JPH06190030A - 外科用フィラメント - Google Patents
外科用フィラメントInfo
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- JPH06190030A JPH06190030A JP43A JP34632692A JPH06190030A JP H06190030 A JPH06190030 A JP H06190030A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 34632692 A JP34632692 A JP 34632692A JP H06190030 A JPH06190030 A JP H06190030A
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- surgical
- filament
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 湿潤時においても優れた表面滑り特性を有
し、しかも生体に対する安全性の高い外科用フィラメン
トを提供する。 【構成】 外科用フィラメントの表面が、アミドスルホ
ン酸多価金属塩の少なくとも一種、または、該アミドス
ルホン酸多価金属塩の少なくとも一種を含有する組成物
によりコーティングされてなることを特徴とする外科用
フィラメント。
し、しかも生体に対する安全性の高い外科用フィラメン
トを提供する。 【構成】 外科用フィラメントの表面が、アミドスルホ
ン酸多価金属塩の少なくとも一種、または、該アミドス
ルホン酸多価金属塩の少なくとも一種を含有する組成物
によりコーティングされてなることを特徴とする外科用
フィラメント。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体組織通過性や結びお
ろし性等の表面滑り特性を改善した、手術用縫合糸や結
さつ糸等の外科用フィラメントに関する。
ろし性等の表面滑り特性を改善した、手術用縫合糸や結
さつ糸等の外科用フィラメントに関する。
【0002】
【従来の技術】外科手術においては、内蔵、皮膚、筋
肉、骨、関節、血管等の組織を縫合、固定、結さつする
ために、種々の縫合糸や結さつ糸等のフィラメントが使
用される。これら外科用フィラメントは、多くの場合極
細なマルチフィラメントの編組みあるいは撚り構造にて
使用される。また、モノフィラメントの場合において
も、未処理ではフィラメント表面が充分に滑らかではな
い場合が多い。
肉、骨、関節、血管等の組織を縫合、固定、結さつする
ために、種々の縫合糸や結さつ糸等のフィラメントが使
用される。これら外科用フィラメントは、多くの場合極
細なマルチフィラメントの編組みあるいは撚り構造にて
使用される。また、モノフィラメントの場合において
も、未処理ではフィラメント表面が充分に滑らかではな
い場合が多い。
【0003】従って、例えば縫合時や組織固定時に、フ
ィラメントと組織との無視し得ない摩擦により組織を傷
つけることを防ぐため、あるいは縫合糸の結び目を所望
の位置に滑らせたりするために、表面滑り特性を改善す
ることを目的としてフィラメントに種々のコーティング
が施される。例えば、特公昭60−25974号公報に
は、高級脂肪酸の金属塩と吸収性の重合体との混合物に
より被覆された合成マルチフィラメント縫合糸が開示さ
れており、また、特開昭61−76163号公報には同
じく高級脂肪酸の金属塩を乾式コーティングした外科用
フィラメントが開示されている。
ィラメントと組織との無視し得ない摩擦により組織を傷
つけることを防ぐため、あるいは縫合糸の結び目を所望
の位置に滑らせたりするために、表面滑り特性を改善す
ることを目的としてフィラメントに種々のコーティング
が施される。例えば、特公昭60−25974号公報に
は、高級脂肪酸の金属塩と吸収性の重合体との混合物に
より被覆された合成マルチフィラメント縫合糸が開示さ
れており、また、特開昭61−76163号公報には同
じく高級脂肪酸の金属塩を乾式コーティングした外科用
フィラメントが開示されている。
【0004】外科用フィラメントは、使用時すなわち外
科手術過程において、結び目を作る前に1回ないし数回
は体液にさらされたり、あるいは湿った組織を通過させ
られたりするのが通常である。しかしながら、従来公知
のコーティング剤、例えばステアリン酸カルシウム等を
生体吸収性縫合糸にコーティングした場合、乾燥状態で
はある程度の効果を示すが、実際の手術において使用す
