JPH0618256A - 車両の前輪操舵角検出装置 - Google Patents

車両の前輪操舵角検出装置

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JPH0618256A
JPH0618256A JP17331492A JP17331492A JPH0618256A JP H0618256 A JPH0618256 A JP H0618256A JP 17331492 A JP17331492 A JP 17331492A JP 17331492 A JP17331492 A JP 17331492A JP H0618256 A JPH0618256 A JP H0618256A
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wheel steering
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Tetsuya Nakamura
哲也 中村
Yoshihiko Tsuzuki
嘉彦 都築
Tetsushi Haseda
哲志 長谷田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン始動直後から振動的になることな
く、車両の前輪操舵角を安定的に検出可能にすること。 【構成】 エンコーダ型前輪操舵角センサの検出信号に
よる操舵角θs及びポテンショ型前輪操舵角センサの検
出信号による操舵角θaを同時に読み込み(ステッフ゜6010
)、始動直後に1回だけ、オフセットθN =θs−θa
を求める(ステッフ゜6020〜6030 )。走行中に行われる中立位
置推定演算の終了前は、このオフセットθNそのままを
中立位置として最終操舵角θ=θs−θN を算出する(ス
テッフ゜6130 )。推定演算終了後は、このオフセットθN を
推定した中立位置θD*にて補正して用いる(ステッフ゜6140
)。最終操舵角θは、操舵角θsとの関係で検出される
から、ノイズの影響は生じない。従って、エンジン始動
直後から小回りの効いた4輪操舵を可能とし、しかもそ
の制御が振動的になることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前輪の操舵角が単位角
度変化する毎に検出信号を出力するデジタル型操舵角検
出センサを用いて、推定される中立位置との関係から前
輪の絶対的な操舵角を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の前輪操舵角を検出するた
め、ロータリーエンコーダ型の前輪操舵角センサを配設
して前輪の相対的な操舵角の変化量を検出すると共に、
所定の直進走行中にステアリング中立位置を推定演算
し、この中立位置と前記相対的な操舵角変化量との関係
から前輪の操舵角を検出する装置が知られていた(例え
ば、特開昭61−11608号)。また、この様なセン
サを用いて検出された前輪操舵角は、後輪操舵装置を用
いた横滑り防止制御(例えば特開昭60−124572
号)や4輪操舵制御(4WS)などに用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、こうした従
来の装置では中立位置の推定演算が終了する前は、前輪
操舵角を検出することができなかった。従って、キース
イッチをオンにしてから相当の時間が経過しないと、前
輪操舵角を正しく出力することができず、ある程度走行
してからでなければせっかくの後輪転舵制御が行えなか
った。一方、後輪転舵制御の一つである4WSは、車庫
から出ようとする際や、狭い駐車場の中を走行する際に
有効である。ところが、上述の様に発進直後は前輪操舵
角が検出できず、これに基づく後輪転舵は実施できない
ので、従来の前輪操舵角検出装置を用いたシステムで
は、後輪転舵制御の有効性を十分に活用することができ
ないという問題があった。
【0004】この様な問題に対して最近では、前輪操舵
角の中立位置学習が終了するまではアナログ信号を出力
するポテンショ型の前輪操舵角センサにて操舵角を検出
し、中立位置学習が終了した後にはロータリーエンコー
ダ型の前輪操舵角センサに切り換えて操舵角を検出する
装置が本出願人より出願されるに至った(特願平3−8
5462)。この特願平3−85462号で提案した装
置によれば、中立位置演算の完了する前の発進直後から
有効な4輪操舵を実施することなどができ、当該出願の
目的とする優れた作用・効果を発揮できる様になった
が、新たに以下の問題が生じてきた。
【0005】それは、ポテンショ型の前輪操舵角センサ
からのアナログ信号はノイズ等の影響を受けやすいた
