JPH06196964A - 弾性表面波素子 - Google Patents
弾性表面波素子Info
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- JPH06196964A JPH06196964A JP35727792A JP35727792A JPH06196964A JP H06196964 A JPH06196964 A JP H06196964A JP 35727792 A JP35727792 A JP 35727792A JP 35727792 A JP35727792 A JP 35727792A JP H06196964 A JPH06196964 A JP H06196964A
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- Japan
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- surface acoustic
- acoustic wave
- output electrode
- output
- piezoelectric substrate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 弾性表面波の出力電極内での閉じ込め効果を
向上させ、出力電極からの弾性表面波の漏れを抑制する
ことで、コンボリューション出力の低下を十分に減少さ
せた弾性表面波素子を提供する。 【構成】 圧電基板1の表面上に、互いに逆向きに伝搬
する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振する第1
及び第2の入力電極2,3と、該第1及び第2の入力電
極2,3の間において前記圧電基板1の非線形性を利用
して前記2つの弾性表面波信号のコンボリューション信
号を取り出す出力電極4とを有している。前記第1及び
第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って前記出力電極4の
両側で前記圧電基板1の表面部分を除去して段差10を
形成することで、前記圧電基板1の出力電極部分を凸状
に形成してなる。
向上させ、出力電極からの弾性表面波の漏れを抑制する
ことで、コンボリューション出力の低下を十分に減少さ
せた弾性表面波素子を提供する。 【構成】 圧電基板1の表面上に、互いに逆向きに伝搬
する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振する第1
及び第2の入力電極2,3と、該第1及び第2の入力電
極2,3の間において前記圧電基板1の非線形性を利用
して前記2つの弾性表面波信号のコンボリューション信
号を取り出す出力電極4とを有している。前記第1及び
第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って前記出力電極4の
両側で前記圧電基板1の表面部分を除去して段差10を
形成することで、前記圧電基板1の出力電極部分を凸状
に形成してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電基板の物理的非線
形効果を利用して、互いに逆向きに伝搬する2つの弾性
表面波信号のコンボリューション信号を取り出す弾性表
面波素子に関する。
形効果を利用して、互いに逆向きに伝搬する2つの弾性
表面波信号のコンボリューション信号を取り出す弾性表
面波素子に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波素子、特に2つの弾性表面波
信号のコンボリューション信号を取り出す弾性表面波コ
ンボルバは、スペクトラム拡散通信を行うにあたっての
キーデバイスとして、近年その重要性が増大しつつあ
り、盛んに研究されている。
信号のコンボリューション信号を取り出す弾性表面波コ
ンボルバは、スペクトラム拡散通信を行うにあたっての
キーデバイスとして、近年その重要性が増大しつつあ
り、盛んに研究されている。
【0003】図11は、この様な従来の弾性表面波素子
の一例を示す概略図である。また、図12は従来の弾性
表面波素子の他の一例を示す概略図であり、図13はそ
のA−A’断面図である。
の一例を示す概略図である。また、図12は従来の弾性
表面波素子の他の一例を示す概略図であり、図13はそ
のA−A’断面図である。
【0004】これらの図中、1はYカット(Z伝搬)ニ
オブ酸リチウム等の圧電基板であり、2,3は該圧電基
板1の表面上に形成した櫛型入力電極であり、4は圧電
基板1の表面上に形成した出力電極であり、5は圧電基
板1の表面上に出力電極4と接して形成した出力取り出
しタップである。これらの電極及びタップは、アルミニ
ウム等の導電性材料からなり、通常フォトリソグラフィ
ー技術を利用して圧電基板1の表面上に直接形成され
る。
オブ酸リチウム等の圧電基板であり、2,3は該圧電基
板1の表面上に形成した櫛型入力電極であり、4は圧電
基板1の表面上に形成した出力電極であり、5は圧電基
板1の表面上に出力電極4と接して形成した出力取り出
しタップである。これらの電極及びタップは、アルミニ
ウム等の導電性材料からなり、通常フォトリソグラフィ
ー技術を利用して圧電基板1の表面上に直接形成され
る。
【0005】この様な構成の弾性表面波素子において、
櫛型入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により弾性表面波が励振される。同
様にして、櫛型入力電極3に搬送角周波数ωの電気信号
を入力すると、基板の圧電効果により弾性表面波が励振
される。これら2つの弾性表面波は、出力電極4が導波
路として作用し、該出力電極内に閉じ込められながら圧
電基板1上を互いに逆向きに伝搬する。この導波路はΔ
v/v導波路として知られている。Δv/v導波路は、
基板表面を電気的に短絡することにより自由表面よりも
弾性表面波の伝搬速度を低下させ、自由表面と短絡部分
との境界で弾性表面波を全反射させることで、該弾性表
面波を導波路内に閉じ込めるものである。Δv/v導波
路に関しては、『オーム社編、弾性波素子技術ハンドブ
ック、p180〜181』等に詳細な記載がある。
櫛型入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により弾性表面波が励振される。同
様にして、櫛型入力電極3に搬送角周波数ωの電気信号
を入力すると、基板の圧電効果により弾性表面波が励振
される。これら2つの弾性表面波は、出力電極4が導波
路として作用し、該出力電極内に閉じ込められながら圧
電基板1上を互いに逆向きに伝搬する。この導波路はΔ
v/v導波路として知られている。Δv/v導波路は、
基板表面を電気的に短絡することにより自由表面よりも
弾性表面波の伝搬速度を低下させ、自由表面と短絡部分
との境界で弾性表面波を全反射させることで、該弾性表
面波を導波路内に閉じ込めるものである。Δv/v導波
路に関しては、『オーム社編、弾性波素子技術ハンドブ
