JPH06184987A - 遮光性及びヒートシール性を有する水離解性防湿紙 - Google Patents

遮光性及びヒートシール性を有する水離解性防湿紙

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JPH06184987A
JPH06184987A JP35206992A JP35206992A JPH06184987A JP H06184987 A JPH06184987 A JP H06184987A JP 35206992 A JP35206992 A JP 35206992A JP 35206992 A JP35206992 A JP 35206992A JP H06184987 A JPH06184987 A JP H06184987A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮光性、防湿性、水離解性及びヒートシール
性が良く、感熱記録紙や写真用印画紙等の包装材料とし
て好適であると共に、古紙として回収し再利用すること
ができる遮光性防湿紙を提供すること。 【構成】 遮光性を有する原紙の表面に、水離解性及び
ヒートシール性を有する防湿膜を設けたことを特徴とす
る遮光性を有する水離解性防湿紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防湿紙に関し、特に、防
湿性が十分である上にヒートシール性が良く、しかも古
紙として回収し再利用することができる遮光性を有する
水離解性防湿紙に関する。
【0002】
【従来技術】防湿紙としては、古くは、ターポリン紙や
ワックス紙が知られているが、近年においては高分子フ
ィルムを被覆した所謂ポリラミネート紙が広く使用され
ている。この場合に形成される高分子フィルムとして
は、塩化ビニリデン、SBR、及びポリエチレン等のポ
リオレフィンフィルム等が知られている。
【0003】一方、近年においては、省資源、公害防止
及び地球環境保全の観点から、古紙の再利用が重要な課
題となるに至った。しかしながら上記の防湿紙は、何れ
のものも離解性が十分でないために、実質的に再利用が
不可能である上、焼却処理する場合には黒煙を出した
り、燃焼熱が大きくなり過ぎて焼却炉を破損する等の欠
点があった。
【0004】係る欠点を解決し、高性能の防湿防水性を
維持すると共に、古紙として回収も容易な防湿防水性紙
を製造する方法、即ち、重合体鎖中のプタジエン単位
が、主として1,4結合からなるメチルメタクリレート
─プタジエン系共重合体を必須成分とする合成ゴム系ラ
テツクス固形分100重量部に対して、ワックス系エマ
ルジヨンを固形分換算で5〜200重量部となるように
配合してなる水性エマルジョンを、常法により原紙表面
上に塗布し、該ワツクスの融点又はそれ以上の温度で乾
燥することを特徴とする、古紙としての回収容易な、防
湿・防水性紙の製造法が提案されている(特公昭55−
22597号)。
【0005】確かに、この方法によって製造される防湿
・防水紙は古紙として回収することができる優れたもの
であるが、尚、防湿・防水性の点で十分でない上、特に
包装紙として使用する場合における、最近の新たな要求
であるヒートシール性に対しては、シール温度が約13
0℃という高温であるという欠点があった。
【0006】本発明者等は、上記欠点を解決すべく、ク
ラフト紙又は上質紙等の原紙の表面に、少なくともスチ
レン・(メタ)アクリル酸及び/又はエチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体エマルジョンとワックスエマル
ジョンとを含有する水離解性の高分子防湿膜を設けるこ
とにより、従来以上に防湿・防水性を良好なものとする
ことができる上、ヒートシール性にも優れた水離解性防
湿紙とすることができることを見出し、既に提案した
(特願平3−69050号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この防
湿紙は、クラフト紙又は上質紙等の原紙を用いているの
で、遮光性能が得られず、遮光を必要とする感熱記録紙
や写真用印画紙等の包装材として使用することができな
いという欠点があった。一方、従来から、ヒートシール
性及び遮光性を有する防湿包装材としては、原紙にアル