め、大ざっぱに絶対的な操舵角を知るには不都合はなく
ても、微妙な後輪転舵制御等に用いると、制御を振動的
にしてしまうおそれがあった。従って、上記先願技術で
は、エンジン始動直後からの応答性の高い高精度の後輪
転舵制御を実施するのは困難であった。
【0006】そこで本発明の車両の前輪操舵角検出装置
は、これらの問題に鑑み、車両の前輪操舵角を、エンジ
ン始動直後から振動的になることなく安定的に検出可能
にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の車両の
前輪操舵角検出装置は、上記目的を達成するため、図1
(A)に例示するように、前輪の操舵角が単位角度変化
する毎にデジタル信号を出力するデジタル型操舵角検出
手段と、該デジタル型操舵角検出手段のデジタル信号を
計数することで前輪の相対的な操舵角を算出する相対操
舵角算出手段と、前記相対的な操舵角に対する中立位置
を推定する中立位置推定手段と、該推定された中立位置
に基づいて、前記相対的な操舵角を絶対的な操舵角に換
算する絶対操舵角換算手段とを備えた車両の前輪操舵角
検出装置において、前記中立位置推定手段として、前輪
の絶対的な操舵角に応じたアナログ信号を出力するアナ
ログ型操舵角検出手段と、前輪操舵角検出装置の始動時
に、該アナログ型操舵角検出手段の出力するアナログ信
号から定まる絶対的な操舵角と前記相対操舵角算出手段
の算出した相対的な操舵角とのオフセットに基づいて前
記中立位置を推定する始動時推定手段とを備えることを
特徴とする。
【0008】この車両の前輪操舵角検出装置によれば、
相対操舵角算出手段により、デジタル型操舵角検出手段
が出力するデジタル信号を計数することで、車両前輪の
相対的な操舵角を検知することができる。この相対的な
操舵角は、操舵角変化量を知るには有効であるが、車両
の操舵状態を知るには不十分であり、このままでは各種
制御処理に使用できない場合がある。即ち、相対的な操
舵角は中立位置に対してオフセットを有しているため、
このオフセットを差し引いた絶対操舵角への換算が必要
となる。一方、アナログ型操舵角検出手段の出力するア
ナログ信号は絶対的な操舵角を表し、中立位置とのオフ
セットはない。従って、この絶対的な操舵角と相対的な
操舵角とのオフセットを求めれば、相対的な操舵角の中
立位置に対するオフセットが判明する。
【0009】本発明の車両の前輪操舵角検出装置によれ
ば、この様なアナログ型操舵角検出手段とデジタル型操
舵角検出手段の関係を利用して、始動時推定手段が、始
動時に相対的な操舵角と絶対的な操舵角とのオフセット
に基づいて中立位置を推定する。従って、絶対操舵角換
算手段は、始動時から、相対的な操舵角を絶対的な操舵
角へと換算をすることができる。この結果、本発明の車
両の前輪操舵角検出装置は、始動時から絶対的な操舵角
を検出することができる。
【0010】ここで、単純にアナログ型操舵角検出手段
の出力をもって操舵角検出値としないのは、アナログ信
号はノイズの影響を受け易いため、高応答性・高精度の
制御処理には不向きとなる場合があるからである。本発
明の装置によれば、最終的に検出される絶対的な操舵角
は、デジタル型操舵角検出手段の出力するデジタル信号
の変化に基づいているから、アナログ信号における様な
ノイズの影響がない。
【0011】なお、アナログ型操舵角検出手段であって
も、所定の次定数以上のローパスフィルタを用いること
により、ノイズの影響を回避することができる。ただ
し、ローパスフィルタの影響で、高応答の制御には使用
は困難となる。しかし、本発明において、始動時のオフ
セットを知ることにのみ使用することはできるのであ
る。
【0012】この様に、本発明の車両の前輪操舵角検出
装置は、始動時から絶対的な操舵角をノイズの影響を受
けることなく検出することができるという顕著な作用を
奏するが、さらに、以下の様に改良しておくと一層よ
い。この改良型の車両の前輪操舵角検出装置は、請求項
2に記載し、図1(B)に例示した様に、前記中立位置
推定手段が、さらに、少なくとも前記相対操舵角算出手
段の算出する相対的な操舵角を用いて、車両走行中の所
定期間にわたる推定演算を実施し、前輪操舵角の中立位
置を推定する走行中推定手段と、該走行中推定手段によ
る中立位置の推定が終了した後は、前記始動時推定手段
の推定した中立位置に代えて当該走行中推定手段の推定
した中立位置を絶対的な操舵角の換算に使用させる中立
位置変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】この請求項2記載の車両の前輪操舵角検出
装置によれば、走行中推定手段が、走行中の所定期間に
わたる推定演算を実施して中立位置を推定した後は、中
立位置変更手段が、始動時推定手段の推定した中立位置
