JPH06184975A - 微細繊維状セルロースの製造方法 - Google Patents
微細繊維状セルロースの製造方法Info
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- JPH06184975A JPH06184975A JP33140592A JP33140592A JPH06184975A JP H06184975 A JPH06184975 A JP H06184975A JP 33140592 A JP33140592 A JP 33140592A JP 33140592 A JP33140592 A JP 33140592A JP H06184975 A JPH06184975 A JP H06184975A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 繊維状セルロースあるいは粒子状セルロース
から繊維幅の細い微細繊維状セルロースを効率的に得る
微細繊維状セルロースの製造方法を提供する。 【構成】 円筒形の粉砕室と、粉砕室の中央部に設置さ
れた主軸と、主軸の周囲に主軸に対して対称となるよう
に設置され、かつ主軸と連結されている複数の副軸と、
副軸の各々に取り付けられた多数枚のリング状粉砕媒体
とからなり、主軸の回転によりリング状粉砕媒体が遠心
力を受けて粉砕室の壁面に押し当てられ、壁面上をリン
グ状粉砕媒体が自転・公転して粉砕が行われる機構を有
する粉砕装置を用いて、繊維状セルロースあるいは粒子
状セルロースからなる、濃度0.1〜20重量%のセル
ロース懸濁液を湿式粉砕する微細繊維状セルロースの製
造方法。
から繊維幅の細い微細繊維状セルロースを効率的に得る
微細繊維状セルロースの製造方法を提供する。 【構成】 円筒形の粉砕室と、粉砕室の中央部に設置さ
れた主軸と、主軸の周囲に主軸に対して対称となるよう
に設置され、かつ主軸と連結されている複数の副軸と、
副軸の各々に取り付けられた多数枚のリング状粉砕媒体
とからなり、主軸の回転によりリング状粉砕媒体が遠心
力を受けて粉砕室の壁面に押し当てられ、壁面上をリン
グ状粉砕媒体が自転・公転して粉砕が行われる機構を有
する粉砕装置を用いて、繊維状セルロースあるいは粒子
状セルロースからなる、濃度0.1〜20重量%のセル
ロース懸濁液を湿式粉砕する微細繊維状セルロースの製
造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低濃度懸濁液でも高い
粘性を有し、水保持力の高い微細繊維状セルロース繊維
を製造する方法に関するものである。
粘性を有し、水保持力の高い微細繊維状セルロース繊維
を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微小なセルロース粒子の製造法として
は、セルロースは有機物で柔らかく機械的な粉砕処理の
みでは微小なセルロース粒子を得ることが難しいため、
化学的処理と機械的粉砕を組み合わせた方法が一般的に
使用されている。化学的処理と機械的粉砕を組み合わせ
た方法としては、パルプを軽度に酸加水分解し、濾過水
洗後、乾燥、粉砕して一部非結晶領域を含むセルロース
微粒子の製造方法、または精製パルプを塩酸または硫酸
で加水分解して結晶領域のみを残して微粉化したものが
知られている(紙パルプ技術タイムス昭和60年8月号5〜
11ページ参照)。
は、セルロースは有機物で柔らかく機械的な粉砕処理の
みでは微小なセルロース粒子を得ることが難しいため、
化学的処理と機械的粉砕を組み合わせた方法が一般的に
使用されている。化学的処理と機械的粉砕を組み合わせ
た方法としては、パルプを軽度に酸加水分解し、濾過水
洗後、乾燥、粉砕して一部非結晶領域を含むセルロース
微粒子の製造方法、または精製パルプを塩酸または硫酸
で加水分解して結晶領域のみを残して微粉化したものが
知られている(紙パルプ技術タイムス昭和60年8月号5〜
11ページ参照)。
【0003】微小な繊維幅の繊維状セルロースの製造法