ミ箔を貼着したもの、黒色顔料を含有するポリオレフィ
ン系樹脂をラミネートしたもの、ポリオレフィンラミネ
ート紙にアルミ蒸着したもの、或いは黒色の原紙にポリ
オレフィン系樹脂をラミネートしたものが知られてい
る。しかしながら、これらの何れのものも、水離解性が
なく、古紙再利用の観点から満足できるものではなかっ
た。
【0008】本発明者等は、上記の欠点を解決すべく鋭
意検討した結果、遮光性を有する原紙の表面に、少なく
ともスチレン・(メタ)アクリル酸及び/又はエチレン
・(メタ)アクリル酸共重合体エマルジョンとワックス
エマルジョンとを含有する塗液を塗布・乾燥してなる水
離解性の高分子防湿膜を設けることにより、防湿・防水
性、ヒートシール性及び水離解性に加えて遮光性を有す
る防湿紙とすることができることを見出し、本発明に到
達した。従って本発明の目的は、防湿・防水性、ヒート
シール性及び古紙として回収するための水離解性に優れ
ると共に、遮光性を有する防湿紙を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
遮光性を有する原紙の表面に、少なくとも、スチレン
・(メタ)アクリル酸共重合体及び/又はエチレン・
(メタ)アクリル酸共重合体、並びに該共重合体の固
型分100重量部に対し、固型分で30〜60重量部と
なる量の、融点が140℃以下のワックスのエマルジョ
ンを含有せしめた塗液を塗布した後乾燥し、前記原紙の
表面に水溶解性の防湿膜を設けたことを特徴とする遮光
性を有する水離解性防湿紙によって達成された。
【0010】本発明で使用する原紙としては、公知のも
のの中から適宜選択して使用することができるが、水離
解性が良く、古紙としての回収を容易にする観点から、
クラフト紙又は上質紙を使用することが好ましい。本発
明における遮光性を有する原紙は、上記の原紙に有機又
は無機の着色顔料、有機着色染料の少なくとも1種を含
有せしめたり、これらの少なくとも1種を含有する遮光
層或いは、アルミニウム等の蒸着層を原紙表面に設ける
ことによって容易に作製することができる。遮光層又は
蒸着層を設ける場合には、後述する如く、更に該層の上
に原紙を貼り合せることもできる。本発明においては、
特にカーボンブラック等の無機顔料を使用することが好
ましい。
【0011】上記の染・顔料を原紙全体に分散させるす
き込み紙とする場合には、パルプ100部に対して、染
・顔料を1部〜300部の範囲で、使用する染・顔料の
種類や組み合せに従って適宜選択して使用量を決定す
る。カーボンブラックを使用する場合には、特にパルプ
100部に対して、5部〜20部の範囲で使用すること
が好ましい。
【0012】染・顔料の少なくとも一種を含有する遮光
層を原紙表面に設けるコーティング紙の場合には、染・
顔料を、バインダー100部に対して20部〜500
部、好ましくは50部〜300部用いる。この場合のバ
インダーとしては、アクリル樹脂、スチレン/ブタジエ
ンゴム(SBR)、酢酸ビニルや塩ビ/酢ビ共重合体等
の各エマルジョン樹脂を挙げることができる。又、遮光
層のコーティング方法としては、各種の印刷方法を使用
することができる。必要とする遮光性の程度は、用途に
よって異なるので、使用目的に応じて適宜設定すれば良
い。遮光性の測定は紫外・可視分光光度計によって容易
に行うことができる。
【0013】本発明における水離解性及びヒートシール
性を有する防湿膜は、本発明の防湿紙の用途に応じて適
宜選択することができるが、特に、少くとも、スチレ
ン・(メタ)アクリル酸共重合体及び/又はエチレン・
(メタ)アクリル酸共重合体からなる樹脂成分、並びに
融点が140℃以下のワックスのエマルジョンを含有せ
しめた塗液を塗布・乾燥させてなる膜であることが好ま
しい。上記樹脂成分とワックスの使用割合は、樹脂成分
100重量部に対して、ワックス(固形分)が30〜6
0重量部となるようにすることが好ましい。本発明で使
用するスチレン・(メタ)アクリル酸共重合物の共重合
比率は、水離解性及び防湿性の観点から、スチレン:
(メタ)アクリル酸=10:90〜60:40とするこ
とが好ましい。防湿性に関しては、後述するワックスエ
マルジョンの添加により調整することができるので、前
記共重合比の特に好ましい範囲は30:70〜50:5
0の範囲である。
【0014】一方、エチレン・(メタ)アクリル酸共重
合物の共重合比率は、エチレン:(メタ)アクリル酸=