る際、体液等で糸が湿潤した状態では表面滑り特性が悪
化する場合があり、フィラメントの結び目を所望の位置
に滑りおろすことが困難になり、また、生体組織通過性
の点でも問題があった。
科手術過程において、結び目を作る前に1回ないし数回
は体液にさらされたり、あるいは湿った組織を通過させ
られたりするのが通常である。しかしながら、従来公知
のコーティング剤、例えばステアリン酸カルシウム等を
生体吸収性縫合糸にコーティングした場合、乾燥状態で
はある程度の効果を示すが、実際の手術において使用す
る際、体液等で糸が湿潤した状態では表面滑り特性が悪
化する場合があり、フィラメントの結び目を所望の位置
に滑りおろすことが困難になり、また、生体組織通過性
の点でも問題があった。
【0005】かかる状況に鑑み、本発明者らは、特願平
2−314426号に係わる特許出願において、炭素数
6〜22の脂肪族アシル基を有するN−長鎖モノアシル
塩基性アミノ酸の少なくとも一種、または該N−長鎖モ
ノアシル塩基性アミノ酸の少なくとも一種を含有する組
成物によりコーティングされた外科用フィラメントを提
案している。
2−314426号に係わる特許出願において、炭素数
6〜22の脂肪族アシル基を有するN−長鎖モノアシル
塩基性アミノ酸の少なくとも一種、または該N−長鎖モ
ノアシル塩基性アミノ酸の少なくとも一種を含有する組
成物によりコーティングされた外科用フィラメントを提
案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
以外の特定のコーティング剤を用いることにより、湿潤
時の結びおろし特性等の表面滑り特性が実質的に乾燥時
とほとんど変わらず、しかも生体に対する安全性の高い
外科用フィラメントを提供することにある。
以外の特定のコーティング剤を用いることにより、湿潤
時の結びおろし特性等の表面滑り特性が実質的に乾燥時
とほとんど変わらず、しかも生体に対する安全性の高い
外科用フィラメントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
つき鋭意検討を重ねた結果、外科用フィラメントの表面
にアミドスルホン酸多価金属塩をコーティングすること
により優れた湿潤時結びおろし性および組織通過性等の
優れた表面滑り特性をもつ外科用フィラメントが得られ
ることを見出し、本発明に到達した。
つき鋭意検討を重ねた結果、外科用フィラメントの表面
にアミドスルホン酸多価金属塩をコーティングすること
により優れた湿潤時結びおろし性および組織通過性等の
優れた表面滑り特性をもつ外科用フィラメントが得られ
ることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、表面滑り特性が改良
された外科用フィラメントであって、外科用フィラメン
トの表面が一般式(1)〔化2〕
された外科用フィラメントであって、外科用フィラメン
トの表面が一般式(1)〔化2〕
【0009】
【化2】 (式中、R1は炭素数7〜21の直鎖または分岐鎖のア
ルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、
R2は水素原子またはメチル基を示し、Xはエチレン
基、プロピレン基またはヒドロキシプロピレン基を示
し、Mは多価金属原子、mは多価金属の原子価、nは1
〜4の整数を示す)で表されるアミドスルホン酸多価金
属塩の少なくとも一種、または、該アミドスルホン酸多
価金属塩の少なくとも一種を含有する組成物によりコー
ティングされてなることを特徴とする外科用フィラメン
トである。
ルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、
R2は水素原子またはメチル基を示し、Xはエチレン
基、プロピレン基またはヒドロキシプロピレン基を示
し、Mは多価金属原子、mは多価金属の原子価、nは1
〜4の整数を示す)で表されるアミドスルホン酸多価金
属塩の少なくとも一種、または、該アミドスルホン酸多
価金属塩の少なくとも一種を含有する組成物によりコー
ティングされてなることを特徴とする外科用フィラメン
トである。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の外科用フィラメントは、生体吸収性外科用フィラ
メントであっても、非吸収性外科用フィラメントであっ
てもよい。また、モノフィラメント構造であっても、極
細なマルチフィラメントの編組み構造であってもよい。
これらの内、好ましい外科用フィラメントは、生体吸収
性外科用フィラメントであり、特にマルチフィラメント