ック、p180〜181』等に詳細な記載がある。
【0006】この様にして出力電極4上で2つの弾性表
面波が衝突することで、圧電基板1の物理的非線形効果
によって2つの入力信号のコンボリューション信号(搬
送角周波数2ω)が出力電極4で発生し、取り出され
る。尚、この信号取り出しは、図12及び図13の素子
においては、タップ5に接続した不図示のボンディング
・ワイヤ等を介して行うことができる。
面波が衝突することで、圧電基板1の物理的非線形効果
によって2つの入力信号のコンボリューション信号(搬
送角周波数2ω)が出力電極4で発生し、取り出され
る。尚、この信号取り出しは、図12及び図13の素子
においては、タップ5に接続した不図示のボンディング
・ワイヤ等を介して行うことができる。
【0007】即ち、2つの弾性表面波をF(t-x/v)exp{j
(ωt-kx)}, G(t+x/v)exp{j(ωt+kx)}とすると、圧電基
板上1には、非線形相互作用により、その積であるF(t-
x/v)・G(t+x/v)exp(2jωt)の弾性表面波が発生する。こ
の信号は、一様な出力電極を設けることにより電極長領
域内で積分され、相互作用領域長をLとすると、 S(t)=Kexp(2jωt)∫-L/2 L/2F(t-x/v)・G(t+x/v)dx ・・・・・・ (1) で表される信号として取り出される。ここで、積分範囲
は相互作用領域長Lが信号長より十分大きい時には実質
上−∞〜+∞としてよく、τ=t-x/vとすると、上記
(1)式は、 S(t)=-vKexp(2jωt)∫-I I F(τ)・ G(2t-τ)dτ ・・・・・・ (2) となり(ここで、積分範囲中のIは∞を示す)、前記信
号は2つの弾性表面波のコンボリューションとなる。こ
の様なコンボリューションのメカニズムは、例えば『柴
山、“弾性表面波の応用”、テレビジョン、30、45
7(1976)』等に詳細に記載されている。
(ωt-kx)}, G(t+x/v)exp{j(ωt+kx)}とすると、圧電基
板上1には、非線形相互作用により、その積であるF(t-
x/v)・G(t+x/v)exp(2jωt)の弾性表面波が発生する。こ
の信号は、一様な出力電極を設けることにより電極長領
域内で積分され、相互作用領域長をLとすると、 S(t)=Kexp(2jωt)∫-L/2 L/2F(t-x/v)・G(t+x/v)dx ・・・・・・ (1) で表される信号として取り出される。ここで、積分範囲
は相互作用領域長Lが信号長より十分大きい時には実質
上−∞〜+∞としてよく、τ=t-x/vとすると、上記
(1)式は、 S(t)=-vKexp(2jωt)∫-I I F(τ)・ G(2t-τ)dτ ・・・・・・ (2) となり(ここで、積分範囲中のIは∞を示す)、前記信
号は2つの弾性表面波のコンボリューションとなる。こ
の様なコンボリューションのメカニズムは、例えば『柴
山、“弾性表面波の応用”、テレビジョン、30、45
7(1976)』等に詳細に記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、出力電極をΔv/v導波路として用いている
ため、導波効果が十分ではなく、入力電極から励振され
た弾性表面波が出力電極(導波路)に入らずに漏れてい
ったり、出力電極(導波路)上を伝搬中に出力電極外へ
と漏れていく放射モードの弾性表面波が存在したりし、
その分コンボリューション出力が低下するという問題が
あった。この様な弾性表面波の漏れは、シングル・モー
ドの弾性表面波が伝搬する様な、例えば入力弾性表面波
の3波長程度以下の出力電極幅の場合に顕著である。
来例では、出力電極をΔv/v導波路として用いている
ため、導波効果が十分ではなく、入力電極から励振され
た弾性表面波が出力電極(導波路)に入らずに漏れてい
ったり、出力電極(導波路)上を伝搬中に出力電極外へ
と漏れていく放射モードの弾性表面波が存在したりし、
その分コンボリューション出力が低下するという問題が
あった。この様な弾性表面波の漏れは、シングル・モー
ドの弾性表面波が伝搬する様な、例えば入力弾性表面波
の3波長程度以下の出力電極幅の場合に顕著である。
【0009】更に、円弧型入力電極やパラボリック・ホ
ーン型導波路等のビーム集束手段を用いる場合には、出
力電極(導波路)の入口部分で導波路に入らずにそのま
ま漏れていく(抜けていく)弾性表面波がより多く存在
するために、弾性表面波の導波路への入射角等が限定さ
れ、上記集束手段の形状が制限される問題があった。
ーン型導波路等のビーム集束手段を用いる場合には、出
力電極(導波路)の入口部分で導波路に入らずにそのま
ま漏れていく(抜けていく)弾性表面波がより多く存在
するために、弾性表面波の導波路への入射角等が限定さ
れ、上記集束手段の形状が制限される問題があった。
【0010】また、上記図12及び図13に示される従
来例では、出力電極と出力取り出しタップとをアルミニ
ウム等の同一の導電性材料を用い且つ同一の膜厚に形成
しているため、出力電極に突起部分が付設されているこ
ととなり、上記タップから出力電極外へと漏れ出ていく
放射モードの弾性表面波が存在し、その分コンボリュー
ション出力が低下するという問題があった。この様な問
題は、特にシングル・モードの弾性表面波を伝搬する様
な、例えば入力弾性表面波の3波長程度以下の出力電極
幅の場合に顕著である。
来例では、出力電極と出力取り出しタップとをアルミニ
ウム等の同一の導電性材料を用い且つ同一の膜厚に形成
しているため、出力電極に突起部分が付設されているこ
ととなり、上記タップから出力電極外へと漏れ出ていく
放射モードの弾性表面波が存在し、その分コンボリュー
ション出力が低下するという問題があった。この様な問
題は、特にシングル・モードの弾性表面波を伝搬する様
な、例えば入力弾性表面波の3波長程度以下の出力電極
幅の場合に顕著である。
【0011】そこで、本発明は、弾性表面波の出力電極
内での閉じ込め効果(導波効果)を向上させ、出力電極
(導波路)からの弾性表面波の漏れを抑制することで、
コンボリューション出力の低下を十分に減少させた弾性
表面波素子を提供することを目的とする。
内での閉じ込め効果(導波効果)を向上させ、出力電極
(導波路)からの弾性表面波の漏れを抑制することで、
コンボリューション出力の低下を十分に減少させた弾性
表面波素子を提供することを目的とする。
【0012】更に、本発明は、出力電極に接して形成さ
れた出力取り出しタップからの弾性表面波の漏れを抑制
することで、コンボリューション出力の低下を十分に減
少させた弾性表面波素子を提供することを目的とする。
れた出力取り出しタップからの弾性表面波の漏れを抑制
することで、コンボリューション出力の低下を十分に減
少させた弾性表面波素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、圧電基板の表面上に、
互いに逆向きに伝搬する第1及び第2の弾性表面波をそ
れぞれ励振する第1及び第2の入力電極と、該第1及び
第2の入力電極の間において前記圧電基板の非線形性を
利用して前記2つの弾性表面波信号のコンボリューショ