としては、繊維状セルロースの水懸濁液を少なくとも3
000psiの圧力差で小径オリフィスを高速度で通過
させる方法、すなわち高圧均質化装置(高圧ホモジナイ
ザー)により繊維状セルロース懸濁液を処理する方法が
知られている(特公昭60-19921号、特公昭63-44763号参
照)。
としては、繊維状セルロースの水懸濁液を少なくとも3
000psiの圧力差で小径オリフィスを高速度で通過
させる方法、すなわち高圧均質化装置(高圧ホモジナイ
ザー)により繊維状セルロース懸濁液を処理する方法が
知られている(特公昭60-19921号、特公昭63-44763号参
照)。
【0004】また、紙の紙力強度を強める働きをする微
細繊維化パルプの製造法として、パルプの水懸濁液をサ
ンドミルで軽度に処理する方法が知られている(特開平
4-18186号参照)。
細繊維化パルプの製造法として、パルプの水懸濁液をサ
ンドミルで軽度に処理する方法が知られている(特開平
4-18186号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前記高圧均質化装置による方法では繊維状
セルロース懸濁液に高圧をかけて細いオリフィスを通す
必要があるため処理効率が低い、またサンドミル処理で
も試料を何回もサンドミル処理する必要があるため処理
効率が低い点であり、本発明は処理効率の改良された生
産性の高い微細繊維状セルロースの製造方法を提供する
ことにある。
する課題は、前記高圧均質化装置による方法では繊維状
セルロース懸濁液に高圧をかけて細いオリフィスを通す
必要があるため処理効率が低い、またサンドミル処理で
も試料を何回もサンドミル処理する必要があるため処理
効率が低い点であり、本発明は処理効率の改良された生
産性の高い微細繊維状セルロースの製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の微細繊維状セル
ロースの製造方法は、繊維状セルロースまたは粒子状セ
ルロースからなるセルロース懸濁液を、0.1〜20重
量%の濃度で湿式粉砕する微細繊維状セルロースの製造
方法において、前記セルロース懸濁液が、円筒形の粉砕
室と、前記粉砕室の中央部に設置され、かつ回転可能な
主軸と、前記主軸の周囲に前記主軸に対して対称となる
ように設置され、かつ前記主軸と連結板によって連結さ
れた複数の副軸と、前記副軸の各々に取付けられた多数
枚のリング状粉砕媒体とからなり、前記主軸の回転によ
り、前記リング状粉砕媒体が遠心力を受けて前記粉砕室
の内壁面に押し当てられ、前記粉砕室の内壁面上を自転
・公転して粉砕が行われる機構を有する粉砕装置によ
り、粉砕されることを特徴とするものである。
ロースの製造方法は、繊維状セルロースまたは粒子状セ
ルロースからなるセルロース懸濁液を、0.1〜20重
量%の濃度で湿式粉砕する微細繊維状セルロースの製造
方法において、前記セルロース懸濁液が、円筒形の粉砕
室と、前記粉砕室の中央部に設置され、かつ回転可能な
主軸と、前記主軸の周囲に前記主軸に対して対称となる
ように設置され、かつ前記主軸と連結板によって連結さ
れた複数の副軸と、前記副軸の各々に取付けられた多数
枚のリング状粉砕媒体とからなり、前記主軸の回転によ
り、前記リング状粉砕媒体が遠心力を受けて前記粉砕室
の内壁面に押し当てられ、前記粉砕室の内壁面上を自転
・公転して粉砕が行われる機構を有する粉砕装置によ
り、粉砕されることを特徴とするものである。
【0007】本発明者らは、上記の粉砕装置による繊維
状セルロースの微小化の作用機構(解繊作用)、特に剪
断作用、切断作用、摩擦作用に注目して検討した結果、
本発明における粉砕装置の各副軸に取り付けられた多数
のリング状粉砕媒体が、主軸の回転による遠心作用で容
器内壁面に押しつけられながら自転・公転し、その時リ
ング状粉砕媒体と容器壁面の間で働く圧縮作用、剪断作
用により試料を効率的に微細化できることを見い出し
た。
状セルロースの微小化の作用機構(解繊作用)、特に剪
断作用、切断作用、摩擦作用に注目して検討した結果、
本発明における粉砕装置の各副軸に取り付けられた多数