編組み構造の生体吸収性外科用フィラメントにおいて、
表面滑り特性の改善効果が大きい。
発明の外科用フィラメントは、生体吸収性外科用フィラ
メントであっても、非吸収性外科用フィラメントであっ
てもよい。また、モノフィラメント構造であっても、極
細なマルチフィラメントの編組み構造であってもよい。
これらの内、好ましい外科用フィラメントは、生体吸収
性外科用フィラメントであり、特にマルチフィラメント
編組み構造の生体吸収性外科用フィラメントにおいて、
表面滑り特性の改善効果が大きい。
【0011】生体吸収性フィラメントとしては、例えば
従来から知られている天然の腸線(カットグット)、コ
ラーゲンやキチンからなるもの、合成のグリコリド重合
体(ポリグリコール酸)、ラクチド重合体(ポリ乳
酸)、あるいはグリコリド−ラクチド共重合体、グリコ
リド−カプロラクトン共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、
ポリ−p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート重
合体等が挙げられる。
従来から知られている天然の腸線(カットグット)、コ
ラーゲンやキチンからなるもの、合成のグリコリド重合
体(ポリグリコール酸)、ラクチド重合体(ポリ乳
酸)、あるいはグリコリド−ラクチド共重合体、グリコ
リド−カプロラクトン共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、
ポリ−p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート重
合体等が挙げられる。
【0012】これらの重合体の内で、コーティングによ
る表面滑り特性の改良効果、フィラメントの強度および
加水分解性等の点でグリコリド重合体、ラクチド重合
体、あるいはグリコリド−ラクチド共重合体が好まし
い。
る表面滑り特性の改良効果、フィラメントの強度および
加水分解性等の点でグリコリド重合体、ラクチド重合
体、あるいはグリコリド−ラクチド共重合体が好まし
い。
【0013】式(1)〔化2〕において、R1で表され
るアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルケニ
ル基は、特にその炭素数が7〜21であると、外科用フ
ィラメントに対するコーティング性が良好である。炭素
数が7未満の場合、アミドスルホン酸多価金属塩の親水
性が高すぎて良好なコーティング効果を示さない。ま
た、炭素数が22以上のものも良好なコーティング効果
は望めない。
るアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルケニ
ル基は、特にその炭素数が7〜21であると、外科用フ
ィラメントに対するコーティング性が良好である。炭素
数が7未満の場合、アミドスルホン酸多価金属塩の親水
性が高すぎて良好なコーティング効果を示さない。ま
た、炭素数が22以上のものも良好なコーティング効果
は望めない。
【0014】従って、本発明において用いられる炭素数
7〜21の直鎖または分岐鎖のアルキル基としては、例
えばヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘ
ニコシル基等が挙げられる。
7〜21の直鎖または分岐鎖のアルキル基としては、例
えばヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘ
ニコシル基等が挙げられる。
【0015】アルケニル基としては、例えば2−ヘプテ
ニル基、2−オクテン−8−イニル基、3,4−ジプロ
ピル−1,3−ヘキサジエン−5−イニル基、5,5−
ジメチル−1−ヘキシル基、4−ビニル−1−ヘプテン
−5−イニル基、5−(3−ペンテニル)−3,6,8
−デカトリエン−1−イニル基、6−(1,3−ペンタ
ジエニル)−2,4,7−ドデカトリエン−9−イニル
基、2−ノニル−2−ブテニル基等が挙げられる。
ニル基、2−オクテン−8−イニル基、3,4−ジプロ
ピル−1,3−ヘキサジエン−5−イニル基、5,5−
ジメチル−1−ヘキシル基、4−ビニル−1−ヘプテン
−5−イニル基、5−(3−ペンテニル)−3,6,8
−デカトリエン−1−イニル基、6−(1,3−ペンタ
ジエニル)−2,4,7−ドデカトリエン−9−イニル
基、2−ノニル−2−ブテニル基等が挙げられる。
【0016】また、ヒドロキシアルキル基としては、例
えばヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシデシル基、ヒド