に代えて、この走行中推定手段の推定した中立位置によ
って絶対的な操舵角の換算を行わせる。即ち、絶対操舵
角検出手段は、相対的な操舵角を絶対的な操舵角に換算
するに当たって、始動時から所定期間だけを始動時推定
手段の推定した中立位置を使用し、その後は走行中推定
手段の推定した中立位置の方を使用する。
【0014】ここで、走行中推定手段は、所定期間にわ
たる推定演算にて中立位置を推定しているので、この中
立位置については、機器の取付誤差などの影響はネグレ
クトされている。これに対し、始動時推定手段の推定
は、アナログ型操舵角検出手段の出力するアナログ信号
が用いられるので、このアナログ型操舵角検出手段の取
付誤差がそのまま反映されてしまう。また、前述の様
に、ノイズ成分によって若干のシフトがあることも考え
られる。従って、信頼性の高さからいえば、走行中推定
手段の推定した中立位置の方を用いて絶対的な操舵角の
換算をした方がよい。本発明の請求項2記載の車両の前
輪操舵角検出装置は、まさにこの観点から構成されてお
り、始動時から操舵角検出を開始し、かつより信頼性の
高い検出を可能ならしめている。
【0015】なお、始動時推定手段の推定した中立位置
と走行中推定手段の推定した中立位置とがある程度以上
大きく食い違っていることも考えられるので、請求項3
に記載した様に、前記中立位置変更手段は、絶対的な操
舵角の換算に使用させる中立位置を、始動時推定手段の
推定した中立位置から走行中推定手段の推定した中立位
置へと徐々に変更する漸次接近手段をも備えると一層よ
い。この請求項3記載の車両の前輪操舵角検出装置によ
れば、始動時から操舵角の検出ができ、かつより信頼性
の高い操舵角検出へと移行させることができ、しかもこ
の移行をスムーズに行うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を車両の後輪操舵装置に適用し
た一実施例を図面に従って説明する。図2において、後
輪操舵機構1内に取りつけられた直流サーボモータ2は
制御装置3の指令信号を受けて正逆方向に回転し、減速
ギヤ4を通して油圧パワーアシスト付ラック・アンド・
ピニオン機構つまり操舵機構1の入力軸(図示しないト
ーションバー)の一端に連結されている。トーションバ
ーの他端にはピニオンギア5が装着されており、パワー
ピストン6の一端に形成されたラック7と噛み合ってい
る。即ち、モータ2によりトーションバーの一端が回さ
れ、トーションバーが捩れ、油圧バルブ8の絞り面積が
変化し、トーションバーの捩れを修正する方向に油圧を
供給してパワーピストン6を動かす機構となっている。
パワーピストン6の両端は、それぞれタイロッド9を介
してナックルアーム10によって左右方向へ揺動自在に
支持されている。
【0017】従って、図中のA方向にパワーピストン6
が動くことで、後輪11は左右に操舵される。そして、
トーションバーの捩れがなくなると油圧バルブ8の絞り
面積は「0」となり、パワーピストン6を動かす油圧は
「0」となって、パワーピストン6は停止する。ここ
で、後輪操舵角センサ12は、パワーピストン6の位置
を検出し信号を出力する。制御装置3は、この信号に基
づいて、パワーピストン6の位置と後輪実舵角との関係
から、後輪実舵角を求めるとともに、後輪実舵角の変化
率より操舵角速度も求める。サーボモータ2を含む操舵
機構1と制御装置3とによって、後輪操舵角指令位置に
後輪実舵角が一致するように後輪11を位置決め制御す
る位置決めサーボ系を構成している。尚、13は油圧バ
ルブ8を介してパワーピストン6に油圧を供給する油圧
ポンプ、14はオイルタンクを示す。
【0018】車速センサ15は車軸の回転速度を検出し
て車速Vに応じた車速信号を制御装置3に出力する。エ
ンコーダ型前輪操舵角センサ16はインクリメントタイ
プのロータリーエンコーダよりなり、被回転体としての
ステアリングシャフト17に設けられている。このエン
コーダ型前輪操舵角センサ16は、図3に示すようにス
テアリングシャフト17に対し多数の歯を有する歯車1
6aが固定されるとともに一対のホトインタラプタ16
b,16cが近接位置にて配設されており、ホトインタ
ラプタ16b,16cにて歯車16aの歯の通過を検知
するものである。そして、エンコーダ型前輪操舵角セン
サ16(ホトインタラプタ16b,16c)は、ステア
リングホイール18のハンドル操作に伴うステアリング
シャフト17の回転を検出して、操舵角θsに応じた前
輪操舵角信号を制御装置3に出力する。
【0019】ハンドルが右に回転した時のホトインタラ
プタ16b,16cの出力波形は、図4に示すようにな
り、左に回転した時のホトインタラプタ16b,16c
の出力波形は図5に示すようになる。ポテンショ型前輪
