JPH061908A - ブロッキング防止剤分散体、及び該分散体を含む飽和ポリエステル組成物 - Google Patents

ブロッキング防止剤分散体、及び該分散体を含む飽和ポリエステル組成物

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JPH061908A
JPH061908A JP18294992A JP18294992A JPH061908A JP H061908 A JPH061908 A JP H061908A JP 18294992 A JP18294992 A JP 18294992A JP 18294992 A JP18294992 A JP 18294992A JP H061908 A JPH061908 A JP H061908A
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calcium carbonate
monoethylenically unsaturated
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JP18294992A
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Minoru Hanazaki
実 花崎
Seiya Shimizu
清也 清水
Hidehiko Nishioka
英彦 西岡
Sakae Kuroda
栄 黒田
Shiro Motoyoshi
嗣郎 源吉
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Maruo Calcium Co Ltd
Original Assignee
Maruo Calcium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 窒素吸着法(BET法)により測定された炭
酸カルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgの脂肪酸
又はその誘導体を吸着させた炭酸カルシウムと、炭酸カ
ルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgのα、βモノ
エチレン性不飽和カルボン酸の重合物又は共重合物のア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、及びα、β
モノエチレン性不飽和カルボン酸と、該α、βモノエチ
レン性不飽和カルボン酸と重合性を有する単量体との共
重合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩か
らなる群より選択される少なくとも1種、及びグリコー
ルとからなることを特徴とするブロッキング防止剤の分
散体。 【効果】 グリコール中での分散性及び分散安定性に
優れ、且つポリエステルに対し優れたブロッキング防止
効果を有するとともに、表面平滑性、走行性、耐摩耗
性、透明性等の良好な物性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸カルシウムからな
るブロッキング防止剤の分散体、及び該ブロッキング防
止剤の分散体を用い調製される飽和ポリエステル組成物
に関し、その目的とするところは、飽和ポリエステル組
成物の原料となるグリコール中での分散性、分散安定性
に優れ、且つ飽和ポリエステル組成物、例えばポリエス
テルフィルムのブロッキングに対し優れた防止能を有
し、良好な走行性、耐摩耗性、透明性等の良好な物性を
ポリエステル組成物に付与できる、ブロッキング防止剤
の分散体、及び該ブロッキング防止剤を用いて調製され
る飽和ポリエステル組成物を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】今日、工業的に製造されている飽和ポリ
エステル、特にポリエチレンテレフタレート(以下、P
ETと略す。)は優れた物理的、化学的特性を有してお
り、繊維、フィルム、その他の成形品として広く使用さ
れている。例えばフィルム分野においては、オーディオ
テープ、ビデオテープ等の磁気テープ、コンデンサー
用、写真用、包装用、OHP用等に用いられている。
【0003】ポリエステルフィルムにおいては、その滑
り性や耐削れ性がフィルムの製造工程及び各用途におけ
る加工工程の作業性の良否、さらにはその製品品質の良
否を左右する大きな要因となっている。これら滑り性や
耐削れ性が不充分な場合、例えばポリエステルフィルム
表面に磁性層を塗布し、磁気テープとして用いる場合に
は、磁性層塗布時におけるコーティングロールとフィル
ム表面との摩擦が激しく、また、これによるフィルム表
面の摩耗も激しく、極端な場合はフィルム表面へのし
わ、擦傷等が発生する。また磁性層塗布後のフィルムを
スリットしてオーディオ、ビデオ、またはコンピュータ
ー用テープ等に加工した後でも、リールやカセット等か
らの引出し、巻き上げその他の操作の際に、多くのガイ
ド部、再生ヘッド等との間で摩耗が著しく生じ、擦傷、
歪の発生、さらにはポリエステルフィルム表面の削れ等
による白粉状物質を析出させる結果、磁気記録信号の欠
落、即ちドロップアウトの大きな原因となることが多
い。
【0004】従来、ポリエステルの摩擦係数を低下させ
る方法としては、ポリエステル中に微粒子を含有せし
め、成形品の表面に微細で適度な凹凸を与えて成形品の
表面滑性を向上させる方法が数多く提案されているが、
微粒子とポリエステルとの親和性が充分でなく、フィル
ムの透明性、耐摩耗性がいづれも満足すべきものではな
かった。この方法を更に説明すると、ポリエステルの表
面特性を向上させる手段としては、従来から、 ポリエステル合成時に使用する触媒など一部又は全部
を反応工程で析出させる方法(内部粒子析出方式)、 炭酸カルシウム、二酸化珪素などの微粒子を重合時又
は重合後に添加する方法(外部粒子添加方式)、 が数多く提案されている。これらポリエステルフィルム
の表面の凹凸を形成する粒子は、その大きさが大きいほ
ど、滑り性の改良効果が大であるのが一般的であるが、