ロキシテトラデシル基、ヒドロキシノナデシル基等が挙
げられる。
えばヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシデシル基、ヒド
ロキシテトラデシル基、ヒドロキシノナデシル基等が挙
げられる。
【0017】一般式(1)中Mで示される多価金属原子
としては、例えばアルミニウム、カルシウム、亜鉛、ジ
ルコニウム、マグネシウム、鉄、チタン等が挙げられ
る。
としては、例えばアルミニウム、カルシウム、亜鉛、ジ
ルコニウム、マグネシウム、鉄、チタン等が挙げられ
る。
【0018】本発明において、アミドスルホン酸多価金
属塩は、それ自身が単独でフィラメントにコーティング
されていてもよいし、数成分の混合物からなるコーティ
ング剤組成物の一成分として用いられてもよい。
属塩は、それ自身が単独でフィラメントにコーティング
されていてもよいし、数成分の混合物からなるコーティ
ング剤組成物の一成分として用いられてもよい。
【0019】また、本発明において「コーティング」と
いう場合、フィラメント全体が完全に覆い尽くされてい
る必要は必ずしもなく、コーティング剤がフィラメント
の表面にまばら、あるいはまだら状に部分的に被覆また
は付着していてもよい。
いう場合、フィラメント全体が完全に覆い尽くされてい
る必要は必ずしもなく、コーティング剤がフィラメント
の表面にまばら、あるいはまだら状に部分的に被覆また
は付着していてもよい。
【0020】本発明で用いるアミドスルホン酸多価金属
塩は、例えば通常の金属セッケンの合成法と同様にして
製造することができる。
塩は、例えば通常の金属セッケンの合成法と同様にして
製造することができる。
【0021】すなわち、例えば、一般式(2)〔化3〕
【0022】
【化3】 (式中、R1は炭素数7〜21の直鎖または分岐鎖のア
ルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、
R2は水素原子またはメチル基を示し、Xはエチレン
基、プロピレン基またはヒドロキシプロピレン基を示
す)で表されるアミドスルホン酸の可溶性金属塩(例え
ばナトリウム塩)を水に溶解し、この中に水溶性多価金
属塩の水溶液をほぼ等量となるように加え、塩交換した
後、十分撹拌し、濾過、水洗し、次いで乾燥することに
より製造される。
ルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、
R2は水素原子またはメチル基を示し、Xはエチレン
基、プロピレン基またはヒドロキシプロピレン基を示
す)で表されるアミドスルホン酸の可溶性金属塩(例え
ばナトリウム塩)を水に溶解し、この中に水溶性多価金
属塩の水溶液をほぼ等量となるように加え、塩交換した
後、十分撹拌し、濾過、水洗し、次いで乾燥することに
より製造される。
【0023】ここで用いられる水溶性多価金属塩として
は、例えば硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸
アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、塩化マグネ
シウム、硫酸マグネシウム、硫酸マグネシウムカリウ
ム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、
酢酸亜鉛、硫酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、オキ
シ硫酸チタン、四塩化チタン等が挙げられる。
は、例えば硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸
アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、塩化マグネ
シウム、硫酸マグネシウム、硫酸マグネシウムカリウ
ム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、
酢酸亜鉛、硫酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、オキ
シ硫酸チタン、四塩化チタン等が挙げられる。
【0024】外科用フィラメントへのコーティングは、
上記アミドスルホン酸多価金属塩をそれ自身単独で行っ
てもよい。この場合、アミドスルホン酸多価金属塩を直
接無溶媒でフィラメントに付着させてもよいし、クロロ
ホルム、キシレン等の揮発性溶媒中で撹拌することによ