操舵角センサ34は、ポテンショメータタイプの位置セ
ンサで、図6に示すようにポテンショの本体を車両ボデ
ィに固定し、摺動子を前輪操舵リンク35に固定し、リ
ンクの左右ストローク量に応じた電圧が出力されるよう
になっている。図7に示すように一端を5V,もう一端
を0Vに接続すると、摺動子の出力電圧は、図8に示す
ように第2の前輪操舵角θaに応じた0〜5Vの電圧と
なる。
【0020】ヨーレイトセンサ20はジャイロ等で構成
され、車両の重心を中心とした車両の回転角速度(ヨー
レイトWa)に応じたヨーレイト信号を制御装置3に出
力する。左車輪速センサ21は前輪19の左車輪の回転
速(左車輪速ωL )を検出し、右車輪速センサ22は前
輪19の右車輪の回転速(左車輪速ωR )を検出する。
ブレーキスイッチ23はABS(アンチロックブレーキ
システム)制御実行中、もしくは、ブレーキペダル操作
が行われるとオンする。
【0021】制御装置3を図9に基づいて説明すると、
マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)2
4と、波形整形回路25〜28と、アナログバッファ2
9と、A/Dコンバータ30と、デジタルバッファ31
と、駆動回路32とから構成されている。波形整形回路
25〜28は車速センサ15、左車輪速センサ21、右
車輪速センサ22、エンコーダ型前輪操舵角センサ16
からの信号を波形整形してマイコン24に取り込ませ
る。カウンタ33は、エンコーダ型前輪操舵角センサ1
6の信号のパルスの数をカウントし、操舵角θsをマイ
コン24から読み取れるようにする。又、アナログバッ
ファ29は、ポテンショ型前輪舵角センサ34と後輪操
舵角センサ12とヨーレイトセンサ20からの各信号を
読み込み、A/Dコンバータ30はアナログデジタル変
換を行う。デジタルバッファ31はブレーキスイッチ2
3からの信号をレベル変換する。さらに、駆動回路32
はマイコン24からの電流指令値信号Ifに応じた電流
を直流サーボモータ2に供給する。
【0022】次に、このように構成された後輪操舵装置
の作用を説明する。図10にはマイコン24のメイン処
理ルーチンを示し、図11には車速センサ15及び左右
車輪速センサ21,22からのパルス信号による車速パ
ルス処理を示し、図12には所定時間毎(例えば、5m
s毎)に実行される割り込み処理ルーチンを示す。
【0023】図10に示すように、マイコン24は起動
時にステップ1010で初期化し、ステップ1020で
各種の処理を行う。一方、図11に示すように、マイコ
ン24はステップ2010において、車速パルスおよび
車輪速パルスについて前回のパルス割り込みが発生した
時刻と今回の割り込み発生時刻とから車速パルス幅を算
出して記憶する。
【0024】そして、図12に示すように、マイコン2
4はステップ3000で車速パルス割り込み処理で記憶
された車速パルス幅から車速Vを算出する。さらに、左
車輪速センサ21と右車輪速センサ22から信号を入力
し、前輪19の左車輪速ωL,右車輪速ωR を算出す
る。なお、本実施例では車速センサ15にて車速Vを求
めたが、車速Vを左右車輪速ωL ,ωR より(ωL +ω
R )/2として求めるようにしてもよい。
【0025】そして、マイコン24はステップ4000
でポテンショ型前輪舵角センサ34と後輪操舵角センサ
12とヨーレイトセンサ20からA/Dコンバータ30
を介してA/D変換データを取り込み、ステップ500
0で第2の前輪操舵角θaと後輪実舵角θrと実ヨーレ
イトWaを算出する。
【0026】さらに、マイコン24はステップ6000
で最終前輪操舵角(ハンドル角)θの算出、および前輪
操舵角センサの故障検出を行うルーチンを実行する。こ
のルーチンを図13に示す。まず、マイコン24はステ
ップ6010でエンコーダ型前輪操舵角センサ16の検
出信号による相対的な操舵角θs及びポテンショ型前輪
操舵角センサ34の検出信号による絶対的な操舵角θa
を同時に読み込む。即ち、カウンタ33の値を読み込む
と同時にA/Dコンバータ30の値を読み込む。これ
は、ドライバーがハンドル操作をしている最中に検出値
を読み込むこととなる場合もあるので、θsとθaとが
同一タイミングでの値を表すものとして保証しておかな
いと比較ができないからである。
【0027】次に、ステップ6020にて、エンジン始
動直後最初に実行される処理であるか否かを判定する。
この判定には始動フラグF2が用いられる。この始動フ
ラグF2は、エンジン始動時に「1」がセットされる様
に構成されている。従って、エンジン始動直後はステッ
プ6020の判定が「NO」になる。
【0028】ステップ6020にて「NO」と判定され
