを耐圧反応槽
に入れ、窒素置換を行った後、攪拌下に120℃まで昇
温しn−ドデシルメルカプタンを2g含むスチレンモノ
マー溶液300gを添加しつつ、2時間反応した。反応
終了後、反応生成物をメタノール中に滴下して沈澱さ
せ、濾過乾燥して白色粉末を得た。得られた白色粉末の
樹脂組成物を80℃で16時間真空乾燥した後、2軸押
出機(PCM45,池貝鉄鋼社製)を用いシリンダー温
度260℃で溶融混練して押出し、これを切断してペレ
ットとした。良好にペレット化が可能であった。溶融混
練の際、シリンダーのベント口を用いて50mmHg以
下に減圧した。得られた樹脂組成物のペレットを用いて
シクロヘキサンとヘキサフルオロイソプロパノールでの
抽出量等を測定した。また得られたペレットを用いて各
種試験片を得、表6に掲げた各種の性能評価を行った。
その結果を合わせて表6に掲げた。
【0054】比較例5 参考例4で製造したC1を用いる以外は実施例5と同様
にして樹脂組成物を得た。実施例5と同様にして各種性
能評価を行った。その結果を表6に掲げた。
【0055】比較例6 表4で示した配合の原料を以外は実施例1〜4と同様に
して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物は実施例と
同様にして各種性能評価を行った。その結果を表6に掲
げた。
【0056】
【表6】
【0057】
【発明の効果】実施例において具体的に示したごとく本
発明の樹脂組成物は、ポリカーボネート成分とポリスチ
レン成分とが化学的に結合したブロック共重合体を主体
とし、ポリカーボネートやビニル系ポリマーのホモポリ
マーを特定量を超えて含有せしめないことにより、透明
性に優れ、かつ複屈折率が大きく低減され、しかも優れ
た機械的性質と成形性とを有する。また本発明の樹脂組
成物は上記の優れた特性により光ディスク、光ファイバ
ー、光カード保護膜あるいはレンズなどの光学機器に適
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠 恵 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)ポリカーボネート成分20〜80
    重量%とビニル系ポリマー成分80〜20重量%とが化
    学的に結合したブロック共重合体,(ロ)ポリカーボネ
    ートのホモポリマー及び(ハ)ビニル系ポリマーのホモ
    ポリマーよりなり,これら各成分が下記(1),(2)
    及び(3)式を満足することを特徴とする樹脂組成物。 50重量%≦(イ)<100重量% (1) 0重量%<(ロ)≦30重量% (2) 0重量%<(ハ)≦20重量% (3)
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