り懸濁分散させて、その懸濁分散液中をフィラメントを
通過させた後、溶媒を蒸発除去することによりコーティ
ングさせることもできる。
上記アミドスルホン酸多価金属塩をそれ自身単独で行っ
てもよい。この場合、アミドスルホン酸多価金属塩を直
接無溶媒でフィラメントに付着させてもよいし、クロロ
ホルム、キシレン等の揮発性溶媒中で撹拌することによ
り懸濁分散させて、その懸濁分散液中をフィラメントを
通過させた後、溶媒を蒸発除去することによりコーティ
ングさせることもできる。
【0025】アミドスルホン酸多価金属塩は、外科用フ
ィラメント表面への付着性がよく、それ自身単独でも良
好にフィラメントにコーティングすることが可能である
ため少量でも充分にフィラメントの滑り特性を改善する
ことができる。
ィラメント表面への付着性がよく、それ自身単独でも良
好にフィラメントにコーティングすることが可能である
ため少量でも充分にフィラメントの滑り特性を改善する
ことができる。
【0026】また、アミドスルホン酸多価金属塩を他の
物質との混合物からなる組成物の形で外科用フィラメン
トにコーティングすることもできる。この際、アミドス
ルホン酸多価金属塩に混合される他の物質としては、例
えば生体適合性でかつ熱可塑性あるいは溶媒可溶性の重
合体が好ましい。
物質との混合物からなる組成物の形で外科用フィラメン
トにコーティングすることもできる。この際、アミドス
ルホン酸多価金属塩に混合される他の物質としては、例
えば生体適合性でかつ熱可塑性あるいは溶媒可溶性の重
合体が好ましい。
【0027】例示するならば、グリコリド重合体、ラク
チド重合体、グリコリド−ラクチド共重合体、ポリカプ
ロラクトン、ポリオキシアルキレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、シリコーン樹脂等が挙げられる。中でも、
生体吸収性を示すグリコリド重合体、ラクチド重合体、
グリコリド−ラクチド共重合体が特に好ましい。
チド重合体、グリコリド−ラクチド共重合体、ポリカプ
ロラクトン、ポリオキシアルキレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、シリコーン樹脂等が挙げられる。中でも、
生体吸収性を示すグリコリド重合体、ラクチド重合体、
グリコリド−ラクチド共重合体が特に好ましい。
【0028】この場合は、例えば、上記重合体の融解
液、あるいは溶解液にアミドスルホン酸多価金属塩を混
合・懸濁させ、外科用フィラメントを該懸濁液中に通し
コーティングの後、冷却あるいは、溶媒除去により行う
ことができる。
液、あるいは溶解液にアミドスルホン酸多価金属塩を混
合・懸濁させ、外科用フィラメントを該懸濁液中に通し
コーティングの後、冷却あるいは、溶媒除去により行う
ことができる。
【0029】アミドスルホン酸多価金属塩と上記重合体
との混合物からなる組成物によりコーティングされた外
科用フィラメントにおいては、上記重合体はアミドスル
ホン酸多価金属塩のバインダーとして働くばかりでな
く、外科用フィラメント自体をわずかながら適度に固め
るため、特にフィラメントがマルチフィラメント編組み
構造である場合に、時としてしなやかすぎて扱いにくい
という欠点を改良することになる。
との混合物からなる組成物によりコーティングされた外
科用フィラメントにおいては、上記重合体はアミドスル
ホン酸多価金属塩のバインダーとして働くばかりでな
く、外科用フィラメント自体をわずかながら適度に固め
るため、特にフィラメントがマルチフィラメント編組み
構造である場合に、時としてしなやかすぎて扱いにくい
という欠点を改良することになる。
【0030】アミドスルホン酸多価金属塩と上記重合体
との組成物をフィラメントにコーティングする場合、組
成物中のアミドスルホン酸多価金属塩量は、好ましくは
約20重量%(組成比1:4)以上であることが好まし
い。特に好ましくは50重量%以上であり、さらに好ま
しくは80重量%以上である。20重量%未満では良好
なコーティング効果、即ち、良好な表面滑り特性は期待
できず、とくに湿潤時には結び目を滑らかに滑りおろす
ことが困難になり易い。
との組成物をフィラメントにコーティングする場合、組
成物中のアミドスルホン酸多価金属塩量は、好ましくは
約20重量%(組成比1:4)以上であることが好まし
い。特に好ましくは50重量%以上であり、さらに好ま
しくは80重量%以上である。20重量%未満では良好
なコーティング効果、即ち、良好な表面滑り特性は期待
できず、とくに湿潤時には結び目を滑らかに滑りおろす
ことが困難になり易い。