た場合には、ステップ6030へ進む。このステップ6
030では、エンコーダ型前輪操舵角センサ16の検出
している操舵角θsから、ポテンショ型前輪操舵角セン
サ34の検出している操舵角θaを減算し、これをオフ
セット(中立位置の初期値)θN と設定する。そして、
ステップ6040に進んで始動フラグF2を「0」にリ
セットする。従って、次回の処理ではステップ6020
にて「YES」となり、これらステップ6030,60
40はパスされることになる。
【0029】次に、ステップ6050に進んで、操舵角
θsから一次遅れの伝達特性を用いて一次遅れ前輪操舵
角θcを演算する。即ち、次式(1)にて一次遅れ前輪
操舵角θcを演算する。
【0030】
【数1】
【0031】これは、ハンドル操作を行うと、車輪に横
力が発生して車両にモーメントが発生し車体が旋回をは
じめ、左右の前輪19に速度差が発生し、この一連の動
作においてハンドル操作に対し左右の前輪19に速度差
が発生するまでに遅れが発生するが、これを近似して、
次に述べる推定前輪操舵角θxとの位相差を合わせるた
めである。
【0032】このステップ6050に続くステップ60
60では、左車輪速センサ21による左車輪速ωL と右
車輪速センサ22による右車輪速ωR とから次式(2)
にて推定前輪操舵角θxを算出する。
【0033】
【数2】
【0034】この際、図14に示すように、前輪操舵角
θfは次式(3)の様になる。
【0035】
【数3】
【0036】また、図15に示すように、旋回半径Rは
次式(4)の様になる。
【0037】
【数4】
【0038】これら式(3),(4)を用いて上記式
(2)が導かれる。ただし、式(2)はθf>>θrとし
て後輪操舵による影響を無視している。そして、ステッ
プ6050で算出した一次遅れ前輪操舵角θc、および
ステップ6060で算出した推定前輪操舵角θxのノイ
ズを取り除くため、マイコン24はステップ6070で
一次遅れ前輪操舵角θcと推定前輪操舵角θxのローパ
スフィルタ処理を行い、LPF一次遅れ前輪操舵角θc
* とLPF推定前輪操舵角θx* を求める。即ち、次の
式(5)で表される処理を実行する。
【0039】
【数5】
【0040】次に、マイコン24はステップ6080で
LPF推定前輪操舵角θx* とLPF一次遅れ前輪操舵
角θc* との差(=θc* −θx* )を中立位置θD と
して算出する。そして、マイコン24はステップ609
0で補正条件が許可になっているか否かを判断する。こ
の補正条件の成立とは、上記一次遅れが成り立つ運転状
態および車両運転特性が線形で方程式にのる領域である
ことを意味する。即ち、LPF推定前輪操舵角θx*
絶対値がθMAX 以下で、かつ、ブレーキスイッチ23に
よりブレーキ操作が行われていない(アンチロックブレ
ーキシステム制御中でない)と、補正条件が成立してい
るものとする。
【0041】この補正条件が成立していると、マイコン
24はステップ6100でカウンタC1の値をインクリ
メントする。このカウンタC1は、ステップ1010の
初期化処理において0にしておく。次に、ステップ60
80で算出した中立位置θDのノイズを取り除くため、
マイコン24はステップ6110でローパスフィルタ処
理を行い、最終的な中立位置であるLPF中立位置θD*
を算出する。即ち、次式(6)の処理を実行する。
【0042】
【数6】
【0043】このローパスフィルタ処理により、車輪速
に加わるノイズが除去される。次に、ステップ6120
で、カウンタC1の値が所定値n以上であるか否かを判
断する。これは、ステップ6110のローパスフィルタ
処理において、中立位置θD のフィルタリングが充分に
効果を発揮した状態か否かを判断するものである。C1
<nと判断した場合は、LPF中立位置θD*の値はまだ
十分にフィルタリングされたとはいえず、信頼性に劣る
ことを意味する。このため、ステップ6120で「N
O」と判定された場合には、ステップ6150へ飛ん
で、ステップ6030で求めたオフセットθN とエンコ
ーダ型前輪操舵角センサ16の検出した操舵角θsとか
ら、絶対操舵角θを算出する。
【0044】一方、ステップ6120にてC1≧nと判
断した場合は、十分にフィルタリングされLPF中立位
置θD*の値の信頼性があることを意味する。従って、こ
れ以後は、この信頼性の高いLPF中立位置θD*を用い
て、ステップ6150と同様に前輪操舵角を算出するこ
とが可能である。しかし、本実施例では、直ちにこのL
PF中立位置θD*へと切り換えるのではなく、ステップ
6130へ進み、この信頼性の高いLPF中立位置θD*
をオフセットθN に反映させるためのLPF演算を実行
する。即ち、次式(7)の処理を実行する。
【0045】
【数7】