ン信号を取り出す出力電極とを有している弾性表面波素
子において、前記第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向
に沿って前記出力電極の両側で前記圧電基板の表面部分
を除去して段差を形成することで前記圧電基板の出力電
極部分を凸状に形成したことを特徴とする、弾性表面波
素子、が提供される。
如き目的を達成するものとして、圧電基板の表面上に、
互いに逆向きに伝搬する第1及び第2の弾性表面波をそ
れぞれ励振する第1及び第2の入力電極と、該第1及び
第2の入力電極の間において前記圧電基板の非線形性を
利用して前記2つの弾性表面波信号のコンボリューショ
ン信号を取り出す出力電極とを有している弾性表面波素
子において、前記第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向
に沿って前記出力電極の両側で前記圧電基板の表面部分
を除去して段差を形成することで前記圧電基板の出力電
極部分を凸状に形成したことを特徴とする、弾性表面波
素子、が提供される。
【0014】更に、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、圧電基板の表面上に、互いに逆向
きに伝搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振
する第1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入力
電極の間において前記圧電基板の非線形性を利用して前
記2つの弾性表面波信号のコンボリューション信号を取
り出す出力電極とを有している弾性表面波素子におい
て、前記第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って
前記出力電極の両側で前記圧電基板に溝を形成したこと
を特徴とする、弾性表面波素子、が提供される。ここ
で、前記溝の幅は、前記出力電極から当該溝を挟んだ向
う側へ電磁誘導を発生させ得る距離より大きくすること
ができる。
達成するものとして、圧電基板の表面上に、互いに逆向
きに伝搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振
する第1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入力
電極の間において前記圧電基板の非線形性を利用して前
記2つの弾性表面波信号のコンボリューション信号を取
り出す出力電極とを有している弾性表面波素子におい
て、前記第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って
前記出力電極の両側で前記圧電基板に溝を形成したこと
を特徴とする、弾性表面波素子、が提供される。ここ
で、前記溝の幅は、前記出力電極から当該溝を挟んだ向
う側へ電磁誘導を発生させ得る距離より大きくすること
ができる。
【0015】以上の様な本発明においては、前記出力電
極の幅は、マルチ・モードの弾性表面波が伝搬し得る幅
とすることができる。
極の幅は、マルチ・モードの弾性表面波が伝搬し得る幅
とすることができる。
【0016】更に、以上の様な本発明においては、前記
出力電極の幅は、シングル・モードの弾性表面波が伝搬
し得る幅とすることができる。ここで、前記第1及び第
2の入力電極は、それぞれ前記出力電極の入口端面に前
記第1及び第2の弾性表面波を集束させる様な形状を有
することができる。また、前記第1及び第2の入力電極
と前記出力電極との間に、それぞれ該出力電極の入口端
面に前記第1及び第2の弾性表面波を集束させる手段を
設けることができる。
出力電極の幅は、シングル・モードの弾性表面波が伝搬
し得る幅とすることができる。ここで、前記第1及び第
2の入力電極は、それぞれ前記出力電極の入口端面に前
記第1及び第2の弾性表面波を集束させる様な形状を有
することができる。また、前記第1及び第2の入力電極
と前記出力電極との間に、それぞれ該出力電極の入口端
面に前記第1及び第2の弾性表面波を集束させる手段を
設けることができる。
【0017】更には、本発明によれば、以上の如き目的
を達成するものとして、圧電基板の表面上に、互いに逆
向きに伝搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励
振する第1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入
力電極の間において前記圧電基板の非線形性を利用して
前記2つの弾性表面波信号のコンボリューション信号を
得る出力電極と、該出力電極に接して形成した前記コン
ボリューション信号を取り出すための出力取り出しタッ
プとを有している弾性表面波素子において、前記出力電
極を形成する導電性材料の基板表面単位面積あたりの質
量を、前記出力取り出しタップを形成する導電性材料の
基板表面単位面積あたりの質量より大きくしたことを特
徴とする、弾性表面波素子、が提供される。
を達成するものとして、圧電基板の表面上に、互いに逆
向きに伝搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励
振する第1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入
力電極の間において前記圧電基板の非線形性を利用して
前記2つの弾性表面波信号のコンボリューション信号を
得る出力電極と、該出力電極に接して形成した前記コン
ボリューション信号を取り出すための出力取り出しタッ
プとを有している弾性表面波素子において、前記出力電
極を形成する導電性材料の基板表面単位面積あたりの質
量を、前記出力取り出しタップを形成する導電性材料の
基板表面単位面積あたりの質量より大きくしたことを特
徴とする、弾性表面波素子、が提供される。
【0018】この様な本発明においては、前記出力電極
と前記出力取り出しタップとを同一の導電性材料で形成
し且つ前記出力電極の膜厚を前記出力取り出しタップの
膜厚より大きくすることにより、前記出力電極を形成す
る導電性材料の基板表面単位面積あたりの質量を、前記
出力取り出しタップを形成する導電性材料の基板表面単
位面積あたりの質量より大きくすることができる。ここ
で、前記出力電極の膜厚は、前記第1及び第2の弾性表
面波の伝搬方向と直交する断面において中央部から両側
部へ次第に小さくなる様に形成することができる。
と前記出力取り出しタップとを同一の導電性材料で形成
し且つ前記出力電極の膜厚を前記出力取り出しタップの
膜厚より大きくすることにより、前記出力電極を形成す
る導電性材料の基板表面単位面積あたりの質量を、前記
出力取り出しタップを形成する導電性材料の基板表面単
位面積あたりの質量より大きくすることができる。ここ
で、前記出力電極の膜厚は、前記第1及び第2の弾性表
面波の伝搬方向と直交する断面において中央部から両側
部へ次第に小さくなる様に形成することができる。
【0019】また、この様な本発明においては、前記出
力電極の膜厚と前記出力取り出しタップの膜厚とを同一
