JPH0619063B2 - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物

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JPH0619063B2
JPH0619063B2 JP61081874A JP8187486A JPH0619063B2 JP H0619063 B2 JPH0619063 B2 JP H0619063B2 JP 61081874 A JP61081874 A JP 61081874A JP 8187486 A JP8187486 A JP 8187486A JP H0619063 B2 JPH0619063 B2 JP H0619063B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (従来の技術) 粉体塗料は無公害型塗料であり,かつ省資源型の塗料で
あるために,近年,着実にその生産,使用量に伸びを示
している。国内の粉体塗料,特にポリエステル系粉体塗
料は,そのほとんどが美装分野に使用されており,家電
関係に多く用いられているのが現状である。
かっての粉体塗料は1コートでの厚塗りができることが
特長とされ,主に重量感のある塗装として用いられてき
たが,近年,塗装のコストダウンと膜厚管理技術の急速
な発達により,粉体塗料も20〜30μの膜厚の塗装が行わ
れるようになってきた。
しかしながら,従来の粉体塗料用樹脂による塗料ではこ
のような膜厚塗装を行った場合,塗膜の平滑性を損う欠
点があったので,特に塗膜の平滑性が要求させる部分,
例えば冷蔵庫の表扉部などは現在もなお溶剤型塗料が使
用されている。
(発明が解決しようとする問題点) このような特に塗膜の平滑性が要求される分野での粉体
塗料化に向けて,従来の粉体塗料用ポリエステル樹脂の
重合度を下げ,溶融粘性を下げる等の試みがなされてき
たが,塗膜の平滑性が改良できれば,塗料の耐ブロッキ
ング性が悪くなり,また塗装装置全体を冷房して対処し
ても,粉体が流動する際の摩擦による融着等が起こるな
ど,このように特に平滑性を要求される部分へ実質的に
展開できる品質のものは得られていない。
また,米国特許第4442270号明細書には,酸成分にテレ
フタル酸又はイソフタル酸,グリコール成分に1,6−
ヘキサンジオールを必須成分とする分子量700〜3000,
水酸基価35〜160KOHmg/gの結晶性を有する粉体塗料用
ポリエステル樹脂が記載されている。しかし,結晶性ポ
リエステル樹脂を使用した粉体塗料も,薄膜での塗膜の
平滑性は改良されるものの,樹脂組成にかかわる塗膜の
硬度不足,貧弱な耐溶剤性等が解決されず,溶剤型塗料
に代替できる品質のものは得られていないのが現状であ
る。
したがって,本発明の目的は,特に薄膜の塗装に用いら
れた場合にも,溶剤型塗料に対抗できる美装性と優れた
塗膜性能を有するバランスとがとれた粉体塗料として好
適に用いられる粉体塗料用ポリエステル樹脂組成物を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,このような目的を達成すべく鋭意検討の
結果,従来から使用されている粉体塗料用ポリエステル
樹脂に,特定の結晶性ポリエステル樹脂と硬化剤を特定
の割合で配合することにより,平滑性,塗膜硬度等のバ
ランスのとれた塗膜が得られることを見い出し,本発明
に到達したものである。
すなわち,本発明は, (A)ポリエステルを構成する酸成分が主として芳香族ジ
カルボン酸であり,アルコール成分が主として脂肪族グ
リコールであり,平均重合度10〜40,液化温度60〜130
℃,末端基が主として水酸基であり,水酸基価が20〜50
KOHmg/gである非晶性ポリエステル樹脂と, (B)ポリエステルを構成する酸成分の少なくとも40モル
%がテレフタル酸及び/又はイソフタル酸であり,アル
コール成分の40〜100モル%が1,6−ヘキサンジオールで
あり,平均分子量700〜6000,液化温度60〜150℃である
末端基が主として水酸基である結晶性ポリエステル樹脂
と, (C)ε−カプロラクタムでブロックされたポリイソシア
ナートからなり,(A),(B),(C)各成分の配合比が下記
式(I)を満足するとともに,(A)と(B)に由来する遊離の
水酸基量の総和に対する(C)に由来する有効イソシアナ
ート基の量の比が下記式(II)を満足する粉体塗料用ポリ
エステル樹脂組成物を要旨とするものである。