75:25〜90:10であることが好ましく、特に8
0:20〜85:15であることが好ましい。又、分子
量に関しては、フィルム成形性の観点からスチレン・
(メタ)アクリル酸共重合物の場合には30万〜120
万であることが好ましく、特に50万〜100万である
ことが好ましい。同様に、エチレン・(メタ)アクリル
酸の場合には5,000〜5万であることが好ましく、
特に1万〜4万であることが好ましい。
【0015】本発明で使用することのできるスチレン・
アクリル酸共重合物としては、例えば、ニューコートS
−1380、同1300、同1260、同1240(何
れも新中村化学株式会社製の商品名)、ボンコート54
50及びボンコートU−48(何れも大日本インキ株式
会社製の商品名)等を挙げることができ、エチレン・ア
クリル酸共重合物としてはハイテック・S−3125、
(HYTEC S−3125)、同3128及び同31
29(何れも東邦化学工業株式会社製の商品名)等を挙
げることができる。
【0016】本発明で使用することのできるワックスエ
マルジョンは、パラフィン系ワックスエマルジョン、ポ
リエチレン系ワックスエマルジョン等の公知のワックス
エマルジョンの中から融点が140℃以下のものを適宜
選択することができるが、特にパラフィン系ワックスエ
マルジョンは撥水性が大きく透湿度の調整に好適である
上、安価であるので好ましい。
【0017】上記ワックスエマルジョンの使用量は、ス
チレン・(メタ)アクリル酸共重合体及び/又はエチレ
ン・(メタ)アクリル酸共重合体の固型分100重量部
に対して、30〜60重量部とすることが好ましい。3
0重量部より少ないと、ワックスエマルジョンの添加に
よって最終製品である防湿紙の透湿度を調整するという
効果を得ることができない。一方、60重量部より多い
と、防湿紙の表面に設けられる防湿膜の成膜性が悪くな
る。
【0018】本発明における上記スチレン・(メタ)ア
クリル酸共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリ
ル酸共重合体とワックスエマルジョンを含有する塗液の
調整は、公知の方法によって適宜行うことができるが、
経済性や作業環境等の観点から、前記共重合体のエマル
ジョンとワックスのエマルジョンを夫々公知の方法に従
って別々に行い、次いで両者を、共重合体とワックスの
夫々の固型分比率が前者100重量部に対して後者が3
0〜60重量部となる如く混合することが好ましい。
【0019】本発明においては、上記塗液中に、必要に
応じて、更にポリオレフィン、PVA、カゼイン等の水
溶性結合剤、増粘剤、増強剤、保水剤、消泡剤等を適宜
添加することができる。これ等の添加剤は、塗布量とし
て0.5〜2g/m2 となるように添加することが好ま
しいが、特に重合度が500〜1,800のPVAを、
前記共重合体100重量部に対して1.5〜50重量部
添加することが好ましい。
【0020】上記塗液の紙への塗工量は、防湿性付与の
観点から、乾燥後において5〜25g/m2 とすること
が好ましく、特に10〜20g/m2 とすることが好ま
しい。又、ヒートシール性をも十分とする上からも、1
0g/〜20g/m2 とすることが好ましい。乾燥温度
は特に制限されるものではないが、使用するワックスの
融点又は、それ以上の温度とすることが好ましい。一般
に、70℃〜160℃で乾燥すれば十分である。
【0021】本発明においては、上記の防湿膜のコート
剤を前記した遮光性を有する原紙の少なくとも片面に塗
布する。遮光性を有する原紙の種類や防湿膜の設け方に
よって、例えば図1〜図5の態様のものが得られる。図
1は、黒色原紙の一方の表面に水離解性の防湿膜を設け
た本発明の遮光性を有する水離解性防湿紙を示す断面図
である。図1において、符号1は黒色原紙、2は防湿
膜、3は防湿紙を示す。図2は、黒色原紙の一方の表面
にポリエチレン等をラミネートした、従来の遮光性を有
する包装紙を示す断面図である。図2において、符号4
はポリエチレン又ポリプロピレン、5は防湿紙を示す。
【0022】図3は、クラフト紙に遮光層を設けた原紙
を使用すると共に、該遮光層上に水離解性の防湿膜を設
けた本発明の遮光性を有する水離解性防湿紙を示す断面
図である。図3において、符号6はクラフト紙、7は遮
光層、8は防湿紙を示す。図4は、クラフト紙に遮光層