にし且つ前記出力電極を前記出力取り出しタップよりも
大きな密度の導電性材料で形成することにより、前記出
力電極を形成する導電性材料の基板表面単位面積あたり
の質量を、前記出力取り出しタップを形成する導電性材
料の基板表面単位面積あたりの質量より大きくすること
ができる。
力電極の膜厚と前記出力取り出しタップの膜厚とを同一
にし且つ前記出力電極を前記出力取り出しタップよりも
大きな密度の導電性材料で形成することにより、前記出
力電極を形成する導電性材料の基板表面単位面積あたり
の質量を、前記出力取り出しタップを形成する導電性材
料の基板表面単位面積あたりの質量より大きくすること
ができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の具体的実
施例を説明する。
施例を説明する。
【0021】[第1実施例]図1は、本発明による弾性
表面波素子の第1実施例を示す概略図であり、図2はそ
のA−A’断面図である。これらの図中、1はYカット
(Z伝搬)ニオブ酸リチウム等の圧電基板であり、2,
3は該圧電基板1の表面上に形成した第1及び第2の櫛
型入力電極であり、4は圧電基板1の表面上に形成した
出力電極である。これらの電極は、例えばアルミニウム
等の導電性材料からなり、通常フォトリソグラフィー技
術を利用して圧電基板1の表面上に直接形成される。
表面波素子の第1実施例を示す概略図であり、図2はそ
のA−A’断面図である。これらの図中、1はYカット
(Z伝搬)ニオブ酸リチウム等の圧電基板であり、2,
3は該圧電基板1の表面上に形成した第1及び第2の櫛
型入力電極であり、4は圧電基板1の表面上に形成した
出力電極である。これらの電極は、例えばアルミニウム
等の導電性材料からなり、通常フォトリソグラフィー技
術を利用して圧電基板1の表面上に直接形成される。
【0022】本実施例では、第1及び第2の入力電極
2,3で励振される弾性表面波の伝搬方向(圧電基板1
の面内のA−A’方向と直交する方向)に沿って見たと
きの出力電極4の両側で圧電基板1の表面部分を除去し
てA−A’断面がほぼ直角になる様に段差10を形成す
ることで、圧電基板1の出力電極4の部分を凸状に形成
している。
2,3で励振される弾性表面波の伝搬方向(圧電基板1
の面内のA−A’方向と直交する方向)に沿って見たと
きの出力電極4の両側で圧電基板1の表面部分を除去し
てA−A’断面がほぼ直角になる様に段差10を形成す
ることで、圧電基板1の出力電極4の部分を凸状に形成
している。
【0023】この様な構成の弾性表面波素子において、
櫛型入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により第1の弾性表面波が励振され
る。同様にして、櫛型入力電極3に搬送角周波数ωの電
気信号を入力すると、基板の圧電効果により第2の弾性
表面波が励振される。これら2つの弾性表面波は、出力
電極4がΔv/v導波路として作用し、該出力電極内に
閉じ込められながら圧電基板1上を互いに逆向きに伝搬
する。
櫛型入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により第1の弾性表面波が励振され
る。同様にして、櫛型入力電極3に搬送角周波数ωの電
気信号を入力すると、基板の圧電効果により第2の弾性
表面波が励振される。これら2つの弾性表面波は、出力
電極4がΔv/v導波路として作用し、該出力電極内に
閉じ込められながら圧電基板1上を互いに逆向きに伝搬
する。
【0024】本実施例では、上述の様に、圧電基板1に
段差が付けられ出力電極4の部分が凸状に形成されてい
るため、いわゆるトポグラフィック導波路として作用
し、弾性表面波の閉じ込め効果が向上する。トポグラフ
ィック導波路は、弾性表面波が基板の凸状部を導波路と
して伝搬することを利用したもので、リッジ型やウェッ
ジ型等があり、Δv/v導波路に比べて弾性表面波の閉
じ込め効果が大きいことが知られている。トポグラフィ
ック導波路に関しては、『オーム社編、弾性波素子技術
ハンドブック、p181』や『鈴木道雄、電子通信学会
誌技術報告、MW75−23、p35−44(197
5)』等に詳細な記載がある。
段差が付けられ出力電極4の部分が凸状に形成されてい
るため、いわゆるトポグラフィック導波路として作用
し、弾性表面波の閉じ込め効果が向上する。トポグラフ
ィック導波路は、弾性表面波が基板の凸状部を導波路と
して伝搬することを利用したもので、リッジ型やウェッ
ジ型等があり、Δv/v導波路に比べて弾性表面波の閉
じ込め効果が大きいことが知られている。トポグラフィ
ック導波路に関しては、『オーム社編、弾性波素子技術
ハンドブック、p181』や『鈴木道雄、電子通信学会
誌技術報告、MW75−23、p35−44(197
5)』等に詳細な記載がある。
【0025】この様な構成とすることで、従来のものに
比べて導波路(出力電極4)での弾性表面波の閉じ込め
効果が向上し、従って出力電極4上で衝突した2つの弾
性表面波のコンボリューション信号(搬送角周波数2
ω)はロスすることなく出力電極4より取り出される。
比べて導波路(出力電極4)での弾性表面波の閉じ込め
効果が向上し、従って出力電極4上で衝突した2つの弾
性表面波のコンボリューション信号(搬送角周波数2
ω)はロスすることなく出力電極4より取り出される。
【0026】以上の様な本実施例の効果は、出力電極4
の幅が出力電極(導波路)上をシングル・モードの弾性
表面波が伝搬する様な例えば入力弾性表面波の3波長以
下の幅の場合に、特に顕著であるが、マルチ・モードの
弾性表面波が伝搬する様な幅の出力電極(導波路)の場
合でも効果が得られる。
の幅が出力電極(導波路)上をシングル・モードの弾性
表面波が伝搬する様な例えば入力弾性表面波の3波長以
下の幅の場合に、特に顕著であるが、マルチ・モードの
弾性表面波が伝搬する様な幅の出力電極(導波路)の場
合でも効果が得られる。
【0027】尚、本実施例においては、図2に示す様
に、凸状に形成された圧電基板1の出力電極部の側面が
基板表面とほぼ直角になっている例を示したが、これ以
外にも、A−A’断面において圧電基板の表面と出力電
極部側面とが斜めになっていてもよい。
に、凸状に形成された圧電基板1の出力電極部の側面が
基板表面とほぼ直角になっている例を示したが、これ以
外にも、A−A’断面において圧電基板の表面と出力電
極部側面とが斜めになっていてもよい。
【0028】また、本実施例においては圧電基板1の導
波路領域のみが凸状とされた例を示したが、圧電基板1
の入力電極領域まで凸状に形成してもよい。
波路領域のみが凸状とされた例を示したが、圧電基板1
の入力電極領域まで凸状に形成してもよい。
【0029】更に、本実施例においては入力電極2,3
として正規型の櫛型電極(IDT)を用いた例を示した
が、アポタイズ型やチャープ型のIDTを用いてもよ
い。
として正規型の櫛型電極(IDT)を用いた例を示した
が、アポタイズ型やチャープ型のIDTを用いてもよ
い。
【0030】[第2実施例]図3は、本発明による弾性