ただし,式中, a:(A)成分の重量 b:(B)成分の重量 NCO:(C)成分に由来する有効イソシアナートの当量
数 (OH)a:(A)成分に由来する遊離の水酸基の当量数 (OH)b:(B)成分に由来する遊離の水酸基の当量数 本発明の粉体塗料用樹脂組成物の一成分である非晶性ポ
リエステル樹脂(A)は,酸成分が主として芳香族ジカル
ボン酸であり,ジオール成分が主として脂肪族グリコー
ルであり,平均重合度10〜40,液化温度60〜130℃で末
端基が主として水酸基であり,水酸基価20〜50KOHmg/
gのものである。平均重合度が10よりも小さいと塗料と
した場合の耐ブロッキング性が悪くなるし,平均重合度
が40を越えると塗料とした場合の溶融粘性が高くなりす
ぎ塗膜の平滑性を損うことになるし,また粉砕性も悪く
なり,作業性が著しく悪くなる。液化温度が60℃未満だ
と塗料とした場合のブロッキング性に問題が生じ,130
℃をこえる場合は塗料化時に高温を要し,このため硬化
剤との反応が起こり,塗料化条件によってはゲル化を引
き起こしたり,一部ゲル化した塗料が混入することもあ
り,これらが塗装した場合に塗膜に異物として現われる
のでいずれも好ましくない。水酸基が20KOHmg/gより
少なくなると硬化時のゲル化の程度が低くなるため耐溶
剤性,硬度等の塗膜物性が悪くなり,50KOHmg/gをこえ
る高水酸基価となると,高価なブロックイソシアナート
の使用量が多くなるので経済的に好ましくない。
ポリエステル樹脂(A)を製造するための芳香族ジカルボ
ン酸成分としては,たとえばテレフタル酸,イソフタル
酸,フタル酸,ナフタリンジカルボン酸あるいはそれら
の低級アルキルエステルから選ばれた1種以上,脂肪族
グリコールとしては,たとえばエチレングリコール,
1,2−プロパンジオール,1,3−プロパンジオー
ル,1,3−ブタンジオール,1,4−ブタンジオー
ル,1,5−ペンタンジオール,1,6−ヘキサンジオ
ール,シクロヘキサンジメタノール,ネオペンチルグリ
コールなどから選ばれた1種以上を用いることができ,
そしてその他必要な場合には粉体塗料としての耐ブロッ
キング性に支障をきたさない範囲の量,好ましくは30モ
ル%以下,とくに好ましくは20モル%以下の量で,コハ
ク酸,アジピン酸,アゼライン酸,セバチン酸などの脂
肪族ジカルボン酸及び/又はシクロヘキサンジカルボン
酸等の脂環族ジカルボン酸を用いることが可能である。
さらに,分岐成分としてゲル化しない量の範囲でトリメ
リット酸,ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン
酸,トリメタノールプロパン,ペンタエリスリトール等
の三価以上の多価アルコールを使用してもよい。このよ
うな非晶性ポリエステル樹脂としては,日本エステル
(株)製造のポリエステル樹脂「ER-6000シリーズ」とし
て市販されているものがある。
本発明の粉体塗料用樹脂組成物の一成分である結晶性ポ
リエステル樹脂(B)は,酸成分の少なくとも40モル%が
テレフタル酸及び/又はイソフタル酸であり,ジオール
成分の40〜100モル%が1,6−ヘキサンジオールであ
り,平均分子量700〜6000,液化温度60〜150℃,好まし
くは80〜120℃である末端基が種として水酸基であるも
のである。テレフタル酸とイソフタル酸の合計量が40モ
ル%未満の場合は,得られるポリエステル樹脂が粘稠性
で,やわらかなものとなり,一方,1,6−ヘキサンジ
オールが40モル%未満になると,得られるポリエステル
樹脂が結晶性でなくなり,いずれの場合も樹脂組成物が
粉体塗料用として好ましいものでなくなる。平均分子量
が700より小さいと,ポリエステル樹脂の製造時に遊離
のグリコールを完全に分離することが困難となるので,
濡れたような状態になったり,水酸基価が高くなりす
ぎ,そのため硬化剤を多く使用しなければならなくなる
ので好ましくない。平均分子量が6000を越えると,溶融
時の粘度が高くなるばかりでなく,結晶性も弱くなり,
塗料の耐ブロッキングを損う結果となる。液化温度が低
すぎると耐ブロッキング性,粉体流動時の融着の危険が
多いし,逆に液化温度が高すぎると塗料化時に硬化剤と
の反応が起こり,いずれも好ましくない。また,水酸基
価は塗料としたときの経済性からみて100KOHmg/g以下が
好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂(B)を製造するためのテレフタ
ル酸,イソフタル酸以外の酸成分としては,たとえばア