のリング状粉砕媒体が、主軸の回転による遠心作用で容
器内壁面に押しつけられながら自転・公転し、その時リ
ング状粉砕媒体と容器壁面の間で働く圧縮作用、剪断作
用により試料を効率的に微細化できることを見い出し
た。
【0008】本発明に用いられる粉砕装置の横断面説明
図を図1に、また上断面説明図を図2に示す。図1およ
び図2において、粉砕室2の中央部に回転可能な主軸1
が設置され、主軸1の周囲に複数の副軸4が主軸1に対
して対称となるように設置され、主軸1の上下に取付け
られた2枚の連結板6により主軸1と連結されている。
さらに、各々の副軸4には、まん中に副軸4の直径より
も大きい穴があいているリング状粉砕媒体5が多数枚通
してある。そして、主軸1が回転すると副軸4も回転
し、同時に副軸4に通してある多数枚のリング状粉砕媒
体5が遠心力を受けて粉砕室の内壁3に接触し、副軸4
と共に公転しながら副軸4を中心として自転する。この
際に、リング状粉砕媒体5と粉砕室の内壁3との間で試
料の粉砕処理が行われる。このような機構を有する粉砕
装置としては、商標:MICROS(奈良機械製作所
製)が例示され、本発明方法に有利に用いられる。
図を図1に、また上断面説明図を図2に示す。図1およ
び図2において、粉砕室2の中央部に回転可能な主軸1
が設置され、主軸1の周囲に複数の副軸4が主軸1に対
して対称となるように設置され、主軸1の上下に取付け
られた2枚の連結板6により主軸1と連結されている。
さらに、各々の副軸4には、まん中に副軸4の直径より
も大きい穴があいているリング状粉砕媒体5が多数枚通
してある。そして、主軸1が回転すると副軸4も回転
し、同時に副軸4に通してある多数枚のリング状粉砕媒
体5が遠心力を受けて粉砕室の内壁3に接触し、副軸4
と共に公転しながら副軸4を中心として自転する。この
際に、リング状粉砕媒体5と粉砕室の内壁3との間で試
料の粉砕処理が行われる。このような機構を有する粉砕
装置としては、商標:MICROS(奈良機械製作所
製)が例示され、本発明方法に有利に用いられる。
【0009】本発明に用いられる粉砕装置のリング状粉
砕媒体の材質としては、アルミナ、ジルコニア、ジルコ
ン等のセラミックス類またはステンレス等の金属、更に
はテフロン等の高分子材料が使用可能である。また粉砕
室の内壁の材質としては、アルミナ、ジルコニア、ジル
コン等のセラミックス類またはステンレス等の金属が使
用可能であるが、摩耗等を考えるとリング状粉砕媒体と
粉砕室の内壁の材質は同じものが好ましい。
砕媒体の材質としては、アルミナ、ジルコニア、ジルコ
ン等のセラミックス類またはステンレス等の金属、更に
はテフロン等の高分子材料が使用可能である。また粉砕
室の内壁の材質としては、アルミナ、ジルコニア、ジル
コン等のセラミックス類またはステンレス等の金属が使
用可能であるが、摩耗等を考えるとリング状粉砕媒体と
粉砕室の内壁の材質は同じものが好ましい。
【0010】粉砕処理時におけるセルロース懸濁液の濃
度は、セルロース試料の性質により異なるが、0.1〜
20重量%の範囲で調節することが好ましい。また、処
理濃度、回転数、リング状粉砕媒体の数等の処理条件
は、要求される微細繊維状セルロースの物性により適宜
選択することが可能である。さらに、処理方法として
は、バツチ式でも良く、または連続式でも良く、あるい
は数台の装置を直列に接続して、第一段で粗く処理し、
後の段で微細に処理することも可能である。
度は、セルロース試料の性質により異なるが、0.1〜
20重量%の範囲で調節することが好ましい。また、処
理濃度、回転数、リング状粉砕媒体の数等の処理条件
は、要求される微細繊維状セルロースの物性により適宜
選択することが可能である。さらに、処理方法として
は、バツチ式でも良く、または連続式でも良く、あるい
は数台の装置を直列に接続して、第一段で粗く処理し、
後の段で微細に処理することも可能である。
【0011】また、本発明で使用する粉砕装置に供する
セルロース試料としては、針葉樹、広葉樹の漂白または