表面波素子の第2実施例を示す概略図であり、図4はそ
のA−A’断面図である。これらの図中、上記図1及び
図2における部材と同様の部材には同一の符号が付され
ている。
表面波素子の第2実施例を示す概略図であり、図4はそ
のA−A’断面図である。これらの図中、上記図1及び
図2における部材と同様の部材には同一の符号が付され
ている。
【0031】本実施例においては、第1及び第2の弾性
表面波の伝搬方向に沿って出力電極4の両側で圧電基板
1に溝11を形成している。ここで、溝11の幅は、少
なくとも出力電極4の形成された部分から当該溝を挟ん
だ両側の部分に電磁誘導を発生させる距離より大きく設
定されている。
表面波の伝搬方向に沿って出力電極4の両側で圧電基板
1に溝11を形成している。ここで、溝11の幅は、少
なくとも出力電極4の形成された部分から当該溝を挟ん
だ両側の部分に電磁誘導を発生させる距離より大きく設
定されている。
【0032】この様な構成とすることで、上記第1実施
例と同様の効果が得られる。この効果は、出力電極4の
幅が出力電極(導波路)上をシングル・モードの弾性表
面波が伝搬する様な例えば入力弾性表面波の3波長以下
の幅の場合に、特に顕著であるが、マルチ・モードの弾
性表面波が伝搬する様な幅の出力電極(導波路)の場合
でも効果が得られる。
例と同様の効果が得られる。この効果は、出力電極4の
幅が出力電極(導波路)上をシングル・モードの弾性表
面波が伝搬する様な例えば入力弾性表面波の3波長以下
の幅の場合に、特に顕著であるが、マルチ・モードの弾
性表面波が伝搬する様な幅の出力電極(導波路)の場合
でも効果が得られる。
【0033】尚、本実施例においては、図4に示す様
に、溝11の側面が基板表面とほぼ直角になっている例
を示したが、これ以外にも、A−A’断面において圧電
基板の表面と溝の側面とが斜めになっていてもよい。
に、溝11の側面が基板表面とほぼ直角になっている例
を示したが、これ以外にも、A−A’断面において圧電
基板の表面と溝の側面とが斜めになっていてもよい。
【0034】また、本実施例においては圧電基板1の導
波路領域のみの両側に溝11が形成された例を示した
が、圧電基板1の入力電極領域の両側まで溝11を延ば
してもよい。
波路領域のみの両側に溝11が形成された例を示した
が、圧電基板1の入力電極領域の両側まで溝11を延ば
してもよい。
【0035】更に、本実施例においては入力電極2,3
として正規型のIDTを用いた例を示したが、アポタイ
ズ型やチャープ型のIDTを用いてもよい。
として正規型のIDTを用いた例を示したが、アポタイ
ズ型やチャープ型のIDTを用いてもよい。
【0036】[第3実施例]図5は、本発明による弾性
表面波素子の第3実施例を示す概略図である。図中、上
記図1〜図4における部材と同様の部材には同一の符号
が付されている。本実施例は、櫛型入力電極2,3が円
弧型であることのみ第1実施例と異なる。
表面波素子の第3実施例を示す概略図である。図中、上
記図1〜図4における部材と同様の部材には同一の符号
が付されている。本実施例は、櫛型入力電極2,3が円
弧型であることのみ第1実施例と異なる。
【0037】この様な構成とすることで、従来のΔv/
v導波路の場合に円弧型入力電極の見込み角によっては
円弧型電極で励振された弾性表面波が出力電極(導波
路)入口で該出力電極(導波路)に入らずに漏れて(そ
のまま抜けてしまって)いた特に大入射角の弾性表面波
を、出力電極(導波路)4内に有効に閉じ込めることが
できる。即ち、本実施例では、出力電極(導波路)4に
閉じ込められる弾性表面波の最大入射角が従来より大き
くとれるため、入力電極2,3の設計の自由度が増す。
v導波路の場合に円弧型入力電極の見込み角によっては
円弧型電極で励振された弾性表面波が出力電極(導波
路)入口で該出力電極(導波路)に入らずに漏れて(そ
のまま抜けてしまって)いた特に大入射角の弾性表面波
を、出力電極(導波路)4内に有効に閉じ込めることが
できる。即ち、本実施例では、出力電極(導波路)4に
閉じ込められる弾性表面波の最大入射角が従来より大き
くとれるため、入力電極2,3の設計の自由度が増す。
【0038】尚、本実施例では第1実施例と同様に圧電
基板1の出力電極部が凸状に形成されている例を示した
が、第2実施例と同様にして圧電基板1の出力電極部の
両側に溝を形成しても同様の効果が得られる。溝の構造
に関しては、第2実施例に示した通りである。
基板1の出力電極部が凸状に形成されている例を示した
が、第2実施例と同様にして圧電基板1の出力電極部の
両側に溝を形成しても同様の効果が得られる。溝の構造
に関しては、第2実施例に示した通りである。
【0039】また、本実施例においては凸状に形成され
た圧電基板1の出力電極部の側面が基板表面とほぼ直角
になっている例を示したが、圧電基板の表面と出力電極
部側面とが斜めになっていてもよい。
た圧電基板1の出力電極部の側面が基板表面とほぼ直角
になっている例を示したが、圧電基板の表面と出力電極
部側面とが斜めになっていてもよい。
【0040】また、本実施例においては入力電極2,3
が円弧型である例を示したが、複数の曲線からなる形状
等でもよく、要は出力電極4の入口へ弾性表面波を集束
させる形状であればよい。
が円弧型である例を示したが、複数の曲線からなる形状
等でもよく、要は出力電極4の入口へ弾性表面波を集束
させる形状であればよい。
【0041】また、本実施例においては弾性表面波を集
束させるために円弧型入力電極を用いた例を示したが、
入力電極2,3と出力電極4との間にパラボリック・ホ
ーン型導波路やマルチ・ストリップ・カプラ等の弾性表
面波集束手段を設けることによっても、同様の効果が得
られる。
束させるために円弧型入力電極を用いた例を示したが、
入力電極2,3と出力電極4との間にパラボリック・ホ
ーン型導波路やマルチ・ストリップ・カプラ等の弾性表
面波集束手段を設けることによっても、同様の効果が得
られる。
【0042】また、本実施例においては圧電基板1の導
波路領域のみが凸状とされた例を示したが、図6に示す
様な形状となる様に、円弧型入力電極2,3から出力電
極4の入口までの領域においても圧電基板1に段差を形
成するか又は溝を形成することで凸状に形成してもよ
い。これによれば、更に閉じ込め効果を向上させること
ができる。
波路領域のみが凸状とされた例を示したが、図6に示す
様な形状となる様に、円弧型入力電極2,3から出力電
極4の入口までの領域においても圧電基板1に段差を形
成するか又は溝を形成することで凸状に形成してもよ
い。これによれば、更に閉じ込め効果を向上させること
ができる。
【0043】尚、第1実施例〜第3実施例においては段
差部及び溝の側面が平坦である例を示したが、該側面を
粗面とすることにより側面を伝搬するスプリアス・モー
ドを抑圧することができる。
差部及び溝の側面が平坦である例を示したが、該側面を
粗面とすることにより側面を伝搬するスプリアス・モー
ドを抑圧することができる。
【0044】尚、第1実施例〜第3実施例において、圧
電基板1はニオブ酸リチウム等の圧電単結晶に限定され
るものではなく、例えば半導体やガラス基板上に圧電膜