ジピン酸,アゼライン酸,セバチン酸等の飽和脂肪族ジ
カルボン酸を使用することができる。また1,6−ヘキ
サンジオール以外のジオール成分としては,たとえばエ
チレングリコール,1,4−ブタンジオール,ネオペン
チルグリコール,1,4−シクロヘキサンジメタノール
を使用することができる。さらに必要であれば,ジカル
ボン酸及び/又はジオールの一部を,12モル%以下の
量でトリメリット酸,ピロメリット酸等の三価以上のカ
ルボン酸,トリメチロールプロパン,ペンタエリスリト
ール等の三価以上のポリオールでおきかえてもよい。
本発明の粉体塗料用樹脂組成物の一成分である硬化剤は
ε−カプロラクタムでブロックされたポリイソシアナー
ト(C)である。ポリイソシアナートとしては,たとえば
トルエンジイソシアナート,イソホロンジイソシアナー
ト等が好ましく用いられるが,特にイソホロンジイソシ
アナートが好ましく用いられる。かかる硬化剤としては
西ドイツヒュルス社製造の商品名B−1065,B−1530,
バイエル社製の商品名クレランU−1等が市販されてお
り,好適に使用できる。
本発明の粉体塗料用樹脂組成物における(A),(B)及び
(C)の三成分の配合割合は,前記式(I)及び(II)を同時に
満足しなければならない。前記(I)式のa/a+bの値
が0.4に満たないと,塗膜とした場合塗膜の硬度や耐
溶剤性が悪くなり好ましくないし,一方,0.7を越え
ると,塗膜の平滑性が劣り好ましくない。また,前記(I
I)式で示される比率が0.5より少ないと塗膜の物性が
出ないし,2.0を越えることは経済的に不利である。
本発明の粉体塗料用樹脂組成物は,上記(A),(B)及び
(C)成分を上記の割合で採り,ついでたとえばヘンシェ
ルミキサー(三井三池製作所)等でドライブレンドした
のち,コニーダーや3本ロール等によって溶融混練する
ことによって調製することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて粉体塗料を製造するに際し
ては,一般的に使用される充填剤,着色剤,フロー調整
剤,硬化触媒等が適宜使用される。
(実施例) 以下,実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明す
る。
なお,例中の樹脂特性及び採膜性能評価は,以下の方法
によって求めたものである。
(1)液化温度 熱板式融点測定装置(コフラー社製ホットベンチ)によ
り求めた。
(2)水酸基価 アセチル化反応を行い,KOHメタノール溶液で滴定し
て求めた。
(3)平均分子量 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東洋曹達製
HLC−8000型)を用い,テトラヒドロフラン(TH
F)を溶媒として,ポリスチレン換算数平均分子量を測
定した。
(4)グリコール共重合率 1N−KOHメタノール溶液でアルカリ分解した後,テ
レフタル酸で中和し,ガスクロマトグラフィーにより測
定した。
(5)60度鏡面反射率 JIS Z−8741に準じ,東洋精機製作所製グロスメー
ターVにより測定した。
(6)エリクセン JIS Z−2247に準じ,東洋精機製作所製エリクセン
型皮膜強さ試験機にて測定した。
(7)耐衝撃性 デュポン式衝撃試験機にて撃心1/2インチφ,1kgで測
定した。
(8)キシレンラビングテスト キシレンを含ませたガーゼで採膜表面を50回こすり,塗
膜のツヤ引ケ度合により◎極めて良好,○良好,△やや
不良,×不良の4段階で評価した。
(9)鉛筆硬度 JIS K−5400に準じ,上島製作所製鉛筆硬度試験機
により三菱鉛筆ユニーで測定した。
(10)平滑性 採膜の平滑性を◎極めて良好,○良好,△やや不良,×
不良の4段階で評価した。
参考例1〜3 テレフタル酸,1,6−ヘキサンジオール,1,4−ブ
タンジオール,ネオペンチルグリコールあるいはトリメ
チロールプロパンを第1表に示した割合でステンレス製
反応器に仕込み,触媒としてテトラブチルチタネート
0.1重量部を加えて240〜250℃で生成する水を反応系
外へ除去しながら理論量の水が留出するまでエステル化
反応を行った後,減圧後を100±10mmHgにコントロール
しながら5時間反応させ,第2表に示した特性値を有す
るポリエステル樹脂を得た。
実施例1 ポリエステル樹脂(A)〔日本エステル(株)製造,商品名E
R-6800,テレフタル酸及びイソフタル酸を酸成分,エチ
レングリコールをジオール成分とし,少量のトリメチロ
