JPH06194701A - 高分子非線形光学材料 - Google Patents

高分子非線形光学材料

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JPH06194701A
JPH06194701A JP18336693A JP18336693A JPH06194701A JP H06194701 A JPH06194701 A JP H06194701A JP 18336693 A JP18336693 A JP 18336693A JP 18336693 A JP18336693 A JP 18336693A JP H06194701 A JPH06194701 A JP H06194701A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低温での電場配向が可能であり且つ配向緩和の
ない高分子材料およびそれより成る非線形光学材料を提
供することにある。 【構成】π電子共役系の一端に電子供与性基を有し、他
端に電子吸引性基を有する官能基を含み、且つ該官能基
が40℃以上の温度でヘッド・ツー・テイル状に水素結
合可能になるように前駆体化されていることを特徴とす
る高分子およびそれより成る薄膜を電場配向させた非線
形光学材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気光学素子等の非線形
光学効果を利用する各種素子に適した高分子材料および
それからなる高分子非線形光学材料の作成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、非線形光学材料−レーザー光のよ
うな強い光電界を与えたときに現われる、分極と電界と
の間の非線形性−を有した材料が注目を集めている。か
かる材料は、一般に非線形光学材料として知られてお
り、例えば次のものなどに詳しく記載されている。“ノ
ンリニア・オプティカル・プロパティーズ・オブ・オー
ガニック・アンド・ポリメリック・マテリアル”エー・
シー・エス・シンポジウム・シリーズ233 デビット
・ジェイ・ウイリアムス編(アメリカ化学協会1983
年刊)「"Nonlinear Optical Properties of Organic a
nd Polymeric Material" ACS SYMPOSIUM SERIES 233
David J. Williams 編(American Chemical Society,
1983年刊)」、「有機非線形光学材料」加藤正
雄、中西八郎監修(シー・エム・シー社、1985年
刊)、“ノンリニア・オプティカル・プロパティーズ・
オブ・オーガニック・モレキュールズ・アンド・クリス
タルズ”第1巻および第2巻、ディー・エス・シュムラ
およびジェイ・ジス編(アカデミック・プレス社198
7年刊)「"Nonlinear Optical Properties of Organic
Molecules and Crystals" vol. 1および2 D.S.Chem
la and J.Zyss 編(Academic Press社刊)。
【0003】非線形光学材料として有効に機能するため
には、利用する非線形光学効果の次数に応じた要件を満
たすことが必要である。例えば二次の非線形光学効果発
現のためには電場により誘起される分極が非中心対称的
であることが必要である。従来、ニオブ酸リチウム(L
N)、リン酸二水素カリウム(KDP)に代表される無
機化合物が二次非線形光学材料として用いられていた。
しかし、これらの無機化合物では必ずしも十分大きな性
能指数が得られず、潜在的に大きな性能指数の期待され
る電子供与基および電子吸引基を有するπ電子共役系有
機化合物が注目されるようになった。そこで有機化合物
の単結晶を二次非線形光学材料として利用しようとする
検討が活発に成され、p−ニトロアニリン誘導体、カル
コン誘導体、フェニルアゾール誘導体等が見出された
(例えば「新・有機非線形光学材料I、II」小林孝嘉、
梅垣真祐、中西八郎、中村新男編(シー・エム・シー
社、1991年刊)参照)。
【0004】しかし、分子を非中心対称的に配列させる
よう制御することは、極めて困難であり、このことが有
機化合物の単結晶から成る優れた二次非線形光学材料の
開発の大きな障害になっている。そこで分子レベルでの
優れた性能を有効に生かす方法として、前記π電子共役
系有機化合物を高分子と組合わせ、電場の印加により配
向させたいわゆる電場配向高分子を、二次非線形光学材
料として利用しようとする試みがなされている。しかし
ながら、この電場配向高分子には電場により一方向に配
向させた双極子が経時することにより無秩序化する(い
わゆる、配向緩和)欠点を有しており、その解決が望ま
れている(例えば、D.R.Ulrich著、MolCryst.Lig.Crys
t., 1990年、189巻、3−38ページ参照)。
【0005】この配向緩和の解決法の一つは、高いガラ
ス転移温度(Tg)を有する高分子を用いることであ
る。しかし、電場配向を行なう際には高分子をそのTg
より高い温度に保ち、分子の運動性を高めた状態で行な
うのが通例である。従って、Tgを高くすることは電場
配向温度を高めることになる。ところで、電場配向によ
って得られる高分子の非線形光学定数は、電場配向時の
温度に反比例することが知られている。即ち、高いTg
を有する高分子を用いることは大きな非線形光学定数を
得ることは相反することになる。かかる理由により、低
温での電場配向が可能であり且つ配向緩和のない高分子
材料の出現が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第一の
目的は、配向緩和のない高分子材料を提供することにあ
り、第二の目的は低温での電場配向が可能であり且つ配
向緩和のない高分子材料を提供することにある。更に第
三の目的は、前記高分子材料から成る非線形光学材料を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究を重
ねた結果、π電子共役系の一端に電子供与性基を有し、
他端に電子吸引性基を有する官能基を含み、且つ該官能