を付加した構造等、パラメトリック・ミキシング効果の
ある材料及び構造からなるものであればよい。
電基板1はニオブ酸リチウム等の圧電単結晶に限定され
るものではなく、例えば半導体やガラス基板上に圧電膜
を付加した構造等、パラメトリック・ミキシング効果の
ある材料及び構造からなるものであればよい。
【0045】更に、第1実施例〜第3実施例における櫛
型電極2,3をダブル電極(スプリット電極)とするこ
とにより、該入力電極における弾性表面波の反射を抑圧
でき、素子の特性を一層良好なものにすることができ
る。
型電極2,3をダブル電極(スプリット電極)とするこ
とにより、該入力電極における弾性表面波の反射を抑圧
でき、素子の特性を一層良好なものにすることができ
る。
【0046】尚、第1実施例〜第3実施例に示す段差部
の高さ及び溝の深さは、圧電基板1の出力電極形成部が
トポグラフック導波路として作用する範囲であればよ
い。
の高さ及び溝の深さは、圧電基板1の出力電極形成部が
トポグラフック導波路として作用する範囲であればよ
い。
【0047】[第4実施例]図7は、本発明による弾性
表面波素子の第4実施例を示す概略図であり、図8はそ
のA−A’断面図である。これらの図中、上記図1〜図
6における部材と同様の部材には同一の符号が付されて
いる。
表面波素子の第4実施例を示す概略図であり、図8はそ
のA−A’断面図である。これらの図中、上記図1〜図
6における部材と同様の部材には同一の符号が付されて
いる。
【0048】本実施例において、5は圧電基板1の表面
上に、出力電極4と接して形成された出力取り出しタッ
プである。該タップは、例えばアルミニウム等の導電性
材料からなり、通常フォトリソグラフィー技術を利用し
て圧電基板1の表面上に直接形成される。ここで、出力
電極4の膜厚は出力取り出しタップ5の膜厚より大きく
形成されている。
上に、出力電極4と接して形成された出力取り出しタッ
プである。該タップは、例えばアルミニウム等の導電性
材料からなり、通常フォトリソグラフィー技術を利用し
て圧電基板1の表面上に直接形成される。ここで、出力
電極4の膜厚は出力取り出しタップ5の膜厚より大きく
形成されている。
【0049】この様な構成の弾性表面波素子において、
櫛型入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により第1の弾性表面波が励振され
る。同様にして、櫛型入力電極3に搬送角周波数ωの電
気信号を入力すると、基板の圧電効果により第2の弾性
表面波が励振される。これら2つの弾性表面波は、出力
電極4がΔv/v導波路として作用し、該出力電極内に
閉じ込められながら圧電基板1上を互いに逆向きに伝搬
する。
櫛型入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により第1の弾性表面波が励振され
る。同様にして、櫛型入力電極3に搬送角周波数ωの電
気信号を入力すると、基板の圧電効果により第2の弾性
表面波が励振される。これら2つの弾性表面波は、出力
電極4がΔv/v導波路として作用し、該出力電極内に
閉じ込められながら圧電基板1上を互いに逆向きに伝搬
する。
【0050】ところで、出力電極4に出力取り出しタッ
プ5の様な突起部分が付設されていると、出力電極4の
外に漏れていく弾性表面波が存在する。しかし、本実施
例では、出力電極4の膜厚がタップ5の膜厚より大きく
形成されているため、出力電極4の単位面積あたりの質
量はタップ5の単位面積あたりの質量より大きくなり、
出力電極4での弾性表面波の音速はタップ5での弾性表
面波の音速より遅くなる。Δv/v導波路は弾性表面波
の速度差が大きいほど弾性表面波の閉じ込め効果が大き
いので、出力電極4の弾性表面波閉じ込め効果はタップ
5のそれより大きくなる。この効果は、質量負荷効果と
呼ばれ、『オーム社編、弾性波素子技術ハンドブック、
p181』等に詳細に記載されている。
プ5の様な突起部分が付設されていると、出力電極4の
外に漏れていく弾性表面波が存在する。しかし、本実施
例では、出力電極4の膜厚がタップ5の膜厚より大きく
形成されているため、出力電極4の単位面積あたりの質
量はタップ5の単位面積あたりの質量より大きくなり、
出力電極4での弾性表面波の音速はタップ5での弾性表
面波の音速より遅くなる。Δv/v導波路は弾性表面波
の速度差が大きいほど弾性表面波の閉じ込め効果が大き
いので、出力電極4の弾性表面波閉じ込め効果はタップ
5のそれより大きくなる。この効果は、質量負荷効果と
呼ばれ、『オーム社編、弾性波素子技術ハンドブック、
p181』等に詳細に記載されている。
【0051】従って、本実施例の様な構成とすること
で、図12及び図13に示す従来のものに比べて導波路
(出力電極4)での弾性表面波の閉じ込め効果が向上
し、出力電極4上で衝突した2つの弾性表面波のコンボ
リューション信号(搬送角周波数2ω)は、極めて少な
いロスで、出力電極4に付設されたタップ5から不図示
のワイヤ・ボンディング等を介して取り出される。
で、図12及び図13に示す従来のものに比べて導波路
(出力電極4)での弾性表面波の閉じ込め効果が向上
し、出力電極4上で衝突した2つの弾性表面波のコンボ
リューション信号(搬送角周波数2ω)は、極めて少な
いロスで、出力電極4に付設されたタップ5から不図示
のワイヤ・ボンディング等を介して取り出される。
【0052】尚、本実施例においては出力電極4及び出
力取り出しタップ5にアルミニウムを用いた例を示した
が、これ以外でも導電性材料であればよい。
力取り出しタップ5にアルミニウムを用いた例を示した
が、これ以外でも導電性材料であればよい。
【0053】[第5実施例]図9は、本発明による弾性
表面波素子の第5実施例を示す断面図である。図中、上
記図1〜図8における部材と同様の部材には同一の符号
が付されている。
表面波素子の第5実施例を示す断面図である。図中、上
記図1〜図8における部材と同様の部材には同一の符号
が付されている。
【0054】本実施例においては、出力電極4の幅方向
(弾性表面波の伝搬方向と直交する方向)において、該
出力電極4の膜厚が中央部から両側部へ次第に小さくな
る様に形成されている。この様にすることによっても、
第4実施例と同様な効果が得られる。
(弾性表面波の伝搬方向と直交する方向)において、該
出力電極4の膜厚が中央部から両側部へ次第に小さくな
る様に形成されている。この様にすることによっても、
第4実施例と同様な効果が得られる。
【0055】[第6実施例]図10は、本発明による弾
性表面波素子の第6実施例を示す断面図である。図中、
上記図1〜図9における部材と同様の部材には同一の符
号が付されている。
性表面波素子の第6実施例を示す断面図である。図中、
上記図1〜図9における部材と同様の部材には同一の符
号が付されている。
【0056】本実施例においては、出力電極4とタップ
5とが同一膜厚であるが、出力電極4がタップ5より密
度の大きな材料からなる。即ち、出力電極4がAuでタ
ップ5がAlでそれぞれ形成されている。これにより、
出力電極4とタップ5の膜厚が同一であるけれども、出