ールプロパンを共重合した非晶性ポリエステル樹脂で,
平均重量度25,液化温度79〜82℃,水酸基価32.0KOHmg/
gのポリエステル樹脂〕50重量部,ポリエステル樹脂(B)
〔参考例1で得たポリエステル樹脂(1)〕32重量部,硬
化剤〔ε−カプロラクタムでブロックしたイソホロンジ
イソシアナート〕(西ドイツヒュルス社製,商品名B−
1065,NCO含有量10.5wt%)18重量部(NCO/OH
=1.0),レベリング剤(バスフ社製,商品名アクロ
ナール4F)1重量部,硬化触媒(ジブチル錫ジマレエ
ート)0.3重量部及び酸化チタン(帝国化工製,商品
名JR−600E)50重量部をヘンシェルミキサー(三井
三池製作所製,FM−20B型)でドライブレンドした後,
コニーダー(ブス社製,PR−46型)で溶融混練した。
冷却固化後,粉砕し,150メッシュの金網で分級して粉
体塗料を得た。
この粉体塗料を静電吹き付け塗装によりSPCC−SD
鋼板にリン酸亜鉛処理を行った厚さ0.8mm,大きさ70
mm×150mmのテストピースに塗布し,200℃で20分間焼き
付け,平均濃度30μの塗膜を得た。この塗膜は,平滑製
が極めて良好,60゜鏡面反射率97%,エリクセン9mm以
上,体衝撃性50cm以上,キシレンラビングテスト極めて
良好,鉛筆硬度H〜2Hと極めて良好なる塗膜であっ
た。
実施例2〜4,比較例1〜3 実施例1で用いたのと同じポリエステル樹脂(A),硬化
剤,レベリング剤,硬化触媒及び酸化チタンと,ポリエ
ステル樹脂(B)として参考例1,2又は3で得たポリエ
ステル樹脂(1),(2)又は(3)とを第3表に示した割合で
用い,実施例1と同様に塗料化を行い,ついで実施例1
と同様に塗装した。得られた塗膜物性を第4表に示す。
実施例5,比較例4 ポリエステル樹脂(A)として,日本エステル(株)製造の
商品名ER−6610(テレフタル酸を酸成分,ネオペンチ
ルグリコール及びエチレングリコールをジオール成分と
し,少量のトリメチルロールプロパンを共重合した非晶
性ポリエステル樹脂で,平均重合度25,液化温度85〜88
℃,水酸基価30.8KOHmg/g)を,ポリエステル樹脂(B)と
して,参考例1又は3で得たポリエステル樹脂(1)又は
(3)を用い,硬化剤,レベリング剤,硬化触媒及び酸化
チタンは実施例1で用いたのと同じものを用い,これら
を第3表に示した割合で配合し,実施例1と同様に塗料
化を行い,ついで実施例1と同様に塗装した。得られた
塗装物性を第4表に示す。
(発明の効果) 本発明の粉体塗料用樹脂組成物は,従来の溶剤型塗料の
持つ優れた塗膜平滑性と,従来の粉体塗料の持っている
優れた耐溶剤性及び高い塗膜硬度を併せもった粉体塗料
を得るに充分な性能を有する組成物である。
本発明の組成物からなる粉体塗料は,薄膜の塗装に好適
に用いられるので,その工業的意義は大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリエステルを構成する酸成分が主と
    して芳香族ジカルボン酸であり,アルコール成分が主と
    して脂肪族グリコールであり,平均重合度10〜40,液化
    温度60〜130℃で末端基が主として水酸基であり,水酸
    基価が20〜50 KOHmg/gである非晶性ポリエステル樹脂
    と, (B)ポリエステルを構成する酸成分の少なくとも40モル
    %がテレフタル酸及び/又はイソフタル酸であり,アル
    コール成分の40〜100モル%が1,6−ヘキサンジオー
    ルであり,平均分子量700〜6000,液化温度60〜150℃で
    ある末端基が主として水酸基である結晶性ポリエステル
    樹脂と, (C)ε−カプロラクタムでブロックされたポリイソシア
    ナートからなり, (A),(B),(C)各成分の配合比が下記式(I)を満足する
    とともに(A)と(B)に由来する遊離の水酸基量の総和に対
    する(C)成分に由来する有効イソシアナート基の量の比
    が下記式(II)を満足する粉体塗料用ポリエステル樹脂
    組成物。 0.5 ≦NCO/(OH)a+(OH)b≦2.0 (II) (ただし、式中 a:(A)成分の重量 b:(B)成分の重量 NCO:(C)成分に由来する有効イソシアナートの当量
    数 (OH)a:(A)成分に由来する遊離の水酸基の当量数 (OH)b:(B)成分に由来する遊離の水酸基の当量数
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