基がヘッド・ツー・テイル状に水素結合可能であること
を特徴とする高分子、より具体的には一般式(1) で表わ
される官能基とりわけ一般式(2) で表わされる官能基を
含む高分子を用いることにより、本発明の第一の目的は
達成可能であることを見出した。更に、π電子共役系の
一端に電子供与性基を有し、他端に電子吸引性基を有す
る官能基を含み、且つ該官能基が40℃以上の温度でヘ
ッド・ツー・テイル状に水素結合可能になるように前駆
体化されていることを特徴とする高分子、とりわけ、一
般式(3) で表わされる官能基を含む高分子を用いること
により、本発明の第二の目的が達成可能であることを見
出した。また、前記高分子材料を用いることにより、本
発明の第三の目的が達成可能であることを見出した。
【0008】一般式(1)
【化6】
【0009】式中、Qは5ないし6員複素環を形成する
に必要な原子群を表わす。Lはメチン基を表わし、且つ
ポリマーと結合し得る基を有する。
【0010】一般式(2)
【化7】
【0011】式中、D1 は水素結合可能な電子供与性基
を表わし、Q1 は5ないし6員複素環を形成するに必要
な原子群を表わす。D1 またはQ1 のいずれか一方はポ
リマーと結合し得る基を有する。L1 、L2 およびL3
はメチン基を表わす。n1 は0ないし3の整数を表わ
す。
【0012】一般式(3)
【化8】
【0013】式中、D2 は水素結合可能な電子供与性基
を表わし、Q2 は5ないし6員複素環を形成するに必要
な原子群を表わす。D2 またはQ2 のいずれか一方はポ
リマーと結合し得る基を有する。L21、L22およびL23
はメチン基を表わす。n2 は0ないし3の整数を表わ
す。Am1 はアンモニウム基を表わす。
【0014】以下、本発明の高分子について詳細に説明
する。本発明における電子供与性基とはハメットの置換
基定数σp<0またはσp+<0の置換基を指し、電子
吸引性基とはσp>0またはσp+ >0の置換基を指
す。σpとσp+ のいずれを採用するかは、電子供与性
基と電子吸引性基との間に存在するπ電子共役系の性質
に依存する。これらのハメットの置換基定数について
は、Corwin Hansch, A.Leo. および R.W.Taft 著、Chem
ical Review 誌、1991年、91巻、165−195
頁に詳しく記載されている。
【0015】また、それらの置換基によって形成される
水素結合の様式としては例えば、=N−N…−N=、=
N−H…−O−、=N−H…O=、=N−H…F−、=
N−H…Cl−、−O−H…−N=、−O−H…−O
−、−O−H…O=、−O−H…F−、−O−H…Cl
−が挙げられ、ヘッド・ツー・テイル状とは水素供与性
基(上記の表記法で水素原子と実線で結ばれている基)
が必ず電子供与性基に含まれその場合には水素受容性基
(上記の表記法で水素原子と点線で結ばれている基)が
必ず電子吸引性基に含まれた状態、あるいは全くその逆
の状態で水素結合を形成していることをいう。
【0016】かかる、ヘッド・ツー・テイル型の水素結
合は、本出願人により特願平3−191279号および
特願平4−20197号において結晶構造の開示されて
いる、5−(4−メトキシベンジリデン)チアゾリジン
−2,4−ジオンにおいて、メトキシ基の酸素原子とチ
アゾリジン−2,4−ジオン環の3位の水素原子との間
で形成されていることが知られている。従って、一般式
(1) で表わされる官能基はヘッド・ツー・テイル型の水
素結合を形成し得ると考えられ、また一般式(2) で表わ
される官能基は脱アミンによりヘッド・ツー・テイル型
の水素結合を形成し得ると考えられる。また、チアゾリ
ジン−2,4−ジオン環の他に、フェノール類、イミド
類を用いても同様に水素結合を形成可能と考えられる。
【0017】本発明におけるπ電子共役系とはいわゆる
二重結合あるいは三重結合といった不飽和結合から成る
ものを指し、例えばベンゼン、ナフタレン等のベンゼン
系芳香族、アズレン等の非ベンゼン系芳香族、フルベ
ン、フルバレン等の交差共役系、5ないし6員環の複素
芳香族、ポリエンが挙げられる。
【0018】電子供与性基および電子吸引性基を有する
π電子共役系官能基を高分子に含ませる方法としては、
例えば共有結合による方法、高分子中に分散させる方
法、イオン結合による方法、包接による方法が挙げられ
るが、共有結合による方法が好ましい。共有結合による
場合には下記一般式(6) または(7) の形が好ましい。
【0019】一般式(6)
【化9】
【0020】一般式(7)
【化10】
【0021】40℃以上の温度で水素結合形成可能にな
るような前駆体化の方法としては、例えば塩の形成(例
えばアンモニウム塩、カルボキシラート塩)、脱離反応
(例えば逆マイケル反応、レトロディールス・アルダー
反応)、転位反応(例えばクライゼン転位、コープ転
位)が挙げられる。中でも塩の形成が好ましく、特にア
ンモニウム塩が好ましい。アンモニウム塩としては、1
級、2級および3級アンモニウム塩が好ましい。また、
加熱の温度範囲は好ましくは40℃以上150℃以下、
より好ましくは40℃以上100℃以下である。具体例
については後述する。
【0022】以下、一般式(1) および一般式(2) につい
て詳細に説明する。D1 およびD2 で表わされる電子供
与基とは、ハメットの置換基定数σp<0またはσp+
<0であり、且つ水素結合可能な置換基を指し、例えば
アミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、エチルアミ
ノ、n−プロピルアミノ、n−ヘキシルアミノ、カルバ
モイルアミノ、クロロアセチルアミノ、メトキシカルボ
ニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、エチルカルバ
モイルアミノ、n−ブチロキシカルボニルアミノ、アニ
リノ、ベンゾイルアミノ、4−メトキシベンゾイルアミ
ノ、ジメチルアミノ)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−メトキシ
エトキシ、1−メチルエトキシ、n−ブトキシ、6−ヒ
ドロキシヘキシロキシ、アリロキシ)、アリーロキシ基