を設けた原紙を使用すると共に、該遮光層と反対側の原
紙表面に水離解性の防湿膜を設けた本発明の遮光性を有
する水離解性防湿紙を示す断面図である。符号9は防湿
紙を示す。図5は、遮光層を介してクラフト紙を貼り合
せた原紙を使用した本発明の遮光性を有する水離解性防
湿紙を示す断面図である。符号10は貼り合わせ原紙、
11は防湿紙を示す。
【0023】このようにして得られた遮光性を有する防
湿紙の表面が黒色である等の理由によって印刷ができな
い場合には、必要に応じて、該表面に印刷適正を改善す
るためのインク受容層を設けてもよく、或いは印刷又は
白色処理加工、印刷可能紙の抄き合せもしくは貼り合せ
等を行うことによって印刷や印字を可能とすることもで
きる。
【0024】上記の如くして、遮光性を有する原紙の表
面に形成された防湿コート層は、樹脂膜中に非相溶性の
ワックスを分散している上、樹脂が水溶性であるので、
本発明の防湿紙を古紙として回収して処理する場合の離
解性が極めて良好である。なお原紙に含まれる黒色染
料、顔料等は、脱墨処理装置によって略完全に除去され
る。また、ワックスの添加量によって水透過性を制御す
ることができ、透湿度をポリエチレンラミネート紙と同
等にすることも容易である。更に、ヒートシール性も約
80℃で十分であり、本発明の防湿紙をヒートシールし
て袋やカップにすることもできる。
【0025】
【発明の効果】本発明の遮光性防湿紙は、遮光性及び防
湿性が十分である上ヒートシール性も良く、しかも水離
解性に優れるため、古紙として回収し再利用することが
でき、特に遮光性を目的とした感熱記録紙や写真用印画
紙等の包装材料として好適なものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、遮光性としては、紫外・可視分光々度計(UV−3
101PC:株式会社島津製作所製の商品名)を用いて
測定した、紫外領域から可視領域(200nm〜700
nm)における光透過率の最大値で示した。
【0027】実施例1 ニューコートS−1300(新中村化学株式会社製:ス
チレン−アクリル系乳白色エマルジョンの商品名)が固
形分が100重量部となる量及び、融点60℃のパラフ
ィンワックスとしてプルニット101Z(新中村化学株
式会社製:乳白色エマルジョンの商品名)を固形分が5
0重量部となる量秤量し、常法に従って混合して25℃
における粘度が50Cp〜100Cpとなるように塗布
液(以下、コート剤という。)を調整した。
【0028】得られたコート剤70g/m2 で遮光率が
1%以下の黒色原紙(商品名:コニーラップブラック、
リンテック株式会社製)の裏面にマイヤーバーで塗布
し、120℃で40秒乾燥して防湿膜のコート層を形成
し、防湿紙を作製した(図1参照)。塗布量は乾燥後で
12.4g/m2 であった。上記の如くして得られた防
湿紙についてJISZ0208に基づく透湿度試験を行
った結果、24時間後で44.0g/m2 であった。
【0029】次に家庭用小型ミキサー(内容量1.2リ
ットル、回転数11,000rpm)を用いて、常温の
水道水に、本実施例で得られた上記防湿紙を、パルプ濃
度が1重量%となる量を加えて3分間攪拌したところ浮
遊物は殆ど観測されなかった。原紙に含まれる黒色顔料
は、ロ過によって略完全に除去された。このことは、本
発明に係る防湿紙が遮光性と共に優れた離解性を有し、
古紙として回収し、再生するのに適していることを実証
するものである。
【0030】又、東洋テスター株式会社製のシーラーを
用いて、プレス圧を0.5kg/cm2 とした場合に、
完全シールするための加熱条件を調べたところ、80℃
で2秒の加熱が必要であった。
【0031】実施例2 実施例1で使用したコート剤の塗布量12.4gを1
4.2gとした他は実施例1と全く同様にして遮光性防
湿紙を作製した。得られた防湿紙の透湿度は、24時間
後で37.8g/m2 であり、水離解性は実施例1の場
合と全く同様に良好であった。この結果から、塗布量を
変更することによって、水離解性に悪影響を及ぼすこと
なく、透湿度を調整しうることが実証された。
【0032】実施例3 実施例1で使用したニューコートS−1300の代わり
にエチレン−アクリル系の乳白色エマルジョン(ハイテ
ックS−3125:東邦化学株式会社製商品名)を使用
し、乾燥後の塗布量を夫々11.5g/m2 及び13.