磁気テープ、特にビデオ用のごとき精密用途には、その
粒子が大きいこと自体がドロップアウト等の欠点発生の
原因ともなり得るため、フィルム表面の凹凸は出来るだ
け微細である必要があり、これら相反する特性を同時に
満足すべき要求がなされているのが現状である。
【0005】しかし乍ら、の内部粒子析出方式は、粒
子がポリエステル成分の金属塩等であるため、ポリエス
テルとの親和性はある程度良好である反面、反応中に粒
子を生成させる方法であるため、粒子量、粒子径のコン
トロール及び粗大粒子の生成防止などが困難である。一
方の方法は、粒径添加量などを適切に選定し、さらに
粗大粒子を分級等により除去した微粒子を添加すれば易
滑性の面では優れたものとなる。しかし、無機微粒子と
有機成分であるポリエステルの親和性が充分でないた
め、延伸時等に粒子とポリエステルとの境界で剥離が発
生し、ボイドが生成する。このボイドがポリエステル中
に存在すると、ポリエステルフィルム同志あるいはポリ
エステルフィルムと他の基材との接触により、ポリエス
テルフィルムの損傷等で粒子がポリエステルフィルムか
ら脱離しやすく、例えば前述の様に磁気テープ用フィル
ムにおける白粉の発生やドロップアウトの原因となる。
また粒子周辺に大きな空隙が存在するため、ポリエステ
ルフィルムの透明性を損なうようになる。このため、無
機粒子とポリエステルとの親和性の欠如は耐摩耗性、透
明性の面で解決すべき問題である。
【0006】この無機粒子とポリエステルとの親和性向
上については、例えばシラン系化合物あるいはチタネー
ト系化合物と無機粒子とのカップリング反応による表面
処理が提案されているが、処理工程が複雑であること、
効果が期待ほどでない等の種々の問題があった。また、
これら無機化合物はポリエステル中での分散性をよくす
るため、無機化合物微粒子のグリコールスラリーを調製
し、ポリエステルの製造工程に添加することが行われる
が、これら無機化合物はグリコール中での分散性及び分
散安定性が良好であるとはいえず、無機化合物を懸濁さ
せたグリコールを長期間保存した場合、無機化合物が沈
降沈澱し、固いハードケーキを形成し、再分散が困難と
なること、さらにグリコール中やポリエステルの製造時
に無機化合物が凝集してしまうという欠点もある。ポリ
マー中に凝集粗大粒子が存在すると、紡糸時に糸切れの
原因となったり、フィルムにおいては粗大突起、フィッ
シュアイ等の原因となり、特に磁気テープ用フィルムに
使用する場合には、ドロップアウトやS/N比の低下を
引き起こすため、凝集粗大粒子の生成しない微粒子の開
発が待たれている。
【0007】これらポリエステルに使用される微粒子の
内、炭酸カルシウムはその原料となる石灰石が日本国内
で豊富に産出するため、製紙、塗料、ゴム、プラスチッ
ク等の填剤として多方面の分野に利用されている。この
炭酸カルシウムは一般に重質炭酸カルシウムと沈降製炭
酸カルシウム(合成炭酸カルシウム)の2種に大別され
る。これら炭酸カルシウムはポリエステルに使用される
他の微粒子と比較して、硬度が比較的低く、また粒子の
微細化が容易であるため、好んで使用される場合が多
く、使用するに際しては従来から下記の方法が多く採用
されている。 特定の分散性と特定の粒子径を共に具備し、且つ特定
の表面処理剤で表面処理したカルサイト型沈降製炭酸カ
ルシウムをグリコール中に分散せしめ、特定の条件下で
湿式粉砕を行い使用する方法(特開昭64−424
0)。 特定の表面処理剤を用いて表面処理したバテライト型
炭酸カルシウム(特開平4−31319)、及び特定の
方法で調製したバテライト型炭酸カルシウムを使用する
方法(特開平4−31456)。
【0008】しかし乍ら、上記、のような炭酸カル
シウムをポリエステルに使用する場合、下記のような欠
点を有している。 の場合 原料として特定の粒子径、特定の分散度以上の分散性を
有するカルサイト型沈降製炭酸カルシウムを用い、特定
の粉砕条件範囲内で湿式粉砕を行うため、粗大粒子、超
微細粒子等の不必要な粒子が多量に含有されておらず、
比較的個々の粒子の粒径が均一でシャープな炭酸カルシ
ウムが得られる。従って、この方法で調製される炭酸カ
ルシウムは、例えばスタンダードグレードのビデオテー
プ用のポリエステルフィルム用のブロッキング防止剤と
して充分な物性を有しているものの、この方法で調製し
たブロッキング防止剤を長期間保存した場合、一部微細
粒子が凝集する傾向があり、この部分凝集を防止するた
めの表面処理剤を多量に使用した場合、フィルム中の
フィシュアイが増加し、フィルム物性を低下させる傾向
があり、好ましくない。
【0009】の場合 この方法により調製されるバテライト型炭酸カルシウム
は、グリコール中における分散性が極めて良好であり、
湿式粉砕機に使用するガラスビーズ等のメディアの混入
もなく、さらに従来使用された炭酸カルシウムと比較し
てポリエステルとの親和性も良好なため、例えば現在市
販されている高級グレードのビデオテープ用のポリエス
テルフィルム用のブロッキング防止剤として好適であ
り、各方面でその実用化が検討されている。
【0010】しかし乍らバテライト型炭酸カルシウムは
元来、炭酸カルシウムの他の結晶形態であるカルサイト
型炭酸カルシウム、アラゴナイト型炭酸カルシウムと比
較して、耐熱性に劣るため、ポリエステル製造時に部分
的な凝集が発生しやすく、この方法により調製される
バテライト型炭酸カルシウムのグリコール中における良
好な分散性を、ポリエステル組成物中で維持するために
は特殊な重合技術、分散技術が必要となるため、この点
改善が要望されていた。また近年、ハイビジョン放送が
一部開始され、これに対応すべく電気及び電子機器の高
性能化は益々進んでおり、フィルムの巻き戻し等の走行
速度も一段と高速化するため、カセットテープ内のガイ
ドピン部分でのテープの摩耗損傷が大きくなり易く、そ
の結果発生する白粉等が原因となり画像を乱したり、ダ
ビング性が著しく低下することになるため、これら高性
能化した機器に対応する高度の物性、特に高速走行時に
耐摩耗性を有するポリエステルフィルムが各方面から要
求されており、合わせて現在市販されている高級ビデオ
テープ用のポリエステルフィルムと比較し、数段良好な