未漂白化学パルプ、機械パルプ、溶解パルプ、古紙パル
プ、等の木質系パルプ、また麻、コットン等の非木質系
パルプ、等の繊維状セルロース、さらに粒子状セルロー
スが使用できる。
セルロース試料としては、針葉樹、広葉樹の漂白または
未漂白化学パルプ、機械パルプ、溶解パルプ、古紙パル
プ、等の木質系パルプ、また麻、コットン等の非木質系
パルプ、等の繊維状セルロース、さらに粒子状セルロー
スが使用できる。
【0012】処理するセルロース懸濁液の媒体として
は、水が基本であるが、処理工程において化学的に不活
性で流動性を有する、低級アルコール、エチレングリコ
ールあるいはグリセリンの如き有機溶媒、さらに水と有
機溶媒との混合溶媒が使用できる。
は、水が基本であるが、処理工程において化学的に不活
性で流動性を有する、低級アルコール、エチレングリコ
ールあるいはグリセリンの如き有機溶媒、さらに水と有
機溶媒との混合溶媒が使用できる。
【0013】次に、繊維状セルロースとして広葉樹漂白
クラフトパルプを使用した例で、繊維形態の変化を示
す。未処理パルプと本発明による微細繊維状セルロース
生成物を光学顕微鏡及び電子顕微鏡観察した。未処理パ
ルプの繊維幅は20〜30μ、長さ加重平均繊維長は約
0.7mm、形は平滑で偏平な円筒形をなし、さらによ
じれたり屈曲したりしている。本発明による容器とその
中で回転する主軸および主軸回転により連動回転する副
軸から構成され、更にその各副軸には多数のリング状粉
砕媒体が取り付けられ、主軸の回転によりリングは遠心
作用で容器内壁面に押しつけられながら自転、公転する
粉砕装置にて湿式粉砕処理したパルプは、処理初期では
繊維表面にヒゲ状の細い繊維の毛羽立ちが起こり、その
後いわゆるルーメンを持った木材繊維の構造が破壊さ
れ、繊維幅2〜4μmの繊維同士或いは繊維と未粉砕部
分が相互に数本から数十本、一部で結合した状態にな
る。更に湿式粉砕処理を行うと繊維幅は1μm以下、更
には0.7μm以下の微細な繊維状セルロースになる。
クラフトパルプを使用した例で、繊維形態の変化を示
す。未処理パルプと本発明による微細繊維状セルロース
生成物を光学顕微鏡及び電子顕微鏡観察した。未処理パ
ルプの繊維幅は20〜30μ、長さ加重平均繊維長は約
0.7mm、形は平滑で偏平な円筒形をなし、さらによ
じれたり屈曲したりしている。本発明による容器とその
中で回転する主軸および主軸回転により連動回転する副
軸から構成され、更にその各副軸には多数のリング状粉
砕媒体が取り付けられ、主軸の回転によりリングは遠心
作用で容器内壁面に押しつけられながら自転、公転する
粉砕装置にて湿式粉砕処理したパルプは、処理初期では
繊維表面にヒゲ状の細い繊維の毛羽立ちが起こり、その
後いわゆるルーメンを持った木材繊維の構造が破壊さ
れ、繊維幅2〜4μmの繊維同士或いは繊維と未粉砕部
分が相互に数本から数十本、一部で結合した状態にな
る。更に湿式粉砕処理を行うと繊維幅は1μm以下、更
には0.7μm以下の微細な繊維状セルロースになる。
【0014】また繊維長の変化は、ある程度の粉砕であ
れば繊維長の短繊維化は余り起こらず、水保持力300
%位まで粉砕を進めると長さ加重平均繊維長は0.5m
m位になるが、繊維長については、使用する繊維状セル
ロース原料によって初期繊維長が異なるため、用途によ
り繊維長の長いものが必要であれば繊維長の長い原料を
使用すればよいし、短い繊維長のものが必要であれば繊
維長の短い原料を使用すればよい。
れば繊維長の短繊維化は余り起こらず、水保持力300
%位まで粉砕を進めると長さ加重平均繊維長は0.5m
m位になるが、繊維長については、使用する繊維状セル
ロース原料によって初期繊維長が異なるため、用途によ
り繊維長の長いものが必要であれば繊維長の長い原料を
使用すればよいし、短い繊維長のものが必要であれば繊
維長の短い原料を使用すればよい。
【0015】本発明による微細繊維状セルロース生成物
は、粉砕初期のものであれば叩解を進めたパルプに近い
性質をもっているが、粉砕を進めたものは通常のパルプ
繊維とは全く異なる特性を持っている。本粉砕装置でパ