(例えばフェノキシ、4−フルオロフェノキシ)、ヒド
ロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基(例えばメチ
ルチオ、エチルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニ
ルチオ)、フッ素原子が挙げられる。
【0023】また、ポリマーと結合する際には上記置換
基の適当な位置にある水素原子を後述するポリマー又は
連結基に置換することができる。その場合に好ましいD
1 およびD2 としては、例えば−NH−、−N(CH3)−、−
N(C2H5) −、−CH2CH2NH−、−(CH2)6NH−、−O −、−
CH2CH2O −、−(CH2)6−O −、−4-C6H4O −、−4-CH2-
C4H4O −、−S −、−CH2CH2S −、−4-C6H4S −が挙げ
られる。
【0024】Q、Q1 およびQ2 により形成される5な
いし6員複素環としては、例えば2−ピラゾリン−5−
オン、イミダゾリン−4−オン、ヒダントイン、2−チ
オヒダントイン、2−イミノオキサゾリジン−4−オ
ン、オキサゾリジン−2,4−ジオン、2−チオキソオ
キサゾリジン−4−オン、2−チオキソチアゾリジン−
4−オン、チアゾリジン−2,4−ジオン、ロダニン、
インドリン−2−オン、バルビツール酸、2−チオバル
ビツール酸が挙げられる。これらのうち、2−ピラゾリ
ン−5−オン、イミダゾリン−5−オン、オキサゾリジ
ン−2,4−ジオン、チアゾリジン−2,4−ジオンが
好ましく、特にオキサゾリジン−2,4−ジオンおよび
チアゾリジン−2,4−ジオンが好ましい。また、ポリ
マーと結合する際には上記の核の適当な位置、例えば2
−ピラゾリン−5−オンの3位、イミダゾリン−4−オ
ンの1位または2位、ヒダントイン、2−チオヒダント
インの1位、2−イミノオキサゾリジン−4−オンのイ
ミノ基、バルビツール酸、2−チオバルビツール酸の3
位に後述するポリマー又は連結基を結合させることがで
きる。
【0025】L、L1 、L2 、L3 、L21、L22および
23で表わされるメチン基は置換されてもよく、置換基
としては置換されてもよいアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、2−カルボキシエチル基)、置換されて
もよいアリール基(例えばフェニル基、o−カルボキシ
フェニル基)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ
基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基)などが挙げられ、また他のメチン基と環を形成し
てもよく、あるいは助色団と環を形成することもでき
る。Lの場合、アルキル基、アリール基に前記D1 およ
びD2 における連結基をさらに置換して有する。
【0026】Am1 で表わされるアンモニウム基として
は、例えばアンモニウム、アルキルアンモニウム(例え
ば、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム、シクロ
ヘキシルアンモニウム、1−フェニルエチルアンモニウ
ム)、ジアルキルアンモニウム(例えばジメチルアンモ
ニウム、ジエチルアンモニウム、ピロリジニウム、ピペ
リジニウム、モルホリニウム、ピペラジンモノアンモニ
ウム、ピペラジンビスアンモニウム)、トリアルキルア
ンモニウム(例えば、トリメチルアンモニウム、トリエ
チルアンモニウム、トリエチレンジアミンアンモニウ
ム、トリエチレンジアミンビスアンモニウム)、テトラ
アルキルアンモニウム(例えば、テトラメチルアンモニ
ウム、テトラエチルアンモニウム、ベンジルトリメチル
アンモニウム)、アリールアンモニウム(例えば、アニ
リニウム、N−メチルアニリニウム、N,N−ジエチル
アニリニウム)、ピリジニウム(ピリジニウム、2−ピ
コリニウム、3−ピコリニウム、4−ピコリニウム、4
−N,N−ジメチルアミノピリジニウム)、1,8−ジ
アザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセニウム、グ
アニジニウムが挙げられる。これらのうち、1級、2級
および3級アンモニウムが好ましく、中でも特に2級お
よび3級のアルキルアンモニウムが好ましい。
【0027】n1 およびn2 を変化させることにより吸
収波長および分子超分極率(β)を調整することができ
る。目的に応じ、吸収波長を短波長に留めたいときには
1およびn2 を例えば0にし、βを大きくしたいとき
にはそれらを例えば3にすることができる。
【0028】一般式(2) で表わされる官能基は下記一般
式(8) の形で高分子に結合されていることが好ましい。
【0029】一般式(8)
【化11】
【0030】式中、L31、L32、L33はL21、L22、L
23と同義、Q3 はQ2 と同義、Am3 はAm1 と同義、
3 は2ないし12の整数、n3 はn2 と同義である。
【0031】本発明に用いられる高分子の主鎖としては
例えば、ポリスチレン、マロン酸ポリエステル、ポリア
クリレート、ポリメタアクリレート、ポリシロキサン、
ポリアクリルアミド、ポリメタアクリルアミド、ポリオ
キシアルキレン、テレフタル酸ポリエステル、ポリアリ
ルアミン、ポリジカルボン酸アミド、ポリウレタン、ポ
リオキシフェニレン、ポリビニルアルコール、ポリコ
(塩化ビニリデン)(メタクリレート)が挙げられる。
【0032】本発明におけるπ原子共役系官能基を前記
高分子主鎖に連結させるには、直接あるいは2価の基
(いわゆる連結基)を用いることで可能であるが、連結
基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0033】
【化12】
【0034】本発明に用いられる高分子として好ましい
ものは、一般式(8) で示される。
【0035】一般式(9)
【化13】
【0036】式中、Mt1 、Mt2 およびMt3 はメチ
レン基を表わし、例えばアルキル基(例えばメチル、エ
チル)、アリール基(例えばフェニル、2−トリル、3