走行性、透明性、表面平滑性等を具備したポリエステル
フィルムが要望されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の実状
に鑑み、飽和ポリエステル組成物の原料となるグリコー
ル中での分散性、分散安定性に優れ、且つ飽和ポリエス
テル組成物、例えばポリエステルフィルムのブロッキン
グに対し優れた防止能を有し、良好な表面平滑性、走行
性、耐摩耗性、透明性等の良好な物性をポリエステル組
成物に付与できる、ブロッキング防止剤の分散体、及び
該ブロッキング防止剤を用いて調製される良好な物性を
有する飽和ポリエステル組成物を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討の結果、脂肪酸又はその誘導体
を特定量吸着させた炭酸カルシウムと、特定の重合物及
び/又は共重合物からなる特定量の分散剤と、グリコー
ルとからなる炭酸カルシウムのグリコール分散体が、所
期の目的を達成する極めて良好なブロッキング防止剤で
あり、脂肪酸又はその誘導体単独又は前述の特定の重合
物及び/又は共重合物からなる特定量の分散剤を単独で
炭酸カルシウムに添加した炭酸カルシウムのグリコール
分散体では到底得られないブロッキング防止剤であるこ
とを見いだし、また該ブロッキング防止剤を特定量添加
し調製したポリエステル組成物が、極めて良好な物性を
有することを見いだし、本発明を完成した。
【0013】即ち、本発明の第1は、窒素吸着法(BE
T法)により測定された炭酸カルシウム表面の1m2当た
り0.01〜5mgの脂肪酸又はその誘導体を吸着させた
炭酸カルシウムと、炭酸カルシウム表面の1m2当たり
0.01〜5mgのα、βモノエチレン性不飽和カルボン
酸の重合物又は共重合物のアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩、及びα、βモノエチレン性不飽和カル
ボン酸と、該α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と
重合性を有する単量体との共重合物のアルカリ金属塩、
アンモニウム塩、アミン塩からなる群より選択される少
なくとも1種、及びグリコールとからなることを特徴と
するブロッキング防止剤の分散体を、
【0014】本発明の第2は、窒素吸着法(BET法)
により測定された炭酸カルシウム表面の1m2当たり0.
01〜5mgの脂肪酸又はその誘導体を吸着させた炭酸カ
ルシウムと、炭酸カルシウム表面の1m2当たり0.01
〜5mgのα、βモノエチレン性不飽和カルボン酸の重合
物又は共重合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ア
ミン塩、及びα、βモノエチレン性不飽和カルボン酸
と、該α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と重合性
を有する単量体との共重合物のアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、アミン塩からなる群より選択される少なくと
も1種、及びグリコールとからなるブロッキング防止剤
の分散体を炭酸カルシウムとしてポリエステル100重
量部に対し0.005重量%〜10重量部含有すること
を特徴とする飽和ポリエステル組成物を、それぞれ内容
とする。
【0015】本発明に使用する炭酸カルシウムに関して
は、製造方法、結晶形態等に特別の制限は無いが、高級
な工業用途に用いられるポリエステルフィルムのブロッ
キング防止剤としては、下記(a)〜(g)の要件を共
に具備する球状、ラグビーボール状楕円球、碁石状楕円
球、及び板状形態を有するバテライト型炭酸カルシウム
が好ましい。 (a)0.05μm≦DS1≦2.0μm (b)0.04μm≦DS2≦2.0μm (c)1.0≦DS1/DS2≦20 (d)DP3/DS1≦1.25 (e)1.0≦DP2/DP4≦2.5 (f)1.0≦DP1/DP5≦4.0 (g)(DP2−DP4)/DP3≦1.0 但し、 DS1:走査型電子顕微鏡(SEM)により調べた1次
粒子の長径の平均粒子径(μm) DS2:上記顕微鏡により調べた1次粒子の短径の平均
粒子径(μm) DP1:光透過式粒度分布測定機(島津製作所製SA−
CP3)を用いて測定した粒度分布において、大きな粒
子径側から起算した重量累計10%の時の粒子径(μ
m) DP2:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
て、大きな粒子径側から起算した重量累計25%の時の
粒子径(μm) DP3:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
て、大きな粒子径側から起算した重量累計50%の時の
粒子径(μm) DP4:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
て、大きな粒子径側から起算した重量累計75%の時の
粒子径(μm) DP5:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
て、大きな粒子径側から起算した重量累計90%の時の
粒子径(μm)。
【0016】本発明に好ましく用いられる分散性良好な
バテライト型炭酸カルシウムの製造方法としては、特開
平4−31315、特開平4−31316、特願平3−
81532、特願平3−348090、特願平4−12
1245等の方法を例示することができる。
【0017】本発明に使用する脂肪酸又はその誘導体と
しては、脂肪酸、脂肪酸の金属石鹸、脂肪酸アミド、脂
肪酸エステル、高級アルコール等が例示でき、これら脂
肪酸又はその誘導体の1種以上を用いれば良い。
【0018】本発明に使用する炭酸カルシウムの表面に
は微小な凹凸が存在し、特にバテライト型炭酸カルシウ
ムは一般にその粒子表面に直径200オングストローム
未満の微細な細孔が多数存在しているため、それら粒子
表面の凹凸又は細孔内部に充分に脂肪酸又はその誘導体
を吸着させるためには、上記脂肪酸又はその誘導体の中