【0031】本発明においては、上記アミドスルホン酸
多価金属塩と共に、例えばステアリン酸カルシウム等の
従来知られている他の滑剤やコーティング剤を併用する
こともできる。この場合、コーティング剤組成物中のア
ミドスルホン酸多価金属塩の量は20重量%以上である
ことが好ましい。
多価金属塩と共に、例えばステアリン酸カルシウム等の
従来知られている他の滑剤やコーティング剤を併用する
こともできる。この場合、コーティング剤組成物中のア
ミドスルホン酸多価金属塩の量は20重量%以上である
ことが好ましい。
【0032】本発明において、外科用フィラメントに直
接、あるいは組成物の一部としてコーティングされる上
記アミドスルホン酸多価金属塩の量は、フィラメントの
構造、例えばフィラメントの数やブレードまたは撚りの
目の詰まり具合等に依存して変わるが、外科用フィラメ
ントの重量に対して、好ましくは0.1〜20重量%の
範囲から適宜選択される。0.1重量%未満では良好な
コーティング効果の発現は望み難いし、20重量%以上
では、例えば粉(コーティング剤)が落ち易く、外観や
経済性が良くない等の理由により好ましくない。さらに
好ましくはおよそ0.5〜10重量%である。
接、あるいは組成物の一部としてコーティングされる上
記アミドスルホン酸多価金属塩の量は、フィラメントの
構造、例えばフィラメントの数やブレードまたは撚りの
目の詰まり具合等に依存して変わるが、外科用フィラメ
ントの重量に対して、好ましくは0.1〜20重量%の
範囲から適宜選択される。0.1重量%未満では良好な
コーティング効果の発現は望み難いし、20重量%以上
では、例えば粉(コーティング剤)が落ち易く、外観や
経済性が良くない等の理由により好ましくない。さらに
好ましくはおよそ0.5〜10重量%である。
【0033】
【実施例】次に、実施例を示してさらに具体的に説明す
る。なお、実施例中の物性値は以下の方法で測定した。
る。なお、実施例中の物性値は以下の方法で測定した。
【0034】(1)結びおろし試験 主観的方法 本発明の外科用フィラメントの滑り特性、特に結び目の
滑りおろし性(タイダウン性)の評価は、主観的には極
めて容易である。すなわち、第1図に示すように棒状体
1をくぐらせた外科用フィラメント2の上部で固く結ん
だ後、外科用フィラメント2の両端(2aおよび2b)
を矢印の方向に引張ることにより結び目3を引きおろ
す。その引きおろし易さにより容易に判断できる。 0:結び目が全く滑らないか、またはフィラメントが破
断。 1:結び目が僅かに動くのみ。動かすのにかなり力を要
する。 2:引っかりながら結び目が動く。 3:容易に結び目を滑りおろすことが可能。 4:非常に滑らかに結び目が滑りおりる。
滑りおろし性(タイダウン性)の評価は、主観的には極
めて容易である。すなわち、第1図に示すように棒状体
1をくぐらせた外科用フィラメント2の上部で固く結ん
だ後、外科用フィラメント2の両端(2aおよび2b)
を矢印の方向に引張ることにより結び目3を引きおろ
す。その引きおろし易さにより容易に判断できる。 0:結び目が全く滑らないか、またはフィラメントが破
断。 1:結び目が僅かに動くのみ。動かすのにかなり力を要
する。 2:引っかりながら結び目が動く。 3:容易に結び目を滑りおろすことが可能。 4:非常に滑らかに結び目が滑りおりる。
【0035】客観的方法 第2図に示すように、試験する外科用フィラメント2を
内径40mm、外径50mmの円筒形のスポンジ4のま
わりに一回まわし、第1図のような結び目3を施した。
外科用フィラメント2の両端を引張り強度試験機のチャ
ック5aおよび5bに固定して速度100mm/分で引
張った。試験する外科用フィラメント2によっては結び
目がすべらず、フィラメント2は破断する結果となっ
た。結び目がすべる場合には、30mmすべらせた。ロ
ードセル6により検出される応力は外科用フィラメント
2の滑りの程度によって、変動したので、結び目をすべ
らせた30mmの内、滑り始めと滑り終わりの各10m
mを無視し、中間の10mmにおける最大応力と最小応
力を記録した。
内径40mm、外径50mmの円筒形のスポンジ4のま
わりに一回まわし、第1図のような結び目3を施した。
外科用フィラメント2の両端を引張り強度試験機のチャ
ック5aおよび5bに固定して速度100mm/分で引
張った。試験する外科用フィラメント2によっては結び
目がすべらず、フィラメント2は破断する結果となっ
た。結び目がすべる場合には、30mmすべらせた。ロ
ードセル6により検出される応力は外科用フィラメント
2の滑りの程度によって、変動したので、結び目をすべ