ルプを湿式粉砕処理すると、繊維状セルロースが微細化
されるにつれ表面積が増大し、水との親和性が増して粘
性が高くなり、また水を保持する能力(水保持力)が高
くなる。
は、粉砕初期のものであれば叩解を進めたパルプに近い
性質をもっているが、粉砕を進めたものは通常のパルプ
繊維とは全く異なる特性を持っている。本粉砕装置でパ
ルプを湿式粉砕処理すると、繊維状セルロースが微細化
されるにつれ表面積が増大し、水との親和性が増して粘
性が高くなり、また水を保持する能力(水保持力)が高
くなる。
【0016】水保持力の測定は、低部に穴の開いた円筒
状の遠心管にG3のガラスフィルターを取付け、300
0Gで15分間の遠心処理により脱水処理し、その後処
理試料を取り出しセルロース試料の重量の測定を行っ
た。その後この試料を105℃で少なくとも5時間にわ
たって乾燥させた試料の乾燥重量を測定した。水保持力
は、遠心処理後の湿った状態の試料重量から乾燥試料重
量を減算し、これを乾燥試料重量で除算し、これに10
0を乗算して得た値である。
状の遠心管にG3のガラスフィルターを取付け、300
0Gで15分間の遠心処理により脱水処理し、その後処
理試料を取り出しセルロース試料の重量の測定を行っ
た。その後この試料を105℃で少なくとも5時間にわ
たって乾燥させた試料の乾燥重量を測定した。水保持力
は、遠心処理後の湿った状態の試料重量から乾燥試料重
量を減算し、これを乾燥試料重量で除算し、これに10
0を乗算して得た値である。
【0017】但し、遠心処理する供試試料については、
粉砕処理生成物の水の保持力が高いので、そのまま水保
持力測定をすると脱水が困難になり水相が試料上部に残
るため、前処理として濾過等により予め予備脱水して固
形部濃度8%〜12%にして水保持力測定に供した。得
られた微細繊維状セルロースは、相当多く水を保持する
能力をもっており、水保持力200%以上、条件によっ
ては300%以上にも達する。
粉砕処理生成物の水の保持力が高いので、そのまま水保
持力測定をすると脱水が困難になり水相が試料上部に残
るため、前処理として濾過等により予め予備脱水して固
形部濃度8%〜12%にして水保持力測定に供した。得
られた微細繊維状セルロースは、相当多く水を保持する
能力をもっており、水保持力200%以上、条件によっ
ては300%以上にも達する。
【0018】通常のパルプの叩解における水保持力を比
較すると、広葉樹漂白クラフトパルプ(未処理フリーネ
ス620ml、水保持力105%)を処理濃度2%でリ
ファイナーにて叩解し、フリーネス(TAPPIスタン
ダード T227m−58に準じて測定)440ml、
125ml、33mlまで処理したのものの水保持力
は、それぞれ139%、174%、194%であった。
また、機械パルプの場合では、加圧型グランドウッドパ
ルプでフリーネス60ml、水保持力145%であっ
た。
較すると、広葉樹漂白クラフトパルプ(未処理フリーネ
ス620ml、水保持力105%)を処理濃度2%でリ
ファイナーにて叩解し、フリーネス(TAPPIスタン
ダード T227m−58に準じて測定)440ml、
125ml、33mlまで処理したのものの水保持力
は、それぞれ139%、174%、194%であった。
また、機械パルプの場合では、加圧型グランドウッドパ
ルプでフリーネス60ml、水保持力145%であっ
た。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】実施例1 広葉樹漂白クラフトパルプの2重量%水懸濁液1500
mlを粉砕装置(MICROS−2型、奈良機械製作所
製、粉砕部有効容積1700ml)の粉砕室に入れ、回
転数1400rpmにて3分、15分、30分と処理時
間を変え、バッチ式にて湿式粉砕処理した。この際、リ
ング状粉砕媒体、および粉砕室の内壁はジルコニア製の
ものを用いた。また粉砕容器の冷却を水の放流で行い、
粉砕室内の温度を30〜35℃に保った。表1に処理時
間と、長さ加重平均繊維長、水保持力、粘度及び走査電
子顕微鏡写真観察による繊維幅との関係を示す。なお、