−トリル、4−トリル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル)で置換されていてもよい。
9 は水素原子、アルキル基(例えばメチル、エチ
ル)、アリール基(例えばフェニル、2−トリル、3−
トリル、4−トリル、1−ナフチル、2−ナフチル)を
表わす。rとsとの比は0ないし4である。
【0037】本発明に用いられる高分子として、特に好
ましいものは一般式(3) で示される。
【0038】一般式(4)
【化14】
【0039】式中、R1 およびR3 は同一でも異なって
もよく水素原子およびメチル基を表わし、R2 はアルキ
ル基を表わす。Am2 は1級ないし3級アンモニウム基
およびプロトンを表わし、mは2ないし12の整数を表
わす。pとqとの比は0ないし4である。
【0040】R2 で表わされるアルキル基としては、炭
素数1ないし30のものが挙げられ、好ましくは炭素数
1ないし10、更に好ましくは炭素数1ないし4である
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、sec −ブチル、tert−ブチル)。mとして好ま
しくは2ないし6である。pとqとの比として好ましく
は0ないし2である。本発明に用いられる高分子の分子
量としては、1,000ないし100万のものが可能で
あり、好ましくは3,000ないし50万、更に好まし
くは5,000ないし10万である。以下に本発明に用
いられる高分子の具体例を示すが、本発明の範囲はこれ
らのみに限定されるものではない。また、本発明の高分
子は重水素化されたものであってもよい。
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】本発明の高分子は、例えば溶液重合法、沈
澱重合法、懸濁重合法、プラズマ重合法、蒸着重合法な
どの方法で製造することができ、重合の開始において重
合開始剤を用いることができる。目的の重合反応に適当
な重合開始剤の選択については、日本化学会編、新実験
化学講座19巻、高分子化学(I)第2章(丸善、19
78年)を参照とすることにより可能である。また、π
電子共役系官能基の導入は、モノマーの段階で導入して
おく方法、高分子を合成した後に導入する方法のいずれ
かを用いてもよい。本発明の高分子の合成は、前記新実
験化学講座19巻および日本化学会編、第4版実験化学
講座28巻、高分子合成(丸善、1992年)を参考に
して行なうことができる。
【0049】一例として、本発明の前記一般式(4) で表
わされる高分子の合成法について述べる。前記一般式
(4) で表わされる高分子は、下記一般式(5) で表わされ
る化合物を単独または、他のアクリレートモノマーとの
共存化に重合させ、必要に応じアンモニウム塩とするこ
とにより得られる。
【0050】一般式(5)
【化22】
【0051】式中、R11は水素原子またはメチル基を表
わし、lは2ないし12の整数を表わす。lとして好ま
しくは2ないし6である。以下に一般式(5) で表わされ
る化合物の具体例を示すが、本発明の範囲はこれらのみ
に限定されるものではない。
【0052】
【化23】
【0053】これらの化合物の合成は、5−ベンジリデ
ンチアゾリジン−2,4−ジオン誘導体を合成した後、
アクリレートエステル化する方法あるいはベンズアルデ
ヒド誘導体のアクリレートエステルを合成した後、ベン
ジリデン化反応を行なう方法のいずれを用いても可能で
ある。ベンジリデン化合物は、ベンズアルデヒド誘導体
とチアゾリジン−2,4−ジオンとのクネベナゲル(Kn
oevenagel)反応によって得ることができる。溶媒として
はアルコール類、エーテル類、ニトリル類、アミド類な
どを用いることができ、触媒としては酸あるいは塩基を
用いることができる。反応温度は、−100℃〜150
℃の範囲で行なうことができ、好ましくは−78℃〜1
20℃、更に好ましくは30℃〜100℃の範囲であ
る。また、エステル化反応はアクリル酸ハライドとアル
コールとの反応によって行なうことができる。溶媒とし
てはエーテル類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素など
を用いることができ、触媒として塩基を用いることがで
きる。反応温度は、−100℃〜50℃の範囲で行なう
ことができ、好ましくは−78℃〜30℃、更に好まし
くは−25℃〜15℃の範囲である。
【0054】本発明の高分子材料を非線形光学材料とし
て用いる場合には、二次の非線形光学材料としてのみな
らず三次および更に高次の非線形光学材料として利用す
ることも可能である。非線形光学材料としての用途は、
例えば波長変換素子、光偏向器、光マトリックススイッ
チ、空間光変調素子、光双安定素子、位相共役素子が挙
げられる。
【0055】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて詳しく説明
する。 実施例1 化合物B−1の合成 a)4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアルデヒド
の合成 4−ヒドロキシベンズアルデヒド12.2g(0.1モ
ル)、炭酸カリウム16.6g(0.12モル)および
N,N−ジメチルホルムアミド100mlを温度計および
攪拌機を備えた300ml三つ口フラスコに入れ、60℃
に加熱した。ここで、2−ブロモエタノール25.0g
(0.2モル)を滴下した。反応熱により内温は80℃
まで上昇した。この後、100℃で2時間加熱攪拌を続
けた。反応混合物を室温まで放冷し、水に注ぎ酢酸エチ
ルにて抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢
酸エチルを留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液 酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1)を行
ない目的の4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアル
デヒドを油状物として得た。収量5.8g(収率34.