9g.m2 とした防湿紙(3−1)及び(3−2)を作
製した。夫々の防湿紙について実施例1と同様にして透
湿度及び水離解性をテストしたところ、透湿度は、24
時間後には試料(3−1)の場合で57.5g/m2
(3−2)の場合で45.7g/m2 であった。また、
水離解性は何れの場合も良好であった。この結果から、
エチレン−アクリル系樹脂を用いた場合にも、スチレン
−アクリル系樹脂を用いた場合と同様に良好な結果を得
ることができることが実証された。又、完全シールのた
めの加熱は80℃で5秒必要であった。
【0033】実施例4 実施例1で使用したニューコートS−1300の代わり
にニューコートS−3300(新中村化学株式会社製ス
チレン−アクリル系エマルジョン)を使用し、乾燥後の
塗布量を14.1g/m2 とした他は全く実施例1と同
様にして防湿紙を作製した。得られた防湿紙について実
施例1と同様にして透湿度及び水離解性を評価したとこ
ろ、24時間後の透湿度は37.7g/m2 であり、ま
た水離解性は良好であった。又、完全シールのための加
熱は、80℃で2秒必要であった。
【0034】実施例5 パラフィンワックスとして、プルニット101Zの代わ
りに融点60℃のパラフィンワックス32重量部と、酢
酸ビニル含有率28%のエチレン一酢酸ビニル共重合体
8重量部を含有するパラフィンワックスエマルジョンを
使用し、乾燥後の塗布量を13.5g/m2 とした他
は、実施例4と全く同様にして作製した防湿紙につい
て、同様に透湿度及び離解性を評価した。24時間後の
透湿度は57.7g/m2 、また水離解性は良好であっ
た。完全シールのための加熱は80℃、1秒で十分であ
った。
【0035】実施例6 実施例5で使用したニューコートS−3300の代わり
にニューコートS−1240(新中村化学株式会社製ス
チレン−アクリル系エマルジョン)を使用した他は全く
実施例5と同様にした。尚、乾燥後の塗布量は15.7
g/m2 とした。得られた防湿紙の透湿度は、24時間
後で62.2g/m2 、遮光率は1%以下であり、また
水離解性は良好であった。又、完全シールのための加熱
は、80℃、1秒で十分であった。
【0036】比較例1 実施例1で使用した黒色原紙にポリエチレン又はポリプ
ロピレンをラミネートして防湿紙(図2)を作製し、透
湿度及び離解性の測定を行った。透湿度は、24時間
後、16.0μmのポリエチレンをラミネートした黒色
原紙(比1−1)の場合で35.7g/m3 、20.1
μmのポリプロピレンをラミネートした黒色原紙(比1
−2)の場合で26.6g/m3 であり、遮光性も良好
であったが、離解テストでは、何れの場合においても浮
遊物が認められ、水離解性が不良であることが確認され
た。又、東洋テスター株式会社製のシーラーを用いて、
プレス圧を0.5kg/cm2 とした場合の完全シール
条件を調べたところ、比1−1及び比1−2のいずれに
ついても130℃で4秒の加熱が必要であった。
【0037】実施例7 ニューコートS−1300を100重量部使用する代わ
りに、ニューコートS−1300を固形分で90重量部
とポリビニルアルコール(PVA105:クラレ株式会
社製商品名)10重量部を用いた他は全く実施例1と同
様にして防湿紙を作製し、透湿度及び離解性の測定を行
った。24時間後の透湿度は38.3g/m2 であり、
実施例1の場合より更に透湿度が改善された。また、水
離解性は良好であった。
【0038】実施例8 実施例1で使用した黒色原紙に代えてクラフト紙を用
い、その表面に黒色インク(CCST94墨:東洋イン
キ製造株式会社製)を用い、印刷を施して塗布量が5g
/m2 の遮光層を設け、更にこの遮光層上にコート剤を
塗布して防湿膜を形成させた(図3参照)。得られた防
湿紙について、実施例1と全く同様な方法により、その
性能を評価した。この防湿紙は、優れた水離解性を有
し、古紙として回収、再生に適すると共にヒートシール
性にも優れていた。また、光透過率(の最大値)は1%
以下と、遮光性は十分であった。
【0039】実施例9 実施例1で使用した黒色原紙に代えてクラフト紙を用
い、その表面に、実施例8と全く同様に印刷を施して遮
光層を設け、その裏面にコート剤を塗布した防湿膜を形
成させた(図4参照)。得られた防湿紙について、実施
例1と全く同様な方法により、その性能を評価した。こ
の防湿紙は、実施例1の場合と同等に優れた水離解性を
有し、古紙として回収、再生に適する共にヒートシール