長さ加重平均繊維長は、FS−200型繊維長測定装置
(フィンランドKAJAANI社製)で測定した。ま
た、粘度の測定は、DVL−B型粘度計(東京計器製)
を用い、水懸濁液濃度1重量%、20℃、ローター回転
数30rpmの条件で行った。
mlを粉砕装置(MICROS−2型、奈良機械製作所
製、粉砕部有効容積1700ml)の粉砕室に入れ、回
転数1400rpmにて3分、15分、30分と処理時
間を変え、バッチ式にて湿式粉砕処理した。この際、リ
ング状粉砕媒体、および粉砕室の内壁はジルコニア製の
ものを用いた。また粉砕容器の冷却を水の放流で行い、
粉砕室内の温度を30〜35℃に保った。表1に処理時
間と、長さ加重平均繊維長、水保持力、粘度及び走査電
子顕微鏡写真観察による繊維幅との関係を示す。なお、
長さ加重平均繊維長は、FS−200型繊維長測定装置
(フィンランドKAJAANI社製)で測定した。ま
た、粘度の測定は、DVL−B型粘度計(東京計器製)
を用い、水懸濁液濃度1重量%、20℃、ローター回転
数30rpmの条件で行った。
【0021】処理時間を長くするに従い水保持力は上昇
するが、繊維長は短くなることが判る。繊維幅について
は、未処理パルプ繊維は約20μmであるが、粉砕処理
時間5分のものは、繊維の一部が破壊され繊維幅2〜4
μmの微細繊維が繊維表面からヒゲ状に出てきた。この
時のパルプ繊維の顕微鏡で観察した破壊率(繊維壁が一
部開いたものを含む)は約40%であった。粉砕処理時
間15分のものは、繊維の細胞壁が更に壊れ、繊維幅2
〜4μmのフィブリルが多くなり、これらの繊維同士或
いは繊維幅の広いものととが相互に数本から数十本、一
部で結合した形状になっていた。更に粉砕処理を進める
と光学顕微鏡では繊維幅2〜4μmの繊維が数十本、一
部で結合した形状に見えるが走査電子顕微鏡で観察する
と繊維幅2〜4μmの繊維が、更に繊維幅0.05〜
0.7μmの微細な繊維物となっているのが判った。粘
度については、粉砕処理を進め水保持力が高い試料ほど
粘度も高くなった。
するが、繊維長は短くなることが判る。繊維幅について
は、未処理パルプ繊維は約20μmであるが、粉砕処理
時間5分のものは、繊維の一部が破壊され繊維幅2〜4
μmの微細繊維が繊維表面からヒゲ状に出てきた。この
時のパルプ繊維の顕微鏡で観察した破壊率(繊維壁が一
部開いたものを含む)は約40%であった。粉砕処理時
間15分のものは、繊維の細胞壁が更に壊れ、繊維幅2
〜4μmのフィブリルが多くなり、これらの繊維同士或
いは繊維幅の広いものととが相互に数本から数十本、一
部で結合した形状になっていた。更に粉砕処理を進める
と光学顕微鏡では繊維幅2〜4μmの繊維が数十本、一
部で結合した形状に見えるが走査電子顕微鏡で観察する
と繊維幅2〜4μmの繊維が、更に繊維幅0.05〜
0.7μmの微細な繊維物となっているのが判った。粘
度については、粉砕処理を進め水保持力が高い試料ほど
粘度も高くなった。
【0022】
【表1】
【0023】実施例2 針葉樹漂白クラフトパルプの5重量%水懸濁液1500
mlを粉砕装置(MICROS−2型、奈良機械製作所
製、粉砕部有効容積1700ml)の粉砕室に入れ、回
転数1400rpmにて5分、15分、30分と処理時
間を変え、バッチ式にて湿式粉砕処理した。この際、リ
ング状粉砕媒体、および粉砕室の内壁はジルコニア製の
ものを用いた。また、粉砕容器の冷却を水の放流で行
い、粉砕室内の温度を30〜35℃に保った。表2に処
理時間と水保持力との関係を示す。なお、長さ加重平均
繊維長は、実施例1の場合と同様にして行った。表2か
ら分かるように、処理時間が長くなるに従い水保持力は
上昇し、処理時間30分で針葉樹パルプでも300%以
上に達するものが得られた。
mlを粉砕装置(MICROS−2型、奈良機械製作所
製、粉砕部有効容積1700ml)の粉砕室に入れ、回
転数1400rpmにて5分、15分、30分と処理時
間を変え、バッチ式にて湿式粉砕処理した。この際、リ
ング状粉砕媒体、および粉砕室の内壁はジルコニア製の