9%)
【0056】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 2.17ppm(bs、1H)、4.04(t、2
H)、4.20(t、2H)、7.01(d、2H)、
7.85(d、2H)、9.90(s、1H)
【0057】b)4−(2−アクリロイルオキシエトキ
シ)ベンズアルデヒドの合成 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアルデヒド5.
8g(0.035モル)、トリエチルアミン6ml、少量
のヒドロキノンおよびアセトニトリル80mlを温度計お
よび攪拌機を備えた200ml三ツ口フラスコに入れ0℃
に冷却した。これに塩化アクリロイル3.5g(0.0
39モル)とアセトニトリル8mlとからなる溶液を5℃
以下で滴下した。滴下終了後0℃で2時間攪拌した。反
応混合物を氷水に注ぎ酢酸エチルにて抽出した。無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを行ない(溶離液 酢
酸エチル/n−ヘキサン=1/1)目的の4−(2−ア
クリロイルオキシエトキシ)ベンズアルデヒドを油状物
として得た。収量4.1g(収率53.2%)
【0058】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 4.35ppm(t、2H)、4.57(t、2H)、
5.88(dd、1H)、6.15(dd、1H)、
6.46(dd、1H)、7.01(d、2H)、7.
82(d、2H)、9.90(s、1H)
【0059】c)化合物B−1の合成 4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)ベンズアルデ
ヒド3.0g(0.014モル)、チアゾリジン−2,
4−ジオン1.6g(0.014モル)、酢酸アンモニ
ウム0.63g、酢酸0.8ml、少量のヒドロキノンお
よびアセトニトリル16mlを還流冷却管を備えた50ml
ナスフラスコに入れ3時間加熱還流した。反応混合物を
室温まで放冷した後、氷水に注ぎ生じた沈澱を濾取し、
水洗した。風乾後シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液クロロホルム)を行ない目的の化合物B−1を
得た。収量2.3g(収率51.5%)
【0060】DMSO−d6 中で 1H−nmr を測定し、
以下の結果を得た。 δ 4.35ppm(m、2H)、4.48(m、2H)、
5.98(dd、1H)、6.20(dd、1H)、
6.35(dd、1H)、7.13(d、2H)、7.
54(d、1H)、7.76(s、1H)、12.53
(bs、1H)
【0061】実施例2 化合物B−3の合成 a)4−(6−ヒドロキシヘキシロキシ)ベンズアルデ
ヒドの合成 4−ヒドロキシベンズアルデヒド2.44g(0.02
モル)、6−クロロヘキサノール2.73g(0.02
モル)、炭酸カリウム1.66g(0.012モル)お
よびN,N−ジメチルホルムアミド20mlを攪拌機およ
び温度計を備えた50ml三ツ口フラスコに入れ、100
℃で2時間加熱攪拌を行なった。反応混合物を室温まで
放冷した後、氷水に注ぎ酢酸エチルにて抽出を行なっ
た。無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後酢酸エチルを留
去し室温にて放置したところ、油状物が次第に結晶化し
ていった。シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開液
酢酸エチル)の示すところでは、この結晶は高純度で
あった。収量4.4g(収率99.0%)。この結晶を
酢酸エチルとn−ヘキサンの混合溶媒にて再結晶した。
収量2.2g(収率49.5%)、融点43.0〜4
3.5℃。
【0062】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 1.35〜1.95ppm(m、8H)、3.69
(t、2H)、4.05(t、2H)、7.10(d、
2H)、7.82(d、2H)、9.90(s、1H)
【0063】b)4−(6−アクリロイルオキシヘキシ
ロキシ)ベンズアルデヒドの合成 4−(6−ヒドロキシヘキシロキシ)ベンズアルデヒド
8.9g(0.04モル)、トリエチルアミン6.8ml
およびアセトニトリル100mlを温度計および攪拌機を
備えた三ツ口フラスコに入れ、0℃に冷却した。これに
塩化アクリロイル4.0g(0.044モル)とアセト
ニトリル10mlとからなる溶液を攪拌下、0℃〜5℃で
滴下した。滴下終了後0℃で1時間攪拌した後、氷水に
注ぎしばらくして析出した結晶を濾取し水洗、風乾によ
り目的の化合物を得た。収量3.94g(収率35.7
%)、融点は30℃以下であった。
【0064】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 1.25〜1.95ppm(m、8H)、4.05
(t、2H)、4.18(t、2H)、5.81(d
d、1H)、6.12(q、1H)、6.40(dd、
1H)、6.98(d、2H)、7.82(d、2
H)、9.86(s、1H)
【0065】c)化合物B−3の合成 4−(6−アクリロイルオキシヘキシロキシ)ベンズア
ルデヒド3.9g(0.014モル)、チアゾリジン−
2,4−ジオン1.65g(0.014モル)、酢酸ア
ンモニウム0.65g、酢酸0.8ml、ヒドロキノン
0.2gおよびアセトニトリル15mlを還流冷却管を備
えた50mlナスフラスコに入れ、1時間加熱還流した。
反応混合物を室温まで放冷し、氷水に注ぎ生じた沈澱を
濾取し水洗、風乾を行なった。得られた固体をジクロロ
メタンに溶解し、不溶物を除去した後、アセトニトリル
を加えた。減圧してジクロロメタンを留去して生じた結
晶を濾取し、目的の化合物を得た。収量2.8g(収率
53.3%)
【0066】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 1.33〜2.00ppm(m、8H)、4.04
(t、2H)、4.19(t、2H)、5.84(d
d、1H)、6.12(dd、1H)、6.42(d
d、1H)、7.00(d、2H)、7.45(d、2
H)、8.82(s、1H)
【0067】実施例3 化合物B−4の合成 a)4−(6−メタクリルロイルオキシヘキシロキシ)
ベンズアルデヒドの合成実施例2−b)において塩化ア
クリロイル4.0gを塩化メタアクリロイル4.6g
(0.044モル)に替え同様に反応を行なった。反応
混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルにて抽出し、次いで炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し更に水で洗浄した。無
水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1にて
展開)にて精製を行ない目的の化合物を得た。収量9.