らせた30mmの内、滑り始めと滑り終わりの各10m
mを無視し、中間の10mmにおける最大応力と最小応
力を記録した。
【0036】実施例1〜9、比較例1〜5 〔表1〕に示す各種コーティング剤の粉末を、人の手指
にて外科用フィラメントに直接付着させ、乾いた布にて
該外科用フィラメントをこすりながら余剰のコーティン
グ剤を拭き取った。布で拭き取る回数によりコーティン
グ剤付着量が種々異なる外科用フィラメントを得た。得
られた外科用フィラメントの重量を測定し、コーティン
グ前のフィラメント重量との差より、コーティング剤の
付着量を外科用フィラメント重量に対する百分率にて算
出した。コーティングした外科用フィラメントあるいは
コーティングを施さない外科用フィラメントをそのま
ま、結びおろし試験を行い、乾燥時の滑り特性を客観的
方法により評価した。また、フィラメントを37℃の蒸
留水中に1分間浸漬した後、同様に結びおろし試験を行
い、湿潤時の滑り特性を客観的方法により評価した。結
果を〔表1〕に示す。
にて外科用フィラメントに直接付着させ、乾いた布にて
該外科用フィラメントをこすりながら余剰のコーティン
グ剤を拭き取った。布で拭き取る回数によりコーティン
グ剤付着量が種々異なる外科用フィラメントを得た。得
られた外科用フィラメントの重量を測定し、コーティン
グ前のフィラメント重量との差より、コーティング剤の
付着量を外科用フィラメント重量に対する百分率にて算
出した。コーティングした外科用フィラメントあるいは
コーティングを施さない外科用フィラメントをそのま
ま、結びおろし試験を行い、乾燥時の滑り特性を客観的
方法により評価した。また、フィラメントを37℃の蒸
留水中に1分間浸漬した後、同様に結びおろし試験を行
い、湿潤時の滑り特性を客観的方法により評価した。結
果を〔表1〕に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例10〜26、比較例6〜10 〔表2〕に示すように、種々の樹脂1gを所定量のクロ
ロホルムに溶解した後、N−ラウロイルタウリン酸のカ
ルシム塩の粉体を〔表1〕に示す比率で添加して、コー
ティング剤混合溶液を作成した。次いで、該溶液を撹拌
して粉体を分散させ、そこへ外科用フィラメントを約1
0秒間浸漬した後に取り出した。風乾により溶媒を除去
して、コーティングを施した外科用フィラメントを得
た。得られた外科用フィラメントの重量を測定し、コー
ティング前のフィラメント重量との差より、コーティン
グ剤の付着量を外科用フィラメント重量に対する百分率
にて算出した。乾燥時および湿潤時の滑りおろし試験を
主観的方法により行った。結果を〔表2〕に示した。
ロホルムに溶解した後、N−ラウロイルタウリン酸のカ
ルシム塩の粉体を〔表1〕に示す比率で添加して、コー
ティング剤混合溶液を作成した。次いで、該溶液を撹拌
して粉体を分散させ、そこへ外科用フィラメントを約1
0秒間浸漬した後に取り出した。風乾により溶媒を除去
して、コーティングを施した外科用フィラメントを得
た。得られた外科用フィラメントの重量を測定し、コー
ティング前のフィラメント重量との差より、コーティン
グ剤の付着量を外科用フィラメント重量に対する百分率
にて算出した。乾燥時および湿潤時の滑りおろし試験を
主観的方法により行った。結果を〔表2〕に示した。
【0039】実施例27 N−ラウロイルタウリン酸のカルシウム塩の粉体約1g
を10mlのキシレン中に添加し、激しく撹拌して粉体
を分散させた。そこへ外科用フィラメントを30秒間浸
漬した後取り出し、風乾により溶媒を除去した。乾いた
布にて余剰のコーティング剤を拭き取った後、コーティ
ング剤付着量を算出したところ約3.4重量%であっ
た。得られた該フィラメントにつき実施例11〜26と
同様に、滑り特性を評価したところ、乾燥時、湿潤時と
もに結び目は滑らかに引きおろすことができた。
を10mlのキシレン中に添加し、激しく撹拌して粉体
を分散させた。そこへ外科用フィラメントを30秒間浸
漬した後取り出し、風乾により溶媒を除去した。乾いた
布にて余剰のコーティング剤を拭き取った後、コーティ
ング剤付着量を算出したところ約3.4重量%であっ
た。得られた該フィラメントにつき実施例11〜26と
同様に、滑り特性を評価したところ、乾燥時、湿潤時と
もに結び目は滑らかに引きおろすことができた。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明により提供される、アミドスルホ
ン酸多価金属塩によりコーティングされた外科用フィラ
メントは、体液にさらされたり湿潤した組織を通過した