力電極4の質量負荷効果が出力取り出しタップ5のそれ
よりも大きいため、第4実施例と同様な効果が得られ
る。
5とが同一膜厚であるが、出力電極4がタップ5より密
度の大きな材料からなる。即ち、出力電極4がAuでタ
ップ5がAlでそれぞれ形成されている。これにより、
出力電極4とタップ5の膜厚が同一であるけれども、出
力電極4の質量負荷効果が出力取り出しタップ5のそれ
よりも大きいため、第4実施例と同様な効果が得られ
る。
【0057】尚、本実施例では出力電極4がAuでタッ
プ5がAlで形成されている例を示したが、出力電極に
用いる材料は密度がタップに用いる材料より大きけれ
ば、その他の導電性材料の組み合わせであってもよい。
プ5がAlで形成されている例を示したが、出力電極に
用いる材料は密度がタップに用いる材料より大きけれ
ば、その他の導電性材料の組み合わせであってもよい。
【0058】尚、第4実施例〜第6実施例ではタップ5
を出力電極4の中央部に接して形成した例を示したが、
中央からずれた場所に形成してもよい。
を出力電極4の中央部に接して形成した例を示したが、
中央からずれた場所に形成してもよい。
【0059】また、第4実施例〜第6実施例ではタップ
5が1箇所に設けられている例を示したが、複数箇所に
設けてもよい。
5が1箇所に設けられている例を示したが、複数箇所に
設けてもよい。
【0060】また、第4実施例〜第6実施例ではタップ
5の形状が四角形である例を示したが、これ以外の形状
でもよく、例えば出力電極に隣接した部分がくびれた形
状であってもよい。
5の形状が四角形である例を示したが、これ以外の形状
でもよく、例えば出力電極に隣接した部分がくびれた形
状であってもよい。
【0061】更に、第4実施例〜第6実施例ではタップ
5に直接ワイヤ・ボンディングすることにより出力信号
の取り出しを行う例を示したが、圧電基板上に出力信号
取り出しのためのストリップ・パターンを形成してもよ
い。
5に直接ワイヤ・ボンディングすることにより出力信号
の取り出しを行う例を示したが、圧電基板上に出力信号
取り出しのためのストリップ・パターンを形成してもよ
い。
【0062】尚、第4実施例〜第6実施例においても、
第1実施例〜第3実施例と同様、圧電基板1はニオブ酸
リチウム等の圧電単結晶に限定されるものではなく、例
えば半導体やガラス基板上に圧電膜を付加した構造等、
パラメトリック・ミキシング効果のある材料及び構造か
らなるものであればよい。
第1実施例〜第3実施例と同様、圧電基板1はニオブ酸
リチウム等の圧電単結晶に限定されるものではなく、例
えば半導体やガラス基板上に圧電膜を付加した構造等、
パラメトリック・ミキシング効果のある材料及び構造か
らなるものであればよい。
【0063】また、第4実施例〜第6実施例において
も、第1実施例〜第3実施例と同様、櫛型電極2,3を
ダブル電極(スプリット電極)とすることにより、該入
力電極における弾性表面波の反射を抑圧でき、素子の特
性を一層良好なものにすることができる。
も、第1実施例〜第3実施例と同様、櫛型電極2,3を
ダブル電極(スプリット電極)とすることにより、該入
力電極における弾性表面波の反射を抑圧でき、素子の特
性を一層良好なものにすることができる。
【0064】更に、第4実施例〜第6実施例において
も、第1実施例〜第3実施例と同様、入力電極2,3と
出力電極4との間にパラボリック・ホーン型導波路やマ
ルチ・ストリップ・カプラ等の弾性表面波集束手段を設
けたり、円弧型IDT等を用いたりして、入力電極2,
3から励振される弾性表面波を出力電極4へと集束させ
ることができる。
も、第1実施例〜第3実施例と同様、入力電極2,3と
出力電極4との間にパラボリック・ホーン型導波路やマ
ルチ・ストリップ・カプラ等の弾性表面波集束手段を設
けたり、円弧型IDT等を用いたりして、入力電極2,
3から励振される弾性表面波を出力電極4へと集束させ
ることができる。
【0065】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、第1
及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って出力電極の両
側で圧電基板の表面部分を除去して段差を形成すること
で圧電基板の出力電極部分を凸状に形成するか、又は、
第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って出力電極
の両側で圧電基板に溝を形成しているので、弾性表面波
の出力電極内での閉じ込め効果(導波効果)が向上し、
出力電極(導波路)からの弾性表面波の漏れが抑制さ
れ、コンボリューション出力の低下を十分に減少させる
ことができる。
及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って出力電極の両
側で圧電基板の表面部分を除去して段差を形成すること
で圧電基板の出力電極部分を凸状に形成するか、又は、
第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って出力電極
の両側で圧電基板に溝を形成しているので、弾性表面波
の出力電極内での閉じ込め効果(導波効果)が向上し、
出力電極(導波路)からの弾性表面波の漏れが抑制さ
れ、コンボリューション出力の低下を十分に減少させる
ことができる。
【0066】また、本発明によれば、出力電極を形成す
る導電性材料の基板表面単位面積あたりの質量を、出力
取り出しタップを形成する導電性材料の基板表面単位面
積あたりの質量より大きくしているので、出力取り出し
タップからの弾性表面波の漏れか抑制され、コンボリュ
ーション出力の低下を十分に減少させることができる。
る導電性材料の基板表面単位面積あたりの質量を、出力
取り出しタップを形成する導電性材料の基板表面単位面
積あたりの質量より大きくしているので、出力取り出し
タップからの弾性表面波の漏れか抑制され、コンボリュ
ーション出力の低下を十分に減少させることができる。
【図1】本発明による弾性表面波素子の第1実施例を示
す概略図である。
す概略図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】本発明による弾性表面波素子の第2実施例を示
す概略図である。
す概略図である。
【図4】図3のA−A’断面図である。
【図5】本発明による弾性表面波素子の第3実施例を示
す概略図である。
す概略図である。
【図6】図5の弾性表面波素子の変形例を示す概略図で
ある。
ある。
【図7】本発明による弾性表面波素子の第4実施例を示
す概略図である。
す概略図である。
【図8】図7のA−A’断面図である。
【図9】本発明による弾性表面波素子の第5実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図10】本発明による弾性表面波素子の第6実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図11】従来の弾性表面波素子の一例を示す概略図で
ある。
ある。