9g(収率85.3%)。油状。
【0068】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 1.25〜2.20ppm (m、11H)、4.05
(t、2H)、4.18(t、2H)、5.57(S、
1H)、6.12(S、1H)、7.10(d、2
H)、7.81(d、2H)、9.90(S、1H)
【0069】b)化合物B−4の合成 4−(6−メタクリロイルオキシヘキシロキシ)ベンズ
アルデヒド9.9g(0.034モル)、チアゾリジン
−2,4−ジオン4.0g(0.034モル)、酢酸ア
ンモニウム1.56g、酢酸1.9ml、ヒドロキノン
0.5gおよびアセトニトリル35mlを還流冷却管を備
えた100mlナスフラスコに入れ、1時間加熱還流し
た。反応混合物を室温まで放冷し、氷水に注ぎ生じた沈
澱を濾取し水洗、風乾を行なった。得られた固体を15
0mlのジクロロメタンに溶解し、不溶物を除去した後、
アセトニトリルを加えた。減圧してジクロロメタンを留
去して生じた結晶を濾取し、目的の化合物を得た。収量
5.8g(収率43.9%)
【0070】CDCl3 中で 1H−nmr を測定し、以下
の結果を得た。 δ 1.35〜2.10ppm (m、11H)、4.04
(t、2H)、4.17(t−2H)、5.55(S、
1H)、6.11(S、1H)、7.11(d、2
H)、7.47(d、2H)、7.83(S、1H)、
8.06(S、1H)
【0071】実施例4 化合物A−1の合成 化合物B−1 1.1g、アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)0.1gおよびTHF25mlを還流冷却管
を備えた50mlナスフラスコに入れ、窒素気流下8時間
加熱還流した。ここでAIBN 0.1gを加え窒素気
流下、更に10時間加熱還流した。室温まで放冷した
後、不溶物を除去しn−ヘキサンを加えた。デカンテー
ションにより上澄を除き、残査を酢酸エチルで洗浄しデ
カンテーションを行なった。樹脂状の目的物が得られ
た。収量0.34g(収率30.9%)。
【0072】DMSO−d6 中で 1H−nmr を測定した
ところ、アクリレート基由来のビニルプロトン(δ5.
8〜6.5ppm)が消失し、シグナルがブロード化してい
た。重合反応が進行し、高分子化したことが明らかであ
る。蒸気圧オスモメーターで測定した分子量は9,80
0であった。DSCで測定したTgは250℃以上であ
った。
【0073】実施例5 化合物A−5の合成 化合物B−3 1.55g(4.13ミリモル)、アゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)0.15gおよび
1,2−ジメトキシエタン30mlを還流冷却管を備えた
50mlナスフラスコに入れ、窒素気流下20時間加熱還
流した。室温まで放冷した後、n−ヘキサンを加えた。
デカンテーションにより上澄を除き、残査に酢酸エチル
を加えた後、n−ヘキサンを加えた。再びデカンテーシ
ョンにより上澄を除き、再度同様の操作を行なった。樹
脂状物を60℃で加熱乾燥し、目的物を得た。収量1.
05g(収率67.7%)
【0074】CDCl3 中で 1H−nmr を測定したとこ
ろ、アクリレート基由来のビニルプロトン(δ5.8〜
6.5ppm)が消失し、シグナルがブロード化していた。
重合反応が進行し、高分子化したことが明らかである。
蒸気圧オスモメーターで測定した分子量は10,500
であった。DSCで測定したTgは227℃であった。
【0075】実施例6 化合物A−10の合成 化合物B−3 1.55g(4.13ミリモル)、メチ
ルアクリレート0.36g(4.13ミリモル)、AI
BN 0.30gおよび1,2−ジメトキシエタン30
mlを還流冷却管を備えた50mlナスフラスコに入れ、窒
素気流下7時間加熱還流した。ここでAIBN 0.1
0gを加え窒素気流下、更に10時間加熱還流した。室
温まで放冷した後、実施例5と同様の操作を行ない、目
的物を得た。収量1.22g(収率63.9%)
【0076】DMSO−d6 中で 1H−nmr を測定した
ところ、アクリレート基由来のビニルプロトン(δ5.