【0046】ここで、ステップ6070,6110のL
PF演算は主にノイズ除去によるマッチングを目的とし
てフィルタ定数b,cを決定したが、このステップ61
30でのLPF演算は中立位置の基準が急変するとドラ
イバーに違和感を与えるおそれがあるので、これを除去
するなまし処理としての観点からフィルタ定数kを決定
している。
【0047】そして、ステップ6130からステップ6
140へ進んでカウンタC1をクリアした後、ステップ
6150へ進む。ステップ6140にてカウンタC1を
クリアすることで、再びステップ6110でフィルタリ
ングが所定回数繰り返された後に、ステップ6130が
実行されることになる。こうして、始動直後にエンコー
ダ型前輪操舵角センサ16の検出する操舵角θsとポテ
ンショ型前輪操舵角センサ34の検出する操舵角θaと
の差から求められたオフセットθN は、徐々に推定演算
による中立位置θD そのものに近づけられていく。
【0048】その後、ステップ6160で、エンコーダ
型前輪操舵角センサ16、またはポテンショ型前輪操舵
角センサ34の故障診断をすべく、ポテンショ型前輪操
舵角センサ34により検出される前輪操舵角θaとステ
ップ6150で求めた最終前輪舵角θとを比較する。す
なわち、両者の差の絶対値|θ−θa|が所定値εより
も大きいか否かを判断する。両者の差の絶対値|θ−θ
a|が所定値εよりも大きい場合は、エンコーダ型前輪
操舵角センサ16、またはポテンショ型前輪操舵角セン
サ34の故障であると判断し、ステップ6170で故障
フラグF1をオンとする。
【0049】以上の様にして、ステップ6000にて最
終前輪操舵角θの算出および前輪操舵角センサの故障検
出をした後、後輪を操舵すべく以下の処理を行う。ステ
ップ7000では、前記ステップ6000でエンコーダ
型前輪操舵角センサ16、またはポテンショ型前輪操舵
角センサ34が故障と判断されたかどうかを故障フラグ
F1がオンか否かで判断する。
【0050】ステップ7000で故障フラグF1がオフ
であれば、エンコーダ型前輪操舵角センサ16およびポ
テンショ型前輪操舵角センサ34が正常であると判断す
る。そして、後輪を操舵すべくステップ7010で後輪
操舵角指令値θr* を算出する。
【0051】まず、車速V,前輪の最終操舵角θとから
次式(8)にて目標ヨーレイトWsを算出する。
【0052】
【数8】
【0053】そして、実ヨーレイトWaと目標ヨーレイ
トWsとの差△W(=Wa−Ws)を算出し、次式
(9)にて後輪操舵角指令値θr* を算出する。
【0054】
【数9】
【0055】一方、ステップ7000で故障フラグF1
がオンであった場合は、エンコーダ型前輪操舵角センサ
16、またはポテンショ型前輪操舵角センサ34の少な
くとも一方が故障であると判断する。そして、後輪操舵
角の安全処理を行うべくステップ7021〜7023の
処理を行う。
【0056】ステップ7021〜7023では、後輪の
操舵角を徐々に0にもって行くため、後輪操舵角指令値
θr* を△θrだけ加算あるいは減算する制御を行う。
まず、ステップ7021において、後輪操舵角指令値θ
* を0と比較する。後輪操舵角指令値θr* が0より
も大きければ、後輪の操舵角を徐々に小さくして0にも
って行くため、ステップ7022において、後輪操舵角
指令値θr* を△θrだけ減算する。後輪操舵角指令値
θr* が0未満であれば、後輪の操舵角を徐々に大きく
して0にもって行くため、ステップ7023において、
後輪操舵角指令値θr* を△θrだけ加算する。後輪操
舵角指令値θr* が0であれば、後輪の操舵角は0であ
るので、何も処理は行わない。
【0057】次にマイコン24は、ステップ8000で
後輪操舵角指令値θr* と後輪実舵角θrとに基づいて
その両者の差を無くすべく一般に公知の後輪操舵位置決
めサーボ演算を行い、この演算結果によりステップ90
00で電流指令値信号Ifを算出し、サーボモータ2を
駆動すべく駆動回路32に出力する。
【0058】なお、本実施例においては、エンコーダ型
前輪操舵角センサ16がデジタル型操舵角検出手段に相
当し、カウンタ33が相対操舵角算出手段に相当し、図
13のフローチャートにおけるステップ6050〜60
80が走行中推定手段に相当し、ステップ6150が絶
対操舵角換算手段に相当し、ポテンショ型前輪操舵角セ
ンサ34がアナログ型操舵角検出手段に相当し、ステッ
プ6020〜6040が始動時推定手段に相当する。ま
た、ステップ6130は中立位置変更手段であり、かつ
漸次近接手段に相当する。
【0059】以上説明したように本実施例では、エンジ
ン始動時にポテンショ型前輪操舵角センサ34の検出す
る操舵角θaと、エンコーダ型前輪操舵角センサ16の