ものを用いた。また、粉砕容器の冷却を水の放流で行
い、粉砕室内の温度を30〜35℃に保った。表2に処
理時間と水保持力との関係を示す。なお、長さ加重平均
繊維長は、実施例1の場合と同様にして行った。表2か
ら分かるように、処理時間が長くなるに従い水保持力は
上昇し、処理時間30分で針葉樹パルプでも300%以
上に達するものが得られた。
【0024】
【表2】
【0025】実施例3 セルロース粒子(山陽国策パルプ社製、商標:パルプフ
ロックW−4)を水にて濃度15重量%に調製したセル
ロース懸濁液1500mlを粉砕装置(MICRO−2
型、奈良機械製作所製、粉砕部有効容積1700ml)
の粉砕室に入れ、回転数1400rpmにて30分、6
0分、90分と処理時間を変え、バッチ式にて湿式粉砕
処理した。この際、リング状粉砕媒体、および容器内壁
はジルコニア製のものを用いた。また、粉砕容器の冷却
を水の放流で行い、粉砕室内の温度を30〜35℃に保
った。表3に処理時間と、得られるセルロース粉砕物の
粘度、水保持力、平均粒径との関係を示す。なお、粘度
の測定は、DVL−B型粘度計(東京計器製)を用い、
水懸濁液濃度2重量%、20℃、ローター回転数30r
pmの条件で行った。また、平均粒子径は、SA−CP
3型遠心粒度測定機(島津製作所製)を用いて測定し
た。表3から明かなように、60分間の粉砕処理で既に
粘度810cP、水保持力231%にまで達し、処理時
間が長くなるにしたがい粘度、水保持力とも更に増大し
た。また、処理時間を長くしても平均粒径の低下が少な
いないのは、処理を進めることにより、粒子が微細化す
ると同時に微細繊維間が広がるためと考えられる。
ロックW−4)を水にて濃度15重量%に調製したセル
ロース懸濁液1500mlを粉砕装置(MICRO−2
型、奈良機械製作所製、粉砕部有効容積1700ml)
の粉砕室に入れ、回転数1400rpmにて30分、6
0分、90分と処理時間を変え、バッチ式にて湿式粉砕
処理した。この際、リング状粉砕媒体、および容器内壁
はジルコニア製のものを用いた。また、粉砕容器の冷却
を水の放流で行い、粉砕室内の温度を30〜35℃に保
った。表3に処理時間と、得られるセルロース粉砕物の
粘度、水保持力、平均粒径との関係を示す。なお、粘度
の測定は、DVL−B型粘度計(東京計器製)を用い、
水懸濁液濃度2重量%、20℃、ローター回転数30r
pmの条件で行った。また、平均粒子径は、SA−CP
3型遠心粒度測定機(島津製作所製)を用いて測定し
た。表3から明かなように、60分間の粉砕処理で既に
粘度810cP、水保持力231%にまで達し、処理時
間が長くなるにしたがい粘度、水保持力とも更に増大し
た。また、処理時間を長くしても平均粒径の低下が少な
いないのは、処理を進めることにより、粒子が微細化す
ると同時に微細繊維間が広がるためと考えられる。
【0026】
【表3】
【0027】比較例1 実施例1と同じ広葉樹漂白クラフトパルプを用いて、パ
ルプの2重量%水懸濁液150mlと平均粒径1mmの
ガラスビーズ140mlを6筒式サンドミル(アイメッ
クス製、処理容量300ml)の粉砕容器に入れ、撹拌
機の回転数2000rpmで、冷却用循環水で温度を調
節しながら、処理温度20℃でバッチ式にて、3分、1
5分、30分と処理時間を変えて湿式粉砕処理を行っ
た。表4に処理時間と水保持力との関係を示す。表4か
ら分かるように、本発明による製造方法の方が、サンド
ミル処理より短い処理時間で水保持力の向上が図れる。
ルプの2重量%水懸濁液150mlと平均粒径1mmの
ガラスビーズ140mlを6筒式サンドミル(アイメッ
クス製、処理容量300ml)の粉砕容器に入れ、撹拌
機の回転数2000rpmで、冷却用循環水で温度を調
節しながら、処理温度20℃でバッチ式にて、3分、1
5分、30分と処理時間を変えて湿式粉砕処理を行っ
た。表4に処理時間と水保持力との関係を示す。表4か
ら分かるように、本発明による製造方法の方が、サンド
ミル処理より短い処理時間で水保持力の向上が図れる。