8〜6.5ppm)が消失し、シグナルがブロード化してい
た。重合反応が進行し、高分子化したことが明らかであ
る。−OCH3 (δ3.49ppm)と−O−CH2 −(δ
4.00ppm)由来のシグナル強度よりp/q比を求めた
ところ、その値は0.316であった。蒸気圧オスモメ
ーターで測定した分子量は21,000であった。DS
Cで測定したTgは300℃以上であった。
【0077】実施例7 化合物A−14の合成 化合物B−4 2.9g(7.45ミリモル)、AIB
N0.29gおよび1,2−ジメトキシエタン30mlを
還流冷却管を備えた50mlナスフラスコに入れ、窒素気
流下24時間加熱還流した。室温まで放冷した後、実施
例5と同様の操作を行ない、目的物を得た。収量 1.
34g(収率46.2%)
【0078】DMSO−d6 中で 1H−nmr を測定した
ところ、メタクリレート基由来のビニルプロトン(δ
5.5〜6.2ppm )が消失し、シグナルがブロード化
していた。重合反応が進行し、高分子化したことが明ら
かである。GPCにより測定した数平均分子量は459
0であった。DSCにより測定したTgは184.5℃
であった。
【0079】実施例8 化合物A−18の合成 化合物B−4 2.1g(5.3ミリモル)、メチルア
クリレート0.46g(5.3ミリモル)、AIBN
0.20gおよび1,2−ジメトキシエタン20mlを還
流冷却管を備えた50mlナスフラスコに入れ、窒素気流
下24時間加熱還流した。室温まで放冷した後、実施例
5と同様の操作を行ない、目的物を得た。収量1.85
g(収率72.3%)
【0080】GPCにより測定した数平均分子量は59
60であった。DSCにより測定したTgは201.0
℃であった。
【0081】実施例9 化合物A−19の合成 化合物B−4 2.9g(7.45ミリモル)、エチル
メタクリレート0.85g(7.45ミリモル)、AI
BN0.29gおよび1,2−ジメトキシエタン30ml
を還流冷却管を備えた50mlナスフラスコに入れ、実施
例8と同様の操作を行ない目的物を得た。収量1.14
g(収率30.7%)
【0082】GPCにより測定した数平均分子量は95
30であった。DSCにより測定したTgは215℃で
あった。
【0083】実施例10 化合物A−20の合成 化合物B−3 2.0g(5.3ミリモル)、エチルメ
タクリレート0.61g(5.3ミリモル)、AIBN
0.20gおよび1,2−ジメトキシエタン20mlを還
流冷却管を備えた50mlナスフラスコに入れ、実施例8
と同様の操作を行ない目的物を得た。収量0.98g
(収率37.5%)
【0084】GPCにより測定した数平均分子量は59
00であった。DSCにより測定したTgは189℃で
あった。
【0085】実施例11 化合物A−21の合成 化合物B−3 0.9g(2.4ミリモル)、化合物B
−4 1.0g(2.6ミリモル)、AIBN0.20
g、1,2−ジメトキシエタン20mlを還流冷却管を備
えた50mlナスフラスコに入れ、実施例8と同様の操作
を行ない目的物を得た。収量0.91g(収率48%)
【0086】GPCにより測定した数平均分子量は43
00であった。DSCにより測定したTgは188℃で
あった。
【0087】実施例12 化合物A−2の合成 化合物A−1 0.1gとジクロロメタン20mlを攪拌
機を備えた50mlナスフラスコに入れ、攪拌しながらト
リエチルアミン1mlを加えた。5分後、ほぼ溶解し終え
た後不溶物を除去した溶液をシャーレに注ぎ、ドラフト
内に一夜放置した。樹脂状物質が得られたが、完全に固
化していなかった。Tgが室温以下に低下しているため
と思われる。CDCl3 中で 1H−nmr を測定したとこ
ろ、トリエチルアミン由来のシグナルが見られた(δ
1.35ppm t 、3.25q)。
【0088】実施例13 化合物A−6の合成 化合物A−5 0.1gを用い実施例12と同様の操作
を行ない、同様の結果を得た。
【0089】実施例14 化合物A−7の合成 化合物A−5 0.1gを用い、実施例12のトリエチ
ルアミンをモルホリンに替え同様の操作を行なった。溶
媒および過剰のモルホリンが蒸発した後に固化した高分
子膜が得られた。これを取り、 1H−nmr およびTgの
測定を行なった。 CDCl3 中で 1H−nmr を測定し
たところ、モルホリンのシグナルが見られた(δ3.0
0ppm t 、3.69ppm t)。また、Tgは24℃であ
った。
【0090】実施例15 化合物A−11の合成 化合物A−11 0.1gを用い実施例12と同様の操
作を行ない、同様の結果を得た。
【0091】実施例16 化合物A−12の合成 化合物A−10 0.1gを用い実施例14と同様の操
作を行なった。 1H−nmr については同様の結果が得ら
れた。またTgは35℃であった。
【0092】実施例17 化合物A−15の合成 化合物A−14 0.1gを用いて実施例14と同様の
操作を行なった。 1H−nmr については同様の結果が得
られた。またTgは41℃であった。
【0093】実施例18 化合物A−22の合成 化合物A−18 0.1gを用いて実施例12と同様の
操作を行なった。 1H−nmr については同様の結果が得
られた。またTgは30℃であった。
【0094】実施例19 高分子アミン塩の熱によるアミンの脱離 化合物A−7および化合物A−12を用いDSC測定を
行なった。化合物A−7では157.6℃に、化合物A
−12では175.5℃に鋭い吸熱ピークが現れた。あ
みん脱離が起きたことを示唆している。
【0095】実施例20 電場配向ポリマーフィルムの作成と第二高調波発生(S
HG)実験 化合物A−1 0.2gとクロロホルム2.5mlを試験
管に入れトリエチルアミン0.5mlを加えた。5分間超
音波を加えた後、不溶物を除去した溶液全量をITOコ