性にも優れたものであった。
【0040】実施例10 実施例1で使用した黒色原紙に代えて、実施例8で使用
したクラフト紙を、蒸着加工した蒸着紙の表面にコート
剤を塗布して防湿膜を形成させた(図5参照)。得られ
た防湿紙について、実施例1と全く同様な方法によりそ
の性能を評価した。この防湿紙は実施例1の場合と同等
に優れた水離解性を有し、古紙として回収、再生に適す
る共にヒートシール性にも優れ、光透過率は1%以下で
あった。
【0041】以上の実施例及び比較例の結果は表1のよ
うにまとめられる。
【表1】 ─────────────────────────────────── 試料 防湿層 透湿度 光透過率 離解性 ヒートシール性 (g/m2 ) (g/m2 (*) /24時間) 熱量 ─────────────────────────────────── 実施例1 12.4 44.0 1%以下 ○ 80℃× 2秒 実施例2 14.2 37.8 1%以下 ○ 80℃× 2秒 実施例3-1 11.5 57.5 1%以下 ○ 80℃× 5秒 実施例3-2 13.9 45.7 1%以下 ○ 80℃× 5秒 実施例4 14.1 37.7 1%以下 ○ 80℃× 2秒 実施例5 13.5 57.7 1%以下 ○ 80℃× 1秒 実施例6 15.7 62.2 1%以下 ○ 80℃× 1秒 実施例7 12.4 39.0 1%以下 ○ 80℃× 2秒 実施例8 12.4 38.3 1%以下 ○ ─── 実施例9 12.4 38.3 1%以下 ○ ─── 実施例10 12.4 38.3 1%以下 ○ ─── 比較例1-1 16.0 35.7 1%以下 × 130℃× 4秒 比較例1-2 20.1 26.6 1%以下 × 130℃× 4秒 ─────────────────────────────────── *比較例1−1及び1−2の場合の値はポリエチレン又
はポリプロピレンの厚さ(μm)である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、遮光性原紙の一方の表面に水離解性の
防湿膜を設けた本発明の遮光性を有する水離解性防湿紙
を示す断面図である。
【図2】図2は、遮光性原紙の一方の表面にポリエチレ
ンをラミネートした、従来の遮光性を有する包装紙を示
す断面図である。
【図3】図3は、遮光性原紙としてクラフト紙に遮光層
を設けた原紙を使用すると共に、該遮光層の上に水離解
性の防湿膜を設けた場合の本発明の遮光性を有する水離
解性防湿紙を示す断面図である。
【図4】図4は、遮光性原紙として、クラフト紙に遮光
層を設けた原紙を使用すると共に、該遮光層と反対側の
原紙表面に、水離解性の防湿膜を設けた場合の本発明の
遮光性を有する水離解性防湿紙を示す断面図である。
【図5】図5は、遮光性原紙として、遮光層を介してク
ラフト紙を貼り合せた原紙を使用した場合の本発明の遮
光性を有する水離解性防湿紙の断面図である。
【符号の説明】
1・・・黒色原紙 2・・・防湿膜 3、5、8、9、11・・・防湿紙 6・・・クラフト紙 7・・・遮光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 7199−3B D21H 1/34 E 7199−3B 5/00 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光性を有する原紙の表面に、水離解性
    及びヒートシール性を有する防湿膜を設けたことを特徴
    とする遮光性及びヒートシール性を有する水離解性防湿
    紙。
  2. 【請求項2】 防湿膜が、少なくとも、スチレン・
    (メタ)アクリル酸共重合体及び/又はエチレン・(メ
    タ)アクリル酸共重合体、並びに該共重合体の固形分
    100重量部に対し、固形分で30〜60重量部となる
    量の、融点が140℃以下のワックスのエマルジョンを
    含有せしめた塗液を塗布した後乾燥してなる膜である、
    請求項1に記載の遮光性及びヒートシール性を有する水
    離解性防湿紙。
  3. 【請求項3】 塗液中に、更に、重合度が500〜1,
    800のポリビニルアルコールを1.5〜50重量部含
    有せしめた、請求項2に記載の遮光性及びヒートシール
    性を有する水離解性防湿紙。
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