でも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルチミ
ン酸、ステアリン酸、ヒドロキシフェニルステアリン
酸、オレイン酸等に代表される脂肪酸、オレオイルザル
コシン、ラウロイルザルコシン等のアルキルアミノ酸の
誘導体に代表される脂肪酸誘導体のカルボン酸を用いる
のが好ましく、さらに好ましくは、炭素数が6〜30脂
肪酸、脂肪酸誘導体のカルボン酸を用いるのが良好であ
る。
【0019】これら脂肪酸又はその誘導体を炭酸カルシ
ウム表面に吸着させる方法に関しては、湿式法、乾式法
のいずれでもよく、その方法に特に制限は無いが、使用
する脂肪酸又はその誘導体の溶剤となる、水又はアルコ
ール、アセトン、キシレン、ヘキサン、石油エーテル等
の有機溶剤中に炭酸カルシウムを分散させた分散液中
に、該脂肪酸又はその誘導体を添加する湿式法が好まし
い。炭酸カルシウム表面への脂肪酸又はその誘導体の吸
着量は、窒素吸着法(BET法)により測定された炭酸
カルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgが適当であ
り、好ましくは0.05〜4mg、より好ましくは0.1
〜3mgである。
【0020】本発明における分散剤として使用できる重
合物又は共重合物としては、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等に代表され
るα、βモノエチレン性不飽和カルボン酸の重合物又は
共重合物で、これらのアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩、及び該α、βモノエチレン性不飽和カル
ボン酸と、該α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と
重合性を有する単量体との共重合物のアルカリ金属塩、
アンモニウム塩、アミン塩であればよく、これらの1種
以上を用いれば良い。該重合物又は共重合物のアルカリ
金属、アンモニウム、アミン塩の分子量は、500〜5
0000が好ましく、アルカリ金属、アンモニウム、ア
ミンによる中和度は、重合物又は共重合物中の全カルボ
キシル基の5%以上が上記物質で中和されているのが好
ましく、20%以上がさらに好ましい。
【0021】上記共重合物において、α、βモノエチレ
ン性不飽和カルボン酸と重合性を有する単量体として
は、下記(ア)〜(サ)の単量体を好ましいものとして
例示できる。 (ア)アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸ア
ルキルエステル (イ)アルコキシ基を有するアクリレート及びメタクリ
レート (ウ)シクロヘキシル基を有するアクリレート及びメタ
クリレート (エ)α、βモノエチレン性不飽和ヒドロキシエステル (オ)ポリアルキレングリコールモノアクリレート及び
モノメタクリレート (カ)ビニルエステル (キ)ビニル系芳香族 (ク)不飽和ニトリル (ケ)不飽和ジカルボン酸エステル (コ)ビニルエーテル (サ)共役ジエン、鎖状オレフィン、環状オレフィン 上記単量体とα、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と
の共重合物におけるα、βモノエチレン性不飽和カルボ
ン酸の共重合割合は、50重量%以上が好ましく、70
重量%以上がさらに好ましい。
【0022】α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸の
重合物又は共重合物のアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩、又はα、βモノエチレン性不飽和カルボ
ン酸と、該α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と重
合性を有する単量体との共重合物のアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩、アミン塩からなる群より選択される少な
くとも1種の添加量に関しては、窒素吸着法(BET
法)により測定された炭酸カルシウム表面の1m2当たり
0.01〜5mgが適当であり、好ましくは0.05〜4
mg、より好ましくは0.1〜3mgである。
【0023】本発明の炭酸カルシウムからなるブロッキ
ング防止剤の分散体は、上記特定量の脂肪酸又はその誘
導体と、特定量で特定組成の重合物又は共重合物からな
る分散剤を併用することによってのみ、本発明の目的を
達成することができる。即ち、脂肪酸又はその誘導体を
単独で使用した場合、炭酸カルシウムとして前述の
(a)〜(g)の良好な分散性を具備するバテライト型
炭酸カルシウムを使用したとしても、得られる炭酸カル
シウムのグリコール分散体中の炭酸カルシウムの分散状
態は極めて悪くなり、その結果グリコール中で沈澱を生
じ、ポリエステルフィルム等のポリエステル組成物の良
好なブロッキング防止剤とはなり得ない。また上記特定
組成の重合物又は共重合物からなる分散剤を単独で使用
した場合、得られる炭酸カルシウムのグリコール分散体
の粘性及び炭酸カルシウムの分散状態は比較的良好なも
のが得られるものの、脂肪酸又はその誘導体を併用する
場合と比較し、調製されるグリコール分散体の粘度が高
くなり好ましくなく、経時粘度安定性、グリコール中の
分散性において劣り、さらにポリエステルフィルムのブ
ロッキング防止剤として使用した場合、耐摩耗性におい
て良好でない結果となる。
【0024】さらに、上記特定組成の重合物又は共重合
物からなる分散剤を本発明の規定する量使用しても、炭
酸カルシウム表面の1m2当たりの脂肪酸又はその誘導体
の量が0.01mg未満の場合、脂肪酸又はその誘導体添
加の効果が殆ど確認できないため好ましくなく、5mgを
越える場合、得られるグリコール中の炭酸カルシウムが
凝集しやすく、ブロッキング防止剤として好ましくな
い。逆に、脂肪酸又はその誘導体を本発明の規定する量
使用しても、炭酸カルシウム表面の1m2当たりの上記特
定組成の重合物又は共重合物からなる分散剤の量が0.