検出する操舵角θsとのオフセットθN を求め、これを
中立位置の初期値として最終操舵角θの算出をする構成
としたので、車両が発進した直後から後輪転舵制御を実
施することができる。従って、車庫から出ようとする際
や、狭い駐車場の中を走行する際に、後輪を転舵するこ
とができ、小回りの効いた運転を実現することができ
る。
【0060】特に、本願出願人の先願である特願平3−
85462号との違いは、中立位置推定演算の終了前に
おいて使用するのは、あくまでもエンコーダ型前輪操舵
角センサ16の検出信号の方である点である。そして、
この相違によって、本実施例によれば、ポテンショ型前
輪操舵角センサ34で問題となるノイズの影響の心配は
全くなく、後輪転舵制御が振動的となることがない。こ
の結果、高応答性・高精度の後輪転舵制御を行うことが
できる。
【0061】また、本実施例では、中立位置推定演算が
終了したら、推定演算の結果θD の方を使う様に構成し
ている。そして、ただ単に中立位置を切り換えるのでは
なく、この推定値θD をオフセットθN に反映させつつ
徐々に推定値θD の影響が強くなるようにθN LPF演
算を実施する構成としているので、最終操舵角θが急変
するといったこともない。
【0062】ここで、推定値θD は所定期間にわたる中
立位置推定演算の結果であるから、信頼性の高い値であ
る。従って、キーオン直後はオフセットθN の方を用い
るものの、その後推定演算が完了した後は推定値θD の
方を用いていく構成は、一層信頼性の高い制御を保証す
るものである。
【0063】以上実施例としての車両の前輪操舵角検出
装置について説明したが、本発明の前輪操舵角検出装置
は、上記実施例に限定されるものではなく、その主旨を
逸脱しない限り以下の如く変形可能である。 第1実施例のフローチャートのステップ7021〜
7023において、前輪操舵角センサの故障時に後輪操
舵角を徐々に0にするべく制御を行ったが、別の方法と
して、図16のステップ7026〜7028に示すよう
に、後輪操舵角をその位置で固定し、車速が0になった
時点で後輪操舵角を0に戻すという方法でもよい。
【0064】 上記各実施例にて算出される中立位置
θD は、LPF推定前輪操舵角θx * とLPF一次遅れ
前輪操舵角θc* との差(=θc* −θx* )から算出
されているが、エンコーダ型前輪操舵角センサ16によ
って検出される第1の前輪操舵角θsを順次平均処理す
ることにより、中立位置θD を算出しても良い。
【0065】 上記実施例では中立位置推定演算が終
了したらオフセットθN を徐々に推定演算θD に近づけ
る構成を採用したが、この様な構成をとらずに直接切り
換える構成を採用しても構わない。ポテンショ型前輪操
舵角センサ34の取付精度などが十分信頼できる程度で
あれば、推定値とのずれは大きくないからである。
【0066】 上記実施例では、ステップ6030で
始動時に推定したオフセットθN をそのままずっと使用
するのではなく、途中からステップ6080〜6110
で推定演算した中立位置θD*へと漸次変更する構成であ
ったが、始動時のオフセット値をそのまま用いる構成と
しても構わない。ポテンショ型前輪操舵角センサ34の
取付精度が十分に高ければ特に問題がないからである。
【0067】 上記実施例では、ステップ6020〜
6040にて、最初の一回のみの値で、中立位置θN の
決定を行っていたが、このステップの代わりに、図17
に示すステップ8010〜8040のようにして最初の
m回分のローパス演算処理によって求めてもよい。これ
により、始動時中立位置が、アナログ型操舵角検出手段
のノイズにより、誤差を持つことを回避できる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の前輪操舵
角検出装置によれば、デジタル型操舵角検出手段だけで
なく、アナログ型操舵角検出手段をも備え、始動時推定
手段で始動時から中立位置を推定することができるの
で、始動直後から絶対的な操舵角を検出することができ
る。しかも、この検出する絶対的な操舵角の時間的な変
化はデジタル型操舵角検出手段の出力するデジタル信号
の計数結果によるものであるから、ノイズに影響される
ことがない。この結果、本発明の前輪操舵角検出装置に
よれば、始動時から、ノイズに影響されることのない絶
対的な操舵角を検出することができる。
【0069】また、請求項2,3記載の車両の前輪操舵
角検出装置によれば、走行中推定手段をも備え、そこで
の中立位置推定演算が終了した後は、こちらの中立位置
に基づいて絶対的な操舵角を検出する構成としたので、
始動時から絶対的な操舵角を検出するという本発明の第
1の目的を満足しつつ、最終的には機器の取付誤差等に