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように、上述の粉砕装置
によりセルロース材料を湿式粉砕する本発明の方法によ
り、水保持力の高い微細繊維状セルロースを短時間で効
率的に製造することが可能となった。
によりセルロース材料を湿式粉砕する本発明の方法によ
り、水保持力の高い微細繊維状セルロースを短時間で効
率的に製造することが可能となった。
【図1】本発明に用いられる粉砕装置の横断面説明図で
ある。
ある。
【図2】本発明に用いられる粉砕装置の上断面説明図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1・・・・主軸 2・・・・粉砕室 3・・・・粉砕室の内壁 4・・・・副軸 5・・・・リング状粉砕媒体 6・・・・主軸と副軸との連結板 7・・・・粉砕室の蓋 8・・・・冷却ジャケツト 9・・・・冷却水入口 10・・・・冷却水出口
Claims (1)
- 【請求項1】 繊維状セルロースまたは粒子状セルロー
スからなるセルロース懸濁液を、0.1〜20重量%の
濃度で湿式粉砕する微細繊維状セルロースの製造方法に
おいて、前記セルロース懸濁液が、円筒形の粉砕室と、
前記粉砕室の中央部に設置され、かつ回転可能な主軸
と、前記主軸の周囲に前記主軸に対して対称となるよう
に設置され、かつ前記主軸と連結板によって連結された
複数の副軸と、前記副軸の各々に取付けられた多数枚の
リング状粉砕媒体とからなり、前記主軸の回転により、
前記リング状粉砕媒体が遠心力を受けて前記粉砕室の内
壁面に押し当てられ、前記粉砕室の内壁面上を自転・公
転して粉砕が行われる機構を有する粉砕装置により、粉
砕されることを特徴とする微細繊維状セルロースの製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33140592A JPH06184975A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 微細繊維状セルロースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33140592A JPH06184975A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 微細繊維状セルロースの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06184975A true JPH06184975A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18243324
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33140592A Pending JPH06184975A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 微細繊維状セルロースの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06184975A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119158465A (zh) * | 2024-11-20 | 2024-12-20 | 湖南九木堂家具有限责任公司 | 一种板材封边用的无醛高粘性胶黏剂及其生产装置和制备方法 |
-
1992
- 1992-12-11 JP JP33140592A patent/JPH06184975A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119158465A (zh) * | 2024-11-20 | 2024-12-20 | 湖南九木堂家具有限责任公司 | 一种板材封边用的无醛高粘性胶黏剂及其生产装置和制备方法 |
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