01mg未満の場合、得られるグリコール中の炭酸カルシ
ウムの凝集体を分散させることができず好ましくなく、
5mgを越える場合、得られるグリコール中の炭酸カルシ
ウムが若干凝集する傾向が発生するのみならず、ポリエ
ステルフィルムのブロッキング防止剤として使用した場
合、該重合物又は共重合物が原因となるフィッシュアイ
がフィルム中に発生し、好ましくない。
【0025】以下に、本発明のブロッキング防止剤の分
散体の調製方法の一例を以下に示す。常法により、水系
及び/又はアルコール系中において炭酸ガス法により炭
酸カルシウム懸濁液を調製し、得られる炭酸カルシウム
懸濁液の溶媒を必要に応じて水及び/又は有機溶剤に変
更し、得られる炭酸カルシウムの溶媒懸濁液に特定量の
脂肪酸又はその誘導体を添加し、必要に応じ加温、攪拌
を行い、脂肪酸又はその誘導体を炭酸カルシウム表面に
吸着せしめる。本発明で言う吸着とは、物理的吸着及び
炭酸カルシウム表面と脂肪酸又はその誘導体との化学反
応による化学的吸着の両者を包含する。以上のようにし
て調製される脂肪酸又はその誘導体が表面に吸着した炭
酸カルシウムの溶媒懸濁液を濃縮、乾燥し、炭酸カルシ
ウム粉体を得る。該炭酸カルシウム粉体をエチレングリ
コール等のグリコール中に投入し、更に前述の重合物又
は共重合物からなる分散剤を添加し、該炭酸カルシウム
のグリコール懸濁液を強力に攪拌することにより、本発
明の炭酸カルシウムからなるブロッキング防止剤の分散
体が調製される。
【0026】本発明において、炭酸カルシウムのグリコ
ール中における分散状態を極めて良好にするためには、
上記方法中において、炭酸カルシウムの溶媒懸濁液を濃
縮、乾燥を行わず、該炭酸カルシウムの溶媒懸濁液中の
エチレングリコール等のグリコールを投入し、さらに前
述の重合物又は共重合物からなる分散剤を添加した後、
減圧濃縮し、本発明の炭酸カルシウムからなるブロッキ
ング防止剤の分散体を調製するのが好ましい。
【0027】次に、本発明の飽和ポリエステル組成物に
関し詳説する。本発明の飽和ポリエステル組成物は、飽
和ポリエステル100重量部に対して、本発明の炭酸カ
ルシウムからなるブロッキング防止剤の分散体を、炭酸
カルシウムとして0.005〜10重量部、好ましくは
0.05〜5重量部、より好ましくは0.1〜3重量部
配合せしめて調製される。この配合量が0.005重量
%未満では滑り性や耐削れ性の向上効果が不充分であ
り、一方10重量%を越えると、例えばフィルム等の分
野においてはフィルム表面が粗面化しすぎる、耐削れ性
が悪化してくる等の問題が生じる。
【0028】本発明における飽和ポリエステルとは、芳
香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪酸グリコー
ルを主たるグリコール成分とするポリエステルである。
かかるポリエステルは実質的に線状であり、そしてフィ
ルム形成性、特に溶融成形によるフィルム形成性を有す
る。芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニ
ルエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフ
ェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカ
ルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラセ
ンジカルボン酸等を挙げることができ、これらは単独又
は2種以上組み合わせて用いられる。脂肪酸グリコール
としては、例えばエチレングリコール、トリメチレング
リコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレン
グリコール等の如き炭素数2〜10のポリメチレングリ
コールあるいはシクロヘキサジメタノールの如き脂環族
ジオール等を挙げることができ、これらは単独又は2種
以上組み合わせて用いられる。
【0029】本発明において、飽和ポリエステルとして
は例えばアルキレンテレフタレート及び/又はアルキレ
ンナフタレートを主たる構成成分とするものが好ましく
用いられる。かかるポリエステルのうちでも例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレートはもちろんのこと、例えば全ジカルボン酸成分
の80モル%以上がテレフタル酸及び/又は2,6−ナ
フタレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80
モル%以上がエチレングリコールである共重合体が好ま
しい。その際全酸成分の20モル%以下はテレフタル酸
及び/又はナフタレンジカルボン酸以外の上記芳香族ジ
カルボン酸であることができ、また例えばアジピン酸、
セバチン酸等の如き脂肪酸ジカルボン酸;シクロヘキサ
ン−1,4−ジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等
であることができる。また全グリコール成分の20モル
%以下は、エチレングリコール以外の上記グリコールで
あることができ、あるいは例えばハイドロキノン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の如き
芳香族ジオール;1,4−ジヒドロキシメチルベンゼン
の如き芳香族を含む脂肪酸ジオール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール等の如きポリアルキレングリコール(ポリ
オキシアルキレングリコール)等であることもできる。
【0030】また本発明におけるポリエステルには、例
えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω−ヒ
ドロキシカプリン酸の如き脂肪酸オキシ酸等のオキシカ
ルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分及びオキ
シカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共重合
或いは結合するものも含有される。さらに本発明におけ
るポリエステルには実質的に線状である範囲の量、例え
ば全酸性分に対し2モル%以下の量で、3官能以上のポ
リカルボン酸又はポリヒドロキシ化合物、例えばトリメ
リット酸、ペンタエリスリトール等を共重合したものも
含有される。さらに本発明におけるポリエステルには、
例えば顔料、染料、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤、遮光剤(例えばカーボンブラック、二酸化チタン
等)等の添加剤を必要に応じて含有させることもでき
る。本発明の飽和ポリエステル組成物は、本発明の炭酸
カルシウムからなるブロッキング防止剤のグリコール分
散体を、ポリエステルの原料であるグリコールと共に、
反応系に添加する飽和ポリエステルの製造方法によって
達成できる。反応系に添加する際の添加時期は任意であ
るが、エステル交換反応前から重縮合反応の減圧開始前
までの間が好ましい。尚、このような反応系に添加する
製造方法以外にも、溶融したポリエステルに直接練りこ
んでもかまわない。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例及び比較例に使用する炭酸カルシウムの調製方法 活性度が82の粒状生石灰(試薬特級)を乾式粉砕機
(コロプレックス、アルピネ社製)で粉砕し、得られた
生石灰粉体をメタノール中に投入し、200メッシュの
篩を用いて粗粒を除去した後、生石灰としての固形分濃
度20%の生石灰のメタノール懸濁液を調製した。該メ
タノール懸濁液を湿式粉砕機(ダイノーミルPILOT
型、WAB社製)により解砕処理し、生石灰のメタノー
ル懸濁液分散体を調製した。この生石灰のメタノール懸
濁液分散体にメタノールを追加添加し、生石灰濃度が
3.90重量%となるように希釈し、さらに生石灰に対
し6.4倍相当モルの水を添加し、メタノールと生石灰
と水の混合系を調製した。200gの生石灰を含有する
該混合系を43℃に調整した後、攪拌条件下該混合系中
に炭酸ガスを導通し、炭酸化反応を開始した。その後、
系内のpHが7.0に達した時炭酸ガスの導通速度を停止
した。その後炭酸化反応系内に残存する炭酸ガスにより
炭酸化反応を進行させ、さらに少量の炭酸ガスを系内に
間欠的に導通し、炭酸化系内の電気導電率が最大点に達
してから30分後に系内のpHを6.8に到達せしめた。
その後系内のpHが若干上昇し始めたため、極少量の炭酸
ガスを系内に間欠的に導通し、系内pHを6.8±0.2
で15分間制御せしめ、ラグビーボール状楕円球バテラ
イト型炭酸カルシウムのメタノール−水懸濁液を得た。
このバテライト型炭酸カルシウムの窒素吸着法による比
表面積を、柴田科学器機工業製表面積測定装置SA−1
000を用いて測定した結果、22.5m2/gであっ
た。このバテライト型炭酸カルシウムの、走査型電子顕
微鏡及び粒度分布測定機(島津製作所製 SA−CP3
型)を用いて測定した物性を表1に示す。
【0032】実施例1 前述の方法により調製されたラグビーボール状楕円球バ
テライト型炭酸カルシウムのメタノール−水懸濁液を4
5℃に加温後、バテライト型炭酸カルシウム粒子表面積
1m2当たり、脂肪酸として0.2mgのステアリン酸を添
加し、10分間攪拌し、その後ポリアクリル酸ソーダを
添加したエチレングリコールを加え、バテライト型炭酸
カルシウムのメタノール−エチレングリコール−水懸濁
液を調製した。ポリアクリル酸ソーダの添加量は、バテ
ライト型炭酸カルシウム粒子表面積1m2当たり0.5mg
とした。該懸濁液をエバポレーターを用い減圧濃縮しメ
タノール及び水を除去し、炭酸カルシウムの固形分濃度
が30重量%のブロッキング防止剤のエチレングリコー
ル分散体を得た。本実施例に使用した重合物又は共重合
物、脂肪酸又はその誘導体及びそれらの使用量を表2に
示す。本実施例で得られたブロッキング防止剤のエチレ
ングリコール分散体をエチレングリコールで希釈し、炭
酸カルシウム固形分濃度が5重量%のエチレングリコー
ル分散体200ccを調製し、調製直後の分散体、及び調
製後7日間放置した分散体を、3.0μmのメンブラン
フィルターを用いて2kg/cm2 の条件で加圧濾過し、濾
過開始60秒後のフィルター通過量を測定した。測定結
果を表3に示す。表3の結果から、本実施例で調製され
たブロッキング防止剤のエチレングリコール分散体は、
調製直後、調製7日後共に良好な分散性、分散安定性を
有していることが確認できる。
【0033】実施例2〜9 重合物又は共重合物、脂肪酸又はその誘導体、各々の使
用量を表2に示すように変更することを除き、他は実施
例1と同様の方法で炭酸カルシウムの固形分濃度が30
重量%のブロッキング防止剤のエチレングリコール分散
体を得た。また、実施例1に示す同様の方法で、本実施
例で得られた分散体のフィルター通過量を測定した。測
定結果を表3に示す。表3の結果から、本実施例で調製
されたブロッキング防止剤のエチレングリコール分散体
は、調製直後、調製7日後共に良好な分散性、分散安定
性を有していることが確認できる。
【0034】比較例1〜6 重合物又は共重合物、脂肪酸、各々の使用量を表2に示
すように変更することを除き、他は実施例1と同様の方
法で炭酸カルシウムの固形分濃度が30重量%のブロッ
キング防止剤のエチレングリコール分散体を得た。ま
た、実施例1に示す同様の方法で、本比較例で得られた
分散体のフィルター通過量を測定した。測定結果を表3
に示す。表3の結果から、比較例1、3、6で調製され
たブロッキング防止剤のエチレングリコール分散体は、
調製直後、調製7日後共に分散性が不良であることが確
認でき、また比較例2、4、5で調製されたブロッキン
グ防止剤のエチレングリコール分散体は、調製7日後の
フィルター通過性が悪く、分散安定性が劣っていること
が確認できる。
【0035】実施例10〜18、比較例7〜12 実施例1〜9及び比較例1〜6で得られた炭酸カルシウ
ムからなるブロッキング防止剤のエチレングリコール分