よる影響を受けない信頼性の高い形で絶対的な操舵角を
検出することができる。
【0070】そして、特に、請求項3記載の車両の前輪
操舵角検出装置によれば、始動時から操舵角の検出がで
き、かつより信頼性の高い操舵角検出へと移行させるこ
とができ、しかもこの移行をスムーズに行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前輪操舵角検出装置の構成を例示する
クレーム対応図である。
【図2】実施例の後輪操舵装置の全体構成を示す全体構
成図である。
【図3】ロータリーエンコーダの断面構成を示した断面
図である。
【図4】ハンドルが右に回転した時のホトインタラプタ
16b,16cの出力波形の説明図である。
【図5】ハンドルが左に回転した時のホトインタラプタ
16b,16cの出力波形の説明図である。
【図6】ポテンショ型前輪操舵角センサの取り付け状態
を示す説明図である。
【図7】ポテンショ型前輪操舵角センサによる前輪操舵
角検出を示す説明図である。
【図8】ポテンショ型前輪操舵角センサによって出力さ
れる電圧とハンドル角との関係を示すグラフである。
【図9】実施例の後輪操舵装置の電気的構成を示す電気
構成図である。
【図10】マイコンのメイン処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図11】車速センサをおよび左右車輪速センサ21,
22からのパルス信号による車速パルス処理を示すフロ
ーチャートである。
【図12】所定時間毎に実行される割り込み処理ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図13】前輪操舵角の算出、および前輪操舵角センサ
の故障検出ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】操舵の際の説明図である。
【図15】操舵の際の説明図である。
【図16】変形例を示したフローチャートである。
【図17】他の変形例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
3 制御装置 15 車速センサ 16 エンコーダ型前輪操舵角センサ 21 右車輪速センサ 22 左車輪速センサ 33 カウンタ 34 ポテンショ型前輪操舵角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00 137:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪の操舵角が単位角度変化する毎にデ
    ジタル信号を出力するデジタル型操舵角検出手段と、 該デジタル型操舵角検出手段のデジタル信号を計数する
    ことで前輪の相対的な操舵角を算出する相対操舵角算出
    手段と、 前記相対的な操舵角に対する中立位置を推定する中立位
    置推定手段と、 該推定された中立位置に基づいて、前記相対的な操舵角
    を絶対的な操舵角に換算する絶対操舵角換算手段とを備
    えた車両の前輪操舵角検出装置において、 前記中立位置推定手段として、 前輪の絶対的な操舵角に応じたアナログ信号を出力する
    アナログ型操舵角検出手段と、 前輪操舵角検出装置の始動時に、該アナログ型操舵角検
    出手段の出力するアナログ信号から定まる絶対的な操舵
    角と前記相対操舵角算出手段の算出した相対的な操舵角
    とのオフセットに基づいて前記中立位置を推定する始動
    時推定手段とを備えることを特徴とする車両の前輪操舵
    角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記中立位置推定手段が、さらに、 少なくとも前記相対操舵角算出手段の算出する相対的な
    操舵角を用いて、車両走行中の所定期間にわたる推定演
    算を実施し、前輪操舵角の中立位置を推定する走行中推
    定手段と、 該走行中推定手段による中立位置の推定が終了した後
    は、前記始動時推定手段の推定した中立位置に代えて当
    該走行中推定手段の推定した中立位置を絶対的な操舵角
    の換算に使用させる中立位置変更手段とを備えたことを
    特徴とする請求項1記載の車両の前輪操舵角検出装置。
  3. 【請求項3】 前記中立位置変更手段は、絶対的な操舵
    角の換算に使用させる中立位置を、始動時推定手段の推
    定した中立位置から走行中推定手段の推定した中立位置
    へと徐々に変更する漸次接近手段をも備えたことを特徴
    とする請求項2記載の車両の前輪操舵角検出装置。
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