【図12】従来の弾性表面波素子の他の一例を示す概略
図である。
図である。
【図13】図12のA−A’断面図である。
1 圧電基板 2,3 櫛型入力電極 4 出力電極 5 出力取り出しタップ 10 段差 11 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 規弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】 圧電基板の表面上に、互いに逆向きに伝
搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振する第
1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入力電極の
間において前記圧電基板の非線形性を利用して前記2つ
の弾性表面波信号のコンボリューション信号を取り出す
出力電極とを有している弾性表面波素子において、 前記第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って前記
出力電極の両側で前記圧電基板の表面部分を除去して段
差を形成することで前記圧電基板の出力電極部分を凸状
に形成したことを特徴とする、弾性表面波素子。 - 【請求項2】 圧電基板の表面上に、互いに逆向きに伝
搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振する第
1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入力電極の
間において前記圧電基板の非線形性を利用して前記2つ
の弾性表面波信号のコンボリューション信号を取り出す
出力電極とを有している弾性表面波素子において、 前記第1及び第2の弾性表面波の伝搬方向に沿って前記
出力電極の両側で前記圧電基板に溝を形成したことを特
徴とする、弾性表面波素子。 - 【請求項3】 前記溝の幅は、前記出力電極から当該溝
を挟んだ向う側へ電磁誘導を発生させ得る距離より大き
いことを特徴とする、請求項2に記載の弾性表面波素
子。 - 【請求項4】 前記出力電極の幅は、マルチ・モードの
弾性表面波が伝搬し得る幅であることを特徴とする、請
求項1〜3のいずれかに記載の弾性表面波素子。 - 【請求項5】 前記出力電極の幅は、シングル・モード
の弾性表面波が伝搬し得る幅であることを特徴とする、
請求項1〜3のいずれかに記載の弾性表面波素子。 - 【請求項6】 前記第1及び第2の入力電極は、それぞ
れ前記出力電極の入口端面に前記第1及び第2の弾性表
面波を集束させる様な形状を有していることを特徴とす
る、請求項5に記載の弾性表面波素子。 - 【請求項7】 前記第1及び第2の入力電極と前記出力
電極との間に、それぞれ該出力電極の入口端面に前記第
1及び第2の弾性表面波を集束させる手段を設けたこと
を特徴とする、請求項5に記載の弾性表面波素子。 - 【請求項8】 圧電基板の表面上に、互いに逆向きに伝
搬する第1及び第2の弾性表面波をそれぞれ励振する第
1及び第2の入力電極と、該第1及び第2の入力電極の
間において前記圧電基板の非線形性を利用して前記2つ
の弾性表面波信号のコンボリューション信号を得る出力
電極と、該出力電極に接して形成した前記コンボリュー
ション信号を取り出すための出力取り出しタップとを有
している弾性表面波素子において、 前記出力電極を形成する導電性材料の基板表面単位面積
あたりの質量を、前記出力取り出しタップを形成する導
電性材料の基板表面単位面積あたりの質量より大きくし
たことを特徴とする、弾性表面波素子。 - 【請求項9】 前記出力電極と前記出力取り出しタップ
とを同一の導電性材料で形成し且つ前記出力電極の膜厚
を前記出力取り出しタップの膜厚より大きくすることに
より、前記出力電極を形成する導電性材料の基板表面単
位面積あたりの質量を、前記出力取り出しタップを形成
する導電性材料の基板表面単位面積あたりの質量より大
きくしたことを特徴とする、請求項8に記載の弾性表面
波素子。 - 【請求項10】 前記出力電極の膜厚は、前記第1及び
第2の弾性表面波の伝搬方向と直交する断面において中
央部から両側部へ次第に小さくなる様に形成されている
ことを特徴とする、請求項9に記載の弾性表面波素子。 - 【請求項11】 前記出力電極の膜厚と前記出力取り出
しタップの膜厚とを同一にし且つ前記出力電極を前記出
力取り出しタップよりも大きな密度の導電性材料で形成
することにより、前記出力電極を形成する導電性材料の
基板表面単位面積あたりの質量を、前記出力取り出しタ
ップを形成する導電性材料の基板表面単位面積あたりの
質量より大きくしたことを特徴とする、請求項8に記載
の弾性表面波素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35727792A JPH06196964A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 弾性表面波素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35727792A JPH06196964A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 弾性表面波素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06196964A true JPH06196964A (ja) | 1994-07-15 |
Family
ID=18453297
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35727792A Pending JPH06196964A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 弾性表面波素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06196964A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010233210A (ja) * | 2009-03-03 | 2010-10-14 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 弾性波デバイス及び電子部品 |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP35727792A patent/JPH06196964A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010233210A (ja) * | 2009-03-03 | 2010-10-14 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 弾性波デバイス及び電子部品 |
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