散体をポリエステル化反応前に添加しポリエステル化反
応を行い、炭酸カルシウムとして0.4重量%含有した
極限粘度数(オルソクロロフェノール、35℃)0.6
5dl/gのポリエチレンテレフタレートからなるポリエ
ステル組成物を調製した。該ポリエチレンテレフタレー
トを160℃で乾燥した後290℃で溶融押し出し、4
0℃に保持したキャスティングドラム上に急冷固化せし
めて未延伸フィルムを得た。引き続き、該未延伸フィル
ムを加熱ローラーで70℃に予熱した後、赤外線ヒータ
ーで加熱しながら縦方向に4.5倍延伸した。続いて9
0℃の温度で横方向に5.5倍に延伸した後200℃で
熱処理を行い、厚さ10μmの二軸配向フィルムを得
た。本実施例及び比較例で得られたポリエステルフィル
ムの品質を、以下に示す方法で評価し、その結果を表4
に示す。表4の結果から、本実施例のポリエステル組成
物から得られたポリエステルフィルムは、比較例のポリ
エステル組成物から得られたフィルムと比較し粗大突起
が無く、滑り性も良好であり、且つ高速削れ性(高速耐
摩耗性)が著しく優れていることが確認できる。
【0036】フィルム物性I:フィルム表面粗さ(R
a) 中心線平均粗さ(Ra)としてJIS−B0601で定
義される値であり、本発明では株式会社小坂研究所の触
針式表面粗さ計(SURFCORDER SF -30C)を用いて測定す
る。測定条件等は次の通りである。 (a)触針先端半径:2μm (b)測定圧力:30mg (c)カットオフ:0.25mm (d)測定長:0.5mm (e)同一試料について5回繰り返し測定し、最も大き
い値を1つ除き、残り4つのデーターの平均値を表す。
【0037】フィルム物性II:粗大突起数 フィルム表面にアルミニウムを蒸着し、二光束干渉顕微
鏡を用いて測定した。測定波長は0.52μmとし、3
次以上の干渉縞を示す個数を10cm2 当たりに換算して
示した。
【0038】フィルム物性III:滑り性 ASTM−1894B法により、フィルムの静摩擦係数
を測定した。
【0039】フィルム物性IV:高速削れ性 フィルムを10インチにテープ状にスリットしたものに
片刃を垂直に押し当て、さらに0.5mm押し込んだ状態
で2000m走行させる(走行張力:1000g、走行
速度200m/分)。この時、片刃の先に付着したフィ
ルム表面の削れ物の白粉量を目視で観察し、下記の5段
階で測定した。 <5段階判定> ◎:刃先の汚れはほとんど無し。 〇:刃先先端に白粉がわずかに付着する。 △:刃先先端に白粉が付着し堆積する。 ×:刃先先端に堆積した白粉が刃全面に付着する。 ××:刃全面に白粉汚れが堆積する。
【0040】フィルム物性V:透明性 JIS K6741に準じフィルム濁度を測定した。判
定基準は良好な物を〇、やや劣る物を△、不良の物を×
で表示する。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】重合物、共重合物、脂肪酸又はその誘導体
の使用量は、炭酸カルシウム表面積1m2当たりの使用量
をmgで表示。 共重合物A:アクリル酸とマレイン酸の重量比80:2
0の共重合物のナトリウム塩 共重合物B:アクリル酸とポリエチレングリコールモノ
メタクリレートの重量比90:10の共重合物で、全カ
ルボン酸の95%がナトリウムで中和されているもの。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】叙上の通り、本発明の分散体はグリコー
ル中での分散性及び分散安定性に優れ、且つポリエステ
ルフィルムのブロッキングに対し優れた防止能を有し、
良好な表面平滑性、走行性、耐摩耗性、透明性等の良好
な物性を付与するポリエステル組成物を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 9/04 KKG 7242−4J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素吸着法(BET法)により測定され
    た炭酸カルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgの脂
    肪酸又はその誘導体を吸着させた炭酸カルシウムと、炭
    酸カルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgのα、β
    モノエチレン性不飽和カルボン酸の重合物又は共重合物
    のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、及び
    α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と、該α、βモ
    ノエチレン性不飽和カルボン酸と重合性を有する単量体
    との共重合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミ
    ン塩からなる群より選択される少なくとも1種、及びグ
    リコールとからなることを特徴とするブロッキング防止
    剤の分散体。
  2. 【請求項2】 炭酸カルシウムが、下記(a)〜(g)
    の要件を共に具備する球状、ラグビーボール状楕円球、
    碁石状楕円球、又は板状形態を有するバテライト型炭酸
    カルシウムである請求項1記載の分散体。 (a)0.05μm≦DS1≦2.0μm (b)0.04μm≦DS2≦2.0μm (c)1.0≦DS1/DS2≦20 (d)DP3/DS1≦1.25 (e)1.0≦DP2/DP4≦2.5 (f)1.0≦DP1/DP5≦4.0 (g)(DP2−DP4)/DP3≦1.0 但し、 DS1:走査型電子顕微鏡(SEM)により調べた1次
    粒子の長径の平均粒子径(μm) DS2:上記顕微鏡により調べた1次粒子の短径の平均
    粒子径(μm) DP1:光透過式粒度分布測定機(島津製作所製SA−
    CP3)を用いて測定した粒度分布において、大きな粒
    子径側から起算した重量累計10%の時の粒子径(μ