場合でも、乾燥状態と実質的に変わらない滑り特性を発
揮することができる。しかも、アミドスルホン酸多価金
属塩はその構造からも容易に推測されるように、生体に
対して極めて安全であり、該物質をコーティング剤とし
て用いることは合目的であると言える。
ン酸多価金属塩によりコーティングされた外科用フィラ
メントは、体液にさらされたり湿潤した組織を通過した
場合でも、乾燥状態と実質的に変わらない滑り特性を発
揮することができる。しかも、アミドスルホン酸多価金
属塩はその構造からも容易に推測されるように、生体に
対して極めて安全であり、該物質をコーティング剤とし
て用いることは合目的であると言える。
【図1】は、結びおろし試験を行う外科用フィラメント
の結び方および引張方向を示しす図である。
の結び方および引張方向を示しす図である。
【図2】は、結びおろし試験に用いた装置の概略図であ
る。
る。
1 棒状体 2 外科用フィラメント 2a 外科用フィラメントの一端 2b 外科用フィラメントの一端 3 結び目 4 スポンジ 5a 引張試験機のチャック 5b 引張試験機のチャック 6 ロードセル 7 記録計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯室 茂 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 表面滑り特性が改良された外科用フィラ
メントであって、外科用フィラメントの表面が一般式
(1)〔化1〕 【化1】 (式中、R1は炭素数7〜21の直鎖または分岐鎖のア
ルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基、
R2は水素原子またはメチル基を示し、Xはエチレン
基、プロピレン基またはヒドロキシプロピレン基を示
し、Mは多価金属原子、mは多価金属の原子価、nは1
〜4の整数を示す)で表されるアミドスルホン酸多価金
属塩の少なくとも一種、または、該アミドスルホン酸多
価金属塩の少なくとも一種を含有する組成物によりコー
ティングされてなることを特徴とする外科用フィラメン
ト。 - 【請求項2】 外科用フィラメント100重量部に対
し、アミドスルホン酸多価金属塩が0.1〜20重量部
コーティングされたことを特徴とする請求項1記載の外
科用フィラメント。 - 【請求項3】 アミドスルホン酸多価金属塩の少なくと
も一種を含有する組成物が、生体吸収性重合体を含む組
成物であることを特徴とする請求項1記載の外科用フィ
ラメント。 - 【請求項4】 生体吸収性重合体がグリコリドおよび/
またはラクチドの重合体または共重合体であることを特
徴とする請求項3記載の外科用フィラメント。 - 【請求項5】 外科用フィラメントが、生体吸収性重合
体からつくられたものであることを特徴とする請求項1
記載の外科用フィラメント。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06190030A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 外科用フィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06190030A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 外科用フィラメント |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06190030A true JPH06190030A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18382656
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP43A Pending JPH06190030A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 外科用フィラメント |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06190030A (ja) |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP43A patent/JPH06190030A/ja active Pending
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