ートしたガラス基板上に滴下し、4000rpm でスピン
コートした。また、トリエチルアミンをモルホリンおよ
びピペリジンに替えた試料、更に化合物A−1を化合物
A−10に替えた実験を同様に行なった。得られた薄膜
の膜厚はいずれも約5μm であった。これらの膜を30
℃で24時間保持した後、コロナポーリング法により電
場配向を行なった。
【0096】コロナポーリング条件は下記の通りであっ
た。 コロナワイヤーへの印加電圧:−10kV 温度;(条件A)50℃で1.5時間保持した後、1℃
/1分で150℃まで昇温し、150℃で30分間保持
した後40℃まで1時間で冷却した。(条件B)50℃
で3時間40分間保持した後、40℃で1時間(40℃
までの降温時間を含む)保持した。電場配向後、直ちに
図1の装置にてSHGを測定した。結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】実施例21 実施例20の試料1〜8を30℃で3ヵ月間保持した
後、SHG測定を行なった。結果を表2に示した。
【0099】
【表2】
【0100】
【発明の効果】以上の実施例より、本発明の高分子材料
は有機非線形光学材料として有用である。特に実施例2
1に示した様に、本発明の非線形光学材料の作成方法を
用いることにより経時安定性に優れたものが得られるこ
とが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】SHG強度の測定装置を示す。
【符号の説明】
1 試料 2 基本波カットフィルター 3 分光器 4 光電子増倍管 5 アンプ 6 (11)波長1.064μm 7 (12)波長0.532μm
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【化16】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【化19】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正内容】
【0097】
【表1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】
【表2】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃以上の温度で水素結合を形成可能
    になるように前駆体化されていることを特徴とする高分
    子。
  2. 【請求項2】 π電子共役系の一端に電子供与性基を有
    し、他端に電子吸引性基を有する官能基を含み、且つ該
    官能基がヘッド・ツー・テイル状に水素結合を形成可能
    であることを特徴とする高分子。
  3. 【請求項3】 π電子共役系の一端に電子供与性基を有
    し、他端に電子吸引性基を有する官能基を含み、且つ該
    官能基が40℃以上の温度でヘッド・ツー・テイル状に
    水素結合を形成可能になるように前駆体化されているこ
    とを特徴とする高分子。
  4. 【請求項4】 下記一般式(1) で表わされる官能基を含
    むことを特徴とする高分子。一般式(1) 【化1】 式中、Qは5ないし6員複素環を形成するに必要な原子
    群を表わす。Lはメチン基を表わし、且つポリマーと結
    合し得る基を有する。
  5. 【請求項5】 下記一般式(2) で表わされる官能基を含
    むことを特徴とする高分子。一般式(2) 【化2】 式中、D1 は水素結合可能な電子供与性基を表わし、Q
    1 は5ないし6員複素環を形成するに必要な原子群を表
    わす。D1 またはQ1 のいずれか一方はポリマーと結合
    し得る基を有する。L1 、L2 およびL3 はメチン基を
    表わす。n1 は0ないし3の整数を表わす。
  6. 【請求項6】 下記一般式(3) で表わされる官能基を含
    むことを特徴とする高分子。一般式(3) 【化3】 式中、D2 は水素結合可能な電子供与性基を表わし、Q
    2 は5ないし6員複素環を形成するに必要な原子群を表
    わす。D2 またはQ2 のいずれか一方はポリマーと結合
    し得る基を有する。L21、L22およびL23はメチン基を
    表わす。n2 は0ないし3の整数を表わす。Am1 はア
    ンモニウム基を表わす。
  7. 【請求項7】 請求項2の高分子を含有する高分子薄膜
    から成る非線形光学材料。
  8. 【請求項8】 請求項3の高分子で作成した高分子薄膜
    を一旦電場配向させた後、電場印加下で更に40℃以上
    に加熱することにより作成する請求項7の非線形光学材
    料の作成方法。
  9. 【請求項9】 請求項5の高分子を含有する高分子薄膜
    から成る非線形光学材料。
  10. 【請求項10】 請求項6の高分子で作成した高分子薄
    膜を一旦電場配向させた後、電場印加下で更に40℃以
    上に加熱することにより作成する請求項9の非線形光学
    材料の作成方法。
  11. 【請求項11】 下記一般式(4) で表わされる高分子。
    一般式(4) 【化4】 式中、R1 およびR3 は同一でも異なってもよく水素原
    子およびメチル基を表わし、R2 はアルキル基を表わ
    す。Am2 は1級ないし3級アンモニウム基およびプロ
    トンを表わし、mは2ないし12の整数を表わす。pと
    qとの比は0ないし4である。
  12. 【請求項12】下記一般式(5) で表わされる化合物。一
    般式(5) 【化5】 式中、R11は水素原子またはメチル基を表わし、lは2
    ないし12の整数を表わす。
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