    m) DP2:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計25%の時の
    粒子径(μm) DP3:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計50%の時の
    粒子径(μm) DP4:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計75%の時の
    粒子径(μm) DP5:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計90%の時の
    粒子径(μm)。
  3. 【請求項3】 α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸
    と重合性を有する単量体が、下記から選択される少なく
    とも1種である請求項1又は2記載の分散体。 (ア)アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸ア
    ルキルエステル (イ)アルコキシ基を有するアクリレート及びメタクリ
    レート (ウ)シクロヘキシル基を有するアクリレート及びメタ
    クリレート (エ)α、βモノエチレン性不飽和ヒドロキシエステル (オ)ポリアルキレングリコールモノアクリレート及び
    モノメタクリレート (カ)ビニルエステル (キ)ビニル系芳香族 (ク)不飽和ニトリル (ケ)不飽和ジカルボン酸エステル (コ)ビニルエーテル (サ)共役ジエン、鎖状オレフィン、環状オレフィン。
  4. 【請求項4】 窒素吸着法(BET法)により測定され
    た炭酸カルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgの脂
    肪酸又はその誘導体を吸着させた炭酸カルシウムと、炭
    酸カルシウム表面の1m2当たり0.01〜5mgのα、β
    モノエチレン性不飽和カルボン酸の重合物又は共重合物
    のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、及び
    α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸と、該α、βモ
    ノエチレン性不飽和カルボン酸と重合性を有する単量体
    との共重合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミ
    ン塩からなる群より選択される少なくとも1種、及びグ
    リコールとからなるブロッキング防止剤の分散体を炭酸
    カルシウムとしてポリエステル100重量部に対し0.
    005重量%〜10重量部含有することを特徴とする飽
    和ポリエステル組成物。
  5. 【請求項5】 炭酸カルシウムが、下記(a)〜(g)
    の要件を共に具備する球状、ラグビーボール状楕円球、
    碁石状楕円球、又は板状形態を有するバテライト型炭酸
    カルシウムである請求項4記載の組成物。 (a)0.05μm≦DS1≦2.0μm (b)0.04μm≦DS2≦2.0μm (c)1.0≦DS1/DS2≦20 (d)DP3/DS1≦1.25 (e)1.0≦DP2/DP4≦2.5 (f)1.0≦DP1/DP5≦4.0 (g)(DP2−DP4)/DP3≦1.0 但し、 DS1:走査型電子顕微鏡(SEM)により調べた1次
    粒子の長径の平均粒子径(μm) DS2:上記顕微鏡により調べた1次粒子の短径の平均
    粒子径(μm) DP1:光透過式粒度分布測定機(島津製作所製SA−
    CP3)を用いて測定した粒度分布において、大きな粒
    子径側から起算した重量累計10%の時の粒子径(μ
    m) DP2:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計25%の時の
    粒子径(μm) DP3:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計50%の時の
    粒子径(μm) DP4:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計75%の時の
    粒子径(μm) DP5:上記測定機を用いて測定した粒度分布におい
    て、大きな粒子径側から起算した重量累計90%の時の
    粒子径(μm)。
  6. 【請求項6】 α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸
    と重合性を有する単量体が、下記から選択される少なく
    とも1種である請求項4又は5記載の組成物。 (ア)アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸ア
    ルキルエステル (イ)アルコキシ基を有するアクリレート及びメタクリ
    レート (ウ)シクロヘキシル基を有するアクリレート及びメタ
    クリレート (エ)α、βモノエチレン性不飽和ヒドロキシエステル (オ)ポリアルキレングリコールモノアクリレート及び
    モノメタクリレート (カ)ビニルエステル (キ)ビニル系芳香族 (ク)不飽和ニトリル (ケ)不飽和ジカルボン酸エステル (コ)ビニルエーテル (サ)共役ジエン、鎖状オレフィン、環状オレフィン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7715487B2 (en) 2002-12-12 2010-05-11 Nec Corporation Wireless apparatus employing multi-level QAM and method for estimating threshold value

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